JP2006245120A - 太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 簡便な方法によって金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止し、反りの発生しない高品質な太陽電池セルの製造方法を提供する。
【解決手段】 裏面電極形成工程における金属ペーストを固化させて裏面電極とする固化工程において、金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止するように、半導体ウエハに押圧力を付与する。このような押圧力を付与することによって、金属ペーストの収縮力が半導体ウエハに付与した押圧力によって相殺され、半導体ウエハの変形量を小さくできるので、簡便な方法によって、反りの発生しない高品質な太陽電池セルを製造することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、太陽電池セルの製造方法に関する。
太陽光発電装置は、照射される太陽光を受光することによって、光エネルギーを直接電力に変換する装置である。太陽光発電装置は、発電時に二酸化炭素などを発生することなく、他の発電装置に比べて周囲の環境への影響が少ないクリーンな発電装置であり、環境問題の意識の高まりとともに、公共建築物だけでなく、一般家屋にも設置されている。
太陽光発電装置は、数個〜数10個の太陽電池モジュールが組合わされて構成される。また太陽光発電装置に用いられる太陽電池モジュールは、半導体ウエハに電極が形成される太陽電池セルが数10個組合わされて構成される。
図10は従来の太陽電池セル1の断面図であり、図11は従来の太陽電池セル1をシリコンウエハ2の裏面側から見た平面図である。なお本発明において、太陽電池セルとして用いられる半導体ウエハの太陽光を受光する側の面を受光面または表面と呼び、半導体ウエハの受光面と反対側の面を裏面と呼ぶ。太陽電池セルは、多結晶シリコンであるシリコンウエハ(半導体ウエハ)2と、シリコンウエハ2の受光面に形成されるn層3と、太陽光の反射を防止する反射防止膜4と、シリコンウエハ2の受光面に形成される表面電極5と、シリコンウエハ2の裏面のほぼ全面に形成される裏面電極6とを含んで構成される。
太陽電池セル1に用いられるシリコンウエハ2は、たとえば、p型シリコンを固化したものである。シリコンウエハ2は、溶融シリコンを鋳入した鋳型を除冷してインゴットを作製し、該インゴットをスライスする電磁キャスト法、溶融シリコンを鋳入した鋳型にキャピラリダイを立て、キャピラリダイを通じて結晶シリコンの塊を引き上げ、この結晶シリコンの塊を薄くスライスするリボン法などによって作製される。
このような方法によって作製された薄板状のシリコンウエハ2の受光面には、太陽光の吸収を促進させるための凹凸2aが形成される。凹凸2aは、たとえば、三フッ化塩素ガス(ClF)などの塩素性ガスを用いるドライエッチング、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)などのアルカリ水溶液を用いるウェットエッチングなどを行うことによって形成される。
凹凸2aが形成されるシリコンウエハ2の受光面表面には、n層3が形成される。n層3は、たとえば、シリコンウエハ2をオキシ塩化リン(POCl)雰囲気内で加熱する方法、リンを含む塗布剤を塗布して加熱する方法などによって形成できる。このようなn層3が形成されることによって、pn接合を形成することができる。
さらに、凹凸2aおよびn層3が形成されたシリコンウエハ2の受光面表面には、太陽光の反射を防止するための反射防止膜4が形成される。反射防止膜4は、シランとアンモニアとの混合ガスを原料としてプラズマCVD法で形成される窒化シリコン膜、チタン酸アルコキシドを原料として常圧CVD法で形成される酸化チタン膜などである。
またシリコンウエハ2の受光面には、表面電極5が形成される。表面電極5は、シリコンウエハ2の受光面に銀などの金属ペーストを塗布し、これを焼成することによって形成される。なお、この表面電極5が形成される個所においては、反射防止膜4が予め除去される。
裏面電極6は、シリコンウエハ2の裏面のほぼ全面に形成される。裏面電極6は、たとえば、シルクスクリーン印刷などの方法によって、シリコンウエハ2の裏面にアルミニウムなどの金属ペーストを塗布し、この後にベルト焼成炉により約700℃で金属ペーストを焼成することによって形成される。
この裏面電極6の形成時に、金属ペーストの焼成によってアルミニウムがシリコンウエハ2内に拡散し、アルミニウムとシリコンとを合金化するとともにシリコンウエハ2の裏面側にp層7が形成される。ここで、裏面電極6を金属ペーストの焼成によって形成すると、次のような問題が生じる。
図12は、図11に示す太陽電池セル1の切断面線XII−XIIにおける断面図である。裏面電極6をアルミニウムの金属ペーストの焼成によって形成すると、金属ペーストが固化するとき、金属ペーストの熱収縮によってシリコンウエハ2は、その裏面側が凹面となるように変形する。これは、アルミニウムの熱膨張率がシリコンの熱膨張率よりも大きいことに起因して、不図示のアルミニウムとシリコンとの合金部分およびアルミニウムからなる裏面電極6の収縮量がシリコンウエハ2の収縮量よりも大きくなり、残留応力が生じることにより起こる。このようなシリコンウエハ2の変形によって、製造された太陽電池セル1に反りが生じる。このため、太陽電池セル1の搬送が不安定となり、太陽電池セル1の破損、割れなどの問題が生じる。
このような問題に対して、シリコンウエハの変形を防止する太陽電池セルの製造方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。図13は、特許文献1に開示される太陽電池セル8をシリコンウエハ9の裏面側から見た平面図である。太陽電池セル8は、前述の従来の太陽電池セル1と同様に、シリコンウエハ9と、金属ペーストの焼成によってシリコンウエハ9の裏面側に形成される裏面電極10とを含んで構成される。特許文献1の太陽電池セル8の特徴とすべきは、シリコンウエハ9の裏面の裏面電極10が形成されない部分にスリット状の孔からなる切欠部11が複数形成されることである。このようにシリコンウエハ9に切欠部11を形成することによって、前記残留応力が緩和され、シリコンウエハ9の変形量が小さくなり、製造した太陽電池セル8の反りを防止することができる。
しかしながら、特許文献1に開示される太陽電池セル8は、残留応力の緩和による太陽電池セルの反りは防止されるけれども、切欠部11が形成されることによって、太陽電池セルとしての強度低下が生じる。また、切欠部11の形成のために、シリコンウエハ9の裏面に占める裏面電極10の面積が減少してしまい、太陽電池セルとしての特性も劣化する。
そこで、このような切欠部を形成することなく、太陽電池セルの反りの発生を防止する太陽電池セルの製造方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。図14は、特許文献2に開示される太陽電池セル用の半導体ウエハ12の斜視図である。特許文献2に開示される半導体ウエハ12の特徴とすべきは、半導体ウエハ12の裏面が、裏面電極を形成する裏面側に凸面を有し、その凸面の高さが、矩形状の半導体ウエハ12の長辺の長さの1.5〜6%であることである。このように裏面が凸面である半導体ウエハ12に金属ペーストを塗布、焼成して裏面電極を形成すると、裏面電極の熱収縮が、裏面電極の熱収縮による反りを減少させるように形成される半導体ウエハ12の反りによって相殺され、反りを発生しない太陽電池セルを製造することができる。
しかしながら、多結晶のインゴットをワイヤーソー、内周刃などでスライスして形成する量産可能な平面型のウエハに対して、特許文献2に開示される半導体ウエハ12のように、片面が凸型の形状を有するウエハは生産量が少ない。また、ウエハの変形量と裏面電極の収縮量とを完全に相殺させるような好適な高さの凸面を有するウエハを製造することは困難である。
そこで、量産性に優れる簡便な方法によって、裏面電極を形成する金属ペーストの熱収縮による半導体ウエハの変形量を小さくし、搬送時に生じる太陽電池セルの損傷、割れなどを防止できる強度の高い高品質な太陽電池セルを製造する方法が求められている。
特開2000−114556号公報 特開2004−140022号公報
本発明の目的は、簡便な方法によって金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止し、反りの発生しない高品質な太陽電池セルの製造方法を提供することである。
本発明は、太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハの太陽光を受光する側の面である受光面と反対側の面である裏面に裏面電極を形成する裏面電極形成工程を含む太陽電池セルの製造方法において、
裏面電極形成工程は、
金属粉末を含む金属ペーストを半導体ウエハの裏面に塗布する塗布工程と、
金属ペーストを焼成する焼成工程と、
金属ペーストを固化させて裏面電極とする固化工程とを含み、
少なくとも金属ペーストを固化させる固化工程では、
金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止するように、半導体ウエハに押圧力が付与されることを特徴とする太陽電池セルの製造方法である。
また本発明は、前記半導体ウエハに付与される押圧力は、
半導体ウエハの中心に付与される受光面側から裏面側に向かう押圧力と、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力とであることを特徴とする。
また本発明は、前記半導体ウエハに付与される押圧力は、
半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力であることを特徴とする。
また本発明は、半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、
半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に付与されることを特徴とする。
また本発明は、前記半導体ウエハの対向する2辺は、半導体ウエハの長辺であることを特徴とする。
また本発明は、半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、
半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの4辺すべてをそれぞれ含む端部付近に付与されることを特徴とする。
また本発明は、半導体ウエハは、厚みが300μm未満であり、
前記半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、半導体ウエハの長辺の長さをd[mm]とするとき、下記式が満足されることを特徴とする。
F≦30/d
また本発明は、半導体ウエハは、厚みが300μm以上であり、
前記半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、半導体ウエハの長辺の長さをd[mm]とするとき、下記式が満足されることを特徴とする。
F≦40/d
本発明によれば、太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハの太陽光を受光する側の面である受光面と反対側の面である裏面に裏面電極を形成する裏面電極形成工程を含む太陽電池セルの製造方法において、裏面電極形成工程は、金属粉末を含む金属ペーストを半導体ウエハの裏面に塗布する塗布工程と、金属ペーストを焼成する焼成工程と、金属ペーストを固化させて裏面電極とする固化工程とを含み、少なくとも金属ペーストを固化させる固化工程では、金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止するように、半導体ウエハに押圧力が付与される。このような製造方法によれば、金属ペーストの収縮力と、半導体ウエハの変形を防止するように半導体ウエハに付与される押圧力とが互いに相殺し合い、半導体ウエハの変形量を小さくできるので、簡便な方法によって、反りの発生しない高品質な太陽電池セルを製造することができる。
また本発明によれば、半導体ウエハに付与される押圧力は、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力である。アルミニウムなどの裏面電極を形成する金属の熱膨張率は、半導体ウエハとして用いられるシリコンの熱膨張率よりも大きく、該金属を用いる金属ペーストが固化する際の収縮力によって裏面側が凹面となるような反りが生じる。これを防止するために、裏面側が凹面となるような収縮力が作用する半導体ウエハの端部付近に、裏面側から受光面側に向かう押圧力を付与すると、金属ペーストの固化による収縮力と、半導体ウエハに付与される押圧力とが互いに相殺し合い、半導体ウエハの変形量が小さくなるので、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。また、押圧力が半導体ウエハの端部付近に付与されるので、押圧力の付与によって裏面電極が傷つけられるおそれがない。
また本発明によれば、半導体ウエハに付与される押圧力は、半導体ウエハの中心に付与される受光面側から裏面側に向かう押圧力と、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力とである。半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力に加えて、さらに半導体ウエハの中心に付与される受光面側から裏面側に向かう押圧力を付与することによって、半導体ウエハの裏面を凸面とするような押圧力を付与することができる。このため、金属ペーストの固化による裏面を凹面とするような収縮力と、半導体ウエハに付与される裏面を凸面とするような押圧力とが互いに相殺し合い、さらに反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
また本発明によれば、半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に付与される。このように矩形の平面形状を有する半導体ウエハの対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に押圧力が付与されると、該2辺の方向について半導体ウエハの裏面側が凹面となるのを防止するような押圧力を付与することができるので、該2辺の方向について、特に反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
また本発明によれば、半導体ウエハの対向する2辺は、半導体ウエハの長辺である。矩形の平面形状を有する半導体ウエハは、金属ペーストが固化する際の熱収縮によって変形するけれども、この金属ペーストの熱収縮による半導体ウエハの変形量は、半導体ウエハの短辺の方向よりも、長辺の方向に大きくなる。したがって、矩形の平面形状を有する半導体ウエハの長辺である対向する2辺に押圧力が付与されると、長辺方向について、半導体ウエハの裏面が凹面となるのを特に防止することができるので、半導体ウエハの変形量を小さくすることができ、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
また本発明によれば、半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの4辺すべてをそれぞれ含む端部付近に付与される。このように半導体ウエハの4辺すべてに押圧力が付与されると、半導体ウエハの縦方向および横方向に、半導体ウエハの裏面側が凹面となるのを防止するような押圧力を付与することができるので、太陽電池セルの反りをさらに小さくすることができる。
また本発明によれば、半導体ウエハの厚みが300μm未満であるときと、半導体ウエハの厚みが300μm以上であるときとで、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力と、半導体ウエハの長辺の長さとの関係がそれぞれ好適に決定されるので、半導体ウエハの破損、割れなどを生じることなく、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
本発明の太陽電池セルの製造方法は、太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハの太陽光を受光する側の面である受光面と反対側の面である裏面に裏面電極を形成する裏面電極形成工程を含み、さらに裏面電極形成工程は、金属粉末を含む金属ペーストを半導体ウエハの裏面に塗布する塗布工程と、金属ペーストを焼成する焼成工程と、金属ペーストを固化させて裏面電極とする固化工程とを含み、少なくとも金属ペーストを固化させる固化工程では、金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止するように、半導体ウエハに押圧力が付与されることを特徴とする。
太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハであるシリコンウエハは、その平面形状が矩形である多結晶シリコンウエハである。本発明の裏面電極形成工程に投入されるシリコンウエハは、太陽光を受光する側の面である受光面に太陽光の吸収を促進させるための凹凸、n層、太陽光の反射を防止するための反射防止膜および表面電極が形成される。これらの凹凸、n層、反射防止膜および表面電極の形成は、前述の図10の太陽電池セル1の製造方法と同様の方法によって行われるので、その説明については省略する。
以下、シリコンウエハの裏面に裏面電極を形成する裏面電極形成工程について説明する。図1は本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図であり、図2は固化工程の概要を示す図である。裏面電極形成工程は、前述のように、塗布工程、焼成工程および固化工程を含む。
塗布工程では、シリコンウエハ21の太陽光を受光する側の面である受光面と反対側の面である裏面に、アルミニウムの金属粉末を含む金属ペースト22を塗布する。金属ペースト22の塗布は、たとえば、シルクスクリーン印刷などの方法によって行われ、これによって金属ペースト22のパターンがシリコンウエハ21の裏面のシリコンウエハ21の端部付近を除くほぼ全面に印刷される。
焼成工程では、このようにして塗布された金属ペースト22を焼成し、アルミニウムをシリコンウエハ21内に拡散させ、アルミニウムとシリコンとを合金化するとともに、シリコンウエハ21の裏面にp層を形成する。焼成工程では、焼成温度が約700℃に設定されるベルト焼成炉が用いられる。このようなベルト焼成炉が用いられると、複数のシリコンウエハ21を連続的に処理でき、量産性に優れるので好ましい。
本実施態様の太陽電池セルの製造方法の焼成工程では、平面形状が矩形であるシリコンウエハ21の対向する2辺を、それぞれ押さえ治具23によって支持し、シリコンウエハ21の金属ペースト22が塗布された側である裏面側を上側にしてシリコンウエハ21をベルト焼成炉に装入し、炉内搬送を行いながら金属ペースト22を焼成する。押さえ治具23は、シリコンおよびアルミニウムよりも線膨張係数の小さい材料、たとえば、セラミックスなどからなる。押さえ治具23は、その長手方向がシリコンウエハ21を支持する2辺の長さと略等しい長さに形成され、少なくともシリコンウエハ21の裏面側の2辺をそれぞれ含むシリコンウエハ21端部付近において押さえ治具23とシリコンウエハ21とが接するように設けられる。
このように押さえ治具23によって支持されるシリコンウエハ21に塗布された金属ペースト22の焼成が完了すると、金属ペースト22を固化させて裏面電極とする固化工程に供される。
本発明の太陽電池セルの製造方法において最も特徴とすべき固化工程では、金属ペースト22が固化する際の熱収縮によるシリコンウエハ21の変形を防止するように、シリコンウエハ21に押圧力が付与される。固化工程において、シリコンウエハ21に付与する押圧力は、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力であり、該押圧力は、シリコンウエハ21の長辺である対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に付与される。
シリコンウエハ21の端部付近には、押さえ治具23を介して裏面押圧部材24によって、シリコンウエハ21の裏面側から受光面側に向かう押圧力が付与される。なお、シリコンウエハ21の端部付近とは、シリコンウエハ21裏面の金属ペースト22が塗布されない部分に含まれる領域である。シリコンウエハ21には、このような端部付近に押圧力が付与されるので、押圧力の付与によって形成される裏面電極が傷つけられるおそれがない。なお、裏面押圧部材24からの押圧力の付与は、金属ペースト22が完全に固化するまで行われる。
このように金属ペースト22の固化工程中に、シリコンウエハ21端部付近に裏面側から受光面側に向かう押圧力が付与されることによって、金属ペースト22の固化による裏面側を凹面とするように作用する収縮力が、シリコンウエハ21に付与される押圧力によって相殺され、シリコンウエハ21の変形量が小さくなるので、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
また、本実施態様のように、シリコンウエハ21の対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に押圧力が付与されることによって、該2辺の方向について、シリコンウエハ21の裏面側が凸面となるような押圧力を付与することができる。このことによって、該2辺の方向について半導体ウエハの裏面側が凹面となるのを防止するような押圧力を付与することができるので、該2辺の方向について、特に反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
さらに本実施態様では、シリコンウエハ21の長辺に押圧力が付与される。金属ペースト22が固化する際の熱収縮によって変形するシリコンウエハ21の変形量は、シリコンウエハ21の短辺の方向よりも、長辺の方向について大きくなる。したがって、シリコンウエハ21の長辺である対向する2辺に押圧力が付与されると、長辺の方向について、シリコンウエハ21の変形量を小さくすることができ、通常変形量が大きくなる長辺の方向について特に反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
なお、本発明において半導体ウエハの長辺とは、半導体ウエハの平面形状が長方形の場合、長い方の辺を意味し、平面形状が正方形の場合、長辺の長さは、任意の1辺の長さとなる。すなわち、正方形の平面形状を有する半導体ウエハに押圧力を付与する場合は、いずれか1組の対向する2辺に押圧力を付与する。
ここで、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、シリコンウエハ21の長辺の長さをd[mm]とするとき、シリコンウエハ21の厚みが300μm未満である場合には下記式(1)が満足されるように、シリコンウエハ21の厚みが300μm以上である場合には下記式(2)が満足されるように、押圧力がそれぞれ付与されることが好ましい。
F≦30/d …(1)
F≦40/d …(2)
シリコンウエハ21の厚みが300μm未満であるとともに1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力Fが30/dより大きくなると、または、シリコンウエハ21の厚みが300μm以上であるとともに1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力Fが40/dより大きくなると、シリコンウエハ21に付与される押圧力が大きくなり過ぎてシリコンウエハ21が変形し、破損、割れなどを発生するおそれがある。
上記式のように押圧力の大きさが設定されると、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力と、シリコンウエハ21の長辺の長さとの関係がそれぞれ好適に決定される。このことによって、金属ペースト22の熱収縮によるシリコンウエハ21の変形を相殺するような大きさの押圧力をシリコンウエハ21に付与することができるとともに、シリコンウエハ21の破損、割れなどを生じることなく、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
なお、上述したような太陽電池セルの製造方法は、種々の変更が可能である。
図3は、本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における固化工程の概要を示す図である。本実施態様の太陽電池セルの製造方法は、前述の実施の第1態様の太陽電池セルの製造方法に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。また本実施態様の焼成工程は、前述の図1で示す実施の第1態様の態様電池セルと同様に行われるので、その説明を省略する。
本実施態様の焼成工程においても、実施の第1態様の焼成工程と同様に、金属ペースト22が固化する際の熱収縮によるシリコンウエハ21の変形を防止するように、シリコンウエハ21に押圧力が付与される。本実施態様では、シリコンウエハ21の長辺である対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に裏面側から受光面側に向かう押圧力が付与されるだけでなく、シリコンウエハ21の側面からシリコンウエハ21の中心に向かう押圧力が付与されることを特徴とする。
このようなシリコンウエハ21の側面からシリコンウエハ21の中心に向かう押圧力は、側面押圧部材25によって実施される。なお、側面押圧部材25によって側面から押圧力を付与すると、裏面側からの押圧力と側面側からの押圧力とが合成されて、金属ペースト22の収縮力と反対方向に作用する押圧力をシリコンウエハ21に付与することができるので、効率よくシリコンウエハ21の変形量を小さくすることができ、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。なお、側面側から付与する押圧力の大きさは、裏面側から付与する押圧力の大きさの5%程度であることが好ましい。
図4は本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図であり、図5は固化工程の概要を示す図である。本実施態様の太陽電池セルの製造方法は、前述の実施の第2態様の太陽電池セルの製造方法に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施態様の焼成工程では、平面形状が矩形であるシリコンウエハ21の4辺すべてにおいて、実施の第2態様の押さえ治具23と同一の材料からなる押さえ治具26によってシリコンウエハ21が支持される。このように押さえ治具26によって支持されるシリコンウエハ21を、実施の第1態様と同様に、シリコンウエハ21の裏面側を上側にして約700℃の焼成温度に設定されるベルト焼成炉に載置し、金属ペースト22の焼成を行う。押さえ治具26は、押さえ治具23と同様に、その長手方向がシリコンウエハ21を支持する辺の長さと略等しい長さまたは支持する辺の長さよりも若干短い長さに形成され、シリコンウエハ21の裏面側の4辺を含むシリコンウエハ21端部付近において押さえ治具26とシリコンウエハ21とがそれぞれ接するように設けられる。
また本実施態様の固化工程では、金属ペースト22が固化する際の熱収縮によるシリコンウエハ21の変形を防止するように、シリコンウエハ21に押圧力が付与される。固化工程において、シリコンウエハ21に付与する押圧力は、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力であり、該押圧力は、シリコンウエハ21の4辺をそれぞれ含む端部付近に付与される。
さらに本実施態様の固化工程では、シリコンウエハ21には、押さえ治具26を介して裏面押圧部材27によってシリコンウエハ21の裏面側から受光面側に向かう押圧力が付与されるとともに、側面押圧部材28によって前記シリコンウエハ21の側面からシリコンウエハ21の中心に向かう押圧力が付与される。
このように4辺すべてに押圧力が付与されることによって、シリコンウエハ21の縦方向および横方向に、シリコンウエハ21の裏面側が凹面となるのを防止するような押圧力を付与することができるので、太陽電池セルの反りをさらに小さくすることができる。
なお本実施態様においても、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、シリコンウエハ21の長辺の長さをd[mm]とするとき、シリコンウエハ21の厚みが300μm未満である場合には上記式(1)が満足されるように、シリコンウエハ21の厚みが300μm以上である場合には上記式(2)が満足されるように、押圧力がそれぞれ付与されることが好ましい。
図6は本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図であり、図7は焼成工程の概要を示す断面図であり、図8は固化工程の概要を示す図である。本実施態様の太陽電池セルの製造方法は、前述の実施の第2態様の太陽電池セルの製造方法に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施態様の焼成工程では、シリコンウエハ21の中心付近に、シリコンウエハ21の受光面側から裏面側に向かう押圧力が付与されることを特徴とする。このような押圧力の付与は、たとえば、シリコンウエハ21を載置するベルト焼成炉のステージ30に、半球形状の突起物29を凸面が上側になるように、かつ凸面の最も高い位置が載置されるシリコンウエハ21の中心に接するように設けることによって実現される。このような半球形状の突起物29としては、シリコンおよびアルミニウムよりも線膨張係数の小さい材料、たとえば、セラミックスなどを用いることができる。
このように、シリコンウエハ21の中心付近に、半球形状の突起物29によってシリコンウエハ21の受光面側から裏面側に向かう押圧力が付与されると、焼成工程においてシリコンウエハ21はその裏面側が凸面となる状態で押さえ治具23に支持される状態となる。
また本実施態様の固化工程では、シリコンウエハ21が半球形状の突起物29が設けられるステージ30に載置された状態、すなわち、上記のように焼成工程で付与されたシリコンウエハ21の受光面側から裏面側に向かう押圧力が引き続き付与される状態であるとともに、押さえ治具23を介して裏面押圧部材24によってシリコンウエハ21の端部付近に裏面側から受光面側に向かう押圧力が付与され、かつ側面押圧部材25によってシリコンウエハ21の側面からシリコンウエハ21の中心に向かう押圧力が付与される。
このように、固化工程においてシリコンウエハ21の中心付近に、受光面側から裏面側に向かう押圧力が付与され、シリコンウエハ21の端部付近に、裏面側から受光面側に向かう押圧力とがともに付与されることによって、シリコンウエハ21の裏面側が凹面となるような反りを形成することができる。このことによって、金属ペースト22の固化によるシリコンウエハ21の裏面を凹面とするような収縮力と、シリコンウエハ21に付与される裏面を凸面とするような押圧力とが互いに相殺し合い、さらに反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
本実施態様のように、シリコンウエハ21の中心付近に、シリコンウエハ21の受光面側から裏面側に向かう押圧力が付与されると、シリコンウエハ21に裏面を凸面とするような押圧力を付与することができるので、裏面電極が厚く形成される場合、金属ペーストの金属粉末として熱膨張率の大きい金属粉末を用いる場合などのように、金属ペーストの熱収縮が大きい場合であっても、反りの少ない太陽電池セルを製造することができる。
なお、本実施態様においても、シリコンウエハ21の端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、シリコンウエハ21の長辺の長さをd[mm]とするとき、シリコンウエハ21の厚みが300μm未満である場合に上記式(1)が満足されるように、シリコンウエハ21の厚みが300μm以上である場合に上記式(2)が満足されるように、押圧力がそれぞれ付与されれば、シリコンウエハ21の破損、割れなどを生じるおそれは大幅に低減される。
ここで、シリコンウエハ21の受光面側から裏面側に向かう押圧力を付与するために用いられる手段としての半球形状の突起物29は、その高さhがシリコンウエハ21の長辺の長さの1.5〜6%となることが好ましく、さらに2〜4%であることが好ましい。
太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハは、その厚みが、薄いもので250μm、厚いもので350μm程度である。厚みが250μmのシリコンウエハにアルミニウムの金属ペーストを塗布して焼成固化させると、アルミニウムの熱収縮によるシリコンウエハの変形量は、長辺の長さに対して最小で3%、最大で6%であった。一方、厚みが350μmのシリコンウエハにアルミニウムの金属ペーストを塗布して焼成固化させると、アルミニウムの熱収縮によるシリコンウエハの変形量は、長辺の長さに対して最小で1.5%、最大で3%であった。
シリコンウエハの裏面側の凸面の高さがシリコンウエハの長辺の長さの1.5%未満であると、シリコンウエハに塗布された金属ペーストが固化する際の収縮が、シリコンウエハの裏面側を凸面とするように与えられるシリコンウエハの変形よりも大きくなり、製造される太陽電池セルには、シリコンウエハの裏面側が凹面となるような反りが生じる。また、シリコンウエハの裏面側の凸面の高さがシリコンウエハの長辺の長さの6%を超えると、シリコンウエハに塗布された金属ペーストが固化する際の収縮力が、シリコンウエハの裏面側を凸面とするような押圧力よりも小さくなり、製造される太陽電池セルには、シリコンウエハの裏面側が凸面となるような反りが生じ、さらに悪い場合にはシリコンウエハの破損、割れなどが生じる。
したがって、シリコンウエハに塗布された金属ペーストが固化する際の収縮量を相殺するようにシリコンウエハに付与する変形量は、シリコンウエハの裏面側の凸面の高さがシリコンウエハの長辺の長さの1.5〜6%となることが好ましい。そのため、シリコンウエハを変形させるために用いられる手段としての半球形状の突起物29は、その高さhがシリコンウエハの長辺の長さの1.5〜6%となることが好ましい。
このような押圧力が付与されることによって、シリコンウエハ21の裏面側が凸面となるように付与される押圧力と、シリコンウエハ21に塗布された金属ペースト22が固化する際の収縮力とが相殺し合い、シリコンよりも熱膨張率の大きいアルミニウムからなる金属ペースト22の収縮に起因するシリコンウエハ21の反り、すなわち製造される太陽電池セルとしての反りを防止することができる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明の太陽電池セルの製造方法を具体的に説明する。
(実施例1)
半導体ウエハとして、平面形状が100mm×100mmの矩形であり、厚みが0.25mmであるp型シリコンを固化したシリコンウエハを用いた。このシリコンウエハに、水酸化ナトリウム水溶液を用いてウェットエッチングを行い、シリコンウエハの受光面に凹凸を形成した。その後、シリコンウエハをオキシ塩化リン(POCl)雰囲気内で加熱し、シリコンウエハの受光面にn層を形成し、チタン酸アルコキシドを原料として常圧CVDを行い、シリコンウエハの受光面に反射防止膜として酸化チタン膜を形成した。次いで、シリコンウエハに銀ペーストを塗布し、焼成して表面電極を形成した。
このように表面電極まで形成されたシリコンウエハの裏面に、シルクスクリーン印刷によってアルミニウムの金属ペーストのパターンをシリコンウエハの裏面のほぼ全面に印刷して乾燥させ、図1に示すように押さえ治具23によってシリコンウエハを支持し、700℃に設定されるベルト焼成炉に載置して金属ペーストの焼成を行った。
金属ペーストの焼成が完了したことを確認すると、ベルト焼成炉の温度を下げ、図3に示すようにしてシリコンウエハの対向する2辺を含むシリコンウエハ端部付近に、シリコンウエハの裏面側から受光面側に向かう押圧力およびシリコンウエハの側面からシリコンウエハの中心に向かう押圧力を付与し、金属ペーストを完全に固化させ、裏面電極を形成した。なお、シリコンウエハ21の対向する2辺である各辺を含む端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力Fは、それぞれF=30/dを満たす0.3kgfであった。このようにして実施例1の太陽電池セルを製造した。
(実施例2)
半導体ウエハとして、平面形状が50mm×50mmの矩形であり、厚みが0.25mmであるシリコンウエハを用い、シリコンウエハの各辺を含む端部付近に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fを、それぞれF=30/dを満たす0.6kgfとした以外は、実施例1と同様にして実施例2の太陽電池セルを製造した。
(実施例3)
半導体ウエハとして平面形状が150mm×150mmの矩形であり、厚みが0.25mmであるシリコンウエハを用い、シリコンウエハの各辺を含む端部付近に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fを、それぞれF=30/dを満たす0.2kgfとした以外は、実施例1と同様にして実施例3の太陽電池セルを製造した。
(実施例4)
半導体ウエハとして、平面形状が100mm×100mmの矩形であり、厚みが0.35mmであるシリコンウエハを用い、シリコンウエハの各辺を含む端部付近に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fを、それぞれF=40/dを満たす0.4kgfとした以外は、実施例1と同様にして実施例4の太陽電池セルを製造した。
(実施例5)
半導体ウエハとして、平面形状が50mm×50mmの矩形であり、厚みが0.35mmであるシリコンウエハを用い、シリコンウエハの各辺を含む端部付近に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fを、それぞれF=40/dを満たす0.8kgfとした以外は、実施例1と同様にして実施例5の太陽電池セルを製造した。
(実施例6)
半導体ウエハとして、平面形状が150mm×150mmの矩形であり、厚みが0.35mmであるシリコンウエハを用い、シリコンウエハの各辺を含む端部付近に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fを、それぞれF=40/dを満たす0.27kgfとした以外は、実施例1と同様にして実施例6の太陽電池セルを製造した。
(実施例7)
図6および図8に示すように、高さ4.5mmの半球形状の突起物29によって、シリコンウエハの中心付近に受光面側から裏面側に向かう押圧力をさらに付与して、焼成工程および固化工程を行った以外は、実施例1と同様にして実施例7の太陽電池セルを製造した。
(実施例8)
図4および図5に示すように、シリコンウエハの4辺すべてを押さえ治具26によって支持し、裏面押圧部材27および側面押圧部材28によって押圧力を付与した以外は、実施例1と同様にして実施例8の太陽電池セルを製造した。
(比較例1)
固化工程において押圧力を付与しないこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の太陽電池セルを製造した。
(比較例2)
半導体ウエハとして、平面形状が100mm×100mmの矩形であり、厚みが0.35mmであるシリコンウエハを用い、固化工程において押圧力を付与しないこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の太陽電池セルを製造した。
本発明の製造方法を用いて製造した実施例1の太陽電池セルを100枚取出して変形量を測定すると、実施例1の太陽電池セルの反りの高さは、厚み0.25μmのシリコンウエハの1辺の長さの0〜2.6%であった。一方、実施例1の太陽電池セルの製造方法と同じ形状および大きさであるシリコンウエハを用い、本発明の製造方法を用いないで製造した比較例1の太陽電池セルを100枚取出して変形量を測定すると、比較例1の太陽電池セルの反りの高さは、シリコンウエハの1辺の長さの2.9〜5.5%であった。
また、本発明の製造方法を用いて製造した実施例4の太陽電池セルを100枚取出して変形量を測定すると、実施例4の太陽電池セルの反りの高さは、厚み0.35μmのシリコンウエハの1辺の長さの0〜1.3%であった。一方、実施例4の太陽電池セルの製造方法と同じ形状および大きさであるシリコンウエハを用い、本発明の製造方法を用いないで製造した比較例2の太陽電池セルを100枚取出して変形量を測定すると、比較例2の太陽電池セルの反りの高さは、シリコンウエハの1辺の長さの1.5〜2.9%であった。
このように、本発明の製造方法を用いることによって、太陽電池セルの変形量を小さくすることができた。なお、他の実施例においても、本発明の製造方法を用いない場合より太陽電池セルの反りを小さくすることができ、特に、実施例7および8の太陽電池セルについて、太陽電池セルの反りをほぼ無くすことができた。
図9は、太陽電池セルの変形量を最も小さくできたときのシリコンウエハの長辺の長さdと、シリコンウエハの各辺に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fとの関係を示す図である。この変形量の測定は、実施例1と同様の方法によって製造した太陽電池セルについて行い、シリコンウエハの厚みが0.25μmのときの結果を実線30で示し、シリコンウエハの厚みが0.35μmのときの結果を破線31で示す。
シリコンウエハの厚みが0.25μmのとき、太陽電池セルの変形量を最も小さくできるシリコンウエハの長辺の長さdと、1辺に付与する裏面側からの押圧力Fとの関係は、下記式(3)を満足する関係となった。また、シリコンウエハの厚みが0.35μmのとき、太陽電池セルの変形量を最も小さくできるシリコンウエハの長辺の長さd[mm]と、1辺に付与する裏面側からの押圧力F[kgf]との関係は、下記式(4)を満足する関係となった。なお、1辺に付与する裏面側からの押圧力Fがこの値を超えると、シリコンウエハが破断、割れなどを生じることがあった。
F=30/d …(3)
F=40/d …(4)
本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における固化工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における固化工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における固化工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における焼成工程の概要を示す断面図である。 本発明の実施態様である太陽電池セルの製造方法における固化工程の概要を示す図である。 太陽電池セルの変形量を最も小さくできたときのシリコンウエハの長辺の長さdと、シリコンウエハの各辺に付与した裏面側から受光面側に向かう押圧力Fとの関係を示す図である。 従来の太陽電池セル1の断面図である。 従来の太陽電池セル1をシリコンウエハ2の裏面側から見た平面図である。 図11に示す太陽電池セル1の切断面線XII−XIIにおける断面図である。 特許文献1に開示される太陽電池セル8をシリコンウエハ9の裏面側から見た平面図である。 特許文献2に開示される太陽電池セル用の半導体ウエハ12の斜視図である。
符号の説明
1,8 太陽電池セル
2,9,21 シリコンウエハ
2a 凹凸
3 n
4 反射防止膜
5 表面電極
6 裏面電極
7 p
11 切欠部
12 半導体ウエハ
22 金属ペースト
23,26 押さえ治具
24,27 裏面押圧部材
25,28 側面押圧部材
29 突起物

Claims (8)

  1. 太陽電池用基板に用いられる薄板状の半導体ウエハの太陽光を受光する側の面である受光面と反対側の面である裏面に裏面電極を形成する裏面電極形成工程を含む太陽電池セルの製造方法において、
    裏面電極形成工程は、
    金属粉末を含む金属ペーストを半導体ウエハの裏面に塗布する塗布工程と、
    金属ペーストを焼成する焼成工程と、
    金属ペーストを固化させて裏面電極とする固化工程とを含み、
    少なくとも金属ペーストを固化させる固化工程では、
    金属ペーストが固化する際の熱収縮による半導体ウエハの変形を防止するように、半導体ウエハに押圧力が付与されることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記半導体ウエハに付与される押圧力は、
    半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記半導体ウエハに付与される押圧力は、
    半導体ウエハの中心に付与される受光面側から裏面側に向かう押圧力と、半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力とであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、
    半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの対向する2辺をそれぞれ含む端部付近に付与されることを特徴とする請求項2または3記載の太陽電池セルの製造方法。
  5. 前記半導体ウエハの対向する2辺は、半導体ウエハの長辺であることを特徴とする請求項4記載の太陽電池セルの製造方法。
  6. 半導体ウエハは、平面形状が矩形であり、
    半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力が、半導体ウエハの4辺すべてをそれぞれ含む端部付近に付与されることを特徴とする請求項2または3記載の太陽電池セルの製造方法。
  7. 半導体ウエハは、厚みが300μm未満であり、
    前記半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、半導体ウエハの長辺の長さをd[mm]とするとき、下記式が満足されることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
    F≦30/d
  8. 半導体ウエハは、厚みが300μm以上であり、
    前記半導体ウエハの端部付近に付与される裏面側から受光面側に向かう押圧力のうち、1つの辺を含む端部付近に付与される押圧力をF[kgf]、半導体ウエハの長辺の長さをd[mm]とするとき、下記式が満足されることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の太陽電池セルの製造方法。
    F≦40/d
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