JP2009295913A - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池の半導体基板の反りを、太陽電池の出力特性を維持しつつ、コスト増加に繋がる工程を追加することなく防止する。
【解決手段】太陽電池8は、半導体接合層9の受光面側に配され、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜3と、受光面側とは反対側に配され、半導体接合層9において生じた電流を取り出す金属電極層5とを備え、反射防止膜3は、半導体接合層9において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池およびその製造方法に関するものである。
従来の太陽電池の製造方法を図3に従って説明する。図3は、従来の太陽電池80の製造方法を示す図である。図3(a)に示すように、例えばシリコン等のp型の半導体基板10を用い、表面側にn型となるドパーントを拡散して図3(b)に示すn型の拡散層20を形成することにより、pn接合を形成している。そして、図3(c)に示すように、拡散層20の上には反射防止膜30が形成されている。
図3(d)に示すように、半導体基板10の表側には、太陽光により発電した電流を外部に取り出すための表面電極60を、半導体基板10の裏面側には、アルミ電極50と裏面電極70とをそれぞれスクリーン印刷法等により塗布して乾燥する。
各電極は焼成することにより形成され、また、図3(e)に示すように、半導体基板10の裏面側のアルミ電極50を形成する際に、半導体基板1の裏面側にアルミニウムの拡散が起こってP+層からなるBSF層4が形成され、太陽電池セルの電流・電圧特性が向上して高変換効率化が達成される。
今後の太陽電池セルの普及にあたっては、低コスト化が求められており、これに伴って半導体基板の薄型化、大面積化が要求されている。しかし、上述した太陽電池の製造方法においては、半導体基板10とアルミ電極50の熱膨張率の違いにより、半導体基板10に図3(e)に示すような反りが発生し、半導体基板が薄くなるに伴い、あるいは、半導体基板10が大きくなるに伴い、アルミ電極50を全面に形成した半導体基板10の反りが大きくなる。
このため、次工程での半導体基板10の搬送が困難となり、半導体基板10の割れが発生し、生産効率や歩留を悪化させる問題点がある。
このような問題を回避するために、例えば特許文献1には、アルミ電極および裏面電極の表面を厚み方向へ一部エッチングすることによりアルミ電極による応力を緩和し、反りを低減させる方法が開示されている。
また、例えば特許文献2には、アルミ電極の中に多数の気孔を設けたり、セラミック粒子を分散させたりすることにより、アルミニウムと半導体基板との熱収縮率の違いによる半導体基板の反りの発生を抑制し、太陽電池素子の割れを防ぐ方法が開示されている。
特開2002−353476号公報(2002年12月6日公開) 特開2004−235267号公報(2004年8月19日公開)
しかし、特許文献1に記載の方法によれば、アルミ電極および裏面電極をエッチングする工程が追加されるため、太陽電池セル製造コストの増加は避けられず、また、太陽電池セルへの物理ダメージによる太陽電池セル製造歩留が低下する問題があった。
また、特許文献2に記載の方法によれば、アルミ電極に気孔を持たせたり、セラミック粒子を分散させることにより半導体基板との接着強度の低下や経年変化が起き易い問題が
あり、また、気孔を有するためにアルミペーストを印刷する際の印刷圧力を充分に上げることが困難となる問題があった。
本発明の目的は、アルミニウム電極等の金属電極層とシリコン等の半導体接合層との熱収縮率の違いによって焼成後に発生する基板(半導体接合層)の反りを、太陽電池の出力特性を維持しつつ、コスト増加に繋がる工程を追加することなく防止することができる太陽電池およびその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る太陽電池は、半導体接合層において受光することにより発電する太陽電池であって、上記半導体接合層の受光面側に配され、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜と、上記受光面側とは反対側に配され、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層とを備え、上記反射防止膜は、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有していることを特徴としている。
本発明に係る太陽電池の製造方法は、半導体接合層において受光することにより発電する太陽電池の製造方法であって、上記半導体接合層の受光面側に、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程と、上記受光面側とは反対側に、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層を形成する金属電極層形成工程とを含み、上記反射防止膜形成工程において、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有するように上記反射防止膜を形成することを特徴としている。
上記の構成によれば、半導体接合層は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する。この半導体接合層は具体的には、例えば、p型半導体の層とn型半導体の層との積層体である。
半導体接合層の受光面側には、当該半導体接合層へ入射する光の反射を防止するための反射防止膜が配されており、半導体接合層の受光面側とは反対側には、金属電極層が配されている。この金属電極層によって、半導体接合層において生じた電流が取り出される。
さらに、反射防止膜は、半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有している。
それゆえ、金属電極層を焼成することによって生じる、半導体接合層と金属電極層との熱収縮率の違いによる当該半導体接合層の反りを低減することができる。その結果、太陽電池の特性を劣化させることなく、簡単な構成で太陽電池が割れる可能性を低減することができる。
また、上記反射防止膜は、2×10dyn/cmより大きい圧縮性応力を有するこ
とが好ましい。
反射防止膜の圧縮性応力を2×10dyn/cmより大きくすることにより、半導
体接合層と金属電極層との熱収縮率の違いによる当該半導体接合層の反りを従来よりも低減することができる。
また、上記反射防止膜は、ケイ素と窒素とを含むことが好ましい。
上記の構成により、反射防止膜に圧縮性応力を効果的に持たせることができる。
また、上記反射防止膜の膜厚は、50nmより大きく100nmより小さいことが好ましい。
上記の構成により、反射防止膜によって反射光の波長が大きく変わる可能性を低減することができ、充分な太陽電池特性を満たせることができる。
また、上記反射防止膜の屈折率は、1.6より大きく2.8より小さいことが好ましい。
上記の構成により、入射する太陽光を効率良く収集でき、充分な太陽電池特性を満たせることができる。
以上のように、本発明に係る太陽電池は、半導体接合層の受光面側に配され、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜と、上記受光面側とは反対側に配され、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層とを備え、上記反射防止膜は、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有する構成である。
また、本発明に係る太陽電池の製造方法は、半導体接合層の受光面側に、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程と、上記受光面側とは反対側に、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層を形成する金属電極層形成工程とを含み、上記反射防止膜形成工程において、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有するように上記反射防止膜を形成する構成である。
それゆえ、金属電極層を焼成することによって生じる、半導体接合層と金属電極層との熱収縮率の違いによる当該半導体接合層の反りを低減することができる。その結果、太陽電池の特性を劣化させることなく、簡単な構成で太陽電池が割れる可能性を低減することができる。
本発明の実施の一形態について図1〜図2に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(太陽電池8の構成)
図1(a)〜(e)は、本実施形態に係る太陽電池8の製造工程の好ましい一例を示す断面図である。図1(e)を参照しつつ、太陽電池8の構成を説明する。
太陽電池8は、半導体基板1、n+拡散層2、反射防止膜3、BSF層4、アルミ電極
(金属電極層)5、表面電極6および裏面電極7を備えている。
半導体基板1は、P型単結晶シリコンまたはP型多結晶シリコンなどからなる半導体層である。また、n+拡散層2は、n型不純物であるリンが拡散された層である。これら半
導体基板1とn+拡散層2とによって半導体接合層9が形成されている。この半導体接合
層9に光が入射すると、光起電力効果によって光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
反射防止膜3は、半導体接合層9へ入射する光の、半導体接合層9の表面における反射
を防止するための膜であり、半導体接合層9の受光面側(表側)に配されている。この反射防止膜3は、半導体接合層9において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力(圧縮性反り応力)を有している。
反射防止膜3は、その圧縮性応力が2×10dyn/cmより大きく、5×10
dyn/cm以下であることが望ましい。反射防止膜の圧縮性応力が2×10dy
n/cm以下であると、後述するアルミ電極5の反りを充分に相殺できなくなる。また
、半導体接合層9の反りは、一般的に凸方向に約5mmであり、反射防止膜3の圧縮性応力によって上記反りを完全に相殺するためには、半導体基板1の面積の上限が一般的に250cmであることから、反射防止膜3の圧縮応力は5×1011dyn/cmであ
ればよい。反射防止膜3の圧縮応力を5×1011dyn/cmより大きくすることは
不要であり、反射防止膜3自身の反りによって半導体接合層9が凹方向へ反ってしまう可能性もあるため、反射防止膜3の圧縮応力は、5×1011dyn/cm以下であるこ
とが好ましい。
反射防止膜3は、ケイ素(Si)と窒素(N)とを含むことが望ましい。例えば、反射防止膜3は、窒化ケイ素からなり、これらの組成を含む反射防止膜では圧縮性反り応力を有する。なお、これらの組成はSEM−EDX(走査型分析電子顕微鏡)等の元素分析により測定できる。
また、反射防止膜3の膜厚は、50nmより大きく100nmより小さいことが望ましい。反射防止膜3の膜厚が50nm以下または100nm以上の場合、反射光の波長が大きく変わるため、充分な太陽電池特性を満たせない。なお、反射防止膜3の膜厚は、エリプソメトリーや分光反射測定等により測定できる。
また、反射防止膜3の屈折率は、1.6より大きく2.8より小さいことが望ましい。反射防止膜3の屈折率が1.6以下または2.8以上の場合、入射する太陽光の収集の損失が大きくなり、充分な太陽電池特性を満たせない。
BSF(Back Surface Field)層4は、半導体基板1の裏面側にアルミニウムの拡散が起こることによって形成される層であり、この不純物濃度の高い領域によって、内部電界が形成され、裏面近傍での光生成キャリアが有効に収集される。
アルミ電極5および裏面電極7は、太陽光により発電した電流を外部に取り出すための電極であり、半導体接合層9の裏側に配される電極である。主にアルミ電極5によって収電され、裏面電極7によって収電された電気エネルギーが取り出される。
表面電極6は、太陽光により発電した電流を外部に取り出すための電極であり、半導体接合層9の受光面側に配される電極である。
(太陽電池8の製造方法)
(半導体基板1のエッチング)
まず、図1(a)に示すように、半導体基板1の表面を、NaOHなどを含むアルカリ水溶液を用いてエッチングする。ここで、アルカリ水溶液の代わりに、酸を用いてもよく、NaOHまたはKOHなどのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールなどを加えたエッチャントに半導体基板1を浸漬することで、結晶方位に沿った異方性エッチングを行ない、テクスチャ構造と呼ばれる微小なピラミッド状の凹凸を半導体基板1の表面に形成する。また、ドライエッチングによる方法などで微小な凹凸を形成してもよい。
(n+拡散層2の形成)
次に、半導体基板1に対し、例えば、P若しくはPOC13などによる気相拡散や、リン化合物を含んだ溶液を塗布して行なう拡散法などを用いて800℃〜950℃で5〜30分間熱処理することにより、図1(b)に示すように、半導体基板1の受光面側の表面にn型不純物であるリンを拡散して、n+拡散層2を形成する。
(反射防止膜3の形成)
次いで、図1(c)に示すように、n+拡散層2上にプラズマCVD(化学的気相成長
)法によって反射防止膜3を形成する。このとき、周波数制御法(プラズマ周波数の制御)、ナローギャップ法(電極間隔を数mm程度と著しく狭くしたもの)または組成制御法(成膜ガスの流量を調整することにより、膜組成を制御)などを用い、反射防止膜3の圧縮性応力を2×10dyn/cmより大きく、5×1011dyn/cm以下に調整する。
例えば、組成制御法によりSiH、NH、Nの流量をそれぞれ600、135、1360sccmとし、高濃度Siを含有し、低濃度Hを含有するSiN膜を反射防止膜3として形成することにより、反射防止膜3の圧縮性応力を2×10dyn/cm
り大きくすることが出来る。
なお、反射防止膜3の圧縮性応力は、ひずみゲージ法やX線回折により測定できる。
また、堆積膜の応力の一般式は以下のとおりである。
σf=(αf−αs)・[Ef/(1−νf)]・(Td−T)+σi
上記式において、σfは堆積膜の応力であり、σiは真性応力であり、αfはCVD膜の熱膨張係数であり、αsは基板の熱膨張係数であり、EfはCVDの弾性定数であり、νfはポアソン比であり、Tdは堆積温度であり、Tは室温である。
(アルミ電極5およびBSF層4の形成)
続いて、図1(d)に示すように、半導体基板1の裏面側の表面に、スクリーン印刷法によりアルミニウム含有ペーストを5〜80μm印刷し、100〜250℃で1〜3分間乾燥させ、アルミ電極5を形成する。
このアルミニウムペースト印刷におけるパターンについては、ある間隔を有する直線状、格子状、魚骨状、櫛形状、複数の分離した島状、あるいはその他必要に応じたパターンとしても良い。なお、本発明において、アルミニウム含有ペーストとしては、例えば樹脂中にアルミニウム粉末とガラスとを含むアルミニウムペーストなどの従来から公知のものを用いることができる。
アルミ電極5は、500〜900℃の温度で焼成することで形成され、同時に半導体基板1内にBSF層4が形成される。
(表面電極6および裏面電極7の形成)
続いて、表面側および裏面側にスクリーン印刷法により10〜80μm銀ペーストを印刷し、100〜250℃で1〜3分間乾燥させ、表面電極6および裏面電極7を形成する。
裏面電極7は、500〜900℃の温度で1〜3分間、焼成することで形成される。
また、表面電極6は、500〜900℃の温度で1〜3分間、焼成することで、表面を覆った反射防止膜3を貫通し、反射防止膜3に5〜60μmの表面電極6が露出する。同時に表面側銀ペーストは、焼成により表面電極6となる際、反射防止膜3を貫通して、n
型の拡散層2に対して良好なオーミック接合を形成する。
(変更例)
なお、本発明においては、例えば図1(d)に示す以外に、表面電極6や裏面電極7をアルミ電極5形成前に印刷し、乾燥して形成することもできる。また、アルミ電極5の焼成は、表面電極6や裏面電極7と同時焼成でも個別焼成でも構わない。
図2は、太陽電池の製造工程の別の例を示す断面図である。また、図2(c)に示すように、反射防止膜3を成膜する前にアルミ電極5を印刷し乾燥して形成してもよい。
なお、図2(c)に示す以外に、裏面電極7をアルミ電極5形成前に印刷し乾燥して形成することもできる。また、アルミ電極5の焼成は、表面電極6や裏面電極7と同時焼成でも個別焼成でも構わない。
図2(a)、(b)、(d)および(e)については、図1に記載のものと同様であるため、その説明を省略する。
(反射防止膜3が圧縮性応力を有する理由)
反射防止膜3がケイ素および窒素を含むことにより、圧縮性応力を有するようになる原理について説明する。
半導体基板1のSi−Si結合に比べ、反射防止膜3のSi−N結合は、Nの原子がSiよりも小さいために短い結合となり、半導体基板1よりも反射防止膜3の収縮性が大きくなることが圧縮性の一般的な原理である。
また、プラズマCVD法にて成膜されたSiN膜中には高濃度(20%以上)の水素が含まれており、水素は結合手が1つしかなく結合力が弱いため、水素の含有率が多くなると圧縮性応力は小さくなる。換言すれば、反射防止膜3をプラズマCVD法にて成膜することにより、反射防止膜3の圧縮性応力を大きくすることができる。
さらに、熱膨張率からは半導体基板1のSiに対して、反射防止膜3のようなケイ素と窒素とを含む膜は膨張率が小さいため、半導体基板1に対して反射防止膜3は圧縮性が十分にある。
(太陽電池8の効果)
以上のように、太陽電池8では、反射防止膜3は、アルミ電極5を焼成することによって生じる、半導体接合層9とアルミ電極5との熱収縮率の違いによる当該半導体接合層9(特に、半導体基板1)の反りによって生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有している。
換言すれば、アルミ電極5と半導体接合層9との熱収縮率の違いによって生じる半導体接合層9の引張り反り応力と、反射防止膜3の圧縮性応力とを調整することにより、双方の反りを相殺する。
それゆえ、太陽電池8の特性を劣化させることなく、簡単な構成により半導体接合層9の反りを防止でき、太陽電池8が割れる可能性を低減することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明の太陽電池の製造方法は、半導体接合部を有する半導体基板の表面側に圧縮性応力を有する反射防止膜を成膜する工程と、前記半導体基板の裏面側にアルミ電極を形成する工程と、前記アルミ電極を焼成する工程と、を含むことを特徴としている。
太陽電池の出力特性を維持しつつ、かつ、コスト増加に繋がる工程を追加することなく、太陽電池が有する半導体基板の反りを低減できるため、破損しにくい太陽電池を、その出力特性を損なうことなく低コストで実現できる。
(a)〜(e)は、本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造工程の一例を示す断面図である。 (a)〜(e)は、上記太陽電池の製造工程の変更例を示す断面図である。 (a)〜(e)は、従来の太陽電池の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1 半導体基板(半導体接合層)
2 拡散層(半導体接合層)
3 反射防止膜
5 アルミ電極(金属電極層)
9 半導体接合層

Claims (6)

  1. 半導体接合層において受光することにより発電する太陽電池であって、
    上記半導体接合層の受光面側に配され、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜と、
    上記受光面側とは反対側に配され、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層とを備え、
    上記反射防止膜は、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有していることを特徴とする太陽電池。
  2. 上記反射防止膜は、2×10dyn/cmより大きい圧縮性応力を有することを特
    徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 上記反射防止膜は、ケイ素と窒素とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 上記反射防止膜の膜厚は、50nmより大きく100nmより小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  5. 上記反射防止膜の屈折率は、1.6より大きく2.8より小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池。
  6. 半導体接合層において受光することにより発電する太陽電池の製造方法であって、
    上記半導体接合層の受光面側に、当該半導体接合層の表面における光の反射を防止する反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程と、
    上記受光面側とは反対側に、上記半導体接合層において生じた電流を取り出す金属電極層を形成する金属電極層形成工程とを含み、
    上記反射防止膜形成工程において、上記半導体接合層において生じる引張り応力の少なくとも一部を打ち消す圧縮性応力を有するように上記反射防止膜を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011078312A1 (ja) 2009-12-25 2011-06-30 大鵬薬品工業株式会社 肝細胞癌患者に対する化学療法の治療効果予測方法
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CN109087956A (zh) * 2018-07-16 2018-12-25 横店集团东磁股份有限公司 一种双面perc太阳能电池结构及其制备工艺

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