JP2006244729A - 着色層形成用転写シートを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 - Google Patents

着色層形成用転写シートを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トップエミッション型フルカラー有機EL表示装置を、着色層形成時における、有機EL素子へのダメージに起因する性能低下を生じることがなく、また、有機EL素子と着色層との位置合わせ不良による歩留りを低下させることなく製造することができる方法を提供する。
【解決手段】 基板上に、光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を封止する封止層とを順次形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子基板の前記封止層の上に、前記有機エレクトロルミネッセンス素子が発する光の色を変換及び/又は色を調整する着色層を形成するトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子表示装置を製造する方法において、着色層形成用転写シートを用いて前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層上に前記着色層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー表示可能な有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法に関する。より詳細には、着色層形成用転写シートを用いる封止基板側から光を取り出す上取出型の有機EL表示装置の製造方法に関する。
有機EL表示装置は、互いに対向する電極間に、有機発光分子を含む有機発光媒体を挟持した有機EL素子から構成されている。有機EL素子の両電極間に電圧を印加すると、一方の電極から注入された電子と他方の電極から注入されたホールとが、有機発光媒体中の有機発光層で再結合する。有機発光分子は、再結合エネルギーによりいったん励起状態となり、その後、励起状態から基底状態に戻る。この際に放出されるエネルギーを光として取り出すことにより、有機EL発光素子は発光する。
このような発光原理を有する有機EL素子から構成された有機EL表示装置は、完全固体素子であり、視認性に優れ、軽量化、薄膜化が図れ、その上、わずか数ボルトという低電圧で駆動させることができる。このため、有機EL表示装置は、カラーディスプレイとしての利用が期待され、現在盛んに研究されている。
このような有機EL表示装置は、基板取出型(ボトムエミッション型)と上取出型(トップエミッション型)との二種類に大別することができる。
基板取出型の有機EL表示装置では、支持基板上に着色層と薄膜トランジスタ(TFT)が形成され、さらに、この上に順次、下部電極、絶縁部材、有機発光媒体、上部電極及び封止層が積層され、最上面に封止基板が設けられている。下部電極、有機発光媒体及び上部電極により有機EL素子が構成される。
この基板取出型の有機EL表示装置では、有機発光媒体が発した光を着色層で変換して所望の光を支持基板側から取り出している。
上取出型の有機EL表示装置では、支持基板上にTFTと下部電極が形成され、さらに、この上に順次、絶縁部材、有機発光媒体、上部電極、封止層、平坦化層及び着色層が設けられ、最上面に封止基板が設けられている。下部電極、有機発光媒体及び上部電極により有機EL素子が構成される。
この上取出型の有機EL表示装置では、有機発光媒体が発した光を着色層で変換して所望の光を封止基板側から取り出している。
従来の有機EL表示装置においては、後述するように、製造歩留りが高く製造がより容易であることから、主に、基板取出型が採用されている。
ところが、基板取出型の有機EL表示装置においては、下部電極が着色層上に形成される。このため、下部電極に段差を設けて、支持基板上に直に形成されたTFTと接続する必要がある。その結果、下部電極が段切れしやすくなり、TFTとの接続が困難であった。
また、基板取出型では、TFTが形成された部分からは光を取り出すことができないため、画素の開口率(実際に発光する部分が画素中に占める割合)を高くすることが困難であった。
これに対し、上取出型においては、TFTと下部電極とを支持基板上にともに形成することができるので、下部電極を平坦化することができる。その結果、下部電極の段切れのおそれが少なく、下部電極とTFTとを容易に接続することができる。また、上取出型においては、開口率がTFTの制約を受けないので、開口率を基板取出型よりも高くすることができる。
従って、下部電極の段切れの発生を抑制するとともに高い開口率を実現するには、基板取出型よりも上取出型の有機EL表示装置が望ましい。
しかしながら、基板取出型では、支持基板の上に、順次、着色層や有機発光媒体を形成できるのに対し、上取出型では、有機発光媒体の上側に着色層を通常のフォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて形成すると、有機発光媒体がダメージを受ける可能性が高く、これらの方法で着色層を形成できなかった。このため、上取出型においては、通常、封止基板側として、封止基板上に着色層と平坦化層を形成し、支持基板側として、支持基板にTFT、有機EL素子及び封止層を形成して、着色層等が形成された封止基板と、有機EL素子等が形成された支持基板とを貼り合わせていた。その際、支持基板側と封止基板側とを、マトリクスのドットの位置に正確に位置合わせすることが必要であったが、かかる位置合わせは困難であり、上取出型の有機EL表示装置は、基板取出型よりも製造歩留りが低かった。
また、基板取出型では、着色層の直ぐ上に有機EL素子を形成できるが、上取出型では、支持基板と封止基板貼り合わせるため、有機EL素子と着色層の間に封止層と平坦化層が介在し、これらの層の厚みにより視野角特性が劣るという問題があった。視野角特性とは、視る角度により混色が生じることについての特性である。
有機EL素子基板上に着色層を形成する技術として、インクジェットにより着色層を形成する方法がある(例えば、特許文献1)。この方法では、有機EL素子/封止層/着色層からなる有機EL表示装置を製造するために、インクジェットを用いて着色層を形成するが、封止層の着色層に接する面の一部に撥インク性を持たせ、撥インク性でない部分に着色層を形成するか、又は、封止層に凹凸を形成して、凹部に着色層を形成するものである。インクジェット方式は濃度ムラが大きく、均一な製膜の安定製造が難しく、また、インクジェットのインク溶剤により、有機EL素子の劣化、損傷を生じやすい。
また、有機EL素子や着色層を、転写法を利用して製造する方法が知られている。転写法とは、仮の基材の上に有機EL素子や着色層を転写層として形成しておき、最終基材と貼り合わせた後、転写のためのエネルギーを印加し、最終基材側へ有機EL素子を移動、あるいは所望の位置に着色層を移動させる方法である。
有機EL素子については、フルカラー化のために必要な三原色の微細パターニングのために転写法が利用されている。すなわち、各色毎に、発光に必要な層をレーザー光により転写させる方法が知られている(特許文献2)。この方法では、転写シートによって転写されるのは、有機EL層や第2電極である。
カラーフィルタについては、仮基材と着色層との間での平坦性が、転写した場合、そのまま出来あがりのカラーフィルタ面の平坦性に反映されるので、カラーフィルタ表面の高い平滑性を確保するために、湿式現像とを組み合わせた転写法が多用されている(例えば、特許文献3)。また、湿式での現像を行わない転写法を用いたカラーフィルタの製造方法も知られている(例えば、特許文献4)。この方法では、色変換材を含有させた転写層を有する転写シートを作成し、着色層を被転写体であるガラス板に転写させることを3回繰り返してカラーフィルタを製造している。
特願2002−033814号 特開2004−86089号公報 特開2003−215794号公報 特開2001−042119号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、性能劣化がなく、歩留りが向上した、トップエミッション型フルカラー有機EL表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、トップエミッション型有機EL表示装置において、有機EL素子の劣化の原因となる有機溶剤を含む薬液を使用することなく、着色層を形成するには、着色層形成用の転写シートを使用することが好ましいことを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の有機EL表示装置の製造方法及び有機EL表示装置が提供される。
[1]基板上に、光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を封止する封止層とを順次形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子基板の前記封止層の上に、前記有機エレクトロルミネッセンス素子が発する光の色を変換及び/又は色を調整する着色層を形成するトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子表示装置を製造する方法において、
着色層形成用転写シートを用いて前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層上に前記着色層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[2]透明支持基板上に、印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び熱硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[3]前記印加されるエネルギーがレーザー光であり、前記レーザー光が印加された位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(A1)の接着強度を、同位置における前記転写層と前記感応層との間(B1)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする、上記[2]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[4]前記レーザー光が印加された位置における転写層と感応層との間(B1)の接着強度が1MPa以下であることを特徴とする上記[3]記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[5]透明支持基板上に、印加されたエネルギーにより硬化する重合性化合物を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層が順次形成された転写シートを用いることを特徴とする上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[6]前記エ印加されるネルギーが電離放射線であり、前記電離放射線が印加された位置における前記感応層と前記転写層との間(A2)の接着強度を、同じ位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(B2)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする、上記[5]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[7]前記電離放射線が印加された位置における感応層と転写層との間(A2)の接着強度が1MPa以上であることを特徴とする上記[6]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[8]透明支持基板上に、剥離層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び硬化性化合物を含有し、パターン化された転写層と、密着層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[9]前記転写シートが、受けた光の色を赤色、緑色及び青色へ変換及び/又は色を赤色、緑色及び青色に調整する色変換材をそれぞれ含有するパターン化された転写層を有することを特徴とする上記[8]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[10]透明支持基板上に、電離放射線を印加することにより剥離性を示す化合物を含有する剥離層、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[11]前記転写シートの透明支持基板側から、転写シートの一部に電離放射線を印加し、前記電離放射線が印加された位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(A3)の接着強度を、同じ位置の前記剥離層と転写層との間(B3)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする上記[10]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[12]前記電離放射線が印加された位置における剥離層と転写層との間(B3)の接着強度が1MPa以下であることを特徴とする上記[11]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[13]前記電離放射線が紫外線である上記[5]〜[7]及び[10]〜[12]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
[14]上記[1]〜[13]のいずれかに記載の方法で製造された有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
本発明によれば、トップエミッション型フルカラー有機EL表示装置を、着色層形成時における、有機EL素子へのダメージに起因する性能低下を生じることがなく、また、有機EL素子と着色層との位置合わせ不良による歩留りを低下させることなく製造することができる。
本発明によれば、着色層側の支持基板が不要であるため、視覚特性が改善される。
本発明によれば、色変換媒体(CCM)とカラーフィルタ(CF)を同時に形成することができるため、着色層を有する有機EL表示装置の製造工程数を減らすことができる。
色変換媒体を含む着色層には、熱硬化性を持たせることが可能であり、色素劣化を低減できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のトップエミッション型有機EL表示装置の製造方法(以下、「本発明の製造方法」という)は、基板上に、光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を封止する封止層とを順次形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子基板の前記封止層の上に、前記有機エレクトロルミネッセンス素子が発する光の色を変換及び/又は色を調整する着色層を形成するトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス表示装置を製造する方法において、着色層形成用転写シートを用いて前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層上に前記着色層を形成することを特徴とする。
本発明の製造方法で用いる着色層形成用転写シート(以下、単に「転写シート」という)は、種々の態様を有し、透明支持基板上に、印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び熱硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成されたもの(第一の態様)、印加されたエネルギーにより硬化する重合性化合物を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層が順次形成されたもの(第二の態様)、透明支持基板上に、剥離層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び硬化性化合物を含有し、パターン化された転写層と、密着層とが順次形成されたもの(第三の態様)、透明支持基板上に、電離放射線を印加することにより剥離性を示す剥離層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成されたもの(第四の態様)が挙げられる。
本発明の製造方法の第一の態様では、転写シートが印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質を含有する感応層と、色変換材と熱硬化性化合物を含有する転写層とを有し、印加されるエネルギーがレーザー光であり、レーザー光が印加された位置における、転写シートの転写層と有機EL素子基板の封止層との間の接着性が増加し、転写シートを剥離すると、レーザー光が印加されなかった位置において転写層と封止層とが切り離され、レーザー光が当たった部位に着色層が形成される。
本発明の製造方法の第二の態様では、転写シートが印加されたエネルギーにより硬化する重合性化合物を含有する感応層と、電離放射線硬化性化合物を含有する転写層とを有し、電離放射線が印加された位置における、転写シートの転写層と感応層との間の接着性が増加し、転写シートを剥離すると、電離放射線が印加されなかった位置の転写層がパターン化されて有機EL素子基板の封止層上に残る。
本発明の製造方法の第三の態様では、剥離層と、パターン化された転写層と、有機EL素子基板の封止層との密着性を高めるための密着層とを有する転写シートと、封止層を有する有機EL素子基板とを貼り合わせた後、転写シートを剥離するだけで、エネルギーの印加を必要とせずに、パターン化された転写層(着色層)を、有機EL素子基板の封止層上に転写することができる。
本発明の製造方法の第四の態様では、電離放射線を印加することにより剥離性を示す剥離層を有し、電離放射線が印加された位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間の接着強度が増加し、転写シートを剥離すると、電離放射線が印加されなかった位置の転写層がパターン化されて有機EL素子基板の封止層上に残る。
以下、各態様について、図1〜図4を参照しながら説明する。
1.第一の態様
本発明の第一の態様(図1を参照)においては、上記有機EL素子基板10と転写シート20とを貼り合わせ、転写シート20の透明支持基板22側から、転写シート20の一部にレーザー光30aを印加する。レーザー光30aを印加することにより、感応層24中に含有されている印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質が、レーザー光30aを熱に変換し、隣接する転写層26に含有されている熱硬化性化合物を硬化させ、有機EL素子基板10の封止層16と転写層26との間の接着性が向上する。これにより、レーザー光30aが印加された位置における、転写層26と有機エレクトロルミネッセンス素子基板10の封止層16との間(A1)の接着強度を、同位置における転写層と感応層との間(B1)の接着強度よりも大きくする。その後、転写シート20を除去(剥離)することにより、転写層と感応層との間(B1)で転写シートが剥がれ、有機EL素子基板10の封止層16と接着された部分の転写層26の断片のみが封止層16上に残り、これが有機エレクトロルミネッセンス素子基板上の着色層28となる。
レーザー光30aが印加された位置における転写層26と感応層24との間(B1)の接着強度は、1MPa以下であることが好ましく、0.1MPa以下であることがより好ましい。転写層26と感応層24との間(B1)の接着強度が1MPa以下であれば、転写シート20を剥離した際に、有機EL素子基板10の封止層16と接着された部分の転写層26の断片のみを、確実に封止層16上に残し、精細にパターニングされた着色層28を形成することができる。
転写シート20の一部のみにレーザー光30aを印加するには、レーザー照射を行うことが好ましい。
2.第二の態様
本発明の第二の態様(図2を参照)においては、上記有機EL素子基板10と転写シート20とを貼り合わせ、転写シート20の透明支持基板22側から、転写シート20の一部に電離放射線30bを印加する。電離放射線30bを印加することにより、感応層24に含有されている印加されたエネルギーにより硬化する重合性化合物が硬化すると同時に、隣接する転写層26に含有される電離放射線硬化性化合物が硬化し、感応層24と転写層26との間の接着性が向上する。これにより電離放射線30bが印加された位置における、感応層24と転写層26との間(A2)の接着強度を、同じ位置における転写層26と有機EL素子基板10の封止層16との間(B2)の接着強度よりも大きくする。その後、転写シート20を除去(剥離)することにより、電離放射線30bが印加されていない位置において、転写層26と感応層24との間で切り離され、電離放射線30bが印加されていない位置において、転写層26の断片のみが封止層16上に残り、これが有機エレクトロルミネッセンス素子基板上の着色層28となる。
電離放射線30bが印加された位置における感応層24と転写層26との間(A2)の接着強度は、0.1MPa以上であることが好ましく、1MPa以上であることがより好ましい。感応層24と転写層26との間(A2)の接着強度が0.1MPa以上であれば、転写シート20を剥離した際に、電離放射線30bが印加されていない部分の転写層26の断片のみを、確実に封止層16上に残し、精細にパターニングされた着色層28を形成することができる。
印可する電離放射線30bとしては、紫外線、電子線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。
転写シート20の一部のみに電離放射線30bを印加するには、図2に示すように、マスク露光を行うのが好ましい。
3.第三の態様
本発明の第三の態様(図3を参照)においては、予め画素パターンの形成された転写シートを用いる。第三の態様で用いる転写シート20は、透明支持基板22の上に、剥離層25を形成し、その上に転写層26をスクリーン印刷等の手法によりストライプ状のパターンとして形成し、さらにその上に密着層27を形成したものである。フルカラー化するためには、上記手法を繰り返して赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画素パターンを形成すればよい。
第三の態様によれば、上記のように形成された転写シート20と封止層16を有する有機EL素子基板10とを貼り合わせ、転写シート20を剥離することにより、密着層27と共に転写層26(着色層28)が封止層16上に形成される。
特に、赤色、緑色、青色の画素パターンが予め形成された転写シートを用いれば、一回の転写工程でフルカラーの有機EL表示装置が製造できるため好ましい。尚、画素パターンが形成された転写シートの製造は公知の如何なる方法を用いて行ってもよい。
4.第四の態様
本発明の第四の態様(図4を参照)において用いる転写シート20は、透明指示基板22の上に、電離放射線を印加することにより剥離性を示す剥離層25を形成し、その上に電離放射線硬化性化合物を含有する転写層26を形成したものである。
上記のように形成した転写シート20と有機EL素子基板10とを貼り合わせ、転写シート20の透明指示基板22側から転写シート20の一部に電離放射線30bを印可する。電離放射線30bを印可することにより、剥離層25に含有される電離放射線を印加することにより剥離性を示す化合物が、隣接する転写層26との間の剥離性を生じると同時に、転写層26に含有される電離放射線硬化性化合物が硬化し、有機EL素子基板10の封止層16との間の接着性が向上する。これにより、電離放射線30bが印加された位置における、封止層16と転写層26との間(A3)の接着強度を、同じ位置における転写層26と剥離層25との間(B3)の接着強度よりも大きくする。その後、転写シート20を除去(剥離)することにより、電離放射線30bが印加されていない位置において、転写層26と受容層17との間が切り離され、電離放射線30bが印加された位置において、転写層26の断片のみが封止層16上に残り、これが有機EL素子基板上の着色層28となる。
印可する電離放射線30bとしては、紫外線、電子線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。
以下に記載する有機EL素子基板、転写シートは、上記第一〜第四の態様のいずれにも用いられる。
5.有機EL素子基板
本発明において、転写シートにより、その上に着色層が形成されるべき、上記構成(基板/有機EL素子/封止層)を有する有機EL素子基板は、トップエミッション型有機EL素子基板であれば、公知の如何なる方法によって製造されたものであってもよい。また、上記構成部材の他、有機EL素子基板を構成しうる公知の層を有するものであってもよい。
例えば、従来公知の方法により、基板上に有機EL素子及び絶縁部材を形成し、さらに、封止層で有機EL素子を封止して、有機EL素子基板を製造する。
6.転写シート
本発明で用いる転写シートを構成する各部材及び転写シートの製造方法について説明する。
(1)透明支持基板
透明支持基板は、転写シートの形状を保持するためのフィルム状の部材であり、この透明支持基板を通して、光エネルギーを印加するため、使用する光エネルギーを透過させる透明性を有する必要がある。
透明支持基板は、透明高分子フィルムからなり、透明高分子としては、例えば、ポリカーボネ−ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエーテルスルフォンポリカーボネ−ト、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
透明支持基板の厚みは、通常10〜600μmの範囲内、好ましくは50〜200μmの範囲内である。
(2)感応層
感応層は、第一の態様においては、印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質を含有し、第二の態様においては、エネルギーを印加することにより硬化する重合可能な化合物を含有する。
感応層は、外部からのエネルギーを受けて、転写層内部、感光層と転写層との間の界面、転写層と転写される基板との間の界面等において、エネルギー照射を受けた部分とエネルギー照射を受けていない部分との間に物性値の違いを生じさせる層である。感応層を転写層とは独立した構成としてもよいし、また、転写層の中に感応成分を含ませることも可能である。
感応層には、含有される物質(化合物)の種類により、光−熱変換層(本発明の製造方法の第一の態様で用いる)及び電離放射線硬化層(本発明の製造方法の第二の態様で用いる)の2つの態様がある。
(2−1)光−熱変換層
光−熱変換層は、光(例えば、レーザー光)を吸収し効率よく熱に変換する機能を有する物質、及び重合性化合物である熱硬化性化合物から構成される。
光を熱に変換する機能を有する物質としては、例えば、アルミニウム、その酸化物及び/又はその硫化物からなる金属膜、カーボンブラック、黒鉛又は赤外線吸収染料等を分散した有機膜等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
熱硬化性化合物とは、低分子モノマーの混合物で適当な粘性をもつ液体を原料とし、加熱すると網状構造となって、不溶不融の状態に硬化する化合物をいい、尿素化合物、メラミン化合物、フェノール化合物、エポキシ化合物、不飽和ポリエステル化合物、アルキド化合物、ウレタン化合物等が挙げられ、エポキシ化合物が好適に用いられる。
エポキシ化合物としては、2官能以上のものが使用でき、例えば、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エポキシクレゾールノボラック樹脂のエマルジョン、変性ビスフェノールA型エポキシエマルジョン、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタール酸ジクリシジルエステル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビスフェノールSグリシジルエーテル、テレフタール酸ジグリシジルエーテル、グリシジルフタールイミド、プロピレンポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−ターシャリブチルフェニルグリシジルエーテル、ラウリルアルコール(EO)15グリシジルエーテル、炭素数12〜13のアルコール混合物のグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレンポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ、これらのエポキシ化合物の中で特にグリシジルエーテル類が好適である。
エポキシ化合物に用いる硬化剤としては、特に制限されるものではなく、例えばアミン系化合物、アミド系化合物、酸無水物系化合物、フェノ−ル系化合物などの種々の硬化剤を用いることができる。アミン化合物、酸無水物化合物、ポリアミド化合物が用いられる。
アミン系化合物としてはジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられ;アミド系化合物としては、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられ;酸無水物系化合物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられ;フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(通称、ザイロック樹脂)、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミンやベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物、及びこれらの変性物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂組成物における硬化剤の配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物の機械的物性等が良好である点から、エポキシ樹脂及び必要に応じて併用されるその他のエポキシ樹脂とのエポキシ基の合計1当量に対して、硬化剤中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
また、後述する転写層と光−熱変換層との間には、単層又は複数層からなる、転写層の剥離を容易にする機能を有する層が形成されていてもよく、このような層を形成する材料は、有機化合物、無機化合物及び金属のいずれであってもよい。さらに、転写層と光−熱変換層の間には、単層又は複数層からなる、光−熱変換層で変換された熱エネルギーをその上部に形成されている層に伝える機能を有する熱伝導層が形成されていてもよく、このような熱伝導層を形成する材料としては、例えば、ポリαメチルスチレン酸が挙げられる。
光−熱変換層の厚さは、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜10μmである。
(2−2)電離放射線硬化層
電離放射線硬化層は、重合性化合物として、電離放射線重合可能な化合物(光硬化性化合物)を含有してなる。
電離放射線重合可能な化合物としては、紫外線等のエネルギー線の照射により、重合反応するものが使用され、通常の熱可塑性樹脂と反応性二重結合を分子内に2個以上有する光重合性モノマー、オリゴマー(以下、適宜、オリゴマーも含めて単に「光重合性モノマー」と称する)あるいはポリマーの混合物が使用できる。光重合性モノマーは、付加重合によって光重合体を形成し、隣接する転写層との密着性を向上させる重要な機能を有するものである。
電離放射線重合可能な化合物として用いることができる材料は、前記特性を備えるものであれば特に制限はなく、公知のものを適用できる。一般的には、光感度、硬化膜の物性及び保存性等の観点から、反応性二重結合を分子内に有する重合性モノマー及びオリゴマー、具体的には、エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性モノマー及びオリゴマーが挙げられ、これらは分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を持ち、沸点が常圧で100℃以上の化合物である。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート。ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したものが挙げられる。
電離放射線硬化層には、上記電離放射線重合可能な化合物の他、(1)少なくとも一種のポリマーバインダーとしての熱可塑性樹脂(以下、「バインダー樹脂」という)、及び(2)少なくとも一種の、活性光線によって活性化される光重合開始剤、を含有することが好ましく、さらに、必要に応じてさらに熱重合禁止剤、界面活性剤等の添加剤を含有することができる。バインダー樹脂は、上記電離放射線重合可能な化合物を保持し、膜形成の機能を有し、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。
バインダー樹脂として使用できる熱可塑性樹脂の例としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロプレン、塩素化ゴム類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、フェノール樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中で、各種アクリル系モノマーの共重合体は、広い範囲で軟化点等の熱的性質を制御することが容易であり、また光重合性モノマーとの相溶性が良好であり好ましい。これらの樹脂は、10,000〜2,000,000の平均分子量を有するものであることが好ましい。
電離放射線硬化層における電離放射線重合可能な化合物とバインダー樹脂の配合比は、使用される電離放射線重合可能な化合物とバインダー樹脂との組み合わせによって適性比は異なるが、一般的には、電離放射線重合可能な化合物:バインダー樹脂比が0.1:1.0〜2.0:1.0(重量比)であることが好ましい。
電離放射線硬化層の厚さは、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜10μmである。
(3)転写層
転写層は、有機EL素子基板に転写されて着色層を形成する部材であり、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び各態様に応じた機能を有する硬化性化合物を含有する層である。
転写層に含まれる硬化性化合物は、感応層が、光−熱変換層である場合には、熱硬化性化合物(本発明の製造方法の第一の態様)であり、感応層が電離放射線硬化層である場合には光硬化性化合物(本発明の製造方法の第二の態様で用いる)である。
熱硬化性化合物としては、上記光−熱変換層に用いられるものが挙げられ、光硬化性化合物としては、上記電離放射線硬化層に用いられるものが挙げられる。
受けた光の色を他の色に変換するには、色変換媒体(Color Changing Medium;CCM)が用いられ、色変換媒体としては、蛍光体材料が用いられる。色変換媒体として蛍光体材料を含有する着色層を、「蛍光体層」という。
受けた光の色を調整するには、不要な光の色をカットする、カラーフィルタ(Color Filter;CF)が用いられ、各種公知のカラーフィルタ材料を用いることができる。カラーフィルタを含有する転写層を、「カラーフィルタ層」という。
転写層は、蛍光体層又はカラーフィルタ層のいずれかからなる一層であってもよいし、蛍光体層及びカラーフィルタ層をそれぞれ一層以上含む二層以上から構成されていてもよい。
(3−1)蛍光体層
蛍光体層は、発光体から発せられる光から、より長波長の光を有する成分を含む光に変換する機能を有する層である。例えば、発光体の発する光のうち、青色光の成分(波長が400nm〜500nmの領域)が、蛍光体層を透過することによって、より波長の長い緑色又は赤色の光に変換される。尚、本発明の蛍光体層は、発光体の青色光成分を一部透過させるとともに、黄色〜赤色変換光を混合させることによって、発光体から発せられる光を白色光に変換することもできる。
蛍光体層は、少なくとも、発光体から入射する光の波長を変換する蛍光体(蛍光体材料)を含み、必要に応じて、バインダー樹脂内に分散してもよい。
蛍光体材料としては、一般に使用される蛍光色素等の有機蛍光体及び無機蛍光体が使用できる。
(有機蛍光体)
有機蛍光体のうち、発光体から発せられる近紫外光から紫色の発光を青色発光に変換する蛍光体としては、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン(Bis−MBS)、トランス−4,4′−ジフェニルスチルベン(DPS)等のスチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)等のクマリン系色素を挙げることができる。
また、青色、青緑色又は白色の発光を緑色発光に変換する場合の蛍光体としては、例えば、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフロルメチルキノリジノ(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)、3−(2′−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)等のクマリン色素、その他クマリン色素系染料である、ベーシックイエロー51、また、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116等のナフタルイミド色素を挙げることができる。
また、青色から緑色までの発光、又は白色の発光を、橙色から赤色までの発光に変換する場合の蛍光体としては、例えば、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン(DCM)等のシアニン系色素、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)等のピリジン系色素、ロ−ダミンB、ロ−ダミン6G、ベーシックバイオレッド11等のロ−ダミン系色素、その他にオキサジン系色素等が挙げられる。
さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば蛍光体として選択することが可能である。
また、蛍光体をポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の顔料樹脂中にあらかじめ練り込んで顔料化したものを用いてもよい。
尚、上記の有機蛍光体は、一種単独で使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(無機蛍光体)
無機蛍光体としては、金属化合物等の無機化合物からなり、可視光を吸収し、吸収した光よりも波長の長い蛍光を発するものを用いることができる。蛍光体は、後述するバインダー樹脂への分散性向上のため、例えば、長鎖アルキル基や燐酸等の有機物でその表面を修飾してあってもよい。無機蛍光体を使用することによって、蛍光体層の耐久性をより向上させることができる。具体的には、以下のものを用いることができる。
(a)金属酸化物に遷移金属イオンをドープした微粒子
、Gd、ZnO、YAl12、ZnSiO等の金属酸化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の、可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたもの。
(b)金属カルコゲナイド化物に遷移金属イオンをドープした微粒子
ZnS、CdS、CdSe等の金属カルコゲナイド化物に、Eu2+、Eu3+、Ce3+、Tb3+等の可視光を吸収する遷移金属イオンをドープしたもの。SやSe等が、後述するバインダー樹脂の反応成分により引き抜かれることを防止する目的で、シリカ等の金属酸化物や有機物等で表面修飾してもよい。
(c)半導体のバンドギャップを利用し、可視光を吸収、発光する微粒子
CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、InP等の半導体微粒子。これらは、特表2002−510866号公報等の文献で知られているように、粒径をナノサイズ化することにより、バンドギャップを制御し、その結果、吸収−蛍光波長を変えることができる。SやSe等が、後述するバインダー樹脂の反応成分により引き抜かれることを防止する目的で、シリカ等の金属酸化物や有機物等でその表面を修飾してもよい。
例えば、CdSe微粒子の表面を、ZnSのような、よりバンドギャップエネルギーの高い半導体材料のシェルで被覆してもよい。これにより中心微粒子内に発生する電子の閉じ込め効果を発現しやすくなる。
尚、上記の無機蛍光体は、一種単独で使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
蛍光体層の厚さは、特に制限されるものではないが、例えば、10nm〜1,000μmとすることが好ましく、0.1μm〜500μmとすることがより好ましく、5μm〜100μmとすることがさらに好ましい。
(3−2)カラーフィルタ層
カラーフィルタ層は、光を分解又はカットして色調整又はコントラストを向上させる機能を有するカラーフィルタを含有する層である。
カラーフィルタの材料としては、例えば、下記色素又は、当該色素をバインダー樹脂中に溶解又は分散させた固体状態のものを挙げることができる。
赤色(R)色素:
ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料ジケトピロロピロール系顔料等の単品及び少なくとも二種類以上の混合物が使用可能である。
緑色(G)色素:
ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料、ハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料、トリフェルメタン系塩基性染料、アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等の単品及び少なくとも二種類以上の混合物が使用可能である。
青色(B)色素:
銅フタロシアニン系顔料、インダンスロン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等の単品及び少なくとも二種類以上の混合物が使用可能である。
カラーフィルタの材料のバインダー樹脂としては、透明な(可視光領域における透過率50%以上)材料を使用することが好ましい。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂(高分子)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合使用が可能である。
カラーフィルタ層の厚さは、特に制限されるものではないが、例えば、10nm〜1,000μmとすることが好ましく、0.5μm〜500μmとすることがより好ましく、1μm〜100μmとすることがさらに好ましい。
(4)クッション層
本発明で用いる転写シートには、必要に応じて透明支持基板と感応層との間に感光層よりも熱軟化温度の低い熱可塑性樹脂を主成分とするクッション層(熱可塑性樹脂層)を設けることができる。クッション層は、さらに、その上に塗布される感応層の塗布溶剤に対する耐性を有することが好ましく、それらを考慮して適宜選択される。
クッション層に用い得る熱可塑性樹脂としては、感応層を構成する化合物(樹脂)との関連で選択されるが、例えば、ポリエチレン類、ポリプロピレン類、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンノシド、フェノール樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体、ラテックス類及びこれらの混合物が挙げられる。必要に応じて、上記熱可塑性樹脂に可塑剤を添加してもよい。
クッション層の厚みには特に制限は無いが、クッション性を効果的に発現させる観点から、通常は2μm〜50μmが好ましい。
(5)剥離層
本発明の製造方法の第三及び第四の態様において用いる転写シートには、剥離層が必要である。剥離層に用いる材料としては、例えば、シリコーン樹脂系材料や長鎖アルキルペンダント型グラフトポリマー系材料等が挙げられ、シリコーン樹脂系材料が好ましい。
第四の態様に用いられる剥離層は、電離放射線硬化型剥離性樹脂からなり、電離放射線照射により、剥離性を示す材料から構成される。電離放射線としては、紫外線、電子線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。紫外線硬化型剥離性樹脂としては、シリコーン樹脂が用いられる。通常、カチオン硬化型、ラジカル付加型シリコーン樹脂が用いられる。カチオン硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、ビニルエーテル基又はエポキシ基が導入されたシリコーン系オリゴマー及び/又はモノマーと光カチオン重合触媒との混合物が挙げられる。光カチオン重合触媒としては、特に制限はなく、公知の化合物、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールヨードニウム塩、ビス(ドデシルフェニル)ヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
剥離層の厚みは、特に制限はないが、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜10μmである。
(6)その他の層
本発明で用いる転写シートには、上記各層の他、必要に応じて、必要に応じて、転写改良層等を設けることができる。例えば、転写改良層として、密着性をさらに向上させるためにプライマー(下塗り剤)塗工やコロナ放電処理等の下地処理(前処理)が施されていてもよい。
7.転写シートの製造
(1)転写シートの製造方法
従来公知の方法により、透明支持基板上に、必要に応じてクッション層を設け、その上に感応層、続いて転写層を形成し、必要に応じて平坦化層により平坦化した後、これらを封止層(パッシベーション層)で封止して、着色層形成用転写シートを得る。
(2)各層の製膜方法
各層を形成するための製膜方法は、塗工方式であれば、スピンコート、ロールコート、ディッピング、スプレー法等を用いることができ、印刷方式であれば、スクリーン、マイクログラビア、凸版、凹版等を用いることができる。
本発明の製造方法の第三の態様で用いる転写シートは、有機EL素子基板と貼り合わせる前に着色層をパターン化するが、画素がパターン化された転写シートは、公知の如何なる方法によって製造してもよい。
8.着色層を有するトップエミッション型有機EL表示装置の製造
(1)有機EL素子基板上の表面処理
転写シートからの転写された着色層との密着性を向上させるために、有機EL素子上に形成された封止層の表面を改質することが好ましい。封止層の表面改質としては、プラズマ処理が好ましい。プラズマ処理は、公知の方法を用いて行うことができる。
(2)有機EL素子基板と転写シートの貼り合わせ
有機EL素子基板と転写シートとを、有機EL素子基板の封止層と、転写シートの転写層とが対向するように貼り合わせる。尚、有機EL素子基板と転写シートとを貼り合わせる時は、接着剤等を適宜使用することができる。
貼り合せには、ラミネーター、真空ラミネーター等の公知のラミネーターを使用することができる。
(3)パターニング露光及び転写シートの剥離
有機EL素子基板上の所望の位置に着色層を設けるために、パターニング露光を行う。
本発明の第一の態様では、直接レーザー光を用い、レーザー光の当たった位置において転写層と有機EL素子基板の封止層との間が接着される。転写シートを剥離すると、レーザー光の当たった部分に着色層がパターニングされている。用いるレーザーの種類としては、YAGレーザーが好ましい。
本発明の第二の態様では、パターンマスクを用いて露光し、光エネルギーの当たった位置において感応層と転写層との間が接着される。本発明の第三の態様では、パターンマスクを用いて露光し、光エネルギーの当たった位置において転写層と有機EL素子基板の受容層との間が接着される。転写シートを剥離すると、光エネルギーの当たらなかった感応層と転写層の間(第二の態様)又は剥離層と転写層との間(第四の態様)の部分が切り離され、有機EL素子基板の封止層上に転写層が残され、着色層がパターニングされる。用いる光源としては、高圧水銀灯、キセノン灯、アルゴンレーザー灯等が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1:光−熱変換層を利用した転写シートの作製
(1)赤色転写シートの作製
150mm×150mm×100μm厚のポリエチレンテレフタレートからなる支持フィルム上に、エチレン−エチルアクリレート樹脂8重量%、エチレン酢酸ビニル樹脂8重量%のトルエン溶液を用いて、スクリーン印刷にてフィルム端部より10mm内側に成膜し150℃30分間加熱することにより、溶剤乾燥を行い、クッション層(熱可塑性樹脂層)を形成した。
上記で形成したクッション層の上に、カーボンブラックを混合した熱硬化型エポキシ樹脂(溶剤メチルエチルケトン)を、膜厚が5μmになるように塗布し、光−熱変換層を形成した。次いで、光−熱変換層の上に、ポリαメチルスチレン酸を、膜厚が1μmになるようにスピンコート法で成膜して、熱伝導層を形成した。
赤色カラーフィルタの材料として、対固形分濃度として、アントラキノン系顔料(C.I.ピグメントレッド177)24重量%、アゾ系顔料(C.I.ピグメントイエロー6)6重量%をを分散したエポキシ系の熱硬化型インキ(セイコーアドバンス社製1300)を調製した。このインキを、スクリーン印刷にて、上記熱伝導層の上に塗布し、150℃で30分間加熱処理して、膜厚2μmの赤色カラーフィルタ層を形成した。
次に、赤色蛍光体の材料として、クマリン6:0.5重量%、ベーシックバイオレット11:0.5重量%、ローダミン6G:0.4重量%、をエポキシ系の熱硬化型インキ(セイコーアドバンス社製1300)に溶解させたインキを調製した。このインキを、スクリーン印刷にて、赤色カラーフィルタ層の上に塗布し、150℃で30分間加熱処理して、膜厚20μmの赤色蛍光体層を形成し、赤色転写シートを得た。
(2)緑色、青色転写シートの作製
下記表1に示す緑色カラーフィルタを含有する緑色カラーフィルタ層及び下記表1に示す緑色蛍光体を含有する緑色蛍光体層を転写層として有する緑色転写シートを、上記(1)と同様にして作製した。
さらに、下記表1に示す青色カラーフィルタを含有する青色カラーフィルタ層を転写層として有する青色転写シートを、上記(1)と同様にして作製した。
Figure 2006244729
製造例2:有機EL素子基板の作製
(1)TFT基板の作製
112mm×143mm×1.1mmのガラス基板(OA2ガラス、日本電気硝子(株)製)上に、減圧CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition, LPCVD)等の手法により、α−Si層40を積層した。次に、KrF(248nm)レーザー等のエキシマーレーザーをα−Si層40に照射して、アニール結晶化を行い、ポリシリコンとした。このポリシリコンを、フォトリソグラフィにより、アイランド状にパターン化した。得られたアイランド化ポリシリコン及び基板の表面に、絶縁ゲート材料を化学蒸着(CVD)等により積層して、ゲート酸化物絶縁層とした。次に、ゲート電極を、蒸着又はスパッタリングで成膜して形成し、ゲート電極をパターニングするとともに、陽極酸化を行った。さらに、イオンドーピング(イオン注入)により、ドーピング領域を形成し、それにより活性層を形成して、ソース及びドレインとし、ポリシリコンTFTを形成した。この際、ゲート電極をAl、TFTのソース及びドレインをn+型とした。
次に、得られた活性層上に、層間絶縁膜(SiO)を500nmの膜厚でCRCVD法にて形成した後、信号電極線及び共通電極線、コンデンサ上部電極(Al)の形成と、第2のトランジスタ(Tr2)のソース電極と共通電極との連結、第1のトランジスタ(Tr1)のドレインと信号電極との連結を行った。各TFTと各電極の連結は、適宜、層間絶縁膜SiOを弗酸によるウエットエッチングにより開口して行った。
次に、CrとITOを順次、スパッタリングにより、それぞれ2000Å、1300Åで成膜した。この上にポジ型レジスト(HPR204:富士フィルムアーチ製)をスピンコートし、90μm×320μmのドット状のパターンになるようなフォトマスクを介して、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃でベークし、レジストパターンを得た。
次に、47%臭化水素酸からなるITOエッチャントにて、露出している部分のITOをエッチングし、次に硝酸セリウムアンモニウム/過塩素酸水溶液(HCE:長瀬産業製)にて、Crをエッチングした。次に、レジストをエタノールアミンを主成分とする剥離液(N303:長瀬産業製)で処理して、Cr/ITOパターン(下部電極:陽極)を得た。この際、Tr2と下部電極が開口部を介して接続された。
次に、第二の層間絶縁膜として、ネガ型レジスト(V259BK:新日鉄化学社製)をスピンコートし、紫外線露光し、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像した。次に、180℃でベークして、Cr/ITOのエッジを被覆した(ITOの開口部が70μm×200μm)有機膜の層間絶縁膜を形成した。
(2)有機EL素子の作製
このようにして得られた層間絶縁膜付き基板を純水及びイソプロピルアルコール中で超音波洗浄し、Airブローにて乾燥後、UV洗浄した。
次に、TFT基板を、有機蒸着装置(日本真空技術製)に移動し、基板ホルダーに基板を固定した。尚、予め、それぞれのモリブテン製の加熱ボートに、正孔注入材料として、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPD)、発光材料のホストとして、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)、ドーパントとして、1,4−ビス[4−(N,N−ジフェニルアミノスチリルベンゼン)](DPAVB)、電子注入材料及び陰極として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)とLiをそれぞれ仕込み、さらに陰極の取出し電極としてIZO(前出)ターゲットを別のスパッタリング槽に装着した。
その後、真空槽を5×10−7torrまで減圧にしたのち、以下の順序で正孔注入層から陰極まで途中で真空を破らず一回の真空引きで順次積層した。
まず、正孔注入層としては、MTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚60nm及び、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚20nm、発光層としては、DPVBiとDPAVBをそれぞれ蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、蒸着速度0.03〜0.05nm/秒を共蒸着して膜厚50nm、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、膜厚20nm、さらに、陰極として、AlqとLiをそれぞれ蒸着速度0.1〜0.3nm/秒、0.005nm/秒で共蒸着し、膜厚を20nmとした。
次に、基板をスパッタリング槽に移動し、陰極の取り出し電極としてIZOを、成膜速度0.1〜0.3nm/秒で、膜厚200nmとし、有機EL素子を作製した。
(3)封止層の作製と有機EL素子基板の作製
次に、封止層として、有機EL素子の上部電極上に透明無機膜としてSiOxNy(O/O+N=50%:Atomic ratio)を低温CVDにより200nmの厚さで成膜した。これにより、有機EL素子基板を得た。
実施例1:着色層を有する有機EL表示装置の製造
(1)有機EL素子基板上への着色層の形成
図3を参照しながら、着色層の形成を説明する。
上記製造例2で製造した、封止層を形成した有機EL素子10の封止層表面をプラズマ処理し、受容処理層18とした後、有機EL素子基板10上の端部に上記製造例1(1)で製造した赤色転写シート20の端部を合わせて、ラミネーターを用いて貼り合せた(圧力10kg/cm、温度110℃、貼り合せ速度0.6m/min)。その後、有機EL素子基板10に予め形成しておいたアライメントマークを基準にして、TFT素子に対応して、幅90μm、ギャップ240μmごとに、転写シート20の透明支持基板22側よりレーザー光30a(Nd−YAG、出力16W)を照射した。
その後、転写シート20を有機EL素子基板10より剥離し、有機EL素子基板10上に赤色着色層28(赤色パターン)を形成した。
続いて、上記製造例1(2)で製造した緑色転写シート及び青色転写シートを用いて赤色転写と同様の方法で、緑色着色層及び青色着色層(緑色及び青色パターン)を形成した。
(2)有機EL表示装置の特性評価
上記(1)で製造したアクティブ型有機EL表示装置の下部電極(IZO/Al)と上部電極取り出し(IZO)にDC7Vの電圧を印加(下部電極:(+)、上部電極:(−))したところ、各電極の交差部分(画素)が発光した。
発光輝度は、色彩色差計(CS100,ミノルタ製)にて、青色カラーフィルタ部(青色画素)で24cd/m、CIE色度座標は、X=0.12、Y=0.18の青色の発光、緑色蛍光体層/緑色カラーフィルタ部(緑色画素)で72cd/m、CIE色度座標は、X=0.27、Y=0.67の緑色の発光、赤色蛍光体層/赤色カラーフィルタ部(赤色画素)で30cd/m、CIE色度座標は、X=0.64、Y=0.35の赤色の発光が得られ、光の三原色が得られた。従って、白色輝度は、126cd/mとなった。
尚、このとき、有機EL素子の発光輝度は300cd/m(全画素発光に相当、各色画素に対してはその1/3に相当)であって、CIE色度座標は、X=0.17、Y=0.28の青色の発光であった。
また、蛍光灯1000lux照明下でのコントラスト比(有機EL表示装置発光時の輝度:非発光時の輝度)は、84:1であった。
次に、本装置について、熱サイクル試験(−40℃〜85℃、100サイクル)を実施し、実施前後の形態を目視観察及び点灯試験を行ったところ、異常は観察されなかった。
製造例3:電離放射線硬化層を利用した転写シートの作製
(1)赤色転写シートの作製
150mm×150mm×100μm厚のポリエチレンテレフタレートからなる支持フィルム上に、エチレン−エチルアクリレート樹脂8重量%、エチレン酢酸ビニル樹脂8重量%のトルエン溶液を用いて、スクリーン印刷にてフィルム端部より10mm内側に成膜し150℃30分間加熱することにより、溶剤乾燥を行い、クッション層(熱可塑性樹脂層)を形成した。
下記表2の組成の溶液を調製し、スクリーン印刷により、上記クッション層の上に、膜厚2μmの感応層を形成した。
Figure 2006244729
下記表3に示す組成の溶液を調製し、スクリーン印刷により、上記感応層の上に膜厚2μmの着色層中のカラーフィルタ層を形成した。
Figure 2006244729
下記表4に示す組成の溶液を調製し、スクリーン印刷により上記カラーフィルタ層上へ膜厚10μmの赤色蛍光体層を形成し、赤色転写シートを得た。
Figure 2006244729
(2)緑色及び青色転写シートの作製
下記表5に示す組成の緑色カラーフィルタ層及び緑色蛍光体層とした以外は、上記(1)と同様にして緑色転写シートを得た。
同様に、下記表5に示す組成の青色カラーフィルタ層とした以外は、上記(1)と同様にして青色転写シートを得た。
Figure 2006244729
実施例2:着色層を有する有機EL表示装置の製造
(1)有機EL素子上への着色層の形成
図4を参照しながら、本実施例における着色層の形成を説明する。
上記製造例2で製造した、封止層16を形成した有機EL素子基板10表面にプラズマ処理を施し受容処理層18とした後、有機EL素子基板10上の端部に上記製造例3(1)で製造した赤色転写シートの端部を合わせて、ラミネーターを用いて貼り合せた(圧力10kg/cm、温度110℃、貼り合せ速度0.6m/min)。その後、有機EL素子基板10に予め形成しておいたアライメントマークを基準にして、TFT素子に対応して、幅90μm、ギャップ240μmごとのマスクパターン越しに、透明支持基材フィルム22側より高圧水銀灯を用いて紫外光30bを露光(500mJ/cm)した。
その後、転写シート20を有機EL素子基板10より剥離し、有機EL素子基板10上に赤色着色層28(赤色パターン)を形成した。
続いて、上記製造例3(2)で製造した緑色転写シート及び青色転写シートを用いて赤色転写と同様の方法で、各色パターンを形成した。
(2)有機EL表示装置の特性評価
上記のようにして、アクティブ型有機EL表示装置を作製し、その下部電極(IZO/Al)と上部電極取り出し(IZO)にDC7Vの電圧を印加(下部電極:(+)、上部電極:(−))したところ、各電極の交差部分(画素)が発光した。
発光輝度は、色彩色差計(CS100,ミノルタ製)にて、青色カラーフィルタ部(青色画素)で24cd/m、CIE色度座標は、X=0.12、Y=0.18の青色の発光、緑色蛍光体層/緑色カラーフィルタ部(緑色画素)で72cd/m、CIE色度座標は、X=0.27、Y=0.67の緑色の発光、赤色蛍光体層/赤色カラーフィルタ部(赤色画素)で30cd/m、CIE色度座標は、X=0.64、Y=0.35の赤色の発光が得られ、光の三原色が得られた。従って、白色輝度は、126cd/mとなった。
尚、このとき、有機EL素子の発光輝度は300cd/m(全画素発光に相当、各色画素に対してはその1/3に相当)であって、CIE色度座標は、X=0.17、Y=0.28の青色の発光であった。
また、蛍光灯1000lux照明下でのコントラスト比(有機EL表示装置発光時の輝度:非発光時の輝度)は、84:1であった。
次に、本装置について、熱サイクル試験(−40℃〜85℃、100サイクル)を実施し、試験実施前後の形態を目視観察及び点灯試験を行ったところ、異常は観察されなかった。
実施例3:着色層を有する有機EL表示装置の製造
(1)転写シートの製造
150mm×150mm×100μm厚のポリエチレンテレフタレートからなる支持フィルム上に、エチレン−エチルアクリレート樹脂8重量%、エチレン酢酸ビニル樹脂8重量%のトルエン溶液を用いて、スクリーン印刷にてフィルム端部より10mm内側に成膜し150℃30分間加熱することにより、溶剤乾燥を行い、クッション層(熱可塑性樹脂層)を形成した。
その上に、東芝シリコーン製UV9300をスクリーン印刷にて製膜し、スポット式の高圧水銀灯を用いて、光ファイバー端面より1cmの距離から紫外線を照射して(1500mW/cm)硬化させ、3μmの膜厚の剥離層を形成した。
その後、製造例1(1)と同様の赤色カラーフィルタ用材料を用いてスクリーン印刷にて、ライン/ギャップ=80μm/20μmのストライプ状のパターンを形成し、150℃30分で硬化させ、赤色カラーフィルタ層を得た。その上に、同様な方法で赤色蛍光体材料を用いて、赤色蛍光体層を形成し、赤色画素を形成した。
同様にして、緑色画素、青色画素を形成し、RGBの蛍光体層が一平面上に形成された色変換層(転写層)を作成した。
その後、東洋インキ製造強粘着材BPS8170をスクリーン印刷で上記色変換層(転写層)の全面に塗布し、溶剤を乾燥させ、5μmの密着層を形成し、転写シートを作製した。
(2)有機EL素子基板上への着色層の形成
製造例2と同様にして作製した有機EL素子の封止層上に上記(1)で製造した転写シートを貼り合わせた後、透明支持フィルムを剥離層から剥がし取り、有機EL素子上にRGB三色の色変換層を一度に転写することにより、有機EL素子上に安定にRGB3色の色変換層を形成することができた。
実施例4
(1)転写シートの製造
150mm×150mm×100μm厚のポリエチレンテレフタレートからなる透明支持フィルム上に、エチレン−エチルアクリレート樹脂8重量%、エチレン酢酸ビニル樹脂8重量%のトルエン溶液を用いて、スクリーン印刷にてフィルム端部より10mm内側に成膜し150℃30分間加熱することにより、溶剤乾燥を行い、クッション層(熱可塑性樹脂層)を形成した。その上に、東芝シリコーン製UV9300をスクリーン印刷にて製膜し、2μmの紫外線硬化型剥離層を形成した。
その上に、転写層をパターン化せず、密着層を形成しなかった以外は実施例3(1)と同様にして赤色転写シートを作製した。同様にして緑色、青色転写シートをそれぞれ作製した。
(2)有機EL素子基板上への着色層の形成
上記製造例2で得られた有機EL素子基板と上記(1)で作製した転写シートとを実施例3と同じ条件で貼り合わせ、マスク露光した後、転写シートを有機EL素子基板から剥離した。赤色画素が紫外光照射されたパターンで有機EL素子基板上に転写された。緑色、青色画素の転写を同様の方法で行い、トップエミッション型有機EL表示装置を作製することができた。
トップエミッション型有機EL素子基板上の着色層を転写法により形成した有機EL発光装置が提供される。着色層を転写法により形成することにより、(1)薬液を使用しないために、有機EL素子へのダメージが少ない、(2)着色層側の支持基板が不要であるため、視覚特性が改善される、(3)蛍光体層(CCM)とカラーフィルタ層(CF)を同時に形成でき、着色層形成プロセスの低減を図ることができる、(4)蛍光体層(CCM層)に熱硬化性を持たせることが可能であり、色素劣化を低減できる。
本発明の有機EL表示装置は、民生用及び工業用のディスプレイ、具体的には、携帯電話、PDA、カーナビ、モニター、TV等として有用である。
本発明の第一の態様の概念を示す模式図である。 本発明の第二の態様の概念を示す模式図である。 本発明の第三の態様の概念を示す模式図である。 本発明の第四の態様の概念を示す模式図である。 実施例1における着色層を有する有機EL表示装置の製造の概念を示す模式図である。 実施例2における着色層を有する有機EL表示装置の製造の概念を示す模式図である。
符号の説明
10 有機EL素子基板
12 支持基板
14 有機EL素子
16 封止層
18 受容処理層
20 転写シート
22 クッション層
24 感応層
24a 光−熱変換層
24b 電離放射線硬化層
25 剥離層
26 転写層
27 密着層
28 着色層(転写部位)
30a レーザー光
30b 電離放射線又は紫外線
40 マスク
A1 転写層と有機EL素子基板の封止層との間の接着部分
B1 転写層と感応層との間の剥離される部分
A2 転写層と感応層との間の接着部分
B2 転写層と有機EL素子基板の封止層との間の剥離される部分
A3 転写層と有機EL素子基板の受容層との間の接着部分
B3 転写層と剥離層との間の剥離される部分

Claims (14)

  1. 基板上に、光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を封止する封止層とを順次形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子基板の前記封止層の上に、前記有機エレクトロルミネッセンス素子が発する光の色を変換及び/又は色を調整する着色層を形成するトップエミッション型有機エレクトロルミネッセンス素子表示装置を製造する方法において、
    着色層形成用転写シートを用いて前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層上に前記着色層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  2. 透明支持基板上に、印加されたエネルギーを熱に変換する機能を有する物質を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び熱硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  3. 前記印加されるエネルギーがレーザー光であり、前記レーザー光が印加された位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(A1)の接着強度を、同位置における前記転写層と前記感応層との間(B1)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする、請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  4. 前記レーザー光が印加された位置における転写層と感応層との間(B1)の接着強度が1MPa以下であることを特徴とする請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  5. 透明支持基板上に、印加されたエネルギーにより硬化する重合性化合物を含有する感応層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層が順次形成された転写シートを用いることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  6. 前記エ印加されるネルギーが電離放射線であり、前記電離放射線が印加された位置における前記感応層と前記転写層との間(A2)の接着強度を、同じ位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(B2)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  7. 前記電離放射線が印加された位置における感応層と転写層との間(A2)の接着強度が1MPa以上であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  8. 透明支持基板上に、剥離層と、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び硬化性化合物を含有し、パターン化された転写層と、密着層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  9. 前記転写シートが、受けた光の色を赤色、緑色及び青色へ変換及び/又は色を赤色、緑色及び青色に調整する色変換材をそれぞれ含有するパターン化された転写層を有することを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  10. 透明支持基板上に、電離放射線を印加することにより剥離性を示す化合物を含有する剥離層、受けた光の色を変換及び/又は色を調整する色変換材、及び電離放射線硬化性化合物を含有する転写層とが順次形成された転写シートを用いることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  11. 前記転写シートの透明支持基板側から、転写シートの一部に電離放射線を印加し、前記電離放射線が印加された位置における前記転写層と前記有機エレクトロルミネッセンス素子基板の封止層との間(A3)の接着強度を、同じ位置の前記剥離層と転写層との間(B3)の接着強度よりも大きくした後、前記転写シートを除去することを特徴とする請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  12. 前記電離放射線が印加された位置における剥離層と転写層との間(B3)の接着強度が1MPa以下であることを特徴とする請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  13. 前記電離放射線が紫外線である請求項5〜7及び10〜12のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法で製造された有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
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