JP2006243323A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 オーバーレイヤとフォトスペーサとを有する液晶装置において、フォトスペーサをオーバーレイヤの上の所定位置に高精度に形成できるようにする。
【解決手段】 一対の基板7,8の一方に設けられたスイッチング素子21と、スイッチング素子21を覆うオーバーレイヤ22と、オーバーレイヤ22の上に設けられた画素電極23と、スイッチング素子21と画素電極23とを導電接続するコンタクトホール27と、オーバーレイヤ22の表面に設けられたフォトスペーサ24とを有する液晶装置である。フォトスペーサ24はオーバーレイヤ22と一体に形成される。画素電極23はフォトスペーサ24が無い領域に形成される。オーバーレイヤ22、フォトスペーサ24、及びコンタクトホール27は、多階調露光マスクを用いた1回の露光及びそれに続く1回の現像によって同時に形成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、液晶を用いて光を制御する液晶装置及びその製造方法に関する。また、本発明は、その液晶装置を用いて構成される電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器に液晶装置が広く用いられている。例えば、電子機器に関する種々の情報を画像として表示するために液晶装置が用いられている。この液晶装置は、例えば、一対の基板間に液晶層を封止し、この液晶層に印加する電圧を画素ごとに制御することにより、該液晶層に供給された光を画素ごとに変調する。
このような液晶装置において、従来、TFD(Thin Film Diode)素子等といったスイッチング素子を層間絶縁膜によって覆い、この層間絶縁膜の上に画素電極を形成し、層間絶縁膜の適所に形成したコンタクトホールによってスイッチング素子と画素電極とを導電接続する構造の液晶装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、液晶を封入する隙間、いわゆるセルギャップを一定に維持するためのスペーサをフォトリソグラフィ処理によって形成するという技術も知られている。これ以降、フォトリソグラフィ処理によって形成されるスペーサはフォトスペーサと呼ばれることがある。
また、素子基板及びカラーフィルタ基板を用いて形成された液晶装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この液晶装置では、カラーフィルタの着色要素を覆うオーバーコートとスペーサを同時に形成している。また、ネガ型の感光性樹脂をハーフトーンマスクを用いて露光してスペーサと平坦化膜とを同時に形成する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−153804号公報(第3頁、図1) 特開平08−292426号公報(第4頁、図5) 特開2002−350860号公報(第4頁、図1)
上記の通り、特許文献1によれば、スイッチング素子と画素電極との間に層間絶縁膜を設けることは従来から知られている。また、特許文献1には触れられていないが、層間絶縁膜の上にフォトリソグラフィ処理によってスペーサを形成することも、従来から知られている。このように層間絶縁膜の上にスペーサを形成する場合、従来は、それぞれを別々の工程で形成していた。つまり、層間絶縁膜とスペーサは一体ではなく別々の要素として形成されていた。
このように層間絶縁膜とスペーサとを別々の要素として形成する場合には、例えば、それぞれを形成するためのフォトリソグラフィ処理を別々に行わなければならず、それ故、両者の相対的な位置関係を正確に決めることが難しかった。また、工程が多くなったり、材料が多量に必要となって、コストが高くなるという問題があった。
特許文献2及び特許文献3に開示された技術、すなわちスペーサと他の要素とを同時に形成するようにすれば、工程が1つ減るので、コストを低減できると考えられる。しかしながら、特許文献2及び特許文献3に開示された技術は、カラーフィルタ基板にスペーサを形成する技術であり、スペーサと同時に形成される他の要素(例えば、カラーフィルタの上に設けられるオーバーコートや平坦化膜)は単純な断面形状のものに限られていた。このため、素子基板上に設けられる層間絶縁膜のようにコンタクトホールを形成しなければ成らないために断面形状が複雑である要素の上にスペーサをその要素と一体に形成することは、従来、行われていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、層間絶縁膜とフォトスペーサとを有する液晶装置において、フォトスペーサを層間絶縁膜の上の所定位置に高精度に形成できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、コンタクトホールを持った層間絶縁膜の上にフォトスペーサを一体に形成することを高精度且つ低コストで実現できる液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る液晶装置は、一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成されることを特徴とする。
上記構成において、スイッチング素子は、例えば、TFD(Thin Film Diode)素子である。このTFD素子は、例えば、基板から順に第1電極、絶縁膜、第2電極を積層して成る積層構造を有する。第1電極は、例えばTaW(タンタル・タングステン)によって形成される。絶縁膜は、例えば、陽極酸化膜によって形成される。第2電極は、例えば、Cr(クロム)、MoW合金(モリブデンとタングステンを含んだ合金)によって形成される。層間絶縁膜は、例えばポジ型の感光性樹脂、例えばシリコン酸化膜、アクリル樹脂等によって形成される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等といった金属酸化物によって形成される。
層間絶縁膜の上にスペーサを一体に形成する手法は特定の手法に限定されないが、層間絶縁膜がコンタクトホールを持たなければならず、その断面形状が複雑になることを考慮すれば、スペーサと層間絶縁膜とコンタクトホールとは、2度露光処理、ハーフトーンマスクを用いた多階調露光、あるいは面積階調マスクを用いた多階調露光の各技術のいずれかを用いて行うことが好ましい。
2度露光処理とは、マスクパターンが異なる2つのマスクを1つずつ用いて2度の露光処理を行って、高さが異なるスペーサと層間絶縁膜とを基板上に形成すると共に層間絶縁膜の適所にコンタクトホールを形成する処理である。また、ハーフトーンマスクを用いた多階調露光とは、ハーフトーンマスクを用いた1回の露光により、高さの異なるスペーサと層間絶縁膜とを同時に形成し、さらに層間絶縁膜の適所にコンタクトホールをその1回の露光によって形成する処理である。ここで、ハーフトーンマスクとは、光透過性がそれぞれ異なる少なくとも3つの領域を有する露光マスクである。例えば、ハーフトーンマスクは、完全光透過領域、部分光透過領域、及び完全遮光領域の3つの領域を1つの基板上に有する露光マスクである。
また、面積階調マスクを用いた多階調露光とは、面積階調マスク(すなわち、露光解像限界よりも小さいパターンの集合によって透過光量が異なる複数の領域を形成して成る露光マスク)を用いた1回の露光により、高さの異なるスペーサと層間絶縁膜とを同時に形成し、さらに層間絶縁膜の適所にコンタクトホールをその1回の露光によって形成する処理である。なお、露光解像限界は露光装置の特性によって決まる値である。
以上の構成より成る液晶装置によれば、スペーサが層間絶縁膜と一体に形成されるので、それらを別々に形成する場合に比べて、層間絶縁膜に対するスペーサの相対的な位置を極めて正確に決めることができる。スペーサ、特にフォトスペーサは、仮にそれを透光性の材料によって形成したとしても、その周辺の表示品質は悪くなる。従って、フォトスペーサは、表示に寄与しない領域、例えばブラックマスクの領域に対応して設けることが望ましい。その場合、フォトスペーサの位置精度が高ければ、ブラックマスクの幅に必要以上の寸法公差を見込まなくて済むので、開口率を上げることに関して非常に有利である。
次に、本発明に係る液晶装置において、前記スペーサは前記スイッチング素子に対応する位置に設けることが望ましい。こうすれば、スペーサをスイッチング素子とは別の位置に設ける場合に比べて、開口率を上げることができる。
次に、本発明に係る液晶装置において、前記スペーサは前記スイッチング素子と平面的に重なる位置に設けられることが望ましい。フォトスペーサは、仮にそれを透光性の材料によって形成したとしても、その周辺の表示品質は悪くなる傾向にある。従って、フォトスペーサは、表示に寄与しない領域に対応して設けることが望ましい。その意味から、フォトスペーサはスイッチング素子と平面的に重なる位置に設けることが好ましい。なお、スイッチング素子が設けられる部分は遮光部材、すなわちブラックマスクによって遮光されるのが一般的である。従って、フォトスペーサをスイッチング素子と平面的に重なる位置に設けた場合には、そのフォトスペーサもブラックマスクによって遮光されることになる。
次に、本発明に係る第1の液晶装置の製造方法は、一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、前記スペーサの潜像を形成する第1露光工程と、前記層間絶縁膜の潜像及び前記コンタクトホールの潜像を形成する第2露光工程と、前記スペーサ、前記層間絶縁膜、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有することを特徴とする。なお、潜像とは、露光によって材料層の中に形成される、未だ顕在化されていない像のことである。
この方法は、いわゆる2度露光の技術を用いて、互いに高さの異なるスペーサ及び層間絶縁膜を形成し、さらに層間絶縁膜の適所にコンタクトホールを同時に形成する方法である。この方法によれば、例えば第1回目の露光量の少ない露光によってスペーサに対応する潜像を材料層の中に形成し、引き続いて行われる露光量の多い露光によってコンタクトホールの潜像を材料層の中に形成する。そして、それらの潜像を1回の現像処理によって顕在化する。この方法によれば、層間絶縁膜とスペーサとを別々の工程によって独自に形成する場合に比べて、工程を簡略化でき、それ故、コストを低減できる。また、第1回目の露光において露光量を適宜に調節することにより、スペーサの高さを希望に応じて任意の値に設定できる。
次に、本発明に係る第2の液晶装置の製造方法は、一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、(1)前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、(2)前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記層間絶縁膜の潜像、前記スペーサの潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、(3)露光後の前記材料層を現像して前記層間絶縁膜、前記スペーサ、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有し、(4)前記多階調マスクは、光透過性がそれぞれ異なる3つの領域を有するハーフトーンマスクであることを特徴とする。
この方法は、多階調マスクとしてハーフトーンマスクを用いることにより、互いに高さの異なるスペーサ及び層間絶縁膜を1回の露光によって形成し、さらにその1回の露光の際に層間絶縁膜の適所にコンタクトホールを同時に形成する方法である。この方法によれば、層間絶縁膜とスペーサとを別々の工程によって独自に形成する場合、及び上記の2度露光の場合に比べて、工程をさらに簡略化でき、それ故、コストをさらに低減できる。また、スペーサと層間絶縁膜が1回の露光及び1回の現像によって同時に形成されるので、層間絶縁膜に対するスペーサの位置を高精度に決めることができる。
ハーフトーンマスクを用いた上記の液晶装置の製造方法において、前記層間絶縁膜の材料はポジ型レジストとすることができる。そしてその場合には、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が1番高い領域を前記コンタクトホールを形成するための領域とし、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が2番目に高い領域を前記画素電極に対応する領域を形成するための領域とし、そして、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が3番目に高い領域を前記スペーサを形成するための領域とすることができる。
また、ハーフトーンマスクを用いた上記の液晶装置の製造方法において、前記層間絶縁膜の材料はネガ型レジストとすることができる。そしてその場合には、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が1番高い領域を前記スペーサを形成するための領域とし、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が2番目に高い領域を前記画素電極に対応する領域を形成するための領域とし、そして、前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が3番目に高い領域を前記コンタクトホールを形成するための領域とすることができる。
次に、本発明に係る第3の液晶装置の製造方法は、一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、(1)前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、(2)前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記層間絶縁膜の潜像、前記スペーサの潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、(3)露光後の前記材料層を現像して前記層間絶縁膜、前記スペーサ、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有し、(4)前記多階調マスクは、完全光透過領域、部分光透過領域、及び完全遮光領域を有するハーフトーンマスクであることを特徴とする。
本発明で使用できるハーフトーンマスクは光透過性がそれぞれ異なる3つの領域を有するハーフトーンマスクである。このハーフトーンマスクの1つの形態として、完全光透過領域、部分光透過領域、及び完全遮光領域の3つの領域を有するハーフトーンマスクが考えられる。
次に、本発明に係る第4の液晶装置の製造方法は、一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、(1)前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、(2)前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記層間絶縁膜の潜像、前記スペーサの潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、(3)露光後の前記材料層を現像して前記層間絶縁膜、前記スペーサ、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とをすることを特徴とする。
この方法は、多階調マスクとして面積階調マスクを用いることにより、互いに高さの異なるスペーサ及び層間絶縁膜を1回の露光によって形成し、さらにその1回の露光の際に層間絶縁膜の適所にコンタクトホールを同時に形成する方法である。この方法によれば、層間絶縁膜とスペーサとを別々の工程によって独自に形成する場合、及び上記の2度露光の場合に比べて、工程をさらに簡略化でき、それ故、コストをさらに低減できる。また、スペーサと層間絶縁膜が1回の露光及び1回の現像によって同時に形成されるので、層間絶縁膜に対するスペーサの位置を高精度に決めることができる。
次に、以上に記載した各液晶装置の製造方法において、前記スペーサの前記基板からの高さをH とし、前記層間絶縁膜の前記基板からの高さをH とするとき、前記スペーサ及び前記層間絶縁膜は前記露光及び前記現像によって、H >H となるように形成されることが望ましい。こうすれば、スペーサを層間絶縁膜よりも高く形成でき、そのスペーサによって層間絶縁膜の表面上にセルギャップを確保できる。フォトリソグラフィ処理を用いて形成される層間絶縁膜の層厚及びスペーサの高さは高精度に規定できるので、上記のセルギャップも高精度に規定できる。
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の液晶装置を有することを特徴とする。本発明に係る液晶装置によれば、スペーサが層間絶縁膜と一体に形成されるので、それらを別々に形成する場合に比べて、層間絶縁膜に対するスペーサの相対的な位置を極めて正確に決めることができる。このため、スペーサを遮光するためのブラックマスクの寸法公差を小さく設定でき、それ故、開口率を高くでき、それ故、明るい表示を実現できる。従って、この液晶装置を用いた本発明に係る電子機器でも、明るい表示を提供できる。
(液晶装置の第1実施形態)
以下、本発明に係る液晶装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がその実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これ以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、これらの図面に示される構造は特徴的な部分を分かり易く示すために実際の構造に対して寸法を異ならせて示す場合があることに注意を要する。
図1は、本発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置1を示している。ここに示す液晶装置1は、電気光学パネルとしての液晶パネル2と、この液晶パネル2に付設された照明装置3と、液晶パネル2に接続された配線基板としてのFPC(Flexible Printed Circuit:可撓性プリント回路)基板4とを有する。この液晶装置1に関しては矢印Aが描かれた側が観察側であり、上記の照明装置3は液晶パネル2に関して観察側と反対側に配置されてバックライトとして機能する。
液晶パネル2は、長方形又は正方形で環状のシール材6によって互いに貼り合わされた一対の基板7及び8を有する。基板7はスイッチング素子が形成される素子基板である。また、基板8はカラーフィルタが形成されるカラーフィルタ基板である。シール材6はその一部に液晶注入口6aを有し、この液晶注入口6aを介して液晶が液晶パネル2の内部へ注入され、素子基板7とカラーフィルタ基板8との間に液晶層12が形成される。液晶注入口6aは液晶の注入が完了した後に樹脂によって封止される。
照明装置3は、光源としてのLED(Light Emitting Diode)13と、導光体14とを有する。光源としては、LEDのような点状光源以外に、冷陰極管のような線状光源を用いることもできる。導光体14は、例えば、透光性を有する樹脂を材料とする成形加工によって形成され、LED13に対向する側面が光入射面14aであり、液晶パネル2に対向する面が光出射面14bである。矢印Aで示す観察側から見て導光体14の背面には、必要に応じて、光反射層16が設けられる。また、導光体14の光出射面14bには、必要に応じて、光拡散層17が設けられる。
素子基板7は、図2において、第1の透光性の基板7aを有する。この第1透光性基板7aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。この第1透光性基板7aの外側表面には偏光板18aが、例えば、貼着によって装着される。必要に応じて、偏光板18a以外の光学要素、例えば位相差板を付加的に設けることもできる。他方、第1透光性基板7aの内側表面には、複数のライン配線19が紙面垂直方向に互いに平行に形成される。個々のライン配線19は図2の左右方向に延びている。そして、スイッチング素子として機能する非線形抵抗素子である複数のTFD素子21がそれらのライン配線19に沿って該ライン配線19に接続して形成される。
それらのTFD素子21及びライン配線19を覆うように層間絶縁膜としてのオーバーレイヤ22が形成され、このオーバーレイヤ22の表面に該オーバーレイヤ22と一体にフォトスペーサ24が形成されている。オーバーレイヤ22及びフォトスペーサ24は、例えば、透光性、感光性、及び絶縁性を有する樹脂、例えばアクリル樹脂をフォトリソグラフィ処理によってパターニングすることによって形成する。また、オーバーレイヤ22及びフォトスペーサ24は、ポジ型レジスト又はネガ型レジストを材料として形成できる。フォトスペーサ24は、立った状態の円柱又は角柱形状に形成されており、セルギャップGが均一な寸法を維持するように機能する。なお、フォトスペーサ24はギャップ材と呼ばれることがある。
オーバーレイヤ22の表面であってフォトスペーサ24が形成された領域以外の領域に複数の画素電極23が形成される。画素電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等といった金属酸化物によって形成される。フォトスペーサ24及び画素電極23の上には配向膜26aが形成される。この配向膜26aは、例えばポリイミド等によって形成される。配向膜26aには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、素子基板7の近傍における液晶分子の初期配向が決められる。
オーバーレイヤ22は、ライン配線19及びTFD素子21を覆うように形成される。画素電極23は、このオーバーレイヤ22の上に形成されている。このオーバーレイヤ22には、図3(b)に示すように、画素電極23とTFD素子21とを電気的に接続するためのコンタクトホール27が形成される。このコンタクトホール27は、オーバーレイヤ22とフォトスペーサ24とをフォトリソグラフィ処理によって一体に形成する際に同時に形成される。このコンタクトホール27は、TFD素子21とは重ならない位置であって、画素電極23と平面的に重なる位置に形成する。また、TFD素子21は、図3(a)に示すように、2つのTFD要素である第1TFD要素21aと第2TFD要素21bとを直列に接続することによって、いわゆるバック・ツー・バック(Back-to-Back)構造として形成されている。
TFD素子21は、図3(c)に示すように、第1素子電極34、絶縁膜35、そして第2素子電極36をその順で重ねることによって形成されている。第1素子電極34は、例えば、Ta(タンタル)又はTa合金によって形成される。Ta合金としては、例えば、TaW(タンタル・タングステン)を用いることができる。絶縁膜35は、例えば、陽極酸化処理によって形成される。第2素子電極36は、例えばCrによって形成される。こうして形成されたTFD素子21を覆うようにオーバーレイヤ22が形成される。
第1TFD要素21aの第2素子電極36は、図3(c)及び図3(b)に示すように、ライン配線19から延びている。つまり、ライン配線19はCrによって形成されている。図3(a)に示すように、第2TFD要素21bの第2素子電極36はその先端に広がった端子部36aを有し、コンタクトホール27はこの端子部36aに対応する位置に形成される。そして、このコンタクトホール27を通して画素電極23と第2素子電極36とが導通する。
上記のように、画素電極23の下にオーバーレイヤ22を設けることにより、画素電極23の層とTFD素子21の層とを別の層に分けている。この構造は、画素電極23とTFD素子21とを同じ層に形成する構造に比べて、図2の素子基板7の表面を有効に活用できる。例えば、画素電極23の面積、すなわち画素面積を大きくすることができるので、液晶装置1において表示を見易くできる。
なお、図3(b)の第1素子電極34が第1透光性基板7aから剥れることを防止したり、第1透光性基板7aから第1素子電極34へ不純物が拡散しないようにするために、TFD素子21と第1透光性基板7aとの間及びライン配線19と第1透光性基板7aとの間に下地層を設けることもできる。
図2において、素子基板7に対向するカラーフィルタ基板8は、矢印Aで示す観察側から見て長方形又は正方形の第2の透光性の基板8aを有する。この第2透光性基板8aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。この第2透光性基板8aの外側表面には偏光板18bが、例えば、貼着によって装着される。必要に応じて、偏光板18b以外の光学要素、例えば位相差板を付加的に設けることもできる。
第2透光性基板8aの内側表面には、図4に示すように、樹脂膜41が形成され、その上に光反射膜42が形成される。光反射膜42は、例えば、Al(アルミニウム)、Al合金等によって形成される。光反射膜42の上には複数の着色要素43及びそれらを取り囲む遮光部材44が形成され、その上にオーバーコート層46が形成され、その上に紙面垂直方向へ直線的に延びる複数の帯状電極47が形成され、さらにその上に配向膜26bが形成される。配向膜26bには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、カラーフィルタ基板8の近傍における液晶分子の初期配向が決められる。
上記の樹脂膜41の表面には凸部又は凹部が形成されて凹凸パターンが形成されている。この凹凸パターンは矢印A方向から見てランダム(すなわち、無秩序)になっている。樹脂膜41の表面にこのような凹凸パターンを設けることにより、その上に積層された光反射膜42も同じ凹凸パターンを持つことになる。このため、光反射膜42で反射する光は散乱光となる。これにより、光反射膜42で鏡面反射が生じることを防止できる。
図4において、オーバーコート層46は、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性の樹脂によって形成される。図4の紙面垂直方向に帯状に延びる複数の電極47は、例えばITO等といった金属酸化物によって形成される。また、その上に形成された配向膜26bは、例えばポリイミド等によって形成される。
素子基板7上に設けられた複数の画素電極23は矢印A方向から見て、縦横にマトリクス状に並ぶ、いわゆるドットマトリクス状に配列されている。つまり、複数の画素電極23は、図4の左右方向へ直線状に並べられると共に、図4の紙面垂直方向へ直線状に並べられている。一方、カラーフィルタ基板8上に設けられた複数の帯状電極47は、図4において左右方向に等間隔で紙面垂直方向に延びている。画素電極23及び帯状電極47は以上の構成により矢印A方向から見て重なり合っており、その重なり合った領域が表示のための最小単位である表示ドット領域Dを形成している。表示ドット領域Dが複数、縦横にマトリクス状に並ぶことにより図1の表示領域Vが形成され、この表示領域Vに文字、数字、図形等といった像が表示される。
図4の光反射膜42は、例えばフォトエチング処理によって形成されるが、そのフォトエチング処理の際、光反射膜42は表示ドット領域Dごとに一部が部分的に除去される。このため、個々の表示ドット領域Dの中には、光反射膜42が存在する領域と、光反射膜42が存在しない領域とが設けられる。光反射膜42が存在しない領域51は、図3に示すように表示ドット領域Dのほぼ中央に長方形状の領域として形成されている。なお、光反射膜42が存在しない領域51は図4のカラーフィルタ基板8に形成されるものであるので、素子基板7を示している図3に描かれたその領域51は仮想的なものである。
図4において、個々の表示ドット領域Dの中で光反射膜42が存在する領域が反射部Rであり、光反射膜42が存在しない領域51が透過部Tである。矢印Aで示す観察側から入射した外部光、すなわち素子基板7側から入射した外部光L0は、反射部Rで反射する。一方、図2の照明装置3の導光体14から出射した図4の光L1は、透過部Tを透過する。
図4に示す複数の着色要素43は、1つ1つが表示ドット領域Dに対応して矢印A方向から見て長方形のドット状に形成されている。これらの着色要素43の1つ1つは、B(青)、G(緑)、R(赤)の3原色のいずれか1つの光を通す材料によって形成されている。これら各色の着色要素43は、本実施形態では、縦方向(すなわち、図4の左右方向)に同じ色が並び、横方向(すなわち、図4の紙面垂直方向)に順々に異なる色が並ぶという色配列であるストライプ配列に並べられている。配列としては、ストライプ配列に代えてデルタ配列、モザイク配列、その他適宜の配列を選択しても良い。なお、着色要素43は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3原色によって形成することもできる。
遮光部材44は、例えばCr(クロム)等といった遮光性の材料によって、複数の着色要素43の間を埋める状態、例えば矢印A方向から見て格子状に形成される。この遮光部材44は、ブラックマスクとして機能して着色要素43を透過した光によって表示される像のコントラストを向上させる。なお、遮光部材44は、Cr等といった特定の材料によって形成されることに限られず、例えば、着色要素43を構成するB,G,R又はC,M,Yの各着色要素を重ねること、すなわち積層することによっても形成することができる。
本実施形態のように、B,G,Rの3色から成る着色要素43を用いてカラー表示を行う場合は、B,G,Rの3色に対応する3つの着色要素43に対応する3つの表示ドット領域Dによって1つの画素が形成される。他方、白黒又は任意の1色でモノカラー表示を行う場合は、1つの表示ドット領域Dによって1つの画素が形成される。
図2において、素子基板7を構成する第1透光性基板7aはカラーフィルタ基板8の外側へ張り出す張出し部52を有している。この張出し部52のうちの矢印Aで示す観察側と反対側の表面には、配線54がフォトエッチング処理等によって形成されている。配線54は複数本形成されており、それらの複数本が紙面垂直方向へ互いに等間隔で平行に並べられている。また、張出し部52の辺端には複数の外部接続用端子56が紙面垂直方向へ互いに等間隔で平行に並ぶように形成されている。図1に示したFPC基板4に形成される配線は、図2の外部接続用端子56に導電接続する。
複数の配線54の一部はライン配線19となって第1透光性基板7aの表面上を延びている。また、複数の配線54の残りの一部はシール材6の中にランダム(すなわち、無秩序)に含まれる導通材57を介してカラーフィルタ基板8上に設けられた帯状電極47に導電接続されている。導通材57は、図2では模式的に大きく描かれているが、実際にはシール材6の断面の幅よりも小さいものであり、シール材6の1つの断面内に複数の導通材57が含まれるのが普通である。
張出し部52の表面には、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)58を用いたCOG(Chip On Glass)技術によって、駆動用IC53が実装されている。駆動用IC53は、本実施形態では図1に示すように複数、例えば3個実装されている。例えば、中央の1つの駆動用IC53は、図2のライン配線19へデータ信号及び走査信号の一方を伝送する。他方、図1において両側の駆動用IC53,53は、カラーフィルタ基板8上に形成された帯状電極47へデータ信号及び走査信号の他方を伝送する。
以上のように構成された液晶装置1によれば、図2において、液晶装置1が明るい室外や明るい室内に置かれる場合は、太陽光や室内光等といった外部光を用いて反射型の表示が行われる。一方、液晶装置1が暗い室外や暗い室内に置かれる場合は、照明装置3をバックライトとして用いて透過型の表示が行われる。
上記の反射型表示を行う場合、図4において、観察側である矢印Aの方向から素子基板7を通して液晶パネル2内へ入射した外部光L0は、液晶層12を通過してカラーフィルタ基板8内へ入った後、反射部Rにおいて光反射膜42で反射して再び液晶層12へ供給される。他方、上記の透過型表示を行う場合、図2の照明装置3の光源13が点灯し、それからの光が導光体14の光入射面14aから導光体14へ導入され、さらに、光出射面14bから面状の光として出射する。この出射光は、図4の符号L1で示すように透過部Tにおいて光反射膜42が存在しない領域51を通って液晶層12へ供給される。
以上のようにして液晶層12へ光が供給される間、素子基板7側の画素電極23とカラーフィルタ基板8側の帯状電極47との間には、走査信号およびデータ信号によって特定される所定の電圧が印加され、これにより、液晶層12内の液晶分子の配向が表示ドット領域Dごとに制御され、この結果、液晶層12に供給された光が表示ドット領域Dごとに変調される。この変調された光が、素子基板7側の偏光板18a(図2参照)を通過するとき、その偏光板18aの偏光特性に従って表示ドット領域Dごとに通過を許容または通過を阻止され、これにより、素子基板7の表面に文字、数字、図形等といった像が表示され、これが、矢印A方向から視認される。
以上に説明した本実施形態の液晶装置1においては、図4においてフォトスペーサ24がオーバーレイヤ22と一体に形成されるので、それらを別々に形成する場合に比べて、オーバーレイヤ22に対するフォトスペーサ24の相対的な位置を極めて正確に決めることができる。フォトスペーサ24は、仮にそれを透光性の材料によって形成したとしても、その周辺の表示品質は悪くなる。従って、フォトスペーサ24は、表示に寄与しない領域、例えば遮光部材44が設けられたブラックマスクの領域に対応して設けることが望ましい。その場合、フォトスペーサ24の位置精度が高ければ、そのブラックマスクの幅に必要以上の公差を見込まなくて済むので、表示ドット領域Dの面積(すなわち、開口率)を上げることに関して非常に有利である。
(液晶装置の製造方法の第1実施形態)
次に、以上に説明した液晶装置1を製造するための製造方法の一実施形態を図5に示す工程図を参照して説明する。図5の工程P1〜工程P6に至る工程は図1の素子基板7を形成する工程である。また、工程P11〜工程P18に至る工程は図1のカラーフィルタ基板8を形成する工程である。また、工程P21〜工程P28に至る工程はそれらの基板を貼り合わせて製品である液晶装置を形成する工程である。
なお、本実施形態では、図1に示す素子基板7及びカラーフィルタ基板8を1つずつ形成するのではなく、素子基板7に関しては、複数の素子基板7を形成できる大きさの面積を有する素子側マザー透光性基板の上に素子基板7の複数個分の要素を同時に形成するものとする。また、カラーフィルタ基板8に関しては、複数のカラーフィルタ基板8を形成できる大きさの面積を有するカラーフィルタ側マザー透光性基板の上にカラーフィルタ基板8の複数個分の要素を同時に形成するものとする。素子側マザー透光性基板及びカラーフィルタ側マザー透光性基板は、例えば、透光性ガラス、透光性プラスチック等によって形成される。
まず、図5の工程P1において、素子側マザー透光性基板の表面にスイッチング素子である図3(a)、図3(b)及び図3(c)のTFD素子21及び配線19を図6(a)に示すように基板7a上に同時に形成する。具体的には、第1素子電極34を例えばTaWによって形成し、絶縁膜35を陽極酸化処理によって形成する。また、配線19、第2素子電極36、及び端子部36aを例えばCrによって形成する。
次に、工程P2において、層間絶縁膜である図3(b)のオーバーレイヤ22、フォトスペーサ24、及びコンタクトホール27を図7(d)に示すように基板7a上に形成する。この工程の詳細は後述する。次に、工程P3において、図2の画素電極23をITOを材料としてフォトエッチング処理(すなわち、フォトリソグラフィ処理及びエッチング処理)によって図7(e)に示すように形成する。このとき、コンタクトホール27において画素電極23とTFD素子19の第2電極36の端子部36aとの導通がとられる。また、画素電極23のパターニングの際にフォトスペーサ24と重なる部分の電極材料が除去される。
次に、工程P4において、図2の配向膜26aが、例えばポリイミドを印刷することによって図7(f)に示すように形成される。次に、工程P5において、配向膜26aにラビング処理が施され、さらに工程P6において、図1のシール材6が、例えばエポキシ系樹脂を印刷することによって形成される。以上により、素子側マザー透光性基板の上に素子基板7の複数個分の要素が形成されて大面積の素子側マザー基板が形成される。
次に図5の工程P11において、カラーフィルタ側マザー透光性基板の表面上に、図4の樹脂膜41を表面に凹凸パターンを持つように形成する。次に、工程P12において、フォトエチング処理によって図4の光反射膜42を積層する。このとき、表示ドット領域Dごとに光反射膜42が存在しない領域51が形成され、これにより、光反射部Rと光透過部Tが形成される。
次に、工程P13において、図4の着色要素43を形成し、同時に各色の着色要素43を重ねることによって遮光部、すなわちブラックマスク(BM)44を形成する。遮光部44は、例えば、個々の表示ドット領域Dの周りを埋めるような格子状パターンに形成される。着色要素43については、B,G,Rの各色ごとに順々に形成する。例えば、各色の顔料や染料を感光性樹脂に分散させて成る着色材料をフォトリソグラフィ処理によって所定の配列に形成する。次に、工程P14において、図4のオーバーコート層46を、例えばアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等といった感光性樹脂を材料としてフォトリソグラフィ処理によって形成する。
次に、工程P15において、図4の帯状電極47をITOを材料としてフォトエッチング処理によって形成し、さらに工程P16において図4の配向膜26bを形成し、さらに工程P17において、配向処理としてのラビング処理を行う。以上により、カラーフィルタ側マザー透光性基板の上にカラーフィルタ基板8の複数個分の要素が形成されて大面積のカラーフィルタ側マザー基板が形成される。
その後、図5の工程P21において、素子側マザー基板とカラーフィルタ側マザー基板とを貼り合わせる。これにより、素子側マザー基板とカラーフィルタ側マザー基板とが個々の液晶パネルの領域において図1のシール材6を挟んで貼り合わされた構造の大面積のパネル構造体が形成される。
次に、以上のようにして形成された大面積のパネル構造体に含まれるシール材6を、工程P22において熱硬化または紫外線硬化によって硬化させて両マザー基板を接着して大面積のパネル構造体を形成する。次に、工程P23において、そのパネル構造体を1次切断、すなわち1次ブレイクして、図1の液晶パネル2の複数個が1列に並んだ状態で含まれる中面積のパネル構造体、いわゆる短冊状のパネル構造体を複数形成する。シール材6には予めその適所に開口6aが形成されており、上記の1次ブレイクによって短冊状のパネル構造体が形成されると、その開口6aが外部に露出する。
次に、図5の工程P24において、上記のシール材6の開口6aを通して各液晶パネル部分の内部へ液晶を注入し、その注入の完了後、その開口6aを樹脂によって封止する。次に工程P25において、2回目の切断、すなわち2次ブレイクを行い、短冊状のパネル構造体から図1に示す個々の液晶パネル2を切り出す。
次に、図5の工程P26において、図1の基板張出し部52の表面に駆動用IC53を実装する。さらに、工程P27において図1の偏光板18a及び18bを液晶パネル2に接着する。そしてさらに、工程P28において、図1の照明装置3を液晶パネル2に取付ける。これにより、液晶装置1が完成する。
以下、工程P2のオーバーレイヤ/スペーサ形成工程について、図8を参照して詳細に説明する。まず、工程P31において、図6(b)に示すように、第1透光性基板7aの上にTFD素子21を覆うように、オーバーレイヤ及びスペーサの材料、例えばポジ型レジストである感光性樹脂31をスパッタ等によって一様な厚さで塗布する。
次に、図8の工程P32において露光処理を実行する。具体的には、図6(c)に示すように、素子基板7a(切断する前の大面積のもの)を露光装置、例えば一括露光装置の所定位置に設置し、さらに、ハーフトーン型の多階調露光マスク61Aを素子基板7aに対向する所定位置に設置する。ハーフトーン型多階調露光マスク61Aは、光透過性がそれぞれ異なる3つの領域を有するハーフトーンマスクであり、より具体的には、完全光透過領域A0、部分光透過領域A1、及び完全遮光領域A2を有するハーフトーンマスクである。
部分光透過領域A1は、ガラス等といった透光性材料によって形成された基板62上に部分光透過パターン63を設けることによって形成されている。この部分光透過パターン63は、光を減衰して透過させる材料を基板62上に塗布した後、その材料を光描画によって所定パターンに形成したものである。光を減衰して透過させる材料としては、例えば、モリブデンシリサイド(MoSi又はMoSi)を用いることができる。この部分光透過領域A1は、露光光L2の全光量のうちの何割かを透過する。
完全遮光領域A2は、部分光透過パターン63上に遮光パターン64を設けることによって形成されている。この遮光パターン64は、光を完全に透過させない材料を基板62上又は部分光透過パターン63上に塗布した後、その材料を光描画によって所定パターンに形成したものである。光を完全に透過させない材料としては、例えば、Cr及びCrO(酸化クロム)の2層構造を有する積層クロムを用いることができる。この完全遮光領域A2は、露光光L2を完全に遮光する。
完全光透過領域A0は、基板62の上に何も形成されていない領域である。この領域では、露光光L2が、基板62によって減衰するだけで、ほぼ100%の光量を維持した状態で基板62を透過する。
以上の構成を有するハーフトーン型多階調マスク61Aを通して材料層31へ一定光量の露光光L2を照射すると、鎖線で示す潜像がその材料層31の中に形成される。この潜像は、後の工程で行われる現像処理によって顕在化する像のことである。この潜像のうち完全遮光領域A2に対応する部分は露光光L2を受けないので、この部分はほぼ材料層31がほぼそのままの高さで残る部分である。また、潜像のうち部分光透過領域A1に対応する部分は露光光L2のうちの一部光量を受けることにより、完全遮光領域A2に対応する部分よりも低い潜像が形成される部分である。また、潜像のうち完全光透過領域A0に対応する部分は露光光L2が十分に照射されて材料層31が無くなる部分である。
露光処理によって以上のような潜像が形成された後、図8の工程P33において現像処理が行われる。具体的には、図6(c)のように潜像を有するに至った材料層31が現像液に浸されて、露光によって光分解した部分が除去されて、図7(d)に示すように潜像が顕在化する。この顕在化した像は、フォトスペーサ24、オーバーレイヤ22、及びコンタクトホール27を有している。フォトスペーサ24の基板7aからの高さをHとし、オーバーレイヤ22の基板7aからの高さをHとするとき、H>Hとなるようにフォトスペーサ24及びオーバーレイヤ22が形成される。フォトスペーサ24は図6(c)において完全遮光領域A2に対応する部分の材料層31によって形成される。また、オーバーレイヤ22は図6(c)において部分光透過領域A1に対応する部分の材料層31によって形成される。また、コンタクトホール27は、図6(c)において完全光透過領域A0に対応する部分であって材料層31が全て除去された部分である。
以上のようにしてオーバーレイヤ22、フォトスペーサ24、及びコンタクトホール27が図8の露光工程32及び現像工程33によって一体構造として形成された後、図5の画素電極形成工程P3において図7(e)の画素電極23が形成され、さらに、図5の配向膜形成工程P4において図7(f)の配向膜26aが形成されることは、既に説明した通りである。
以上のように、本実施形態では、ハーフトーン型の多階調マスク61A(図6(c)参照)を用いることにより、互いに高さの異なるフォトスペーサ24及びオーバーレイヤ22を1回の露光及び1回の現像によって形成し、さらにその1回の露光及び1回の現像の際にオーバーレイヤ22の適所にコンタクトホール27を同時に形成する。このため、オーバーレイヤ22とフォトスペーサ24とを別々の工程によって独自に形成する場合に比べて、工程を非常に簡略化でき、それ故、コストを大きく低減できる。また、フォトスペーサ24とオーバーレイヤ22が1回の露光及び1回の現像によって同時に形成されるので、オーバーレイヤ22に対するフォトスペーサ24の位置を高精度に決めることができる。
(液晶装置の製造方法の第2実施形態)
図9は、本発明に係る液晶装置の製造方法の他の実施形態の要部工程を示している。この実施形態の全体的な工程は図5に示した先の実施形態の場合と同じとすることができる。図9(a)は、図5のTFD素子形成工程P1を実行した後の状態を示している。また、図9(b)は、図5のオーバーレイヤ/スペーサ形成工程P2のうち、図8の材料層形成工程P31を実行した後の状態を示している。また、図9(c)は、図8の露光工程P32を実行した後の状態を示している。
先の実施形態では、図6(c)に示したように、ハーフトーン型多階調露光マスク61Aを用いて図8の露光工程P32を実行した。これに代えて本実施形態では、図9(c)に示すように面積階調型の多階調露光マスク61Bを用いて図8の露光工程P32を実行する。ここで用いる面積階調型多階調露光マスク61Bは、露光装置の特性である露光解像限界よりも小さい遮光パターンの集合によって透過光量が異なる複数の領域を形成して成る面積階調マスクである。例えば、露光装置の解像限界が3μmである場合に、直径が1μmの複数の遮光パターンを1μmの間隔で集合させて遮光領域を形成するような態様が考えられる。露光解像限界よりも小さい遮光パターンは、例えば、Crによって形成できる。
図9(c)では、通常の遮光材料(換言すれば、小さい遮光パターンが隙間なく配置された状態の材料)によって完全遮光領域A2を形成し、複数パターンの集合の密度を低くして部分光透過領域A1を形成し、さらに、パターンを形成しないことによって完全光透過領域A0を形成している。
以上の構成を有する面積階調型多階調マスク61Bを通して材料層31へ一定光量の露光光L2を照射すると、鎖線で示す潜像がその材料層31の中に形成される。この潜像のうち完全遮光領域A2に対応する部分は露光光L2を受けないので、この部分はほぼ材料層31がほぼそのままの高さで残る部分である。また、潜像のうち部分光透過領域A1に対応する部分は露光光L2のうちの一部光量を受けることにより、完全遮光領域A2に対応する部分よりも低い潜像が形成される部分である。また、潜像のうち完全光透過領域A0に対応する部分は露光光L2が十分に照射されて材料層31が無くなる部分である。
露光処理によって以上のような潜像が形成された後、図8の現像工程P33において現像処理を行うことにより、露光によって光分解した部分が除去されて、図7(d)に示すように潜像が顕在化する。この顕在化した像は、フォトスペーサ24、オーバーレイヤ22、及びコンタクトホール27を有している。フォトスペーサ24は図9(c)において完全遮光領域A2に対応する部分の材料層31によって形成される。また、オーバーレイヤ22は図9(c)において部分光透過領域A1に対応する部分の材料層31によって形成される。また、コンタクトホール27は、図9(c)において完全光透過領域A0に対応する部分であって材料層31が全て除去された部分である。
以上のように、本実施形態では、面積階調型の多階調マスク61Bを用いることにより、互いに高さの異なるフォトスペーサ24及びオーバーレイヤ22を1回の露光及び1回の現像によって形成し、さらにその1回の露光及び1回の現像の際にオーバーレイヤ22の適所にコンタクトホール27を同時に形成する。このため、オーバーレイヤ22とフォトスペーサ24とを別々の工程によって独自に形成する場合に比べて、工程を非常に簡略化でき、それ故、コストを大きく低減できる。また、フォトスペーサ24とオーバーレイヤ22が1回の露光及び現像によって同時に形成されるので、オーバーレイヤ22に対するフォトスペーサ24の位置を高精度に決めることができる。
(液晶装置の製造方法の第3実施形態)
図10及び図11は、本発明に係る液晶装置の製造方法のさらに他の実施形態の要部工程を示している。この実施形態の全体的な工程は図5に示した先の実施形態の場合と同じとすることができる。図10及び図11に示す工程は、先の実施形態において図6及び図7で示した工程に代えて行われる。既に説明した先の実施形態では、ハーフトーン型多階調露光マスク61A(図6(c)参照)や、面積階調型多階調露光マスク61B(図9(c)参照)を用いて図8の露光工程P32を実行した。これに代えて本実施形態では、2つの露光マスクを用いた2回の露光処理によって図8の露光工程P32を実行する。以下、本実施形態の主要な工程を説明する。
図5のTFD素子形成工程P1において図10(a)に示すように第1透光性基板7aの上にTFD素子21及びライン配線19を形成する。次に、図5のオーバーレイヤ/スペーサ形成工程P2に入って図8の材料層形成工程P31において、図10(b)に示すように、第1透光性基板7a(大面積状態のもの)の上にTFD素子21及びライン配線19を覆うように、オーバーレイヤ及びスペーサの材料層31を、例えばスパッタリングによって形成する。
次に、図10(c)に示すように、基板7aを露光装置の所定位置に設置し、さらに、第1露光マスク61Cを基板7aに対向する所定位置に設置して第1の露光処理を実行する。第1露光マスク61Cは、透光性の基板62上に所定パターンの遮光パターン66を設けることによって形成されている。遮光パターン66は、例えばCrを用いて図3(b)のフォトスペーサ24に対応する領域に形成される。
この第1の露光処理において、第1露光マスク61Cを通して第1の露光光L3を材料層31へ照射する。第1露光光L3の光量は材料層31の高さ方向の全部を光分解しない程度の比較的小さい光量に設定されている。この第1露光光L3を用いた露光により、遮光パターン66以外の領域でマスク61Cを透過した露光光L3によって材料層31が光分解され、これにより、材料層31の中に図3(b)のフォトスペーサ24の高さに対応した潜像が形成され、それ以外の領域にオーバーレイヤ22に対応する潜像が形成される。
こうして第1の露光が終了すると、次に、図11(d)に示すように第1露光マスク61Cに代えて第2露光マスク61Dを基板7aに対向する位置に設置して第2の露光を行う。第2露光マスク61Dは、透光性の基板67上に所定パターンの遮光パターン68を設けることによって形成されている。遮光パターン68は、例えばCrを用いて図3(b)のコンタクトホール27以外の領域に対応して形成される。この第2の露光処理において、第2露光マスク61Dを通して第2の露光光L4を材料層31へ照射する。第2露光光L4の光量は材料層31を高さ方向の全域で光分解するのに十分な大きな光量に設定されている。この第2露光光L4を用いた露光により、遮光パターン68が設けられていない部分に対応する材料層31の中に図3(b)のコンタクトホール27に対応した潜像が形成される。
以上により図8の露光工程P32が終了し、次に、現像工程P33において図11(d)の基板7aを所定の現像液に浸して現像処理を実行することにより、材料層31内の潜像を図11(e)に示すように顕在化する。この現像により、オーバーレイヤ22の表面の所定位置にそのオーバーレイヤ22と一体にフォトスペーサ24が形成される。また、オーバーレイヤ22の適所にコンタクトホール27が同時に形成される。
その後、図5の画素電極形成工程P3が実行されて図11(f)に示すようにオーバーレイヤ22の表面の適所に画素電極23が形成される。そしてさらに、図5の配向膜形成工程P4が実行されて図11(g)に示すように画素電極23の上に配向膜26aが形成される。これ以降の処理は図5の製造方法の場合と同じであるので説明を省略する。
以上のように、本実施形態では、第1露光マスク61C(図10(c)参照)を用いた第1露光及び第2露光マスク61D(図11(d)参照)を用いた第2露光という2度の露光処理を行った後に1回の現像処理を行って、互いに高さの異なるフォトスペーサ24及びオーバーレイヤ22を形成し、さらにその一連の露光及び現像の際にオーバーレイヤ22の適所にコンタクトホール27を形成する。このため、オーバーレイヤ22とフォトスペーサ24とを別々の工程によって独自に形成する場合に比べて、工程を簡略化でき、それ故、コストを低減できる。また、フォトスペーサ24とオーバーレイヤ22は一連の露光及び現像によって一体に形成されるので、オーバーレイヤ22に対するフォトスペーサ24の位置を高精度に決めることができる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の説明では、オーバーレイヤ22及びフォトスペーサ24の材料としてポジ型レジストを用いたが、これをネガ型レジストに代えることもできる。また、以上の実施形態は図1に示す構造の液晶装置に本発明を適用したものであるが、本発明は図1の構造以外の液晶装置にも適用できる。また、以上の実施形態は、反射光を利用した表示と透過光を利用した表示の両方を選択的に実行できる半透過反射型の液晶装置に本発明を適用したものであるが、本発明は、反射光を利用して表示を行う反射型液晶装置や、透過光を利用して表示を行う透過型液晶装置にも適用できる。
(電子機器の実施形態)
以下、本発明に係る電子機器を実施形態を挙げて説明する。なお、この実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図12は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置121と、これを制御する制御回路120とを有する。制御回路120は、表示情報出力源124、表示情報処理回路125、電源回路126及びタイミングジェネレータ127によって構成される。そして、液晶装置121は液晶パネル122及び駆動回路123を有する。
表示情報出力源124は、RAM(Random Access Memory)等といったメモリや、各種ディスク等といったストレージユニットや、ディジタル画像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミングジェネレータ127により生成される各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等といった表示情報を表示情報処理回路125に供給する。
次に、表示情報処理回路125は、増幅・反転回路や、ローテーション回路や、ガンマ補正回路や、クランプ回路等といった周知の回路を多数備え、入力した表示情報の処理を実行して、画像信号をクロック信号CLKと共に駆動回路123へ供給する。ここで、駆動回路123は、走査線駆動回路やデータ線駆動回路と共に、検査回路等を総称したものである。また、電源回路126は、上記の各構成要素に所定の電源電圧を供給する。
液晶装置121は、例えば、図1に示す液晶装置1を用いて構成できる。この液晶装置1によれば、内部のフォトスペーサ24(図3(b)参照)を所定の位置に正確に形成できるので、そのフォトスペーサ24を隠すためのブラックマスクの幅の寸法公差を小さく設定でき、そのため大きな開口率を得ることができ、それ故、明るい表示を得ることができる。従って、その液晶装置1を用いた電子機器においても、電子機器に関する情報を明るく表示することができる。
図13は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している。ここに示す携帯電話機130は、本体部131と、これに開閉可能に設けられた表示体部132とを有する。液晶装置等といった電気光学装置によって構成された表示装置133は、表示体部132の内部に配置され、電話通信に関する各種表示は、表示体部132において表示画面134によって視認できる。本体部131には操作ボタン136が配列されている。
表示体部132の一端部にはアンテナ137が伸縮自在に取付けられている。表示体部132の上部に設けられた受話部138の内部には、図示しないスピーカが配置される。また、本体部131の下端部に設けられた送話部139の内部には図示しないマイクが内蔵されている。表示装置133の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部131又は表示体部132の内部に格納される。
表示装置133は、例えば、例えば、図1に示す液晶装置1を用いて構成できる。この液晶装置1によれば、内部のフォトスペーサ24(図3(b)参照)を所定の位置に正確に形成できるので、そのフォトスペーサ24を隠すためのブラックマスクの幅の寸法公差を小さく設定でき、そのため大きな開口率を得ることができ、それ故、明るい表示を得ることができる。従って、その液晶装置1を用いた電子機器においても、電子機器に関する情報を明るく表示することができる。
(変形例)
なお、電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
本発明に係る液晶装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1の液晶装置の側面断面図である。 図1の液晶装置の1つの表示ドット領域及びその近傍を示す図であって、(a)は平面図を示し、(b)はA−A線に従った断面図を示し、(c)はTFD素子の断面構造を示している。 図2の断面図の主要部を拡大して示す断面図である。 本発明に係る液晶装置の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 図5の工程図に対応した液晶装置の内部構成の変化の様子を示す図である。 図6に引き続いて液晶装置の内部構成の変化の様子を示す図である。 図5の工程図のうちの主要工程を示す工程図である。 本発明に係る液晶装置の製造方法の他の実施形態における液晶装置の内部構成の変化の様子を示す図である。 本発明に係る液晶装置の製造方法のさらに他の実施形態における液晶装置の内部構成の変化の様子を示す図である。 図10に引き続いて液晶装置の内部構成の変化の様子を示す図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る電子機器の他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1.液晶装置(電気光学装置)、 2.液晶パネル、 3.照明装置、
4.FPC基板、 6.シール材、 7.素子基板、 7a.第1透光性基板、
8.カラーフィルタ基板、 8a.第2透光性基板、 12.液晶層、
13.LED(光源)、 14.導光体、 14a.光入射面、 14b.光出射面、
16.光反射層、 17.光拡散層、 18a,18b.偏光板、
19.ライン配線、 21.TFD素子(スイッチング素子)、
21a.第1TFD要素、 21b.第2TFD要素、
22.オーバーレイヤ(層間絶縁膜)、 23.画素電極、 24.フォトスペーサ、
26a,26b.配向膜、 27.コンタクトホール、 31.材料層、
34.第1素子電極、 35.絶縁膜、 36.第2素子電極、 36a.端子部、
41.樹脂膜、 42.光反射膜、 43.着色要素、 44.遮光部材、
46.オーバーコート層、 47.帯状電極、 51.光反射膜42が存在しない領域、
61A.ハーフトーン型多階調露光マスク、 61B.面積階調型多階調露光マスク、
61C.第1露光マスク、 61D.第2露光マスク、 62.基板、
63.部分光透過パターン、 64,66.遮光パターン、 67.基板、
121.液晶装置、 130.携帯電話機(電子機器)、 A0.完全光透過領域、
A1.部分光透過領域、 A2.完全遮光領域、 D.表示ドット領域、
G.セルギャップ、 L0.外部光、 L1.透過光、 L2,L3,L4.露光光、
R.反射部、 T.透過部、 V.表示領域

Claims (10)

  1. 一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、
    該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、
    該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、
    前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、
    前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、
    前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1記載の液晶装置において、前記スペーサは前記スイッチング素子と平面的に重なる位置に設けられることを特徴とする液晶装置。
  3. 一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、
    前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、
    前記スペーサの潜像を形成する第1露光工程と、
    前記コンタクトホールの潜像を形成する第2露光工程と、
    前記スペーサ、前記層間絶縁膜、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程と
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  4. 一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、
    前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、
    前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記スペーサの潜像、前記層間絶縁膜の潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、
    露光後の前記材料層を現像して前記スペーサ、前記層間絶縁膜、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有し、
    前記多階調マスクは、光透過性がそれぞれ異なる3つの領域を有するハーフトーンマスクである
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の液晶装置の製造方法において、
    前記層間絶縁膜の材料はポジ型レジストであり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が1番高い領域は前記コンタクトホールを形成するための領域であり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が2番目に高い領域は前記画素電極に対応する領域を形成するための領域であり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が3番目に高い領域は前記スペーサを形成するための領域である
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  6. 請求項4記載の液晶装置の製造方法において、
    前記層間絶縁膜の材料はネガ型レジストであり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が1番高い領域は前記スペーサを形成するための領域であり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が2番目に高い領域は前記画素電極に対応する領域を形成するための領域であり、
    前記ハーフトーンマスクのうち光透過性が3番目に高い領域は前記コンタクトホールを形成するための領域である
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  7. 一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、
    前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、
    前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記スペーサの潜像、前記層間絶縁膜の潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、
    露光後の前記材料層を現像して前記スペーサ、前記層間絶縁膜、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有し、
    前記多階調マスクは、完全光透過領域、部分光透過領域、及び完全遮光領域を有するハーフトーンマスクである
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  8. 一対の基板の一方に設けられたスイッチング素子と、該スイッチング素子を覆う層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の上に設けられた画素電極と、前記層間絶縁膜に形成され前記スイッチング素子と前記画素電極とを導電接続するコンタクトホールと、前記層間絶縁膜の表面に設けられ前記一対の基板の間隔を維持するスペーサとを有し、前記スペーサは前記層間絶縁膜と一体に形成され、前記画素電極は前記スペーサが無い領域に形成される液晶装置を製造するための製造方法であって、
    前記層間絶縁膜及び前記スペーサの材料から成る材料層を前記基板上に形成する工程と、
    前記材料層を多階調露光マスクを用いて露光して前記スペーサの潜像、前記層間絶縁膜の潜像、及び前記コンタクトホールの潜像を同時に形成する露光工程と、
    露光後の前記材料層を現像して前記スペーサ、前記層間絶縁膜、及び前記コンタクトホールを同時に顕在化させる現像工程とを有し、
    前記多階調マスクは、露光解像限界よりも小さい遮光パターンの集合によって透過光量が異なる複数の領域を形成して成る面積階調マスクである
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか1つに記載の液晶装置の製造方法において、
    前記スペーサの前記基板からの高さをH とし、前記層間絶縁膜の前記基板からの高さをH とするとき、前記スペーサ及び前記層間絶縁膜は前記露光及び前記現像によって、H >H となるように形成される
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  10. 請求項1又は請求項2記載の液晶装置を有することを特徴とする電子機器。

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