JP2007041185A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 凹凸パターンを有する絶縁膜に創作を加えることにより、表示に関するコントラストを向上できる液晶装置を提供する。
【解決手段】 素子基板7とカラーフィルタ基板8との間に配置された液晶層12と、素子基板7の表面に設けられた画素電極24と、カラーフィルタ基板8の表面に設けられた共通電極44と、画素電極24と共通電極44とが平面視で重なり合う領域である複数のサブ画素Dと、素子基板7に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた光反射膜23と、互いに隣り合うサブ画素D同士の間に設けられた遮光膜42,39とを有する液晶装置である。絶縁膜22の表面上であってサブ画素Dに対応する領域には凹凸パターンが形成され、絶縁膜22の表面上であって互いに隣り合うサブ画素D同士の間に対応する領域には平坦部38が形成される。
【選択図】 図2
【解決手段】 素子基板7とカラーフィルタ基板8との間に配置された液晶層12と、素子基板7の表面に設けられた画素電極24と、カラーフィルタ基板8の表面に設けられた共通電極44と、画素電極24と共通電極44とが平面視で重なり合う領域である複数のサブ画素Dと、素子基板7に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22上に設けられた光反射膜23と、互いに隣り合うサブ画素D同士の間に設けられた遮光膜42,39とを有する液晶装置である。絶縁膜22の表面上であってサブ画素Dに対応する領域には凹凸パターンが形成され、絶縁膜22の表面上であって互いに隣り合うサブ画素D同士の間に対応する領域には平坦部38が形成される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶層を通過する光を変調して像を形成する液晶装置に関する。また、本発明は、その液晶装置を用いて構成される電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器において、当該電子機器に関する各種の情報を視覚的に表示するための表示部として、液晶装置が広く用いられている。液晶装置は、一般に、互いに対向する一対の基板間に液晶層を配置し、その液晶層を通過する光をサブ画素ごとに変調することにより、光の進行方向の下流側に在る基板の外側に、文字、数字、図形等といった像を表示する。
ここで、サブ画素とは、表示の最小単位となるドット状の領域のことである。仮に、3原色を用いたフルカラー表示を行う場合は、3原色の個々の色に対応するサブ画素が3個集まって1つの画素が構成される。また、白黒表示又はその他の2色を用いたモノカラー表示を行う場合は、1つのサブ画素によって1つの画素が構成される。
液晶層を通過する光としては、反射光及び透過光の2種類が考えられる。反射光は、太陽光、室内光等といった外部光が液晶装置の内部で反射して液晶層へ供給される光である。透過光は、液晶装置の構成要素である液晶パネルの背面に設けられた照明装置から出射して液晶層へ供給される光である。反射光を用いた表示は反射型表示と呼ばれ、透過光を用いた表示は透過型表示と呼ばれている。
反射型表示を行うためには、通常、液晶装置の内部に光反射膜を設け、その光反射膜による外部光の反射を用いて表示を行う。この場合、光反射膜の光反射面が鏡面状態であると、光は鏡面反射する。こうなると、液晶装置の表示領域に表示される像に鏡面反射像が写り込んでしまい、正常な表示を行うことが難しくなる。この現象を回避するため、光反射膜の表面に凹凸パターンを設け、反射光を適度に散乱させるという光処理技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の図7では、光反射膜の下層である層間絶縁膜の表面に凹凸パターンを形成することに、その上層の光反射膜に凹凸パターンを形成している。
特許文献1には必ずしも明確には記載されていないが、一般的な液晶装置においては、互いに隣り合うサブ画素同士の間の領域に遮光膜、いわゆるブラックマスクが設けられる。この遮光膜は、サブ画素同士の間の領域から光漏れが発生することを防止して、液晶装置による表示のコントラストが低下することを防止する。
また、従来の液晶装置において、サブ画素同士の間の領域に在る絶縁膜に凸部を形成した後に、その凸部を滑らかにするという技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1の図7に開示された液晶装置では、絶縁膜の表面の全域にわたって凹凸パターンが設けられている。従って、絶縁膜の表面上であってサブ画素同士の間の領域に平面視で重なる領域にも凹凸パターンが設けられている。また、必ずしも明確ではないが、絶縁膜を設けた基板に対向する基板(すなわち、対向基板)上にカラーフィルタが設けられていることを考慮すると、その対向基板上であってサブ画素同士の間の領域に遮光膜が設けられていることが予測される。
このように、一方の基板上のサブ画素同士の間の領域に絶縁膜の凹凸パターンを設け、対向基板上のサブ画素同士の間の領域に遮光膜を設けるという構造を考えれば、その構造は、例えば、図8(a)のようになるものと考えられる。図8(a)に示す液晶装置では、基板101a上に設けられた絶縁膜102の表面の全域に凹凸パターンが形成されている。つまり、サブ画素D同士の間の領域にも凹凸パターンが存在している。また、対向基板101b上の領域であってサブ画素D同士の間の領域に、遮光膜103が設けられている。
サブ画素D同士の間の領域に遮光膜103が設けられているので、サブ画素Dの間から光が漏れ出ることを防止でき、それ故、コントラストの高い表示を行うことができるものと期待されていた。しかしながら、実際には、サブ画素Dの周辺の領域でコントラストが低下して表示品質が低下するという現象が見られた。この現象は、本発明者の研究によれば、液晶装置の内部に入射した外部光L0がサブ画素D同士の間の領域に進入したときに、その領域に設けられている凹凸パターンによって散乱し、その散乱光が遮光膜103の周囲から外部へ漏れ出ることが原因であることが分かった。
また、従来の液晶装置として、図8(b)に示すように、表面に凹凸パターンを有する絶縁膜102と遮光膜103とが同じ基板101a上に設けられる構成のものが知られている。この従来装置においても、やはり、液晶装置の内部に入射した外部光L0がサブ画素D同士の間の領域に進入したときに、その領域に設けられている凹凸パターンによって散乱し、その散乱光が遮光膜103の周囲から外部へ漏れ出ることが原因になって、サブ画素Dの周辺領域でコントラストが低下することが分かった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、凹凸パターンを有する絶縁膜に創作を加えることにより、表示に関するコントラストを向上できる液晶装置及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る液晶装置は、互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置された液晶層と、複数のサブ画素と、前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側に設けられた樹脂膜と、該樹脂膜上に設けられた光反射膜と、互いに隣接する前記サブ画素同士の間の領域に設けられた遮光膜とを有し、前記樹脂膜の前記サブ画素に対応する領域の表面に設けられた凹凸パターンと、互いに隣接する前記サブ画素同士の間に対応する領域の前記絶縁膜の表面に設けられた平坦部とを有することを特徴とする。
この構成の液晶装置によれば、互いに隣り合うサブ画素同士の間に対応する領域の樹脂膜の表面には凹凸パターンが設けられず、その表面は平坦部であるので、液晶装置の内部に入射した外部光がサブ画素同士の間の領域の樹脂膜上に入射した場合、その光は散乱することなく、狭い角度範囲内に反射又は屈折する。このような反射光又は屈折光は、サブ画素同士の間の領域に設けられた遮光膜によって確実に遮光されて外部へ漏れ出ることを阻止され、これにより、コントラストの低下を防止できる。
次に、本発明に係る液晶装置において、前記遮光膜は、前記樹脂膜と、該樹脂膜が設けられた前記第1基板又は前記第2基板との間に設けることができる。この構成は、凹凸パターンを有する樹脂膜と、遮光膜とが同じ基板上に設けられる構成であると共に、液晶層から見て凹凸パターンの下層に遮光膜が設けられる構成である。この構成の液晶装置においても、サブ画素同士の間の領域に進入した入射光は絶縁膜の表面で散乱することを抑制されるので、遮光膜の周囲から光が外部へ漏れ出ることを防止でき、コントラストの低下を防止できる。
次に、本発明に係る液晶装置においては、前記第1基板又は前記第2基板上に前記サブ画素に対応して設けられた複数色の着色膜をさらに設けることができる。そして、その場合、前記遮光膜は前記複数色の着色膜の少なくとも2色の着色膜を重ねて形成された重ね遮光膜とすることができる。この構成の液晶装置において、遮光膜は、凹凸パターンを有する樹脂膜と同じ基板に設けることもできるし、凹凸パターンを有する樹脂膜に対向する基板に設けることもできる。この構成の液晶装置においても、サブ画素同士の間の領域に進入した入射光は絶縁膜の表面で散乱することを抑制されるので、遮光膜の周囲から光が外部へ漏れ出ることを防止でき、コントラストの低下を防止できる。
次に、着色膜を有する本発明に係る液晶装置においては、前記第1基板と前記第2基板のうち一方の基板に前記重ね遮光膜が設けられ、該基板に対向する他方の基板に第2遮光膜がさらに設けられ、前記重ね遮光膜と前記第2遮光膜とは平面的に重なることが望ましい。この構成によれば、重ね遮光膜と第2遮光膜との協働により、それらの遮光膜から光が漏れ出ることを確実に防止できる。
次に、本発明に係る液晶装置において、前記遮光膜の幅は前記平坦部の幅よりも広いことが望ましい。こうすれば、平坦部において鏡面反射する光を遮光膜によって確実に遮光できる。
次に、本発明に係る液晶装置において、前記樹脂膜の表面の凹凸パターン上には光反射性の金属膜が重ねて設けられ、前記樹脂膜の表面の平坦部上には前記光反射性の金属膜は設けられないことが望ましい。平坦部上に金属膜が設けられると、この平坦部に入射した光は強度の高い反射光として反射することになるので、遮光膜の周辺の輝度が他の部分に比べて強くなって表示が不均一になるおそれがある。これに対し、平坦部には金属膜を設けないことにした本発明の液晶装置によれば、その平坦部の周辺で輝度が強くなりすぎることを防止でき、輝度が均一で鮮明な表示を行うことができる。
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の液晶装置を有することを特徴とする。本実施形態に係る液晶装置によれば、サブ画素同士の間の領域に在る絶縁膜の表面で光が散乱することを防止して、遮光膜の周囲に光が漏れ出ることを防止でき、これにより、コントラストの低下を防止できる。従って、この液晶装置を用いて構成された電子機器においても、コントラストの高い鮮明な表示を行うことができる。
(液晶装置の第1実施形態)
以下、本発明に係る液晶装置をその一実施形態を挙げて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されるものでないことは、もちろんである。また、これ以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、これらの図面に示される構造は特徴的な部分を分かり易く示すために実際の構造に対して寸法を異ならせて示す場合がある。本実施形態は、スイッチング素子として3端子型のスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用するものである。
以下、本発明に係る液晶装置をその一実施形態を挙げて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されるものでないことは、もちろんである。また、これ以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、これらの図面に示される構造は特徴的な部分を分かり易く示すために実際の構造に対して寸法を異ならせて示す場合がある。本実施形態は、スイッチング素子として3端子型のスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用するものである。
図1は、本発明に係る液晶装置の一実施形態の側面構造を示している。図2は、図1の液晶装置における1つの画素部分を拡大して示す図であって、(a)は平面図を示し、(b)は(a)のZ1−Z1線に従ってサブ画素の短手側の断面構造を示している。図3は、図2(a)のZ2−Z2線に従ってサブ画素の長手側の断面構造、すなわち図1の矢印Z3で示す部分を示している。
図1において、電気光学装置である液晶装置1は、電気光学パネルである液晶パネル2と、この液晶パネル2に付設された照明装置3とを有する。この液晶装置1に関しては矢印Aが描かれた側が観察側であり、上記の照明装置3は液晶パネル2に関して観察側と反対側に配置されてバックライトとして機能する。
液晶パネル2は、矢印A方向から見て長方形又は正方形で環状のシール材6によって互いに貼り合わされた一対の基板7及び8を有する。基板7はスイッチング素子が形成される素子基板である。また、基板8はカラーフィルタが形成されるカラーフィルタ基板である。シール材6は素子基板7とカラーフィルタ基板8との間に間隙、いわゆるセルギャップGを形成する。シール材6はその一部に液晶注入口(図示せず)を有し、この液晶注入口を介して素子基板7とカラーフィルタ基板8との間に電気光学物質である液晶が注入される。注入された液晶はセルギャップG内で液晶層12を形成する。液晶注入口は液晶の注入が完了した後に樹脂によって封止される。液晶の注入方法としては、上記のような液晶注入口を通して行う方法以外に、液晶注入口を持たない連続する環状のシール材6によって囲まれる領域内に液晶滴を供給する方法も採用できる。
セルギャップGの間隔、従って液晶層12の層厚は、セルギャップG内に設けられる複数のスペーサ(図示せず)によって一定に維持される。このスペーサは、複数の球状の樹脂部材を素子基板7又はカラーフィルタ基板8の表面上にランダム(すなわち、無秩序)に置くことによって形成できる。また、スペーサは、フォトリソグラフィ処理によって所定の位置に柱状に形成することもできる。
照明装置3は、光源としてのLED(Light Emitting Diode)13と、導光体14とを有する。光源としては、LEDのような点状光源以外に、冷陰極管のような線状光源を用いることもできる。導光体14は、例えば、透光性を有する樹脂を材料とする成形加工によって形成され、LED13に対向する側面が光入射面14aであり、液晶パネル2に対向する面が光出射面14bである。矢印Aで示す観察側から見て導光体14の背面には、必要に応じて、光反射層16が設けられる。また、導光体14の光出射面14bには、必要に応じて、光拡散層17が設けられる。
素子基板7は、第1の透光性の基板7aを有する。この第1透光性基板7aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。この第1透光性基板7aの外側表面には偏光板18aが、例えば、貼着によって装着される。必要に応じて、偏光板18a以外の光学要素、例えば位相差板を付加的に設けることもできる。他方、第1透光性基板7aの内側表面には、矢印Z3で示す部分の拡大図である図3にも示すように、ソース電極線19が列方向Y(すなわち、紙面左右方向)に延びている。また、ゲート電極線21が行方向X(すなわち、紙面垂直方向)に延びている。そして、スイッチング素子として機能するアクティブ素子であるTFT(Thin Film Transistor)素子31がソース電極線19及びゲート電極線21に接続して形成されている。
それらのTFT素子31、ソース電極線19及びゲート電極線21の上に、それらを覆う絶縁膜としての層間絶縁膜22が形成され、その上に光反射膜23が形成され、その上に画素電極24が形成され、その上に配向膜26aが形成されている。この配向膜26aに配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、素子基板7の近傍における液晶分子の初期配向が決められる。
層間絶縁膜22は、例えば、透光性、感光性、及び絶縁性を有する樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等をフォトリソグラフィ処理によってパターニングすることによって形成される。また、光反射膜23は、例えば、Al(アルミニウム)、Al合金等といった光反射性材料をフォトエッチング処理によってパターニングすることによって形成される。画素電極24は、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等といった金属酸化物をフォトエッチング処理によってパターニングすることによって形成される。配向膜26aは、例えばポリイミド等を塗布することによって形成される。
光反射膜23及び画素電極24は、図1の素子基板7上に矢印A方向から見てドットマトリクス状に複数形成される。これらの光反射膜23及び画素電極24は、各ソース電極線19と各ゲート電極線21とが交差する位置に設けられていて、個々のTFT素子31に接続されている。
図3において、層間絶縁膜22には、光反射膜23とTFT素子31とを電気的に接続するための開口部としての貫通穴であるコンタクトホール25が形成されている。このコンタクトホール25は、平面的に見てすなわち平面視で、TFT素子31の素子本体部分に重ならない位置であって、光反射膜23と重なる位置に形成される。
本実施形態で用いるTFT素子31はアモルファスシリコンTFTであり、このTFT素子31は、図2(b)において、ゲート電極32、ゲート絶縁層33、a−Si(アモルファスシリコン)等によって形成された半導体層34、ソース電極35、そしてドレイン電極36を有する。ドレイン電極36は、その一端が半導体層34に接続し、その他端がコンタクトホール25を介して光反射膜23及び画素電極24に接続する。ソース電極35は図2(b)の紙面垂直方向(列方向Y)に延びるソース電極線19の一部として形成されている。また、ゲート電極32は、ソース電極線19と直角の方向すなわち図2(b)の左右方向(行方向X)に延びるゲート電極線21から延びている。
本実施形態では、画素電極24の下に層間絶縁膜22を設けることにより、画素電極24の層とTFT素子31の層とを別の層に分けている。この構造は、画素電極24とTFT素子31とを同じ層に形成する構造に比べて、素子基板7の表面を有効に活用することを可能とする。例えば、画素電極24の面積、すなわち画素面積を大きくすることができ、そのため、液晶装置1において鮮明な表示を行うことができる。
図1において、素子基板7に対向するカラーフィルタ基板8は、矢印A方向から見て長方形又は正方形の第2の透光性の基板8aを有する。この第2透光性基板8aは、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。この第2透光性基板8aの外側表面には偏光板18bが、例えば、貼着によって装着される。必要に応じて、偏光板18b以外の光学要素、例えば位相差板を付加的に設けることもできる。
第2透光性基板8aの内側表面には、図3にも示すように、着色膜41が形成され、その周囲に遮光膜42が形成され、着色膜41及び遮光膜42の上にオーバーコート層43が形成され、その上に共通電極44が形成され、その上に配向膜26bが形成されている。配向膜26bは、例えばポリイミド等を塗布することによって形成される。
着色膜41は矢印A方向から見て長方形又は正方形のドット状に形成されている。また、着色膜41は複数個が矢印A方向から見て行方向X(図3の紙面垂直方向)及び列方向Y(図3の左右方向)にマトリクス状に配列されている。遮光膜42はそれらの着色膜41を囲む格子状に形成されている。着色膜41の個々はB(青)、G(緑)、R(赤)の1つを通過させる光学的特性に設定され、それらB,G,Rの着色膜41が矢印A方向から見て所定の配列、例えばストライプ配列に並べられている。ストライプ配列とは、列方向YにB,G,Rの同色が並び、行方向XにB,G,Rが交互に順番に並ぶ配列である。
なお、着色膜41の配列はストライプ配列以外の任意の配列とすることができ、例えば、モザイク配列、デルタ配列等とすることもできる。また、着色膜41の光学的特性はB,G,Rの3原色に限られず、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3原色を通過させる特性とすることもできる。遮光膜42は、本実施形態では、B,G,Rの3原色のうちのいずれか2色を重ねることによって形成されている。しかしながら、遮光膜42は、B,G,Rの3色を重ねて形成することもできるし、所定の材料をフォトリソグラフィ処理によってパターニングすることによって形成することもできる。この場合の所定の材料としては、例えば、Cr(クロム)等といった遮光性の材料が考えられる。なお、本明細書において、複数色の着色膜を重ねて形成された遮光膜は、重ね遮光膜と呼ばれることがある。
着色膜41及び遮光膜42の上に形成されたオーバーコート層43は、着色膜41及び遮光膜42の表面を平坦化するものであり、共通電極44はこうして平坦化されたオーバーコート層43の上に形成される。共通電極44は、例えばITO等といった金属酸化物をフォトエッチング処理によってパターニングすることによって形成される。共通電極44の上に形成された配向膜26bには配向処理、例えばラビング処理が施され、これにより、カラーフィルタ基板8の近傍における液晶分子の初期配向が決められる。
図1において、共通電極44は、カラーフィルタ基板8の表面の全面に設けられている。一方、素子基板7上に設けられた複数の画素電極24は矢印A方向から平面的に見て、行方向X及び列方向Yにマトリクス状に並んでいる。これらの画素電極24とカラーフィルタ基板8上に設けられた共通電極44とは、矢印A方向から平面的に見てドット状に重なっている。このように重なり合った領域が表示のための最小単位であるサブ画素Dを形成している。そして、複数のサブ画素Dが行方向X及び列方向Yにマトリクス状に並ぶことにより、矢印A方向から見て長方形状又は正方形状の表示領域Vが形成され、この表示領域V内に文字、数字、図形等といった像が表示される。
本実施形態のように、B,G,Rの3色から成る着色膜41を用いてカラー表示を行う場合は、B,G,Rの3色に対応する3つの着色膜41に対応する3つのサブ画素Dによって1つの画素が形成される。他方、白黒又は任意の2色でモノカラー表示を行う場合は、1つのサブ画素Dによって1つの画素が形成される。1つの画素部分を平面的に示す図面である図2(a)に示すように、サブ画素Dは長方形状に形成されている。
図2(a)のZ2−Z2線に従った断面図である図3において、光反射膜23は、例えばフォトエチング処理によって形成される。この光反射膜23はサブ画素Dのうちの一部の領域Rに設けられており、残りの領域Tには設けられていない。領域Rは図2(a)に示すようにサブ画素D内の一部の長方形状の領域であり、領域Tはサブ画素D内の残りの長方形状の領域である。
個々のサブ画素Dの中で光反射膜23が存在する領域が反射表示領域Rであり、光反射膜23が存在しない領域Tが透過表示領域である。図3において矢印Aで示す観察側から入射した外部光L0は反射表示領域Rで反射する。一方、図1の照明装置3の導光体14から出射した図3の光L1は、透過表示領域Tを透過する。
層間絶縁膜22の表面であって個々のサブ画素D内の反射表示領域Rに対応する部分には凸部又は凹部が形成されて凹凸パターンが形成されている。この凹凸パターンは矢印A方向から見てランダム(すなわち、無秩序)なパターンとなっている。光反射膜23は、そのような凹凸パターンが形成されている層間絶縁膜22の上に形成されていて、それ自身も同じ凹凸パターンを有している。このように光反射膜23に凹凸パターンを形成することにより、光反射膜23で反射する光L0を、鏡面反射ではなくて、散乱光や指向性を持った光とすることができる。
図2(b)及び図3に示すように、層間絶縁膜22の表面であって互いに隣り合うサブ画素D同士の間の領域には、凹凸パターンが設けられることなく、平坦部38が設けられている。この平坦部38は、凹凸パターンを持った層間絶縁膜22をフォトリソグラフィ処理によって形成する際に同時に形成される。
図2(b)及び図3において、カラーフィルタ基板8において着色膜41の周囲に形成された遮光膜42は、互いに隣り合うサブ画素D同士の間の領域を埋める状態に形成されている。また、図2(b)において、重ね遮光膜42に対向する基板である素子基板7内であって、層間絶縁膜22と透光性基板7aとの間に第2遮光膜39が設けられている。この第2遮光膜39は、遮光性の金属材料(例えば、Cr)を材料とするフォトエッチング処理によって所定のパターンに形成されている。なお、この第2遮光膜39は、コストが高くなることを回避するために、TFT素子31を構成する複数の要素のいずれかを形成する際に、それと同じ材料で同時に形成することが望ましい。第2遮光膜39も、互いに隣り合うサブ画素D同士の間の領域を埋める状態に形成されている。また、第2遮光膜39の幅は、それに対向する重ね遮光膜42と略同じ幅となっている。
図2(b)及び図3に示された重ね遮光膜42は、図2(a)に鎖線で示すように、個々のサブ画素Dの周囲を取り囲むように形成されている。また、図2(b)の第2遮光膜39は、図2(a)の列方向Yへ延びる重ね遮光膜42と重ねて示してあるように、ストライプ状に設けられている。重ね遮光膜42及び第2遮光膜39は、サブ画素Dの周囲から光が漏れ出るのを防止して表示のコントラストを向上させる。
次に、図1において、素子基板7を構成する第1透光性基板7aはカラーフィルタ基板8の外側へ張り出す張出し部46を有している。この張出し部48の表面には、配線47がフォトエチング処理等によって形成されている。配線47は矢印A方向から見て複数本形成されており、それらの複数本が紙面垂直方向へ互いに等間隔で平行に並べられている。また、張出し部46の辺端には複数の外部接続用端子48が紙面垂直方向へ互いに等間隔で平行に並ぶように形成されている。これらの外部接続用端子48が設けられた張出し部46の辺端には、例えば、FPC(Flexible Printed Circuit:可撓性プリント回路)基板(図示せず)が接続される。
複数の配線47は、シール材6に囲まれた領域内に向けて列方向Yに延びるように形成されている。これらの配線47の一部は、素子基板7上のソース電極線19(図3参照)に直接に繋がってデータ線として機能する。また、複数の配線47の他の一部は、シール材6に囲まれた領域内において素子基板7の側辺に沿ってY方向に延びるように形成され、さらに折れ曲って行方向Xに延びるように形成されている。これらの配線47は、素子基板7上のゲート電極線21(図3参照)に直接に繋がって走査線として機能する。
図1の張出し部46の表面には、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)51を用いたCOG(Chip On Glass)技術によって、駆動用IC52が実装されている。駆動用IC52は、ソース電極線19へデータ信号を伝送し、ゲート電極線21へ走査信号を伝送する。駆動用IC52は1つのICチップで形成しても良いし、必要に応じて複数のICチップで形成しても良い。駆動用IC52を複数のICチップによって構成する場合には、それらのICチップは張出し部46上で図1の紙面垂直方向に並べて実装される。
以上のように構成された液晶装置1によれば、図1において、液晶装置1が明るい室外や明るい室内に置かれる場合は、太陽光や室内光等といった外部光を用いて反射型の表示が行われる。一方、液晶装置1が暗い室外や暗い室内に置かれる場合は、照明装置3をバックライトとして用いて透過型の表示が行われる。
上記の反射型表示を行う場合、図3において、観察側である矢印Aの方向からカラーフィルタ基板8を通して液晶パネル2内へ入射した外部光L0は、液晶層12を通過して素子基板7内へ入った後、反射表示領域Rにおいて光反射膜23で反射して再び液晶層12へ供給される。他方、上記の透過型表示を行う場合、図1の照明装置3の光源13が点灯し、それからの光が導光体14の光入射面14aから導光体14へ導入され、さらに、光出射面14bから面状の光として出射する。この出射光は、図3の符号L1で示すように透過表示領域Tにおいて光反射膜23が存在しない領域を通って液晶層12へ供給される。
以上のようにして液晶層12へ光が供給される間、素子基板7側の画素電極24とカラーフィルタ基板8側の共通電極44との間には、走査信号およびデータ信号によって特定される所定の電圧が印加され、これにより、液晶層12内の液晶分子の配向がサブ画素Dごとに制御され、この結果、液晶層12に供給された光がサブ画素Dごとに変調される。この変調された光が、カラーフィルタ基板8側の偏光板18b(図1参照)を通過するとき、その偏光板18bの偏光特性に従ってサブ画素Dごとに通過を許容又は通過を阻止され、これにより、カラーフィルタ基板8の表面に文字、数字、図形等といった像が表示され、これが、矢印A方向から視認される。
次に、本実施形態の液晶装置1では、図2(b)及び図3に示すように、互いに隣り合うサブ画素D同士の間に対応する領域の絶縁膜22の表面には凹凸パターンが設けられず、その表面は平坦部38となっている。仮にこの領域にも凹凸パターンが設けられていると、図8(a)に関連して説明したように、サブ画素D間の領域に進入した外部光L0が凹凸パターンで散乱して、重ね遮光膜103や第2遮光膜105の周囲から外部へ漏れ出てしまい、コントラストが低下するおそれがある。
これに対し、サブ画素D同士の間の領域にある絶縁膜22の表面を平坦部38とした本実施形態によれば、サブ画素D間の領域に進入した外部光は散乱光となることがなく、狭い角度範囲で反射及び屈折する。このような狭い角度範囲内の反射光や屈折光は、重ね遮光膜42や第2遮光膜39によって確実に遮光できるので、それらの遮光膜の周囲に光が漏れ出ることを防止でき、それ故、コントラストの低下を防止できる。
なお、本実施形態では、サブ画素D間に平坦部38を設けた絶縁膜22と第2遮光膜39とが同じ基板7a上に設けられ、同時に、絶縁膜22と重ね遮光膜42とが異なる基板7a,8a上に設けられた。しかしながら、平坦部38と遮光膜との関係には次のような変形例が考えられる。
(1)図2(b)において、第2遮光膜39を用いることなく、重ね遮光膜42だけを用いることができる。この場合、遮光膜42は平坦部38を備えた絶縁膜22に対向する基板上だけに設けられることになる。
(2)図2(b)において、重ね遮光膜42を用いることなく、第2遮光膜39だけを用いることができる。この場合、遮光膜39は平坦部38を備えた絶縁膜22と共に同じ基板上だけに設けられることになる。
(3)図2(b)において、重ね遮光膜42に代えて、遮光性の金属材料(例えば、Cr)を用いることができる。
(1)図2(b)において、第2遮光膜39を用いることなく、重ね遮光膜42だけを用いることができる。この場合、遮光膜42は平坦部38を備えた絶縁膜22に対向する基板上だけに設けられることになる。
(2)図2(b)において、重ね遮光膜42を用いることなく、第2遮光膜39だけを用いることができる。この場合、遮光膜39は平坦部38を備えた絶縁膜22と共に同じ基板上だけに設けられることになる。
(3)図2(b)において、重ね遮光膜42に代えて、遮光性の金属材料(例えば、Cr)を用いることができる。
次に、図2(b)及び図3において、重ね遮光膜42の幅W0は、対向する平坦部38の幅W1よりも広いことが望ましい。こうすれば、平坦部38において鏡面反射する光を重ね遮光膜42によって確実に遮光できる。また、図2(b)において、第2遮光膜39の幅W2は、対向する平坦部38の幅W1よりも広いことが望ましい。
また、絶縁膜22の表面の凹凸パターン上には光反射膜23が重ねて設けられるが、絶縁膜22の表面の平坦部38上には光反射膜23は設けられておらず、絶縁膜22の材料が露出している。平坦部38上に光反射膜23が設けられると、この平坦部38に入射した光は強度の高い反射光として反射することになるので、遮光膜42の周辺の輝度が他の部分に比べて強くなって表示が不均一になるおそれがある。これに対し、平坦部38には光反射膜23を設けないことにした本実施形態によれば、その平坦部38の周辺で輝度が強くなり過ぎることを防止でき、輝度が均一で鮮明な表示を行うことができる。
(液晶装置の第2実施形態)
次に、本発明に係る液晶装置の他の実施形態を説明する。本実施形態は、スイッチング素子として2端子型のスイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用するものである。本実施形態に係る液晶装置の外観形状は、概ね、図1と同じである。図4は本実施形態に係る液晶装置の1画素部分の構造を示しており、(a)は平面構造を示し、(b)は(a)のZ4−Z4線に従ったサブ画素の短手側の断面構造を示している。図5は、図4(a)のZ5−Z5線に従ってサブ画素の長手側の断面構造、すなわち図1の矢印Z3で示す部分を示している。
次に、本発明に係る液晶装置の他の実施形態を説明する。本実施形態は、スイッチング素子として2端子型のスイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置に本発明を適用するものである。本実施形態に係る液晶装置の外観形状は、概ね、図1と同じである。図4は本実施形態に係る液晶装置の1画素部分の構造を示しており、(a)は平面構造を示し、(b)は(a)のZ4−Z4線に従ったサブ画素の短手側の断面構造を示している。図5は、図4(a)のZ5−Z5線に従ってサブ画素の長手側の断面構造、すなわち図1の矢印Z3で示す部分を示している。
図1では矢印Aが描かれた観察側にカラーフィルタ基板8が配置され、背面側に素子基板7が配置されたが、本実施形態では、観察側に素子基板7が配置され、背面側にカラーフィルタ基板8が配置される。また、図1に示す構成と図4及び図5に示す構成との間で異なる構成がある場合は、図4及び図5に示す構成が本実施形態の構成である。
図4(b)において、矢印Aが描かれた観察側に配置された素子基板7と、背面側に配置されたカラーフィルタ基板8との間にセルギャップGが形成され、そのセルギャップG内に液晶が封入されて液晶層12が形成されている。素子基板7は第1透光性基板7aを有し、この第1透光性基板7aの内側表面には、列方向Yに延びるデータ線61と、スイッチング素子としてのTFD素子62と、画素電極63とが設けられ、それらの上に配向膜64aが設けられている。配向膜64aには配向処理、例えばラビング処理が施されている。
TFD素子62は、互いに電気的に直列につながれた一対のTFD要素65a及び65bによって形成されている。第1のTFD要素65aは、第1素子電極66、絶縁膜67、そして第2素子電極68aをその順で重ねることによって形成されている。また、第2のTFD要素65bは、第1素子電極66、絶縁膜67、そして第2素子電極68bをその順で重ねることによって形成されている。第1素子電極66は、例えば、Ta(タンタル)又はTa合金によって形成される。Ta合金としては、例えば、TaW(タンタル・タングステン)を用いることができる。絶縁膜67は、例えば、陽極酸化処理によって形成される。第2素子電極68a,68bは、例えばCr、モリブデン・タングステン合金によって形成される。
第1TFD要素65a内の第2素子電極68aはデータ線61から延びている。また、第2TFD要素65b内の第2素子電極68bは画素電極63に接続されている。データ線61から画素電極63へ信号が伝送されることを考えたとき、第1TFD要素65aと第2TFD要素65bは電気的に逆極性である2つのTFD要素が直列に接続されることになる。この構造はバック・ツー・バック(Back-to-Back)構造と呼ばれることがある。本実施形態では、このようにバック・ツー・バック構造のTFD素子を用いたが、単一のTFD要素によってTFD素子を形成しても良い。
素子基板7に対向するカラーフィルタ基板8は第2透光性基板8aを有し、この第2透光性基板8aの内側表面には、表面に凹凸パターンを備えた樹脂膜71が設けられ、その上に光反射膜72が設けられ、その上に着色膜73及び重ね遮光膜74が設けられる。また、着色膜73及び遮光膜74の上にオーバーコート層75が設けられ、その上にストライプ電極76が設けられ、その上に配向膜64bが設けられている。配向膜64bには配向処理、例えばラビング処理が施されている。
光反射膜72は、例えば、Al(アルミニウム)、Al合金等といった光反射性材料をフォトエッチング処理によってパターニングすることによって形成される。ストライプ電極76に関しては、その1本ずつが図4(b)の左右方向へ延びており、図4(b)の紙面垂直方向(列方向Y)に関して複数本が互いに所定間隔をおいて平行に配列されている。ストライプ電極76は、例えばITO等といった金属酸化物をフォトエッチング処理によってパターニングすることによって形成される。
図5において、素子基板7上の画素電極63とカラーフィルタ基板8上のストライプ電極76とが平面視で重なり合う領域がサブ画素Dである。また、光反射膜72が設けられた領域が反射表示領域Rである。また、光反射膜72が設けられていない領域が透過表示領域Tである。樹脂膜71の表面であって個々のサブ画素D内の反射表示領域Rに対応する部分には凸部又は凹部が形成されて凹凸パターンが形成されている。光反射膜72は、そのような凹凸パターンが形成されている樹脂膜71の上に形成されていて、それ自身も同じ凹凸パターンを有している。このように光反射膜72に凹凸パターンを形成することにより、光反射膜72で反射する光L0を、鏡面反射ではなくて、散乱光や指向性を持った光とすることができる。
次に、本実施形態の液晶装置では、図4(b)及び図5に示すように、互いに隣り合うサブ画素D同士の間に対応する領域の樹脂膜71の表面には凹凸パターンが設けられず、その表面は平坦部38となっている。仮にこの領域にも凹凸パターンが設けられているとすると、図8(b)に関連して説明したように、サブ画素D間の領域に進入した外部光が凹凸パターンで散乱して、重ね遮光膜103の周囲から外部へ漏れ出てしまい、コントラストが低下するおそれがある。
これに対し、サブ画素D同士の間の領域に在る樹脂膜71の表面を平坦部38とした本実施形態によれば、サブ画素D間の領域に進入した外部光は散乱光となることがなく、狭い角度範囲で反射する。このような狭い角度範囲内の反射光は、重ね遮光膜74によって確実に遮光できるので、それらの遮光膜の周囲に光が漏れ出ることを防止でき、それ故、コントラストの低下を防止できる。なお、本実施形態では、サブ画素D間に平坦部38を設けた樹脂膜71と重ね遮光膜74とが同じ基板8a上に設けられている。
(液晶装置のその他の実施形態)
以上に説明した実施形態は、2端子型のスイッチング素子であるTFD素子をスイッチング素子として用いた液晶装置、及び3端子型のスイッチング素子であるアモルファスTFT素子をスイッチング素子として用いた液晶表置に関するものである。しかしながら本発明は、それらの実施形態以外に、高温ポリシリコンTFT素子や、低温ポリシリコンTFT素子等をスイッチング素子として用いる液晶装置にも適用できる。
以上に説明した実施形態は、2端子型のスイッチング素子であるTFD素子をスイッチング素子として用いた液晶装置、及び3端子型のスイッチング素子であるアモルファスTFT素子をスイッチング素子として用いた液晶表置に関するものである。しかしながら本発明は、それらの実施形態以外に、高温ポリシリコンTFT素子や、低温ポリシリコンTFT素子等をスイッチング素子として用いる液晶装置にも適用できる。
また、上記の実施形態では、例えば図2(b)及び図3に示すように、反射表示領域Rを形成する光反射膜23を画素電極24とは別に設けたが、この構成に代えて、画素電極自体を光反射性材料によって形成して光反射膜として兼用し、専用の光反射膜を省略することもできる。
(電子機器の実施形態)
以下、本発明に係る電子機器を実施形態を挙げて説明する。なお、この実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
以下、本発明に係る電子機器を実施形態を挙げて説明する。なお、この実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図6は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置121と、これを制御する制御回路120とを有する。制御回路120は、表示情報出力源124、表示情報処理回路125、電源回路126及びタイミングジェネレータ127によって構成される。そして、液晶装置121は液晶パネル122及び駆動回路123を有する。
表示情報出力源124は、RAM(Random Access Memory)等といったメモリや、各種ディスク等といったストレージユニットや、ディジタル画像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミングジェネレータ127により生成される各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等といった表示情報を表示情報処理回路125に供給する。
次に、表示情報処理回路125は、増幅・反転回路や、ローテーション回路や、ガンマ補正回路や、クランプ回路等といった周知の回路を多数備え、入力した表示情報の処理を実行して、画像信号をクロック信号CLKと共に駆動回路123へ供給する。ここで、駆動回路123は、走査線駆動回路やデータ線駆動回路と共に、検査回路等を総称したものである。また、電源回路126は、上記の各構成要素に所定の電源電圧を供給する。
液晶装置121は、例えば、図2(a)等に示す平坦部38を備えた液晶装置や、図4(a)等に示す平坦部38を備えた液晶装置を用いて構成できる。これらの液晶装置によれば、サブ画素間の領域に進入した外部光は散乱光となることがなく、狭い角度範囲で反射及び屈折する。このような狭い角度範囲内の反射光や屈折光は、サブ画素間に設けた遮光膜によって確実に遮光できるので、コントラストの高い鮮明な表示を実現できる。従って、この液晶装置を用いた本実施形態に係る電子機器においても、液晶装置を用いて行われる電子機器に関する表示を高い表示品質で行うことができる。
次に、図7は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している。ここに示す携帯電話機130は、本体部131と、これに開閉可能に設けられた表示体部132とを有する。液晶装置によって構成された表示装置133は、表示体部132の内部に配置され、電話通信に関する各種表示は、表示体部132において表示画面134によって視認できる。本体部131には操作ボタン136が配列されている。
表示体部132の一端部にはアンテナ137が伸縮自在に取付けられている。表示体部132の上部に設けられた受話部138の内部には、図示しないスピーカが配置される。また、本体部131の下端部に設けられた送話部139の内部には図示しないマイクが内蔵されている。表示装置133の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部131又は表示体部132の内部に格納される。
表示装置133は、例えば、図2(a)等に示すように絶縁膜22の表面上に平坦部38を備えた液晶装置や、図4(a)等に示すように樹脂膜71の表面上に平坦部38を備えた液晶装置を用いて構成できる。これらの液晶装置によれば、サブ画素間の領域に進入した外部光は散乱光となることがなく、狭い角度範囲で反射及び屈折する。このような狭い角度範囲内の反射光や屈折光は、サブ画素間に設けた遮光膜によって確実に遮光できるので、コントラストの高い鮮明な表示を実現できる。従って、この液晶装置を用いた本実施形態に係る電子機器においても、液晶装置を用いて行われる電子機器に関する表示を高い表示品質で行うことができる。
(電子機器に関する他の実施形態)
本発明に係る電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
本発明に係る電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
1.液晶装置、 2.液晶パネル、 3.照明装置、 6.シール材、 7.素子基板、
7a.第1透光性基板、 8.カラーフィルタ基板、 8a.第2透光性基板、
12.液晶層、 13.LED、 14.導光体、 18a,18b.偏光板、
19.ソース電極線、 21.ゲート電極線、 22.層間絶縁膜(樹脂膜)、
23.光反射膜、 24.画素電極、 25.コンタクトホール、
26a,26b.配向膜 31.TFT素子、 32.ゲート電極、
33.ゲート絶縁層、 34.半導体層、 35.ソース電極、 36.ドレイン電極、
38.平坦部、 39.第2遮光膜、 41.着色膜、 42.遮光膜、
43.オーバーコート層、 44.共通電極、 46.張出し部、 61.データ線、
62.TFD素子、 63.画素電極、 64a,64b.配向膜、
65a,65b.TFD要素、 66.第1素子電極、 67.絶縁膜、
68a,68b.第2素子電極、 71.樹脂膜、 72.光反射膜、 73.着色膜、
74.重ね遮光膜、 75.オーバーコート層、 76.ストライプ電極、
D.サブ画素、 G.セルギャップ、 L0,L1.光、 V.表示領域、
W0,W1,W2.幅
7a.第1透光性基板、 8.カラーフィルタ基板、 8a.第2透光性基板、
12.液晶層、 13.LED、 14.導光体、 18a,18b.偏光板、
19.ソース電極線、 21.ゲート電極線、 22.層間絶縁膜(樹脂膜)、
23.光反射膜、 24.画素電極、 25.コンタクトホール、
26a,26b.配向膜 31.TFT素子、 32.ゲート電極、
33.ゲート絶縁層、 34.半導体層、 35.ソース電極、 36.ドレイン電極、
38.平坦部、 39.第2遮光膜、 41.着色膜、 42.遮光膜、
43.オーバーコート層、 44.共通電極、 46.張出し部、 61.データ線、
62.TFD素子、 63.画素電極、 64a,64b.配向膜、
65a,65b.TFD要素、 66.第1素子電極、 67.絶縁膜、
68a,68b.第2素子電極、 71.樹脂膜、 72.光反射膜、 73.着色膜、
74.重ね遮光膜、 75.オーバーコート層、 76.ストライプ電極、
D.サブ画素、 G.セルギャップ、 L0,L1.光、 V.表示領域、
W0,W1,W2.幅
Claims (7)
- 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置された液晶層と、
複数のサブ画素と、
前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側に設けられた樹脂膜と、
該樹脂膜上に設けられた光反射膜と、
互いに隣接する前記サブ画素同士の間の領域に設けられた遮光膜と、を有し、
前記樹脂膜の前記サブ画素に対応する領域の表面に設けられた凹凸パターンと、
互いに隣接する前記サブ画素同士の間に対応する領域の前記絶縁膜の表面に設けられた平坦部と
を有することを特徴とする液晶装置。 - 請求項1記載の液晶装置において、前記遮光膜は、前記樹脂膜と、該樹脂膜が設けられた前記第1基板又は前記第2基板との間に設けられることを特徴とする液晶装置。
- 請求項1記載の液晶装置において、
前記第1基板又は前記第2基板上に前記サブ画素に対応して設けられた複数色の着色膜をさらに有し、
前記遮光膜は前記複数色の着色膜の少なくとも2色の着色膜を重ねて形成された重ね遮光膜である
ことを特徴とする液晶装置。 - 請求項3記載の液晶装置において、
前記第1基板と前記第2基板のうち一方の基板に前記重ね遮光膜が設けられ、該基板に対向する他方の基板に第2遮光膜がさらに設けられ、前記重ね遮光膜と前記第2遮光膜とは平面的に重なることを特徴とする液晶装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の液晶装置において、前記遮光膜の幅は前記平坦部の幅よりも広いことを特徴とする液晶装置。
- 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の液晶装置において、
前記樹脂膜の表面の凹凸パターン上には光反射性の金属膜が設けられ、
前記樹脂膜の表面の平坦部上には前記光反射性の金属膜は設けられない
ことを特徴とする液晶装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の液晶装置を有することを特徴とする電子機器。
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---|---|---|---|
JP2005223796A JP2007041185A (ja) | 2005-08-02 | 2005-08-02 | 液晶装置及び電子機器 |
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JP (1) | JP2007041185A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1961647A1 (en) | 2007-02-21 | 2008-08-27 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Front portion structure of vehicle |
-
2005
- 2005-08-02 JP JP2005223796A patent/JP2007041185A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1961647A1 (en) | 2007-02-21 | 2008-08-27 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Front portion structure of vehicle |
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