JP2006243212A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供する。
【解決手段】 感光体と、中間転写ベルト２０ａと、駆動ローラ２０ｃと、張架ローラ２０ｄと、クリーニングブラシ２０ｇと、画像形成時には、前記感光体で各色毎のトナー像を形成して中間転写ベルト２０ａに転写し、この中間転写ベルト２０ａで各色のトナー像を重ね合わせて重ねトナー像を形成し、形成された重ねトナー像を中間転写ベルト２０ａから転写材上に一括して転写する画像形成装置において、中間転写ベルト２０ａに対するクリーニングブラシ２０ｇの接触・離間動作に伴う中間転写ベルト２０ａの駆動負荷変動を補正する負荷付与手段４０を備えてなる。
【選択図】 図２

Description

本発明は、電子写真方式などを適用したプリンタ、複写機、及びファクシミリ、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に関するものである。

特開平０４−２２１９７４号公報 特開平０６−１６７８４２号公報 特開平０９−１８５２１３号公報 特開２０００−０６６５２９号公報 特開２００２−２０２７０６号公報 特開２００２−０３１９２６号公報

従来、画像形成時に回転駆動される感光体と、この感光体に相対向して配置され、感光体に接した状態でこの感光体と略同じ周速度で回転するエンドレスベルトからなる中間転写ベルトと、この中間転写ベルトを駆動する駆動ローラと、前記中間転写ベルトにテンションを付与する張架ローラと、前記中間転写ベルトに対して接触・離間動作が可能であってこの中間転写ベルトの表面を清掃する清掃部材を備え、画像形成時には、前記感光体で各色毎のトナー像を形成して中間転写ベルトに転写し、この中間転写ベルトで各色のトナー像を重ね合わせて重ねトナー像を形成し、形成された重ねトナー像を中間転写ベルトから転写材上に一括して転写する画像形成装置が知られている。

一般に、上記のような電子写真方式を用いた画像形成装置においては、感光体や中間転写ベルト等の作像ユニットに寸法誤差及び駆動伝達誤差等がある場合、本来トナー像が形成される位置からずれた位置に各色のトナー像が形成されて各色間に相対的な位置ずれが生じてカラー画像に色ムラが発生する。

カラー画象に色ムラが発生する原因としては、中間転写ベルトの駆動伝達手段に起因する中間転写ベルトの速度ムラも大きな一因である。具体的には、中間転写ベルトの駆動ローラを駆動する駆動モータ自身の回転ムラ、及び歯車のピッチムラやギアの偏心等による周期的な回転ムラである。また、中間転写ベルトの駆動ローラの偏心も中間転写ベルトの速度ムラを発生させる。

上記速度ムラは、感光体や中間ベルト等の作像ユニットにおける構成部品の精度を高めることで小さくすることができる。しかし、画像形成装置のコスト及び軽量化のために作像ユニット等に使用するギアは成形品が使われるため加工精度に限界がある。

そこで、速度ムラを防止するために下記対策が開示されている。第１の解決策としては、速度ムラは周期的に発生することに着目して、中間転写ベルトが１回転する間に中間転写ベルトの駆動ローラが整数回回転するようにして中間転写ベルトの任意の位置で駆動ローラの回転位置が常に同じとなるように構成したものが知られている（特許文献１、特許文献２参照）。これによれば、速度ムラに起因するカラー画象の色ムラの発生を防止することができる。

しかし、中間転写ベルトは一般的に樹脂材料から成形されているため、中間転写ベルトの周長は、成形精度及び環境変化等が原因で必ずしも中間転写ベルトの駆動ローラにおける１回転の整数倍にはならないという問題点がある。

そこで第２の解決策として、中間転写ベルトと中間転写ベルトの駆動ローラとの押圧力を調整する調整機構を有する画像形成装置装置が知られている（特許文献３参照）。これによれば、調整機構で中間転写ベルトの駆動ローラとの押圧力を調整することで中間転写ベルトの回転周期を中間転写ベルト駆動モータの整数倍にすることができて、中間転写ベルトの成形精度及び環境変化等に起因する中間転写ベルトが中間転写ベルトの整数倍にならないことを防止することができる。

しかし、中間転写ベルトの速度ズレは、中間転写ベルトの成形精度及び環境変化等のみで発生するものではなく、中間転写ベルトの表面を清掃する清掃部材が中間転写ベルトに接触することによる中間転写ベルトを駆動する駆動負荷変動によっても発生する。

中間転写ベルトを駆動する駆動負荷変動は、中間転写ベルトと駆動ローラ間との間に発生している通常のマイクロスリップを増大させる、又は、中間転写ベルトと駆動ローラとの間に発生している通常のマイクロスリップを低減させる。即ち、清掃部材等が中間転写ベルトに接触することによる中間転写ベルトを駆動する駆動負荷変動は、中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期とが同期しなくなる現象を発生させる。

このような、中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレは、清掃部材が中間転写ベルトに接触している間で発生するが、本タイミングは、感光体から中間転写ベルトにトナー像が転写している間である。故に、感光体から中間転写ベルトへの転写時にカラー画像に色ズレが生じるという問題点がある。

尚、上記清掃部材に起因する色ズレを防止する対策としては、中間転写ベルトの周長を長くして感光体から中間転写ベルトへの転写時に清掃部材が作動しないようにする、又は、感光体から中間転写ベルトへ転写が行なわれているサイクル時に清掃部材を作動しないで、感光体から中間転写ベルトへ転写が行なわれていないサイクル時に清掃部材を作動させることが考えられるが、前者の場合では、装置サイズが大きくなる、後者の場合には、画像形成時間が長くなるという不具合が発生する。

そこで第３の解決策として、中間転写ベルトに清掃部材等が接触することによる駆動負荷変動よりも大きな負荷を予め付加することによって、清掃部材等が中間転写ベルトに接触することによる駆動付加変動の影響を軽減する画像形成装置が知られている（特許文献４参照）。

また、第４の解決策として、中間転写ベルトに清掃部材等が接触することによる駆動負荷変動を中間転写ベルトに清掃部材等が接触することに応じて中間転写ベルトの駆動ローラにおける駆動源であるモータを制御する画像形成装置が知られている（特許文献５、特許文献６参照）。

しかしながら、上記第３の解決策では、清掃部材の接触による負荷による影響を軽減できる負荷を予め付与することでは、清掃部材が中間転写ベルトに接触することによる負荷の増大に対して、駆動モータの性能をアップして高トルクを発生できるようにしなければならないと共に高トルクに対応できるように駆動伝達手段の剛性を高めなければならなく、画像形成装置のコストが上昇するという問題点がある。

また、上記第４の解決策では、駆動ローラの駆動源であるモータを制御して中間転写ベルトの速度を調整しているため、中間転写ベルトの速度ズレは補正できるが中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレを補正することはできないという問題点がある。

そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、中間転写ベルトを駆動する駆動負荷変動を補正する駆動負荷補正手段を設けることで中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することにある。

即ち、本発明は、画像形成時に回転駆動される感光体と、この感光体に相対向して配置され、感光体に接した状態でこの感光体と略同じ周速度で回転するエンドレスベルトからなる中間転写ベルトと、この中間転写ベルトを駆動する駆動ローラと、前記中間転写ベルトにテンションを付与する張架ローラと、前記中間転写ベルトに対して接触・離間動作が可能であってこの中間転写ベルトの表面を清掃する清掃部材を備え、画像形成時には、前記感光体で各色毎のトナー像を形成して中間転写ベルトに転写し、この中間転写ベルトで各色のトナー像を重ね合わせて重ねトナー像を形成し、形成された重ねトナー像を中間転写ベルトから転写材上に一括して転写する画像形成装置において、前記中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に伴う中間転写ベルトの駆動負荷変動を補正する駆動負荷変動補正手段を備えていることを特徴とする画像形成装置である。

本発明において、中間転写ベルトの周長が駆動ローラの周長の整数倍であるのがよく、これによれば、これによれば、駆動ローラの１回転での中間転写ベルトの速度ズレの周期が整数倍となるので、感光体から中間転写ベルトへトナー像を転写する際のカラー画像の色ズレを防止することができる。

また、本発明において、駆動負荷補正手段は、中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に対応してこの中間転写ベルトに駆動負荷を付与することにより、中間転写ベルトの駆動負荷変動を補正する負荷付与手段であるあるのがよく、これによれば、清掃部材が中間転写ベルトに接触することに伴う中間転写ベルトの駆動負荷変動に応じて負荷付与手段で中間転写ベルトの駆動負荷変動を補正することができるのできる。

また、本発明において、駆動負荷補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、前記ベルト回転時間測定手段からの１回転時間の情報に基づいて、清掃部材が中間転写ベルトに接触している場合のベルト１回転時間と清掃部材が中間転写ベルトから離間している場合のベルト１回転時間とが同じになるように、負荷付与手段により中間転写ベルトへ付与する駆動負荷量を制御する負荷量制御手段が設けられているのがよく、これによれば、中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に応じて負荷付与手段で中間転写ベルトの１回転毎における速度ズレをなくすことが可能となるので、感光体から中間転写ベルトへトナー像を転写するカラー画像の色ズレを防止することができる。

また、本発明において、駆動負荷補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、中間転写ベルトの周長を調整するベルト周長調整手段を備えており、このベルト周長調整手段により、前記ベルト回転時間測定手段で測定されたベルト１回転時間が駆動ローラの回転周期の整数倍となるように、中間転写ベルトの周長を制御する周長制御手段を有するのがよく、これによれば、中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に応じて負荷付与手段で中間転写ベルトの１回転毎における速度ズレをなくすことが可能となるので、感光体から中間転写ベルトへトナー像を転写するカラー画像の色ズレを防止することができる。

また、本発明において、駆動負荷変動補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、感光体を回転駆動する感光体駆動源とは別に中間転写ベルトの駆動ローラを回転駆動するベルト駆動源を有し、感光体と中間転写ベルトが互いに所定の速度差を維持して回転するように前記感光体駆動源とベルト駆動源とを制御する駆動制御手段を備えているのがよく、これによれば、中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に応じて負荷付与手段で中間転写ベルトの１回転毎における速度ズレをなくすことが可能となるので、感光体から中間転写ベルトへトナー像を転写するカラー画像の色ズレを防止することができる。

本発明によれば、中間転写ベルトを駆動する駆動負荷変動を補正する駆動負荷補正手段を設けることで中間転写ベルトの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１〜図６は、本発明に係る画像形成装置における第１の実施の形態を示す図である。

図１は、本実施の形態における画像形成装置１０を示す概略図である。本画像形成装置１０は、ブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤を用いたカラー画像形成装置である。画像形成装置１０には、静電潜像が形成される円筒状に形成されている像担持体である感光体ドラム１２が設けられている。感光体ドラム１２は、前後方向の軸に対して時計回り方向に回転する。感光体ドラム１２の周辺には、感光体ドラム１２の表面を帯電させる帯電器１４が設けられている。また、感光体ドラム１２の周辺における帯電器１４の下流側には、帯電器１４で帯電された感光体ドラム１２の表面に静電潜像を形成する光書き込みユニット１６が設けられている。また、感光体ドラム１２の周辺における光書き込みユニット１６の下流側には、円筒状に形成されているロータリ現像ユニット１８が設けられている。ロータリ現像ユニット１８は、感光体ドラム１２に形成されている静電潜像をブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化するものである。ロータリ現像ユニット１８は、ブラック色（Ｂｋ）現像ユニット１８ａ、イエロー色（Ｙ）現像ユニット１８ｂ、マゼンタ色（Ｍ）現像ユニット１８ｃ、シアン色（Ｃ）現像ユニット１８ｄを有している。ブラック色（Ｂｋ）現像ユニット１８ａ、イエロー色（Ｙ）現像ユニット１８ｂ、マゼンタ色（Ｍ）現像ユニット１８ｃ、シアン色（Ｃ）現像ユニット１８ｄは、ロータリ現像ユニット１８に円周状であって略均等の間隔で配置されている。

また、感光体ドラム１２の周辺であってロータリ現像ユニット１８の下流側には中間転写体２０が設けられている。中間転写体２０は、ロータリ現像ユニット１８のブラック色（Ｂｋ）現像ユニット１８ａ、イエロー色（Ｙ）現像ユニット１８ｂ、マゼンタ色（Ｍ）現像ユニット１８ｃ、シアン色（Ｃ）現像ユニット１８ｄで感光体ドラム１２にブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化されたトナー像を転写紙２２（転写材）に転写するものである。中間転写体２０には、感光体ドラム１２に接触してブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化されるトナー像を重ねあわせる中間転写ベルト２０ａが設けられている。中間転写ベルト２０ａは、中間転写ローラ２０ｂで感光体ドラム１２に押圧されている。中間転写ベルト２０ａは、エンドレスベルトであって駆動ローラ２０ｃで駆動され張架ローラ２０ｄ等で軌道が形成されている。中間転写ベルト２０ａは、感光体ドラム１２と略同一方向に回転すると共に感光体ドラム１２の周速と略同一の周速で回転する。また、中間転写体２０には、中間転写ベルト２０ａのテンション変動を吸収するベルトテンショナー２０ｅが設けられている。ベルトテンショナー２０ｅは、テンションローラ２０ｅ１とテンションスプリング２０ｅ２から構成されている。また、中間転写体２０には、転写紙２２に感光体ドラム１２に接触してブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化されたトナー像を転写する転写ローラ対２０ｆが設けられている。また、転写ローラ対２０ｆと駆動ローラ２０ｃの間には、転写ローラ対２０ｆによってブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化されたトナー像が形成された後に中間転写ベルト２０ａに残存する現像剤を取り除く清掃部材であるクリーニングブラシ２０ｇが配置されている。クリーニングブラシ２０ｇは、中間転写ベルト２０ａに接触・離間動作が可能に構成されている。

尚、中間転写ベルト２０ａは、中間転写ベルト２０ａの周長が駆動ローラ２０ｃの周長の整数倍となるように形成されている。

また、中間転写ベルト２０ａは、弾性部材から形成されている。弾性部材としては、ポリイミド等が挙げられる。

中間転写体２０の下方には、転写紙２２を収納する用紙トレイ２４が設けられている。中間転写体２０の下方であって用紙トレイ２４の上方には、転写紙２２をレジストするレジストローラ対２４が設けられている。また、レジストローラ対２４は、転写紙２２が搬送される方向に向けて転写ローラ２０ｆの上流側に設けられている。中間転写体２０の略右方には、中間転写体２０で転写紙にブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の現像剤で可視化されたトナー像を転写紙２２に定着させる定着器２８が設けられている。尚、中間転写体２０の転写ローラ対２０ｆと定着器２８との間には、転写紙２２を搬送する搬送体３０が設けられている。

以上における第１の実施の形態では、最初に感光体ドラム１２が帯電器１４で帯電され、次いで、ブラック色（Ｂｋ）、イエロー色（Ｙ）、マゼンタ色（Ｍ）、シアン色（Ｃ）の何れかに対応する静電潜像が光書き込みユニット１６で書き込まれ、次いで、中間転写体２０に上記の色に対応するトナー像が転写され、全ての色についてトナー像が中間転写ベルト２０ａにおける同一位置に重なるように実施される。その後、転写紙２２にトナー像が転写され定着器２８で定着される。

図２（ａ）は、本発明の要部である中間転写体２０を示す概略図である。中間転写体２０には、上記の構成以外に、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａに接触することよってこの中間転写ベルト２０ａに付与する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段４０（駆動負荷補正手段）が設けられている。負荷付与手段４０は、張架ローラ２０ｄの端面に同軸に接続されている電磁ブレーキ４２を有している。

図２（ｂ）は、電磁ブレーキ４２に印加される電圧を示す図である。電磁ブレーキ４２には第１の電圧が印加されていて中間転写ベルト２０ａに所定の負荷を付与している。電磁ブレーキ４２に印加されている電圧は、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａに接触すると第２の電圧に降下される一方、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａから離間すると第２の電圧から第１の電圧に復帰される。電磁ブレーキ４２に印加される第１の電圧は、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａに接触した場合の中間転写ベルト２０ａに付与される負荷の増加分よりも大きな負荷が中間転写ベルト２０ａに付与されるような電圧に設定されている。電磁ブレーキ４２に印加される第２の電圧は、電磁ブレーキ４２が設けられていない場合の中間転写ベルト２０ａの負荷に対して所定の負荷が付与されるような電圧に設定されている。

電磁ブレーキ４２は、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａに接触すると中間転写ベルト２０ａに付与される負荷がクリーニングブラシ２０ｇの中間転写ベルト２０ｇへの接触による中間転写ベルト２０ｇの負荷の増加量を補正してクリーニングブラシ２０ａの中間転写ベルト２０ａへの接触・離間で中間転写ベルト２０ａに付与される負荷が同一となるように印加される電圧が制御される。また、電磁ブレーキ４２に印加される電圧は、クリーニングブラシ２０ｇが離間した場合においても零とならないようにしている。

尚、クリーニングブラシ２０ｇが中間転写ベルト２０ａに接触するタイミングは、４色目、及び１色目の画像が感光体ドラム１２から中間転写ベルト２０ａに転写している間である。

図３は、中間転写ベルト２０ａにグリーニングブラシ２０ｇが接触した際における中間転写ベルト２０ａから転写紙２２にカラー画像が転写された際の色ズレを示すグラフである。図３（ａ）は、１色のみが他色から転写紙２２上の前方にずれている状態を示す図である。図３（ｂ）は、１色のみが他色から転写紙２２上の後方にずれている状態を示す図である。１色のみが他色から転写紙２２上の前方にずれる理由は、１色目が感光体ドラム１２から中間転写ベルト２０ａに転写する際に、駆動ローラ２０ｃと中間転写ベルト２０ｇとの通常のマイクロスリップが大きくなるからである一方、１色のみが他色から転写紙２２上の後方にずれる理由は、１色目が感光体ドラム１２から中間転写ベルト２０ａに転写する際に、駆動ローラ２０ｃと中間転写ベルト２０ｇとの通常のマイクロスリップが小さくなるからである

図４は、本実施の形態を適用した場合において色ズレが補正されている状態を示すグラフである。

以上、本実施の形態によれば、中間転写ベルト２０ａを駆動する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段４０を設けることで中間転写ベルト２０ａの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

図５は、本実施の形態における変形例１を示す図である。本変形例１の負荷付与手段５０（駆動負荷補正手段）は、張架ローラ２０ｄに接触・離間であるカム機構５２を有している。カム機構５２は、張架ローラ２０ｄに接触・離間するカムプランジャー５４、及びカムプランジャー５４を駆動するカム本体５６とから構成されている。カム本体５６は、軸が偏心しているカム円盤５７、及びカム軸５８から構成構成されている。カム軸５８は、モータ等に連結されている。尚、本カム機構５２は、第１の実施の形態と同様のタイミングで駆動される。中間転写ベルト２０ａに付与する負荷を増加したい場合には、カムプランジャー５４を張架ローラ２０ｄに接触させる。中間転写ベルト２０ａに付与する負荷を減少したい場合には、カムプランジャー５４を張架ローラ２０ｄから離間させる。また、中間転写ベルト２０ａに付与する負荷量も第１の実施の形態と同様である。

本変形例１によれば、電磁ブレーキ４２を用いることなく、中間転写ベルト２０ａを駆動する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段５０を設けることで中間転写ベルト２０ａの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

図６は、本実施の形態における変形例２を示す図である。本変形例２の負荷付与手段６０（駆動負荷補正手段）は、カム機構５２を張架ローラ２０ｄ間に設けたものである。カム機構５２は、張架ローラ２０ｄ間の中間転写ベルト２０ａの裏面に接触・離間する。尚、本カム機構５２は、第１の実施の形態と同様のタイミングで駆動される。中間転写ベルト２０ａに付与する負荷を増加したい場合には、カムプランジャー５４を中間転写ベルト２０ａの裏面に接触させる。中間転写ベルト２０ａに付与する負荷を減少したい場合には、カムプランジャー５４を中間転写ベルト２０ａの裏面から離間させる。また、中間転写ベルト２０ａに付与する負荷量も第１の実施の形態と同様である。

本変形例２によれば、変形例１と同様に、電磁ブレーキ４２を用いることなく、中間転写ベルト２０ａを駆動する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段６０を設けることで中間転写ベルト２０ａの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

次に、本発明に係る画像形成装置における第２の実施の形態について説明する。尚、本実施の形態において、第１の実施の形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。

図７は、本実施の形態における負荷付与手段７０（駆動負荷補正手段）を示す図である。本実施の形態における負荷付与手段７０は、張架ローラ２０ｄの端面に同軸に接続されている電磁ブレーキ４２、張架ローラ２０ｄに設けられているカム機構７２、中間転写ベルト２０ａの表面の所定箇所に貼着等されているホームポジションマーク２０ｕ、及びホームポジションマーク２０ｕを検出するホームポジションセンサ２０ｖから略構成されている。尚、カム機構７２（周長調整手段）は、張架ローラ２０ｄに連結されているカムプランジャー７４とカム本体７６とから構成されている。カム本体７６は、カムプランジャー７４を駆動するカム円盤７７、及びカム円盤７７に対して偏心しているカム軸７８から構成されている。尚、カム軸７８は、外部のモータ７９等で駆動される。尚、カム機構７２は、電磁ブレーキ４２のみでは駆動ローラと中間転写ベルト２０ａとの同期が取れないときに駆動される（周長制御手段）。

以上の構成において本実施の形態の負荷付与手段７０は図８のように動作する。最初に、ホームポジションマーク２０ｕをホームポジションセンサ２０ｖで検出して次にホームポジションマーク２０ｕをホームポジションセンサ２０ｖで検出する迄における中間転写ベルト２０ａの１回転時間を測定する。次いで、クリーニングブラシ２０ｇがクリーニングブラシ駆動ソレノイド２０ｔの動作で中間転写ベルト２０ａに接触すると中間転写ベルト２０ａにクリーニングブラシ２０ｇが接触している間における中間転写ベルト２０ａの１回転時間を測定する。次いで、中間転写ベルト２０ａの１回転時間の変動がクリーニングブラシ２０ｇの接触で所定の時間変動を超える場合には、電磁ブレーキ４２に印加する電圧を所定値へ減少させる。また、中間転写ベルト２０ａの一周期における時間変動がクリーニングブラシ２０ｇの接触で所定の時間変動内である場合には、電磁ブレーキ４２に印加する電圧を現状が維持できる値にする。尚、上記制御は、制御部２０ｗ（ベルト回転時間測定手段、負荷量制御手段）で制御される。

尚、図９は、ホームポジションマーク２０ｕをホームポジションセンサ２０ｖが検出した場合に、中間転写ベルト２０ａの一周期の時間が長くなる状況を説明するための図である。図９（ａ）は、中間転写体２０の上面図である。図９（ｂ）は、中間転写ベルト２０ａの回転周期が駆動ローラ２０ｃの回転周期と同期している場合と、中間転写ベルト２０ａの回転周期が駆動ローラ２０ｃの回転周期と同期していない場合とを示すグラフである。

以上、本第２の実施の形態によれば、中間転写ベルト２０ａを駆動する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段７０を設けることで、中間転写ベルト２０ａの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

次に、本発明に係る画像形成装置における第３の実施の形態について説明する。尚、本実施の形態において、第２の実施の形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。

図１０は、本実施の形態の負荷付与手段８０（駆動負荷補正手段）を示す図である。本実施の形態における負荷付与手段８０は、張架ローラ２０ｄの端面に同軸に接続されている電磁ブレーキ４２、駆動ローラ２０ｃを駆動するモータ８２、中間転写ベルト２０ａの表面の所定箇所に貼着等されているホームポジションマーク２０ｕ、及びホームポジションマーク２０ｕを検出するホームポジションセンサ２０ｖから略構成されている。

以上の構成において本実施の形態の負荷付与手段８０は図１０のように動作する。最初に、ホームポジションマーク２０ｕをホームポジションセンサ２０ｖで検出して次にホームポジションマーク２０ｕをホームポジションセンサ２０ｖで検出する迄における中間転写ベルト２０ａの１回転時間を測定する。次いで、クリーニングブラシ２０ｇがクリーニングブラシ駆動ソレノイド２０ｔの動作で中間転写ベルト２０ａに接触すると中間転写ベルト２０ａにクリーニングブラシ２０ｇが接触している間における中間転写ベルト２０ａの１回転時間を測定する。次いで、中間転写ベルト２０ａの１回転時間の変動がクリーニングブラシ２０ｇの接触で所定の時間変動を超える場合には、電磁ブレーキ４２に印加する電圧を減少させる。また、中間転写ベルト２０ａの一周期における時間変動がクリーニングブラシ２０ｇの接触で所定の時間変動内である場合には、更に、１周期の時間は所定範囲内であるか否かを判断して、１周期の時間が所定範囲内である場合には現状を維持できる電圧を電磁ブレーキ４２に印加する。また、１周期の時間が所定範囲内でない場合には、ドライバを介して駆動ローラ２０ｃを駆動するモータ８２に所定の電圧印加する。上記制御は、制御部２０ｚ（ベルト回転時間測定手段、駆動制御手段）で制御される。

以上、本第３の実施の形態によれば、中間転写ベルト２０ａを駆動する駆動負荷変動を補正する負荷付与手段８０を設けることで、中間転写ベルト２０ａの１回転の周期と駆動ローラの１回転の周期における周期ズレをなくしてカラー画像に色ズレのない画像形成装置を提供することができる。

尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。

図１は、第１の実施の形態における画像形成装置を示す概略図である。 図２は、本実施の形態の要部である負荷付与手段（駆動負荷補正手段）を示す図である。 図３は、転写紙上に転写されるカラー画像がずれている状況を示すグラフである。 図４は、転写紙上に転写されるカラー画像のずれが補正された状況を示すグラフである。 図５は、第１の実施の形態における変形例１を示す図である。 図６は、第１の実施の形態における変形例２を示す図である。 図７は、本発明に係る画像形成装置における第２の実施の形態について説明する図である。 図８は、本実施の形態の要部である負荷付与手段（駆動負荷補正手段）を示す図である。 図９は、ホームポジションマークをホームポジションセンサが検出した場合に、中間転写ベルトの一周期の時間が長くなる状況を説明するための図である。 図１０は、本発明に係る画像形成装置における第３の実施の形態について説明する図である。

符号の説明

１０：画像形成装置、１２：感光体ドラム、２０：中間転写体、２０ａ：中間転写ベルト、２０ｃ：駆動ローラ、２０ｄ：張架ローラ、２０ｇ：クリーニングブラシ、２０ｗ：制御部（ベルト回転時間測定手段、負荷量制御手段）、２０ｚ：制御部（ベルト回転時間測定手段、駆動制御手段）、２２：転写紙（転写材）、４０，５０，６０，７０，８０：負荷付与手段（駆動負荷補正手段）、４２：電磁ブレーキ、５２：カム機構、７２：カム機構（周長調整手段）

Claims (6)

1. 画像形成時に回転駆動される感光体と、この感光体に相対向して配置され、感光体に接した状態でこの感光体と略同じ周速度で回転するエンドレスベルトからなる中間転写ベルトと、この中間転写ベルトを駆動する駆動ローラと、前記中間転写ベルトにテンションを付与する張架ローラと、前記中間転写ベルトに対して接触・離間動作が可能であってこの中間転写ベルトの表面を清掃する清掃部材を備え、
   画像形成時には、前記感光体で各色毎のトナー像を形成して中間転写ベルトに転写し、この中間転写ベルトで各色のトナー像を重ね合わせて重ねトナー像を形成し、形成された重ねトナー像を中間転写ベルトから転写材上に一括して転写する画像形成装置において、
   前記中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に伴う中間転写ベルトの駆動負荷変動を補正する駆動負荷変動補正手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
2. 中間転写ベルトの周長が駆動ローラの周長の整数倍である請求項１に記載の画像形成装置。
3. 駆動負荷補正手段は、中間転写ベルトに対する清掃部材の接触・離間動作に対応してこの中間転写ベルトに駆動負荷を付与することにより、中間転写ベルトの駆動負荷変動を補正する負荷付与手段である請求項１又は２に記載の画像形成装置。
4. 駆動負荷補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、前記ベルト回転時間測定手段からの１回転時間の情報に基づいて、清掃部材が中間転写ベルトに接触している場合のベルト１回転時間と清掃部材が中間転写ベルトから離間している場合のベルト１回転時間とが同じになるように、負荷付与手段により中間転写ベルトへ付与する駆動負荷量を制御する負荷量制御手段が設けられている請求項３に記載の画像形成装置。
5. 駆動負荷補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、中間転写ベルトの周長を調整するベルト周長調整手段を備えており、このベルト周長調整手段により、前記ベルト回転時間測定手段で測定されたベルト１回転時間が駆動ローラの回転周期の整数倍となるように、中間転写ベルトの周長を制御する周長制御手段を有する請求項３に記載の画像形成装置。
6. 駆動負荷変動補正手段は、負荷付与手段に加えて、中間転写ベルトが１回転する時間を測定するベルト回転時間測定手段を有すると共に、感光体を回転駆動する感光体駆動源とは別に中間転写ベルトの駆動ローラを回転駆動するベルト駆動源を有し、感光体と中間転写ベルトが互いに所定の速度差を維持して回転するように前記感光体駆動源とベルト駆動源とを制御する駆動制御手段を備えている請求項３に記載の画像形成装置。

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