JP2008026650A - 転写装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写ベルト5と二次転写ローラ62との駆動力差を確実に小さく維持して、両者の当接面間の摩擦ずれに伴う画像品質の低下を防止できる二次転写部6を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト5から二次転写ローラ62を離間させた状態で4原色+2中間色のトナー像が中間転写ベルト5に順次重ねて一次転写される。その後、6色のトナー像は、中間転写ベルト5に二次転写ローラ62を当接させた状態で、記録材Pに一括二次転写される。二次転写ローラ62は、中間転写ベルト5の駆動機構から独立した駆動モータから磁性流体クラッチを介して駆動される。制御部150は、6色のトナー像を一次転写する期間に磁性流体クラッチの伝達トルクを自動調整し、自動調整された伝達トルクを用いて二次転写を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、感光体ドラム、中間転写ベルト等の像担持体からトナー像を転写させる転写装置、詳しくは、転写側表面と被転写側表面との摩擦接触を軽減して転写ずれを防止するための転写部材の駆動制御に関する。
感光体ドラムに形成した原色トナー像を中間転写ベルトに一次転写して重ね合わせた後に、記録材に一括して二次転写してフルカラー画像を形成する画像形成装置が実用化されている。中間転写ベルトに当接して二次転写ニップを形成する二次転写ローラは、中間転写ベルトとの間に表面速度差があると転写画像の品質が低下するので、ワンウエイクラッチやトルクリミッタを用いて中間転写ベルトに連動させている。
特許文献1には、中間転写ベルトに対して当接/離間が可能な二次転写ローラが示され、二次転写ローラの駆動機構と二次転写ローラとの間にワンウエイクラッチを配置している。そして、中間転写ベルトから二次転写ローラを離間させた状態では、駆動機構によって、二次転写ローラに中間転写ベルトよりも遅い周速度が設定される。しかし、両者の当接状態では、ワンウエイクラッチを空転させた両者の摩擦接触による同一表面速度の運転となる。
特許文献2には、中間転写ベルトと二次転写ローラとを共通の1個のモータで駆動する画像形成装置が示される。ここでは、中間転写ベルトの駆動機構と二次転写ローラとの間にトルクリミッタを配置しており、駆動機構によって、二次転写ローラには、中間転写ベルトよりもわずかに早い周速度が設定されている。
ところで、中間転写ベルトに当接して二次転写ニップを形成する二次転写ローラには、中間転写ベルト上に付着していて記録材に転写されなかったトナーが付着する可能性がある。二次転写ローラに付着したトナーは、記録材へトナー像を二次転写する際に記録材の裏面を汚す可能性があるので、専用のクリーニング装置を配置して、表面に付着したトナーを除去することが望ましい。
しかし、クリーニング装置によって二次転写ローラの回転負荷が高まると、中間転写ベルトとの間で摩擦ずれを生じて転写画像の品質が低下したり、中間ベルトが速度変動したりする。そこで、二次転写ローラに補助的な駆動系を備えて二次転写ローラの回転負荷を担わせ、中間転写ベルトの駆動系に負担を掛けないことが望ましい。
特許文献3には、中間転写ベルトの駆動機構から独立した二次転写ローラ専用の駆動系が示される。トルクリミッタを含む二次転写ローラの駆動系は、二次転写ローラにある程度の駆動力を付与しておき、中間転写ベルトとの間に少し残したトルク差を当接時の摩擦伝達で補わせる。専用の駆動系によって回転負荷を軽減された二次転写ローラが表面摩擦によって中間転写ベルトに追従回転する。
特許文献4には、四原色の現像装置を備えた1個の感光体ドラムから中間転写ベルトへ各原色のトナー像を順次一次転写して重ね合わせる画像形成装置が示される。中間転写ベルトから記録材へトナー像を二次転写させる二次転写ローラは、トナー像を一次転写して重ね合わせる過程では離間して、トナー像に接触しない。トナー像の重ね合わせが完了すると二次転写ローラは、中間転写ベルトに当接して二次転写ニップを形成し、中間転写ベルト上の四原色のトナー像を記録材に一括転写する。
また、各原色のトナー像の濃度を調節してカラーバランスを最適化するために、中間転写ベルトにパッチ画像が形成される。感光体ドラム上のトナー像の間隔、いわゆる紙間スペースに形成した各原色のパッチ画像を中間転写ベルトに転写して光学的に検知し、濃度の検知結果を現像条件にフィードバックしている。
特開平5−72912号公報 特開平11−52757号公報 特開2005−106918号公報 特開2003−149884号公報
特許文献3に示される専用の駆動系を備えた場合でも、中間転写ベルトに二次転写ローラを当接させた際に両者のトルク差や表面速度差が過大だと、当接面が摩擦ずれして転写画像の伸縮や色ずれを引き起す可能性がある。そして、トルクリミッタに設定された空転トルクは、当初の二次転写ローラの負荷トルクを想定しているため、二次転写ローラの負荷トルクが変化すると、トルク差や表面速度差が過大になる可能性がある。
例えば、二次転写ローラにクリーニング装置を配置した場合(図3参照)、温度、湿度等の環境条件、起動後の時間経過、二次転写ローラやクリーニングブレードの磨耗状況、トナーの粒子状態等によって、二次転写ローラの回転負荷は大きく変化する。中間転写ベルトの表面状態や磨耗状態によっても、摩擦ずれを生じないで済む二次転写ローラの駆動トルクは変化する。
また、多種多様なサイズや材料の記録材への対応を考える場合、空転トルクが固定されたトルクリミッタを用いる駆動系では、摩擦ずれの可能性を十分に解消できない。幅広の透明樹脂シートのような極めて摩擦係数の小さな記録材をニップした場合、当接面間の摩擦駆動力が不足して、当接面間に摩擦ずれを生じてしまう。画像形成速度を切り替えた場合や二次転写ローラの回転負荷や摩擦係数が経時変化した場合でも、摩擦すべりの発生に気がつくまでに応じてトルク設定を調整できない。従来のトルクリミッタは、トルク設定の誤差が大きく、さびつき等に起因してトルク設定が経時変化する可能性もある。
かと言って、二次転写ローラに速度制御機構を設け、中間転写ベルトの表面速度を検知して、二次転写ローラの表面速度を刻々追従させることは、コスト的スペース的に見て実用的ではない。制御による新たな速度変動を生じる可能性があり、速度変動を生じないためには精密な表面速度の検知と高速の制御が必要だからである。
本発明は、像担持体と転写部材との駆動力差を確実に小さく維持して、両者の当接面間の摩擦ずれに伴う画像品質の低下を防止できる転写装置を提供することを目的としている。
本発明の転写装置は、像担持体との間にトナー像の転写ニップを形成する転写部材を備えたものである。前記転写部材を可変の駆動力で駆動する可変駆動手段と、駆動された前記転写部材の運動を検知する検知手段と、トナー像が転写されない期間に、前記検知手段の出力に基づいて前記可変駆動手段を制御して、前記転写部材の負荷を相殺する水準に前記駆動力を設定する制御手段とを備える。そして、前記制御手段によって設定された前記駆動力を用いてトナー像の転写を行う。
本発明の転写装置では、トナー像が転写されない期間に、可変駆動手段による転写部材の駆動状態を最適に調整し、そのように調整された駆動状態を用いて実際のトナー像の転写を行う。従って、記録材の種類、像担持体の移動速度、転写部材の負荷状態、機構部品の経時変化やさびつきに対応して、転写部材への伝達トルクが自動的に変更される。従来のトルクリミッタのような一律一辺倒の伝達トルク(空転トルク)とは異なり、状況に応じた転写部材の駆動状態が柔軟に設定される。
また、伝達トルクの調整は、トナー像が転写されない期間に行われるので、調整それ自体が転写部材の速度変動を生じさせて画像形成品質に影響を及ぼすことが無い。トナー像の転写は、直近の調整で獲得した固定の伝達トルクで安定して行われる。そして、像担持体の精密な速度検知や転写部材の高速の速度制御が無くても、十分な時間をかけることで、伝達トルクの精密な設定が可能である。
以下、本発明の実施形態である画像形成装置100について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の画像形成装置は、以下に説明する実施形態の限定的な構成には限定されない。二次転写ローラ等の転写部材への伝達トルクを自動調整する限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実現可能である。
第1実施形態では、1個の感光体ドラムに形成した原色トナー像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせる画像形成装置を説明する。しかし、本発明の転写装置は、複数の感光体ドラムを中間転写ベルトや記録材搬送ベルトに沿って配置したタンデム型画像形成装置等でも実施できる。カラー画像形成装置に限らずモノクロ画像形成装置でも実施できる。
本発明の画像形成装置は、プリンタに限らず、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置として実施可能である。
なお、特許文献1乃至4に示される画像形成装置の構成、転写装置の詳細構造と動作については、繰り返しの煩雑を回避すべく、図示を省略して詳細な説明も省略する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の断面構成の説明図である。第1実施形態の画像形成装置100は、感光体ドラム1に形成した原色のトナー像を中間転写ベルト5に順次重ね合わせる1ドラム、ロータリー現像、中間転写構成のフルカラー画像形成装置である。
図1に示すように、画像形成装置100は、上部にデジタルカラー画像リーダ部110、下部にデジタルカラー画像プリンタ部120を有する。デジタルカラー画像リーダ部110は、原稿画像のRGB三原色濃度を読み取って画像データを形成する。デジタルカラー画像プリンタ部120は、デジタルカラー画像リーダ部110から送出された画像データや外部から通信入力された画像データを用いて記録材Pにカラー画像を形成する。
デジタルカラー画像プリンタ部120は、感光体ドラム1の周囲にクリーニング装置21、一次帯電器22、露光装置3、ロータリー現像装置4、中間転写ベルト5、一次転写ローラ52を配置している。クリーニング装置21は、一次転写が終了した感光体ドラムの表面に付着した転写残トナーを除去する。一次帯電器22は、クリーニングされた感光体ドラム1の表面を一様に帯電する。
露光装置3は、走査線に沿った濃度値をパルス変調したレーザー光をレーザー出力部から出力させる。レーザー光は、ポリゴンミラー、折り返しミラー、および光学系を用いて感光体ドラム1の表面を走査露光して静電潜像を形成する。制御部150は、画像データを6色の濃度データに分解し、各色の濃度分布データを走査線に展開して露光装置3を作動させることにより、各色の静電潜像を形成する。ロータリー現像装置4は、6色の現像器4a〜4fを交互に感光体ドラム1の現像位置へ位置決めして各色の静電潜像を各色のトナー像に現像する。
感光体ドラム1上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ52によって中間転写ベルト5に一次転写される。ロータリー現像装置4を回転させて各色の静電潜像をトナー像に現像する手順を繰り返して6色のトナー像が順次感光体ドラム1に形成され、直ちに中間転写ベルト5上に重ね合わせて一次転写される。
記録材Pは、カセット10a、10b、10cに各種サイズが貯留され、送出ローラ71a、71b、71cによって1枚ずつ取り出される。あるいはマルチ手差し11に貯留されて送出ローラ72によって1枚ずつ取り出される。記録材Pは、レジストローラ73で斜行を修正されて待機し、中間転写ベルト5上のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部6へ送り込まれる。
中間転写ベルト5は、駆動ローラ54、テンションローラ53、転写入口ローラ55等に掛け回して支持され、感光体ドラム1の表面速度と等しい速度で矢印方向に循環する。中間転写ベルト5は、1回循環するごとに1色のトナー像を重ね合わせるので、6回循環することにより、6色のトナー像を重ね合わせたフルカラートナー像が中間転写ベルト5に形成される。6色のトナー像は、二次転写部6に送り込まれた記録材Pにまとめて二次転写される。
尚、デジタルカラー画像プリンタ部120は、通常のフルカラー複写機で用いられるイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色に加えて、淡いマゼンタと淡いシアンの2色を加えた6色のトナー像を用いる。ここで、淡いマゼンタと淡いシアンを加えた目的は、淡いことを利用した、ハーフトーン部の画像の粒状感を低減すること、及び安定してハーフトーン部を形成することなどである。このため、ロータリー現像装置4は、6色の現像器4a〜4fを有する構成となっている。
二次転写部6を抜けた記録材Pは、搬送ベルト75によって定着部8に搬送され、定着部8で加熱加圧を受けて記録材Pの表面にフルカラートナー像が熱定着される。片面印刷モードの場合、記録材Pは、そのままデジタルカラー画像プリンタ部120から排出される。しかし、両面印刷モードの場合、記録材Pは、スイッチバック経路76から表裏反転状態で裏面パス77へ搬送され、レジストローラ73で待機して二次転写部6へ送り込まれる。これにより、記録材Pの裏面にもフルカラートナー像が二次転写される。
画像形成装置100は、露光装置3を用いてパッチ画像Tのための約15mm四方の静電潜像を形成し、ロータリー現像装置4を用いてトナー像と同条件にて現像を行っている。制御部150は、感光体ドラム1に対向配置した不図示の濃度検知センサによってパッチ画像Tを検知し、所定値との濃度のズレを補正して、6色のトナー像の濃度をそれぞれ安定して維持させる。検知済みのパッチ画像Tは、二次転写されるトナー像とともに中間転写ベルト5に転写されて、トナー像とともに離間状態の二次転写部6を通過する。そして、トナー像が記録材Pに二次転写された後に、二次転写部6の下流側に配置されたクリーニング装置51を中間転写ベルト5に接触させてパッチ画像Tを除去する。
<二次転写部>
図2は二次転写部の構成の説明図、図3は二次転写ローラのクリーニング装置の説明図、図4は二次転写ローラの駆動機構の説明図である。図5は磁性流体クラッチの構成の説明図、図6は磁性流体クラッチの伝達トルク特性の線図、図7は磁性流体クラッチの伝達トルク設定のフローチャートである。
図2に示すように、二次転写部6は、内側に配置されたバックアップローラ61と、外側に配置された二次転写ローラ62とを中間転写ベルト5を挟んで圧接/離間が可能に配置している。制御部150は、記録材Pへの二次転写時には、当接/離間機構64を作動させて、二次転写ローラ62を中間転写ベルト5に当接させた二次転写ニップを形成する。同時に、二次転写バイアス電源63を二次転写ローラ62に接続して、二次転写ニップを通過する記録材Pを正電位に帯電させ、中間転写ベルト5上の負極性のトナーを記録材Pへ吸着させる。
しかし、6色のトナー像を中間転写ベルト5上に順次重ね合わせる上述の一次転写過程では、二次転写ローラ62を中間転写ベルト5から離間させて、トナー像と二次転写ローラ62との直接接触を回避している。二次転写ローラ62も接地電位に切り替えて中間転写ベルト5からトナーが飛散しないようにしている。
図3に示すように、中間転写ベルト5のトナー像の間隔(紙間スペース)には、トナー像の濃度を安定して維持させるためのパッチ画像Tが一次転写されている。パッチ画像Tは、中間転写ベルト5に二次転写ローラ62を当接させた二次転写過程で、二次転写ローラ62の表面に転写されてしまう。紙間スペースでは、記録材Pを介することなく二次転写ローラ62が中間転写ベルト5に直接に接触するからである。二次転写ローラ62に転写されたパッチ画像Tは、放置すると、次の記録材Pの裏面に付着して定着部8で定着されてしまう。
そこで、図3に示すように、二次転写ローラ62には、専用のクリーニング装置90を設けてある。クリーニング装置90は、二次転写ローラ62を囲むケーシング92内にクリーニングブレード91を配置している。クリーニングブレード91は、二次転写ローラ62に常時接触して、表面に付着したパッチ画像Tを掻き落とし、記録材Pの裏面汚れを防止する。ケーシング92の底に配置された搬送スクリュー93は、クリーニングブレード91が掻き落としたトナーを軸方向に搬送して、ケーシング92の一端側に回収する。
しかし、クリーニングブレード91を当接させることにより、二次転写ローラ62には大きな負荷トルクが作用する。負荷トルクは、二次転写ローラ62の表面状態、クリーニングブレード91の表面状態、トナーの介在する状態等により変化する。二次転写ローラ62の軸上にて、0.05Nm(0.5kgf・cm)〜0.15Nm(1.5kgf・cm)程度に変化する。従って、画像形成装置100においては、二次転写ローラ62に専用の駆動を入力して、中間転写ベルト5の負荷を軽減している。
何故なら、中間転写ベルト5に二次転写ローラ62を単に当接して従動回転させると、中間転写ベルト5との間の摩擦力により二次転写ローラ62が駆動されるからである。記録材Pをニップした二次転写時には、記録材Pを介した摩擦力で二次転写ローラ62を駆動するので、負荷トルクが一定でないと、二次転写ローラ62を安定して回転できないからである。中間転写ベルト5と二次転写ローラ62との間に摩擦すべりが生じると画像劣化が生じるからである。
しかし、中間転写ベルト5の駆動から切り離して、二次転写ローラ62が所定速度で回転するように単にモータを繋ぐだけだと、二次転写ローラ62は、外径公差により周速度で±1%程度の変動を生じてしまう。
二次転写ローラ62の速度変動は、記録材Pの搬送速度に影響して、そのまま二次転写された画像の倍率変動となってしまう。画像倍率が二次転写ローラ62の要因で±1%変動することは、画像形成上避けるべきである。二次転写ローラ62の速度変動が中間転写ベルト5に加速、ブレーキなどを作用して、画像ズレ、濃度ムラなどの画像劣化を生じさせることも避けるべきである。
<磁性流体クラッチ>
そこで、図4に示すように、画像形成装置100では、電気信号的に伝達トルクを制御可能な磁性流体クラッチ65を介して、二次転写ローラ62の駆動を行う構成を用いている。駆動モータ56よりギア列57を介して、磁性流体クラッチ65の駆動入力部まで駆動が入力され、磁性流体クラッチ65によって制御された伝達トルクがギア列68を介して二次転写ローラ62を駆動する。
また、磁性流体クラッチ65の出力軸には、円周上にスリット穴列を空けた円板66が取り付けられ、スリット穴を検知するフォトセンサ67を円板66に対向配置している。円板66とフォトセンサ67とは、出力軸の回転速度に応じた周波数のパルス信号を出力する簡易式のエンコーダセンサを形成している。
制御部150は、フォトセンサ67のパルス信号を検知して、ドライバ48を通じて磁性流体クラッチ65の伝達トルクを制御する。制御部150は、ドライバ49を通じて駆動モータ56のON/OFFおよび回転数を制御する。
ここで、二次転写ローラ62に対する伝達トルクを制御することの目的を簡単に説明する。
駆動モータ56が固定ギア列で二次転写ローラ62に接続されている場合、伝達トルクは100%となり、前述したように摩擦すべりによる画像倍率不良、画像ズレ、濃度ムラ等を引き起す可能性が高まる。
トルクリミッタを用いて伝達トルクを固定値とした場合、伝達トルクは固定値に限界付けられるので、固定値と負荷トルクとの差分が中間転写ベルト5と二次転写ローラ62との間の摩擦接触に委ねられる。例えば空転トルクを0.12Nm(1.2kgf・cm)に設定したトルクリミッタを介して二次転写ローラ62を駆動した場合、伝達トルクは0.12Nm(1.2kgf・cm)となる。
これにより、二次転写ローラ62の負荷トルクが0.05Nm(0.5kgf・cm)の場合、中間転写ベルト5は、二次転写ローラ62軸上に換算して、差し引き0.07Nm(0.7kgf・cm)の加速を受ける。二次転写ローラ62の負荷トルクが、0.15Nm(1.5kgf・cm)の場合、中間転写ベルト5は、二次転写ローラ62軸上に換算して、差し引き0.03Nm(0.3kgf・cm)のブレーキトルクを受ける。このように、二次転写ローラ62の負荷トルクによって、中間転写ベルト5の駆動負荷が変化し、加速や減速のトルクが発生する。
また、空転トルクを0.15Nm(1.5kgf・cm)に設定したとする。このとき、二次転写ローラ62の負荷トルクが0.05Nm(0.5kgf・cm)だと、中間転写ベルト5は、二次転写ローラ62軸上に換算して、差し引き0.1Nm(1.0kgf・cm)の加速を受けてしまう。
つまり、空転トルクが固定値のトルクリミッタでは、固定値以上および固定値以下の負荷トルクが100%中間転写ベルト5の駆動状態に影響を及ぼす。そして、中間転写ベルト5の駆動状態が変化すると、結果としてベルト駆動(移動)速度が変わってしまったり、瞬間的な摩擦すべりが生じたりして、それに伴う画像ズレ、濃度ムラ、ショック等の画像不良が生じる可能性が高まる。
また、画像形成装置の高速化、高寿命対応等により、新品時と長期使用を経た耐久時とでは、二次転写ローラ62の負荷トルクが違ってくるし、トナー介在時と不在時の負荷トルクの格差も大きくなる。このため、前述の画像不良の頻度は増え、程度は悪化することが想定される。このような背景から、画像形成装置100においては、前述の様に、伝達トルクを電気信号的に制御可能な磁性流体クラッチ65を介して、二次転写ローラ62の駆動を行う構成を用いている。
図5に示すように、磁性流体クラッチ65は、密閉したハウジング部46内に、表面積を広く形成した互いに非接触のディスク部を有する駆動入力軸41と駆動出力軸47とをそれぞれ軸受けで保持している。ハウジング部46内部には、磁力により粘度の変化する機能性流体(MR流体)42を封入し、オイルシール43、44にてシールしてある。
ハウジング部46外部にはコイル45が巻かれており、コイル45に電流を流すことで、中心線A近傍に磁界を生じさせる。流す電流値に応じて磁界が変化し、機能性流体42を介した駆動入力軸41と駆動出力軸47との間の伝達トルクが変化する。
機能性流体42は、磁力に応じて流体の粘度が変わる流体であり、磁性流体クラッチ65に適用すると、駆動入力軸41と駆動出力軸47とにおけるディスク面回りの粘性が変化する。その為、ディスク面は前述の様に表面積を広く形成し、流体の粘性をできるだけ利用し、伝達トルクを得る様に設計されている。
磁性流体クラッチ65における、コイル45の電流値と伝達トルクとの関係を、図6に示す。電流値は、結果として電磁石の磁力として、機能性流体42に機能し、結果として伝達トルクが変化したものである。
図6に示すように、磁性流体クラッチ65は、1A程度の電流値で0.3Nm(3kgf・cm)程度の伝達トルクを設定できる。1A以上に電流値を上げても伝達トルクの上昇が余り見られないのは、機能性流体42の粘性が飽和して、それ以上硬化しないからである。
磁性流体クラッチ65が制御すべき伝達トルクの範囲は、前述した0.05Nm(0.5kgf・cm)〜0.15Nm(1.5kgf・cm)程度であればよい。余裕を見込んでも最大で0.2Nm(2.0kgf・cm)程度有ればよい。従って、コイル45の電流値は、0.2(A)〜0.7(A)程度の範囲で可変制御すればよい。
<伝達トルクの設定>
制御部150は、図7に示すフローチャートの手順に従って磁性流体クラッチ65の伝達トルクを設定する。図2〜図4を参照して図7に示すように、制御部150は、6色のトナー像を中間転写ベルト5上に順次重ね合わせる一次転写過程の期間を利用して、毎回、磁性流体クラッチ65の伝達トルクを設定する。
一次転写が開始すると(S11のYES)、制御部150は、駆動モータ56をONする(S12)。ここでは、磁性流体クラッチ65が空転状態なので、クリーニングブレード91の負荷トルクで二次転写ローラ62は停止している。
制御部150は、続いて、二次転写ローラ62の停止状態(S14のYES)から磁性流体クラッチ65のコイル45の電流値を少しずつ上昇させる(S15)。制御時間短縮のために、電流設定の最小値として定められた0.2Aより電流値制御を始める。電流値を上昇させる途中で、フォトセンサ67(エンコーダセンサ)にて回転を検知するポイント(S16)にて、電流値を固定させる(S17)。この状態は、クリーニングブレード91による二次転写ローラ62の負荷トルクと、磁性流体クラッチ65を通じた駆動入力トルクがほぼ釣り合い、当接させた中間転写ベルト5に対して駆動にもブレーキにも寄与しない状態である。
ここで、電流値が小さい側から制御を行う(S14〜S16)理由は、制御時間を短縮するためと、負荷トルクよりも若干駆動入力トルクが勝っている状態とするためとである。二次転写ローラ62を中間転写ベルト5への当接させた際の衝撃を少しでも緩和するために、ブレーキ側よりも駆動側の方が影響が少ないので、若干駆動入力トルクが勝っている状態としている。記録材Pをニップして搬送するための駆動トルクの余裕を確保するためでもある。
コイル45の電流設定後(S17)、制御部150は、二次転写ローラ62を、中間転写ベルト5を介してバックアップローラ61に圧接する(S18)。これにより、中間転写ベルト5に二次転写ローラ62が当接して二次転写ニップが形成される。
このとき、二次転写ローラ62の負荷トルクと駆動入力トルクとがほぼ釣り合った状態で二次転写ローラ62が中間転写ベルト5に当接する。よって、二次転写ローラ62の負荷変動に起因する各種の画像劣化は生じることが無く、良好な画像形成及び二次転写動作を行うことが可能となる。
二次転写の終了後(S19のYES)、制御部150は、二次転写ローラ62を中間転写ベルト5から離間させた(S20)後に、コイル45の電流値を0(A)とする(S21)。すると、磁性流体クラッチ65の伝達トルクが0Nm(0kgf・cm)近傍まで下がることから、クリーニングブレード91の負荷トルクに負けて、二次転写ローラ62は停止状態となる。この状態で次の一次転写開始を待機する。
ところで、近年急速に普及しつつある、静電写真方式のフルカラー画像形成装置においては、小型化、高画質化、及び対応する記録材の種類増加がますます強く求められている。これらの背景より、近年は、像担持体よりまず中間転写ベルトにトナー像を転写させ、その後中間転写ベルトから記録材へトナー像を再度転写させる中間転写構成の画像形成装置が多くなりつつある。記録材へ4色のトナー像を一括して転写させる場合、記録材ドラムに固定した記録材に一色ずつ転写させる場合よりも、転写動作の個々の変動を減少させ良好な画像転写を行える。転写部における記録材の搬送経路を直線にして、硬い記録材でも画像形成できる、画像形成部の配置構成の自由度が広がる、装置の小型化が可能となると言った利点もある。
しかし、高画質化の為に、濃度、色味を安定させる目的で、濃度計測用のパッチ画像を形成する場合、上述したように二次転写ローラ62にクリーニング装置90が必要となる。しかし、クリーニングブレード91を摺擦させると、二次転写ローラ62を回転させる負荷トルクが増大する。このため、特許文献3では、二次転写ローラや二次転写ベルトは、中間転写ベルトの駆動系から独立した駆動系から駆動を入力する構成としている。
二次転写ローラに駆動を入力する際は、記録材の搬送を同時に行う構成上、二次転写ローラの表面速度を中間転写ベルトの表面速度とほぼ等しく設定する必要がある。二次転写ベルトを採用する場合はベルト移動速度がそのように設定される。記録材と中間転写ベルトとの間に速度差があると、画像の伸び縮みなどの倍率不良や、微少なスリップなどが生じ、転写不良などの画像不良が生じてしまうからである。しかし、別々の駆動系で駆動される中間転写ベルトと二次転写ローラとの速度差を完璧に0とすることは非常に難しい。表面が柔軟な材料の中間転写ベルトや二次転写ローラでは、温度によって当接半径が変化するという問題もある。
中間転写構成における二次転写部は、トナー像の転写と記録材の搬送という2つに機能を有するので、それぞれの機能を良好に行うための構成が必要となる。また、上記以外にも画像ズレ(色ズレ)の防止の為に、中間転写ベルトの速度を安定させる必要があり、二次転写ローラが中間転写ベルトの速度に対する外乱とならないように駆動する必要がある。
従来のワンウエイクラッチを設けた構成の場合、通常動作においては設定速度の差分より、中間転写ベルトが二次転写ローラを駆動する条件が生じてしまう。二次転写ローラの負荷トルク変動の影響を中間転写ベルトがそのまま受けて、中間転写ベルトの速度変動などが生じ、画像ズレ、濃度変動などを生じさせてしまう危険性がある。
従来のトルクリミッタを設けた構成の場合、二次転写ローラの負荷トルクが安定している条件においては良好に機能する。しかし、クリーニング条件や環境差、耐久状態などによって、二次転写ローラの負荷トルクが変動し始めると設定値との差が大きくなる。場合によっては、駆動トルクの影響や負荷トルクの影響が中間転写ベルトまで及ぼされて画像不良を生じる。また、トルクリミッタの空転トルク自体、±10%程度の誤差を有しており、この影響も加えると、画像不良が生じる可能性はかなり高いものとなってしまう。
このような従来構成に対して、第1実施形態の画像形成装置100は、機能性流体(MR流体)42を用いた駆動伝達力可変式の磁性流体クラッチ65を介した二次転写ローラ62駆動入力構成とした。これにより、安定した中間転写ベルト5の駆動及び二次転写動作、記録材P搬送を実現し、良好な画像形成を行うことが可能となった。
磁性流体クラッチ65による伝達トルクを頻繁に調整し直して、二次転写ローラ62の駆動トルクを二次転写ローラ62の負荷トルクと常に釣り合わせる。このため、中間転写ベルト5に、二次転写ローラ62の駆動トルクの影響、負荷トルク変動の影響が及ばなくなり、非常に周速の安定した中間転写ベルト5を提供できる。この結果、画像ズレ、濃度ムラの無い、非常に良好な画像形成を行うことが可能となる。
また、中間転写ベルト5と二次転写ローラ62とが当接する二次転写ニップの状態も非常に安定するので、良好な記録材搬送が行えるようになる。その結果、記録材搬送起因のショックスジなどの画像不良が無くなり、また、画像の倍率不良などのトラブルも避けられる。
<第2実施形態>
第1実施形態では1ドラム方式の画像形成装置にて説明を行ったが、タンデム方式の画像形成装置においても、二次転写ローラを駆動する磁性流体クラッチの伝達トルクの設定を紙間スペースで行えるように短縮して実施できる。通常のタンデム方式では、二次転写ローラが常に中間転写ベルトに接した状態なので、二次転写ローラを当接/離間させる機構が無い場合が多い。
このため、二次転写ローラ、或いは磁性流体クラッチの出力軸に高感度のエンコーダを取り付ける。制御部は、エンコーダの出力を検知して、中間転写ベルトから摩擦力により与えられる二次転写ローラの回転速度と、駆動モータが磁性流体クラッチを介して二次転写ローラを駆動する回転速度とを精密に判別する。そして、コイル電流を最低値から少しずつ上昇させ、中間転写ベルトからの摩擦力により与えられる回転速度が、磁性流体クラッチを介した駆動入力の回転速度に変化し始めるタイミングを検知して、そのときのコイル電流を設定する。これにより、二次転写ローラの負荷トルクと磁性流体クラッチを通じた駆動入力トルクとがほぼ釣り合った状態が得られる。そして、二次転写ローラを中間転写ベルトから離間する必要のないタンデム方式の画像形成装置においても、第1実施形態と同様に、磁性流体クラッチの伝達トルクを頻繁に制御して良好な画像形成を行うことができる。
なお、コイル電流を最高値から少しずつ下降させ、磁性流体クラッチを介した駆動入力による当初の回転速度が中間転写ベルトからの摩擦力により与えられる回転速度に変化し始めるタイミングを検知してもよい。そのときのコイル電流を設定しても、二次転写ローラの負荷トルクと磁性流体クラッチを通じた駆動入力トルクとがほぼ釣り合った状態が得られる。
<第3実施形態>
第1実施形態では電流値によって伝達トルクが制御される磁性流体クラッチ65を用いたが、電圧値によって伝達トルクが制御される誘電体流体クラッチを二次転写ローラの駆動系に組み込んでもよい。誘電体流体クラッチは、印加する電圧の値によって粘度が変化する機能性流体(ER流体)を用いており、電圧を可変制御することで伝達トルクを設定する。
従来の磁力式トルクリミッタにおける磁石の接触面積をメカニカルに変更させる様なアクチュエータを新たに設けて電気信号による伝達トルクの設定を可能にした磁力式トルクリミッタを組み込んでも、もちろん構わない。いずれにせよ、電気信号的な設定を頻繁に行うことで、磁性流体クラッチ65を採用した場合と同様の効果が得られる。
第3実施形態によれば、MR流体を利用するほかにも、電圧硬化型流体や、メカニカルな伝達力可変構成を用いても同様の効果が得られるなど、構成の自由度が高くなる。
<第4実施形態>
図1に示すように、第1実施形態では、二次転写ローラ62の負荷トルクが中間転写ベルト5の駆動に影響を及ぼさないための二次転写ローラ62への伝達トルク設定を行った。しかし、同様な駆動機構と制御シーケンスとを応用して、中間転写ベルト5の負荷トルクが感光体ドラム1の駆動に影響を及ぼさないための中間転写ベルト5への伝達トルク設定を行ってもよい。感光体ドラム1から独立した駆動系を用いて中間転写ベルト5への伝達トルク設定を行う場合は以下のように制御する。
感光ドラム1と中間転写ベルト5との間の接触抵抗及びクリーニング装置51のクリーニング時の負荷トルク等と釣り合った状態で、電気信号的に伝達トルクの制御が可能なクラッチ装置の伝達トルクを設定する。そして、設定された固定値の伝達トルクにて一次転写を実行する。これにより、感光体ドラム1の駆動に駆動トルク及びブレーキトルクを与えない状態で中間転写ベルト5を駆動できるようになり、結果として安定した感光体ドラム1の駆動が可能となる。そして、摩擦滑りや速度変動を排除した非常に良好な画像形成(潜像形成)を行うことができる。
第1実施形態で説明した駆動入力構成を中間転写ベルト5の駆動系に適用する場合、伝達トルクを制御可能という特徴を利用して、第2実施形態のタンデム方式と同様の制御にて、中間転写ベルト5の駆動に用いても、良好な画像形成が可能となる。
また、感光体ドラム1の負荷トルクが中間転写ベルト5の駆動に影響を及ぼさないための感光体ドラム1への伝達トルク設定を行ってもよい。記録材搬送ベルトを用いる静電写真方式の画像形成装置で、感光体ドラムの駆動に影響を及ぼさないために、記録材搬送ベルトの駆動機構で伝達トルク設定を行ってもよい。感光体ドラムと転写ローラとのニップに記録材を導く画像形成装置で、感光体ドラムの駆動に影響を及ぼさないために、転写ローラの駆動機構で伝達トルク設定を行ってもよい。記録材ドラムに固定した記録材に感光体ドラムからトナー像を多重転写する画像形成装置で、感光体ドラムの駆動に影響を及ぼさないために、記録材ドラムの駆動機構で伝達トルク設定を行ってもよい。
第4実施形態によれば、画像形成装置における中間転写ベルトからの二次転写部以外にも使用可能な、適用範囲の広い、且つ非常に良好な画像形成を行うことができる駆動入力構成を提供できる。第1実施形態の駆動構成を中間転写ベルトの駆動にまで応用が可能であることから、感光体ドラムと中間転写ベルトの間に生じる微少スリップなどによる画像劣化も防ぐことが可能となり、安定して且つ非常に良好な画像形成を行うことができる様になる。
<発明との対応>
第1実施形態の二次転写部6は、中間転写ベルト5との間にトナー像の転写ニップを形成する二次転写ローラ62を備える。二次転写ローラ62を可変の駆動力で駆動する駆動モータ56、磁性流体クラッチ65と、駆動された二次転写ローラ62の運動を検知するフォトセンサ67と、トナー像が転写されない期間に、フォトセンサ67の出力に基づき磁性流体クラッチ65を制御する。この制御によって二次転写ローラ62の負荷を相殺する水準に前記駆動力を設定する制御部150とを備える。そして、制御部150によって設定された前記駆動力を用いてトナー像の転写を行う。
二次転写部6では、トナー像が転写されない期間に、駆動モータ56、磁性流体クラッチ65による二次転写ローラ62の駆動状態を最適に調整し、そのように調整された駆動状態を用いて実際のトナー像の転写を行う。従って、記録材の種類、中間転写ベルト5の移動速度、二次転写ローラ62の負荷状態、機構部品の経時変化やさびつきに対応して二次転写ローラ62への伝達トルクが自動的に変更される。従来のトルクリミッタのような一律一辺倒の伝達トルク(空転トルク)とは異なり、状況に応じた二次転写ローラ62の駆動状態が柔軟に設定される。
また、伝達トルクの調整は、トナー像が転写されない期間に行われるので、調整それ自体が二次転写ローラ62の速度変動を生じさせて画像形成品質に影響を及ぼすことが無い。トナー像の転写は、直近の調整で獲得した固定の伝達トルクで安定して行われる。そして、中間転写ベルト5の精密な速度検知や二次転写ローラ62の高速の速度制御が無くても、十分な時間をかけることで、伝達トルクの精密な設定が可能である。
駆動モータ56、磁性流体クラッチ65は、中間転写ベルト5の駆動機構から独立させた駆動モータ56から二次転写ローラ62に伝達される伝達トルクを電流値によって設定可能な磁性流体クラッチ65を有する。制御部150は、フォトセンサ67の出力に基づいて電流値を設定する。
第1実施形態の二次転写部6は、二次転写ローラ62を移動させて中間転写ベルト5に対して当接/離間させる当接/離間機構64を備える。制御部150は、二次転写ローラ62を離間して停止させた状態から電流値を変化させて伝達トルクを次第に高めさせ、中間転写ベルト5に追従して二次転写ローラ62が回転開始した際の電流値を設定する。
第2実施形態では、駆動モータ56は、中間転写ベルト5の駆動機構に駆動された中間転写ベルト5の表面速度とは異なる表面速度で二次転写ローラ62を駆動する。制御部150は、二次転写ローラ62を当接して中間転写ベルト5に従動回転させた状態から電流値を変化させて磁性流体クラッチ65の伝達トルクを次第に高める。そして、フォトセンサ67による二次転写ローラ62の検知速度が駆動モータ56による駆動速度に一致した際の電流値を設定する。
第1実施形態の画像形成装置100は、二次転写部6と、回転面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する感光体ドラム1と、感光体ドラム1に形成されたトナー像を一次転写される中間転写ベルト5とを備える。そして、二次転写ローラ62は、中間転写ベルト5に当接して記録材Pに対する二次転写ニップを形成する二次転写ローラ62である。
第1実施形態の画像形成装置100は、二次転写部6と、回転面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する感光体ドラム1と、感光体ドラム1に形成されたトナー像を一次転写される中間転写ベルト5とを有する。そして、中間転写ベルト5から二次転写ローラ62を離間させた状態で、中間転写ベルト5に複数色のトナー像を重ねて担持させた後に、中間転写ベルト5に二次転写ローラ62を当接させて記録材Pに二次転写する。
第1実施形態の二次転写部6は、中間転写ベルト5との間にトナー像の二次転写ニップを形成する二次転写ローラ62を備える。中間転写ベルト5を駆動する駆動機構から独立させた駆動モータ56と、駆動モータ56から二次転写ローラ62に伝達される伝達トルクを電気的な制御値によって設定可能な磁性流体クラッチ65とを有する。磁性流体クラッチ65は、(1)磁性流体に磁界を印加するコイルの電流値によって前記磁性流体を介した駆動入力側と駆動出力側との間の伝達トルクを制御する磁性流体クラッチである。(2)誘電性流体に印加する電圧値によって前記誘電性流体を介した駆動入力側と駆動出力側との間の伝達トルクを制御する誘電性流体クラッチに置き換えてもよい。(3)印加した電圧値に応じて駆動入力側の永久磁石と駆動出力側の永久磁石との対向状態を変化させる可変トルク型永久磁石クラッチに置き換えてもよい。
従来の機械式で限界トルクが固定値のトルクリミッタでは無いので、請求項1乃至4に示される制御を行うことによって、駆動モータ56による二次転写ローラ62の駆動トルクを柔軟に変更/調整してより適正に設定できる。
第1実施形態の画像形成装置の断面構成の説明図である。 二次転写部の構成の説明図である。 二次転写ローラのクリーニング装置の説明図である。 二次転写ローラの駆動機構の説明図である。 磁性流体クラッチの構成の説明図である。 磁性流体クラッチの伝達トルク特性の線図である。 磁性流体クラッチの伝達トルク設定のフローチャートである。
符号の説明
1 感光体ドラム
3 露光装置
4 現像装置
5 像担持体(中間転写ベルト)
6 二次転写部
42 機能性流体
45 コイル
48、49 ドライバ
56 可変駆動手段(駆動モータ)
61 バックアップローラ
62 二次転写ローラ
65 可変駆動手段、クラッチ装置(磁性流体クラッチ)
66、67 検知手段(円板、フォトセンサ)
100 画像形成装置
150 制御部

Claims (7)

  1. 像担持体との間にトナー像の転写ニップを形成する転写部材を備えた転写装置において、
    前記転写部材を可変の駆動力で駆動する可変駆動手段と、
    駆動された前記転写部材の運動を検知する検知手段と、
    トナー像が転写されない期間に、前記検知手段の出力に基づいて前記可変駆動手段を制御して、前記転写部材の負荷を相殺する水準に前記駆動力を設定する制御手段と、を備え、
    前記制御手段によって設定された前記駆動力を用いてトナー像の転写を行うことを特徴とする転写装置。
  2. 前記可変駆動手段は、前記像担持体の駆動機構から独立させた駆動手段から前記転写部材に伝達される伝達トルクを電気的な制御値によって設定可能なクラッチ装置を有し、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力に基づいて前記制御値を設定することを特徴とする請求項1記載の転写装置。
  3. 前記転写部材を移動させて前記像担持体に対して当接/離間させる当接/離間手段を備え、
    前記制御手段は、前記転写部材を離間して停止させた状態から前記制御値を変化させて前記伝達トルクを次第に高めさせ、前記像担持体に追従して前記転写部材が回転開始した際の前記制御値を設定することを特徴とする請求項2記載の転写装置。
  4. 前記駆動手段は、前記駆動機構に駆動された前記像担持体の表面速度とは異なる表面速度で前記転写部材を駆動し、
    前記制御手段は、前記転写部材を当接して前記像担持体に従動回転させた状態から前記制御値を変化させて前記伝達トルクを次第に高めさせ、前記検知手段による前記転写部材の検知速度が前記駆動手段による駆動速度に一致した際の前記制御値を設定することを特徴とする請求項2記載の転写装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか1項記載の転写装置と、
    回転面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムに形成されたトナー像を一次転写される中間転写ベルトと、を備え、
    前記転写部材は、前記中間転写ベルトに当接して記録材に対する前記転写ニップを形成する二次転写ローラであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3記載の転写装置と、
    回転面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムに形成されたトナー像を一次転写される前記像担持体としての中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトから前記転写部材を離間させた状態で、前記中間転写ベルトに複数色のトナー像を重ねて担持させた後に、前記中間転写ベルトに前記転写部材を当接させて記録材に二次転写することを特徴とする画像形成装置。
  7. 像担持体との間にトナー像の転写ニップを形成する転写部材を備えた転写装置において、
    前記像担持体を駆動する駆動機構から独立させた駆動手段と、
    前記駆動手段から前記転写部材に伝達される伝達トルクを電気的な制御値によって設定可能なクラッチ装置と、を有し、
    (1)磁性流体に磁界を印加するコイルの電流値によって前記磁性流体を介した駆動入力側と駆動出力側との間の伝達トルクを制御する磁性流体クラッチ、
    (2)誘電性流体に印加する電圧値によって前記誘電性流体を介した駆動入力側と駆動出力側との間の伝達トルクを制御する誘電性流体クラッチ、
    (3)印加した電圧値に応じて駆動入力側の永久磁石と駆動出力側の永久磁石との対向状態を変化させる可変トルク型永久磁石クラッチ、
    のいずれかを前記クラッチ装置としたことを特徴とする転写装置。
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