JP2006208698A - 中間転写装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の大型化やコスト上昇を招くことなく密着力の変化による位置ずれを防止できる構成を備えて一次転写位置での画像位置ずれを解消することが可能な中間転写装置及びその中間転写装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明は、画像が形成される像担持体2と当接しながら移動可能な中間転写体6Aを有し、一次転写位置で像担持体2から中間転写体6Aに転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写装置6において、一次転写位置での像担持体表面の線速が中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、中間転写体6Aへの負荷当接(ベルトクリーニング手段6Cの当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、一次転写位置での像担持体表面と中間転写体表面の線速差が一定となるように設定する。これにより線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、画像が形成される像担持体2と当接しながら移動可能な中間転写体6Aを有し、一次転写位置で像担持体2から中間転写体6Aに転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写装置6において、一次転写位置での像担持体表面の線速が中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、中間転写体6Aへの負荷当接(ベルトクリーニング手段6Cの当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、一次転写位置での像担持体表面と中間転写体表面の線速差が一定となるように設定する。これにより線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、あるいはそれらの機能を複合した複合機等の画像形成装置に搭載される中間転写装置およびプロセスカートリッジ、並びにその中間転写装置やプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ、プロッタ、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を複合した複合機などの画像形成装置においては、像担持体である感光体上に形成された可視像を記録用紙などの記録材に直接転写する方式とは別に、感光体と対向しながら移動可能な中間転写体を有し、感光体上の可視像を一次転写位置で一旦中間転写体に転写した後、中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録用紙等の記録材に転写する中間転写方式がある。そして、この中間転写方式は2色以上の多色画像やフルカラー画像を形成する際に有利である。
多色やフルカラー画像形成のための構成の一つとして、一つの感光体と複数の現像色の異なる現像手段を用いて、感光体上に各色毎の可視像を形成して中間転写体に一次転写するという行程を色数分繰り返し、中間転写体上に各色の画像を重畳して転写した後、二次転写位置で記録材に一括して転写し、記録材に転写された画像を定着装置で定着して多色またはフルカラー画像を形成する構成がある(例えば、特許文献1)。
また、別の構成として、感光体や帯電手段、現像手段等からなる画像形成手段を複数用い、この複数の画像形成手段をベルト状の中間転写体に沿って並設し、各画像形成手段の感光体上に現像色の異なる画像を形成し、各感光体に形成された各色の画像を中間転写体に順次一次転写し、中間転写体上に各色の画像を重畳して転写した後、二次転写位置で記録材に一括して転写し、記録材に転写された画像を定着装置で定着して多色またはフルカラー画像を形成する構成がある(例えば、特許文献1,2)。
また、別の構成として、感光体や帯電手段、現像手段等からなる画像形成手段を複数用い、この複数の画像形成手段をベルト状の中間転写体に沿って並設し、各画像形成手段の感光体上に現像色の異なる画像を形成し、各感光体に形成された各色の画像を中間転写体に順次一次転写し、中間転写体上に各色の画像を重畳して転写した後、二次転写位置で記録材に一括して転写し、記録材に転写された画像を定着装置で定着して多色またはフルカラー画像を形成する構成がある(例えば、特許文献1,2)。
ところで、上記のように一つの感光体と複数の現像手段、あるいは複数の画像形成手段を用いて各色の画像形成を行い、中間転写体上に各色の画像を重畳して多色またはカラー画像を形成する画像形成装置において、一次転写位置で感光体表面の線速が中間転写体表面の線速よりも早く設定されているシステムにおいては、一次転写位置で感光体と中間転写体とが接触していることにより物理的な密着力(摩擦力)、および静電的密着力により感光体が中間転写体を搬送する力が生じる。
この搬送力が中間転写体の回転トルクを上回る場合、中間転写体が感光体によって搬送されてしまい、一次転写位置での感光体表面の線速と中間転写体表面の線速の線速差が一定しなくなる。このため、一次転写位置において各色の画像を重畳転写する際には、各色の画像間で大きな位置ずれが発生してしまう虞がある。この画像同士の位置ずれは複数色の画像を対象とした場合の色ずれを発生し、不良画像が発生することになる。
この搬送力が中間転写体の回転トルクを上回る場合、中間転写体が感光体によって搬送されてしまい、一次転写位置での感光体表面の線速と中間転写体表面の線速の線速差が一定しなくなる。このため、一次転写位置において各色の画像を重畳転写する際には、各色の画像間で大きな位置ずれが発生してしまう虞がある。この画像同士の位置ずれは複数色の画像を対象とした場合の色ずれを発生し、不良画像が発生することになる。
感光体と中間転写体との間の密着力を変化させる要因の一つには、感光体上に残存する地汚れトナーの存在がある。感光体上に地汚れトナーが存在していると、その部分での摩擦係数が他の部分と異なることが原因して一次転写位置での密着力が変化し、これが原因となって上記の感光体による搬送力が大きく変化し、中間転写体の線速が変化することで大きな位置ずれを発生してしまう。
なお、従来、転写位置ずれによる色ずれの発生を防止するための構成としては、複数の感光体毎に駆動源となるモータを設け、各感光体の1周期分の偏心を検知して各感光体毎で偏心成分の位相を合わせるように各モータの速度を制御する構成(例えば、特許文献3)、あるいは、各感光体への駆動系に装備されているギヤの位相を検知すると共に、各感光体から転写されたパターン画像を読み取ることで各速度変動を割り出し、各速度変動が生じている際に各ギヤ同士での位相を整合させるように駆動源となるモータの始動タイミングを調整するようにした構成(例えば、特許文献4)等がある。
中間転写体として複数のローラ(例えば、駆動ローラおよび従動ローラ)に掛け回されたベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルトと言う)を用いた場合、記録用紙などへの一括転写が終了すると中間転写ベルトに残存するトナーを除去するためのクリーニング行程が実施されるが、クリーニング行程は、例えば、イエロー、シアンおよびマゼンタに加えてブラックの画像形成によるフルカラー画像の形成が可能な構成を対象とした場合、単一色の画像形成時と多色画像の形成時とで実施形態が異なる。つまり、例えば、ブラック画像などのような単一色の画像形成時には単一色の画像転写が終了する度にクリーニング行程が実施される一方、多色画像形成時には、単一色画像の場合と違って、一括転写が終了するまでの間クリーニング行程は実施されない。このため、クリーニング行程が実施された際に用いられるベルトクリーニング装置が中間転写ベルトに接触した場合とそうでない場合とでは、中間転写ベルトへの負荷が異なり、これが原因して中間転写ベルトの移動速度が変化する。従って、一次転写位置では、感光体表面の線速と中間転写ベルト表面の線速との間に線速差が発生し、この線速差により位置ずれが起こることにより、色ずれなどの不良画像が発生してしまう。
しかし、上記の特許文献に開示されている構成では、感光体と中間転写体との間の密着力の変化を対象とするものではなく、また、各感光体同士の位相ずれを調整しやすいように各感光体毎に駆動源を装備することが必要であり、結果として装置の大型化やコスト上昇を招く。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、上記のような中間転写体を備えた画像形成装置において、一次転写位置で中間転写体が感光体に搬送されることを防止することで、転写画像の位置ずれの問題を解消することを目的としている。
より具体的には、装置の大型化やコスト上昇を招くことなく密着力の変化による位置ずれを防止できる構成を備えて一次転写位置での画像位置ずれを解消することが可能な中間転写装置およびその中間転写装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上記の中間転写装置を備えた画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジを提供し、画像形成装置の操作性や、メンテナンス性を向上することを目的とする。
より具体的には、装置の大型化やコスト上昇を招くことなく密着力の変化による位置ずれを防止できる構成を備えて一次転写位置での画像位置ずれを解消することが可能な中間転写装置およびその中間転写装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上記の中間転写装置を備えた画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジを提供し、画像形成装置の操作性や、メンテナンス性を向上することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、画像が形成される像担持体と当接しながら移動可能な中間転写体を有し、一次転写位置で前記像担持体から前記中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写装置において、前記一次転写位置での前記像担持体表面の線速が前記中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、前記中間転写体への負荷当接が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、前記一次転写位置での前記像担持体表面と前記中間転写体表面の線速差が一定となるように設定されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の第1の手段は、画像が形成される像担持体と当接しながら移動可能な中間転写体を有し、一次転写位置で前記像担持体から前記中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写装置において、前記一次転写位置での前記像担持体表面の線速が前記中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、前記中間転写体への負荷当接が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、前記一次転写位置での前記像担持体表面と前記中間転写体表面の線速差が一定となるように設定されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の第2の手段は、第1の手段の中間転写装置において、前記中間転写体は複数のローラに支持された無端ベルト状の中間転写ベルトであることを特徴とする(請求項2)。
また、本発明の第3の手段は、第2の手段の中間転写装置において、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち、少なくとも一つのローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする(請求項3)。
さらに本発明の第4の手段は、第2の手段の中間転写装置において、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち一つは該中間転写ベルトを回転させる駆動ローラであり、該駆動ローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記駆動ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする(請求項4)。
また、本発明の第3の手段は、第2の手段の中間転写装置において、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち、少なくとも一つのローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする(請求項3)。
さらに本発明の第4の手段は、第2の手段の中間転写装置において、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち一つは該中間転写ベルトを回転させる駆動ローラであり、該駆動ローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記駆動ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする(請求項4)。
本発明の第5の手段は、像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された像担持体に光を照射して静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体に形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段とを有する画像形成手段を備えるとともに、前記像担持体と当接しながら移動可能な中間転写体を有し一次転写位置で前記像担持体から前記中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写手段を備えた画像形成装置において、前記中間転写手段として、第1乃至第4のいずれか一つの手段の中間転写装置を備えたことを特徴とする(請求項5)。
また、本発明の第6の手段は、第5の手段の画像形成装置において、装置本体に対して前記中間転写装置を着脱可能とすることを特徴とする(請求項6)。
また、本発明の第6の手段は、第5の手段の画像形成装置において、装置本体に対して前記中間転写装置を着脱可能とすることを特徴とする(請求項6)。
本発明の第7の手段は、第5または第6の手段の画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジにおいて、前記画像形成手段と前記中間転写装置のうち、少なくとも前記画像形成手段を構成する像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体に備えたことを特徴とする(請求項7)。
また、本発明の第8の手段は、第7の手段のプロセスカートリッジにおいて、前記中間転写装置と、前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段とを一体に備えたことを特徴とする(請求項8)。
さらに本発明の第9の手段は、画像形成装置において、第7または第8の手段のプロセスカートリッジを着脱可能に具備してなることを特徴とする(請求項9)。
また、本発明の第8の手段は、第7の手段のプロセスカートリッジにおいて、前記中間転写装置と、前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段とを一体に備えたことを特徴とする(請求項8)。
さらに本発明の第9の手段は、画像形成装置において、第7または第8の手段のプロセスカートリッジを着脱可能に具備してなることを特徴とする(請求項9)。
本発明の第10の手段は、第5または第6の手段の画像形成装置において、前記中間転写装置の中間転写体に沿って前記画像形成手段が複数配置され、各画像形成手段で前記像担持体上に現像色の異なる画像を形成して前記中間転写体に順次重ね合わせて転写した後、該中間転写体上の画像を二次転写位置で記録材に転写して多色またはカラー画像を形成することを特徴とする(請求項10)。
本発明の第11の手段は、第10の手段の画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジにおいて、前記中間転写装置の中間転写体に沿って配置された各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体に備えたことを特徴とする(請求項11)。
また、本発明の第12の手段は、第11の手段のプロセスカートリッジにおいて、各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段と、前記像担持体上の潜像を現像する現像手段を一体に備えたことを特徴とする(請求項12)。
さらに本発明の第13の手段は、第12の手段のプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は前記像担持体に対して接離可能な構成であり、かつカートリッジに対して着脱可能な構成であることを特徴とする(請求項13)。
さらに本発明の第14の手段は、画像形成装置において、第11乃至第13のいずれか一つの手段のプロセスカートリッジを、中間転写体に沿って少なくとも4個、着脱可能に具備してなることを特徴とする(請求項14)。
また、本発明の第12の手段は、第11の手段のプロセスカートリッジにおいて、各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段と、前記像担持体上の潜像を現像する現像手段を一体に備えたことを特徴とする(請求項12)。
さらに本発明の第13の手段は、第12の手段のプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は前記像担持体に対して接離可能な構成であり、かつカートリッジに対して着脱可能な構成であることを特徴とする(請求項13)。
さらに本発明の第14の手段は、画像形成装置において、第11乃至第13のいずれか一つの手段のプロセスカートリッジを、中間転写体に沿って少なくとも4個、着脱可能に具備してなることを特徴とする(請求項14)。
本発明の第1の手段の中間転写装置では、一次転写位置での像担持体表面の線速が中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、前記中間転写体への負荷当接(例えばベルトクリーニング手段の当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、前記一次転写位置での前記像担持体表面と前記中間転写体表面の線速差が一定となるように設定されていることにより、線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止することができる。従って、像担持体に形成した各色の画像を中間転写体上に重ねて転写するような場合にも、中間転写体の駆動制御などの複雑な制御を行うことなく像担持体から中間転写体へ重畳転写される全作像色の位置ずれを低減することができ、色ずれなどの不良画像の発生を防止することができる。
また、本発明の第2、第3の手段の中間転写装置では、上記の構成および効果に加え、前記中間転写体を複数のローラに支持された無端ベルト状の中間転写ベルトとし、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち、少なくとも一つのローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記ローラの回転に対する制動作用を持たせたことにより、像担持体側からの搬送力に対してローラ回転の負荷を増やしてブレーキ効果を得ることができ、中間転写体の搬送力を一定させて線速差が変化するのを防止することができ、中間転写体側での画像転写位置がずれるのを防止することができる。また、滑り軸受けを用いることで既存の玉軸受けに比べて安価な部品により画像転写位置のずれを防止することができ、さらには、サプライである中間転写装置に使用することでコストダウン効果を大きくすることができる。
さらに本発明の第4の手段の中間転写装置では、前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち一つは該中間転写ベルトを回転させる駆動ローラであり、該駆動ローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記駆動ローラの回転に対する制動作用を持たせたことにより、上記と同様の効果に加え、滑り軸受を中間転写ベルトの駆動ローラに使用することで、ベルトクリーニング手段の位置から遠ざけて廃トナーが軸受に入り込みにくくして、滑り軸受とローラ軸の摺動抵抗の変化や異音の発生を抑えることができる。また、中間転写ベルトの搬送方向で駆動ローラの上流側のローラ軸に滑り軸受を入れた場合のベルトの伸びによる位置ずれや、駆動ローラの下流側のローラ軸に滑り軸受を入れた場合のベルトの弛みの問題を無くすことができる。
本発明の第5の手段の画像形成装置では、中間転写手段として、上記の構成および効果の中間転写装置を備えたことにより、像担持体に形成した各色の画像を中間転写体上に重ねて転写するような場合にも、中間転写体の駆動制御などの複雑な制御を行うことなく像担持体から中間転写体へ重畳転写される全作像色の位置ずれを低減することができ、色ずれなどの不良画像の発生を防止することができる。また、第6の手段の画像形成装置では、装置本体に対して前記中間転写装置を着脱可能とすることにより、操作性を向上することができ、メンテナンスや交換などを容易に行うことができる。
本発明の第7の手段では、上記の画像形成装置の画像形成手段と中間転写装置のうち、少なくとも画像形成手段を構成する像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体にしてプロセスカートリッジとしているので、メンテナンスや交換を容易に行うことが可能となる。
また、本発明の第8の手段では、中間転写装置と、像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段とを一体にしてプロセスカートリッジとすることにより、メンテナンスや交換をさらに容易に行うことが可能となる。
そして、本発明の第9の手段の画像形成装置においては、上記のプロセスカートリッジを着脱可能に具備してなることにより、メンテナンスや交換時の作業性が向上された画像形成装置を実現することができる。
また、本発明の第8の手段では、中間転写装置と、像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段とを一体にしてプロセスカートリッジとすることにより、メンテナンスや交換をさらに容易に行うことが可能となる。
そして、本発明の第9の手段の画像形成装置においては、上記のプロセスカートリッジを着脱可能に具備してなることにより、メンテナンスや交換時の作業性が向上された画像形成装置を実現することができる。
本発明の第10の手段の画像形成装置では、第5または第6の手段の構成に加え、中間転写装置の中間転写体に沿って画像形成手段が複数配置され、各画像形成手段で像担持体上に現像色の異なる画像を形成して中間転写体に順次重ね合わせて転写した後、該中間転写体上の画像を二次転写位置で記録材に転写して多色またはカラー画像を形成する構成としているので、中間転写体への負荷当接(例えばベルトクリーニング手段の当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、一次転写位置での各像担持体表面と中間転写体表面の線速差が一定となるように設定されていることにより、線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止することができ、各像担持体に形成した各色の画像を中間転写体上に重ねて転写する場合に、中間転写体の駆動制御などの複雑な制御を行うことなく各像担持体から中間転写体へ重畳転写される全作像色の位置ずれを低減することができる。従って、色ずれなどの不良画像の発生を防止することができるタンデム構成のカラー画像形成装置を実現することができる。
本発明の第11の手段では、上記のタンデム構成の画像形成装置の中間転写体に沿って配置された各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも中間転写体に当接する像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体にしてプロセスカートリッジとしているので、各画像形成手段の構成部材のメンテナンスや交換を容易に行うことが可能となる。
また、本発明の第12の手段では、各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像手段を一体にしてプロセスカートリッジとすることにより、各画像形成手段のメンテナンスや交換をさらに容易に行うことが可能となる。
さらに本発明の第13の手段では、上記のプロセスカートリッジにおいて、現像手段を像担持体に対して接離可能な構成とし、かつカートリッジに対して着脱可能な構成とすることにより、トナー等の消耗品を収納した現像手段の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性がさらに向上する。
また、本発明の第12の手段では、各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像手段を一体にしてプロセスカートリッジとすることにより、各画像形成手段のメンテナンスや交換をさらに容易に行うことが可能となる。
さらに本発明の第13の手段では、上記のプロセスカートリッジにおいて、現像手段を像担持体に対して接離可能な構成とし、かつカートリッジに対して着脱可能な構成とすることにより、トナー等の消耗品を収納した現像手段の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性がさらに向上する。
本発明の第14の手段の画像形成装置においては、上記のプロセスカートリッジを、中間転写体に沿って少なくとも4個、着脱可能に具備してなることにより、各画像形成手段のメンテナンスや交換時の作業性が向上されたタンデム構成の画像形成装置を実現することができる。そして、この画像形成装置では、4個のプロセスカートリッジの像担持体が当接される中間転写ベルトへの負荷当接(例えばベルトクリーニング手段の当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、一次転写位置での各像担持体表面と中間転写ベルト表面の線速差が一定となるように設定されていることにより、線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止することができ、各像担持体に形成した各色の画像を中間転写体上に重ねて転写する場合に、中間転写体の駆動制御などの複雑な制御を行うことなく各像担持体から中間転写体へ重畳転写される全作像色の位置ずれを低減することができる。従って、色ずれなどの不良画像の発生を防止することができ、メンテナンスや交換時の作業性が向上されたタンデム構成のカラー画像形成装置を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1は本発明の一実施例を示す中間転写装置が用いられる画像形成装置の概略構成図であり、この画像形成装置は、複数色の画像形成が可能なカラープリンタの一例であるが、装置上部に原稿読取装置等を設置すれば複写機やファクシミリの機能を持たせることができる。
図1において、このカラープリンタ1は、内部に像担持体としてのベルト状の感光体2を備えており、感光体2は、複数のローラ2A、2B、2Cに掛け回されて図示矢印方向に移動することができる。
感光体2の周辺には、感光体2の移動過程において画像形成処理を実行するための帯電装置3、書き込み装置4、現像装置5、中間転写装置6、クリーニング装置7がそれぞれ配置されている。
図1は本発明の一実施例を示す中間転写装置が用いられる画像形成装置の概略構成図であり、この画像形成装置は、複数色の画像形成が可能なカラープリンタの一例であるが、装置上部に原稿読取装置等を設置すれば複写機やファクシミリの機能を持たせることができる。
図1において、このカラープリンタ1は、内部に像担持体としてのベルト状の感光体2を備えており、感光体2は、複数のローラ2A、2B、2Cに掛け回されて図示矢印方向に移動することができる。
感光体2の周辺には、感光体2の移動過程において画像形成処理を実行するための帯電装置3、書き込み装置4、現像装置5、中間転写装置6、クリーニング装置7がそれぞれ配置されている。
書き込み装置4は、画像情報(カラー画像の場合は色分解された画像情報)に応じてレーザー光を出射可能な光源である半導体レーザー4Aと、半導体レーザー4Aからのレーザー光を偏向走査する回転多面鏡4Bと、光路形成用の反射鏡や走査結像レンズ等からなる光学系4Cを備えている。書き込み装置4では、画像情報に応じて出射されるレーザー光を回転多面鏡4Bおよび光学系4Cを介して感光体2に照射し、感光面を主走査方向に走査して感光体2上に画像に対応した静電潜像(カラー画像形成の場合は色分解された各色の静電潜像)を形成する。なお、ここでは回転多面鏡4Bによる偏向走査方向を主走査方向とし、この主走査方向はベルト状の感光体2の幅方向に対応しており、感光体2の移動方向を副走査方向としている。
現像装置5は、色分解色と補色関係にある色のトナーを感光体2に供給して静電潜像を可視像処理する。このため、現像装置5には、色分解色と補色関係にある色のトナーである、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および階調性を整えるためと白黒画像の際に用いられるブラック(B)のトナーを収容した各色の現像ユニット(便宜上、図1において各現像ユニットの符号を5Y、5M、5C、5Bで示す)が装備されている。
各現像ユニット5Y、5M、5C、5Bは、それぞれ同様な構成を備えており、いま、図1において、イエロートナーを収容している現像ユニット5Yを対象として説明すると、感光体2に対してトナーを供給する現像スリーブ5Y1と、現像スリーブ5Y1に向けて帯電攪拌したトナーを供給する供給パドル5Y2およびトナー補給を行うトナーカートリッジ5Y3とを主要部として備えている。
各現像ユニット5Y、5M、5C、5Bは、それぞれ同様な構成を備えており、いま、図1において、イエロートナーを収容している現像ユニット5Yを対象として説明すると、感光体2に対してトナーを供給する現像スリーブ5Y1と、現像スリーブ5Y1に向けて帯電攪拌したトナーを供給する供給パドル5Y2およびトナー補給を行うトナーカートリッジ5Y3とを主要部として備えている。
各色のトナーを収容している現像ユニット5Y、5M、5C、5Bは、感光体2に対して接離する方向(図1中、矢印Rで示す方向)に往復動可能であり、色分解された色と補色関係にある色に対応した静電潜像を可視像処理する際に感光体2に接近することにより、例えば、イエロー(Y)の作像時には、現像スリーブ5Y1を介して感光体2上の静電潜像に対してトナーを供給することができる。
中間転写装置6は、複数のローラに掛け回されて感光体2と対向する位置で同方向に移動可能な無端ベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルトと言う)6Aを備えており、感光体2と中間転写ベルト6Aの当接位置を一次転写位置と言う。また、中間転写装置6の一次転写位置とは反対側の位置(二次転写位置)には二次転写装置(例えば二次転写ローラ)6Bが配置されている。
中間転写装置6では、感光体2に形成された画像のうちで単一色の場合、感光体2から転写された画像をそのまま二次転写装置6Bを介して給紙装置8から給送された記録材(例えば記録用紙)に二次転写し、多色画像の場合には各色毎に順次形成された感光体2上の画像を中間転写ベルト6Aに重畳転写したうえで、二次転写装置6Bにより記録用紙に対して一括転写するようになっている。
中間転写装置6では、感光体2に形成された画像のうちで単一色の場合、感光体2から転写された画像をそのまま二次転写装置6Bを介して給紙装置8から給送された記録材(例えば記録用紙)に二次転写し、多色画像の場合には各色毎に順次形成された感光体2上の画像を中間転写ベルト6Aに重畳転写したうえで、二次転写装置6Bにより記録用紙に対して一括転写するようになっている。
中間転写装置6には、感光体2に対峙する中間転写ベルト6Aの内側に転写ローラ6A10が配置され、感光体2の内側にはこれが掛け回されているローラの一つを用いて一次転写対向ローラ2Cが配置されている。なお、図1において、符号6Cは、中間転写装置6における中間転写ベルト6Aに対向して接離可能なベルトクリーニング装置を示している。
中間転写装置6に装備されている中間転写ベルト6Aの内面には位置合わせ用の検知マークMPが形成されており、検知マークMPは、中間転写ベルト6Aの内方に配置されている検知手段MSによって検知されるようになっている。検知マークMPの検知は、感光体2への書き込みタイミングを設定するために設けられており、検知手段MSによる検知タイミングに基づいて各作像色の感光体2への書き込み開始タイミングがそれぞれ設定されることにより、各作像色の一次転写位置での画像先端位置を整合させることができる。
中間転写装置6に装備されている中間転写ベルト6Aの内面には位置合わせ用の検知マークMPが形成されており、検知マークMPは、中間転写ベルト6Aの内方に配置されている検知手段MSによって検知されるようになっている。検知マークMPの検知は、感光体2への書き込みタイミングを設定するために設けられており、検知手段MSによる検知タイミングに基づいて各作像色の感光体2への書き込み開始タイミングがそれぞれ設定されることにより、各作像色の一次転写位置での画像先端位置を整合させることができる。
中間転写ベルト6Aと二次転写装置6Bとが対向する二次転写位置には、前述したように給紙装置8からシート状の記録用紙が給送される。この給紙装置8は、シート状の記録用紙を収容可能な給紙カセット8Aと、シート分離機能を備えた繰り出しローラ8Bと、搬送ローラ8Cとレジストローラ8Dとを備えている。
二次転写位置において中間転写ベルト6Aから画像転写を受けた記録用紙は、定着装置9により未定着画像を定着されて排紙トレイ10に向け給送される。
二次転写位置において中間転写ベルト6Aから画像転写を受けた記録用紙は、定着装置9により未定着画像を定着されて排紙トレイ10に向け給送される。
図1に示す構成のカラープリンタでは、感光体2およびこれに対する画像形成処理を実行する装置のうちで、少なくとも感光体2と該感光体を帯電させる帯電装置3とを含む部分を一体化してプロセスカートリッジを構成するが、ここでは、感光体2と帯電装置3に加えて、感光体クリーニング装置7、中間転写装置6および中間転写装置6側のベルトクリーニング装置6Cが纏めて収納されてプロセスカートリッジを構成しており、このプロセスカートリッジはプリンタ本体に対して着脱可能に設けられている。
図2は、図1に示したカラープリンタの制御部の構成例を説明するためのブロック図であり、同図において制御部は、メイン制御部201と複数の周辺制御部により構成されている。メイン制御部201は、上記で概要を示した画像形成に係わる動作全体を統括し、構成要素として、中央演算処理部であるCPU202、制御プログラムおよび各種データを記憶したROM203、ワーク領域として各種データを一時的に記憶するRAM204、装置の動作条件を定めるパラメータや装置の管理に必要な情報を保存する不揮発メモリのNVRAM209を有する。また、メイン制御部201には、I/Oインターフェース205を介してレーザー光学系制御部206、現像バイアス制御部207、トナー付着量センサ210、感光体・中間転写ベルト駆動制御部208等が接続されている。レーザー光学系制御部206は、書き込み装置4を制御し、現像バイアス制御部207は、カラー現像装置5の各現像ユニット5Y,5M,5C,5Bの各々に印加する現像バイアスを制御し、感光体・中間転写ベルト駆動制御部208は、感光体2と中間転写ベルト6Aの回動を制御する。これらの制御動作は、いずれもCPU202からの指令により行う。トナー付着量センサ210は、感光体2上に所定の条件下で形成されたトナーの付着量を検知し、検知データを受け取るCPU202では、トナーの付着量から現像バイアスの調整値を求め、現像バイアス制御部207に設定し、トナー濃度の制御を行う。
ここで、本実施例における転写画像同士の位置ずれを防止するための条件について説明する前に、従来実施されていた転写行程での不具合について説明する。
以下の説明に用いる符号の意味を次の通りに設定する。
T1:一次転写位置で感光体2が、中間転写ベルト6Aを搬送させようとする搬送力。
T2:一次転写位置で中間転写ベルトを搬送させるのに必要な搬送力。
T2a:中間転写ベルト6Aにベルトクリーニング装置6Cが当接している時に、一次転写位置で中間転写ベルトを搬送させるのに必要な搬送力。
T2b:中間転写ベルト6Aからベルトクリーニング装置6Cが離間している時に、一次転写位置で中間転写ベルト6Aを搬送させるのに必要な搬送力。
V1:一次転写位置での感光体2の表面線速。
V2:一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
V2a:中間転写ベルト6Aにベルトクリーニング装置6Cが当接している時の一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
V2b:中間転写ベルト6Aからベルトクリーニング装置6Cが離間している時の一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
以下の説明に用いる符号の意味を次の通りに設定する。
T1:一次転写位置で感光体2が、中間転写ベルト6Aを搬送させようとする搬送力。
T2:一次転写位置で中間転写ベルトを搬送させるのに必要な搬送力。
T2a:中間転写ベルト6Aにベルトクリーニング装置6Cが当接している時に、一次転写位置で中間転写ベルトを搬送させるのに必要な搬送力。
T2b:中間転写ベルト6Aからベルトクリーニング装置6Cが離間している時に、一次転写位置で中間転写ベルト6Aを搬送させるのに必要な搬送力。
V1:一次転写位置での感光体2の表面線速。
V2:一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
V2a:中間転写ベルト6Aにベルトクリーニング装置6Cが当接している時の一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
V2b:中間転写ベルト6Aからベルトクリーニング装置6Cが離間している時の一次転写位置での中間転写ベルト6Aの表面線速。
図3は、一次転写位置での感光体2および中間転写ベルト6Aとの間に作用する速度および搬送力を示す図であり、同図において、一次転写位置での感光体表面線速V1が中間転写ベルト表面線速V2より早いシステムにおいては、V1>V2の関係が成り立ち、表面線速差であるV1−V2=△Vが一定に保たれることが位置ずれに有利になる。
しかし、一次転写位置で、感光体2と中間転写ベルト6Aとの間の物理的密着力(摩擦力)と静電的密着力があるため、中間転写ベルト6Aより線速が早い感光体2において中間転写ベルト6Aを搬送させようとする搬送力T1が生ずる。
しかし、一次転写位置で、感光体2と中間転写ベルト6Aとの間の物理的密着力(摩擦力)と静電的密着力があるため、中間転写ベルト6Aより線速が早い感光体2において中間転写ベルト6Aを搬送させようとする搬送力T1が生ずる。
一次転写位置で中間転写ベルト6Aを搬送させるのに必要な搬送力をT2とすると、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aに当接している時(負荷当接が有る時)には搬送力はT2aとなり、ベルトクリーニング装置6Cの当接負荷によりT2aが感光体による搬送力より大きくなり、T1<T2aの関係が成立し、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時(負荷当接が無い時)には、搬送力T2bが小さく、T1>T2bの関係が成立する場合、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aに当接している時には感光体2のトナー像を中間転写ベルト6Aに一次転写する際、中間転写ベルト6Aが密着力(摩擦力)を介して感光体2により搬送されることはなく、これに対してベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に感光体2のトナー像を中間転写ベルト6Aに一次転写する際には、中間転写ベルト6Aが感光体2に搬送されて中間転写ベルト表面の線速V2bが早くなり、速度変化を起こす。すなわち、感光体表面と中間転写ベルト表面の線速差が一定で無くなる。
感光体2は、図3および図10に示すように、感光体駆動ローラ2Bにより、そして中間転写ベルト6Aは中間転写ベルト駆動ローラ(以下、便宜上、中転駆動ローラと言う)6A1によりそれぞれ駆動され、感光体駆動ローラ2Bおよび中転駆動ローラ6A1は、図4に示すように、本体側に配置された駆動系との間に設けられているカップリングCPとジョイントCJとにより連結されて駆動されるようになっている。
一方、中転駆動ローラ6A1は、カップリングCPとジョイントCJとにより駆動と連結されているが、連結の遊びや、微小なガタにより、感光体2との間での密着力(摩擦力)により中間転写ベルト6Aが感光体2に搬送された場合、中転駆動ローラ6A1側が先に回転することになり、中間転写ベルト表面の線速V2bが早くなる。
中間転写ベルト6Aの搬送速度は、中間転写ベルト6Aが感光体2により徐々に搬送され始める場合において中間転写ベルト表面の線速V2bが感光体表面の線速V1に徐々に近づき、また、一気に搬送され始めるとV1=V2bの関係が即座に成立する場合もある。つまり、本来一定に保たれるべきV1−V2b=△Vbの線速差が変化して小さくなり、変化量も一定しない。これにより、図5に示す一次転写および二次転写による画像形成を行う際のタイミングチャートにおいて示されているように、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aが当接している時に一次転写を行う作像色(図5のタイミングチャートではブラック)、つまり、単一色画像を形成する場合に相当する時期には、単一色として選択されるブラック(B)の画像を対象とした一次転写に際しては、V1−V2a=△Vaが一定に保たれるが、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われる作像色(図5のタイミングチャートでは、マゼンタ、シアン、イエロー)は、V1−V2b=△Vbが変化して安定せず、徐々に感光体2に搬送される場合、ブラック(B)の色画像を基準とすると、例えばマゼンタ(M)は、図6に示すような位置ずれを起こす。シアン(C)およびイエロー(Y)の各色画像についても同じ現象が発生し、これらの現象は色画像間で、例えばマゼンタ(M)の場合よりも大きなずれになる場合や小さなずれになる場合があり、各色画像同士での位置ずれ量が安定しない。
また、一気に搬送される場合は、一つの色の一次転写中に感光体2に搬送された中間転写ベルト6Aが地汚れトナー等の影響で搬送力を失い、V2bの速度が元の速度、もしくはそれに近い速度に戻る場合もあり、ブラック(B)の色画像を基準とすると、他の色、例えば、マゼンタ(M)は、図7に示すように位置ずれを起こす。この現象はマゼンタ以外の色画像においても同じく発生し、マゼンタ(M)より大きなずれになる場合もあるし、小さなずれの場合もあり、各色の位置ずれ量が安定しない。
以上は、T1<T2aの場合だが、T1>T2aの場合は、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aに当接している時にも感光体2と中間転写ベルト6Aの間の線速差が変化し、離間している時は更に線速差が変化することになり、位置ずれは更に悪化することになる。
以上が、中間転写ベルト6Aに対して作用する負荷の状態に相当するベルトクリーニング装置6Cの接離状態の違いに基づく一次転写位置での位置ずれ現象に関する解析結果であるが、このような位置ずれを防止するために、本実施例では、次の条件が設定されている。
(1)ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われる作像色(図5のタイミングチャートではマゼンタ、シアン、イエローのいずれか)が選択されると、一次転写位置での搬送速度の関係が、T1<T2bの関係を設定する。
この関係を成立させることにより、中間転写ベルト6Aが感光体2により搬送されることがなくなり、V1−V2b=△Vbが一定に維持される。
この関係を成立させることにより、中間転写ベルト6Aが感光体2により搬送されることがなくなり、V1−V2b=△Vbが一定に維持される。
(2)V1−V2b=△Vbが一定でない時、つまり、感光体2と中間転写ベルト6Aとの間での線速差が存在する場合において、T1>T2bの関係が成立してしまう虞があるときには、
ΔVb×t<100μm
の関係が得られるT2bの値を設定する。
ここで、tはベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われる作像色の色画像が一次転写を開始されて中間転写ベルト6Aが1周するまでの任意の時間であり、0<t<t1(t1;中間転写ベルト6Aの1周に要する時間)に設定されている。
ΔVb×t<100μm
の関係が得られるT2bの値を設定する。
ここで、tはベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われる作像色の色画像が一次転写を開始されて中間転写ベルト6Aが1周するまでの任意の時間であり、0<t<t1(t1;中間転写ベルト6Aの1周に要する時間)に設定されている。
つまり、T2bを大きくすると中間転写ベルト6Aを駆動する中転駆動ローラ6A1を駆動するモータの駆動トルクも上昇することになる。このため、温度上昇やコストあるいは設置スペースなどの理由によりトルクを上昇させることができない場合に、T1>T2bの関係が成立してしまう虞があるときには上記の関係条件を設定することにより、両部材間での線速差の変動が小さく抑えられていることになり、各色画像同士での位置ずれが防止できる。
(3)図5に示したタイミングチャートにおいて、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aに当接している時、一次転写が行われる作像色(図5のタイミングチャートではブラック)が選択されると、一次転写位置での搬送速度の関係が、T1<T2aの関係を設定する。
この関係を成立させることにより、中間転写ベルト6Aが感光体2により搬送されることがなくなり、V1−V2b=△Vbが一定に維持される。
この関係を成立させることにより、中間転写ベルト6Aが感光体2により搬送されることがなくなり、V1−V2b=△Vbが一定に維持される。
(4)V1−V2a=△Vaが一定でない時、つまり、感光体2と中間転写ベルト6Aとの間での線速差が存在する場合において、T1<T2aの関係が成立してしまう虞があるときには、
ΔVa×t<100μm
の関係が得られるT2aの値を設定する。
ここで、tは、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われるブラック以外の色画像が一次転写を開始されて中間転写ベルト6Aが1周するまでの任意の時間であり、0<t<t1(t1;中間転写ベルト6Aの1周に要する時間)に設定されている。
ΔVa×t<100μm
の関係が得られるT2aの値を設定する。
ここで、tは、ベルトクリーニング装置6Cが中間転写ベルト6Aから離間している時に一次転写が行われるブラック以外の色画像が一次転写を開始されて中間転写ベルト6Aが1周するまでの任意の時間であり、0<t<t1(t1;中間転写ベルト6Aの1周に要する時間)に設定されている。
つまり、T2aを大きくすると中間転写ベルト6Aを駆動する中転駆動ローラ6A1を駆動するモータの駆動トルクも上昇することになる。このため、温度上昇やコストあるいは設置スペースなどの理由によりトルクを上昇させることができない場合に、T1<T2bの関係が成立してしまう虞があるときには上記関係条件を設定することにより、両部材間での線速差の変動が小さく抑えられていることになり、各色画像同士での位置ずれが防止できる。
以上の条件を達成するために、本実施例では、図8および図9に示す構成が用いられている。
図8および図9において上記条件を達成するための構成が用いられる中間転写装置6においては、図10に示すように、中間転写ベルト6Aが掛け回されている中転駆動ローラ6A1、ベルトクリーニング装置6Cと対向するクリーニングバックアップローラ6A2および二次転写対向ローラ6A3が備えられており、これら各ローラのいずれか、若しくは複数のものを対象として、図8に示すように、弾性部材(例えばコイルバネ等)101によりローラ(便宜上、符号6Anで示す)が中間転写装置6を構成する各部材を収納しているユニットの壁部に押しつけられている。これにより、ローラの回転負荷を上昇させてローラに接触している中間転写ベルト6Aに対する搬送力(T2)を増加させてこの搬送力が影響する上述した条件を満足させるようになっている。この場合の回転負荷の増加は軸による伝動馬力(PS)と回転数(N)と軸に作用するねじりトルク(T)との関係に影響し、回転負荷の増加により回転数が低下するのを利用してトルク増加が得られる現象を利用することができる。
図8および図9において上記条件を達成するための構成が用いられる中間転写装置6においては、図10に示すように、中間転写ベルト6Aが掛け回されている中転駆動ローラ6A1、ベルトクリーニング装置6Cと対向するクリーニングバックアップローラ6A2および二次転写対向ローラ6A3が備えられており、これら各ローラのいずれか、若しくは複数のものを対象として、図8に示すように、弾性部材(例えばコイルバネ等)101によりローラ(便宜上、符号6Anで示す)が中間転写装置6を構成する各部材を収納しているユニットの壁部に押しつけられている。これにより、ローラの回転負荷を上昇させてローラに接触している中間転写ベルト6Aに対する搬送力(T2)を増加させてこの搬送力が影響する上述した条件を満足させるようになっている。この場合の回転負荷の増加は軸による伝動馬力(PS)と回転数(N)と軸に作用するねじりトルク(T)との関係に影響し、回転負荷の増加により回転数が低下するのを利用してトルク増加が得られる現象を利用することができる。
さらに、この構成の変形例とては、図9に示すように、ローラ軸のいずれか若しくは複数のものを対象として、ブレーキ部材102を用いて回転負荷を増加させるようにして上述した中間転写ベルト6Aに対する搬送力(T2)を増加させるようにすることも可能である。
一方、中間転写ベルト6A側での搬送力を増加させるには、中間転写ベルト6Aが掛け回されているローラの回転負荷を増加させて、中間転写ベルト6Aの搬送力を増加させる構成として、中間転写ベルト6Aが掛け回されている複数のローラのうちの少なくとも一つのローラ軸の軸受けに玉軸受けよりも安価な滑り軸受けを用いることができる。
滑り軸受けを用いた場合には、ローラ軸に対する制動作用が得られることにより回転負荷を増加させる結果となり、上述した構成と同様に中間転写ベルト6Aの搬送力を増加させることができる。
滑り軸受けを用いた場合には、ローラ軸に対する制動作用が得られることにより回転負荷を増加させる結果となり、上述した構成と同様に中間転写ベルト6Aの搬送力を増加させることができる。
ここで、滑り軸受けをクリーニングバックアップローラ6A2のローラ軸に設けた場合には、中間転写ベルト6Aの伸びによる位置ずれや中転駆動ローラ6A1でのスリップ、あるいはベルトクリーニング装置6Cにより中間転写ベルト6Aから除去された廃トナーの進入による軸受け面での摺動抵抗の変化や異音の発生という現象が発生する虞があり、また、二次転写対向ローラ6A3の軸受けとして滑り軸受けを用いた場合には、中間転写ベルト6Aの滑りによる画像の白抜けという不具合が発生する虞がある。このため、滑り軸受けを中転駆動ローラ6A1の軸受けとして用いるようにする。これにより、中間転写ベルト6Aに対する搬送力を与える機能を有した位置のローラの軸受けに滑り軸受けを用いることで、中間転写ベルト6Aとの間で搬送力を有効に作用させる位置に設けたと同じことになり、スリップや摺動抵抗の変化などを防止することが可能となり、安価な構成部品で中間転写ベルト6Aの搬送力増加を期待でき、各色の画像同士の位置ずれ防止が可能となる。
以上のような実施例によれば、画像同士の位置ずれを防止するための構成として、上述した条件、特に、中間転写ベルト6A側での搬送力の増加を可能にする構成として、特別な駆動源などを要することなく回転負荷の状態を設定するだけの簡単な構成ですむことになる。
なお、図1、図10に示す構成のカラープリンタでは、感光体2とそれを支持するローラ2A〜2Cからなる感光体ユニット2’や、中間転写装置6は、プリンタ本体に対して着脱可能に設けられている。
そして本実施例では、感光体ユニット2’と、感光体2を帯電する帯電装置3、感光体クリーニング装置7、中間転写装置6およびベルトクリーニング装置6Cを一体に纏めてプロセスカートリッジを構成しており、このプロセスカートリッジはプリンタ本体に対して着脱可能に設けられている。このように、プリンタ本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを用いる構成とすることにより、装置の操作性が向上し、交換やメンテナンスの際の作業性が向上する。
そして本実施例では、感光体ユニット2’と、感光体2を帯電する帯電装置3、感光体クリーニング装置7、中間転写装置6およびベルトクリーニング装置6Cを一体に纏めてプロセスカートリッジを構成しており、このプロセスカートリッジはプリンタ本体に対して着脱可能に設けられている。このように、プリンタ本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを用いる構成とすることにより、装置の操作性が向上し、交換やメンテナンスの際の作業性が向上する。
(実施例2)
次に、図11および図12を用いて、本発明の別の実施例について説明する。
図11は中間転写装置6の中間転写体6Aに沿って4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKを並設した、タンデム式のカラー画像形成装置の概略構成図である。また、図12は図11に示す画像形成装置のプロセスカートリッジの構成例を示す概略断面図である。なお、図11の画像形成装置はカラープリンタの構成であるが、装置上部に原稿読取装置を設置すれば複写機やファクシミリの機能を持たせることができる。
次に、図11および図12を用いて、本発明の別の実施例について説明する。
図11は中間転写装置6の中間転写体6Aに沿って4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKを並設した、タンデム式のカラー画像形成装置の概略構成図である。また、図12は図11に示す画像形成装置のプロセスカートリッジの構成例を示す概略断面図である。なお、図11の画像形成装置はカラープリンタの構成であるが、装置上部に原稿読取装置を設置すれば複写機やファクシミリの機能を持たせることができる。
図12において、プロセスカートリッジ100は、像担持体であるドラム状の感光体12と、帯電手段である帯電ローラ13および感光体クリーニング装置17をフレーム91に一体に収納してなる像担持体カートリッジ90を備えており、現像装置(現像カートリッジ)15は、感光体12に対して接離可能に設けられるとともに、この現像カートリッジ15は図中の矢印方向に着脱可能に組み付けられており、像担持体カートリッジ90の空間91aに挿入されて位置決めされる。また、位置決め後は回転駆動手段93と係合され、現像カートリッジ15の現像ローラ15a等に駆動力が伝達される。このように像担持体カートリッジ90の空間91aに現像カートリッジ15を着脱可能に組み付けてプロセスカートリッジ100を構成している。また、感光体クリーニング装置17のクリーニングブレード17aで掻き取られたトナーや紙粉等の異物は、回収オーガ17bにより、不図示の搬送機構で像担持体カートリッジ90のスペース91bに収納される。
図11に示すカラー画像形成装置では、図12に示す構成のプロセスカートリッジ100をエンドレスベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)6Aに沿って4個備えており、各プロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKは画像形成装置本体に対し着脱が可能であり、さらに現像カートリッジ15だけを像担持体カートリッジ90のフレーム91に対し着脱することができる。また、現像カートリッジ15は感光体12に対して接離することができるので、現像ローラ15aの回転方向を現像時とは逆に回転させることが可能である。この回転方向の逆転は不要なトナーが現像ローラ15aに溜まることを防止するものである。現像カートリッジ15の感光体12に対する接離は、カム等を用いて行うことができるが、図12の例では、レバー92が回動することで行なう。このレバー92は画像形成装置本体に設けてあり、上述した現像装置15の着脱とプロセスカートリッジ100の着脱時には図示の位置に回動され、邪魔にならないようにしてある。
次に図11に示すカラー画像形成装置の動作の概略を説明する。4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKに対応して、各色ごとの光情報を発する書き込み装置14Y,14M,14C,14BK設けられており、この書き込み装置14Y,14M,14C,14BKは、例えば半導体レーザー光源と、回転多面鏡等の偏向器、結像素子等の光学系などで構成されている。そして、各色ごとの光情報を発する書き込み装置14Y,14M,14C,14BKにより、一様に帯電された感光体12の表面に各色ごとの潜像が形成される。
4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKは、それぞれ感光体12上の静電潜像をイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)の各色のトナーで現像して可視画像化することが可能な画像形成手段であり、図12を用いて説明した構成である。中間転写装置6の中間転写ベルト6Aは、複数のローラ6a,6b,6c,6d,6e,6fに掛け渡されて支持されており、図中の矢印方向に走行駆動される。なお、複数のローラのうちの少なくとも一つのローラの軸には実施例1で述べたような滑り軸受が設けられているが、実施例1と同様に、駆動ローラ6aのローラ軸に滑り軸受を設けると有効である。
4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKは、それぞれ感光体12上の静電潜像をイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)の各色のトナーで現像して可視画像化することが可能な画像形成手段であり、図12を用いて説明した構成である。中間転写装置6の中間転写ベルト6Aは、複数のローラ6a,6b,6c,6d,6e,6fに掛け渡されて支持されており、図中の矢印方向に走行駆動される。なお、複数のローラのうちの少なくとも一つのローラの軸には実施例1で述べたような滑り軸受が設けられているが、実施例1と同様に、駆動ローラ6aのローラ軸に滑り軸受を設けると有効である。
各色のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKの感光体12と中間転写ベルト6とが当接する一次転写位置の中間転写ベルト裏面側には一次転写手段である転写ローラ6fが配置されており、この転写ローラ6fにバイアスが印加され、感光体12の表面に形成された各色の可視画像が中間転写ベルト6に重ねて転写される。それに先立ち、あるタイミングで給紙手段30で取り出された記録材(例えば記録用紙)Pは搬送ローラにより搬送される。記録用紙Pは給紙カセット40a,40bに収納されているが、手差しトレイ41から給紙することもできる。給紙カセット40a,40bは紙面に直角、手前方向に画像形成装置本体から引き出すことが可能になっている。
搬送ローラで搬送されてきた記録用紙Pは、レジストローラ対42でタイミングがとられて二次転写位置に送り出され、二次転写手段である二次転写ローラ43により、中間転写ベルト6上の画像が一括して記録用紙Pに転写される。画像が転写された記録用紙Pは定着装置44に搬送され、定着装置44でトナーが溶融、定着され、排紙ローラ対45を経て、排紙トレイ46に排出される。この二次転写行程で中間転写ベルト6Aの表面に残存したトナーは、ベルトクリーニング装置61で清掃される。
搬送ローラで搬送されてきた記録用紙Pは、レジストローラ対42でタイミングがとられて二次転写位置に送り出され、二次転写手段である二次転写ローラ43により、中間転写ベルト6上の画像が一括して記録用紙Pに転写される。画像が転写された記録用紙Pは定着装置44に搬送され、定着装置44でトナーが溶融、定着され、排紙ローラ対45を経て、排紙トレイ46に排出される。この二次転写行程で中間転写ベルト6Aの表面に残存したトナーは、ベルトクリーニング装置61で清掃される。
中間転写ベルト6Aとその支持ローラおよびベルトクリーニング装置61を有する中間転写装置6はユニット化されており、画像形成装置本体に対して着脱可能となっている。また、この中間転写装置6と、プロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKの収納部とを作像フレーム60に組み込んである。この作像フレーム60は、引出しガイドG1,G2により紙面に直角、手前方向に画像形成装置本体から引き出すことが可能になっている。引き出した後、図で左方にプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKを、あるいは現像カートリッジ15を取り出すことができ、適宜交換やメンテナンス等ができるようになっている。
なお、図11に示す構成のカラー画像形成装置では、4つのプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKの感光体12上に形成された各色の画像を中間転写ベルト6Aに順次重ねて転写する構成であるが、この構成の場合も実施例1と同様にして、4個のプロセスカートリッジ100Y,100M,100C,100BKの感光体12が当接される中間転写ベルト6Aへの負荷当接(例えばベルトクリーニング装置61の当接等)が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、一次転写位置での各感光体表面と中間転写ベルト表面の線速差が一定となるように設定されており(設定方法は実施例1で説明した方法と同様である)、これにより、線速差の変化による転写画像の位置ずれの発生を防止することができ、各感光体12に形成した各色の画像を中間転写ベルト6A上に重ねて転写する場合に、中間転写ベルト6Aの駆動制御などの複雑な制御を行うことなく各感光体12から中間転写ベルト6Aへ重畳転写される全作像色の位置ずれを低減することができる。従って、色ずれなどの不良画像の発生を防止することができ、メンテナンスや交換時の作業性が向上されたタンデム構成のカラー画像形成装置を実現することができる。
以上説明したように、本発明に係る中間転写装置やプロセスカートリッジは、カラー画像形成装置に好適に利用でき、色ずれなどの不良画像の発生が防止され、メンテナンスや交換時の作業性が向上されたカラー画像形成装置を実現することができる。そして本発明に係るカラー画像形成装置は、複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、あるいはそれらの機能を複合した複合機等に好適に利用できる。
1:画像形成装置
2:ベルト状の感光体(像担持体)
3:帯電装置
4:書き込み装置
5:現像装置
5Y、5M、5C、5B:各色の現像ユニット
6:中間転写装置
6A:中間転写ベルト
6A1:中転駆動ローラ
6B:2次転写装置
6C:ベルトクリーニング装置
6f:転写ローラ
7:感光体クリーニング装置
8:給紙装置
9:定着装置
10:排紙トレイ
11:カラー画像形成装置
12:ドラム状の感光体
13:帯電ローラ
14Y、14M、14C、14BK:光書き込み装置
15:現像装置(現像カートリッジ)
17:感光体クリーニング装置
30:給紙手段
40a、40b:給紙カセット
42:レジストローラ対
43:二次転写ローラ
44:定着装置
46:排紙トレイ
61:ベルトクリーニング装置
90:像担持体カートリッジ
91:フレーム
92:レバー
100、100Y、100M、100C、100BK:プロセスカートリッジ
2:ベルト状の感光体(像担持体)
3:帯電装置
4:書き込み装置
5:現像装置
5Y、5M、5C、5B:各色の現像ユニット
6:中間転写装置
6A:中間転写ベルト
6A1:中転駆動ローラ
6B:2次転写装置
6C:ベルトクリーニング装置
6f:転写ローラ
7:感光体クリーニング装置
8:給紙装置
9:定着装置
10:排紙トレイ
11:カラー画像形成装置
12:ドラム状の感光体
13:帯電ローラ
14Y、14M、14C、14BK:光書き込み装置
15:現像装置(現像カートリッジ)
17:感光体クリーニング装置
30:給紙手段
40a、40b:給紙カセット
42:レジストローラ対
43:二次転写ローラ
44:定着装置
46:排紙トレイ
61:ベルトクリーニング装置
90:像担持体カートリッジ
91:フレーム
92:レバー
100、100Y、100M、100C、100BK:プロセスカートリッジ
Claims (14)
- 画像が形成される像担持体と当接しながら移動可能な中間転写体を有し、一次転写位置で前記像担持体から前記中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写装置において、
前記一次転写位置での前記像担持体表面の線速が前記中間転写体表面の線速よりも早くなるように設定されており、前記中間転写体への負荷当接が有るときと負荷当接が無いときのいずれの場合にも、前記一次転写位置での前記像担持体表面と前記中間転写体表面の線速差が一定となるように設定されていることを特徴とする中間転写装置。 - 請求項1記載の中間転写装置において、
前記中間転写体は複数のローラに支持された無端ベルト状の中間転写ベルトであることを特徴とする中間転写装置。 - 請求項2記載の中間転写装置において、
前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち、少なくとも一つのローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする中間転写装置。 - 請求項2記載の中間転写装置において、
前記中間転写ベルト内に設置された複数のローラのうち一つは該中間転写ベルトを回転させる駆動ローラであり、該駆動ローラの軸に使用される軸受に滑り軸受を備え、該滑り軸受により前記駆動ローラの回転に対する制動作用を持たせたことを特徴とする中間転写装置。 - 像担持体と、該像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された像担持体に光を照射して静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体に形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段とを有する画像形成手段を備えるとともに、
前記像担持体と当接しながら移動可能な中間転写体を有し一次転写位置で前記像担持体から前記中間転写体に転写された画像を二次転写位置で記録材に転写する中間転写手段を備えた画像形成装置において、
前記中間転写手段として、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の中間転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5記載の画像形成装置において、
装置本体に対して前記中間転写装置を着脱可能とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5または6記載の画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジにおいて、
前記画像形成手段と前記中間転写装置のうち、少なくとも前記画像形成手段を構成する像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項7記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記中間転写装置と、前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段とを一体に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項7または8記載のプロセスカートリッジを着脱可能に具備してなることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5または6記載の画像形成装置において、
前記中間転写装置の中間転写体に沿って前記画像形成手段が複数配置され、各画像形成手段で前記像担持体上に現像色の異なる画像を形成して前記中間転写体に順次重ね合わせて転写した後、該中間転写体上の画像を二次転写位置で記録材に転写して多色またはカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10記載の画像形成装置に具備されるプロセスカートリッジにおいて、
前記中間転写装置の中間転写体に沿って配置された各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段を一体に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項11記載のプロセスカートリッジにおいて、
各画像形成手段の構成部材のうち、少なくとも前記像担持体と該像担持体を帯電させる帯電手段と、前記像担持体上の潜像を現像する現像手段を一体に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項12記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記現像手段は前記像担持体に対して接離可能な構成であり、かつカートリッジに対して着脱可能な構成であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項11乃至13のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジを、中間転写体に沿って少なくとも4個、着脱可能に具備してなることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005020016A JP2006208698A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | 中間転写装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
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ID=36965639
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JP2005020016A Pending JP2006208698A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | 中間転写装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009157091A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
Citations (4)
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JPH09311522A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | カラー画像形成装置 |
JP2000293049A (ja) * | 1999-04-05 | 2000-10-20 | Sharp Corp | 画像形成装置 |
JP2002268323A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-18 | Seiko Epson Corp | カラー画像形成装置 |
JP2004109706A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Ricoh Co Ltd | ベルト駆動装置・転写駆動システム・画像形成装置 |
-
2005
- 2005-01-27 JP JP2005020016A patent/JP2006208698A/ja active Pending
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