JP2006308750A - 多色画像形成装置 - Google Patents

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Yuki Nishizawa
祐樹 西沢
Kenji Takagi
健二 高木
Shigeru Kameyama
滋 亀山
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Abstract

【課題】モノカラーモードからフルカラーモードへ移行する際に、印字までの待ち時間を短縮する。
【解決手段】複数の感光体と、駆動伝達部材と、駆動伝達部材の位相差を検出する手段と、駆動伝達部材を駆動する複数のモータと、モータ制御手段とを備え、複数の感光体は、像担持体または転写材搬送手段に対し選択的に接触・非接触にすることが可能であり、感光体を少なくとも1つだけ駆動する第1の画像形成モードと、全ての前記感光体を駆動する第2の画像形成モードとを有する多色画像形成装置において、第1の画像形成モードから第2の画像形成モードへの切り換えの際に、駆動中の駆動伝達部材の被検出部材を検出し、部材を検出した時点を基準とした所定のタイミングに基づいて、停止中の回転体の駆動を、像担持体または転写材搬送手段と非接触の状態で開始させるように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は多色画像形成装置に関し、たとえば電子写真方式の多色画像形成装置および制御装置に関するものである。
従来より、電子写真方式の複写機やプリンタにおいては、感光体ドラムの周面にトナー像を形成して、転写ベルトに転写するか、または紙搬送ベルトにより搬送されてくる転写紙に当該トナー画像を転写する構成が知られている。当該感光体ドラムの周速と転写ベルト、または転写紙の搬送速度に相対的な変動が生じると、転写ベルトまたは転写紙上に形成された画像に、搬送方向における倍率誤差に起因する「色ずれ」が生じて良好な再現画像が得られなくなってしまう。
「色ずれ」が生じる原因の一つとして、感光体ドラムや転写ベルト、または紙搬送ベルトの駆動部品等の微少量偏心することが挙げられる。しかし、部品加工精度には一定の限界があり、駆動系において更なる高精度の速度安定化機構または制御が要求されている。
この問題を解決すべく、速度変動が周期的に発現するものであることを踏まえて、同一成形品のドラム駆動ギアを用い、これらの同一位置にマークを付し、画像転写位置が相対的に一致させるべくギアの組み合わせ構成を設定したものが、特許文献1にて知られている。
また、全ての感光体ドラムが回転するフルカラーモードから、ブラック単色の感光体ドラムのみが回転するブラック一色モードに切り換えたときに発生する問題に対し、ブラック以外の、カラーの感光体ドラムの相対位相のずれを補正すべく所定の駆動ギアを駆動させる相対位相補正手段を設定したものが、特許文献2にて知られている。
また、前記感光体ドラムの駆動部品等の偏心によって生じる速度変動の影響を軽減するために、感光体ドラムを転写ベルトまたは紙搬送ベルトに従動回転させ、かつ、各ドラムの偏心位相関係を調整する位相調整手段を設定したものが、特許文献3にて知られている。
特開昭61−156162号公報 特許第3186559号公報 特開平10−339976号公報
しかしながら、特許文献1の方法を採用して転写ベルトまたは転写紙上に形成された画像の搬送方向における倍率誤差を改善させた場合、以下に詳述するような問題があった。
近年、中間転写ベルトまたは紙搬送ベルトに対し、感光体ドラムを並列に配列した機構を採用した多色画像形成装置において、多色印刷とブラック一色の印刷とに切り換えができるようにしたものがある。ブラック一色の印刷時には、ブラック以外のカラーの感光体ドラムは中間転写ベルトまたは紙搬送ベルトから離間させ、書込みと回転を共に停止させる。この場合、特許文献1の方法で各感光体ドラムの画像転写位置を合わせておいたとしても、ブラック一色モードの印刷が終了した後では、駆動されたブラック用のドラム駆動ギヤと、その間停止していたカラーのドラム駆動ギヤとでは、相対位置の設定が一致しなくなるという問題が発生する。
また、特許文献2の方法を採用した場合、ブラック一色モードから多色印刷モードに切り換えるたびに切替シーケンスに多くの時間(数秒程度)をかかってしまい、フルカラーモードと、モノカラーモードとが混在したジョブを連続的に実行する場合は、印字されるまでの待ち時間が非常に長くなってしまうという問題があった。また、各色の回転体駆動ギア等の駆動構成部品がすべて同一の金型で形成され、駆動構成部品に設けられた目印を元に、各色の回転体が特定の位相関係となるように組み立てを行っているため、組み立て時の作業が煩雑になる。特に、感光体ドラムと感光体ドラム駆動ギアを固着する必要があるため、消耗部品である感光体ドラムをユーザー交換することが出来なくなってしまうという問題もあった。
また、特許文献3の方法を採用した場合、ブラック一色モードから多色印刷モードに切り換えるたびに中間転写ベルトまたは紙搬送ベルトの駆動トルクが変動し、ベルトの搬送速度に影響を及ぼして、トナー画像に影響を及ぼしたり、感光体ドラムと中間転写ベルトまたは紙搬送ベルトを当接した場合に感光体ドラム表面と中間転写ベルトまたは紙搬送ベルト表面が摺擦し、感光体ドラム表面傷になってしまい、画像不良を発生させるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑み、
(1)消耗部品である感光体ドラムをユーザー交換することが出来、
(2)ブラック一色モードから多色印刷モードに切り換える際の待ち時間をなくし、
(3)感光体ドラムまたは像担持体が傷つかない
ことを実現させつつ、搬送方向におけるトナー像の倍率誤差に起因する「色ずれ」を最小限に抑制する目的とする。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、以下の構成を備える。
(1)画像形成装置本体から取り外し可能であり、所定の色のトナー像を形成する複数の感光体と、
前記感光体と所定の位相に固定されて回転する駆動伝達部材と、
前記駆動伝達部材と所定の位相に固定されて回転する被検出部材及び検出手段と、
前記被検出部材を検出した結果から前記駆動伝達部材の位相差を判断する判断手段と、
前記駆動伝達部材を駆動する複数のモータと、
前記位相差に基づき、前記モータの速度制御または位置制御を行うモータ制御手段と、
前記感光体からトナー像を転写される像担持体と、
を備え、
前記複数の感光体と前記像担持体は、選択的に接触・非接触にすることが可能な構成であり、
前記感光体を少なくとも1つだけ駆動し、かつ前記像担持体に接触させ、
他の前記感光体は非駆動で、かつ前記像担持体に非接触である第1の画像形成モードと、
全ての前記感光体は駆動し、かつ前記像担持体に接触させる第2の画像形成モードと、
を有する多色画像形成装置において、
第1の画像形成モードから第2の画像形成モードへの切り換えの際に、
駆動中の駆動伝達部材の被検出部材を検出し、
該部材を検出した時点を基準とした所定のタイミングに基づいて、
停止中の回転体の駆動を、前記像担持体と非接触の状態で開始させること
を特徴とする多色画像形成装置。
本発明実施例には、下記の効果がある。
(1)感光体と所定の位相に固定されて回転する駆動伝達部材と、駆動伝達部材と所定の位相に固定されて回転する被検出部材及び検出手段とを持つことによって、感光体ドラムを消耗品として交換することが出来る。
(2)従来モノカラーモードからフルカラーモードへの移行時には、モータ回転が定常速度になってから位相調整制御を行っていた。しかし本発明では複数の感光体ドラムに対して、個々に駆動部を持ち、像担持体への非接触時に回転を開始するため、フルカラーモードの起動に先立って位相調整を行うことができるため、ユーザーの待ち時間を作ることがない。
(3)また、感光体ドラムは、像担持体への非接触時に回転を開始するため感光体ドラムまたは像担持体へ傷をつけることがない。
以下、本発明を図示の実施例に基いて詳細に説明する。
図1に、本実施例の画像形成装置としての、中間転写方式を用いた多色画像形成装置の概略構成図を示す。
本実施例では、インライン中間転写方式、つまり、それぞれ像担持体を備えた、複数の画像形成部にて各色のトナー像を形成するタンデム式のカラー画像形成装置を用いる。カラー画像形成装置は、画像入力データに基づき、像担持体としての中間転写ベルト7に沿って設けられた各色の複数の画像形成部において、感光体ドラム2Y,2M,2C,2K上に静電潜像を形成し、該静電潜像に対して単色トナーを現像し、単色トナー像を形成する。各画像形成部にて形成された単色トナー像を中間転写ベルト7上で重ね合わせて、多色トナー像を形成し、該多色トナー像を転写材Pに転写し、転写材P上の多重トナー像を定着器13で定着させる構成となっている。
以下各部の名称と共に、フルカラー画像形成工程の流れを説明する。
1Yは画像形成部で、感光体ドラム2Y、現像手段3Yを含み画像形成装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジである。イエロー(以下Yと記述する)と同様に、マゼンタ(以下Mと記述する)、シアン(以下Cと記述する)、ブラック(以下Kと記述する)、の計4色を備えており、構成は基本的に同一であるため、以下イエロー(Y)を代表して説明する。感光ドラム2Yは、各色個別にモータとギア等で構成されている駆動手段3Yと接続され、フルカラーモード印字時は図面上時計回りの方向に回転しながら画像形成動作を行う。画像形成動作は、まずレーザスキャナー6Yから画像信号に応じて感光ドラム2Y上に静電潜像を形成し、静電潜像は現像手段4Yによって可視化され、トナー像となる。感光ドラム2Y上のトナー像は、不図示の電源にて転写バイアスを印加された転写ローラ5Yによって中間転写ベルト7に転写される。中間転写ベルト7は、駆動ローラ10、テンションローラ8とテンションバネ9、1次転写ローラ5K、C、M、Yによって張架されており、本実施例では駆動ローラ10により矢印の方向に搬送速度120mm/secのスピードで回転される。上記の画像形成工程をY,M,C,Kと順次行い、中間転写ベルト7上にトナー像を重ね合わせることにより、フルカラートナー像が形成される。
上記フルカラートナー像の形成工程に同期して給紙カセット12から搬送された用紙である転写材Pは、二次転写ローラ11と中間転写ベルト7によって形成されるニップ部に導かれ、用紙P上に転写され、定着器13にて加圧および加熱することにより定着されたフルカラー画像となる。一方、二次転写部において用紙に転写されず中間転写ベルト7上に残留した廃トナーは、クリーニングブレード14で中間転写ベルト7から掻き落とされた後、不図示の廃トナー容器に格納される。
次に、ブラック1色のモノカラー画像形成工程について説明する。
モノカラー画像を形成する場合においては、不図示のモータでモード切替カム15を回転させ、図2(a)に図示した状態から(b)の状態にすることにより、1次転写ローラ5Y,5M,5Cを下降させ、モノカラー時に使用しない画像形成部を中間転写ベルト7より離間させる。中間転写ベルト7から離間した感光ドラム2Y,2M,2Cはモータの駆動を停止する。この状態でモノカラーの画像形成を行うことにより、モノカラー時に使用しない感光ドラム2Y,2M,2Cを停止させたまま画像形成することが可能となり、各色用の現像器4Y,4M,4Cの劣化、消耗を防止する。ただし、各色感光ドラム2Y,2M,2Cは中間転写ベルト7より離間させた状態でも駆動することが可能である。
次に、本装置の制御システムの概略について説明する。
図3は本装置の制御システムの概略構成を示す。
300は画像形成装置としてのプリンタである。301はプリンタ内の各装置を制御するプリンタ制御部である。302はプリンタ内の各装置へ電力を供給する電源である。303はプリンタ内の各部の状況を検知するセンサ類である。304はプリンタ制御部の指示によりモータ類を制御するモータ制御部304である。305はプリンタ内の各装置の動力源であるモータ類である。306はプリンタの動作状況をユーザに報知する表示部である。307はプリンタとホストコンピュータとの通信を行う通信コントローラである。308は転写電圧を出力する高圧電源、309はプリンタに印刷するデータを転送するホストコンピュータである。
次に、本装置のモータ制御についてYを代表して説明する。本発明実施例ではM,C,KはYと同一の構成であるため、説明は省略する。
図4において、3Yは駆動手段としてのDCブラシレスモータ、2Yはモータにより駆動される感光ドラムである。感光ドラム2Yは、感光ドラム側カップリング400、本体駆動部側カップリング401によって感光ドラム2Yを駆動するギア402と一体に回転する。そのとき、カップリング400及び401に回転方向に非対称な図形を採用することで、ギア402と感光ドラム2Yの位相は一方向に固定される。感光ドラム2Yを駆動するギア402にはフラグ403を設け、感光ドラム2Yの回転に伴い、フォトセンサ404の光路を遮るようにする。フラグ403のギア402に対する位置の決め方は、組み付け時にステーション間色ずれが最小となる位置にする。本実施例では、ギアの偏心位置に合わせてフラグを設置する。そのため、Y,M,C,Kステーションのフラグ位置をそろえることによってギアの偏心による色ずれが最小となる。
これにより感光ドラム1回転につき1回信号が出力される。あるいは、感光ドラム2Yや、感光ドラム2Yと一体のシャフトにフラグ403を設け、このフラグ403がフォトセンサ404を遮光するような構成としても良い。本構成を採用することにより、ユーザーは消耗品である感光ドラム2Yを簡単に交換でき、交換後もフラグ403とフォトセンサ404の状態は変わらないため、良好なモータ制御を行うことが出来る。
図5にモータ制御とDCブラシレスモータの構成を示す。500はモータ制御部304に搭載された、Digital Signal Processor(以下DSPと略記)である。
DSP500はDCブラシレスモータからのロータ位置信号により相切り替え制御、プリンタ制御部からの制御信号によるモータの始動、停止制御、およびプリンタ制御部からの速度信号と速度検知手段の出力とを比較し、ドライバを介して速度制御をおこなう。
DCブラシレスモータ3はU、V、Wの3相スター結線されたコイル501とロータ502をもつ。さらにロータの位置検出手段としてロータの磁極を検知する3個のホール素子503を備え、その出力はDSPに接続されている。また、ロータの外周上に設けられた磁気的パターン504と磁気センサ505からなる回転速度検知手段を持ち、その出力はDSPに接続されている。
506はDCブラシレスモータを駆動するドライバであり、ハイ側トランジスタ507とロー側トランジスタ508を各3個備え、それぞれコイル501のU、V、Wに接続されている。
DSPはホール素子が発生するロータ位置信号HU〜Wにより、ロータの位置を特定し、相切り替え信号を生成する。相切り替え信号UU〜W、LU〜Wは、ドライバの各トランジスタをオンオフ制御し励磁する相を順次切り替えロータを回転させる。
DSPは速度制御を行うために、回転速度指令値と回転速度情報を比較し、速度誤差情報を得る。また、位置制御を行うために、回転速度情報を積分したロータの位置情報と、位置指令値と比較し、位置誤差情報を得る。該位置誤差情報は、位置指令に対する遅れ/進みに応じて、回転速度指令値に加減算され、位置誤差を解消するように制御を行う。すなわち、目標の位置より遅れている場合は、回転速度指令値に位置誤差情報が加算されるため、モータ回転数が大きくなり、遅れを解消する。また、目標より進んでいる場合は、回転速度指令値から位置誤差情報が減算されるため、モータ回転数が小さくなり、進みを解消する。
上記のように、速度誤差情報と位置誤差情報からモータ操作量を演算し、その結果に応じて、相切り替え信号UU〜WはPWM信号として出力される。そのPWM信号のDUTYに応じて、駆動電流のチョッピングが行われ、モータの回転速度を制御する。
また、ロー側トランジスタを全相オンすることにより、モータにブレーキをかけることができる。
まず図6にてモノカラー印字モードのフローについて説明する。プリンタ制御部からモノカラーモード印字を指示されると図2(b)に示すように、1次転写ローラ5Y,M,Cは下降し、中間転写ベルト7より離間する(ステップ1)。プリンタ制御部からブラックの感光体ドラム2Kを駆動するモータ3Kの起動が指示され(ステップ2)、モータ制御部304は、モータ3Kと駆動ローラ10を駆動するモータに対して速度制御を行い、該モータを所定の加速カーブに従い速度指令を更新し、加速していく(ステップ4)。該モータが最終回転速度に達したら加速を終了する(ステップ5)。この一連の動作中、モータ3Y,3M,3Cは停止したままである。
次に、本発明実施例の特徴である、モノカラーモードから、フルカラーモードへの移行の制御について、図7を用いて説明する。なお、ここでは回転位置の基準となる感光ドラムは、ブラック用の2Kであり、感光ドラム2Y、2M、2Cの位置制御を行う場合について記述する。他の感光ドラム2M、2Cに対する制御は、2Yと同様であるため説明は省略する。
プリンタ制御部から、フルカラーモードへの切り替えを指示されると、プリンタ制御部はモータ3Yの駆動が指示され(ステップ1)、モータ制御部304は、カウント値start_cntに初期値をセットし(ステップ2)、ブラックの感光ドラムと同期して回転するフラグ403からの信号をモニターする(ステップ3)。フォトセンサからの信号が出力された時点から、一定周期でカウント値start_cntを減算させ(ステップ4)、start_cntが0になった時点で(ステップ5)、モータ3Yに対して速度制御を行い、各モータの相対速度差を最小にするように、モータ3Yを所定の加速カーブに従い位置指令を更新して、加速していく(ステップ6)。モータ3Yが定常回転速度に達したら加速を終了する(ステップ7)。以上(ステップ1)から(ステップ7)までの動作を、モータ3M,3Cに関しても同時に行う。
カウント値start_cntには、所定の値を、初期値として事前に設定しておく。カウント値の初期値は、以下のように設定することができる。
(1)停止中の回転体が、起動から所定の回転数に達するまでに回転する回転角度の差に応じて決定する。例えば、モータ3Y,3M,3Cを、回転中のブラックの感光体ドラム2Kのフォトセンサ404からの信号が出力された時点と同時に起動した場合に、ブラックの感光体ドラム2Kと、感光体ドラム2Y,2M,2Cの位相が揃って所定の回転数に達するように、カウント値の初期値を設定する。
(2)初期値をstart_cnt=0とする。すなわち、ブラックの感光体ドラム2Kのフォトセンサ404の信号が出力された時点で、モータ3Y,3M,3Cの駆動を開始する。この場合、感光体ドラム2Kのフォトセンサ404からの信号が出力された時点と同時に起動した場合に、感光体ドラム2Kと、感光体ドラム2Y,2M,2Cの位相差が、所望の位相差となるように、感光体ドラム2Y,2M,2Cを停止させておかなければいけない。
そのためには、例えばフルカラーモードからモノカラーモードへの切替時の感光体ドラム停止タイミングを、ドラムが完全停止までに回転する所要時間と、停止中のドラムが、起動から所定の回転数に達するまでに回転する所要時間の差に応じて決定する必要がある。
次に、本発明によって得られる効果について、シーケンスチャートを用いて説明する。
図8−aと図8−bは、画像形成装置の感光体ドラム2Kの回転速度、中間転写ベルト7の当接・離間状態、感光体ドラム2Y,2M,2Cの回転速度の動作シーケンスチャートである。
(a)は従来の画像形成装置における、モノカラーモードからフルカラーモードへの切替えシーケンスの一例である。以下、時間の経過に沿って詳述する。まず、中間転写ベルト7の当接と同時に停止中の感光体ドラム2Y,2M,2Cの駆動を同時におこなう(S3)。モータ3Y,3M,3Cの起動が終了してから位相調整制御を開始する(S4)。位相調整制御が終了し、感光体ドラムの回転スピードが定常速度で安定した後、フルカラーモードの印字を開始する(S5)。
(b)は本発明実施例における、モノカラーモードからフルカラーモードへの切替えシーケンスである。まず、中間転写ベルト7の当接(S3)に先立って、図7に示したフローチャートに従い感光体ドラム2Y,2M,2Cの駆動手段3Y,3M,3Cが個別に起動する(S2)。駆動手段3Y,3M,3Cの起動が終了した時点で、感光体ドラム3Kと感光体ドラム2Y,2M,2Cの位相は同一となっている(S3)。並行して中間転写ベルト7の起動を開始し(S3)、当接が終了した時点でフルカラーモードの印字が可能となる(S5)。
ここで、中間転写ベルト7の当接(S3)に先立って、感光体ドラム2Y,2M,2Cの駆動手段3Y,3M,3Cを起動する(S2)理由を、下記に詳述する。
1)駆動している中間転写ベルト7と、停止している感光体ドラムが当接すると、両者の表面に傷がつき、画像不良の原因となることがある。そのため、感光体ドラム2Y,2M,2Cを個別のタイミングで起動するためには、起動時に感光体ドラム2Y,2M,2Cは中間転写ベルト7から離間している必要がある。
2)中間転写ベルト7を離間した状態で、図7に示すフローチャートに従って感光体ドラム2Kの位相に合わせるべく感光体ドラム2Y,2M,2Cを起動することによって、高精度の位相調整を行うことが出来る。その理由として、中間転写ベルト7と感光体ドラム2Y,2M,2Cが当接していると、中間転写ベルト7の搬送速度に影響され、わずかに感光体ドラム2Y,2M,2Cの回転スピードが変動してしまうからである。
上記(a)(b)より、本発明によれば、従来に比べて時間T1だけフルカラーモード印字開始を早めることが出来る。位相調整制御は、感光体ドラムの速度をフラグ403によって測定し、制御にフィードバックしてゆくため、少なくとも位相調整制御の所要時間T1はドラム数回転以上の時間を要する。一例として、ドラム直径30mm,ドラム表面の回転速度120mm/secであり、位相調整制御に感光体ドラム10回転分の時間を要した場合、T1は約8秒となる。
すなわち本発明によれば、モード切替におけるユーザーの待ち時間を大幅に削減することが出来る。
以上の説明は、ブラックのみを印字するモノカラーモードについて説明したが、他の色の場合でも同様に制御できる。また、一色のみの印字でなく、2色、3色の印字でも同様に制御できる。
また、本実施例ではフラグ403のギア402に対する位置の決め方は、組み付け時にステーション間色ずれが最小となる位置にしたが、その他の実施形として次のようなものも考えられる。
まず中間転写ベルト7上にY,M,C,K全色の色ずれ測定パターンを印字し、パターン位置の測定結果から色ずれ量を最小とするギア402の、所望の位相を決める。次に色ずれ量を最小とする所望の位相と、フラグ403との相対位置を本体ホストコンピュータに記憶しておく。最後に、図7に示したモータ起動のフローチャートに従い、フラグ403からの信号を元に、全色のギア402の位相を、色ずれ量を最小とする所望の位相にそろえる方法である。
以上が、本実施形態における駆動制御方法についての説明である。なお、本発明はトナー象を転写される像担持体としての中間転写ベルト方式を採用した多色画像形成装置に限定されるものではなく、転写材搬送手段としての静電吸着ベルトを採用した多色画像形成装置にも適用できる。その場合、静電吸着ベルトの当接・離間手段や、感光体ドラムを駆動する駆動部の構成、モータ起動の制御フローなどは本発明の実施例1に説明した方法を適用することが出来る。
本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を説明する図 像担持体離間機構を説明する図 制御システムの概略構成を説明する図 主要部の構成を説明する図 主要部の構成を説明する図 動作を説明するフローチャート 動作を説明するフローチャート 動作を説明するシーケンスチャート
符号の説明
1 画像形成部
2 感光体ドラム
3 感光体ドラム駆動部
4 現像部
5 1次転写部
6 レーザースキャナ
7 中間転写ベルト
8 中間転写ベルトテンションローラ
9 スプリング
10 中間転写ベルト駆動ローラ
11 2次転写ローラ
12 給紙カセット
13 定着器
14 中間転写ベルトクリーニングブレード
15 中間転写ベルト離間カム
300 画像形成装置としてのプリンタ
301 プリンタ制御部
302 電源
303 センサ類
304 モータ制御部
305 モータ類
306 表示部
307 通信コントローラ
308 高圧電源
309 ホストコンピュータ
400 カップリング(感光体ドラム側)
401 カップリング(本体駆動部側)
402 ギア
403 フラグ
404 フォトセンサ
500 DSP
501 コイル
502 ロータ
503 ホール素子
504 磁気的パターン
505 磁気センサ
506 ドライバ
507 ハイ側トランジスタ
508 ロー側トランジスタ
P 転写材

Claims (1)

  1. 各々画像形成装置本体から取り外し可能であり、所定の色のトナー像を形成する複数の感光体と、
    前記感光体と所定の位相に固定されて回転する駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材と所定の位相に固定されて回転する被検出部材及び検出手段と、
    前記被検出部材を検出した結果から前記駆動伝達部材の位相差を判断する判断手段と、
    前記駆動伝達部材を駆動する複数のモータと、
    前記位相差に基づき、前記モータの速度制御を行うモータ制御手段と、
    前記感光体からトナー像を転写される像担持体または転写材を搬送する転写材搬送手段と、
    を備え、
    前記複数の感光体と前記像担持体または転写材搬送手段は、選択的に接触・非接触にすることが可能な構成であり、
    前記感光体を少なくとも1つだけ駆動し、かつ前記像担持体または転写材搬送手段に接触させ、
    他の前記感光体は非駆動で、かつ前記像担持体または転写材搬送手段に非接触である第1の画像形成モードと、
    全ての前記感光体は駆動し、かつ前記像担持体または転写材搬送手段に接触させる第2の画像形成モードと、
    を有する多色画像形成装置において、
    第1の画像形成モードから第2の画像形成モードへの切り換えの際に、
    駆動中の駆動伝達部材の被検出部材を検出し、
    該部材を検出した時点を基準とした所定のタイミングに基づいて、
    停止中の回転体の駆動を、前記像担持体または転写材搬送手段と非接触の状態で開始させること
    を特徴とする多色画像形成装置。
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