JP2006242161A - 過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法 - Google Patents

過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リーンバーン運転時においてもパージ燃料量を学習により把握し、パージ処理を空燃比の変動を抑制しつつ実行することのできる過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法を提供する。
【解決手段】 機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を実行する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、過給機付内燃機関のパージ制御方法、特に、過給機付きリーンバーンエンジンにおけるパージ制御方法に関する。
一般に、内燃機関を搭載した車両においては、燃料タンク内で発生する燃料の蒸発ガスが大気中に排出されることを防止するため、蒸発燃料パージシステムを備えている。この蒸発燃料パージシステムは、蒸発燃料をキャニスタ等の捕集装置に一時的に吸着させ、所定のパージ処理実行条件成立時に内燃機関の運転状態に応じて蒸発燃料をパージして機関の吸気系に導入することにより、燃料蒸発ガスが大気に放散されるのを抑止するようにしている。
一方、燃費向上と低エミッション化という観点から、例えば、低負荷および中負荷運転域での燃焼を改善し、理論空燃比(以下、ストイキとも称す)よりも薄い空燃比での安定燃焼を可能とし、理論熱効率の向上やポンピングロスの低減を図った過給機付きリーンバーンエンジンが近年注目されている。このようなリーンバーンエンジンにおいては、リーンバーン運転時の目標空燃比がリーン限界(サージ限界、燃焼限界)付近に通常設定されるため、実際の空燃比が目標空燃比よりもリッチ側にずれるとノッキングが発生し易くなり、また、リーン側にずれるとサージや失火が発生し易くなる。従って、通常のストイキエンジンよりもさらに細かな空燃比制御が求められる。
ところで、このような過給機付きリーンバーンエンジンにおいて、燃料蒸発ガスを吸気系に導入するパージ処理実行の際は、パージされる燃料蒸発ガスの濃度、いわゆるパージガス濃度とその流量に依存するパージ燃料量がインジェクタから噴射される燃料量に加えて機関に導入されることになる。この場合、特に、そのリーンバーン運転時においては、理論空燃比による運転時に比して同一空気量に対する燃料比率が低いので、空燃比はかかる付加されるパージ燃料量の影響を受け易い。
そこで、例えば、特許文献1には、リーンバーン運転時において、パージ処理を中止したり、パージ制御弁の開度を制御してキャニスタからのパージ流量を適宜制限して、その空燃比変動への影響を防止するようにした技術が開示されている。
特開平11−287162号公報
上述のように、過給機付きリーンバーンエンジンにおいては、特に、そのリーンバーン運転時におけるパージ燃料量が空燃比変動へ大きく影響するので、そのパージ燃料量の導入による空燃比の目標空燃比からのずれをOセンサ等の空燃比センサにより検出し、そのずれを修正すべく、インジェクタからの燃料噴射量を変えたりパージ制御バルブの開度によるパージ燃料量を変えることにより、機関に導入される全燃料量を補正するフィードバック制御が考えられる。
しかしながら、空燃比が理論空燃比である場合には、この理論空燃比になるように空燃比センサでの検出に基づきフィードバック制御すればよいが、リーンバーン運転時においては、上記空燃比センサの空燃比検出感度が低いので、かかる空燃比センサを用いたフィードバック制御を行なってもパージ燃料量を正確に把握することができず、充分な制御精度が得られないという問題がある。
また、上述の特許文献1に記載の技術は、パージ処理を行なう緊急性がない場合には許容できるが、キャニスタの吸着能力を超える程の蒸発燃料が発生している場合には、超過分が大気に放出される等の問題を生じるので、根本的な解決とはならない。
そこで、本発明の目的は、かかる従来の問題を解消し、リーンバーン運転時においてもパージ燃料量を学習により把握し、パージ処理を空燃比の変動を抑制しつつ実行することのできる過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の一形態になる過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法は、機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明の他の形態になる過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法は、機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする。
さらに、上記目的を達成する本発明のさらに他の形態になる過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法は、機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を所定時間実行し、さらに、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする。
本発明の一形態によれば、リーンバーン運転領域でのパージ処理の際には、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更される。この結果、パージ燃料量が変更されて、機関に導入される全燃料供給量も変更され、実過給圧も変化する。そして、目標過給圧と実過給圧との偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度が学習値として更新される。この目標過給圧と実過給圧との偏差が所定値以下ということは、そのリーンバーン運転に必要とされる全燃料供給量がインジェクタからの噴射燃料量とパージ燃料量とにより満たされていることを意味するので、既知の全燃料供給量およびインジェクタからの噴射燃料量との関係から、そのパージ燃料量の適正量、換言すると、適正なパージ制御バルブの開度が学習されたことになる。かくて、この学習された適正なパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が設定されてパージ処理が継続して実行されるので、リーンバーン運転時においても、そのリーン空燃比の変動を抑制しつつパージ処理を実行することが可能となる。
また、本発明の他の形態によれば、リーンバーン運転領域でのパージ処理の際には、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更される。この結果、パージ燃料量が変更されて、機関に導入される全燃料供給量も変更され、実ターボ回転数も変化する。そして、目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度が学習値として更新される。この目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差が所定値以下ということは、そのリーンバーン運転に必要とされる全燃料供給量がインジェクタからの噴射燃料量とパージ燃料量とにより満たされていることを意味するので、既知の全燃料供給量およびインジェクタからの噴射燃料量との関係から、そのパージ燃料量の適正量、換言すると、適正なパージ制御バルブの開度が学習されたことになる。かくて、この学習された適正なパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が設定されてパージ処理が機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更される。この結果、パージ燃料量が変更されて、機関に導入される全燃料供給量も変更され、実過給圧も変化する。そして、目標過給圧と実過給圧との偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度が学習値として更新される。この目標過給圧と実過給圧との偏差が所定値以下ということは、そのリーンバーン運転に必要とされる全燃料供給量がインジェクタからの噴射燃料量とパージ燃料量とにより満たされていることを意味するので、既知の全燃料供給量およびインジェクタからの噴射燃料量との関係から、そのパージ燃料量の適正量、換言すると、適正なパージ制御バルブの開度が学習されたことになる。かくて、この学習された適正なパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が設定されてパージ処理が継続して実行されるので、リーンバーン運転時においても、そのリーン空燃比の変動を抑制しつつパージ処理を実行することが可能となる。
さらに、本発明のさらに他の形態によれば、リーンバーン運転領域でのパージ処理の際には、まず、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更され、目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度が学習値として更新され、そして、この学習された適正なパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が設定されてパージ処理が所定時間実行される。その後、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更され、さらに、この学習された適正なパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が設定されてパージ処理が実行される。このように、まず、目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じてパージ制御バルブ開度が学習されるので、過給圧に比べ応答速度の速いターボ回転数により速やかに学習が行われ、特にパージ処理開始初期の過渡的なリーン空燃比の変動を小さく抑えることができる。そして、その後に目標過給圧と実過給圧との偏差に応じてパージ制御バルブ開度が学習されるので、リーンバーン運転時においても、そのリーン空燃比の絶対的な変動を抑制しつつパージ処理を実行することが可能となる。
以下添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明が実施される、過給機としてターボチャージャを備えると共に、ポート噴射用インジェクタを備えた過給機付きリーンバーンエンジンの概要を示すシステム構成図であり、10はエンジン本体である。
エンジン10の吸気系として、吸気ポートに吸気マニホルド12が連通され、この吸気マニホルド12の各気筒の吸気通路集合部にスロットルバルブ16が介装されたスロットルチャンバ14が連通されている。スロットルバルブ16はスロットルモータ15によって駆動される、いわゆる電制スロットルバルブである。そして、このスロットルチャンバ14にはスロットルバルブ16の開度を検出するためのスロットル開度センサ18が設けられている。さらに、スロットルチャンバ14の上流の吸気通路にはターボチャージャ20のコンプレッサ20Cが設けられている。そして、各気筒の吸気ポートの直上流には、ポート噴射用インジェクタ22が配設され、また、シリンダヘッドの気筒毎に不図示の点火プラグが配設されている。なお、吸気通路の最上流にはエアフィルタおよびその下流にエアフローメータが配設されている。
一方、エンジン10の排気系としては、排気ポートに連通する排気マニホルド24により排気が合流され、排気マニホルド24に排気通路が接続されている。そして、この排気通路にターボチャージャ20のタービン20Tが介装され、その下流に、三元触媒26が配設されている。ターボチャージャ20は、タービン20Tに導入する排気のエネルギーによりコンプレッサ20Cが回転駆動され、空気を吸入、加圧して過給するものであり、本実施の形態では、過給圧制御装置としてタービン20Tの入口側と出口側とを連通するバイパス通路にウェストゲートバルブ20WGを有している。このウェストゲートバルブ20WGは、ウェストゲートバルブ作動用アクチュエータ28により駆動されて開閉される。ここでウェストゲートバルブ駆動用アクチュエータ28は、例えばコンプレッサ20Cの下流で且つスロットルバルブ16上流の過給圧を作動圧力として作動され、その供給圧力経路に介装された不図示の開閉制御弁のデューティ制御により、ウェストゲートバルブ駆動用アクチュエータ28への供給圧力が制御される。
一方、燃料タンクに発生する燃料蒸発ガスを捕集する捕集容器であるキャニスタ30が、ベーパ通路を介して不図示の燃料タンクに接続されており、さらにキャニスタ30はそこに捕集された燃料蒸発ガスをエンジン10の吸気系に供給するためのパージ通路32に接続されている。そして、パージ通路32はターボチャージャ20のコンプレッサ20C上流に開口されたパージポート34に連通されている。キャニスタ30の内部には、周知のように燃料蒸発ガスを吸着する吸着材(活性炭)が充填されており、パージ中にキャニスタ30内に逆止弁を介して大気を導入するための大気通路が設けられている。さらに、パージ通路32には、パージ量を制御するパージ量制御手段としてのパージ制御バルブ36が介設されており、このパージ制御バルブ36の開度が後述する電子制御ユニット50により、例えばデューティ制御されることで、キャニスタ30内でパージ処理される燃料蒸発ガス量、延いてはエンジン10に導入される燃料量(以下、パージ燃料量と称す)が制御されるように構成されている。
また、電子制御ユニット(以下、ECUとも称す)50は、CPUと、ROM、RAMおよびバックアップ用RAM、タイマとI/Oインターフェースがバスラインを介して互いに接続されたマイクロコンピュータと、その周辺回路とから構成されている。そして、エンジン10には、エンジン10の回転数を算出するためのクランク角センサ(以下、回転数センサと称す)38やアクセルペダルの踏込み量(以下、アクセル開度と称す)を検出するアクセル開度センサ40およびスロットルバルブ16の開度を検出する上述のスロットル開度センサ18、エンジン10の冷却水温を検出する不図示の水温センサ等が設けられている。さらに、過給圧を制御するのに用いられる過給圧センサとしての吸気マニホルド圧力センサ42およびタービン20Tまたはコンプレッサ20Cの回転数を検出するターボ回転数センサ44が設けられ、上述のセンサと共に、これらの各種センサの出力が上述のマイクロコンピュータ等で構成される電子制御ユニット(ECU)50に送られるようになっている。なお本実施の形態では、圧力センサ42はスロットルバルブ16の下流位置の吸気マニホルド12に取付けられている。
さらに、電子制御ユニット50は、各センサから送られてきた出力値に応じて、燃料噴射量、点火時期、過給圧等を制御する。なお、燃料噴射量、点火時期、過給圧等の制御のために使用される制御値は、例えば縦軸にアクセル開度やスロットル開度、あるいは吸入空気量等のエンジンの負荷をとり、横軸にエンジン回転数をとったエンジン10の運転状態を表すマップに、エンジン10の要求特性等に合わせて実験的に求めた最適値が制御値または目標値として設定されており、これらのマップは電子制御ユニット50のテーブルに保存されている。本実施の形態では、上記パージ制御に関しては、図2および図3に示すように、エンジンの負荷を代表するスロットル開度(トルク)を縦軸に取り、エンジン回転数を横軸に取ったマップに依っている。
すなわち、図2に示すマップは、縦軸にスロットル開度で表されるトルクTを横軸にエンジン回転数Neを取って、吸気マニホルド12内の圧力、すなわち過給圧の最適値を目標過給圧Pboostrqとして、予め実験等により求め運転状態に対応させて規定したものである。また、図3に示すマップは、同じく、縦軸にスロットル開度で表されるトルクTを横軸にエンジン回転数Neを取って、ターボ回転数の最適値を目標ターボ回転数Ntrqとして、予め実験等により求め運転状態に対応させて規定したものである。
ここで、上述の構成になるターボチャージャ付リーンバーンエンジン10のパージ制御方法として実行される制御形態の一例を、図4のフローチャートに示す制御ルーチンに基づき説明する。この制御ルーチンは所定の周期で実行され、制御が開始されると、まず、ステップS401において、過給リーンバーン運転中においてのパージ処理が必要か否かが判定される。このパージ処理が必要か否かの判定は、例えば、不図示の圧力センサの検出値に基づき燃料タンク内の燃料蒸気圧が所定値を超えたか否かによって行なうか、キャニスタ30への燃料蒸発ガスの吸着量を計測または推定することによっても行なうことができる。ここで、パージ処理が必要でないときは、この制御ルーチンは終了される。
そして、パージ処理が必要であると判定されるとステップS402に進み、スロットル開度センサ18からの検出値によるスロットル開度によるトルクTおよび回転数センサ38からの算出値によるエンジン回転数Neが取込まれる。さらに、次のステップS403において、後で明らかになる前回のパージ制御ルーチンサイクルにおける学習値によりパージ制御バルブ36の開度が設定される。ここでいうパージ制御バルブ36の開度とは、そのデューティ比で表され、例えばデューティ比が100%のときが全開、0%のときが全閉である。そして、ステップS404においてパージ制御バルブ36が上述の開度(デューティ比)に制御されて、その設定量のパージ燃料の導入が開始される。ここで、この導入されるパージ燃料量をQvとする。
次に、ステップS405においてこのパージ燃料の導入よる運転状態の変化を検出すべく、再度、エンジン回転数NeおよびトルクTと圧力センサ42からの検出値による吸気マニホルド12内の圧力、すなわち実過給圧Pidとが取込まれる。そして、ステップS406に進み、この実過給圧Pid(図4には吸気マニホルド圧と表示されている)と目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値以下か否かが判定される。この目標過給圧Pboostrqは、上述の図2のトルクとエンジン回転数とのマップ内に運転状態に対応させて規定されており、ステップS405において取込まれたスロットル開度に対応するトルクTおよびエンジン回転数Neに基づき求められるものである。そこで、かかる実過給圧Pidと目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値を超えるときはステップS407に進み、実過給圧Pidを目標過給圧Pboostrqに合わせこむようにパージ制御バルブ36がデューティ制御される。換言すると、実過給圧Pidが目標過給圧Pboostrqより高いときは、導入されたパージ燃料量Qvが多いことを意味するので、パージ制御バルブ36はパージ燃料量を減少させる開度(デューティ比を所定量減ずる)に制御される。一方、実過給圧Pidが目標過給圧Pboostrqより低いときは、導入されたパージ燃料量Qvが少ないことを意味するので、パージ制御バルブ36はパージ燃料量を増加させる開度(デューティ比を所定量増やす)に制御される。そして、ステップS408に進み、この減少ないしは増加されたパージ制御バルブ36の開度が新たな学習値として更新される。なお、ここで更新されたパージ制御バルブ36の開度の学習値は、前述のステップS403において用いられることになる。
一方、上述のステップS406における判定で、実過給圧Pidと目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値以下のときは、ステップS403で設定された前回の学習値によるパージ制御バルブ36の開度、換言すると、この開度による導入パージ燃料量Qvが適正であったとして、この制御ルーチンは終了される。
かくて、本制御の形態によれば、リーンバーン運転時においても、エンジンの運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、導入されるパージ燃料量Qvが学習により正確に把握されるので、そのリーンバーン運転に必要とされる全燃料供給量Qtとの関係から、ポート噴射用インジェクタ22からの実際の燃料噴射量Qf(=Qt−Qv)が正確に求められる。従って、リーンバーン運転時においても、そのリーン空燃比の変動を抑制しつつパージ処理を実行することが可能となる。
次に、上述の構成になるターボチャージャ付リーンバーンエンジン10のパージ制御方法として実行される制御形態の他の例を、図5のフローチャートに示す制御ルーチンに基づき説明する。この制御ルーチンも所定の周期で実行され、ステップS501における過給リーンバーン運転中においてのパージ処理が必要か否かの判定、ステップS502におけるトルクTおよびエンジン回転数Neの取込み、ステップS503においての前回のパージ制御ルーチンサイクルにおける学習値によるパージ制御バルブ36の開度の設定、およびステップS504におけるパージ制御バルブ36が上述の開度(デューティ比)に制御されて所定量のパージ燃料の導入が開始されることについては、前制御形態のステップS401ないしステップS404と同じであるので。その説明を援用する。
そして、次のステップS505において、パージ導入過渡中か否かが判定される。この過渡中とは、パージ導入開始から所定時間以内(例えば、数秒間)を意味し、パージ燃料の付加開始により空燃比の変動が生じ易い期間である。そこで、このステップS505において過渡中であると判定されるとステップS506に進み、このパージ燃料の導入よる運転状態の変化を検出すべく、エンジン回転数Ne、トルクTおよびターボ回転数センサ44からの検出による算出値、すなわち実ターボ回転数Ntが取込まれる。そして、ステップS507に進み、この実ターボ回転数Ntと目標ターボ回転数Ntrqとの偏差が所定値以下か否かが判定される。この目標ターボ回転数Ntrqは、上述の図3のトルクとエンジン回転数とのマップ内に運転状態に対応させて規定されており、ステップS506において取込まれたトルクTおよびエンジン回転数Neに基づき求められるものである。そこで、実ターボ回転数Ntと目標ターボ回転数Ntrqとの偏差が所定値を超えるときはステップS508に進み、パージ制御バルブ36が実ターボ回転数Ntを目標ターボ回転数Ntrqに合わせこむようにデューティ制御される。換言すると、実ターボ回転数Ntが目標ターボ回転数Ntrqより高いときは、導入されたパージ燃料量Qvが多いことを意味するので、パージ制御バルブ36はパージ燃料量を減少させる開度(デューティ比を所定量減ずる)に制御される。一方、実ターボ回転数Ntが目標ターボ回転数Ntrqより低いときは、導入されたパージ燃料量Qvが少ないことを意味するので、パージ制御バルブ36はパージ燃料量を増加させる開度(デューティ比を所定量増やす)に制御される。そして、ステップS509に進み、この減少ないしは増加されたパージ制御バルブ36の開度が新たな学習値として更新される。
そして、再度、ステップS505に戻り、過渡中の所定時間が経過するまで上述のステップS506ないしステップS509が繰り返される。一方、上述のステップS507における判定で、実ターボ回転数Ntと目標ターボ回転数Ntrqとの偏差が所定値以下のときは、ステップS503で設定された前回の学習値によるパージ制御バルブ36の開度、またはステップS509において更新された学習値によるパージ制御バルブ36の開度、換言すると、この開度による導入パージ燃料量Qvが適正であることを意味するのでさらに更新することなく、ステップS505に戻る。そして、この所定時間が経過するとステップS510に進む。
さらに、ステップS510においては、再度、このパージ燃料の導入よる運転状態の変化を検出すべく、エンジン回転数Ne、トルクTおよび吸気マニホルド圧力センサ42からの検出値による吸気マニホルド12内の圧力、すなわち実過給圧Pidが取込まれる。そして、ステップS511に進み、この実過給圧Pid(図5には吸気マニホルド圧と表示されている)と目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値以下か否かが判定される。この目標過給圧Pboostrqは、前述のように、図2のトルクとエンジン回転数とのマップ内に運転状態に対応させて規定されており、ステップS510において取込まれたスロットル開度に対応するトルクTおよびエンジン回転数Neに基づき求められるものである。そこで、実過給圧Pidと目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値を超えるときはステップS512に進み、実過給圧Pidを目標過給圧Pboostrqに合わせこむようにパージ制御バルブ36がデューティ制御される。換言すると、前述のように導入されたパージ燃料量Qvが多いことを意味する、実過給圧Pidが目標過給圧Pboostrqより高いときは、パージ制御バルブ36がパージ燃料量を減少させる開度に制御される。一方、導入されたパージ燃料量Qvが少ないことを意味する、実過給圧Pidが目標過給圧Pboostrqより低いときは、パージ制御バルブ36がパージ燃料量を増加させる開度に制御される。そして、ステップS513に進み、この減少ないしは増加されたパージ制御バルブ36の開度が新たな学習値として更新される。なお、ここで更新されたパージ制御バルブ36の開度の学習値は、前述のステップS503において用いられることになる。
一方、上述のステップS511における判定で、実過給圧Pidと目標過給圧Pboostrqとの偏差が所定値以下のときは、ステップS503で設定された前回の学習値によるパージ制御バルブ36の開度、またはステップS509において更新された学習値によるパージ制御バルブ36の開度、換言すると、この開度による導入パージ燃料量Qvが適正であったとして、この制御ルーチンは終了される。
なお、上述の図5のフローチャートに示す制御ルーチンを参照して説明した形態では、リーンバーン運転領域でのパージ処理が開始されると、まず、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更され、この偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度が学習値として更新され、そして、適正なパージ燃料量をもたらすこの学習されたパージ制御バルブの開度に設定されてパージ処理が所定時間実行され、その後、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度が変更され、さらに、適正なパージ燃料量をもたらすこの学習されたパージ制御バルブの開度に設定されてパージ処理が継続して実行されるようにしたが、これに代え、目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じてのみパージ制御バルブ開度の学習値を更新する形態であってもよい。換言すると、図5のフローチャートに示す制御ルーチンにおいて、ステップS510以下を省略し、ステップS505におけるパージ導入過渡中でない、すなわち所定時間を超えたと判定されたときにこの制御ルーチンを終了するようにしてもよい。
本発明が実施される過給機付きリーンバーンエンジンの概要を示すシステム構成図である。 運転状態に対応して規定された過給圧の目標値マップである。 運転状態に対応して規定されたターボ回転数の目標値マップである。 本発明のパージ制御方法による制御形態の一例を示すフローチャートである。 本発明のパージ制御方法による制御形態の他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
15 スロットルモータ
16 スロットルバルブ
18 スロットル開度センサ
20 ターボチャージャ
22 ポート噴射用インジェクタ
20WG ウェストゲートバルブ
30 キャニスタ
32 パージ通路
36 パージ制御バルブ
38 回転数センサ
40 アクセル開度センサ
42 圧力センサ
44 ターボ回転数センサ
50 電子制御ユニット(ECU)

Claims (3)

  1. 機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、
    前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、
    前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、
    該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法。
  2. 機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、
    前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、
    前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、
    該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法。
  3. 機関の運転領域の少なくとも一部にリーンバーン運転領域を含む過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法であって、
    前記リーンバーン運転領域でのパージ処理の際に、機関の運転状態に対応した目標ターボ回転数と実ターボ回転数との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、
    前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、
    該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を所定時間実行し、さらに、
    機関の運転状態に対応した目標過給圧と実過給圧との偏差に応じて、機関に導入されるパージ燃料量を決定するパージ制御バルブの開度を変更し、
    前記偏差が所定値以下となるまでパージ制御バルブ開度を学習値として更新し、
    該更新された学習値に基づきパージ制御バルブの開度を設定してパージ処理を継続して実行することを特徴とする過給機付きリーンバーンエンジンのパージ制御方法。
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