JP2006240664A - 包装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 柔軟な包装袋の袋口に簡単、確実に挿入できるようにした補助具を備えた包装機を提供すること。
【解決手段】 包装袋を開口する袋口開口機構と、所定径を有する環状リングと環状リングの外周囲の一部を回動自在に挟持する一対の第1、第2アームとからなるホッパーと、ホッパーの駆動を行うホッパー導入機構と、前記各機構を動作させる操作機構と、を備えた包装機において、第1アームはホッパー導入機構に固定され、第2アームは降下規制部材を備え、第1アームに環状リングを介して吊下され、ホッパー導入機構を上昇させた際には、袋口開口機構により包装袋の袋口を開口させると共に、第1アームを引き上げ第2アームを近接させて環状リングを垂下状態にし、ホッパー導入機構を下降させた際には、ホッパーを包装袋へ挿入させ、下降が進むと、降下規制部材により第2アームの降下を停止させて、環状リングを包装袋内で水平状態に保持させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、包装機に係り、更に詳しくは、長尺な野菜、果物などを柔軟な包装袋、例えばプラスチックフィルム製包装袋の中に簡単に挿入できる補助具を備えた包装機に関する。
スーパーマーケットなどで販売されている野菜類、例えばなす、きゅうり、アスパラ、長ねぎ、ゴボウ、長芋などは、透明なプラスチックフィルム製の包装袋に袋詰めされ、商品棚などに陳列されている。これらの袋詰め作業は、生産者から集荷され、スーパーマーケットなどに納入されるまでの過程で行われ、殆ど手作業で行われている。
これらの袋詰め作業のうち、特に長尺な野菜、例えばアスパラ、長ねぎ、ゴボウ或いは長芋等の袋詰めは、包装袋にプラスチックフィルム製の柔軟且つ透明で、長尺のものが使用されることから、包装袋の袋口の開口が困難で、またこの袋口から長尺野菜を投入しても、長尺野菜が袋の途中に引っ掛かってしまい底部までスムーズに投入できないことが多く、これら長尺野菜の袋詰め作業には多大な労力と時間が費やされ面倒な作業となっている。
このような袋詰め作業を軽減するために、これまで多くの包装装置が開発され、その内容が特許文献で紹介されている。(例えば、特許文献1、2参照)。
下記特許文献1に記載された包装装置は、包装袋を保持する保持部と、この保持部の上方に配置され包装袋に空気を吹き込む送気部と、野菜等の物品を包装袋内に案内するガイド部とを備えたものである。そして、ガイド部は、保持部の上に上下動可能に設置し、このガイド部を下動させたときに、下端を包装袋の中に没入させるとともに係止部に係止させ、また、係止部の係止を解除したときに付勢手段により上動するようになっている。
また、下記特許文献2に記載された袋詰め装置は、固定されたガイド部材に沿って上下に移動可能で且つ開き角度が可変のじょうごを備え、そのじょうごの直下に、袋の一部を切り欠いた封筒状の上部にミシン目を有する包装袋を重ねて保持板に保持ピンで固定したものである。その使用法は、先ず、包装袋を空気流によって開口させ、上方の位置に引き上げられたじょうご内に葉菜類を投入し、じょうごを下降させつつじょうごの下部開口を上部開口より大きく開かせて、内部に葉菜類を包装袋内に自重で落下させることによりミシン目から切断して袋詰めするようになっている。
特開平9−267808号公報(図1、段落〔0008〕〜〔0013〕) 特開平6−1316号公報(図5、段落〔0012〕〜〔0025〕) 国際公開番号WO2004/080811 A1(図10)
上記特許文献1の包装装置におけるガイド部は、ステンレス等の金属製で半円形筒状に形成された2つのガイド部材で構成され、このガイド部材は下端が上部に比べて絞られ、且つ上端がビスで互いに回動可能に連結されて下端が左右に開くように設けられ、フックで支持部材を中央に釣支した構成となっている。
このガイド部は、上記のように半円形筒状に形成された2つのガイド部材で構成されており、ガイド部材を包装袋の袋口に挿入する際に、半円形筒状体を合わせた下端の筒状体の直径を小さくなるようにしている。しかし、この直径を小径にするには限度があり、そのため包装袋の袋口を大きく拡げなければならない。しかしながら、ガイド部材の小径、袋口の拡大及びガイド部材の袋口へのタイミング等は、何れも難しい課題となっている。
また、上記特許文献2の袋詰め装置のじょうごは、水平の断面がほぼ楕円形の円筒を楕円の短軸を含む垂直な面で2つの半截の楕円筒に分割されて、分割線に沿って縦方向に重ねしろをとって重ね合わせられ、重ねしろ中央よりやや下端寄りに設けたピンで2つの半截の楕円筒を回動可能に留め合わせて、上部開口と下部開口のいずれか一方の大きさが大に、他方が小になるように相互に可変にされるようになっている。
このじょうごも、2つの半截の楕円筒に分割されたものであることから、上記文献1のガイド部材とほぼ同じ課題を有している。
そこで、本件の出願人は、これまでの包装装置のような課題を解決すべく開発をすすめ、その成果を既に国際特許出願している(上記特許文献3参照)。図5は上記特許文献3に開示した包装機の斜視図である。
この包装機1Aは、包装袋に粘着して袋口を開口する開口機構40Aと、この開口機構によって開口された袋口に挿入されるホッパー10Aを有するホッパー導入機構30Aと、この開口機構40A及びホッパー導入機構30Aに連動して前記ホッパー10Aを上下動させる操作レバー21Aを有する操作機構20Aとを備え、この操作レバー21Aを一方向へ動かすことにより、ホッパー10Aを上昇させ、このホッパーの上昇移動に連動して開口機構40Aにより包装袋の袋口を開口させ、その後、操作レバー21Aを反対方向へ動かして、ホッパー10Aを下降させてその先端部を袋口内へ挿入させ、ホッパーの他端開口から被包装物を投入するようにしたものである。
この包装機によれば、操作レバーを一方向、例えば下方へ押し下げることにより、ホッパーを上昇させ、これに連動させて開口機構により包装袋の袋口を開口させた後、操作レバーを反対方向、例えば上方へ持ち上げることにより、ホッパーを下降させその先端部を袋口内へ挿入させ、ホッパーの他端から被包装物を投入することができる。
したがって、包装袋の袋口には、ホッパーの先端部が挿入された状態でホッパーの他端から被包装物が投入されるので、長尺な被包装物を的確にしかもスムーズに長尺な包装袋へ袋詰めが可能となる。そして、包装袋に柔軟性のあるものを使用しても、袋体を損傷することなく簡単に開口できる。
しかしながら、上記特許文献3の包装機は、長尺でかつ重量の比較的軽い被包装物、例えば長ねぎ等を包装する場合、ホッパーの構造が被包装物の自重により開口するようになっているため、まれにホッパー内で被包装物が引っ掛かり、包装袋内に入らないことがあった。
そこで、本願の出願人はこの包装機の改良をさらに進めてきたところ、ホッパーの構造を変更することにより、このような引っ掛かりを抑止できることを見出し、本願発明に至ったものである。
すなわち、本発明は上記の包装機をさらに改良したものであり、本発明の目的は、柔軟な包装袋の袋口に簡単、確実に挿入できるようにした補助具を備えた包装機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願の請求項1に記載の包装機は、複数枚の包装袋が装着された袋保持具と、前記袋保持具に装着された包装袋の袋口を開口する袋口開口機構と、前記袋口開口機構により開口された袋口に挿入されるホッパーと、前記ホッパーの持ち上げ及び前記袋口への挿入を行うホッパー導入機構と、前記袋口開口機構及び前記ホッパー導入機構を動作させる操作機構と、一対の支柱を有し上記各機構を一体に保持する基台と、を備えた包装機において、
前記ホッパーは、所定径を有する環状リングと、この環状リングの外周囲の一部を回動自在に挟持する一対の第1、第2アームとからなり、前記第1アームは前記ホッパー導入機構に固定され、前記第2アームは降下規制部材を備えるとともに前記第1アームに前記環状リングを介して吊下され、前記第1、第2アームは対向して平行に垂下され、
前記操作機構を操作して前記ホッパー導入機構を上昇させた際には、この上昇に連動して前記袋口開口機構により包装袋の袋口を開口させると共に、前記ホッパーの第1アームを引き上げて前記第2アームを前記第1アームに近接させて前記環状リングを垂下状態にし、次いで、前記操作機構により前記ホッパー導入機構を下降させた際には、前記環状リングを垂下した状態で前記ホッパーを前記包装袋の袋口へ挿入させ、前記下降が進み、前記ホッパーが包装袋の所定位置まで挿入された時点で、前記降下規制部材により前記第2アームの降下を停止させて、前記環状リングを包装袋内で水平状態に保持させることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の包装機にかかり、前記第1、第2アームは、前記環状リングを複数個挟持し、下端部が前記環状リングのうち最下位に位置する環状リングよりさらに下方へ所定長さ延設していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の包装機にかかり、前記第1、第2アームは、両アームを連結している前記環状リングが水平状態の場合に下端部の高さが実質的に同じとなるように形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の包装機にかかり、前記第1アームは、前記環状リングの最上位に位置する環状リングよりさらに上方へ所定長さ延設しており、この延設部分が着脱自在な結合手段により前記ホッパー導入機構に固定されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の包装機にかかり、前記第1アームの上部延設部分には、被包装物の投入をガイドするガイド部材が設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の包装機にかかり、前記降下規制部材は、前記第2アームの上部に横方向に設けられた棒状体と、前記支柱に前記棒状体に所定高さで当接する位置に設けられたストッパとからなることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の包装機にかかり、前記袋口開口機構は、包装袋に粘着する粘着部材と、前記操作機構の操作に連動して前記粘着部材を包装袋の袋口付近に粘着させて袋口を開口させる作動レバーとを備えていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の包装機にかかり、前記粘着部材は、回転ロール体の表面に装着されていることを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより以下に示すような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、包装袋にホッパーが挿入された段階で、ホッパー自体が開口するため、従来のように比較的重量の軽い被包装物を投入する際にも、引っ掛かりを生じることなく包装を行うことができる。また、ホッパーを構成する複数個の環状リングは、包装袋の袋口への挿入時に一対の第1、第2アームに垂下された状態で袋口へ挿入されるので、袋口開口の大きさが環状リングの外周囲より小さい開口でも袋口へスムーズに挿入される。
また、このホッパーは所定大きさの環状リングと、この環状リングの外周囲にそれぞれ軸支された一対の第1、第2アームとで構成されるので、構造が簡単で安価に製作できる。このため、サイズの異なる多数のホッパーを簡単に製作できるので、被包装物の大きさに応じた広範囲の被包装物に適用できる多種類のホッパーをパーツとして安価に提供できる。
更に、この包装機は、ホッパーを簡単、安価に製作できるので、被包装物の大きさに応じた広範囲の被包装物へ適用可能な包装機を安価に提供できる。
また、請求項2の発明によれば、第1、第2アームが環状リングが取り付けられた位置より下方に長く形成されているので、包装袋へのホッパー挿入がより容易に行えると共に、環状リングを水平状態にする段階で、この下端部によっても包装袋を開口するため、包装袋の底部付近から袋を開口でき、被包装物を包装袋の底部まで確実に投入することができるようになる。
また、請求項3の発明によれば、第1、第2アームが近接した状態では第2アームの下端が突き出た状態となるため、包装袋内への挿入を確実に行うことができるようになる。
また、請求項4の発明によれば、第1アームの上部を延設し、この位置をホッパー導入機構に固定することにより、固定部が環状リングの回動を邪魔することがなくなる。
また、請求項5の発明によれば、第1アームの上部に被包装物を投入する際のガイド部材を設けることにより、被包装物の投入をより確実に行うことができるようになる。
また、請求項6の発明によれば、降下規制手段として、第2アームに棒状体を、支柱にストッパを設けるだけで、ホッパーの開口制御を行うことができるため、安価に製造できる。
また、請求項7の発明によれば、袋口開口機構は、操作機構の操作に連動して粘着部材を包装袋の袋口付近に粘着させて袋口を開口させるようになっているので、簡単な機構で包装袋の袋口を簡単に開口させることができる。
また、請求項8の発明によれば、粘着部材が回転ロール体に装着されているので、包装袋への粘着の際に、回転ロール体が回転し、粘着部材の包装袋への粘着部分が変更され、粘着箇所が同一にならず、新たな箇所での粘着となり、袋口の開口が確実になる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための包装機を例示するものであって、本発明をこの包装機に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は本発明の一実施例に係る包装機の斜視図、図2は図1の包装機のホッパーを示す斜視図、図3は図1の包装機の袋保持具とこの保持具に吊下される包装袋の斜視図、図4は図1の包装機の動作説明図である。
包装機1は、複数枚の包装袋53が装着される袋保持具50と、この袋保持具50に装着された包装袋53の袋口56を開口させる袋口開口機構40と、この開口機構40によって開口された袋口56に挿入されて被包装物が投入されるホッパー10と、このホッパーの持ち上げ及び前記袋口56への挿入を行うホッパー導入機構30と、袋口開口機構40及びホッパー導入機構30を動作させる操作機構20とを備え、これらの機構が基台2から立設された一対の支柱3、4に取付けられた構成を有している。
基台2は、袋詰め作業場の床面や作業台などの上に安定した状態で載置できるように所定大きさの枠体からなり、この枠体は、対向する短辺枠片2a、2bと長辺枠片2c、2dとで略長方形形状に形成されている。各長辺枠片2c、2dからは、所定長さの支柱3、4がほぼ90°の角度で上方へ立設されている。
これらの支柱3、4間には、包装袋53を吊下する袋保持具50を固定する袋支持部48が設けられる。また、各支柱3、4のうち、一方の支柱3の下端部3aには、袋口開口機構40の作動レバー41が取付けられる。更に、各支柱3、4には、ホッパー導入機構30のガイド部材31を支持する支持手段35、操作機構20の第1作動レバー22及び袋口開口機構40の調整部材47が取付けられる。
操作機構20は、比較的長い第1作動レバー22と、この作動レバー22の一端に連結された操作レバー21と、他端に所定の角度で連結された第2作動レバー23とを備え、第1作動レバー22が支柱3、4に回動自在に枢支された構成となっている。
操作レバー21には、下方へ向けたカム片24が固定され、このカム片24には回転体25及び作動片26が設けられている。この回転体25は、操作レバー21が下方へ押し下げられたとき、袋口開口機構40のカム片44と当接して袋口開口機構40を包装袋53側へ移動させ、以って包装袋53の袋口を開口させる機能を奏するものである。また、第2作動レバー23は、ホッパー導入機構30のT字状の上方バー33に連結されている。
したがって、操作レバー21を上下動させると、第1作動レバー22は、枢支部22aを支点にして揺動し、いわゆる梃子作用を奏して、第2作動レバー23及びこの作動レバーに連結されたホッパー導入機構30のガイド部材31を操作レバー21の小さい力でスムーズに上下動させることができる。
ホッパー導入機構30は、ホッパー10を上下動させるためのガイド部材31と、このガイド部材31を支持する支持手段35とで構成されている。このガイド部材31は、このT字型の上方バー33と、この上方バー33から下方へ延びた下方バー32とを有するほぼT字型の棒状体で形成されている。上方バー33は、その一端がホッパー支持腕34に、他端が第2作動レバー23に支軸23bで固定されている。
また、下方バー32は、ホッパー10を上下方向にガイドするガイド桿(以下、ガイド桿という)となるもので、このガイド桿32は、支柱3、4の背面にあってホッパー10と所定の距離離れた位置でホッパー10を上下方向へスライド移動できるように支持手段35により保持される。
支持手段35は、ガイド桿32を支持して円滑にスライドさせるためのもので、4個のガイドローラ36、36と、これらのガイドローラを取付ける枠体37とで構成されている。4個のガイドローラ36、36は、間にガイド桿32を挟んで対向して枠体37に固定される。枠体37は、支持板を介して支柱3、4に固定されている。4個のガイドローラ36、36のうち、他の2個のローラは、ローラ36、36と対向する箇所に設けられおり図1では隠れている。
したがって、ガイド部材31を支持手段35により支柱3、4に固定することにより、ガイド部材31の取付けが堅固になると共に、ガイド部材31の上下動が安定する。その結果、ホッパー支持腕34がブレることがなく、ホッパー10の上下動を安定させることができる。
ガイド桿32の下端には、複数個のピン取付け孔32〜32が設けられている。これらのピン取付け孔32〜32には、所定の長さを有する止ピン33が差し込まれるようになっている。この止ピン33は、ガイド桿32が持ち上げられたとき、枠体37から抜け出さないようにストッパーとして、及びホッパー10の移動距離を調節する調節機構32aとして機能する。すなわち、止ピン33を図1の最下位の位置32から、上方、例えばピン取付け孔32へ移動させると、ホッパー10の移動距離は、止ピンを移動させた距離分少なくなる。したがって、止ピン33の取付け位置を変更することにより、包装袋へのホッパー10の挿入長さの調節、及び、被包装物に合わせた包装袋の選択が可能となる。
また、止ピン33の取付け位置の変更により、ホッパー10の移動距離も変わるので、袋口開口機構40の調節も必要となる。この調節は、作動レバー41に設けられたカム片44の位置を移動させることによって行う。すなわち、止ピン33を取付け孔32の位置から、下方へ移動させるのに付随して、カム片44の取付け位置も下方へ移動させる。
このカム片44の取付け位置を変更することにより、操作機構20の回転体25がカム片44に正確に当接し、円滑な操作が可能になる。
ホッパー10は、図1、図2に示すように、所定大きさを有する複数個の環状リング13a〜13nと、これらの環状リング13a〜13nが装着される一対の第1、第2アーム11、12とで構成される。環状リング13a〜13nは、包装袋53の袋口の直径より若干短い直径を有する円形リングからなり、所定太さの金属棒を円形形状に湾曲させて作製される。各アーム11、12は、幅狭で所定の肉厚を有する棒状体からなり、一端部から他端部に向けて、等間隔に複数個、少なくとも取り付けられる環状リングの数と同じ数の貫通孔11〜11、12〜12が形成される。各貫通孔11〜11、12〜12は環状リング13a〜13nの切断面の直径より若干大きい直径に形成され、これらの貫通孔11〜11、12〜12に環状リングが挟持されたとき、環状リングが貫通孔11〜11、12〜12内で自由に回動できるようにする。また、この環状リング13a〜13nの両アーム11、12への取り付けは、両アーム11、12を前記貫通孔11〜11、12〜12を通る中心線上で分割し、環状リング13a〜13nの一端を挟持することにより取り付けられる。なお、環状リング13a〜13nは円形リングとしたが円形に限らず、楕円形、多角形等、包装袋の形状に合わせて種々変更が可能である。
また、第1、第2アーム11、12は取り付けられた環状リング13a〜13nを平行にした状態で、下端部11a、12aがほぼ同じ高さになるように形成され、第1アーム11の上端は第2アーム12より長く延設され、第2アーム12の上端には、後述するストッパ6に当接し、このアーム12の降下を阻止する降下規制部材としての棒状体14が横方向に取り付けられている。第1アーム11の上端部11b近傍にはホッパー取付け腕34が取付けられ、ホッパー取付け腕34とアーム12との結合は、着脱自在な結合手段(図示省略)により結合される。この着脱自在な結合手段を用いることにより、第1アーム11の取外し、すなわち、ホッパー10の取外しが自由に行えるようになり、異なるサイズの環状リングを備えたホッパーへの交換が可能になり、被包装物の大きさに応じて最適なホッパーを選択して装着できるようになる。また、上記では第1アーム11と第2アーム12の下端部11a、12aの位置が、環状リング13a〜13nを水平にした状態で同じ高さであるとしたが、これに限らず例えば環状リング13a〜13nを水平にした状態で第2アーム12の下端部12aが第1アーム11の下端部11aより下に位置するようにしても良い。第2アーム12をより下方に長くすれば、包装袋53に挿入される際に、第2アーム12が袋底部にまで到達することとなるために、包装袋底部まで確実に包装袋53を開口状態に維持できる。
また、図2においては、ホッパー10の各アーム11、12の中心部11d、12dに環状リング13a〜13nが取り付けられており、その下部11c、12cには環状リング13a〜13nは取り付けられていないが、下端部11a、12aに至る位置まで環状リング13a〜13nが取り付けられていてもよく、更にこの環状リング13a〜13nはその取付間隔を被包装物によって変更すると好ましく、詳しくは、例えば軽量で摩擦の生じやすいもの(例えば小ねぎ、にら等)を包装する際には環状リング13a〜13n同士の間隔を比較的広くし、反対に重量のあるもの等を包装する際には環状リング13a〜13n同士の間隔を密にするとよい。さらに、環状リングの取付間隔は等間隔に限らず、例えば上方に取り付けられる環状リングはその間隔を密にし、下方に取り付けられる環状リングはその間隔を比較的広くして取り付けられるなど種々変更が可能なようにしても良い。
上述のように組立てたホッパー10は、一対の第1、第2アーム11、12を環状リング13a〜13nの外周囲の対向する位置に移動させ、すなわち平行状態にし、各アーム11、12のうち第1アーム11をホッパー取付け腕34に取付け、第2アーム12はホッパー10を上昇させた状態で第1アーム11に接近するように環状リング13aによって第1アーム11に吊下した状態となる。また、第1アーム11のホッパー取付け腕34に固定された位置付近に、このホッパー10を介して包装される被包装物の投入をガイドするためのガイド部材15が取り付けられている。このガイド部材15としては、例えば上部が比較的大きく、下部が比較的小さい口径からなる筒状体が好ましい。
支柱3、4は、その上端3b、4bに前記棒状体14と所定の高さで当接し、第2アーム12の降下を抑止するストッパ6を備えている。このストッパ6は、例えばコ字状に屈曲され、その端部が支柱3、4の頂部に固定されたものであってもよく、好ましくは、固定部から前面に向かって下方に傾斜して設ける。これにより、ホッパー10が下降し、棒状体14がこのストッパ6に当接した後、さらに下降した際に、滑らかに第2アーム12を前方に移動させるようになり、環状リング13a〜13nをスムーズに水平状態にすることができる。ただし、ストッパ6は水平に設けてもよい。また、ホッパー10が最低位置に達した際に、環状リング13a〜13nがほぼ水平状態となるように、棒状体14の取付位置及びストッパ6の位置を調節しておけば、被包装物の投入時にホッパー10が最も開口した状態となり、より容易に投入できるようになる。
袋口開口機構40は、図1に示すように、ほぼL字型の作動レバー41と、この作動レバー41の先端に固定された接着部材46と、作動レバー41の回動を規制する調整部材47とを備え、L字型の作動レバー41は、長辺レバー42と、短辺レバー43とからなり、短辺レバー43は支柱3に支軸43aで回動自在に軸支され、また、長辺レバー42は、その先端に接着部材46が袋支持体48と平行になるように支軸45で回転自在に固定される。
この接着部材46は、包装袋の横幅とほぼ同じ長さを有するロール46aと、このロール上に装着された粘着材46bとからなり、包装袋と平行となる支軸45で長辺レバー42の先端に枢支される。粘着材46bには、包装袋の表面生地に貼り付き、簡単に剥離できしかも再使用可能な接着剤、例えばPVA(ポリビニルアルコール)が使用される。このような接着剤を使用することにより、粘着力の低下したときに粘着面を水で洗うことで粘着力を回復させて再利用を図ることができる。
接着部材46を長辺レバー42の先端に回転自在に枢支すると、薄く且つ柔軟な包装袋に着脱自在に幅広く貼り付くので、袋口の開口が簡単になる。また、ロール46aが回動することにより粘着材46bの貼り付く場所が移動し、粘着材を長持ちさせることが可能となる。また包装袋を引っ張ると接着部材46が回転するので、袋口の開口が容易になる。なお、袋口を開口し、被包装物を投入するまでこの開口状態を維持する必要がある。この状態を維持するために作動レバー41の揺動範囲を規制する調整部材47が支柱3に設けられる。この調整部材47には、例えば調整溝を有する全体がL字状の金具が使用される。
また、長辺レバー42の先端部、すなわち接着部材46が装着された箇所の付近には、斜め下方を向いたカム片44が長辺レバー42の先端付近に取付けられる。このカム片44は、所定の長さを有し、操作レバー21が下方へ押し下げられた際に、その回転体25がカム片44の上面を転動しながら下方へ押し下げ、これに伴って、長辺レバー42を介して接着部材46を包装袋(図示省略)の表生地方向に移動させ、粘着させる。
回転体25がカム片44の先端部を通り過ぎると、回転体45はカム片44の下面に移動し、その後、操作レバー21を上方へ持ち上げると、回転体25は、カム片44の端部を持ち上げる。この持ち上げにより、カム片44は、長辺レバー42の先端部に枢支されているため、回転体25によりカム片44の端部が所定の位置まで持ち上げられ、所定の位置を過ぎたところでカム片44の端部の先端が回転体25から滑り落ちる。その後、回転体25がカム片44を持ち上げ、よって長辺レバー41を支えており、接着部材46が包装袋の表生地に貼付され、貼付されたまま、袋口を拡大する方向へゆっくりと傾き、所定の時間を掛けて袋口を開口する。この開口動作により、袋口がゆっくり開けられるので、貼着された後、接着部材が直ぐ離れるものに比べて、開口時における袋体の破断等をなくすることができる。
袋支持部48は、図1に示すように、長尺な包装袋を吊下し得る長さを有する板状体からなり、その表面に包装袋を吊下する袋保持具50が着脱自在に固定される。袋支持部48に袋保持具50を着脱自在に固定することにより、吊下した包装袋を費消した際に、予め他の袋保持具に包装袋を吊下しておいて、保持具同士を交換することによって、簡単に包装袋の補給が可能になる。保持具の固定手段には、例えばフックや支持ピン等が使用される。
図3は袋保持具と包装袋を示し、図3(a)は袋保持具の斜視図、図3(b)はこの保持具に吊下される包装袋の斜視図である。
この袋保持具50は、一対のフック52a、52bと、このフックが固定される板体51とからなり、一対のフック52a、52bは包装袋53の取付け穴57a、57bの間隔と同じ間隔をあけて板体51に固定されている。また、板体51には、袋支持体48の取付け金具に着脱自在に装着できるように両側端に開口53a、53bが設けられている。
予めこのような袋保持具50に複数枚の包装袋53を吊り下げて必要個数準備しておくことにより、一つの袋保持具に吊り下げられた包装袋が全て消費された際には、次の袋保持具に交換することにより作業効率の向上を図ることができる。
また、包装袋53は、長尺物を詰めることができるように、所定の横幅と、この横幅に比べて縦寸法が長い細長封筒状の袋体からなり、上方部には袋口56と、一対の取付け穴57a、57bが形成される。また、袋体の上方部には、一対の取付け穴57a、57bに到達するミシン目57'a、57'bが設けられる。この包装袋53は、細長い表面生地体54と、この表面生地体54の裏面側に配置され、同表面生地体と同一幅で、若干長い裏面生地体55とで形成される。表面生地体54、裏面生地体55は、同一素材でも、或いは異なる素材でもよく、また、透明、半透明乃至不透明材料でもよく、更にこの素材は、合成樹脂フィルムに限定されることなく、紙類を使用してもよい。
次に、この包装機への被包装物袋詰め作業を、図4を参照して説明する。図4は、図1に示した包装機を側面からみた動作説明図で、以下の説明において図4に付していない符号は図1のものを用いている。先ず、操作レバー21を矢印のように下方へ押し下げる。操作レバー21が下方へ押し下げられると、第1作動レバー22は枢支部22aを中心として揺動してこの作動レバー22の他端が持ち上がり、この他端に一端が連結された第2作動レバー23が押し上げる。この作動レバー23の押し上げにより、この作動レバー23の上端に結合されているガイド部材31を押し上げて、このガイド部材31に連結されているホッパー10を上昇させる(図4(a)、図4(b)参照)。このガイド部材31は、支持手段35で支持されているので、ガイド桿32をスムーズに上昇移動され、これに追随してホッパー10も上昇移動する。
更に操作レバー21を押し下げると、この押し下げによりガイド部材31が上昇しホッパー10も持ち上げられて、ホッパー10の下端部(11a、12a)が、支持板に取付けられた包装袋53の袋口より上方へ移動する。
このホッパー10の上昇移動により、ホッパー10の第1アーム11が引き上げられ、第1アーム11の引き上げに伴って第2アーム12も引き上げられ、第2アーム12が第1アーム11に接近する。すなわち、第2アーム12は、ホッパー10の上昇に伴い、棒状体14がストッパ6から離れることにより第2アーム11の引き上げに追随して第2アーム12が第1アーム11に接近することになる(図4(c)、図4(d)参照)。
また、この操作レバー21押し下げにより、操作レバー21の手元にある回転体25が作動レバー41のカム片44と当接して袋口開口機構40の作動レバー41の自由端を支柱3、4方向に移動させ、その自由端に設けた粘着部材46を包装袋53の袋口に押し付ける(図4(c)参照)。
次に、操作レバー21をさらに押し下げる。この押し下げにより、ホッパー10がさらに持ち上げられ、作動レバー41のカム片44に係合した回転体25がカム片44を外れる。作動レバー41が軸支点43aを中心にして回動して原位置に復帰する。この作動レバー41の復帰により、作動レバー41の自由端に設けた粘着部材46も元に戻り、この粘着部材46に粘着された包装袋53の袋口56が開口される(図4(d)、図4(e)参照)。
その後、操作レバー21を持ち上げると、それに伴いホッパー10が下降し、既に開口された袋口内に、第1、第2アーム11、12の下端部11a、12aを挿入する。なおこのとき、ホッパー10は環状リング13a〜13nが垂下した状態で袋口への挿入を行うため、袋口を環状リングの口径より大きく開ける必要はなく、一対のアーム11、12の下端部11a、12aが挿入できる程度に空いていれば良好にホッパー10の挿入を行うことができる。また、この操作レバー21の持ち上げが進み、所定位置まで第1、第2アーム11、12の下端部11a、12aが挿入されると、第2アーム12に設けられた棒状体14と、ストッパ6が当接し、さらに下降が進むと、ストッパ6と棒状体14との当接により第2アーム12の下降が抑止される。このとき、両アーム11、12は環状リング13a〜13nにより連結しているため、一方の下降が止まると、環状リング13a〜13nが前方に押し出され、以って環状リング13a〜13nが開口し始める(図4(e)参照)。
そして、操作レバー21が元の位置に戻った段階で、環状リング13a〜13nは水平状態となり、この環状リング13a〜13nにより包装袋53が開口状態で維持され、ガイド部材15から被包装物(例えば図4では長ねぎ)を投入すれば、ホッパー10に引っ掛かることなく包装袋53への投入が行われることとなる(図4(f)参照)。
上述の構成により、本発明の包装機は、包装袋にホッパーが挿入された段階で、ホッパー自体が開口するため、従来のように比較的重量の軽い被包装物を投入する際にも、引っ掛かりを生じることなく包装を行うことができる。また、このホッパーは所定大きさの環状リングと、この環状リングの外周囲にそれぞれ軸支された一対の第1、第2アームとで構成されるので、構造が簡単で安価に製作できる。このため、サイズの異なる多数のホッパーを簡単に製作できるので、被包装物の大きさに応じた広範囲の被包装物に適用できる多種類のホッパーをパーツとして安価に提供できる。
図1は本発明の実施例1に係る包装機の斜視図、 図2は図1の包装機のホッパーを示す斜視図、 図3は袋保持具と包装袋を示し、図3(a)は袋保持具の斜視図、図3(b)はこの保持具に吊下される包装袋の斜視図、 図4は図1の包装機の動作説明図、 図5は従来技術の包装機を示す斜視図である。
符号の説明
1 包装機
2 基台
3、4 支柱
6 ストッパ
10 ホッパー
11 第1アーム
12 第2アーム
13a〜13n 環状リング
14 棒状体
15 ガイド部材
20 操作機構
21 操作レバー
22 第1作動レバー
23 第2作動レバー
30 ホッパー導入機構
31 ガイド部材
32 ガイド桿
34 ホッパー支持腕
40 袋口開口機構
46 粘着部材
48 袋支持部
50 袋保持具
53 包装袋

Claims (8)

  1. 複数枚の包装袋が装着された袋保持具と、前記袋保持具に装着された包装袋の袋口を開口する袋口開口機構と、前記袋口開口機構により開口された袋口に挿入されるホッパーと、前記ホッパーの持ち上げ及び前記袋口への挿入を行うホッパー導入機構と、前記袋口開口機構及び前記ホッパー導入機構を動作させる操作機構と、一対の支柱を有し上記各機構を一体に保持する基台と、を備えた包装機において、
    前記ホッパーは、所定径を有する環状リングと、この環状リングの外周囲の一部を回動自在に挟持する一対の第1、第2アームとからなり、前記第1アームは前記ホッパー導入機構に固定され、前記第2アームは降下規制部材を備えるとともに前記第1アームに前記環状リングを介して吊下され、前記第1、第2アームは対向して平行に垂下され、
    前記操作機構を操作して前記ホッパー導入機構を上昇させた際には、この上昇に連動して前記袋口開口機構により包装袋の袋口を開口させると共に、前記ホッパーの第1アームを引き上げて前記第2アームを前記第1アームに近接させて前記環状リングを垂下状態にし、次いで、前記操作機構により前記ホッパー導入機構を下降させた際には、前記環状リングを垂下した状態で前記ホッパーを前記包装袋の袋口へ挿入させ、前記下降が進み、前記ホッパーが包装袋の所定位置まで挿入された時点で、前記降下規制部材により前記第2アームの降下を停止させて、前記環状リングを包装袋内で水平状態に保持させることを特徴とする包装機。
  2. 前記第1、第2アームは、前記環状リングを複数個挟持し、下端部が前記環状リングのうち最下位に位置する環状リングよりさらに下方へ所定長さ延設していることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
  3. 前記第1、第2アームは、両アームを連結している前記環状リングが水平状態の場合に下端部の高さが実質的に同じとなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装機。
  4. 前記第1アームは、前記環状リングの最上位に位置する環状リングよりさらに上方へ所定長さ延設しており、この延設部分が着脱自在な結合手段により前記ホッパー導入機構に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
  5. 前記第1アームの上部延設部分には、被包装物の投入をガイドするガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の包装機。
  6. 前記降下規制部材は、前記第2アームの上部に横方向に設けられた棒状体と、前記支柱に前記棒状体に所定高さで当接する位置に設けられたストッパとからなることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
  7. 前記袋口開口機構は、包装袋に粘着する粘着部材と、前記操作機構の操作に連動して前記粘着部材を包装袋の袋口付近に粘着させて袋口を開口させる作動レバーとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の包装機。
  8. 前記粘着部材は、回転ロール体の表面に装着されていることを特徴とする請求項7に記載の包装機。
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