JP2006240446A - 水ジェット推進艇の操作装置 - Google Patents

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    • B63H21/213Levers or the like for controlling the engine or the transmission, e.g. single hand control levers

Abstract

【課題】 把持部を、曲線的でなく略直線的に移動量を少なくして操作して推進方向変更装置を操作することができる水ジェット推進艇を提供する
【解決手段】 第1の回動軸31と第2の回動軸32と、第1の回動軸31回りに回動する第1リンク33と第2の回動軸32回りに回動する第2リンク34と、第1リンク33の回動端部35から第1の回動軸31へ結ぶ仮想直線と、第2リンク34の回動端部36から第2の回動軸32へ結ぶ仮想直線とが平行になるように、回動端部35と回動端部36とが連結されて平行移動可能な架設リンク37と、架設リンク37に設けられて乗員が把持して操作する把持部17とを備えた水ジェット推進艇10の操作装置を構成した。
【選択図】 図3

Description

この発明は、水面を滑走する水ジェット推進艇の操作装置に関するものである。
従来、水ジェット推進艇は、水面を滑走して種々の運動を行うものとして広く用いられており、ジェットポンプにより船底から水を吸引してノズルにより船尾から後方に噴射させて推進でき、又、そのノズルが鉛直軸周りに揺動されて任意の方向に向いて旋回できるように構成されている。また、前進又は後進の切換行う装置としては、軸を中心として回動自在なシフトレバー(以下「操作部材」という。)を有し、この操作部材を操作して、前後進切換用バケットが、艇体後部に設けられたノズルの開口を開閉することにより、前進又は後進できるものも知られている。
このような水ジェット推進艇に関する発明には、特許文献1に記載されたようなものがある。この特許文献1の2頁右欄41行乃至48行及び図4において、「操縦者の手が届く範囲内で、操作ハンドルとは別の位置の船体に前後進切換え用バケットの操作部材が配置されている。この操作部材は、ケーブルによりバケットの一側部に連結され、上部デッキに設けられた開口から外部に突出している操作部材の操作により、ケーブルを介してバケットを軸回りに回転させて前後進の切換えを行うようにしている。」旨記載されている。
特許2690981号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、操作部材を1つの回動軸回りに回動操作する構造なので、操作部材の把持部の移動が円弧運動であり、又、把持部の変位量が大きくなる。そのため、ドライバーが操作する腕や体を大きく移動する必要が生じる。
また、操作部材の把持部を1つの回動軸回りに回動操作する構造なので、その回動範囲を確保するように、ある程度大きな開口が上部デッキ3に設けられる。そして、開口が大きくなる場合には、その分、開口から水が浸入しやすくなる虞がある。
そこで、この発明は、把持部を、円弧運動ではなくて略直線的な運動により操作することで移動量を少なくでき、腕や体を大きく移動させなくてもエンジン出力装置や推進方向変更装置を操作することができる水ジェット推進艇を提供することを課題とする。
また、この発明の他の課題は、把持部を支持する操作部材を平行移動させることにより、把持部を回動させるタイプの操作部材のように操作部材をデッキ面で大きく横切らせることなく、操作部材の移動範囲を小さくし、挿通開口部を可及的小さくし、航走中等に挿通開口部から水が入るのを防止し易くでき、操作部材が移動時に他部材と干渉し難い水ジェット推進艇を提供することである。
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、艇体に互いに平行に設けられた第1の回動軸と第2の回動軸と、前記第1の回動軸回りに回動する第1リンクと前記第2の回動軸回りに回動する第2リンクと、前記第1リンクの回動端部から前記第1の回動軸へ結ぶ仮想直線と、前記第2リンクの回動端部から前記第2の回動軸へ結ぶ仮想直線とが平行になるように、前記第1リンクの回動端部と前記第2リンクの回動端部とが連結され、少なくとも操縦席側の端部及びその近傍が、前記各回動端部同士を結ぶ仮想直線と略平行に延設されて平行移動可能な架設リンクと、該架設リンクに設けられて乗員が把持して前後に操作する把持部とを備え、該把持部を往復運動させる動作が、前記架設リンク、前記第1リンク及び前記第2リンクの動作を介してエンジン出力制御装置又は推進方向変更装置に伝達される水ジェット推進艇の操作装置としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記水ジェット推進艇のデッキは、挿通開口部を有するカバーで覆われ、前記挿通開口部には、前記架設リンクが挿通され、前記カバーの外側には、前記把持部が配設され、前記カバーの内側には、前記第1リンク、前記第2リンクが配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、前記把持部が、板状に形成され、前後に操作する最前進位置で、前記板状の把持部における周縁部の一部と前記カバーとの間に手の差込める隙間部が形成されると共に、前記板状の把持部における前記周縁部の他の部分が前記カバーと面一になるように構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加え、前記デッキに固定された平板状ブラケットの一方の面側に、前記第1リンクを軸支し、前記平板状ブラケットの他方の面側に、前記第2リンクを軸支し、前記第1及び第2の回動軸に直交する方向から見て、前記第1リンクと前記第2リンクの間に前記架設リンクを配置したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記第1リンクと前記第2リンクの少なくとも何れか一方のリンクと前記平板状ブラケットとの間に、前記把持部を往復運動させる行程における所定の位置で、位置決め可能なクリック機構を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記クリック機構は、前記水ジェット推進艇が最低速域に調節される複数のデッドスローポジションでクリック感が得られるように構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の構成に加え、前記クリック機構は、前記平板状ブラケットに、嵌合凹部又は嵌合凸部の何れか一方が前記第1の回動軸を挟んで対向するように振分けられて複数設けられ、前記第1リンク又は前記第2リンクの少なくとも一方に、前記嵌合凹部又は前記嵌合凸部と嵌合される複数の嵌合凸部又は嵌合凹部が設けられたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7の何れか1つに記載の構成に加え、前記クリック機構は、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部との嵌合方向が前記第1の回動軸に対して軸直角になるように設けられたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の構成に加え、前記クリック機構は、前記デッドスローポジションに形成された前記嵌合凹部の深さが、前進位置に形成された前記嵌合凹部又は後進位置に形成された前記嵌合凹部の深さよりも深く形成されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1つに記載の構成に加え、前記第1リンク又は前記第2リンクには、前記回動端部から離間した部位に、前記把持部の動作を前記エンジン出力制御装置又は前記推進方向変更装置に伝達する動力伝達手段を連結したことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、架設リンクが平行移動できる。従って、把持部を、円弧運動ではなくて略直線的な運動によって操作することにより移動量を少なくできる。そのため、腕や体を大きく移動させなくてもエンジン出力装置や推進方向変更装置を操作することができ、又、架設リンクを架設リンクの周囲の部材と干渉させることなく操作することができる。
請求項2に記載の発明によれば、挿通開口部には、架設リンクが挿通されている。従って、把持部を往復運動させて、架設リンクを平行移動させても、架設リンクの操縦席側の端部が、把持部を回動させるタイプの操作部材のようにデッキ面を大きく横切ることがない。そのため、架設リンクの移動範囲が小さいために挿通開口部を可及的小さくすることができ、航走中等における挿通開口部からの水入りを防止し易くすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、板状の把持部における周縁部の他の部分が、カバーと面一になるように構成された。従って、挿通開口部が把持部によって被覆される。そのため、水ジェット推進艇の外観品質を良くすることができる。また、板状の把持部における周縁部の一部とカバーとの間に、手の差込める隙間部が形成される。従って、操船者は、隙間部に手を入れて把持部を掴むことができる。そのため、把持部を容易に操作することができる。
請求項4に記載の発明によれば、第1リンクの回動端部と第2リンクの回動端部との間に、架設リンクを配置する。従って、操船者が把持部にかける荷重が、架設リンクを介して第1リンク及び第2リンクによって左右に分散されて伝達される。そのため、架設リンク、第1及び第2リンク、平板状ブラケットを含む機構に、バランス良く荷重がかかり、耐久性が向上する。また、平板状ブラケットの一方の面に第1リンクを軸支し、平板状ブラケットの他方の面に第2リンクを軸支する。もし、平板状ブラケットの片面に、第1リンクと第2リンクの両方を軸支した場合に、第1リンク又は第2リンクの太さが太い場合には、回動時に互いに干渉し合う虞があり、これを避けるために第1の回動軸と第2の回動軸との間の距離を離間させる必要を生じる。しかし、平板状ブラケットの両面で別々に、第1リンク及び第2リンクを軸支することにより、第1の回動軸と第2の回動軸との間の距離を接近させることができ、リンク機構の構成をコンパクトにすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、リンクと平板状ブラケットとの間に、把持部を往復運動させる行程における所定の位置で、位置決め可能なクリック機構を備えた。従って、把持部を往復運動する過程で、例えば、前進位置、最低速域であるデッドスローポジション、後進位置の操作をクリック感により区別して感知できるようになる。そのため、水ジェット推進艇の操作性を向上することができる。
請求項6に記載の発明によれば、クリック機構は、複数のデッドスローポジションでクリック感が得られるように構成されている。従って、水ジェット推進艇が最低速域内で前後方向へ移動する速度を微調節することができる。そのため、波や風による外力や水ジェット推進艇自体の慣性等により、水ジェット推進艇が、水上で、停止又は緩慢移動をし難い状態であっても、水ジェット推進艇を、水上で、位置を容易に微調整することができる。
請求項7に記載の発明によれば、クリック機構は、嵌合凹部又は嵌合凸部が、平板状ブラケットに第1の回動軸を挟んで対向して振分けられた。従って、所定範囲に連続して嵌合凹部又は嵌合凸部を設けると、これと対応するリンクに設けられた嵌合凸部と嵌合凹部によって嵌合される位置が集中することになるから、長期に渡って使用するにつれて、平板状ブラケットに対して、第1又は第2リンクが次第に傾き、第1又は第2リンクの平板状ブラケットに対する配置に偏りが生じ虞がある。しかし、嵌合凹部又は嵌合凸部が振り分けられることにより、そのような偏りが生じ難くなり、第1又は第2リンクと平板状ブラケットとの間の嵌合による力のかかり方は、バランスの良いものとなる。
請求項8に記載の発明によれば、クリック機構は、嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合方向が第1の回動軸に対して軸直角になるように設けられた。もし、クリック機構が、嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合方向を、第1の回動軸と平行になるように設けられると、長期に渡り使用して行くにつれて、第1又は第2リンクが、平板状ブラケットから離間して行って開いた状態になる虞がある。しかし、嵌合凸部と嵌合凹部とが軸直角に嵌合することにより、第1又は第2リンクと平板状ブラケットとの間が開いた状態になり難くなる。
請求項9に記載の発明によれば、デッドスローポジションに形成された嵌合凹部の深さが、前進状態に形成された嵌合凹部又は後進状態に形成された嵌合凹部の深さよりも深く形成されている。前進状態や後進状態においては、クリック機構の他に、前後進切換バケット自体の機構によって、バケットの傾斜角を固定するように構成されているが、デッドスローポジションにおいては、クリック機構のみにより、バケットの傾斜角を固定するように構成されている場合がある。従って、嵌合凹部が深ければ、その深さの分、より確実に嵌合することができ、デッドスローポジションにおいても、仮に前後進切換バケット自体の機構があった場合と同様な程度に確実に、嵌合凸部を、デッドスローポジションに形成された嵌合凹部に嵌合させてバケットの傾斜角を固定することができる。そのため、デッドスローポジションに、容易かつ確実に入れることができる。
請求項10に記載の発明によれば、第1リンク又は第2リンクにおける回動端部から離間した部位に、把持部の動作をエンジン出力制御装置又は推進方向変更装置に伝達する動力伝達手段を連結した。従って、把持部の動作の方向及び変位と無関係に、動力伝達手段の動作の方向及び変位を設定できる。そのため、設計自由度が増加する。
[発明の実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態1について説明する。図1乃至図11は、この発明の実施の形態1を示す。
水ジェット推進艇10は、図1で示すように、操船者が乗るための操船部11と後席乗員が乗るための後席部12とを有するシート13と、操船者が操縦するハンドル14と、デッキを覆うカバー15と、カバー15で覆われてデッキに設けられたリンク機構16と、リンク機構16に取付けられて操船者が操作する把持部17とを備えている。
また、水ジェット推進艇10は、リンク機構16に動力伝達手段であるワイヤー18が接続され、このワイヤー18を伸縮移動させることにより、後部側に設けられたノズル19の開口から噴出する噴流の向きを調節する前後進切換バケット20を備えている。
操船者は、把持部17を操作し、リンク機構16の動作を介して、ワイヤー18を引張り又は押出し、ノズル19の開口に設けられた前後進切換バケット20をワイヤー18によって切換えて、水ジェット推進艇10の前後進を操作する。
リンク機構16は、図2乃至図6で示すように、リンク機構16を水ジェット推進艇10に固定するための平板状ブラケット30を備えている。この平板状ブラケット30の両面の各々には、第1リンクである右側リンク33が第1の回動軸31で軸支され、第2リンクである左側リンク34の一端部が第2の回動軸32で軸支されている。第1の回動軸31と第2の回動軸32は、軸線が互いに平行になるように配置されている。右側リンク33は、第1の回動軸31回りに回動でき、回動する端部に右側リンク回動端部35を有し、左側リンク34は、第2の回動軸32回りに回動でき、回動する端部に左側リンク回動端部36を有する。
また、右側リンク33と左側リンク34とは、右側リンク回動端部35から第1の回動軸31へ結ぶ仮想直線と、左側リンク回動端部36から第2の回動軸32へ結ぶ仮想直線とが平行になるように配置されている。
また、右側リンク回動端部35と左側リンク回動端部36には、これらの回動端部35,36を連結する架設リンク37が取付けられ、この架設リンク37は、操縦席である操縦部11側へと延設されている。架設リンク37は、第1の回動軸31と第2の回動軸32に直交する方向から見て、右側リンク33と左側リンク34の間に配置されている。従って、右側リンク33及び左側リンク34の各々が、第1の回動軸31及び第2の回動軸32を中心として、互いに平行に回動することにより、架設リンク37が、略前後方向に平行移動するようになっている。
架設リンク37の操船部11側の端部には、乗員が把持して操作する把持部17が備えられている。架設リンク37が平行移動することにより、把持部17も平行移動するようになっている。
また、右側リンク33には、回動端部35,36から離間した部位である角部側に、把持部17の動作を前後進切換バケット20に伝達するワイヤー18の端部が連結されている。
そして、把持部17を前方に押すと、図8で示すように、架設リンク37が前方へと平行移動し、右側リンク33が第1の回動軸31を中心として時計回りに回動する。ワイヤー18は、図8で示すように、一端部が平板状ブラケット30に固定され、他端部が推進方向変更装置である前後進切換バケット20に固定されている。従って、ワイヤー18が、水ジェット推進艇10の内部に取付けられたワイヤーチューブ38内を挿通されたまま引張られ、把持部17の動作が前後進切換バケット20に伝達されて前後進切換バケット20が上昇し、ノズル19の開口が開くようになっている。これにより、噴流が、ノズル19から遮られることなく後方へと噴射され、水ジェット推進艇10が前進状態になる。
また、これとは反対に、把持部17を後方に引くと、図9で示すように、架設リンク37が後方へと平行移動し、右側リンク33が第2の回動軸31を中心として反時計回りに回動する。この場合には、ワイヤー18が、ワイヤーチューブ38内を挿通されたまま押下げられ、把持部17の動作が前後進切換バケット20に伝達されて前後進切換バケット20が下降し、ノズル19の開口が閉じて行くようになっている。これにより、噴流が、ノズル19から噴出しても、前後進切換バケット20に当たり、艇体の前方側へと、逆噴射されることになり、水ジェット推進艇10が後進状態になる。
また、リンク機構16は、図2乃至図6で示すように、右側リンク33と平板状ブラケット30との間に、把持部17を往復運動させる行程の途中で、所定の位置に位置決め可能な第1クリック機構を備えている(図7参照)。
この第1クリック機構は、水ジェット推進艇10が、前進位置の状態、複数のデッドスローポジション(Dead Slow Posithion)の状態、後進位置の状態になったときに、クリック感が得られるようにする機構である。
デッドスローポジションとは、水ジェット推進艇10が、前進位置の状態でもなく、後進位置の状態でもなく、速度が最低の速度領域になっている状態をいう。例えば、自動車の場合は、前進も後進もしていないときにニュートラルの状態、即ち中立状態にあり、停止する。ところが、水ジェット推進艇10の場合では、波、風等による抵抗力、慣性力等によって、アイドリングしている場合でもエンジンが駆動していない場合でも、完全にその場に停止するということは不可能である。そのため、水ジェット推進艇10を、できる限りその場に正確に停止させようとする場合には、前後進切換バケット20の角度を微調整し、ノズル19から噴射される噴流の向きを調節し、進路方向とは逆方向へと反力を与えて位置決めするのである。
また、そのデッドスローポジションは、3段階に渡って設けられており、微調整が複数段階に渡って行えるようになっている。
第1クリック機構は、図7(a)〜(d)で示すように、平板状ブラケット30に形成される嵌合凹部30a〜30dと、右側リンク33における第1の回動軸31と回動端部35との略中央に形成された第1ボール収納部33aと、右側リンク33における第1ボール収納部33aが第1の回動軸31を挟んで対向する位置に形成された第2ボール収納部33bとを備えている。
また、第1クリック機構は、図7(a)〜(d)で示すように、この第1ボール収納部33a内に基端部を固定された第1スプリング41と、この第1スプリング41の先端部に取付けられた嵌合凸部である第1ボール42と、第2ボール収納部33b内に基端部を固定された第2スプリング43と、この第2スプリング43の先端部に取付けられた嵌合凸部である第2ボール44とを備えている。
これらのボール収納部33a,33b、スプリング41,43、及びボール42,44が、平板状ブラケット30上で、第1の回動軸31を挟んで対向して振分けられている。
第1クリック機構は、水ジェット推進艇10が、前進位置状態、第1デッドスローポジション状態、第2デッドスローポジション状態、第3デッドスローポジション状態、後進位置状態において、クリック感が得られるようになっている。また、第1クリック機構は、各デッドスローポジションの嵌合凹部30b〜30dの深さyが、前進位置の嵌合凹部30a又は後進位置の嵌合凹部30eの深さxよりも深く形成されている。即ち、嵌合凹部30b〜30dの深さをyとし、嵌合凹部30a,30eの深さをxとすると、y>xの関係になっている。このようになっているのは、前進位置状態及び後進位置状態においては、前後進切換バケット20自体に、その傾斜角度を固定して位置決めする機構が設けられているのに対して、各デッドスローポジション状態においては、そのような位置決めする機構が無いので、確実にボール42,44を嵌合凹部30b〜30dに嵌合させる必要があるためである。
水ジェット推進艇10が前進状態の場合には、図2及び図7(a)で示すように、平板状ブラケット30に、F嵌合凹部30aが形成されており、右側リンク33、スプリング41及び嵌合凸部であるボール42が設けられ、ボール42がF嵌合凹部30aに嵌合している。
水ジェット推進艇10が第1デッドスローポジション状態の場合には、図4及び図7(b)で示すように、平板状ブラケット30に、第1嵌合凹部30bが形成されており、右側リンク33に、スプリング43及び嵌合凸部であるボール44が設けられ、ボール44が第1嵌合凹部30bに嵌合している。
水ジェット推進艇10が第2デッドスローポジション状態の場合には、図5及び図7(c)で示すように、平板状ブラケット30に、第2嵌合凹部30cが形成されており、右側リンク33に、スプリング41及びボール42が設けられ、ボール42が第2嵌合凹部30cに嵌合している。
水ジェット推進艇10が第3デッドスローポジション状態の場合には、図6及び図7(d)で示すように、平板状ブラケット30に、第3嵌合凹部30dが形成されており、右側リンク33に、スプリング43及びボール44が設けられ、ボール44が第3嵌合凹部30dに嵌合している。
水ジェット推進艇10が後進状態の場合には、図3で示すように、平板状ブラケット30に、R嵌合凹部30eが形成されており、右側リンク33に、スプリング41及びボール42が設けられ、ボール42がR嵌合凹部30eに嵌合している。
次に、把持部17とカバー15との関係について、図10及び図2を用いながら説明する。水ジェット推進艇10のデッキは、カバー15で覆われている。このカバー15には、架設リンク37を挿通する挿通開口部15aが形成されており、架設リンク37が挿通された状態で、挿通開口部15aの内側には、右側リンク33、左側リンク34が配設された状態になり、挿通開口部15bの外側には、把持部17が配設された状態になる。
このように、挿通開口部15aには、把持部17の往復運動により平行移動する架設リンク37が挿通されれば、架設リンク37の操縦部11側の端部が把持部17を回動させるタイプの操作部材のように、挿通開口部15aを縦長に形成してデッキ面を大きく横切らせる必要がなくなる。そのため、架設リンク37の移動範囲が、回動するタイプに比較して少なくなるから、挿通開口部15aの大きさを小さく形成することができ、航走中等に挿通開口部37から水が入り難い水ジェット推進艇10が構成できる。
把持部17は、図10及び図11で示すように、板状に形成され、前後に操作する最前進位置で、板状の把持部17における周縁部の一部である右側縁部17aとカバー15との間に手の差込める隙間部45が形成されると共に、板状の把持部17における周縁部の他の部分である他側縁部17b〜17dがカバー15と面一になるように構成されている。
すなわち、カバー15は、挿通開口部15a近傍に凹部が形成されており、その凹部の一部である差込側面部15b及び凹部の一部である差込底面部15cを有している。また、把持部17は、右側縁部17aと他側縁部17b〜17dを有している。
そして、水ジェット推進艇10を前進状態にする場合に、図10で示すように、把持部17を押すと、図11で示すように、把持部17の右側縁部17aと差込側面部15bと差込底面部15cによって隙間部45が形成される。また、把持部17の他側縁部17b〜17dとカバー15によって面一になる。
把持部17がカバー15と面一になるように構成された。従って、挿通開口部15aが把持部17によって被覆される。そのため、水ジェット推進艇10の外観品質を良くすることができる。
また、把持部17は、前後に操作する最前進位置で、右側縁部17aとカバー15との間に手の差込める隙間部45が形成される。従って、操船者は、隙間部45に手を入れて把持部17を掴むことができる。そのため、把持部17を容易に操作することができる。
次に、この発明の実施の形態1における水ジェット推進艇10の操作装置の作用について説明する。
操船者が、水ジェット推進艇10を後進状態(図3参照)から前進状態(図2参照)にしようとする場合には、操船者は、図3の状態において、把持部17を押すと、第1リンク33が第1の回動軸31回りに時計回りの方向に回動し、第2リンク34が第2の回動軸32回りに時計回りの方向に回動し、この第1リンク33及び第2リンク34の回動端部35,36の動きによって架設リンク37が略前方へと平行移動する。また、この第1リンク33の回動に伴って、平板状ブラケット30に取付けられたワイヤー18が引張られて、図8で示すように、前後進切換バケット20が上昇して、ノズル19が開かれた状態になる。ノズル19から噴射された噴流は、後方へと噴射されて行き、水ジェット推進艇10は、前進する。
反対に、操船者が、水ジェット推進艇10を前進状態(図2参照)から後進状態(図3参照)にしようとする場合には、操船者は、把持部17を引くと、第1リンク33が第1の回動軸31回りに反時計回りの方向に回動し、第2リンク34が第2の回動軸32回りに反時計回りの方向に回動し、この第1リンク33及び第2リンク34の回動端部35,36の動きによって架設リンクが略後方へと平行移動する。また、この第1リンク33の回動に伴って、平板状ブラケット30に取付けられたワイヤー18が押下げられて、図9で示すように、前後進切換バケット20が下降して、ノズル19が閉じられた状態になる。ノズル19から噴射された噴流は、バケット20に当たって前方へと噴射されていき、水ジェット推進艇10は、序々に後進することになる。
また、これらの前進状態と後進状態との間のシフト操作の過程において、操船者が、前進位置状態、第1乃至第3のデッドスローポジション状態、後進位置状態に入れる場合には、クリック機構16が機能する。ノズル19から噴射される噴流の向きが、前進時の場合と後進時の場合との間で、3段階に区別して調節することにより、前進状態又は後進状態から停止状態へと移行する過程で、推進艇10の動きを微調整することになる。
次に、このような前進状態から後進状態へと移行する過程における第1クリック機構の作用について説明する。
把持部17が図2で示す前進状態にあるときは、図7(a)で示すように、右側リンク33の第1ボール42が、平板状ブラケット30のF嵌合凹部30aに嵌合され、又、前後進切換バケット20自体の機構によりバケット20の傾斜角が固定され、水ジェット推進艇10が前進状態に入る。
把持部17が図4で示す第1デッドスローポジション状態にあるときは、図7(b)で示すように、右側リンク33の第2ボール44が、平板状ブラケット30の第1嵌合凹部30bに嵌合される。
把持部17が図5で示す第2デッドスローポジション状態にあるときは、図7(c)で示すように、右側リンク33の第1ボール42が、平板状ブラケット30の第2嵌合凹部30cに嵌合される。
把持部17が図6で示す第3デッドスローポジション状態にあるときは、図7(d)で示すように、右側リンク33の第2ボール44が、平板状ブラケット30の第3嵌合凹部30dに嵌合される。
把持部17が図3で示す後進状態にあるときは、右側リンク33の第1ボール42が、嵌合凹部30eに嵌合され、かつ、前後進切換バケット20自体の機構によりバケット20の傾斜角が固定され、水ジェット推進艇10が後進状態に入る。
また、後進状態から前進状態へと移行する過程における第1クリック機構の作用については、前述した前進状態から後進状態への移行過程と逆の過程を経過することにより行われる。
このような水ジェット推進艇10の操作装置によれば、架設リンク37が平行移動できる。従って、把持部17を、円弧運動ではなくて略直線的な運動により操作することにより移動量を少なくすることができる。そのため、腕や体を大きく移動させなくても前後進切換バケット20を操作することができ、又、架設リンク37を架設リンク37周囲のカバー15と干渉させることなく操作できる。
また、少なくとも架設リンク37における操縦部11側の端部及びその近傍は、各回動端部同士35,36を結ぶ仮想直線と略平行である。従って、把持部17を支持する架設リンク37を平行移動させることにより、把持部17を回動させるタイプの操作部材のように架設リンク37をデッキ面で大きく横切らせることなく、架設リンク37の移動範囲を小さくし、挿通開口部15aを可及的小さくすることができる。そのため、航走中等における挿通開口部15aから水が入るのを防止し易くすることができる。
さらに、右側リンク33の右側リンク回動端部35と左側リンク34の左側リンク回動端部36との間に、架設リンク37を配置する。従って、操船者が把持部17にかける荷重が、架設リンク37を介して右側33リンク及び左側リンク34によって左右に分散されて伝達される。そのため、リンク機構16の左右に、バランス良く荷重がかかり、リンク機構16の耐久性を向上させることができる。
また、平板状ブラケット30の一方の面に第1リンク33を軸支し、平板状ブラケット30の他方の面に第2リンク34を軸支する。もし、平板状ブラケット30の片面に、第1リンク33と第2リンク34の両方を軸支した場合に、第1リンク33又は第2リンク34の太さが太い場合には、回動時に互いに干渉し合う虞があり、これを避けるために第1の回動軸31と第2の回動軸32との間の距離を離間させる必要を生じる。しかし、平板状ブラケット30の両面で別々に、第1リンク33及び第2リンク34を軸支することにより、第1の回動軸31と第2の回動軸32との間の距離を接近させることができ、リンク機構16の構成をコンパクトにすることができる。
さらに、把持部17を往復運動させる行程における所定の位置で、位置決め可能な第1クリック機構を備えた。従って、把持部17を往復運動する過程で、例えば、前進位置の状態、最低速域であるデッドスローポジションの状態、後進位置の状態の操作をクリック感により区別して感知できるようになる。そのため、水ジェット推進艇10の操作性を向上することができる。
また、第1クリック機構は、複数のデッドスローポジションでクリック感が得られるように構成されている。従って、水ジェット推進艇10が最低速域内で前後方向へ移動する速度を微調節することができる。そのため、波や風による外力や水ジェット推進艇10自体の慣性等により、水ジェット推進艇10が、水上で、停止又は緩慢移動をし難い状態であっても、水ジェット推進艇10を、水上で、位置を容易に微調整することができる。
さらに、第1クリック機構は、嵌合凹部30(b)〜(d)が、平板状ブラケット30に第1の回動軸31を挟んで対向して振分けられて複数設けられている。従って、所定範囲に連続して嵌合凹部30(b)〜(d)を設けると、ボール42,44と嵌合凹部30(b)〜(d)とが嵌合する位置が集中してしまい、平板状ブラケット30に対して、右側リンク33が次第に傾き、リンク機構16に偏りが生じる虞がある。しかし、嵌合凹部30(b)〜(d)が振分けられることにより、そのような偏りが生じ難くなり、右側リンク33と平板状ブラケット30との間の嵌合による力のかかり方は、バランスの良いものとなる。
また、デッドスローポジションに形成された嵌合凹部30(b)〜(d)の深さyが、前進状態に形成されたF嵌合凹部30(a)又は後進状態に形成されたR嵌合凹部30(e)の深さxよりも深く形成されている。前進状態や後進状態においては、第1クリック機構の他に、前後進切換バケット20自体の機構によって、バケット20の傾斜角を固定するように構成されているが、デッドスローポジションにおいては、この発明の実施の形態のように、第1クリック機構のみにより、バケット20の傾斜角を固定するように構成されている場合がある。従って、嵌合凹部30(b)〜(d)が深ければ、その深さの分、より確実に嵌合することができ、デッドスローポジションにおいても、仮に前後進切換バケット20自体の機構があった場合と同様な程度に確実に、ボール42,44を、デッドスローポジションに形成された嵌合凹部30(b)〜(d)に嵌合させてバケット20の傾斜角を固定することができる。そのため、デッドスローポジションに、容易かつ確実に入れることができる。
さらに、右側リンク33又は左側リンク34における回動端部35,36から離間した部位である右側リンク33の角部側に、把持部17の動作を前後進切換バケット20に伝達するワイヤー18を連結した。従って、把持部17の動作の方向及び変位と無関係に、ワイヤー18の動作の方向及び変位を設定できる。そのため、設計自由度が増加する。
なお、この発明の実施の形態1によれば、架設リンク37が一直線に成形されているが、架設リンク37が平行移動することができるのであれば上記実施の形態に限定されない。すなわち、架設リンク37における操縦部11側の端部及びその近傍が、仮に、各回動端部35,36と同一直線状になくても、各回動端部35,36同士を結ぶ仮想直線と略平行に延設されていれば良い。つまり、架設リンク37は、回動端部35,36同士を結んだ部分と、把持部17の近傍部分とが平行に設けられれば、これらの途中の部分で屈曲していても構わない。
また、この発明の実施の形態1によれば、把持部17を往復運動させる動作が、右側リンク33、左側リンク34、及び架設リンク37の動作を介して前後進切換バケット20に伝達されるように構成されていたが、把持部17の平行移動を応用することができるのであれば上記実施の形態に限定されない。すなわち、把持部17の動作が、エンジン出力制御装置であるスロットルに伝達されるように構成することも可能である。
さらに、この発明の実施の形態1によれば、クリック機構16は、右側リンク33にスプリング41,43及びボール42,44を設け、平板状ブラケット30に嵌合凹部30(a)〜(e)を設ける構成であったが、上記実施の形態に限定されない。すなわち、右側リンク33に嵌合凹部30(a)〜(e)を設け、平板状ブラケット30にスプリング41,43及び第1ボール42,44を設ける構成にすることも可能である。
また、この発明の実施の形態1によれば、前進状態及び後進状態の何れにおいてもクリック感が得られるようになっているが、上記実施の形態に限定されない。すなわち、前進状態については、クリック感を得られるように構成し、後進状態については、クリック感を得ることができるような構成を採用しないことも可能である。これは、つまり、前進状態については、航走速度が速く、艇体が振動し、前後進切換バケット20におけるバケット20の傾斜角固定機構だけでは、シフトが前進状態に入らない虞もあることから、クリック感を得られるようにするものの、後進状態については、航走速度が比較的遅いために、そのような必要性がない場合もあるからである。従って、後進状態については、嵌合凹部30eを設けない構成にし、ボール44と嵌合されることがないように構成しても良い。
さらに、この発明の実施の形態1によれば、デッドスローポジションが3段階に渡り設けられていたが、更に細かく微調節をして水ジェット推進艇10の動作を調節したいのであれば、上記実施の形態に限定されない。すなわち、平板状ブラケット30に形成されるデッドスローポジション位置における嵌合凹部の数を増やすことも可能である。
[発明の実施の形態2]
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図12(a),(b)が、この発明の実施の形態2を示すものである。以下、この発明の実施の形態1と同じ部材については、同一符号を付して説明する。
この発明の実施の形態2がこの発明の実施の形態1と異なるのは、第1クリック機構の代わりに、第2クリック機構を適用している点にある。
第2クリック機構は、右側リンク33における平板状ブラケット30側の面に、下側ボール収納部33cが形成され、この下側ボール収納部33c内に軸直角スプリング51の基端部が取付けられ、軸直角スプリング51の先端部に嵌合凸部である軸直角ボール52が取付けられている。
この一方で、第2クリック機構は、平板状ブラケット30の一方の面の側方に溝壁部53が設けられ、この溝壁部53に嵌合凹部であるF嵌合溝部54及び嵌合凹部であるデッドスロー嵌合溝部55が形成されている。
第2クリック機構は、軸直角スプリング51の軸線が、第1の回動軸31と垂直になるように配置され、軸直角ボール52が、第1の回動軸31と垂直方向に移動し、F嵌合凹部54やデッドスロー嵌合溝部55に嵌合するようになっている。このため、軸直角ボール52が、F嵌合凹部54やデッドスロー嵌合溝部55に対して嵌合する嵌合方向場合に、その嵌合方向が、第1の回動軸31に対して軸直角になる。
もし、平板状ブラケット30やリンク33,34の素材として、軽量化を意図して樹脂等を使用した場合に、この発明の実施の形態1のように、ボール42,44と嵌合凹部30(a)〜(d)の嵌合を、第1の回動軸31と平行になるようにした場合には、長期に渡り使用して行くにつれて、右側リンク33が、平板状ブラケット30から離間して行って開いた状態に虞がある。しかし、F嵌合凹部54及びデッドスロー溝部55が、軸直角ボール52と軸直角に嵌合することにより、右側リンク33と平板状ブラケット30との間が、開いた状態へとなり難くなる。
この発明の実施の形態1に係る水ジェット推進艇の斜視図である。 同実施の形態に係る水ジェット推進艇が前進状態のときのリンク機構を示す側面図である。 同実施の形態に係る水ジェット推進艇が後進状態のときのリンク機構を示す側面図である。 同実施の形態に係る、第1デッドスローポジションに入ったときのリンク機構の側面図である。 同実施の形態に係る、第2デッドスローポジションに入ったときのリンク機構の側面図である。 同実施の形態に係る、第3デッドスローポジションに入ったときのリンク機構の側面図である。 同実施の形態に係るリンク機構における、上側ボール又は下側ボールが、嵌合凹部に嵌合する様子を示す図であり、(a)は、前進状態時の図2のA−A線に沿う断面図、(b)は、第1デッドスローポジション時の図4のB−B線に沿う断面図、(c)は、第2デッドスローポジション時の図5のC−C線に沿う断面図、(d)は、第3デッドスローポジション時の図6のD−D線に沿う断面図である。 同実施の形態に係る、水ジェット推進艇が前進状態のときの、リンク機構の動作と前後進切換バケットの動作との関係を示す構成図である。 同実施の形態に係る、水ジェット推進艇が後進状態のときの、リンク機構の動作と前後進切換バケットの動作との関係を示す構成図である。 同実施の形態に係る、カバー部材と把持部との配置関係を示す斜視図である。 同実施の形態に係る、カバー部材と把持部との配置関係を示す図10の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る平板状ブラケット及び第1リンクを含めたリンク機構の構造を示す図であり、(a)は、そのリンク機構の側面図であり、(b)は、(a)の拡大端面図である。
符号の説明
10 水ジェット推進艇
15 カバー
15a 右側縁部
15b,15c,15d 他側縁部
16 リンク機構
17 把持部
18 ワイヤー
20 前後進切換バケット
30(a) F嵌合凹部
30(b) 第1嵌合凹部
30(b) 第2嵌合凹部
30(d) 第3嵌合凹部
30(e) R嵌合凹部
31 第1の回動軸
32 第2の回動軸
33 右側リンク
34 左側リンク
35 右側回動端部
36 左側回動端部
37 架設リンク
41 第1スプリング
42 第1ボール
43 第2スプリング
44 第2ボール
50 リンク機構
51 軸直角スプリング
52 軸直角ボール
53 溝壁部
54 F嵌合溝部
55 デッドスロー溝部

Claims (10)

  1. 艇体に互いに平行に設けられた第1の回動軸と第2の回動軸と、
    前記第1の回動軸回りに回動する第1リンクと前記第2の回動軸回りに回動する第2リンクと、
    前記第1リンクの回動端部から前記第1の回動軸へ結ぶ仮想直線と、前記第2リンクの回動端部から前記第2の回動軸へ結ぶ仮想直線とが平行になるように、前記第1リンクの回動端部と前記第2リンクの回動端部とが連結され、少なくとも操縦席側の端部及びその近傍が、前記各回動端部同士を結ぶ仮想直線と略平行に延設されて平行移動可能な架設リンクと、
    該架設リンクに設けられて乗員が把持して前後に操作する把持部とを備え、
    該把持部を往復運動させる動作が、前記架設リンク、前記第1リンク及び前記第2リンクの動作を介してエンジン出力制御装置又は推進方向変更装置に伝達されることを特徴とする水ジェット推進艇の操作装置。
  2. 前記水ジェット推進艇のデッキは、挿通開口部を有するカバーで覆われ、前記挿通開口部には、前記架設リンクが挿通され、前記カバーの外側には、前記把持部が配設され、前記カバーの内側には、前記第1リンク、前記第2リンクが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  3. 前記把持部が、板状に形成され、前後に操作する最前進位置で、前記板状の把持部における周縁部の一部と前記カバーとの間に手の差込める隙間部が形成されると共に、前記板状の把持部における前記周縁部の他の部分が前記カバーと面一になるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  4. 前記デッキに固定された平板状ブラケットの一方の面側に、前記第1リンクを軸支し、前記平板状ブラケットの他方の面側に、前記第2リンクを軸支し、前記第1及び第2の回動軸に直交する方向から見て、前記第1リンクと前記第2リンクの間に前記架設リンクを配置したことを特徴とする請求項2又は3に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  5. 前記第1リンクと前記第2リンクの少なくとも何れか一方のリンクと前記平板状ブラケットとの間に、前記把持部を往復運動させる行程における所定の位置で、位置決め可能なクリック機構を備えたことを特徴とする請求項4に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  6. 前記クリック機構は、前記水ジェット推進艇が最低速域に調節される複数のデッドスローポジションでクリック感が得られるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  7. 前記クリック機構は、前記平板状ブラケットに、嵌合凹部又は嵌合凸部の何れか一方が前記第1の回動軸を挟んで対向するように振分けられて複数設けられ、前記第1リンク又は前記第2リンクの少なくとも一方に、前記嵌合凹部又は前記嵌合凸部と嵌合される複数の嵌合凸部又は嵌合凹部が設けられたことを特徴とする請求項5又は6に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  8. 前記クリック機構は、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部との嵌合方向が前記第1の回動軸に対して軸直角になるように設けられたことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1つに記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  9. 前記クリック機構は、前記デッドスローポジションに形成された前記嵌合凹部の深さが、前進位置に形成された前記嵌合凹部又は後進位置に形成された前記嵌合凹部の深さよりも深く形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の水ジェット推進艇の操作装置。
  10. 前記第1リンク又は前記第2リンクには、前記回動端部から離間した部位に、前記把持部の動作を前記エンジン出力制御装置又は前記推進方向変更装置に伝達する動力伝達手段を連結したことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1つに記載の水ジェット推進艇の操作装置。
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