JP3621374B2 - スラスタ付きの舵 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶に横方向の推力を与えるために使用されるスラスタを取り付けた舵に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、舵式の船舶において、駆動手段であるプロペラは、エンジンからの駆動力により右回転して船舶を前進可能としている。船舶が前進する際には、プロペラからのプロペラ増速流が舵に当たるため、舵が効きやすく、容易に旋回することができる。しかし、後進する際には、プロペラ増速流が舵に当たらないため、舵が効きにくく、後進旋回、特に右後進旋回を容易に行うことができなかった。
さらに、このような船舶が後進する際には、前記プロペラが右向きのサイドフォースを発生するため、船体が左に回されやすくなっていた。
そこで、後進時にも舵が効き、旋回性の向上を図ることができるように、舵を大きくすることや船体にスラスタを用いることが知られている。
スラスタには、船首に横向きに埋め込むバウスラスタ、船尾に横向きに取り付けるサイドスラスタがあり、またスラスタを横向きにして埋め込んだ舵等もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、舵を大きくすると、高速航走時には舵の抵抗が大きくなるため、船速上不利になっていた。一方、船速を上げるために舵を極力小さくしている船では、後進右旋回が全く不能なものもあった。
また、小型船では船首喫水が浅く、スラスタを埋め込むスペースを確保しにくいため、船首に横向きに埋め込むバウスラスタを設けることは難しかった。
また、バウスラスタを設けた場合においても、船体に凹凸が生じるため、高速航走時には抵抗が大きくなり、船速上不利となっていた。
さらに、船尾に横向きに取り付けるサイドスラスタにおいては、左旋回、或いは右旋回を行う際にプロペラの回転方向を切り換えなければならず、旋回操作が煩わしくなっていた。
また、スラスタを舵に横向きに埋め込むには、大型船に用いられる舵のように所定の厚さが必要となるが、小型船に用いられる舵は薄いので、スラスタを舵に埋め込むことができなかった。
また、スラスタを舵に埋め込むことができた場合においても、舵に凹凸が生じるため、高速航走時には抵抗が大きくなり、船速上不利となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、船体1内にあるエンジン2と、このエンジン2から後方斜め下に延出したプロペラシャフト3と、該プロペラシャフト3の先端に装着したプロペラ4と、前記プロペラ4の駆動力により航行可能な船体1と、船体1の船底後端に配設され、直進と針路の変更及び旋回を可能とした舵5と、舵5の上部に固設された取付部材15と、該取付部材15に取り付けられた小型の電動式のスラスタ16とにより構成され、該スラスタ16は、後面視で舵5の上方に配置され、船体1の前進方向に向けて取り付けられ、船体1の前進高速航走時には船尾で水が切れて、舵5の上のスラスタ16には、水が当たらないように、プロペラ4よりも上方の位置に配置したものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載のスラスタ付きの舵において、後面視で舵5の中央軸より左側にスラスタ16が配置されているものである。
【0006】
請求項3においては、請求項1記載のスラスタ付きの舵において、後面視で舵5の中央軸より左右の両側にスラスタ16・16が配置されているものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る船舶の側面図、
図2は静止時における船尾の状態を示す側面図、
図3は後進時における船尾の状態を示す側面図、
図4は前進時における船尾の状態を示す側面図、
図5はスラスタを取り付けた舵の後面図、
図6は別実施例のスラスタを取り付けた舵の後面図、
図7は別実施例のスラスタを取り付けた舵の後面図、
図8は舵の面積を通常の半分程度にした場合の船尾の側面図である。
【0008】
本発明にかかる船舶の全体構成について説明する。
図1に示すように、船舶は船体1内にエンジン2を有し、該エンジン2から後方斜め下に延出したプロペラシャフト3の先端にプロペラ4を装着し、エンジン2の駆動力により航行可能としている。船体1の船底後端には舵5が配設され、該舵5の左右回動により直進と針路の変更および旋回を可能としている。
【0009】
前記船体1の前後略中央位置には、ブリッジ10が配設されている。ブリッジ10には操船席等が配設されており、該操船席の前方をフロントウィンドシールド11により、左右側方をブリッジサイド14・14及びサイドウィンド12・12により、上方を上部カバー13により覆って該ブリッジ10を構成している。
【0010】
次に、本発明について図2乃至図7より説明する。
図2及び図5に示すように、前記舵5の上部には取付部材15が固設され、該取付部材15に小型の電動式のスラスタ16が取り付けられている。該スラスタ16は、後面視で舵5の中央軸8上方に配置され、前進方向に向けて取り付けられている。
【0011】
このような構成において、舵5を左右に回動させると、前記スラスタ16は舵5と連動して左右方向に向くので、従来のサイドスラスタを備えた船舶のように、左旋回、或いは右旋回する際にプロペラの回転方向を切り換える必要がなく、舵5を切った方向に容易に旋回することができる。また、後進旋回性の向上を図ることができるとともに、スラスタ16のみを用いて旋回することにより、その場旋回を行うこともできる。
【0012】
前記スラスタ16は、図2及び図3に示すように、低速時や後進時には水中に位置して作用する。一方、図4に示すように、前進高速航走時には船尾で水が切れ、スラスタ16に水が当たらないため、抵抗にならず、船速に影響を与えることなく航走することができる。
【0013】
なお、船舶は主機関を使わずにスラスタ16のみでも低速航走できるように構成されており、スラスタ16による低速航走時には静かに移動することができる。また、主機関には微速用クラッチが不要となるため、部品点数を削減することもできる。
【0014】
そして、スラスタ16を舵5に取り付けることにより旋回性の向上を図ることができるため、舵5を従来の舵より小さくすることができる。したがって、高速航走時に抵抗が小さくなるため、船速を上げることができる。さらに、図8に示すように、舵20の面積を通常の半分程度となるように形成することによって、停船時の風流れが少なくなるので、船首を風上に向けることが容易になる。
【0015】
図8に示す実施例においては、舵20はプロペラシャフトの延長線より上方に配設されている。舵20は通常の舵面積比の半分程度に構成されており、操舵にかかる力を小さくできるものである。さらに、プロペラ4により発生する水流を舵20により阻害しにくく、推進効率を向上できる。
【0016】
また、図6に示すように、前記スラスタ16は後面視で舵5の中央軸8より左側へ配置することもできる。該スラスタ16は取付部材18を介して舵5の上部に取り付けられている。
このように構成することによって、右後進旋回には旋回モーメントがより効果的に働き、容易に右後進旋回をすることができる。また、スラスタ16から発生するプロペラ流が中央軸8に当たるのを避けることができる。
【0017】
さらに、図7に示すように、舵5の中央軸8に対して左右両側に複数のスラスタ、本実施例では2基のスラスタ16・16を配置するとともに、取付部材19を介して舵5の上部に取り付けることもできる。
これにより、小型船舶においては、スラスタ16・16のみで航走する際に移動速度を上げることができる。また、複数配置することによって、さらに大きな推力を得ることができるため、大型船舶においても、小型船舶で用いられるスラスタを用いることができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に示す如く、スラスタを前進方向に向けて舵の上部に取り付けたので、後進旋回性の向上を図ることができるとともに、スラスタのみを用いて旋回することにより、その場旋回を行うこともできる。
また、スラスタは舵と連動して左右方向に向くので、プロペラの回転方向を切り換える必要がなく、舵を切った方向に容易に旋回することができる。
また、前記スラスタを後面視で舵の中央軸の上部で、プロペラよりも上方の位置に配置したので、前進高速航走時には水が船尾で切れ、スラスタに水は当たらず抵抗にならないため、船速に影響を与えることなく、航走することができる。
また、スラスタにより船舶を航走可能に構成したので、スラスタによる低速航走時には静かに移動することができる。また、主機関には微速用クラッチが不要となるため、部品点数を削減することもできる。
【0019】
請求項2に示す如く、前記スラスタを後面視で舵の中央軸より左側に配置したので、右後進旋回には旋回モーメントがより効果的に働き、容易に右後進旋回をすることができる。また、スラスタから発生するプロペラ流が舵軸に当たるのを避けることができる。
【0020】
請求項3に示す如く、前記スラスタを後面視で舵の中央軸に対して左右両側に配置したので、小型船舶においては、スラスタのみで航走する際に移動速度を上げることができる。また、複数配置することによって、さらに大きな推力を得ることができるため、大型船舶においても、小型船舶で用いられるスラスタを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船舶の側面図。
【図2】静止時における船尾の状態を示す側面図。
【図3】後進時における船尾の状態を示す側面図。
【図4】前進時における船尾の状態を示す側面図。
【図5】スラスタを取り付けた舵の後面図。
【図6】別実施例のスラスタを取り付けた舵の後面図。
【図7】別実施例のスラスタを取り付けた舵の後面図。
【図8】舵の面積を通常の半分程度にした場合の船尾の側面図。
【符号の説明】
5 舵
16 スラスタ

Claims (3)

  1. 船体1内にあるエンジン2と、このエンジン2から後方斜め下に延出したプロペラシャフト3と、該プロペラシャフト3の先端に装着したプロペラ4と、前記プロペラ4の駆動力により航行可能な船体1と、船体1の船底後端に配設され、直進と針路の変更及び旋回を可能とした舵5と、舵5の上部に固設された取付部材15と、該取付部材15に取り付けられた小型の電動式のスラスタ16とにより構成され、
    該スラスタ16は、後面視で舵5の上方に配置され、船体1の前進方向に向けて取り付けられ、船体1の前進高速航走時には船尾で水が切れて、舵5の上のスラスタ16には水が当たらないように、プロペラ4よりも上方の位置に配置したことを特徴とするスラスタ付きの舵。
  2. 請求項1記載のスラスタ付きの舵において、後面視で舵5の中央軸より左側にスラスタ16が配置されていることを特徴とする請求項1記載のスラスタ付きの舵。
  3. 請求項1記載のスラスタ付きの舵において、後面視で舵5の中央軸より左右の両側にスラスタ16・16が配置されていることを特徴とする請求項1記載のスラスタ付きの舵。
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