JP2006239911A - 熱転写記録用受容体及び記録方法 - Google Patents

熱転写記録用受容体及び記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受容体に形成される転写画像が耐溶剤性に優れ、更に耐摩擦性に優れる熱転写記録用受容体を提供すること。
【解決手段】プラスチックフィルムからなる支持体上に、アンダー層及び受容層を順次設けた熱転写記録用受容体において、アンダー層が紫外線硬化型樹脂及び顔料を含有し、受容層がポリエチレンイミン誘導体、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有することを特徴とする熱転写記録用受容体。該紫外線硬化型樹脂はウレタンアクリレート及び/又はエポキシアクリレートであり、該架橋剤はエポキシ化合物であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱転写記録媒体をサーマルヘッドで加熱してインクを熱転写記録用受容体に転写させて画像を形成する方法に用いられる熱転写記録用受容体及び該熱転写記録用受容体を用いた記録方法及び記録体に関する。
熱転写記録媒体をサーマルヘッドで加熱し、インクを受容体に転写させて画像を形成する方法は一般的に知られており、銘板などのラベル作製に用いられている。
このようなラベルがMEKのような有機溶剤を使用する環境で使用される場合、ラベルに転写された画像がこのような有機溶剤によって消去しないことが要求される。
インク転写性や耐薬品性に優れる受容体としては例えば特許文献1〜4には受容層にエチレン系アイオノマー樹脂を用いる受容体が示されている。また特許文献5には不飽和カルボン酸オレフィン共重合体とポリイミン系重合体のエチレンイミン付加物からなる塗布層が示されている。しかしその受容層や塗布層に形成された画像の耐溶剤性は十分なものとはいえない。
更に転写画像の耐溶剤性を得るために、インク及び受容層に耐溶剤性に優れた同一種類の樹脂を添加することが考案されている。例えば、特許文献6にはインク樹脂と受容層に特定なポリオレフィンを用いることが示されている。また、特許文献7及び特許文献8にはインク層と受容層にナイロンを添加することが示されている。しかし、これらの方法でも非常に厳しい使用条件に耐える画像の耐溶剤性を得ることはできない。
また受容層を有する受容体において、画像の耐摩擦性を向上させるために、その受容層強度を高めることが考案されてきた。例えば受容層と支持体の間にアンダー層を設けることは従来から提案されてきた。
受容層と支持体の間に紫外線硬化型樹脂を含むアンダー層を設けることは、特許文献9〜14等に開示されている。しかしこれらの方法では受容層の強度は十分でなく、なにより受容層上に設けられる画像の耐溶剤性が低いという欠点があった。
特開平4−115995号公報 特開平5−286227号公報 特開平8−43994号公報 特開平8−58250号公報 特開2002−113959号公報 特許第2533456号公報 特開平4−347688号公報 特開2001−199171号公報 特開昭61‐112693号公報 特開昭61‐121993号公報 特開平1‐228890号公報 特開平1‐244890号公報 特開平2‐223495号公報 特開平4‐275194号公報
本発明は、受容体に形成される転写画像が耐溶剤性に優れ、更に耐摩擦性に優れる熱転写記録用受容体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題の解決に向けて鋭意検討した結果、プラスチックフィルムからなる支持体上に、アンダー層、受容層を順次設けた熱転写記録用受容体において、アンダー層が紫外線硬化型樹脂と顔料を含有し、受容層がポリエチレンイミン誘導体とエチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有することにより上記課題を解決した熱転写記録用受容体を得ることができることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は次に記載するとおりのものである。
(1)プラスチックフィルムからなる支持体上に、アンダー層及び受容層を順次設けた熱転写記録用受容体において、アンダー層が紫外線硬化型樹脂及び顔料を含有し、受容層がポリエチレンイミン誘導体、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有することを特徴とする熱転写記録用受容体。
(2)前記アンダー層の紫外線硬化型樹脂がウレタンアクリレート及び/又はエポキシアクリレートであることを特徴とする上記(1)記載の熱転写記録用受容体。
(3)前記受容層の架橋剤がエポキシ化合物であることを特徴とする上記(1)又は(2)の熱転写記録用受容体。
(4)受容層が顔料を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)の熱転写記録用受容体。
(5)前記顔料が炭酸カルシウムであることを特徴とする上記(4)の熱転写記録用受容体。
(6)支持体上にワックスを含有する剥離層及び着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体を用いて熱転写記録用受容体に印字する記録方法において、該インク層がエチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩を含み、該熱転写記録用受容体が上記(1)〜(5)の熱転写記録用受容体であることを特徴とする記録方法。
(7)上記(6)の記録方法により受容体上に画像を形成した記録体。
本発明の熱転写記録用受容体を用いて熱転写記録媒体からの画像を転写させることにより、MEKなどの溶剤に優れた耐性を有し、かつその画像が強い力で擦られても破壊しない耐摩擦性耐摩擦性に優れた記録体を得ることが出来る。
以下に本発明を詳細に説明する。
上述のように本発明の熱転写記録用受容体は、プラスチックフィルムからなる支持体上に、アンダー層、受容層を順次設けた熱転写記録用受容体において、アンダー層が紫外線硬化型樹脂と顔料を含有し、受容層がポリエチレンイミン誘導体とエチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有することを特徴とする。
本発明では受容層と支持体との間に、紫外線硬化型樹脂と顔料を含有するアンダー層を設ける。紫外線硬化型樹脂にはウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリオールアクリレートオリゴマー等があるが、なかでもウレタンアクリレートオリゴマー及び/又はエポキシアクリレートオリゴマーを用いるのが好ましい。また必要に応じてこれらのオリゴマーとともにアクリレートモノマーを添加することもできる。更に紫外線による反応性を高めるための増感剤を添加することもできる。これらの紫外線硬化型樹脂としては具体的には大日本インキ化学工業社製のユニディックなどを用いることができる。
アンダー層に添加する顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、タルク等などの無機顔料、またアクリル樹脂粒子、尿素‐ホルムアルデヒド樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、PTFE粒子等の有機顔料などを用いることができる。
アンダー層の顔料の粒径は0.5〜4.0μmであるのが好ましい。0.5μm未満ではアンダー層表面の凹凸が不足しアンダー層と受容層との接着性が低下する。また4.0μmを超えると転写画像の精細性が低下する。
アンダー層の紫外線硬化型樹脂と顔料の比率は重量基準で90:10〜50:50とするのが好ましい。顔料の比率が10未満ではアンダー層表面の凹凸が不足しアンダー層と受容層との接着性が低下する。また顔料の比率が50を超えるとアンダー層の強度が低下する。またアンダー層の厚みは0.5〜3.0μmとするのが好ましい。
0.5μm未満であると支持体と受容層の接着性向上の効果が低く、3.0μmを超えると転写画像の耐溶剤性が低下する。
本発明では受容層のバインダーとしてエチレン−メタクリル酸共重合体の塩を用いる。エチレン−メタクリル酸共重合体の塩はメタクリル酸の一部がNa,K,Ca,Zn,NHなどの陽イオンによって分子鎖間で架橋された構造をとる。中でもNa,K,Znの少なくとも1種を含有するものが好ましい。
一般にエチレン−メタクリル酸共重合体の塩は汎用溶剤には非常に溶解しにくいため、本発明ではエチレン−メタクリル酸共重合体の塩は水分散体に加工されたものを用いるのが好ましい。なかでもエチレン−メタクリル酸共重合体の塩が分散剤を用いずに自己乳化した分散体が好ましい。分散剤や水溶性樹脂を用いて強制乳化した分散体は分散剤や水溶性樹脂が画像の耐水性、耐溶剤性に悪影響を与える。
このようなエチレン−メタクリル酸共重合体の塩としては例えば三井化学社製のケミパールS−650、S−659等が挙げられる。エチレン−メタクリル酸共重合体の塩は受容層中に30〜90重量%含有させるのが好ましい。
本発明では受容層にエチレン−メタクリル酸共重合体の塩以外の熱可塑性樹脂を必要に応じて添加することもできる。
そのような熱可塑性樹脂の例としては、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル基、カルボン酸Na基、スルホン酸Na基、アセトアセチル基、カチオン基などで変性されたポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチンなどの水溶性樹脂や、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、ウレタン変性ポリエチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリエステル等のエマルジョンや水分散体等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は単独で、もしくは2種類以上を混合して用いられる。
本発明では受容層にポリエチレンイミン誘導体を添加する。ポリエチレンイミン誘導体を添加することにより、特にMEK、トルエン、キシレン等の溶剤に対する画像耐性を向上させることができる。ポリエチレンイミン誘導体としてはポリエチレンイミン、変性ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン変性アクリル系ポリマー等が挙げられる。
ポリエチレンイミン誘導体は受容層中に5〜75重量%添加するのが好ましい。5%未満では耐溶剤性向上効果が低く、75重量%を超えると耐水性が低下する。更には受容層中に20〜60重量%添加するのが特に好ましい。
受容層の耐溶剤性を向上させるために、受容層に架橋剤を添加する。
架橋剤としてはカルボジイミド、オキサゾリン、イソシアネート、メラミン化合物、エポキシ化合物、多価金属塩等があげられる。なかでもエポキシ化合物が好ましい。
架橋剤は受容層中に3〜20重量%添加するのが好ましい。
受容層には必要に応じて炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、タルク等の無機顔料、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン樹脂などの有機顔料を添加することもできる。なかでも炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。これらの顔料の添加量は受容層中の50重量%未満にするのが好ましい。更に受容層には必要に応じて高級脂肪酸金属塩やパラフィンワックス等の滑剤、消泡剤等の添加剤を含有させることができる。
本発明では受容層は受容層の厚みが0.3〜3.0μmとなるように設けるのが好ましい。0.3μm未満であると受容層の強度が低下し、3.0μmを超えると画像の耐溶剤性が低下する。また受容層表面の平滑度(JIS P−8119)が200〜500秒とするのが好ましい。200秒未満では画像の精細性が低下し、500秒を超えると画像の耐溶剤性が低下する。
本発明では熱転写記録用受容体の基材としてプラスチックフィルムを用いる。素材としては例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、ビニロン等のプラスチックフィルムやポリオレフィンやポリエステル等の合成紙等が用いられる。
また本発明では基材のプラスチックフィルムとして透明又は半透明のものを用い、その少なくとも片面に金属蒸着層を設けて銀色の受容体を作製することができる。
金属蒸着層はアルミニウム、銀、亜鉛等の金属を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング等の方法により支持体上に金属層を形成したものである。金属蒸着層の金属としてはアルミニウムを用いるのが好ましい。また金属蒸着層の厚みは0.01〜0.1μmとするのが好ましい。
本発明では受容体の受容層を設けたのと反対側の面に粘着剤層、剥離紙を順次積層することにより、受容体を被着体に粘着可能なラベルの形態に加工することもできる。
本発明では支持体と受容層及び必要に応じて設けた粘着剤層の全体の厚みとして40〜250μmであるのが好ましい。40μm未満では受容体の強度が低下して破れやすくなり、また250μmを超えるとラベルとして被着体に貼った場合に引っかかって脱落しやすくなる。
本発明の熱転写記録用受容体に熱転写記録媒体から画像を印字して記録するに際しては、支持体上にワックスを含有する剥離層、着色剤及びエチレン−メタクリル酸共重合体の塩を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体を用いると、更に耐溶剤性に優れた転写画像を得ることが出来る。
インク層中のエチレン−メタクリル酸共重合体の塩は、熱転写記録用受容体の受容層に用いたエチレン−メタクリル酸共重合体の塩と同様のものを用いることが出来る。
熱転写記録媒体のインク層にはエチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩のほかに必要に応じて、その他の樹脂を添加することもできる。
そのような樹脂としては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル基、スルホン酸Na基、アセトアセチル基、カチオン基などで変性されたポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチンなどの水溶性樹脂や、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、ウレタン変性ポリエチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリエステル等のエマルジョンや水分散体等が挙げられる。
インク層には、熱転写性や解像度の向上を目的として、必要に応じて各種の添加物質が添加されてよい。例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナバワックス等の天然ワックス類等の添加によって熱転写性や解像度を向上させることができる。なお、この場合の滑剤としてはリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキルエーテル樹脂等の樹脂粒子類も使用可能である。
インク層に用いられる着色剤としては、要求される色調などに応じて、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料または各種染料から適当なものを選択して用いることができる。
支持体とインク層の間に剥離層を設ける。剥離層は樹脂とワックスを主成分とするのが好ましい。樹脂とワックスを主成分とする剥離層はサーマルヘッドからの熱エネルギー印加時にインクの支持体からの剥離を容易にし、熱感度を良好なものにする。また転写された画像では剥離層はインク層の上に位置し、溶剤からインク層を保護する。
剥離層に添加するバインダーとしては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等が用いられる。
剥離層に添加するワックスとしては、例えば、蜜ろう、鯨ろう、木ろう、米ぬかろう、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸変性ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス、マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸、べへニン酸、ステアリルアルコール、べへニルアルコール、ソルビタン、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等が挙げられる。
支持体は公知のフィルムや紙をそのまま使用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性のよいプラスチックフィルム;セロハン;硫酸紙等が好ましく使用される。
また熱転写記録媒体には必要に応じて支持体の裏面に保護層を設けてもよい。保護層はサーマルヘッドによる熱印加時に支持体を高温から保護するための層であり、耐熱性の高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のほか、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂も使用可能である。なお、保護層形成に好適な樹脂はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等であり、これらの樹脂を薄膜状で使用すればよい。また、保護層の設置によって支持体の耐熱性を著しく向上させることができるため、該層の設置によって従来は不適とされていた支持体を用いることもできる。
以上に詳記した熱転写層は、ホットメルト塗工法、溶媒を用いた塗工法等で支持体上に積層して設けることができる。このような塗工法で設けられる熱転写層は、全体の厚さを0.1〜10μm、好ましくは0.5〜6.0μmにすればよい。また、各層の層厚としてインク層は0.5〜6.0μm、好ましくは0.8〜3μm、剥離層は0.2〜3.0μm、好ましくは1.0〜2.0μmとすれば良い。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、ここでの部は固形分重量基準である。
[実施例1]
(1)熱転写記録媒体の作製
支持体としては4.5μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、熱転写記録層を塗工する側の反対側にシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SD7226)を乾燥後塗工量が0.35μmとなるように塗布乾燥して耐熱滑性層を有する支持体を作製した。
<剥離層処方>
カルナバワックスのトルエン分散液(固形分10%) 90部
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(酢酸ビニル量28重量%
MFR15dg/min)のトルエン溶液(固形分10%) 10部
上記処方の剥離液を支持体の熱転写記録層側に厚みが約1.0μmとなるように塗布乾燥して剥離層を設けた。
<インク層処方>
エチレン−メタクリル酸共重合体の塩 62部
(三井化学製 ケミパールS−650)(固形分27%)
カーボンブラックの水分散体(固形分38%) 22部
水 16部
上記組成のインク液を前記中間層上に厚みが約0.8μmとなるように塗布乾燥し、インク層を設け、熱転写記録媒体を作製した。
(2)熱転写記録用受容体の作製
<アンダー層処方>
ポリエステルアクリレート(大日本インキ製ユニディックV‐3021) 16部
シリカ(水澤化学製 P‐603) 4部
MEK 80部
上記組成のアンダー層液を東洋紡社製ポリエステルフィルム(E5100 厚み50μm)に乾燥後厚みが約1.5μmとなる様に塗布乾燥した。その後高圧水銀灯(80W/cm)で10秒処理し硬化させた。
<受容層処方>
エチレン−メタクリル酸共重合体の塩 31部
(三井化学製 ケミパールS−650)(固形分27%)
カルボジイミド(日清紡製E−02) 2部
ポリエチレンイミン(日本触媒製エポミンP-1000)(固形分30%) 3部
水 64部
上記組成の受容層液をアンダー層上に乾燥後厚みが約2.5μmとなる様に塗布乾燥し受容層を設け熱転写記録用受容体を作製した。
[実施例2]
<アンダー層処方>
ウレタンアクリレート(大日本インキ製ユニディックV‐4221) 16部
シリカ(水澤化学製 P‐603) 4部
MEK 80部
上記組成のアンダー層液を厚さ50μmのポリエステルフィルム(東レ製)に乾燥後厚みが約1.5g/m2となる様に塗布乾燥した。その後高圧水銀灯(80W/cm)で10秒処理し硬化させた。
<受容層処方>
エチレン−メタクリル酸共重合体の塩 31部
(三井化学製 ケミパールS−650)(固形分27%)
エポキシ化合物(エポキシ当量160mg/eq 固形分100%) 1部
ポリエチレンイミン(日本触媒製エポミンP-1000)(固形分30%) 3部
水 65部
上記組成の受容層液をアンダー層上に乾燥後厚みが約2.5μmとなる様に塗布乾燥し受容層を設け熱転写記録用受容体を作製した。
また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
[実施例3]
実施例2においてアンダー層処方として下記のものを用いた以外は実施例2と同様に熱転写記録用受容体を作製した。また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
<アンダー層処方>
エポキシアクリレート(大日本インキ製ユニディックV‐5500) 16部
シリカ(水澤化学製 P‐603) 4部
MEK 80部
[実施例4]
実施例2において受容層液処方として下記のものを用いた以外は実施例2と同様に熱転写記録用受容体を作製した。また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
<受容層処方>
エチレン−メタクリル酸共重合体の塩 15部
(三井化学製 ケミパールS−650)(固形分27%)
炭酸カルシウム水分散液(粒径2.5μm固形分25%) 16部
エポキシ化合物(エポキシ当量160mg/eq 固形分100%) 1部
ポリエチレンイミン(日本触媒製エポミンP-1000)(固形分30%) 3部
水 65部
[比較例1]
実施例1においてアンダー層を設けずに、ポリエステルフィルム上に受容層を設けた以外は実施例1と同様に受容体を作製した。また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
[比較例2]
実施例1においてアンダー層処方として下記のものを用いた以外は実施例1と同様に熱転写記録用受容体を作製した。また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
<アンダー層処方>
ポリエステル水分散体 47部
(東洋紡社製バイロナールMD-1200 固形分34%)
シリカ(水澤化学製 P‐603) 4部
水 49部
[比較例3]
実施例1において下記受容層を設けた以外は実施例1と同様に受容体を作製した。また熱転写記録媒体は実施例1と同じものを用いた。
<受容層処方>
炭酸カルシウムの水分散体(粒径1.5μm 固形分25%) 40.0部
ポリエステル水分散体 29.4部
(東洋紡社製バイロナールMD−1200 固形分34%)
水 30.6部
上記により得られた熱転写記録媒体及び熱転写記録用受容体を用いて、以下の方法による評価テストを行った。下記条件により印字し評価した。
(印字条件)
プリンター : Zebra社製 96XiIII
印字速度 : 2インチ/秒
印字エネルギー : トーン26
評価した諸特性は以下の通りである。
(1)耐溶剤性
溶剤0.5ccを綿棒に含ませて転写画像に塗布後、このサンプルについて100g/cm2の荷重をかけて200回擦り、画像を観察し以下の基準で評価した。溶剤はMEKを用いた。
5 ラブテストの結果、テスト前と変化なし。
4 ラブテストの結果、画像の判読は可能だがやや傷ができる。
3 ラブテストの結果、画像の判読は可能だが傷ができる。
2 ラブテストの結果、画像は残るが判読は不可能になる。
1 ラブテストの結果、画像が消去してしまう。
(2)耐摩擦性
直径1mmのステンレス棒に30gfの荷重をかけた状態で画像を100回擦り画像を観察し以下の基準で評価した。
5 摩擦テストの結果、テスト前と変化なし。
4 摩擦テストの結果、画像の判読は可能だがやや傷ができる。
3 摩擦テストの結果、画像の判読は可能だが傷ができる。
2 摩擦テストの結果、画像は残るが判読は不可能になる。
1 摩擦テストの結果、画像が消去してしまう。
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 2006239911
表1から実施例の熱転写記録用受容体は、MEKに対して優れた耐性を有するのみならず、強い力で鋭利な物体で擦られても画像が破壊しないことが分かる。
本発明の熱転写記録用受容体受容体は、受容体に形成される転写画像が耐溶剤性に優れ、更に耐摩擦性に優れているので、特にMEKのような有機溶剤を使用する環境で使用されるラベル等に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. プラスチックフィルムからなる支持体上に、アンダー層及び受容層を順次設けた熱転写記録用受容体において、アンダー層が紫外線硬化型樹脂及び顔料を含有し、受容層がポリエチレンイミン誘導体、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有することを特徴とする熱転写記録用受容体。
  2. 前記アンダー層の紫外線硬化型樹脂がウレタンアクリレート及び/又はエポキシアクリレートであることを特徴とする請求項1記載の熱転写記録用受容体。
  3. 前記受容層の架橋剤がエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱転写記録用受容体。
  4. 受容層が顔料を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱転写記録用受容体。
  5. 前記顔料が炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項4に記載の熱転写記録用受容体。
  6. 支持体上にワックスを含有する剥離層及び着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体を用いて熱転写記録用受容体に印字する記録方法において、該インク層がエチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩を含み、該熱転写記録用受容体が請求項1〜5のいずれかに記載の熱転写記録用受容体であることを特徴とする記録方法。
  7. 請求項6の記録方法により受容体上に画像を形成した記録体。
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