JP2006239889A - プリンタ及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷処理部での汚損や紙ジャムの発生をより確実に防止する。
【解決手段】 本発明のプリンタ1は、印刷処理部43におけるキャリッジ45の移動動作や印刷ヘッド44による印刷動作等を制御する制御部は、用紙Pの先端が印刷処理部の上流の第1搬送手段40を通過してから、印刷処理部43の下流の第2搬送手段55に挟持されるまでの期間には、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なるようにキャリッジ45の移動動作を規制する給紙時紙ジャム防止処理を実施する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、プラテン面上に搬送された用紙に対して、用紙搬送方向と直交する方向に往復移動可能なキャリッジに搭載された印刷ヘッドにより印刷を行うプリンタに関する。
パソコン等のホストコンピュータに接続されて使用されるプリンタとして、インクジェット式のプリンタが広く普及している。
このインクジェット式プリンタは、一般に、プラテン面上に搬送された用紙にインクを吐出する印刷ヘッドが搭載されたキャリッジを、プラテン面と対向する位置で用紙搬送方向と直交する方向に往復移動させて用紙への印刷を行う印刷処理部と、用紙を用紙カセット等の給紙側から印刷処理部のプラテン面上に送る第1搬送手段と、印刷処理部を通過した用紙を挟持してその下流側に搬送する第2搬送手段と、ホストコンピュータからの印刷データに基づいて、キャリッジの移動動作、第1搬送手段及び第2搬送手段による用紙搬送動作、印刷ヘッドの動作、等を制御する制御部とを備えた構成を成している。
このようなインクジェット式プリンタでは、給紙前から用紙に折れやカールが生じている場合や、インクの付着によって用紙に生じる皺やカールの影響もあって、印刷処理部内で、印刷ヘッドの吐出ノズルが用紙に擦れることに起因した汚損や、用紙の幅方向外側のホームポジションを基準位置として用紙幅方向に往復移動するキャリッジに浮き上がった用紙が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生等の問題が発生し易い。
そこで、このような印刷処理部における汚損や紙ジャムの発生を防止するために、従来のインクジェット式プリンタでは、プラテン面上に送られる用紙に、搬送方向に直交する用紙幅方向の波打ち形状が搬送方向に沿って連続するようにくせ(所謂コックリング)付けを施すことで、用紙の前記プラテン面からの浮き上がりを抑止するコックリング付与機構を備えた構成のもの(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
コックリング付与機構は、印刷処理部に向かって搬送されてくる用紙の下面に接触するように、用紙搬送方向と直交する方向に適宜間隔で用紙搬送方向に沿って延設されたリブと、これらのリブ上を通過する用紙の上面を各リブ間に押圧する突起とで、プラテン面上を搬送される用紙に対してリブ間に撓むくせ付けをして、用紙の搬送方向の見かけ上の剛性を向上させ、プラテン面からの用紙の浮き上がりや皺の発生を抑止するものである。
特許第3507485号公報
ところで、近年のインクジェット式プリンタにおける印刷ヘッドは、印刷処理の高速化や高精細化のために、インクを吐出するノズルの数が増加する傾向にあり、これに伴い印刷ヘッドが用紙搬送方向に大型化してきている。この印刷ヘッドの大型化のために、第1搬送手段から第2搬送手段までの距離、すなわち印刷処理部における用紙の送り量が増大している。
その結果、プラテン面の上流側端部付近(第1搬送手段付近)では、コックリング付与機構によるコックリングの付与により印刷ヘッドと用紙との擦れ等を防止する上での許容範囲(プラテン面と印刷ヘッドとの間の基準のギャップ量)内に用紙の浮き上がりを抑制することができていても、プラテン面の下流側端部付近(第1搬送手段付近)では、用紙の浮き上がりがプラテン面と印刷ヘッドとの間の基準のギャップ量を超えてしまう場合がある。そして、そのような大きな浮き上がりが生じた場合には、印刷開始時にキャリッジがホームポジションから用紙上に移動した際、もしくは、ワイピング動作やフラッシング動作などのために用紙の幅方向外側に退避した印刷ヘッドが用紙上に戻る際などに、印刷ヘッドが用紙表面に擦れて用紙や印刷ヘッドに汚損が生じたり、あるいはキャリッジの端部に浮き上がった用紙が引っ掛かって、紙ジャムが発生してしまう。
すなわち、印刷ヘッドの大型化に伴い、プラテン面からの用紙の浮き上がりをコックリング付与機構等によって抑止する従来の対策だけでは、汚損や紙ジャムの発生を十分に抑止することができない状況にある。
本発明の目的は、印刷処理部での汚損や紙ジャムの発生をより確実に防止することができるプリンタ及びその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係るプリンタは、インクを吐出する印刷ヘッドが搭載され、用紙搬送方向と直交する方向に往復移動可能なキャリッジを備えた印刷処理部と、前記印刷処理部に用紙を搬送する第1搬送手段と、前記印刷処理部を通過した用紙を挟持して下流側に搬送する第2搬送手段と、印刷データに基づいて少なくとも前記キャリッジの移動動作を制御する制御部と、を備えたプリンタであって、前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施させることを特徴としている。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係るプリンタの制御方法は、用紙を第1搬送手段により印刷処理部に搬送し、前記印刷処理部では、インクを吐出する印刷ヘッドが搭載されたキャリッジを印刷データに基づいて用紙搬送方向と直交する方向に往復移動させて、用紙に対する印刷を行い、前記印刷処理部を通過した用紙を第2搬送手段により挟持して下流側に搬送する、プリンタの制御方法であって、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施することを特徴としている。
上記構成のプリンタまたはプリンタの制御方法によれば、第1搬送手段によって用紙先端が印刷処理部に送り込まれる時には、キャリッジによる用紙押さえ処理が実施されており、用紙通過領域の上にキャリッジの少なくとも一部がオーバーラップする状態になっている。したがって、例えば、キャリッジの用紙搬送方向上流端側における用紙先端の浮き上がりが、既存のコックリング付与機構等によって許容範囲内に規制されていれば、その用紙先端は速やかにキャリッジの下方に案内され、以後、用紙送りが進んで用紙先端の浮き上がりが増大しようとしても、その用紙の上方に待機しているキャリッジによって用紙が押さえられて、用紙先端の浮き上がりが、印刷処理部における印刷ヘッドとプラテン面との間の基準のギャップ量以下に維持される。
したがって、その後、印刷処理のためにキャリッジが用紙上を印刷幅に渡って往復移動動作する際にも、キャリッジや印刷ヘッドが用紙の印刷面を擦ったり、あるいは用紙の幅方向の両側縁に引っ掛かることが防止される。そして、このようなキャリッジの押さえによる用紙の浮き上がり防止は、用紙先端が第2搬送手段に挟持されるまで継続されるため、用紙先端が第1搬送手段を通過してから第2搬送手段に挟持されるまでの給紙処理工程中は、印刷ヘッドの大型化に拘わらず、印刷ヘッドが用紙と擦れることに起因する用紙及び印刷ヘッドの汚損を確実に防止することができ、また、キャリッジ端に用紙の側縁が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生を確実に防止することができる。
また、通常、プリンタの休止時や電源オフ時には、キャリッジは用紙の通過領域の外側の領域に設定されるホームポジションに待機させられており、従来のプリンタの場合、印刷処理時には、キャリッジはホームポジションから用紙幅方向の往復移動動作を繰り返すことになるが、本発明に係るプリンタ及びその制御方法の場合は、用紙押さえ処理の実施により、印刷処理時には、キャリッジは、少なくともその一部が用紙の通過領域に重なる位置から用紙幅方向の往復移動動作を繰り返すことになり、往復移動する距離が短縮される。したがって、キャリッジの往復移動する距離が短縮される分、印刷処理時間が短くなり、処理効率の向上を実現することができる。
また、本発明に係るプリンタにおいて、前記制御部は、用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施させることが好ましい。
また、本発明に係るプリンタの制御方法において、用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間は、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施することが好ましい。
このような構成のプリンタまたはプリンタの制御方法によれば、第1搬送手段を通過した用紙後端は、用紙のこし等でプラテン面から浮き上がる方向に反りが生じる場合があるが、その用紙における印刷動作が完了していない状態では、用紙押さえ処理によって用紙の通過領域にキャリッジがオーバーラップするようにキャリッジの移動規制がなされていて、キャリッジによって用紙の上方への反りが押さえられ、用紙後端のプラテン面からの浮き上がりが印刷ヘッドとプラテン面との間の基準のギャップ量以下に維持される。したがって、印刷動作が終了するまで、キャリッジや印刷ヘッドが用紙の印刷面を擦ったり、あるいは用紙の幅方向の両側縁に引っ掛かることがない。
そして、用紙後端付近まで印刷する部分がある印刷パターンの場合では、キャリッジの押さえによる用紙後端の浮き上がり防止が、用紙後端が第2搬送手段に接近するまで継続されるため、用紙後端が第1搬送手段を通過してから第2搬送手段に挟持されるまでの排紙処理工程中も、印刷ヘッドの大型化に拘わらず、印刷ヘッドが用紙と擦れることに起因する用紙及び印刷ヘッドの汚損を確実に防止することができ、また、キャリッジ端に用紙の側縁が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生を確実に防止することができる。
また、本発明に係るプリンタにおいて、前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間、及び用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記印刷ヘッドのワイピング動作及びフラッシング動作を実施させないことが好ましい。
また、本発明に係るプリンタの制御方法において、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間、及び用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記印刷ヘッドのワイピング動作及びフラッシング動作を実施しないことが好ましい。
印刷ヘッドのノズルからインクを吐出して印刷を行う所謂インクジェット式プリンタでは、印刷ヘッドの目詰まり等による印刷品質の低下を防止するために、適時、印刷ヘッドのワイピング動作及びフラッシング動作を行うことが必要となる。このワイピング動作及びフラッシング動作は、用紙の通過領域を外れた位置に設定されているホームポジションまたは専用のクリーニングポジションにキャリッジを移動させて行うが、上記構成のプリンタまたはプリンタの制御方法のようにワイピング動作及びフラッシング動作の実施時期を制限することで、上記の用紙押さえ処理の実施中に、キャリッジが用紙通過領域の外に移動することを確実に防止でき、用紙及び印刷ヘッドの汚損防止及び紙ジャムの発生防止を徹底することができる。
また、本発明に係るプリンタにおいて、前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙の先端または用紙上の印刷開始位置が前記印刷ヘッドの印刷領域に到達するまでは、前記キャリッジを用紙の幅方向中央位置に待機させることが好ましい。
また、本発明に係るプリンタの制御方法において、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙の先端または用紙上の印刷開始位置が前記印刷ヘッドの印刷領域に到達するまでは、前記キャリッジを用紙の幅方向中央位置に待機させることが好ましい。
このような構成のプリンタまたはプリンタの制御方法によれば、用紙先端の幅方向中央部は、用紙幅方向の両端部と比較して、印刷処理部の上流側に設けられたコックリング付与機構等による浮き上がり防止効果が発揮されやすいため、待機しているキャリッジの下に用紙先端を案内することがより確実になり、給紙時の用紙押さえ処理の動作信頼性を向上させることができる。また、用紙の幅方向中央部にキャリッジを配置することで、キャリッジの全幅によって用紙を幅広く押さえることができるようになる。
また、本発明に係るプリンタにおいて、前記キャリッジにおける用紙搬送方向上流側の端縁に、搬送されてくる用紙を下側に案内する傾斜部が設けられていることが好ましい。
このような構成のプリンタによれば、給紙時の用紙押さえ処理時におけるキャリッジの下への用紙先端の誘導がさらに容易になり、給紙時の用紙押さえ処理の動作信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係るプリンタにおいて、前記制御部は、前記印刷データが縁なし印刷の場合または高精細印刷の場合には、前記用紙押さえ処理の要求が指示された場合に限り、前記用紙押さえ処理を実施させることが好ましい。
また、本発明に係るプリンタの制御方法において、前記印刷データが縁なし印刷の場合または高精細印刷の場合には、前記用紙押さえ処理の要求が指示された場合に限り、前記用紙押さえ処理を実施することが好ましい。
縁なし印刷の場合、用紙の略全面にインクが付着するため、インク付着面を擦らずにキャリッジで押さえられる部位が確保できない。したがって、縁なし印刷時には、特にユーザ(ホストコンピュータ)から要求がない限り、用紙押さえ処理を実施しないことにしておくことで、インク付着面の擦れによる印刷汚れの発生を防止することができる。
また、高精細印刷の場合は、高品位な専用紙が使用される場合が多いことなどから、用紙の搬送状態等に一定以上の水準が確保されると判断でき、特に用紙押さえ処理を実施しなくとも、用紙先端や用紙後端の浮き上がりが印刷ヘッドとプラテン面との間の基準のギャップ量以下に維持され、用紙及び印刷ヘッドの汚損、及び紙ジャムの発生が起こりにくい。
本発明に係るプリンタ及びプリンタの制御方法によれば、第1搬送手段によって用紙先端が印刷処理部に送り込まれる時には、用紙押さえ処理が実施されていて、用紙通過領域の上にキャリッジの少なくとも一部がオーバーラップする状態になっている。したがって、用紙の先端は速やかにキャリッジの下方に案内され、以後、用紙の上方に待機しているキャリッジによって用紙が押さえられる。その後、キャリッジが用紙上を印刷幅に渡って往復移動動作させられる場合でも、印刷ヘッドの大型化に拘わらず、印刷ヘッドが用紙と擦れることに起因する用紙及び印刷ヘッドの汚損を確実に防止することができ、また、キャリッジ端に用紙の側縁が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生を確実に防止することができる。
また、用紙押さえ処理の実施により、印刷処理時には、キャリッジは、少なくともその一部が用紙の通過領域に重なる位置から用紙幅方向の往復移動動作を繰り返すことになり、往復移動する距離が短縮されるため、処理効率を向上させることができる。
以下、本発明に係るプリンタ及びプリンタの制御方法の好適な実施の形態の一例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るプリンタの一実施の形態の外観斜視図であり、図2は図1に示したプリンタに組み込まれた用紙の搬送経路及び印刷処理部の概略構成を示す縦断面図であり、図3は図2に示した印刷処理部周辺の拡大図であり、図4は図3に示したプラテン及び第1搬送手段の平面図であり、図5は図4のB矢視図であり、図6は図4に示したプラテン及び第1搬送手段の斜視図であり、図7は図1に示したプリンタにおける給紙時の用紙押さえ処理のフローチャートであり、図8は図7に示した用紙押さえ処理中のキャリッジの待機位置の説明図であり、図9は図1に示したプリンタにおける排紙時の用紙押さえ処理のフローチャートであり、図10は図9に示した用紙押さえ処理中のキャリッジの待機位置の説明図であり、図11は図3に示したキャリッジの上流側端部の構造の説明図であり、(a)は従来のキャリッジの上流側端部の構造の説明図、(b)は本発明の実施の形態におけるキャリッジの上流側端部の構造の説明図、(c)は本発明に係るキャリッジの上流側端部の更に別の構成例の説明図である。
本実施の形態のプリンタ1は、フロント給・排紙タイプの業務用のインクジェット式プリンタであり、図1に示すように、下部ケース2と上部ケース3とから構成される装置ケース4の前面中央に、被搬送物である用紙を装填した略箱形の用紙カセット5が着脱自在に挿着されている。
また、用紙カセット5の上面開放部を覆うように、印刷が終了した用紙を受ける排紙トレイ6が設けられている。また、装置ケース4の前面の両側には、動作状態を表示する表示部7や操作部8が設けられている。
装置ケース4内には、図2に示すように、円弧状搬送経路A及びこの円弧状搬送経路Aから排紙トレイ6へ繋がる第1直線状搬送経路Bを形成する紙搬送装置11を備えており、用紙カセット5と円弧状搬送経路Aと第1直線状搬送経路Bと排紙トレイ6とによって、排紙トレイ6から繰り出された用紙Pを処理した後に前面の排紙トレイ6に戻すU字状搬送経路が形成されている。
紙搬送装置11は、ASF(オートシートフィーダ)部とPF(ペーパフィーダ)部とを有している。
ASF部は、用紙カセット5に収容されている用紙Pを一枚ずつ装置後方に繰り出す用紙繰り出し機構22と、この用紙繰り出し機構22が繰り出した用紙Pを円弧状の搬送経路に沿って搬送する円弧状搬送部を形成する中間ローラ31及びガイド部34等から構成されている。
PF部は、図3に示すように、円弧状搬送部から搬送されてきた用紙Pを挟持して印刷処理部43のプラテン面51上に送る第1搬送手段40と、この第1搬送手段40によりプラテン面51上に送られる用紙Pに波打ち形状のくせ付けを施すコックリング付与機構53と、印刷処理部43を通過した用紙Pをその下流の排紙トレイ6に挟持して搬送する第2搬送手段55と、第2搬送手段55の上流側端に連続的に形成された誘い込み部材57とから構成されている。
ASF部の用紙繰り出し機構22は、図2に示したように、先端に繰り出し用のピックアップローラ21を備えたフレーム25の後端が支持ピン24によって図中上下方向に回動可能に構成されている。この用紙繰り出し機構22は、フレーム25の上下方向の揺動により、用紙カセット5内の最上部の用紙Pに対してピックアップローラ21を接触させることが可能である。用紙繰り出し機構22は、当該プリンタ1の休止時には図2に実線で示すようにフレーム25が水平に維持されて、ピックアップローラ21が用紙カセット5上の用紙Pから離れた状態に保たれる。そして、給紙時には、支持ピン24を中心とするフレーム25の下方への回動によって、図2に二点鎖線で示すように、ピックアップローラ21が用紙カセット5上の用紙Pに押し付けられ、ピックアップローラ21の回転によって用紙カセット5上の用紙Pが傾斜した摩擦パッド23に当接して、その摩擦力と用紙Pのこしの強さによって分離されながら、一枚ずつ中間ローラ31とガイド部34の間に繰り出される。給紙が済んで、印刷処理部43によって印刷が開始される時には、図2に実線で示したように、フレーム25は元の水平状態に戻される。
円弧状搬送経路Aは、図2に示すように、円弧状搬送経路Aの外側(プリンタ1の背面側)に設けられ略円弧状に湾曲したガイド面を有するガイド部34と、円弧状搬送経路Aの内側(プリンタ1の前面側)に設けられガイド部34の下方から上方に向かって用紙Pを送る中間ローラ31とを備えた構成である。また、ガイド部34には、下方側に設けられたリタードローラ32と、上方側に設けられたアシストローラ33とが設けられている。そして、ピックアップローラ21によって送り出された用紙Pは、中間ローラ31とリタードローラ32とによって挟持されて搬送され、さらに中間ローラ31とアシストローラ33とによって挟持されて搬送される。これにより、用紙Pは、中間ローラ31とガイド部34との間隙として形成された円弧状搬送経路Aに沿って搬送され、その先端部がプリンタ前面側に向けられてU字状搬送経路を構成する第1直線状搬送経路Bに送り出される。
また、中間ローラ31の上方には、補助ガイド部材35を備えている。この補助ガイド部材35は、ガイド部34に対して後端側が回動可能に支持され、先端側が揺動されるようになっている。この補助ガイド部材35は、円弧状搬送経路Aから第1直線状搬送経路Bへ搬送される用紙Pを、その上方側から自重により押さえて、用紙Pを第1直線状搬送経路Bに沿ってプリンタ1の前方側に案内する。
PF部の第1搬送手段40は、図2に示したように、紙送りローラ対41,42a及び紙送り補助ローラ42bにより構成されている。紙送りローラ対41,42aは、円弧状搬送経路Aの出口端(ガイド部34の下流側端部)から装置前面側に所定距離離れた位置に設けられており、円弧状搬送経路Aから略直線状の経路(第1直線状搬送経路B)に送り出されてきた用紙Pを挟持して印刷位置である印刷処理部43の下に搬送する。そして、回転駆動量を制御することにより、用紙Pを印刷処理部43に対して位置決めすることが可能である。
第1搬送手段40において、紙送りローラ41は制御部(図示省略)により回転駆動される駆動ローラである。また、紙送りローラ42a及び紙送り補助ローラ42bは、回転自在に支持された従動ローラで、図11に示すように、下流側に位置する紙送り補助ローラ42bは送り出す用紙Pをプラテン面51側に押さえるように配置されている。
印刷処理部43は、印刷ヘッド44が搭載されたキャリッジ45を備えており、このキャリッジ45は、送り込まれた用紙Pに対してその幅方向へ移動可能に支持されている。
この印刷ヘッド44は、図2に示すように、用紙Pに向かってインク滴を吐出させる吐出ノズル46を有しており、この吐出ノズル46に対して、プリンタ1の前方側には、用紙Pを検出するとともに、その幅を検出するPWセンサ47が設けられている。このPWセンサ47は、用紙Pに向かって照射した光の反射光を検出することにより、用紙Pの有無を検出し、キャリッジ45の移動により用紙Pの幅を検出する。
コックリング付与機構53は、図4から図6に示すように、プラテンとしての基板61に隆起形成されてその上面がプラテン面51を構成する複数本(図示では8本)のリブ63と、これらのリブ63間にリブ63よりも突出高さが低く隆起形成された補助リブ65と、プラテン面51に用紙Pを押し付ける紙案内補助67とから構成されている。
リブ63は、用紙Pの搬送方向に沿って延設されており、用紙Pの幅方向に一定の間隔で設けられている。リブ63相互の間隔Lは、処理する用紙Pのサイズが変わっても、用紙Pを安定に支持できるプラテン面51が確保できる程度に設定される。この実施の形態の場合は、リブ63相互の間隔は、約27mmに設定されていて、処理する用紙PがA4サイズの場合は8本のリブ63が用紙の裏面を支え、処理する用紙Pがはがきサイズの場合は3本のリブ63が用紙の裏面を支えることが可能である。
補助リブ65は、本実施の形態の場合、各リブ63間に2本ずつ設けられていて、高さは、リブ63よりも0.3mm程度低く形成されている。この補助リブ65は、リブ63間に用紙Pを撓ませて波打ち形状の谷部を形成する際に、用紙Pの谷部の裏面を支えることで、用紙Pの撓み過ぎを防止する。
紙案内補助67は、図3に示すように、第1搬送手段40による紙搬送経路の上方に配置されたホルダ71の先端に取り付けられている。
この紙案内補助67は、用紙サイズ(用紙幅)に応じて押さえ幅を変更する必要があるため、本実施の形態では図4から図6に示すように、用紙の幅方向に4つに分割されており、それぞれが独立して動くように構成されている。
それぞれの紙案内補助67は、図6に示すように、用紙Pを各プラテン面51に押さえ付けるための第1押え部67aと、隣接するリブ63,63間に突出する突起67bとが、用紙幅方向に交互に並ぶ構成となっている。
突起67bは、リブ63,63間に用紙Pを撓ませて、用紙Pに波打ち形状の谷部のくせ付けをする。
リブ63及び補助リブ65が形成されたプラテンとしての基板61と、第1押え部67a及び突起67bが形成された紙案内補助67との間を用紙Pが摺接しながら通過することで、プラテン面51上に搬送される用紙Pには、搬送方向に直交する用紙幅方向の波打ち形状が搬送方向に沿って連続するように山部と谷部のくせ付けが施される。この波打ち形状のくせ付けは、用紙Pの搬送方向における見かけ上の剛性を強化して搬送方向の直線性を増し、用紙Pのプラテン面51からの浮き上がりを抑止する。
第2搬送手段55は、図2及び図3に示すように、印刷処理部43を通過した用紙Pの上面を搬送基準位置73に押さえる三列のガイドローラ75,76,77と、ガイドローラ76,77との協働で用紙Pを挟持して搬送する二列のピンチローラ78,79と、各ガイドローラ75,76,77を所定の位置関係に支持する第1ローラフレーム81と、二列のピンチローラ78,79を支持する第2ローラフレーム(図示省略)とから構成されている。
三列のガイドローラ75,76,77は、用紙搬送方向に沿って間隔を開けて配列されている。これらのガイドローラ75,76,77は、その周方向に一定間隔で突起を備えた所謂ギザローラで、第1ローラフレーム81に回転自在に支持されている。また、ガイドローラ75,76,77はコイルばね状の軸によって支持されており、用紙Pの押圧時に回転軸と直交する方向に適宜弾性変位して、用紙に対する位置及び接触圧が適切に調節されるようになっている。また、最上流側に位置したガイドローラ75は、用紙幅方向に沿って紙案内補助67の突起67bと同じ間隔で配置されることで、コックリング付与機構53が用紙Pに形成した波打ち形状の谷部をその上面から押さえて、波打ち形状の維持を図る。
二列のピンチローラ78,79は、最上流のガイドローラ75を除いた、下流側二列のガイドローラ76,77に対応して配置されていて、これらのガイドローラ76,77との協働で、用紙Pを挟持して搬送する。
このように、最上流側のガイドローラ75は、用紙Pを挟持して搬送するために備えたピンチローラ78,79よりも上流側に設けられていて、二列のピンチローラ78,79と二列のガイドローラ76,77との間に用紙Pが挟持される前に、コックリング付与機構53が付けた用紙Pの谷部を維持するように、用紙の上面を押さえ込む。したがって、第2搬送手段55では、最上流側のガイドローラ75により用紙Pのコックリングが維持された状態で、用紙Pを挟持しつつ下流側へ搬送することができる。
また、図3に示すように、二列のピンチローラ78,79の内、上流側のピンチローラ78は、プラテン面51を提供する基板61に連続的に設けられた支持フレーム83に支持されている。この支持フレーム83の上面は、プラテン面51と同一平面となるように設定され、また、プラテンとしての基板61の場合と同様に、用紙Pを波打ち形状にくせ付けするためのリブ63及び補助リブ65が隆起形成されている。
誘い込み部材57は、印刷処理部43を通過して印刷処理部43から第2搬送手段55への搬送基準位置73から浮き上がった用紙Pの先端を、案内面87によって搬送基準位置73に誘導する。
本実施の形態の案内面87は、搬送基準位置73から所定距離だけ離れた位置に設定された始端87aから第2搬送手段55の最上流側のローラであるガイドローラ75の外周に近接する終端87bまで滑らかに連続し、かつ、終端87b付近は近接するガイドローラ75の外周に滑らかに連続する、凸状の湾曲面に形成されている。
本実施の形態において、第1搬送手段40や第2搬送手段55の動作の制御、及びキャリッジ45の往復移動動作の制御、印刷ヘッド44による印刷動作等の制御等を行う制御部は、用紙Pの先端が第1搬送手段40を通過してから、第2搬送手段55に挟持されるまでの期間には、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なるようにキャリッジ45の移動動作を規制することで用紙Pの浮き上がりをキャリッジ45により押さえる用紙押さえ処理としての給紙時紙ジャム防止処理を実施させるように設定されている。
また、制御部は、用紙Pの後端が第1搬送手段40を通過してから、その用紙Pに対する印刷動作が終了するまでの期間には、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なるようにキャリッジ45の移動動作を規制することで用紙Pの後端の浮き上がりをキャリッジ45により押さえる用紙押さえ処理としての排紙時紙ジャム防止処理を実施させるように設定されている。
本実施の形態の給紙時紙ジャム防止処理では、ホストコンピュータ側から送られた印刷データに基づいて作成される用紙Pへの印刷パターンにおいて、用紙Pの先端から用紙P上の印刷開始位置までの空白部が、第1搬送手段40と第2搬送手段55との間の距離よりも長くなる場合には、少なくとも用紙Pの先端が第2搬送手段55により挟持されるまで、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なる状態でキャリッジ45が待機し続けるように、キャリッジ45の移動動作(待機時間)を規制する。
本実施の形態の排紙時紙ジャム防止処理では、用紙Pへの印刷パターンにおいて、印刷終了位置から用紙Pの後端までの空白部が、第1搬送手段40と第2搬送手段55との間の距離よりも長くなる場合に、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なる状態でキャリッジ45が待機する状態が、用紙P上の後端側余白開始位置から用紙後端が通過するまで継続するように、キャリッジ45の移動動作(待機時間)を規制する。
また、印刷条件が縁なし印刷の場合または高精細印刷の場合に限っては、ホストコンピュータ側から特別に用紙押さえ処理の要求が指示されない限り、給紙時紙ジャム防止処理及び排紙時紙ジャム防止処理を実施しないように設定されている。
また、本実施の形態の制御部は、用紙Pの先端が第1搬送手段40を通過してから、第2搬送手段55に挟持されるまでの期間は、印刷ヘッド44のワイピング動作及びフラッシング動作を実施させないように設定されている。
また、本実施の形態の制御部は、用紙Pの後端が第1搬送手段40を通過してから、その用紙Pに対する印刷動作が終了するまでの期間は、印刷ヘッド44のワイピング動作及びフラッシング動作を実施させないように設定されている。
次に、本実施の形態の給紙時紙ジャム防止処理(用紙押さえ処理)の詳細を、図面に基づいて説明する。
給紙時紙ジャム防止処理の具体的な処理手順を、図7に示す。
給紙時の最初のステップS101では、ユーザが要求したホストコンピュータ側からの印刷データで、縁なし印刷または高精細印刷が指定されているか否かを判別する。そして、縁なし印刷または高精細印刷が指定されている場合には、ステップS111に移行して、ユーザから給紙時紙ジャム防止処理の実施が指定されているか否かを判断し、ユーザから給紙時紙ジャム防止処理の実施が指定されていない場合には、給紙時紙ジャム防止処理の実施をせずに、通常の印刷処理シーケンスに戻る。
ステップS101で縁なし印刷や高精細印刷が指定されていないと判断された場合、及び、ステップ111でユーザから給紙時紙ジャム防止処理の実施が指定されていると判別された場合には、いずれも、ステップS121に進んで印刷処理する用紙サイズ等のユーザ要求の確認を行った後、ステップS122に進む。用紙サイズの確認等は、用紙の通過領域の上にキャリッジ45の少なくとも一部が重なるように、キャリッジ45を移動させる際に必要となる。
ステップS122では、確認した用紙サイズに基づいて、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域にかかるように、キャリッジ45の待機位置を決定する。
例えば、プリンタには、搬送する用紙Pの幅方向の位置決めを、例えば用紙側縁が摺接する固定ガイドを基準に行うものと、用紙の幅方向中心位置を基準に行うものとがある。用紙側縁が摺接する固定ガイドを基準に用紙Pの幅方向の位置決めを行うプリンタの場合であれば、例えば、給紙時紙ジャム防止処理時のキャリッジの待機位置を固定ガイド側に設定しておくことで、用紙サイズに拘わらず、キャリッジ45の待機位置は一定となる。しかし、給紙時紙ジャム防止処理時のキャリッジの待機位置が固定ガイドとは逆側の用紙側縁部、あるいは用紙の幅方向の中央部に設定する場合には、用紙サイズに応じてキャリッジの待機位置が変わることになり、用紙サイズの判別、用紙サイズに応じたキャリッジ待機位置の調整が不可欠になる。
次いで、ステップS123に進んで、用紙への印刷パターンで用紙の先端から印刷開始位置までの空白部が、第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離(紙案内長さ)よりも長いか否かを判断し、長い場合にはステップS131により、用紙先端が第1搬送手段40から第2搬送手段55に到達するまでの所要時間をキャリッジ45の待機時間として決定して、次のステップS151に移行する。
一方、ステップS123で用紙先端の空白部の長さが、第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離よりも短いと判断された場合には、ステップS141に進み、キャリッジ45の待機時間を用紙先端から印刷開始位置までの搬送時間に相応する時間に設定して、次のステップS151に移行する。なお、キャリッジ45の待機時間は、その時間に相応する用紙搬送長さに置き換えて設定しても良い。
ステップS151では、ASF部、及びPF部の第1搬送手段40の動作によって用紙Pをプラテン面51上に送る給紙処理が開始される。
給紙処理の開始に伴い、ステップS152に示すように、用紙先端が第1搬送手段40を通過する前に、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙通過領域の上に重なるように、ステップS122で設定した待機位置に、キャリッジ45が移動させられる。そして、ステップS131またはS141で決定した待機時間分だけ、用紙先端をプラテン面51側に搬送し(ステップS153)、その後、印刷を開始する(ステップS154)。印刷開始後は、用紙Pを先端が第2搬送手段55に挟持されるまで搬送させた後、給紙時紙ジャム防止処理を解除して、通常の印刷処理シーケンスに戻る(ステップS155)。
通常の印刷シーケンスに戻ったら、適時、印刷ヘッド44のワイピング動作及びフラッシング動作が実施可能になる。
次に、給紙時紙ジャム防止処理時におけるキャリッジ45の位置について説明する。
図8は、印刷処理部のプラテン面51上における用紙Pの搬送方向(矢印Xで示す方向)に対して、第1搬送手段40による用紙送り位置Y1と、第2搬送手段55による用紙の挟持位置Y2を示すとともに、キャリッジ45のホームポジションHPや、給紙時紙ジャム防止処理時において用紙Pの通過領域Lの上に重なるように設定されるキャリッジ45の待機位置tp1,tp2を示している。
待機位置tp1は印刷領域の1桁側にキャリッジ45を待機させる場合で、待機位置tp2は印刷領域の末桁側(例えば80桁側)にキャリッジ45を待機させる場合を示している。
また、本実施の形態における給紙時紙ジャム防止処理では、用紙Pの先端または用紙P上の印刷開始位置が印刷ヘッド44の直下に到達するまでは、図8に待機位置tp3で示すように、キャリッジ45を用紙Pの幅方向中央位置に待機させる。なお、用紙の幅方向中心位置を基準に用紙Pの位置決めを行うプリンタの場合では、この待機位置は用紙サイズに拘わらず一定である。
そして、ステップS123で、用紙先端の空白部の長さが第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離よりも短いと判断された場合には、印刷開始位置まで用紙Pが搬送されて印刷が開始されてから、用紙Pの先端が第2搬送手段55に挟持されるまでの期間は、待機位置tp1,tp2の間でのみキャリッジ45が走査されるよう、キャリッジ45の移動が制限される。このように、用紙Pの先端が第1搬送手段40を通過してから、第2搬送手段55に挟持されるまでの期間には、給紙時紙ジャム防止処理が実施され、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域の上に重なるようにキャリッジ45の移動動作が規制される。なお、ステップS123で、用紙先端の空白部の長さが第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離よりも長いと判断された場合でも、印刷開始位置まで用紙Pが搬送されるまで、待機位置tp1,tp2の間にキャリッジ45が位置していると良い。
次に、本実施の形態の排紙時紙ジャム防止処理(用紙押さえ処理)の詳細を、図面に基づいて説明する。
排紙時紙ジャム防止処理の具体的な処理手順を、図9に示す。
排紙時の最初のステップS201では、ユーザが要求したホストコンピュータ側からの印刷データで、縁なし印刷または高精細印刷が指定されているか否かを判別する。そして、縁なし印刷または高精細印刷が指定されている場合には、ステップS211に移行して、ユーザから排紙時紙ジャム防止処理の実施が指示されているか否かを判断し、ユーザから排紙時紙ジャム防止処理の実施が指定されていない場合には、排紙時紙ジャム防止処理の実施をせずに、通常の印刷処理シーケンスに戻る。
ステップS201で縁なし印刷や高精細印刷が指定されていないと判断された場合、及び、ステップ211でユーザから排紙時紙ジャム防止処理の実施が指定されていると判別された場合には、いずれも、ステップS221に進んで印刷処理する用紙サイズ等のユーザ要求の確認を行った後、ステップS222に進む。用紙サイズの確認等は、用紙の通過領域の上にキャリッジ45の少なくとも一部が重なるように、キャリッジ45を移動させる際に必要となる。
ステップS222では、確認した用紙サイズに基づいて、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙Pの通過領域にかかるように、キャリッジ45の待機位置を決定する。キャリッジ45の待機位置は、給紙時紙ジャム防止処理の場合と同様に決定すればよい。
次いで、ステップS223に進んで、用紙への印刷パターンで用紙の後端の空白部が、第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離(紙案内長さ)よりも長いか否かを判断し、長い場合にはステップS231により、印刷終了位置がキャリッジ45の移動制限開始位置として決定されて、次のステップS251に移行する。
一方、ステップS223で用紙後端の空白部の長さが、第1搬送手段40から第2搬送手段55までの間の距離よりも短いと判断された場合には、ステップS241に進み、用紙後端が第1搬送手段40から送り出される(離脱する)位置がキャリッジ45の移動制限開始位置として決定されて、次のステップS251に移行する。
なお、ステップS231において、用紙後端が第1搬送手段40から離脱する位置を移動制限開始位置としてもよい。但し、印刷終了位置を移動制限開始位置とした方が、早い段階で用紙押さえすることとなり、紙ジャム防止をより確実に行うことができる。
ステップS251では、PF部の第1搬送手段40及び第2搬送手段55の動作によって用紙Pをプラテン面51上から排紙トレイ6側に送る排紙処理が開始される。
排紙処理の開始に伴い、ステップS252に示すように、ステップS231またはステップS241で決定された移動制限開始位置まで印刷処理が終了するまでは、通常の印刷シーケンスによる処理が実行される。
そして、ステップS253に示すように、用紙後端が第1搬送手段40を通過する前に、キャリッジ45の少なくとも一部が用紙通過領域の上に重なるように、移動制限範囲内にキャリッジ45が移動させられる。
そして、用紙Pに対する印刷データの印刷処理が終了しても、用紙後端が第2搬送手段55まで到達していない場合には、ステップS254に示すように、キャリッジ45が待機位置に待機し、用紙後端の空白部を、キャリッジ45または印刷ヘッド44の非印刷部分で押さえる。そして、ステップS255に示すように、用紙後端が第2搬送手段55まで到達したのを確認後、キャリッジ45はホームポジションに戻される。
次に、キャリッジ45の排紙時の待機位置について説明する。
図10は、印刷処理部のプラテン面51上における用紙Pの搬送方向(矢印Xで示す方向)に対して、第1搬送手段40による用紙送り位置Y1と、第2搬送手段55による用紙の挟持位置Y2を示すとともに、キャリッジ45のホームポジションHPや、排紙時紙ジャム防止処理時において用紙Pの通過領域Lの上に重なるように設定されるキャリッジ45の待機位置tp1,tp2を示している。
待機位置tp1は印刷領域の1桁側にキャリッジ45を待機させる場合で、待機位置tp2は印刷領域の末桁側(例えば80桁側)にキャリッジ45を待機させる場合を示しており、これらの待機位置tp1,tp2は給紙時紙ジャム防止処理時の場合と共通である。また、移動制限開始後は、これらの待機位置tp1,tp2の間でキャリッジ45の移動が制限される。
次に、キャリッジ下面の好ましい形態について説明する。
本実施の形態のプリンタ1の場合、図11(b)に示すように、キャリッジ45の上流側端縁には、面取り処理により、進入してくる用紙Pをプラテン面51側に案内する滑らかな傾斜部91が形成されている。
従来のキャリッジ45では、図11(a)に示すように、上流側端縁は略垂直な角部92となっていたが、図11(b)に示したように、滑らかな傾斜部91を形成したことで、用紙Pの先端が上方に反った状態であっても、キャリッジ45の上流側端縁に当たる用紙Pの先端を円滑にプラテン面51側に案内することができ、紙ジャムの発生を効果的に防止することが可能になる。
なお、図11の(b)に示した傾斜部91は、角部を所定半径Rで面取りすることで形成したものであり、滑らかな湾曲形状をなしている。このように、傾斜部91は、平滑な傾斜面とは限らない。
また、滑らかな傾斜部91は、角部を面取りすることによって形成するものに限らない。
例えば、図11(c)に示すように、プラテン面51とキャリッジ45とのギャップが、キャリッジ45の下流端側から上流端側へ徐々に大きくなるようにして、キャリッジ45の下面全体を傾斜させることによって得るようにしても良い。
但し、このようにキャリッジ45の下面を傾斜させたために、プラテン面51とキャリッジ45とのギャップが変化する場合には、キャリッジの上流端側に寄って配置された印刷ヘッド44の(N+α)ノズルと、キャリッジの下流端側に寄って配置されたNノズルとでは、用紙Pとの間のギャップが異なったものとなる。そこで、印刷品質を維持するためには、Nノズルと(N+α)ノズルとでは、ギャップ量の相異に基づいて、インク滴の吐出タイミングや、インク滴の噴射速度等を調整すると良い。
以上に説明したプリンタ1によれば、第1搬送手段40によって用紙Pの先端がプラテン面51上に送り込まれる時には、既に給紙時紙ジャム防止処理が開始されていて、用紙通過領域の上にキャリッジ45の少なくとも一部が重なる状態になっている。したがって、キャリッジ45の上流端側における用紙Pの先端のプラテン面51からの浮き上がりが、既存のコックリング付与機構または紙押さえ機構等によって、許容範囲内に規制されていれば、その用紙Pの先端は、速やかにキャリッジ45の下方に潜り込み、以後、用紙送りが進んで、用紙Pの先端のプラテン面51からの浮き上がりが増大しようとしても、その用紙Pの上方に待機しているキャリッジ45によって用紙Pが押さえられて、用紙Pの先端のプラテン面51からの浮き上がりが印刷ヘッド44とプラテン面51との間の基準のギャップ量以下に維持される。
したがって、その後、印刷処理のために、キャリッジ45が用紙P上を印刷幅に渡って往復移動動作させられる場合でも、キャリッジ45や印刷ヘッド44が用紙Pの印刷面を擦ったり、あるいは用紙Pの幅方向の両側縁に引っ掛かることがない。
そして、このようなキャリッジ45の押さえによる用紙Pの浮き上がり防止は、用紙Pの先端が第2搬送手段55に挟持されるまで継続されるため、用紙Pの先端が第1搬送手段40を通過してから第2搬送手段55に挟持されるまでの給紙処理工程中は、印刷ヘッド44の大型化に拘わらず、印刷ヘッド44が用紙Pと擦れることに起因する用紙P及び印刷ヘッド44の汚損を確実に防止することができ、また、キャリッジ45端に用紙Pの側縁が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生を確実に防止することができる。
また、上記キャリッジ45による用紙Pの浮き上がり防止は、制御部におけるキャリッジ45の移動動作の制御方法(制御プログラム)を改善するだけで実現でき、新たな機構部品等の追加が必要とならない。すなわち、コスト増を招く新規の部品投入に頼らずに、印刷処理部での汚損や紙ジャム等の問題の発生をより確実に防止することができる。
また、通常、プリンタの休止時や電源オフ時には、キャリッジ45は用紙Pの通過領域の外側の領域に設定されるホームポジションに待機させられており、従来のプリンタの場合、印刷処理時には、キャリッジ45はホームポジションから用紙P幅方向の往復移動動作を繰り返すことになるが、本発明に係るプリンタ1の場合は、給紙時紙ジャム防止処理の実施により、印刷処理時には、キャリッジ45は、少なくともその一部が用紙Pの通過領域に重なる範囲内(移動制限範囲内)で用紙幅方向の往復移動動作を繰り返すことになり、往復移動する距離が短縮される。したがって、キャリッジ45の往復移動する距離が短縮される分、処理効率の向上を実現することができる。
また、上記実施の形態に示したプリンタ1では、第1搬送手段40を通過した用紙Pの後端は、用紙Pのこし等でプラテン面51から浮き上がる方向に反りが生じる場合があるが、用紙Pに対する全ての印刷動作が完了していない状態では、排紙時紙ジャム防止処理によって用紙Pの通過領域にキャリッジ45が重なるようにキャリッジ45の移動規制がなされていて、キャリッジ45によって用紙Pの上方への反りが押さえられて、用紙Pの後端のプラテン面51からの浮き上がりが印刷ヘッド44とプラテン面51との間の基準のギャップ量以下に維持される。
したがって、全ての印刷動作が終了するまで、キャリッジ45や印刷ヘッド44が用紙Pの印刷面を擦ったり、あるいは用紙Pの幅方向の両側縁に引っ掛かることがない。
そして、用紙Pの後端付近まで印刷する部分がある印刷パターンの場合では、キャリッジ45の押さえによる用紙Pの後端の浮き上がり防止が、用紙Pの後端が第2搬送手段55に接近するまで継続されるため、用紙Pの後端が第1搬送手段40を通過してから第2搬送手段55に挟持されるまでの排紙処理工程中も、印刷ヘッド44の大型化に拘わらず、キャリッジ45に用紙Pの側縁が引っ掛かることに起因した紙ジャムの発生を確実に防止することができる。
また、インクジェット式プリンタでは、印刷ヘッド44の目詰まり等による印刷品質の低下を防止するために、適時、印刷ヘッド44のワイピング動作及びフラッシング動作の実施が必要になる。このワイピング動作及びフラッシング動作は、用紙Pの通過領域を外れた位置に設定されているホームポジションHPまたは専用のクリーニングポジションにキャリッジ45を移動して行うが、上記実施の形態のようにワイピング動作及びフラッシング動作の実施時期を制限することで、給紙時紙ジャム防止処理や排紙時紙ジャム防止処理の実施中に、キャリッジ45が用紙通過領域の外に移動することを確実に防止でき、用紙P及び印刷ヘッド44の汚損防止及び紙ジャムの発生防止を徹底することができる。
また、上記実施の形態のプリンタ1では、用紙Pの先端又は用紙P上の印刷開始位置が印刷ヘッド44の直下に到達するまでは、キャリッジ45を用紙Pの幅方向中央位置に待機させるようにしているため、用紙Pの先端の幅方向中央部は、幅方向の両端部と比較して、印刷処理部の上流側に設けられたコックリング付与機構53等による浮き上がり防止効果が十分に発揮されるため、待機しているキャリッジ45の下に用紙Pの先端を潜らせることがより確実になり、給紙時紙ジャム防止処理の動作信頼性を向上させることができる。また、用紙Pの幅方向中央部にキャリッジ45を配置することで、キャリッジ45の全幅によって用紙を幅広く押さえることができ、紙ジャム防止効果が向上する。
また、本実施の形態のプリンタ1の場合、キャリッジ45の上流側端縁には、進入してくる用紙Pをプラテン面51側に誘導する傾斜部91を形成したため、給紙時紙ジャム防止処理時におけるキャリッジ45の下への用紙Pの先端の潜り込みが更に容易になり、給紙時紙ジャム防止処理の信頼性を向上させることができる。
なお、印刷条件が縁なし印刷の場合、用紙Pの全面にインクが付着するため、インク付着面を擦らずにキャリッジ45で押さえられる部位が確保できない。したがって、縁なし印刷時には、上記プリンタ1のように、特にユーザから要求がない限り、給紙時紙ジャム防止処理や排紙時紙ジャム防止処理を実施しないことにしておくことで、インク付着面の擦れによる印刷汚れの発生を防止することができる。
また、高精細印刷の場合は、使用する用紙Pに専用紙が使用されることなどから、用紙Pの搬送状態等に一定以上の水準が確保されるため、特に給紙時紙ジャム防止処理や排紙時紙ジャム防止処理を実施しなくとも、用紙Pの先端や用紙Pの後端のプラテン面51からの浮き上がりを、印刷ヘッド44とプラテン面51との間の基準のギャップ量以下に維持して、用紙P及び印刷ヘッド44の汚損防止、及び紙ジャムの発生防止を実現することができる。
本発明に係るインクジェット式プリンタの一実施の形態の外観斜視図である。 図1に示したプリンタに組み込まれた用紙の搬送経路及び印刷処理部の概略構成を示す縦断面図である。 図2に示した印刷処理部周辺の拡大図である。 図3に示したプラテン及び第1搬送手段の平面図である。 図4のB矢視図である。 図4に示したプラテン及び第1搬送手段の斜視図である。 図1に示したプリンタにおける給紙時紙ジャム防止処理のフローチャートである。 図7に示した給紙時紙ジャム防止処理中のキャリッジの待機位置の説明図である。 図1に示したプリンタにおける排紙時紙ジャム防止処理のフローチャートである。 図9に示した排紙時紙ジャム防止処理中のキャリッジの待機位置の説明図である。 図3に示したキャリッジの上流側端部の改善構造の説明図で、(a)は従来のキャリッジの上流側端部の構造の説明図、(b)は本発明の実施の形態におけるキャリッジの上流側端部の構造の説明図、(c)は本発明に係るキャリッジの上流側端部の更に別の構成例の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ
40 第1搬送手段
43 印刷処理部
44 印刷ヘッド
45 キャリッジ
51 プラテン面
53 コックリング付与機構
55 第2搬送手段
57 誘い込み部材
61 基板
63 リブ
65 補助リブ
67 紙案内補助
67a 第1押え部
67b 突起
73 搬送基準位置
75,76,77 ガイドローラ
78,79 ピンチローラ
91 傾斜部
P 用紙
HP ホームポジション
tp1,tp2,tp3 待機位置

Claims (11)

  1. インクを吐出する印刷ヘッドが搭載され、用紙搬送方向と直交する方向に往復移動可能なキャリッジを備えた印刷処理部と、
    前記印刷処理部に用紙を搬送する第1搬送手段と、
    前記印刷処理部を通過した用紙を挟持して下流側に搬送する第2搬送手段と、
    印刷データに基づいて少なくとも前記キャリッジの移動動作を制御する制御部と、
    を備えたプリンタであって、
    前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施させることを特徴とするプリンタ。
  2. 請求項1に記載のプリンタであって、
    前記制御部は、用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施させることを特徴とするプリンタ。
  3. 請求項1または2に記載のプリンタであって、
    前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間、及び用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記印刷ヘッドのワイピング動作及びフラッシング動作を実施させないことを特徴とするプリンタ。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のプリンタであって、
    前記制御部は、用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙の先端または用紙上の印刷開始位置が前記印刷ヘッドの印刷領域に到達するまでは、前記キャリッジを用紙の幅方向中央位置に待機させることを特徴とするプリンタ。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のプリンタであって、
    前記キャリッジにおける用紙搬送方向上流側の端縁に、搬送されてくる用紙を下側に案内する傾斜部が設けられていることを特徴とするプリンタ。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のプリンタであって、
    前記制御部は、前記印刷データが縁なし印刷の場合または高精細印刷の場合には、前記用紙押さえ処理の要求が指示された場合に限り、前記用紙押さえ処理を実施させることを特徴とするプリンタ。
  7. 用紙を第1搬送手段により印刷処理部に搬送し、
    前記印刷処理部では、インクを吐出する印刷ヘッドが搭載されたキャリッジを印刷データに基づいて用紙搬送方向と直交する方向に往復移動させて、用紙に対する印刷を行い、
    前記印刷処理部を通過した用紙を第2搬送手段により挟持して下流側に搬送する、プリンタの制御方法であって、
    用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間には、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施することを特徴とするプリンタの制御方法。
  8. 請求項7に記載のプリンタの制御方法であって、
    用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間は、前記キャリッジの少なくとも一部が用紙の通過領域の上に重なるように前記キャリッジの移動動作を規制する用紙押さえ処理を実施することを特徴とするプリンタの制御方法。
  9. 請求項7または8に記載のプリンタの制御方法であって、
    用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してから前記第2搬送手段に挟持されるまでの期間、及び用紙の後端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙に対する印刷動作が終了するまでの期間には、前記印刷ヘッドのワイピング動作及びフラッシング動作を実施しないことを特徴とするプリンタの制御方法。
  10. 請求項7から9の何れか一項に記載のプリンタの制御方法であって、
    用紙の先端が前記第1搬送手段を通過してからその用紙の先端または用紙上の印刷開始位置が前記印刷ヘッドの印刷領域に到達するまでは、前記キャリッジを用紙の幅方向中央位置に待機させることを特徴とするプリンタの制御方法。
  11. 請求項7から10の何れか一項に記載のプリンタの制御方法であって、
    前記印刷データが縁なし印刷の場合または高精細印刷の場合には、前記用紙押さえ処理の要求が指示された場合に限り、前記用紙押さえ処理を実施することを特徴とするプリンタの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006088389A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Ricoh Co Ltd 画像記録装置及びそれに搭載される記録液カートリッジ

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