JP2006239523A - 廃棄物処理方法および廃棄物処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、塩化物を含む廃棄物を処理するための廃棄物処理方法および廃棄物処理装置に関し、機械的手段を用いることなく塩化物を含む廃棄物を均等に加熱して熱分解することを目的とする。
【解決手段】 処理炉の上部から塩化物を含む廃棄物および酸化カルシウムを連続的に供給するとともに前記処理炉の下部から二酸化炭素を供給し、前記処理炉内の主反応ゾーンにおいて前記酸化カルシウムと前記二酸化炭素とを反応させその反応熱により前記廃棄物を熱分解することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄物処理方法および廃棄物処理装置に係わり、特に、塩化物を含む廃棄物を処理するための廃棄物処理方法および廃棄物処理装置に関する。
従来、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等の塩化物を含む廃棄物の焼却処理は、焼却炉内において塩化物を含む廃棄物を還元状態でヒータにより外部加熱し、塩素を含む可燃ガスを焼却炉から取り出した後、可燃ガス内の塩素を処理することにより行われている。
特開平5−215320号公報
しかしながら、上述したヒータによる外部加熱では、ヒータの加熱面と内部の廃棄物との伝熱による熱伝達により廃棄物を加熱して熱分解しているため、廃棄物に温度分布が生じ熱分解を安定して行うことが困難になるという問題があった。これにより、温度分布として低温場の内部温度信号の制御によりヒータ伝熱面は高温となり、伝熱面内面に塩化物の固着が進み、伝熱阻害と排出阻害の両方を引き起こす。そこで、従来、攪拌装置により廃棄物を攪拌することが行われているが、この場合には装置が大掛かりになる。また、発生する塩化水素ガスが装置の腐食を促進し、装置の寿命を短命化するが、他の可燃ガスと分離ができず、可燃ガスの通り路全てが短寿命であった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、機械的手段を用いることなく塩化物を含む廃棄物を内部反応自己加熱により部分的な高温部や低温部がないように均等に加熱して熱分解することができる廃棄物処理方法および廃棄物処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の廃棄物処理方法は、処理炉の上部から塩化物を含む廃棄物および酸化カルシウムを連続的に供給するとともに前記処理炉の下部から二酸化炭素を供給し、前記処理炉内の主反応ゾーンにおいて前記酸化カルシウムと前記二酸化炭素とを反応させその反応熱により前記廃棄物を熱分解することを特徴とする。
請求項2の廃棄物処理方法は、請求項1記載の廃棄物処理方法において、前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスを前記酸化カルシウムと反応させ塩化カルシウムとし、前記塩化カルシウムを前記熱分解で生じた固形物とともに前記反応炉の下部から排出することを特徴とする。
請求項3の廃棄物処理方法は、請求項1または請求項2記載の廃棄物処理方法において、前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを前記処理炉の上部から取り出すことを特徴とする。
請求項4の廃棄物処理装置は、処理炉の上部から塩化物を含む廃棄物を連続的に供給する廃棄物供給手段と、前記処理炉の上部から酸化カルシウムを連続的に供給する酸化カルシウム供給手段と、前記処理炉の下部から二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段とを有し、前記処理炉内の主反応ゾーンにおいて前記酸化カルシウムと前記二酸化炭素とを反応させその反応熱により前記廃棄物を熱分解することを特徴とする。
請求項5の廃棄物処理装置は、請求項4記載の廃棄物処理装置において、前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスと前記酸化カルシウムとの反応により生成された塩化カルシウムを前記熱分解で生じた固形物とともに前記反応炉の下部から排出す固形物排出手段を有することを特徴とする。
請求項6の廃棄物処理装置は、請求項4または請求項5記載の廃棄物処理装置において、前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを前記処理炉の上部から取り出し、前記可燃ガスを回収する手段を有することを特徴とする。
請求項7の廃棄物処理装置は、請求項4ないし請求項6のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、前記二酸化炭素供給手段は、前記処理炉内に供給する二酸化炭素の量を制御して前記主反応ゾーン内の廃棄物の温度を予め定められた温度範囲に維持する温度制御手段を有することを特徴とする。
請求項8の廃棄物処理装置は、請求項4ないし請求項7のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、前記処理炉に、処理の起動時に前記廃棄物を加熱する加熱手段を有することを特徴とする。
請求項9の廃棄物処理装置は、請求項4ないし請求項8のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、前記処理炉に、前記処理炉内に収容される前記廃棄物および前記酸化カルシウムの上端位置を検出するレベル検出手段を有することを特徴とする。
請求項10の廃棄物処理装置は、請求項4ないし請求項9のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、前記廃棄物供給手段および酸化カルシウム供給手段は、前記処理炉内への空気の侵入を防止する空気侵入防止手段を有することを特徴とする。
請求項1の廃棄物処理方法では、処理炉内の主反応ゾーンにおいて酸化カルシウムと二酸化炭素とを反応させその反応熱により塩化物を含む廃棄物を熱分解するようにしたので、機械的手段を用いることなく塩化物を含む廃棄物を均等に加熱して熱分解することができる。反応安定期には、多大なエネルギを必要とするヒータ加熱は不要であり、反応発熱のみを熱源としてそれぞれの供給量を調節するだけで温度制御可能である。また、塩化物から発生する塩素ガスはカルシウム化合物として反応し塩化カルシウムとして固形化でき、他の可燃ガスと分離できるので装置の腐食を防ぎ、可燃ガスの有効利用が可能となる。
請求項2の廃棄物処理方法では、塩化物を含む廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスを酸化カルシウムと反応させ塩化カルシウムとし、この塩化カルシウムを熱分解で生じた固形物ととも反応炉の下部から排出するようにしたので、塩化物の処理を容易,確実に行うことができる。
請求項3の廃棄物処理方法では、廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを処理炉の上部から取り出すようにしたので、可燃ガスを燃料として有効利用することができる。
請求項4の廃棄物処理装置では、処理炉内の主反応ゾーンにおいて酸化カルシウムと二酸化炭素とを反応させその反応熱により塩化物を含む廃棄物を熱分解するようにしたので、機械的手段を用いることなく塩化物を含む廃棄物を均等に加熱して熱分解することができる。反応安定期には、多大なエネルギを必要とするヒータ加熱は不要であり、反応発熱のみを熱源としてそれぞれの供給量を調節するだけで温度制御可能である。また、塩化物から発生する塩素ガスはカルシウム化合物として反応し塩化カルシウムとして固形化でき、他の可燃ガスと分離できるので装置の腐食を防ぎ、可燃ガスの有効利用が可能となる。
請求項5の廃棄物処理装置では、塩化物を含む廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスを酸化カルシウムと反応させ塩化カルシウムとし、この塩化カルシウムを熱分解で生じた固形物ととも反応炉の下部から排出するようにしたので、塩化物の処理を容易,確実に行うことができる。
請求項6の廃棄物処理装置では、廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを処理炉の上部から取り出すようにしたので、可燃ガスを燃料として有効利用することができる。
請求項7の廃棄物処理装置では、温度制御手段により処理炉内に供給する二酸化炭素の量を制御して主反応ゾーン内の廃棄物の温度を予め定められた温度範囲に維持するようにしたので、酸化カルシウムと二酸化炭素との反応、および、塩化水素ガスと酸化カルシウムとの反応を確実に行わせることができる。これにより塩化水素ガスの固形物化が確実にでき、さらに外部加熱手段の運転が不要となる。
請求項8の廃棄物処理装置では、加熱手段により処理の起動時に廃棄物等を加熱するようにしたので、起動時の処理の立ち上がりを迅速に行うことができる。
請求項9の廃棄物処理装置では、レベル検出手段により処理炉内に収容される廃棄物および酸化カルシウムの上端位置を検出するようにしたので、処理炉内に常に一定量の廃棄物および酸化カルシウムを充填することができる。
請求項10の廃棄物処理装置では、廃棄物供給手段および酸化カルシウム供給手段に処理炉内への空気の侵入を防止する空気侵入防止手段を設けたので、処理炉内に外部の空気が侵入することを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の廃棄物処理装置の一実施形態を示している。
この廃棄物処理装置は、上下方向に長い円筒状の処理炉11を有している。
処理炉11の上部にはテーパ部11aが形成されている。テーパ部11aの上端には、可燃ガスGを排出する排出口11bが形成されている。
処理炉11の上部には、塩化物を含む廃棄物および酸化カルシウムを連続的に供給する供給手段13が配置されている。この供給手段13は、受入ホッパ15および定量供給機17を有している。
受入ホッパ15には、廃棄物タンク19から塩化物を含む廃棄物が供給される。また、酸化カルシウムタンク21から酸化カルシウムが供給される。受入ホッパ15は管路15aを介して定量供給機17に開口されている。受入ホッパ15の管路15aには、外部からの酸素の侵入を防止するためのロータリーバルブ23が配置されている。
定量供給機17は、ケーシング25内に収容されるスクリュウ27と、スクリュウ27を回転するモータ29を有している。ケーシング25には、不活性ガスである窒素の供給口25aが開口されている。ケーシング25は処理炉11の内部に挿入されている。ケーシング25の先端は処理炉11の中心部まで延存されている。ケーシング25内は、廃棄物と酸化カルシウムとをケーシング25内に充満させて廃棄物と酸化カルシウムとを押し出しているためマテリアルシールの状態となっている。すなわち、廃棄物と酸化カルシウムとを定量供給機17の内部に充満して移動させマテリアルシールの状態にするとともに、ケーシング25の先端に配置されるシール板31により供給停止時、全量排出時のシールも行っている。
処理炉11のケーシング25の下方となる位置には、処理炉11内に供給された廃棄物と酸化カルシウムとの混合物の上端位置が所定位置になった時に検出信号を出力するレベル測定器33が配置されている。このレベル測定器33からの検出信号は制御器(不図示)に入力され、制御器は検出信号を入力した時に定量供給機17の運転を停止する。この停止により受入ホッパ15への廃棄物および酸化カルシウムの供給も停止される。
処理炉11の定量供給機17の下方には、上から順に予熱ゾーンZ1、主反応ゾーンZ2、未反応物処理ゾーンZ3、冷却ゾーンZ4が形成されている。主反応ゾーンZ2には、主反応ゾーンZ2の上部および下部の温度を測定する第1の温度測定器35および第2の温度測定器37が配置されている。また、主反応ゾーンZ2の下端には、レベル測定器34が配置されている。処理炉11の冷却ゾーンZ4の外側には、処理の起動時に廃棄物を加熱するヒータ39が配置されている。
処理炉11の冷却ゾーンZ4の下方にはテーパ部11cが形成されている。テーパ部11cには冷却ゾーンZ4の下方に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段41が配置されている。この二酸化炭素供給手段41は処理炉11の下部に挿入される供給管43を有している。供給管43の上部には複数の開口部43aが突出して形成されている。この開口部43aは傘部材43bにより覆われ、開口部43aと傘部材43bの間から二酸化炭素が流出する。供給管43は管路45を介して二酸化炭素のボンベ47に接続されている。管路45には二酸化炭素の流量を調整する流量制御弁49が配置されている。
流量制御弁49は、制御器51により制御される。制御器51は主反応ゾーンZ2に配置される第1の温度測定器35から入力される温度と第2の温度測定器37から入力される温度がそれぞれ設定温度内にある時にこれを平均して、この平均温度が所定の温度になるように処理炉11内に供給される二酸化炭素の流量を制御する。また、第1の温度測定器35から入力される温度と第2の温度測定器37から入力される温度が設定温度範囲を逸脱している時には、設定温度範囲に入るように二酸化炭素の流量を制御する。
処理炉11の下端には、処理された廃棄物および塩化カルシウムを排出する排出口11dが形成されている。この排出口11dは定量排出機53に接続されている。定量排出機53は、ケーシング55内に収容されるスクリュウ57と、スクリュウ57を回転するモータ59を有している。ケーシング55の上部には排出口11dに接続される導入部55aが形成されている。ケーシング55の下部には、排出部55bが形成されている。この定量排出機53のケーシング55は水槽(不図示)内に収容され水により冷却されている。
上述した廃棄物処理装置では、廃棄物タンク19内には、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等の塩化物を含む廃棄物が細かく破砕された状態で収納されている。この廃棄物は、酸化カルシウムタンク21内の酸化カルシウムとともに受入ホッパ15内に投入される。酸化カルシウムの投入量は、廃棄物の含有塩素の当量の10倍程度の当量になるようにするのが望ましい。
受入ホッパ15に投入された廃棄物および酸化カルシウムはロータリーバルブ23を介して定量供給機17のケーシング25内に供給される。ケーシング25内において廃棄物と酸化カルシウムとが充分に攪拌される。攪拌された廃棄物と酸化カルシウムはケーシング25の先端から処理炉11の予熱ゾーンZ1に連続的に供給され下方からの可燃ガスGにより予熱される。この予熱ゾーンZ1には例えば10分間程度滞留する。
予熱された廃棄物および酸化カルシウムは主反応ゾーンZ2まで下降する。主反応ゾーンZ2では、酸化カルシウムと二酸化炭素とが反応し、その反応熱により廃棄物が熱分解される。すなわち、二酸化炭素供給手段41の供給管43から処理炉11の下部に供給された二酸化炭素は冷却ゾーンZ4および未反応物処理ゾーンZ3を上昇して主反応ゾーンZ2に達する。そして、主反応ゾーンZ2内の酸化カルシウムと反応し炭酸カルシウムとなる。反応式はCaO+CO2=CaCO3+31kcalとなる。この反応により高い反応熱が発生し廃棄物が熱分解される。主反応ゾーンZ2内の温度は供給する二酸化炭素の量を制御することにより300℃以上で350℃未満となるように調整される。このような温度に調整することにより塩化物を含有する廃棄物を確実に熱分解することができる。この実施形態では、第1の温度測定器35で測定される温度と第2の温度測定器37で測定される温度の平均が330℃となるように調整される。この主反応ゾーンZ2には例えば30分間程度滞留する。
そして、主反応ゾーンZ2では、塩化物を含有する廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスが酸化カルシウムと反応し塩化カルシウムとなる。反応式は2HCl+CaO=CaCl2 となる。また、廃棄物の熱分解により、CH4、C24、C26、C36等の可燃ガスGが発生する。
可燃ガスGは予熱ゾーンZ1を通った後、処理炉11の上端の排出口11bから排出される。排出された可燃ガスGには塩化水素ガス等の成分は含まれておらず、設備の内部発電用の燃料あるいはガス燃料として使用される。
一方、塩化物を含有する廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスと酸化カルシウムとの反応により生じた塩化カルシウムは、廃棄物の熱分解で生じた固形物ととも未反応物処理ゾーンZ3に下降し、下方からの二酸化炭素によりさらに残留塩化水素ガスと酸化カルシウムとの反応を行う。また反応が少なく温度は下がる。この未反応物処理ゾーンZ3には例えば10分間程度滞留する。ここでは、廃棄物の粒径等の影響で未反応分が残ることを考慮したもので、冷却ゾーンZ4の前段で残熱による反応を促す保温対応範囲としている。
この後、冷却ゾーンZ4に下降し、下方からの二酸化炭素によりさらに冷却される。この冷却ゾーンZ4には例えば20分間程度滞留する。
そして、冷却ゾーンZ4で冷却された塩化カルシウムおよび廃棄物の熱分解で生じた固形物は処理炉11の排出口11dから定量排出機53に排出され最終的に例えば埋め立て処分される。
なお、上述した廃棄物処理装置では、処理炉11内を空にした後の処理の開始時、あるいは一時処理を停止した後の起動時には、処理炉11の冷却ゾーンZ4の外側に配置されるヒータ39により冷却ゾーンZ4の廃棄物等を加熱して処理の促進が図られる。
上述した廃棄物処理装置では、処理炉11内の主反応ゾーンZ2において酸化カルシウムと二酸化炭素とを反応させその反応熱により塩化物を含む廃棄物を熱分解するようにしたので、機械的手段を用いることなく塩化物を含む廃棄物を均等に加熱して熱分解することができる。反応安定期には、多大なエネルギを必要とするヒータ加熱は不要であり、反応発熱のみを熱源としてそれぞれの供給量を調節するだけで温度制御可能である。また、塩化物から発生する塩素ガスはカルシウム化合物として反応し塩化カルシウムとして固形化でき、他の可燃ガスと分離できるので装置の腐食を防ぎ、可燃ガスの有効利用が可能となる。
また、塩化物を含む廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスを酸化カルシウムと反応させ塩化カルシウムとし、この塩化カルシウムを熱分解で生じた固形物ととも反応炉の下部から排出するようにしたので、塩化物の処理を容易,確実に行うことができる。
そして、廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスGを処理炉11の上部から取り出すようにしたので、可燃ガスGを燃料として有効利用することができる。
また、制御器51により処理炉11内に供給する二酸化炭素の量を制御して主反応ゾーンZ2内の廃棄物の温度を予め定められた温度範囲に維持するようにしたので、酸化カルシウムと二酸化炭素との反応、および、塩化水素ガスと酸化カルシウムとの反応を確実に行わせることができる。これにより塩化水素ガスの固形物化が確実にでき、さらに外部加熱手段の運転が不要となる。
そして、処理炉11の冷却ゾーンZ4の外側に配置されるヒータ39により処理の起動時に廃棄物等を加熱するようにしたので、起動時の処理の立ち上がりを迅速に行うことができる。
一方、立ち下げ時においては、レベル測定器34からの信号により、廃棄物の供給を停止してから主反応がほぼ終了する位置(廃棄物の上端が主反応ゾーンZ2の下端にほぼ到達した位置)で定量排出機53を停止することにより、廃棄物を装置内に残した状態でシステムダウンすることができる。これにより、次の立ち上げも加熱工程から安定して処理工程に移行することが可能となる。
また、レベル測定器33により処理炉11内に収容される廃棄物および酸化カルシウムの上端位置を検出するようにしたので、処理炉11内に常に一定量の廃棄物および酸化カルシウムを充填することができる。
そして、定量供給機17にロータリーバルブを設け、また、不活性ガスを供給するようにしたので、処理炉11内に外部の空気が侵入することを防止することができる。これにより可燃ガスGの発火を確実に防止することができる。
なお、上述した実施形態では、受入ホッパ15に廃棄物および酸化カルシウムを投入し、これ等を定量供給機17により処理炉11内に搬送した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、処理炉内に廃棄物を搬送する第1の定量供給機と処理炉内に酸化カルシウムを搬送する第2の定量供給機とを別々に設けるようにしても良い。そして、この場合には、第1の定量供給機の排出口と第2の定量供給機の排出口とを上下方向に間隔を置いて配置するのが望ましい。これにより、廃棄物と酸化カルシウムとを確実に混合状態にすることができる。
本発明の廃棄物処理装置の一実施形態を示す説明図である。
符号の説明
11 処理炉
13 供給手段
17 定量供給機
19 廃棄物タンク
21 酸化カルシウムタンク
33 レベル測定器
35 第1の温度測定器
37 第2の温度測定器
39 ヒータ
41 二酸化炭素供給手段
49 流量制御弁
53 定量排出機
G 可燃ガス
Z1 予熱ゾーン
Z2 主反応ゾーン
Z3 未反応物処理ゾーン
Z4 冷却ゾーン

Claims (10)

  1. 処理炉の上部から塩化物を含む廃棄物および酸化カルシウムを連続的に供給するとともに前記処理炉の下部から二酸化炭素を供給し、前記処理炉内の主反応ゾーンにおいて前記酸化カルシウムと前記二酸化炭素とを反応させその反応熱により前記廃棄物を熱分解することを特徴とする廃棄物処理方法。
  2. 請求項1記載の廃棄物処理方法において、
    前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスを前記酸化カルシウムと反応させ塩化カルシウムとし、前記塩化カルシウムを前記熱分解で生じた固形物とともに前記反応炉の下部から排出することを特徴とする廃棄物処理方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の廃棄物処理方法において、
    前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを前記処理炉の上部から取り出すことを特徴とする廃棄物処理方法。
  4. 処理炉の上部から塩化物を含む廃棄物を連続的に供給する廃棄物供給手段と、
    前記処理炉の上部から酸化カルシウムを連続的に供給する酸化カルシウム供給手段と、
    前記処理炉の下部から二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段と、
    を有し、
    前記処理炉内の主反応ゾーンにおいて前記酸化カルシウムと前記二酸化炭素とを反応させその反応熱により前記廃棄物を熱分解することを特徴とする廃棄物処理装置。
  5. 請求項4記載の廃棄物処理装置において、
    前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガスと前記酸化カルシウムとの反応により生成された塩化カルシウムを前記熱分解で生じた固形物とともに前記反応炉の下部から排出す固形物排出手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  6. 請求項4または請求項5記載の廃棄物処理装置において、
    前記廃棄物の熱分解により生じた塩化水素ガス以外の可燃ガスを前記処理炉の上部から取り出し、前記可燃ガスを回収する手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  7. 請求項4ないし請求項6のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、
    前記二酸化炭素供給手段は、
    前記処理炉内に供給する二酸化炭素の量を制御して前記主反応ゾーン内の廃棄物の温度を予め定められた温度範囲に維持する温度制御手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  8. 請求項4ないし請求項7のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、
    前記処理炉に、処理の起動時に前記廃棄物を加熱する加熱手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  9. 請求項4ないし請求項8のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、
    前記処理炉に、前記処理炉内に収容される前記廃棄物および前記酸化カルシウムの上端位置を検出するレベル検出手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  10. 請求項4ないし請求項9のいずれか1項記載の廃棄物処理装置において、
    前記廃棄物供給手段および酸化カルシウム供給手段は、前記処理炉内への空気の侵入を防止する空気侵入防止手段を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
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