JP2006237711A - マルチバンド低雑音増幅器、マルチバンド低雑音増幅器モジュール、無線用半導体集積回路およびマルチバンドrfモジュール - Google Patents

マルチバンド低雑音増幅器、マルチバンド低雑音増幅器モジュール、無線用半導体集積回路およびマルチバンドrfモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 複数のRF帯に適合可能なマルチバンド低雑音増幅器、チップサイズを小型化した無線用半導体集積回路、外付け回路部品の個数が少なくて済むマルチバンド無線モジュールを提供する。
【解決手段】 複数帯域の受信信号を1つの入力インピーダンス整合回路を介して選択的に低雑音増幅器に供給し、低雑音増幅器のモードを切替えて受信信号を増幅する。低雑音増幅器は、電源電圧に接続された負荷インピーダンスと、接地された劣化インピーダンスとを共有する互いに並列接続された複数の基本増幅器からなる前段増幅部と、各基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器と、前段増幅部の基本増幅器を選択的にオン状態にするバイアス制御部とからなり、受信信号のRF帯域に応じて、低雑音増幅器の入力インピーダンスを整合回路に最適させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の通信周波数(RF)帯を選択的に使用するマルチバンド無線技術に関し、更に詳しくは、複数のRF帯に適合可能なマルチバンド低雑音増幅器、これを適用した半導体集積回路(RF−IC)、マルチバンド低雑音増幅器モジュールおよびマルチバンドRFモジュールに関する。
従来、携帯電話用RF−ICとして、無線LANとの通信機能を搭載したものや、802.11b/gと同じ2.4GHz帯を使用するブルートゥースを搭載したものがあった(例えば、非特許文献1参照)。また、整合回路として、容量と、インダクタと、マイクロストリップラインとからなり、バイポーラトランジスタの入力インピーダンスに対して、1GHzから2GHzの周波数帯で50Ωとの整合を可能としたものが知られていた(例えば、非特許文献2参照)。
また、従来、高周波増幅器として、第1ゲート電圧源回路と第2ゲート電圧源回路とが共にオン状態にある時、f1〜f2の帯域で所望の周波数特性とし、第1ゲート電圧源回路だけをオン状態にした時、f1〜f2より低いf3〜f4の帯域で所望の周波数特性を得ようとするものが提案されていた(例えば、特許文献1参照)。更に、高周波増幅器として、第1、第2のFET素子を選択的にオン状態にすることによって、複数の周波数帯域に選択的に最適化しようとする提案もあった(特許文献2参照)。
特開平11−251584号公報 特開2001−267864号公報 Mank, et al., "A single chip direct conversion CMOS transceiver for quad-band GSM/GPRS/EDGE and WLAN with integrated VCO's and Fractional-N synthesizer", RFIC Symposium, 2004. Digest of Papers. June 6-8, 2004, P423-426 Alfy Riddle and R.J. Trew, "A Broad-Band Amplifier Output Network Design", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. MTT-30, No. 2, Feb 1982, P192-196
GSM携帯電話無線通信システムのように、ヨーロッパ用システム(GSM900)で使用されるRF帯(900MHz帯と1.8GHz帯)と、米国用システム(GSM850)で使用されるRF帯(800MHz帯と1.9GHz帯)とが異なった無線通信システムがある。このような無線通信システムにおいては、海外でも使用できる複数のRF帯に適合可能なマルチバンドの無線端末装置があれば、利用者にとって大変便利である。
上述したGSM系統とは別に、CDMA2000系統の携帯電話システムでも、複数のRF帯に適合できる無線端末装置の提供が望まれる。また、携帯電話の通信速度が増加すると、既存のRF帯では周波数が不足し、携帯電話用に新たなRF帯が割り当てられる可能性があり、その場合、現在のRF帯と新たなRF帯の両方を利用できる携帯電話が望まれる。無線LANでも、2.4GHz帯を使用するIEEE802.11b/g仕様と、5.2GHz帯を使用するIEEE802.11a仕様の両方に適合できる無線モデムが必要となる。更に、携帯電話には、例えば、非特許文献1に記載されたRF−ICのように、無線LANとの通信機能を搭載する動向や、802.11b/gと同じ2.4GHz帯を使用するブルートゥースを搭載する動向がある。
無線端末装置の携帯性を向上するためには、端末装置を小型化する必要があり、半導体回路の高集積化と周辺回路部品の小型化とが重要となる。無線機は多数の部品から構成されるが、半導体集積回路技術によって、無線機の主要な機能回路要素、例えば、RF回路では、低雑音増幅器(LNA)、混合器(ミキサ)、電圧制御発信器(VCO)および位相ロックループ(PLL)から構成される局部周波数シンセサイザと電力増幅器(PA)が、低周波数回路では、ゲイン可変増幅器(VGA)などが1チップまたは2〜3チップの半導体基板上に集積化されている。無線機モジュールは、これらの集積回路(LSI)チップと、集積化されていない単体回路部品とが、プリント回路基板上に高密度に実装された形態となっている。
更なる小型化を追求した最近の無線機では、チャネル選択フィルタ(CSF)を1チップ内に集積化したフィルタ数の少ないゼロIF(別称、ダイレクトコンバージョン)またはローIFのアーキテクチャが一般的になっている。携帯電話では、ゼロIFがよく使われるため、本明細書では、ゼロIFのアーキテクチャを前提として、従来技術の問題点と本発明の実施例を説明する。
異なる複数のRF帯に適合したGSM用のマルチバンド受信回路を半導体集積化する場合、RF信号を1MHz以下の周波数に直接変換する受信回路において、周波数変換部とその後段の回路部は、複数の帯域に比較的簡単に共通化できる。
図13は、代表的なQUADバンドRFモジュールの受信回路の1例として、GSM850、GSM900、DCSおよびPCSに適合できるマルチバンド受信回路の主要部を示す。
GSM850システムの基地局からの無線信号は、アンテナANTで受信され、アンテナスイッチ(図示せず)を介して、バンドパスフィルタFLT−1に入力される。このバンドパスフィルタFLT−1によって、GSM850帯域外の干渉信号と雑音が抑圧される。バンドパスフィルタFLT−1で選択されたGSM850の受信周波数帯域内の全チャネル信号は、バラン(Balun)BAL−1によって、シングルエンド信号から差動信号に変換される。BAL−1の出力信号は、入力インピーダンス整合回路MCK−1を介して、GSM850帯の低雑音増幅器AMP−1に入力される。
低雑音増幅器AMP−1で増幅された信号は、I/Q混合器MixI−1とMixQ−1に等分して入力され、ベースバンド帯域のI/Q信号に変換される。ここでは、図面を簡略化するために、周波数変換に必要となる局部周波数シンセサイザは図面から省略されている。I/Q混合器MixI−1、MixQ−1の出力(目的信号)は、希望強度に増幅するために、ローパスフィルタLPF−Iと可変利得増幅器VGA−Iとから構成されるI信号ベースバンド回路BB−Iと、ローパスフィルタLPF−Qと可変利得増幅器VGA−Qとから構成されるQ信号ベースバンド回路BB−Qにそれぞれ入力される。ローパスフィルタLPF−IとLPF−Qの出力は、別チップで構成されるRF−IC以降の回路部分(図示せず)によって復調処理される。
尚、上記ベースバンド回路BB−I、BB−Qにおいて、ローパスフィルタLPF−IとLPF−Qは、要求されるフィルタ抑圧性能によっては多段の回路構成が採用される。可変利得増幅器VGA−I、VGA−Qも、信号増幅ダイナミックレンジによっては、多段の回路構成が採用される。また、ローパスフィルタには、ゲイン可変フィルタを組み込むこともできるが、本発明には直接関係しないため、ここでの説明は省略する。
GSM900システムの基地局から送信された無線信号は、アンテナANT、アンテナスイッチ(図示せず)、バンドパスフィルタFLT−2、バランBAL−2、入力インピーダンス整合回路MCK−2、GSM900帯低雑音増幅器AMP−2、混合器MixI−2、MixQ−2を通して、ベースバンド回路BB−I、BB−Qに入力される。
DCSシステムの基地局から送信されたDCS無線信号は、アンテナANT、アンテナスイッチ(図示せず)、バンドパスフィルタFLT−3、バランBAL−3、入力インピーダンス整合回路MCK−3、DCS帯低雑音増幅器AMP−3、混合器MixI−3、MixQ−3を通して、ベースバンド回路BB−I、BB−Qに入力される。
PCSシステムの基地局から送信されたPCS無線信号は、アンテナANT、アンテナスイッチ(図示せず)、バンドパスフィルタFLT−4、バランBAL−4、入力インピーダンス整合回路MCK−4、DCS帯低雑音増幅器AMP−4、混合器MixI−4、MixQ−4を通して、ベースバンド回路BB−I、BB−Qに入力される。
このRFモジュールでは、上述した4種類の無線信号を同時に受信処理することはないため、受信すべき所望の無線通信バンドと対応するRF回路を残して、他のRF回路の機能は停止する必要がある。所望の受信回路のみを選択的に起動するための制御回路については、この分野の技術者に周知となっているため、ここでの説明は省略する。
次に、複数のRF帯に適合できる従来公知の整合回路技術について説明する。
図14は、非特許文献2に示された整合回路を示す。この整合回路は、容量C11、C12と、インダクタL11、L12と、マイクロストリップラインMSL11、MSL12とからなり、バイポーラトランジスタTr11の入力インピーダンスに対して、1GHzから2GHzの周波数帯で50Ωとの整合を可能としている。但し、このように、実装基板上にマイクロストリップラインの配置を必要とする回路構成は、この類の専門技術に乏しい一般的なモジュールメーカにとって魅力に欠ける。また、このように、整合部に多数の部品を必要とする回路構成は、製品の歩留り低下の原因となる。
図15は、特許文献1に開示された高周波増幅器を示す。この高周波増幅器は、FET25の第1のゲート端子26aを第1ゲート電圧源回路27aに接続し、第2のゲート端子26bを第2ゲート電圧源回路27bと入力整合回路28に接続し、ドレイン端子30をドレイン電圧源31と出力整合回路32に接続し、ソース端子34を接地し、第1のゲート端子26aと第2のゲート端子26bの間に抵抗43を接続した構成となっている。
上記高周波増幅器は、第1ゲート電圧源回路27aと第2ゲート電圧源回路27bとが共にオン状態にある時、f1〜f2の帯域で所望の周波数特性とし、第1ゲート電圧源回路27bだけをオン状態にした時、f1〜f2より低いf3〜f4の帯域で所望の周波数特性を得ようとしている。しかしながら、一般的に、FETは、オフ状態時に比べてオン状態でのゲート容量が大きくなるため、上記回路構成で期待通りの特性を得ることは容易でなく、実用化に際して解決すべき問題が多かった。
図16は、特許文献2に開示された高周波増幅器を示す。この高周波増幅器は、第1のFET素子301と第2のFET素子302とからなる増幅部30を有し、増幅部30と入力端子1との間に入力整合回路10を接続し、増幅部30と出力端子2との間に出力整合回路20を接続した構成となっている。特許文献2は、第1、第2のFET素子を選択的にオン状態にすることによって、複数の周波数帯域に選択的に最適化できると述べているが、第1、第2のFETの具体的な設計値、入/出力整合回路の構成と周波数帯域との関係については、全く記述されておらず、具体的にどのようにすれば複数の周波数帯域に選択的に最適化できるのかが全く考慮されていないという問題があった。
一般的に、高周波回路は、要求性能を満足できる周波数帯域が狭い。その原因は、インピーダンス整合にある。信号源インピーダンスと、信号受信回路の入力インピーダンスとの間で整合が取れていないと、信号電力の一部に反射が発生する。インピーダンス整合の条件は、次式で表される。
Zs = Zin (1)
Xs+Xin = 0 (2)
ここで、Zs、Xsは、信号源インピーダンスの実数部と虚数部を示し、ZinとXinは、信号受信回路の入力インピーダンスの実数部と虚数部を示している。XsとXinは、互いに逆符号となっている。基本的に、正の虚数インピーダンスは、周波数に比例し、負の虚数インピーダンスは、周波数に反比例して絶対値が変化するため、理論的に式(2)が成立する周波数は1点しか存在しない。
Qの低い部品を使用した場合、周波数がずれてもインピーダンス整合の急激な悪化はないため、比較的広い周波数範囲にわたって、インピーダンス不整合による反射を少なくできるが、その反面、損失が増加するという問題がある。一方、損失を抑制するためにQの高い部品を使用すると、インピーダンス不整合による反射の少ない周波数範囲が、式(2)を満たす特定周波数の近傍に限定されるため、周波数が特定周波数から離れると整合が急激に悪化するという問題がある。
Qが高いと言うことは、インピーダンスの整合が、回路素子の寄生インダクタンスまたは寄生容量に敏感に影響されることを意味する。しかしながら、受信回路を構成するために必要となる外付け部品は、一般的に、インダクタンスまたは容量が離散的な値をもつ特定種類の製品しか製造されていないため、市場で入手できる部品を適用して理想的な特性をもつ整合回路を構成することは事実上困難となっている。従って、外付け部品を利用した1つの整合回路で、マルチバンド受信回路が扱う複数のRF帯に適合させることは容易ではない。
このような理由からに、従来のQUADバンドRF−ICでは、低雑音増幅器(LNA)回路の共通化をあきらめ、図13に示したように、RF帯毎にAMP(低雑音増幅器LNA)を設けるのが一般的となっている。また、混合器(ミキサ)を共通化すると、LNAとミキサとの間の配線が長くなって損失が増加するため、配線による損失を抑圧するために、図13に示したように、AMP毎にミキサを設けた構成が一般的となっている。
上述したように、LNAとミキサと含むRF回路をRF帯毎に備えた従来のマルチ無線端末装置は、外付け部品がモジュール面積の大部分を占めるため、装置の小型化と低コスト化、新たなRF帯への適合が困難となっている。また、このアーキテクチャを維持してRF回路を集積化すると、LSI製造技術の限界によって歩留り維持も困難となる。
本発明は、このような事情に着目してなされたものであり、1つの目的は、複数のRF帯に適合可能なマルチバンド低雑音増幅器を提供することにある。
本発明の他の目的は、チップサイズを小型化した無線用半導体集積回路と、外付け回路部品の個数が少なくて済むマルチバンド無線モジュールを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、近い将来の高速、広帯域の無線通信要求に応えるRF帯可変無線機に必要な受信回路技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、フロントエンド回路で選択可能な複数帯域の受信信号を同一の入力インピーダンス整合回路を使用して選択的に低雑音増幅器に供給し、低雑音増幅器の入力インピーダンスが、受信信号のRF帯域に応じて最適化されるようにしたことにある。
具体的には、本発明のマルチバンド低雑音増幅器は、電源電圧に接続された負荷インピーダンスと接地された劣化インピーダンスとを共有し、それぞれの入力信号線が入力インピーダンス整合回路に共通接続される互いに並列接続された複数の基本増幅器を含む前段増幅部と、上記複数の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器とを具備し、上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記複数の基本増幅器へのバイアス電圧の供給の仕方に応じて複数のRF帯に選択的に最適化されるようにしたことを主たる特徴とする。
更に詳述すると、本発明によるマルチバンド低雑音増幅器は、電源電圧に接続された負荷インピーダンスと接地された劣化インピーダンスとを共有し、それぞれの入力信号線が入力インピーダンス整合回路に共通接続される互いに並列接続された第1、第2の基本増幅器からなる前段増幅部と、上記第1、第2の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器と、上記第1基本増幅器には第1バイアス抵抗を通して、上記第2基本増幅器には制御スイッチと第2バイアス抵抗との直列回路を通して、それぞれのバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部とを含み、
上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチがオフ状態にある時は、上記第1基本増幅器と劣化インピーダンスによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチがオン状態の時は、上記第1、第2基本増幅器と劣化インピーダンスとによって、上記第1RF帯よりも低い第2RF帯に最適化されるようにしたことを特徴とする。この構成によって、一組の入力インピーダンス整合回路と低雑音増幅器を使用して、2つのRF帯域の信号を選択的に受信可能なデュアル型のRFモジュールを実現できる。
また、本発明によるマルチバンド低雑音増幅器は、電源電圧に接続された負荷インピーダンスと接地された劣化インピーダンスとを共有し、それぞれの入力信号線が入力インピーダンス整合回路に共通接続される互いに並列接続されたN個(Nは3以上の整数)の基本増幅器からなる前段増幅部と、上記N個の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器と、上記前段増幅部の各基本増幅器に個別のバイアス抵抗を通してバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部とを含み、
上記前段バイアス制御部が、第1基本増幅器には定常的にバイアス電圧を供給し、第2〜第N基本増幅器には選択的にバイアス電圧を供給できるように、それぞれのバイアス抵抗に直列に接続されたN−1個の制御スイッチを有し、上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチの全てがオフ状態にある時は、上記第1基本増幅器と劣化インピーダンスによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチの何れかがオン状態の時は、上記第1基本増幅器と、バイアス電圧の供給によって動作状態となった基本増幅器と、上記劣化インピーダンスとによって、上記第1RF帯よりも低い別のRF帯に最適化されるようにしたことを特徴とする。この構成により、一組の入力インピーダンス整合回路と低雑音増幅器を使用して、3つ以上のRF帯域の信号を選択的に受信可能なマルチバンドRFモジュールを実現できる。
本発明によれば、正入力信号用の第1の入力インピーダンス整合回路に接続される第1の低雑音増幅器と、負入力信号用の第2の入力インピーダンス整合回路に接続される第2の低雑音増幅器に、上述したマルチバンド低雑音増幅器を適用することによって、差動入力信号に対する差動増幅信号を出力する差動型マルチバンド低雑音増幅器を構成できる。この場合、第1、第2の低雑音増幅器の前段バイアス制御部は、互いに対応するバイアス抵抗に接続された制御スイッチを共有してもよい。
本発明では、RF帯域が切替えられた場合でも、低雑音増幅器と入力インピーダンス整合回路とが整合できるように、低雑音増幅器の入力インピーダンスの変動を許容範囲内に抑える。本発明の1実施例では、上記前段増幅部の各基本増幅器と後段増幅器が電界効果トランジスタで構成され、劣化インピーダンスとしてインダクタ素子が適用される。この場合、前段増幅部の基本増幅器を構成する各電界効果トランジスタのゲート幅を、並列動作する複数の電界効果トランジスタの入力等価容量が受信RF帯域に対応した値となるように設計しておくことによって、入力インピーダンスを全てのRF帯域で略一定に保つことができる。
本発明の無線用半導体集積回路は、低雑音増幅器と、上記低雑音増幅器の出力信号をベースバンド帯域のI、Q信号に変換するためのI信号用混合器およびQ信号用混合器と、上記I信号用混合器に接続されたI信号ベースバンド回路と、上記Q信号用混合器に接続されたQ信号ベースバンド回路とを有し、上記低雑音増幅器が、上述した並列接続された複数の基本増幅器からなる前段増幅部と、後段増幅器と、前段バイアス制御部とからなり、制御スイッチのオン、オフによって、上記低雑音増幅器の入力インピーダンスが異なる複数のRF帯に適合するようにしたことを特徴とする。
また、本発明のマルチバンドRFモジュールは、受信RF帯を切替えるためのフロントエンド回路と、該フロントエンド回路で選択されたRF帯の受信信号をベースバンド信号に変換するためのRF用半導体集積回路とからなり、上記フロントエンド回路が、帯域選択用の複数のバンドパスフィルタと、帯域別に用意されたシングルエンド信号を差動信号に変換するための複数のバラン回路と、上記バンドパスフィルタとバラン回路との間に配置された帯域選択スイッチと、上記複数のバラン回路に接続された入力インピーダンス整合回路とを含み、RF用半導体集積回路が、上述したマルチバンド低雑音増幅器を備え、該マルチバンド低雑音増幅器が、上記入力インピーダンス整合回路を通して、上記フロントエンド回路で帯域選択可能なマルチバンドの信号を受信することを特徴とする。尚、バンドパスフィルタに可変バンドパスフィルタを適用し、1つの可変バンドパスフィルタで、異なる複数のRF帯域を選択的に受信するようにしてもよい。
本発明によれば、1つの低雑音増幅器を複数のRF帯に共用できるため、無線用半導体集積回路を小型化できる。
以下、本発明のマルチバンドLNAの幾つかの実施例について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の第1実施例として、ハイバンドHBとローバンドLBの2つのRF帯に適合可能なマルチバンド低雑音増幅器LNAを示す。
ここでは、図面を簡単にするためにLNAの主要部のみを図示し、従来技術で説明したLNAの入力側に配置されるアンテナANT、アンテナスイッチおよびバンドパスフィルタFITと、LNAの出力側に配置されるミキサMixI、MixQ、局部周波数シンセサイザおよびベースバンド回路と、周波数帯の切替え制御回路等は、図面から省略してある。
本実施例のLNAは、互いに並列接続された第1、第2の基本増幅器A1とA2とからなる前段増幅部を有し、これらの基本増幅器が、電源電圧Vddに接続された負荷インピーダンスLd1と、接地された劣化インピーダンスZdgと、入力インピーダンス整合回路MCKとを共有している。基本増幅器A1、A2をオン状態にするためのバイアス電圧Vbは、第1基本増幅器A1には、第1バイアス抵抗Rb1を通して、第2基本増幅器A2には、制御スイッチSW1と第2バイアス抵抗Rb2との直列回路を通して、それぞれ供給されている。制御スイッチSW1は、端子Ctrlに入力される制御信号によって開閉される。
基本増幅器A1、A2には、入力信号として、バンドパスフィルタFLTの出力信号が、入力信号線Inから入力整合回路MCKを通して供給される。基本増幅器A1、A2の出力信号は、電源電圧Vddに接続された負荷インピーダンスLd2を有する後段増幅部の基本増幅器A0に共通入力として与えられ、基本増幅器A0の出力信号が、マルチバンドLNAの出力信号として出力信号線Outに現れる。尚、図面では、基本増幅器A0を動作させるためのバイアス電圧は、図面簡単化のために省略してある。
上記マルチバンドLNAをHBモードで動作させる場合は、スイッチ制御端子Ctrlに制御スイッチSW1を開放する制御信号を与え、第2の基本増幅器A2をオフ状態にする。この時、第1の基本増幅器A1と劣化インピーダンスZdgによって決まる入力インピーダンスが、入力インピーダンス整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のHB特性を示す。上記マルチバンドLNAをLBモードで動作させたい場合は、スイッチ制御端子CtrlにSW1を閉鎖する制御信号を与え、第2の基本増幅器A2をオン状態にする。この時、動作状態にある第1、第2の基本増幅器A1、A2と劣化インピーダンスZdgによって決まる入力インピーダンスが、入力インピーダンス整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のLB特性を示す。
[実施例2]
図2は、本発明の第2実施例として、ハイバンドHBとローバンドLBの2つのRF帯に対応可能なマルチバンドLNAの主要部を示す。第1実施例と同様、マルチバンドLNAの入、出力側に接続される回路要素は、簡単化のために図面から省略されている。
本実施例のマルチバンドLNAは、並列接続された第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2からなる前段増幅部を有し、これらの電界効果トランジスタが、電源電圧Vddに接続された負荷抵抗Rd1と、接地された劣化インダクダンスLdgと、入力インピーダンス整合回路MCKを共有している。MCKと第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2との間には、直流電位を分離するための容量素子Ci1、Ci2が挿入されている。
第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2をオン状態にするためのバイアス電圧Vbは、電界効果トランジスタCM1で構成された第1のカレントミラー回路から供給される。上記出力バイアス電圧Vbの値は、電界効果トランジスタCM1と電源電圧Vddとの間に接続された基準電流源Ib1によって制御される。尚、上記基準電流源Ib1は、基準電圧発生回路で発生する基準電圧に応じた電流を発生する回路であり、具体的な回路構成については、この分野の技術者に周知となっていため、詳細な説明は省略する。
C1は、上記カレントミラー回路を構成する電界効果トランジスタCM1のゲートをグラウンド側に短絡し、高周波回路とバイアス回路を分離するためのシャント容量を示す。カレントミラー回路から供給されるバイアス電圧Vbは、第1の電界効果トランジスタM1には第1のバイアス抵抗Rb1を通して、第2の電界効果トランジスタM2には、電界効果トランジスタからなる制御スイッチSM1と第2のバイアス抵抗Rb2との直列回路を通して、それぞれ供給されている。制御スイッチSM1は、端子Ctrlに入力される制御信号によって開閉される。
第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2の出力は、電源電圧Vddに接続された負荷抵抗Rd2を有する後段増幅部の電界効果トランジスタM0に共通入力されている。電界効果トランジスタM0の出力信号が、マルチバンドLNAの出力信号線Outに現れる。電界効果トランジスタM0をオン状態にするバイアス電圧は、電界効果トランジスタCM2で構成される第2のカレントミラー回路から、バイアス抵抗Rb0を通して供給される。Ib2は、第2のカレントミラー回路に接続された基準電流源、C2はシャント容量を示す。
上記マルチバンドLNAをHBモードで動作させる場合、端子Ctrlに制御スイッチSM1を開放状態にする制御信号を与え、第2の電界効果トランジスタM2をオフ状態にする。この時、第1の電界効果トランジスタM1の入力容量と劣化インダクダンスLdgとで決まる入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のHB特性を示す。
上記マルチバンドLNAをLBモードで動作させる場合は、端子Ctrlに制御スイッチSM1を閉鎖状態にする制御信号を与え、第2の電界効果トランジスタM2をオン状態にする。この時、第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2の等価的入力容量と劣化インダクダンスLdgとで決まる入力インピーダンスが、入力インピーダンス整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のLB特性を示す。
次に、上記インピーダンス整合回路MCKによるマルチバンドのインピーダンス整合条件について説明する。
一般に、電界効果トランジスタの入力インピーダンスは、等価的に、小さな入力抵抗と小さな入力容量との直列回路とみなせる。入力容量の値が小さいと、それを打ち消すためには、大きなインダクタンスが必要となる。しかしながら、半導体基板上に形成されたチップインダクタンスによって大きなインダクタンス値を得ようとすると、チップインダクタンスの寄生抵抗と寄生容量の値が問題になる。インダクタンスが大きければ大きいほど、これらの寄生素子の値が大きくなるため、チップインダクタンスで所望の整合回路特性を実現するのは容易ではない。
然るに、図2の回路構成によれば、電界効果トランジスタM1、M2のソースとグラウンドの間に接続される劣化インダクタLdgは、そこに大きな電流Idsが流れるため、Ldgのインダクタンス値が比較的に微小であっても、大きなインダクタンス効果が得られる。本発明は、この現象に着目し、第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2に接続された比較的小さなインダクタLdgが示す大きなインダクタンス効果と、これらの電界効果トランジスタにおけるゲート幅の最適化とによって、帯域切替え時にマルチバンドLNAの入力インピーダンスの等価抵抗を50Ω程度変化させる。この場合、整合回路MCKは、電界効果トランジスタM1、M2のゲートに接続される直列インダクタのみからなる簡単な構成で、周波数帯域(HB、LB)の切替えに適合できる。
例えば、第1の電界効果トランジスタM1と劣化インダクタLdgの特性が、ハイバンド(HB)特性に合わせて最適化されていると仮定する。この場合、周波数と素子のパラメータとの間には、かなり簡単化されてはいるが、近似的に次の関係式が成り立つ。
2πf*Ldg − 1/(2πf*C(M1、Vb)) = 0
ここで、fは、HBの中心周波数、Ldgは、劣化インダクタLdgのインダクタンス、C(M1)は、第1の電界効果トランジスタM1の等価入力容量を示している。
マルチバンドLNAをローバンドLBに切替えた時、信号周波数の低下によって、劣化インダクタLdgのインダクタンス効果が減少する。しかしながら、第2実施例の回路構成によれば、LBモードでは、第1の電界効果トランジスタM1に並列に第2の電界効果トランジスタM2が接続された状態となる。この場合、等価的な入力容量が増加し、信号周波数の低下によるインダクタンス効果の減少が補われるため、LBでの入力インピーダンスの最適化が可能となる。
例えば、説明を簡単にするために、受信すべきHBの周波数がLBの周波数の倍と仮定する。この場合、第2電界効果トランジスタM2のゲート幅を第1電界効果トランジスタM1のゲート幅の3倍に設計しておけば、動作状態にある互いに並列接続された2つのトランジスタM1とM2の入力等価容量は4倍になるため、次式に従って、LBモードでHBモードと同等のインダクタンス効果が得られる。
2πf*Ldg − 1/(2πf*C(M1+M2、Vb)) = 0
実際の応用においては、例えば、HBモードで第2の電界効果トランジスタM2をオフ状態とした時でも、M2の入力等価容量はゼロにはならない、他の寄生効果の存在する、などの理由によって、LBモードでの入力等価容量を電界トランジスタM1、M2の合計ゲート幅に正確に比例させることはできない。しかしながら、HBとLBの周波数に応じて、M1、M2のゲート幅を決定しておき、M2のゲート幅を微調整することによって、LBモードでの入力等価容量をほぼ最適な値(許容範囲内)にすることができる。
上記条件を成立させるためには、基準電流源Ib1を調整して、HBモードで第1の電界効果トランジスタM1に流れる電流Ids(M1)と、LBモードでM1とM2に流れる電流Ids(M1+M2)とをそれぞれ最適値に保つ必要がある。このように基準電流源Ib1を調整するための設計値は、計算またはシミュレーションによって求めることができる。
図3と図4は、上述した入力インピーダンス整合方法を採用して設計されたマルチバンドのLNAとシングルバンドのLNAについて、同一のドレイン電流条件で求めたシミュレーション結果を示す。図3の(A)、(B)は、ローバンド(LB)におけるシングルバンドのLNA特性と、マルチバンドのLNA特性をそれぞれ示す。また、図4の(A)、(B)は、ハイバンド(HB)におけるシングルバンドのLNA特性と、マルチバンドのLNA特性をそれぞれ示している。
各図において、横軸は周波数を示し、LNA特性として、Pgainはゲイン、Nfは雑音指数、Vswrは入力整合性を示す反射係数を示している。これらのシミュレーション結果から、本実施例によるマルチバンドのLNA特性は、シングルバンドのLNAに比較して性能的に多少の劣化があるが、実用上の支障はなく、装置の小型化の点で大きなメリットをもつことが判る。
[実施例3]
図5は、本発明の第3実施例として、ハイバンド(HB)、ミッドバンド(MB)、ローバンド(LB)の3つのRF帯に適合可能なマルチバンドLNAの主要部を示す。第1実施例と同様、マルチバンドLNAに入力側と出力側に接続される回路要素は、簡単化のために図面から省略されている。
本実施例のマルチバンドLNAは、第1実施例(図1)の前段増幅部を構成する第1、第2の基本増幅器A1、A2に、更に第3の基本増幅器A3を並列接続し、これらの3つの基本増幅器が、電源電圧Vddに接続された負荷インピーダンスLd1と、接地された劣化インピーダンスZdgと、入力インピーダンス整合回路MCKとを共有した回路構成となっている。
基本増幅器をオン状態にするためのバイアス電圧Vbは、第1の基本増幅器A1には、第1バイアス抵抗Rb1を通して常時供給さえれ、第2の基本増幅器A2には、制御スイッチSW1と第2バイアス抵抗Rb2との直列回路を通して、第3の基本増幅器A3には、制御スイッチSW2と第3バイアス抵抗Rb3との直列回路を通して、それぞれ選択的に供給される。上記制御スイッチSW1とSW2は、それぞれの端子Ctrl1、Ctrl2に供給される制御信号によって開閉される。基本増幅器A1、A2、A3の出力は、電源電圧Vddに接続された負荷インピーダンスLd2をもつ後段増幅部の基本増幅器A0に共通入力され、基本増幅器A0の出力信号がマルチバンドLNAの出力となる。ここでは、図面簡単化のために、後段増幅部の基本増幅器A0をオン状態にするためのバイアス電圧は図示されていない。
上記マルチバンドLNAをHBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1に制御スイッチSW1を開放する制御信号を加え、端子Ctrl2に制御スイッチSW2を開放する制御信号を加えることによって、第2、第3の基本増幅器A2、A3をオフ状態にする。この時、第1の基本増幅器A1の入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のHB特性を示す。
上記マルチバンドLNAをMBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1に制御スイッチSW1を閉鎖する制御信号を加えることによって、第2の基本増幅器A2をオン状態にし、端子Ctrl2に制御スイッチSW2を開放する制御信号を加えることによって、第3の基本増幅器A3をオフ状態にする。この時、並列接続された第1、第2の基本増幅器A1、A2の等価的な入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のMB特性を示す。
上記マルチバンドLNAをLBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1と端子Ctrl2に制御スイッチSW1、SW2を閉鎖する制御信号を加えることによって、第2、第3の基本増幅器A2、A3をオン状態にする。この時、並列接続された第1、第2、第3の基本増幅器A1、A2、A3の等価的なインピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のLB特性を示す。
選択可能なRF帯域が4帯域以上になった場合、前段増幅部に第4、第5、・・・の基本増幅器を追加し、これらを上記第3の基本増幅器と同様の形式で、負荷インピーダンスLd1、劣化インピーダンスZdg、入力インピーダンス整合回路MCKに接続すればよい。
[実施例4]
図6は、本発明の第4実施例として、ハイバンド(HB)、ミッドバンド(MB)、ローバンド(LB)の3つのRF帯に適合可能なマルチバンドLNAの主要部を示す。第1実施例と同様、マルチバンドLNAに入力側と出力側に接続される回路要素は、簡単化のために図面から省略されている。
本実施例のマルチバンドLNAは、第2実施例(図2)における第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2に、更に第3の電界効果トランジスタM3を並列接続し、これらの3つの電界効果トランジスタが、電源電圧Vddに接続された負荷抵抗Rd1と、接地された劣化インダクダンスLdgと、入力インピーダンス整合回路MCKとを共有した回路構成となっている。MCKと電界効果トランジスタM1、M2、M3の間には、直流電位を分離するための容量素子Ci1、Ci2、Ci3が挿入されている。電界効果トランジスタM1、M2、M3をオン状態にするためのバイアス電圧Vbは、電界効果トランジスタCM1で構成されたカレントミラー回路から供給される。ここでは、カレントミラー回路の詳細説明は省略する。
上記バイアス電圧Vbは、第1の電界効果トランジスタM1には第1のバイアス抵抗Rb1を通して、第2の電界効果トランジスタM2には、電界効果トランジスタからなる制御スイッチSM1と第2のバイアス抵抗Rb2との直列回路を通して、第3の電界効果トランジスタM3には、電界効果トランジスタからなる制御スイッチSM2と第3バイアス抵抗Rb3との直列回路を通して、それぞれ供給されている。制御スイッチSM1とSM2は、それぞれ端子Ctrl1、Ctrl2に供給される制御信号によって開閉される。
第1、第2、第3の電界効果トランジスタM1、M2、M3の出力は、電源電圧Vddに接続された負荷抵抗Rd2をもつ後段増幅部の電界効果トランジスタM0に共通入力される。電界効果トランジスタM0の出力がマルチバンドLNAの出力信号となる。電界効果トランジスタM0をオン状態にするためのバイアス電圧は、電界効果トランジスタCM2で構成されるカレントミラー回路から、バイアス抵抗Rb0を通して供給される。
上記マルチバンドLNAをHBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1と端子Ctrl2に制御スイッチSM1、SM2を開放する制御信号を加えることによって、第2、第3の電界効果トランジスタM2、M3をオフ状態にする。この時、第1の電界効果トランジスタM1の入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のHB特性を示す。
上記マルチバンドLNAをMBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1に制御スイッチSM1を閉鎖する制御信号を加え、第2の電界効果トランジスタM2をオン状態にする。第3の電界効果トランジスタM3はオフ状態を維持する。この時、並列接続された第1、第2の電界効果トランジスタM1、M2の等価的な入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のMB特性を示す。
上記マルチバンドLNAをLBモードで動作させる場合は、端子Ctrl1と端子Ctrl2に、制御スイッチSM1、SM2を閉鎖する制御信号を加えることによって、第2、第3の電界効果トランジスタM2、M3をオン状態にする。この時、整合回路MCKによって、並列接続された第1、第2、第3の電界効果トランジスタM1、M2、M3の等価的な入力インピーダンスが整合回路MCKに適合した状態となり、マルチバンドLNAが所望のLB特性を示す。
例えば、第1の電界効果トランジスタM1と劣化インダクタLdgの特性が、HBに合わせて最適化されていると仮定すると、第2実施例と同様、次の近似条件が成り立つ。ここで、f、f、fは、ハイバンド(HB)、ミッドバンド(MB)、ローバンド(LB)の周波数を示し、Vb、Vb、Vbは、上記各バンドにおけるゲートバイアス電圧Vbの値を示している。
2πf*Ldg − 1/(2πf*C(M1、Vb)) = 0
2πf*Ldg − 1/(2πf*C(M1+M2、Vb)) = 0
2πf*Ldg − 1/(2πf*C(M1+M2+M3、Vb)) = 0
実際の回路では、電界効果トランジスタM2、M3がオフ状態にある場合も、これらのトランジスタの入力等価容量がゼロにはならない、他の寄生効果が存在する、などの理由で、MB、LBモードに切替えた時、入力等価容量が、並列接続された複数の電界効果トランジスタの合計ゲート幅に正確には比例しない。また、ゲートバイアス電圧Vbが変動する場合もあるため、HB、MB、LBモードの入力等価容量C(M1、Vb)、C(M1、Vb)、C(M1、Vb)を完全に一致させることは難しいが、Vb、Vb、Vbの値が、互いに十分に接近していれば、第1次近似的に、各モードの入力等価容量を等しくすることができる。
選択可能なRF帯域が4帯域以上になった場合、前段増幅部に第4、第5、・・・の電界効果トランジスタを追加し、これらを上記第3の基本増幅器と同様の形式で、負荷インピーダンスRd1、劣化インダクダンスLdg、入力インピーダンス整合回路MCKに接続すればよい。
[実施例5]
図7は、本発明の第5実施例として、ハイバンド(HB)とローバンド(LB)の2つのRF帯に適合可能な差動型のマルチバンドLNA(以下、マルチバンド差動LNAと言う)の主要部を示す。第1実施例と同様、マルチバンド差動LNAに入力側と出力側に接続される回路要素は、簡単化のために図面から省略されている。
本実施例では、それぞれが第1実施例(図1)と同一の構造をもつ2つのLNA(第1、第2LNA)を作動的に接続する。ここでは、各回路要素に図1と同じ参照符号を使用し、第1LNAの構成要素を示す参照符号には末尾にaを付し、第2LNAの構成要素を示す参照符号には末尾にbを付すことによって、図1と重複する説明は省略する。
第1、第2LNAの第2の基本増幅器A2a、A2bへのバイアス電圧Vbの供給は、共通の制御スイッチSW1によって制御されている。第1LNAの入力信号線In+と、第2LNAの入力信号線In−には、差動入力信号が供給され、それぞれの後段増幅部を構成する基本増幅器A0a、A0bから、信号線Out+、Out−に差動信号が出力される。但し、基本増幅器A0aとA0bで差動増幅器を構成して、出力信号が1つの信号線Outから出力されるようにしてもよい。
本実施例のマルチバンド差動LNAをHBモードで動作させる場合は、端子Ctrlに制御スイッチSW1を開放する制御信号を与え、第2の基本増幅器A2a、A2bをオフ状態にする。この時、第1の基本増幅器A1a、A1bの入力インピーダンスが、それぞれ整合回路MCKa、MCKbに適合した状態となり、マルチバンド差動LNAが所望のHB特性を示す。
マルチバンド差動LNAをLBモードで動作させる場合は、端子Ctrlに制御スイッチSW1を閉鎖する制御信号を与え、第2の基本増幅器A2a、A2bをオン状態にする。この時、第1、第2の基本増幅器A1a、A2aの入力インピーダンスが、それぞれ整合回路MCKa、MCKbに適合した状態となり、マルチバンド差動LNAが所望のLB特性を示す。
[実施例6]
図8は、本発明の第6実施例として、ハイバンド(HB)とローバンド(LB)の2つのRF帯に適合可能なマルチバンド差動LNAの主要部を示す。第1実施例と同様、マルチバンド差動LNAに入力側と出力側に接続される回路要素は、簡単化のために図面から省略されている。
本実施例では、それぞれ第2実施例(図2)と同一の構造をもつ2つのLNA(第1、第2LNA)を差動的に接続する。ここでは、各回路要素に図2と同じ参照符号を使用し、第1LNAの構成要素を示す参照符号には末尾にaを付し、第2LNAの構成要素を示す参照符号には末尾にbを付すことによって、図2と重複する説明は省略する。Ci1a〜Ci2bは、直流電位分離用の容量を示す。
第1の電界効果トランジスタM1a、M1bをオン状態にするためのバイアス電圧は、電界効果トランジスタCM1からなる共通のカレントミラー回路から供給される。第2の電界効果トランジスタM2a、M2bは、電界効果トランジスタSM1からなる共通の制御スイッチによって選択的にオン状態に切替えられる。同様に、後段増幅部の電界効果トランジスタM0a、M0bをオン状態にするためのバイアス電圧も、電界効果トランジスタCM2からなる共通のカレントミラー回路から、それぞれバイアス抵抗Rb0a、Rb0bを通して供給されている。
第1LNAの入力信号線In+と、第2LNAの入力信号線In−には、差動入力信号が供給され、後段の電界効果トランジスタM0a、M0bから出力信号線Out+、Out−に差動信号が出力される。但し、電界効果トランジスタM0aとM0bで差動増幅器を構成しても差し支えない。
上記マルチバンド差動LNAをHBモードで動作させる場合は、端子Ctrlに制御スイッチSM1を開放する制御信号を加え、第2の電界効果トランジスタM2a、M2bをオフ状態にする。この時、第1の電界効果トランジスタM1a、M1bの入力インピーダンスが、それぞれ整合回路MCK1a、MCK1bに適合した状態となるため、マルチバンド差動LNAが所望のHB特性を示す。
上記マルチバンド差動LNAをLBモードで動作させる場合は、端子Ctrlに制御スイッチSM1を閉鎖する制御信号を加え、第2の電界効果トランジスタM2a、M2bをオン状態にする。この時、並列接続された第1、第2の電界効果トランジスタM1a、M1aの入力インピーダンスが、整合回路MCK1aに適合した状態となり、並列接続された第1、第2の電界効果トランジスタM1b、M2bの入力インピーダンスが、整合回MCK1bに適合した状態となるため、マルチバンド差動LNAが所望のLB特性を示す。本実施例のマルチバンド整合の条件は、図2に示したシングルエンド型のマルチバンドLNAと同様である。
[実施例7]
図9は、図1、図2、図7、図8に示したマルチバンドLNAを適用したGSM用のQUADバンド無線モジュールの1実施例を示す。
基地局から送信された無線信号は、アンテナANTで受信され、アンテナスイッチ(図示せず)を通して、それぞれGSM850、GSM900対応して用意されたバンドパスフィルタFLT−1、FLT−2に入力される。バンドパスフィルタFLT−1、FLT−2は、帯域外干渉信号と雑音を抑圧して、それぞれの受信周波数帯域における全チャネルの信号を選択的に出力する。バンドパスフィルタFLT−1、FLT−2は、バンド選択スイッチアレーBSELを介して、バランBAL−1、BAL−2に接続されている。
バンド選択スイッチアレーBSELは、端子Ctrl3に与えられたバンド選択信号に応じて、何れかのフィルタFLT−j(j=1または2)を選択し、該フィルタから出力される特定周波数帯域の受信信号をバランBAL−jに入力する。バランBAL−jは、上記特定周波数帯域の受信信号をシングルエンド信号から差動信号に変換する。バランBAL−jの出力信号は、入力インピーダンス整合回路MCKを介して、本発明のマルチバンド低雑音増幅器LNAに入力され、LNAで増幅された信号が、I/Q混合器MIXI、MIXQでベースバンド帯域のI/Q信号に変換される。ここでは、図面を簡略化するため、周波数変換に必要な局部周波数シンセサイザは図示されていない。
MIXI、MIXQの出力信号は、それぞれI信号ベースバンド回路BB−I、Q信号ベースバンド回路BB−Qに入力され、希望信号の抽出と希望強度への増幅を行った後、別チップで構成される後段のRF−IC以降の回路で復調される。BSELの端子Ctrl3に与えるバンド選択信号と、LNAの制御端子Ctrlに与えるスイッチ制御信号は、バンド制御部(図示せず)から発生される。
尚、GSMの将来において、現行のGSM850、GSM900以外に、更に第3の周波数帯域が使用される場合、破線で示すように、バンド選択スイッチアレーBSELに接続して、GSMの第3の周波数帯域に対応したバンドパスフィルタFLT−3とバランBAL−3を用意すればよい。この場合、LNAとしては、例えば、図5、図6に示したHG、MG、LBに切替え可能な回路構成のものを適用すればよい。
[実施例8]
図10は、図1、図2、図7、図8に示したマルチバンドLNAの他の応用例として、GSM850、GSM900、DCS、PCSに適合できるQUADバンド無線モジュールの1実施例を示す。
本実施例では、RF−IC部に、GSM850とGSM900との間でモード切替え可能な第1のマルチバンド増幅器LNA−1と、DCSとPCSとの間でモード切替え可能な第2のマルチバンド増幅器LNA−2とを用意する。第1のマルチバンド増幅器LNA−1で増幅された信号は、I/Q混合器MIXI−1とMIXQ−1でベースバンド帯域のI/Q信号に変換した後、I信号ベースバンド回路BB−IとQ信号ベースバンド回路BB−Qに入力する。一方、第2のマルチバンド増幅器LNA−2で増幅された信号は、I/Q混合器MIXI−2とMIXQ−2でベースバンド帯域のI/Q信号に変換した後、I信号ベースバンド回路BB−IとQ信号ベースバンド回路BB−Qに入力する。
基地局から送信された無線信号は、アンテナANTで受信され、アンテナスイッチ(図示せず)を通して、それぞれGSM850、GSM900、DCS、PCSと対応して用意されたバンドパスフィルタFLT−1〜FLT−4に入力される。
バンドパスフィルタFLT−1、FLT−2は、バンド選択スイッチアレーBSEL−1を介して、バランBAL−1、BAL−2に接続されている。バンド選択スイッチアレーBSEL−1は、端子Ctrl3−1に与えられたバンド選択信号に応じて、何れかのフィルタFLT−j(j=1または2)を選択し、該フィルタから出力される特定周波数帯域の受信信号をバランBAL−jに入力する。バランBAL−jは、上記特定周波数帯域の受信信号をシングルエンド信号から差動信号に変換する。バランBAL−jの出力信号は、入力インピーダンス整合回路MCK−1を介して、マルチバンド増幅器LNA−1に入力される。但し、DCSまたはPCSの帯域が選択されている時は、入力インピーダンス整合回路MCK−1からの出力はない。
バンドパスフィルタFLT−3、FLT−4は、バンド選択スイッチアレーBSEL−2を介して、バランBAL−3、BAL−4に接続されている。バンド選択スイッチアレーBSEL−2は、端子Ctrl3−2に与えられたバンド選択信号に応じて、何れかのフィルタFLT−k(k=3または4)を選択し、該フィルタから出力される特定周波数帯域の受信信号をバランBAL−kに入力する。
バランBAL−kは、上記特定周波数帯域の受信信号をシングルエンド信号から差動信号に変換する。バランBAL−kの出力信号は、入力インピーダンス整合回路MCK−2を介して、マルチバンド増幅器LNA−2に入力される。GSM850またはGSM900の帯域が選択されている時は、入力インピーダンス整合回路MCK−2からの出力はない。BSEL−1、BSEL−2に与えるバンド制御信号と、LNA−1、LNA−2に与えるスイッチ制御信号はバンド制御部(図示せず)から発生する。
本実施例によれば、図13に示した従来の構成に比較して、RF−IC部に備えるLNAの個数と、RF−IC部の外付け部品として必要となるMCKの個数を減少できる。従って、RF−IC部の外部接続ピン数が少なくて済み、RF−ICと無線モジュールの小型化が可能となる。
[実施例9]
図11は、本発明のマルチバンドLNAを適用したQUADバンド無線モジュールの更に他の実施例を示す。本実施例は、1つのLNAがGSM850、GSM900、DCS、PCSの受信信号を増幅するQUADバンド無線モジュールの構成を示している。
基地局から送信された無線信号は、アンテナANTで受信され、アンテナスイッチ(図示せず)を通して、それぞれGSM850、GSM900、DCS、PCSと対応して用意されたバンドパスフィルタFLT−1〜FLT−4に入力される。バンドパスフィルタFLT−1〜FLT−4は、バンド選択スイッチアレーBSELを介して、バランBAL−1〜BAL−4に接続されている。
バンド選択スイッチアレーBSELは、端子Ctrl3に与えられたバンド選択信号に応じてフィルタを選択し、選択されたフィルタFLT−jから出力される特定周波数帯域の受信信号をバランBAL−jに入力する。バランBAL−jは、上記特定周波数帯域の受信信号をシングルエンドから差動信号に変換する。バランBAL−jの出力信号は、入力インピーダンス整合回路MCKを介して、マルチバンド増幅器LNAに入力され、LNAで増幅された信号が、I/Q混合器MIXI、MIXQでベースバンド帯域のI/Q信号に変換される。
MIXI、MIXQの出力信号は、それぞれI信号ベースバンド回路BB−I、Q信号ベースバンド回路BB−Qに入力され、希望信号の抽出と希望強度への増幅を行った後、別チップで構成される後段のRF−IC以降の回路で復調される。BSELの端子Ctrl3に与えるバンド選択信号と、LNAの端子Ctrlに与えるンド選択制御信号はバンド制御部(図示せず)から発生される。本実施例に適用するLNAは、第1実施例(図1)から第3実施例(図5)への拡張と同様の方法で、選択可能な周波数帯域を増やせばよい。
[実施例10]
図12は、本発明によるマルチバンドLNAを適用したマルチバンド無線モジュールの更に別の実施例を示す。
本実施例では、図9〜図11で使用したそれぞれが専用の帯域をもつ複数のバンドパスフィルタおよび複数のバランに代えて、端子Ctrl4に与える帯域選択信号によって動作帯域が可変になる可変バンドパスフィルタFLTとバランBALと使用する。
アンテナANTで受信された無線信号は、アンテナスイッチ(図示せず)を通して可変バンドパスフィルタFLTに入力され、帯域選択信号で指定された特定帯域外の干渉信号と雑音を抑圧し、特定帯域の受信周波数(全チャネル)信号を選択的に出力する。フィルタFLTの出力信号は、可変周波数帯域のバランBALによって、シングルエンド信号から差動信号に変換され、入力インピーダンス整合回路MCKを通してマルチバンド低雑音増幅器LNAに入力される。LNAの制御端子Ctrlには、制御端子Ctrl4に与える帯域選択信号の切替えに連動する形で、帯域選択信号が入力される。
LNAの出力信号は、図9で説明したように、I/Q混合器MIXI、MIXQでベースバンドのI/Q信号に変換した後、I信号ベースバンド回路BB−IとQ信号ベースバンド回路BB−Qに入力される。ベースバンド回路BB−I、BB−Qは、希望強度に増幅した希望信号を別チップで構成される後段のRF−IC部に出力する。
[その他の実施例]
上述した第2、第4の実施例のマルチバンドLNAにおける負荷抵抗Rd1と負荷抵抗Rd2は、その少なくとも一方をインダクタ、あるいはインダクタと抵抗の直列回路に置き換えてもよい。同様に、第6の実施例のマルチバンド差動LNAにおける負荷抵抗Rd1aと負荷抵抗Rd1bからなる負荷インピーダンスペアと、負荷抵抗Rd2aと負荷抵抗Rd2bとからなる負荷インピーダンスペアにも、各ペアのインピーダンス値が同一になることを条件として、その少なくとも一方に、インダクタ、あるいはインダクタと抵抗との直列回路を使用してもよい。
本発明によるマルチバンドLNA技術は、CDMA2000系統の携帯電話端末用のRF−ICや無線高周波モジュールで複数のRF帯に適合させる場合にも適用できる。また、本発明によるマルチバンドLNA技術は、例えば、無線LANのIEEE802.11a/b/g規格に対応する無線機において、2.4GHz帯と5.2GHz帯に使用するRF−ICや無線高周波モジュールにも適用できる。
以上説明した実施形態によれば、1つの低雑音増幅器を複数のRF帯に共用できるため、無線用半導体集積回路を小型化できる。また、入力インピーダンス整合回路を複数のRF帯に共用できるため、小型化されたマルチバンドRFモジュールを適用できる。GSM系統QUADバンドシステムに対して試算した結果、RF−ICのチップ面積を10%から15%低減でき、外付け部品を含むモジュールの面積を15%から30%低減できる。
従って、本発明は、マルチバンド携帯電話や、無線LAN、その他の無線システムに対応するマルチバンド端末のLNAとして好適である。
本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第1の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第2の実施例を示す図。 シングルバンドLNAと本発明によるデュアルバンド差動型LNAについてシミュレーションから求めたローバンド周波数特性を示す図。 シングルバンドLNAと本発明によるデュアルバンド差動型LNAについてシミュレーションから求めたハイバンド周波数特性を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第3の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第4の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第5の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAの第6の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAを適用したQUADバンド無線モジュールの1実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAを適用したQUADバンド無線モジュールの別の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAを適用したQUADバンド無線モジュールの他の実施例を示す図。 本発明によるマルチバンド低雑音増幅器LNAを適用したQUADバンド無線モジュールの更に他の実施例を示す図。 従来技術によるQUADバンド無線モジュールの1例を示す図。 マルチバンド高周波増幅器の従来例を示す図。 マルチバンド高周波増幅器の他の従来例を示す図。 マルチバンド高周波増幅器の更に他の従来例を示す図。
符号の説明
ANT:RF帯アンテナ、FLT−i(i=1〜4):RF帯バンドパスフィルタ、FLT:RF帯可変周波数バンドパスフィルタ、BAL−i(i=1〜4):RF帯バラン、BAL:RF帯可変周波数バラン、MCK、MCK−i(i=1〜4):LNA入力インピーダンス整合回路、LNA、LNA−i(i=1〜4):低雑音増幅器、MIXI、MIXI−i(i=1〜4)、MIXQ、MIXQ−i(i=1〜4):混合器(ミキサ)、LPF−I、LPF−Q:低周波ローパスフィルタ、VGA−I、VGA−Q:低周波可変ゲイン増幅器、BB−I、BB−Q:ベースバンドアナログ回路、
A1、A2、A3、A1a、A1b、A2a、A2b、A0、A0a、A0b:基本増幅器、Ld1、Ld2:負荷インピーダンス、Zdg、Zdg1a、Zdg1b:劣化インピーダンス、Vb:増幅器バイアス電圧、SW1:制御スイッチ、Ctrl、Ctrl1〜Ctrl4:制御信号端子、M1、M2、M1a、M1b、M2a、M2b、M3、M3a、M3b:電界効果トランジスタ、Rd1、Rd2:負荷抵抗、Ldg、Ldg1a、Ldg1b:劣化インダクタ、Ib1、Ib2:基準電流源、Rb0、Rb0a、Rb0b、Rb1、Rb2、Rb3、Rb1a、Rb1b、Rb2a、Rb2b:バイアス抵抗、CM1、CM2:カレントミラーの電界効果トランジスタ、C1、C2:シャント容量、Ci1、Ci2、Ci3、Ci1a、Ci1b、Ci2a、Ci2b:直流電圧分離容量、SM1:電界効果トランジスタの制御スイッチ、BSEL:スイッチアレー。

Claims (18)

  1. 電源電圧に接続された負荷インピーダンスと接地された劣化インピーダンスとを共有し、それぞれの入力信号線が入力インピーダンス整合回路に共通接続される互いに並列接続された複数の基本増幅器を含む前段増幅部と、
    上記複数の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器とを具備し、
    上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記複数の基本増幅器へのバイアス電圧の供給の仕方に応じて複数のRF帯に選択的に最適化されることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  2. 請求項1において、
    上記前段増幅部が、第1、第2の基本増幅器を含み、更に、
    上記第1の基本増幅器には第1バイアス抵抗を通して、上記第2の基本増幅器には制御スイッチと第2バイアス抵抗との直列回路を通して、それぞれのバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部を具備し、
    上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチがオフ状態にある時は、上記第1の基本増幅器と劣化インピーダンスによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチがオン状態の時は、上記第1、第2の基本増幅器と劣化インピーダンスとによって、上記第1のRF帯よりも低い第2のRF帯に最適化されることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  3. 請求項1において、
    上記前段増幅部が、N個(Nは3以上の整数)の基本増幅器を含み、更に、
    上記前段増幅部の各基本増幅器に個別のバイアス抵抗を通してバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部を具備し、
    上記前段バイアス制御部が、第1基本増幅器には定常的にバイアス電圧を供給し、第2〜第N基本増幅器には選択的にバイアス電圧を供給できるように、それぞれのバイアス抵抗に直列に接続されたN−1個の制御スイッチを含み、
    上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチの全てがオフ状態にある時は、上記第1の基本増幅器と劣化インピーダンスとによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチの何れかがオン状態の時は、上記第1の基本増幅器と、バイアス電圧の供給によって動作状態となった基本増幅器と、上記劣化インピーダンスとによって、上記第1のRF帯よりも低い別のRF帯に最適化されることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  4. 請求項3において、
    上記前段増幅部が、上記制御スイッチの切替えによって、受信RF帯に応じて並列動作すべき基本増幅器の個数を変えることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  5. 正入力信号用の第1の入力インピーダンス整合回路に接続される第1の低雑音増幅器と、負入力信号用の第2の入力インピーダンス整合回路に接続される第2の低雑音増幅器とを含み、
    上記第1、第2の低雑音増幅器のそれぞれが、
    電源電圧に接続された負荷インピーダンスと接地された劣化インピーダンスとを共有し、それぞれの入力信号線が入力インピーダンス整合回路に共通接続される互いに並列接続された複数の基本増幅器を含む前段増幅部と、上記複数の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器とを備え、上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記複数の基本増幅器へのバイアス電圧の供給の仕方に応じて複数のRF帯に選択的に最適化されるマルチバンド低雑音増幅器で構成され、
    上記第1、第2の低雑音増幅器が、上記第1、第2の入力インピーダンス整合回路から供給される差動入力信号に対する差動増幅信号を出力することを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器モジュール。
  6. 請求項5において、
    上記各前段増幅部が、第1、第2の基本増幅器を含み、更に、
    上記第1の基本増幅器には第1バイアス抵抗を通して、上記第2の基本増幅器には制御スイッチと第2バイアス抵抗との直列回路を通して、それぞれのバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部を具備し、
    上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチがオフ状態にある時は、上記第1の基本増幅器と劣化インピーダンスによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチがオン状態の時は、上記第1、第2の基本増幅器と劣化インピーダンスとによって、上記第1のRF帯よりも低い第2のRF帯に最適化されることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器モジュール。
  7. 請求項6において、
    上記第1、第2の低雑音増幅器の前段バイアス制御部が、互いに対応するバイアス抵抗に接続された制御スイッチを共有することを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器モジュール。
  8. 請求項5において、
    上記各前段増幅部が、N個(Nは3以上の整数)の基本増幅器を含み、更に、
    上記前段増幅部の各基本増幅器に個別のバイアス抵抗を通してバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部を具備し、
    上記前段バイアス制御部が、第1基本増幅器には定常的にバイアス電圧を供給し、第2〜第N基本増幅器には選択的にバイアス電圧を供給できるように、それぞれのバイアス抵抗に直列に接続されたN−1個の制御スイッチを含み、
    上記前段増幅部の入力インピーダンスが、上記制御スイッチの全てがオフ状態にある時は、上記第1の基本増幅器と劣化インピーダンスとによって第1のRF帯に最適化され、上記制御スイッチの何れかがオン状態の時は、上記第1の基本増幅器と、バイアス電圧の供給によって動作状態となった基本増幅器と、上記劣化インピーダンスとによって、上記第1のRF帯よりも低い別のRF帯に最適化されることを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器モジュール。
  9. 請求項8において、
    上記第1、第2の低雑音増幅器の前段バイアス制御部が、互いに対応するバイアス抵抗に接続された制御スイッチを共有することを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器モジュール。
  10. 請求項1において、
    前記前段増幅部の各基本増幅器と前記後段増幅器が、電界効果トランジスタで構成され、前記劣化インピーダンスがインダクタ素子を含むことを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  11. 請求項10において、
    前記制御スイッチが電界効果トランジスタスイッチを含むことを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  12. 請求項10において、
    上記前段増幅部の各基本増幅器を構成する各電界効果トランジスタが、並列動作する複数の電界効果トランジスタの入力等価容量が受信RF帯域に対応した値となるようなゲート幅をもつことを特徴とするマルチバンド低雑音増幅器。
  13. 低雑音増幅器と、
    上記低雑音増幅器の出力信号をベースバンド帯域のI、Q信号に変換するためのI信号用混合器およびQ信号用混合器と、
    上記I信号用混合器に接続されたI信号ベースバンド回路と、
    上記Q信号用混合器に接続されたQ信号ベースバンド回路とを有する無線用半導体集積回路であって、
    上記低雑音増幅器が、
    電源電圧に接続された第1負荷インピーダンス、接地された劣化インピーダンス、並びに入力信号線を共有する互いに並列接続された第1、第2の基本増幅器を含む前段増幅部と、
    上記第1、第2の基本増幅器の出力信号を共通入力とする後段増幅器と、
    上記第1の基本増幅器には第1バイアス抵抗を通して、上記第2の基本増幅器には制御スイッチと第2バイアス抵抗との直列回路を通して、それぞれのバイアス電圧を供給する前段バイアス制御部とを具備し、
    上記制御スイッチのオン、オフによって、上記低雑音増幅器の入力インピーダンスが異なる複数のRF帯に適合するように構成されたことを特徴とする無線用半導体集積回路。
  14. 請求項13において、
    上記低雑音増幅器が、同じ構成をもつ第2の低雑音増幅器と共に差動増幅器を構成し、
    上記I信号用混合器およびQ信号用混合器が、上記差動増幅器の出力信号をベースバンド帯域のI、Q信号に変換することを特徴とする無線用半導体集積回路。
  15. 請求項14において、
    上記低雑音増幅器の入力インピーダンスの変動が、全ての上記RF帯で許容範囲内となることを特徴とする無線用半導体集積回路。
  16. 受信RF帯を切替えるためのフロントエンド回路と、
    該フロントエンド回路で選択されたRF帯の受信信号をベースバンド信号に変換するためのRF用半導体集積回路とを具備したマルチバンドRFモジュールであって、
    上記RF用半導体集積回路が、マルチバンド低雑音増幅器を含み、
    上記マルチバンド低雑音増幅器が、入力インピーダンス整合回路を通して、上記フロントエンド回路で帯域選択可能なマルチバンドの信号を受信することを特徴とするマルチバンドRFモジュール。
  17. 請求項16において、
    上記フロントエンド回路が、帯域選択用の複数のバンドパスフィルタと、帯域別に用意されたシングルエンド信号を差動信号に変換するための複数のバラン回路と、上記バンドパスフィルタとバラン回路との間に配置された帯域選択スイッチと、上記複数のバラン回路に接続された入力インピーダンス整合回路とを含むことを特徴とするマルチバンドRFモジュール。
  18. 請求項16において、
    上記フロントエンド回路が、帯域選択用の可変バンドパスフィルタと、上記可変バンドパスフィルタに接続されたシングルエンド信号を差動信号に変換するためのバラン回路と、上記バラン回路に接続された入力インピーダンス整合回路とを含むことを特徴とするマルチバンドRFモジュール。
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