JP2006235613A - 複合偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】破断強度の小さい高分子フィルムでも位相差板としての使用を可能とし、それを偏光板に積層して、耐久性試験時に位相差板の割れや光抜けなどが生じにくい複合偏光板を提供する。
【解決手段】偏光子11の両側に透明保護層12,13を設けた偏光板10の片面に、接着剤層を介して位相差板30を積層し、複合偏光板とする。この接着剤層は、ポリビニルアルコール系樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれるベース樹脂と、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物及びアジリジン系化合物から選ばれる架橋剤と、溶媒としての水を含有する接着剤組成物から形成する。位相差板30は、その遅相軸35が偏光板10の透過軸15と平行又は直交するように配置することができる。この複合偏光板は、IPSモードの液晶セル40を挟んで配置される一対の偏光板のうち、少なくとも一方として有利に使用される。

【選択図】図3

Description

本発明は、破断強度の小さい高分子フィルムでも位相差板としての使用を可能とし、それを偏光板に積層した複合偏光板に関するものであり、特に横電界(In-Plane Switching:IPS)モードの液晶表示装置に有用な複合偏光板に関するものである。
近年、低消費電力、低電圧動作、軽量、薄型などのさまざまな利点から、液晶表示装置(LCD)は、携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、パーソナルコンピュータやテレビなど、情報用表示デバイスとしての用途が急速に増加してきている。LCD技術の発展に伴い、さまざまなモードのLCDが提案されて、応答速度やコントラスト、狭視野角といったLCDの問題点が解消されつつある。また、位相差板を偏光板とガラス基板との間に狭持することで、より一層の視野角改善がなされてきた。しかしながら、組み立て後のLCDに耐久性試験を行うとき、位相差板に割れが発生することがあるなど、フィルム強度の問題から、位相差板には限られた樹脂材料しか用いることができず、さまざまなモードのLCDに適した光学特性を有する位相差板材料が開発できても、実際の適用には困難があった。
そこで、位相差板の割れを防止するために、各種の方策がとられてきた。その一つとして、樹脂に可塑剤を含有させることで位相差板を柔軟にする方法がある。しかし、可塑剤を含有させると、樹脂のガラス転移温度(Tg)が下がり、耐熱性試験において配向緩和が生じ、位相差を低下させることがあり、また異成分含有による透明度低下などの問題が生じた。さらに他の方法として、位相差板と偏光板を貼合する感圧接着剤を応力緩和性の高いものにし、フィルムに掛かる応力を少なくする方法がある。この場合でも、耐熱性試験において位相差板がガラス基板から剥れたり、光抜けが生じたりする問題が生じた。
さて、IPSモードの液晶表示装置は、液晶を挟持する一対の透明基板を有する液晶セルと、そのセルを挟んで両側に配置される一対の偏光板とを有し、液晶が基板面に平行でほぼ同じ向きに配向しており、そして、一対の透明基板のうち少なくとも一方の基板の内側(液晶層側)に平行な櫛歯状の電極を配置し、その電極間に印加される電圧の変化によって、液晶の分子長軸の向きを基板に平行な面内で変化させ、前面側偏光板を通る光を制御して表示を行うように構成されたものである。
かかるIPSモードの液晶表示装置の複屈折を補償して視野角を改善するためには、例えば、SID 00 DIGEST, p.1094-1097(非特許文献1)に記載されるように、厚み配向した位相差板が有効であることが知られている。厚み配向した位相差板の製造方法の一つとして、特開平 7-230007 号公報(特許文献1)には、一軸延伸された熱可塑性樹脂フィルムに所定の形態で熱収縮を起こさせる方法が知られている。このような厚み方向に配向した位相差板を、液晶セルを挟んで配置される2枚の偏光板のうちいずれか一方と液晶セル基板との間に、隣接する偏光板の透過軸と位相差板の遅相軸が平行になるよう配置することが、液晶セルの複屈折を補償して視野角を拡大するのに有効である。
しかしながら、このような厚み配向した位相差板は生産性が悪く、精密な加工を要するため、製品は高価になる。また、厚み配向させることができる樹脂は、その種類が限られており、現状で量産化されているのはポリカーボネート系樹脂だけであるため、特に光弾性が低い(すなわち、光弾性係数が小さい)ことが要望される用途には、必ずしも満足のいくものとはいえなかった。
特開平 10-54982 号公報(特許文献2)には、IPSモードの液晶表示装置において、セル基板と少なくとも一方の偏光板との間に、負の一軸性を有する位相差板(光学補償シート)を配置することで、視野角特性を改善することが記載されている。また特開 2002-258041号公報(特許文献3)には、吸収型偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片側又は両側に、遅相軸方向の屈折率nx と厚み方向の屈折率nz がほぼ等しい位相差板(光学補償フィルム)を積層することが記載されている。
一方、位相差板の材料についても各種提案がなされており、例えば、特開 2003-207640号公報(特許文献4)には、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーとの三元共重合体を位相差板とすることが記載されている。また、特開 2004-214325号公報(特許文献5)には、α−オレフィン単位とN−フェニルマレイミド単位とからなり、負の固有複屈折を有する共重合体を光学補償板や位相差板とすることが記載されている。
なお、特開平 7-97504号公報(特許文献6)には、フェノール系樹脂を水性媒体中に分散させるための高分子分散剤の例として、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂が記載されており、また特開 2000-336173号公報(特許文献7)には、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の製造に用いられうるポリエステルポリオールの例が示されている。
本発明者は、特開 2005-221532号公報(特許文献8、特願 2004-26444 号)において、負の一軸性を有する位相差板を1枚用い、この位相差板の遅相軸を隣接する偏光板の透過軸及び隣接するセル基板側の液晶分子の長軸方向と平行に配置することで、視野角特性の改良を図ることを提案している。このような負の一軸性を有する位相差板は、厚み方向に配向した位相差板に比べて生産が容易で、またポリマーの種類を選択すれば高い耐熱性が得られる。また、特開 2005-309110号公報(特許文献9、特願 2004-126387号)においては、負の一軸性を有する位相差板を2枚用いることで、より一層の視野角特性の改良を図ることを提案している。
特開平7−230007号公報(請求項1) 特開平10−54982号公報(請求項1、図3) 特開2002−258041号公報(請求項1) 特開2003−207640号公報(請求項1) 特開2004−214325号公報(請求項1、5、6) 特開平7−97504号公報(段落0012〜0018) 特開2000−336173号公報(段落0040) 特開2005−221532号公報(請求項1) 特開2005−309110号公報(請求項1、10ほか) T. Ishinabe et al.,‘Novel Wide Viewing Angle Polarizer with High Achromaticity’, SID 00 DIGEST, p.1094-1097(2000年)(表1)
負の一軸性を有する位相差板は、負の固有複屈折を有する高分子フィルムを一軸延伸する方法により製造できる。負の固有複屈折を有する高分子材料は、例えば、前記特許文献4や特許文献5に開示され、また、前記特許文献8や特許文献9に記載した如く、耐熱性が高く、光弾性係数が小さい材料として、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーと芳香族ビニルモノマーの三元共重合体や、α−オレフィン単位とN−フェニルマレイミド単位を含む共重合体が挙げられる。これらの位相差板材料は、耐熱性は高いものの、破断強度が小さく、感圧接着剤を用いて位相差板を偏光板と液晶セルとに貼合した場合、耐久性試験において位相差板に割れを生じることがあった。
そこで本発明の目的の一つは、破断強度の小さい高分子フィルムでも位相差板としての使用を可能とし、それを偏光板に積層して、耐久性試験時に位相差板の割れや光抜けなどの不具合が生じにくい複合偏光板を提供することにある。本発明のもう一つの目的は、視野角特性に優れ、また製造の容易な位相差板を偏光板に積層して、IPSモードの液晶表示装置に有用な複合偏光板を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片面に、接着剤層を介して位相差板が積層されてなり、その接着剤層は、ポリビニルアルコール系樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれるベース樹脂と、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物及びアジリジン系化合物から選ばれる架橋剤と、溶媒としての水を含有する接着剤組成物から形成されている複合偏光板が提供される。
この複合偏光板における接着剤層の好ましい形態の一つは、ポリビニルアルコール系樹脂からなるベース樹脂と、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物及びアジリジン系化合物から選ばれる架橋剤と、溶媒としての水を含有する接着剤組成物から形成されたものである。ここで、架橋剤が水溶性エポキシ化合物であり、接着剤組成物は、ポリビニルアルコール系樹脂からなるベース樹脂100重量部あたりその水溶性エポキシ化合物を5〜50重量部含有するのが有利である。
この複合偏光板において、位相差板は、平面位相差R0 が100nmから200nmの範囲にあるのが好ましく、また後で定義するNz係数が−0.5から+0.1の範囲にあるのが好ましい。さらには、偏光板の前記位相差板と面する側に位置する透明保護層及び前記位相差板は、それぞれの厚み方向位相差Rthの和が−40nmから+40nmの範囲にあるのが好ましい。
ここで、透明保護層や位相差板の平面位相差R0 、厚み方向位相差Rth、及びNz係数は、各々のフィルムにおいて、面内の遅相軸方向の屈折率をnx 、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、そして膜厚をdとしたときに、それぞれ次の式(1)〜(3)で定義されるものである。
0 = (nx−ny)×d (1)
Rth= [(nx+ny)/2−nz]×d (2)
Nz= (nx−nz)/(nx−ny) (3)
換言すれば、平面位相差R0 は、面内の屈折率差に膜厚を乗じた値であり、厚み方向位相差Rthは、面内の平均屈折率と厚み方向屈折率との差に膜厚を乗じた値であり、そしてNz係数は、面内屈折率差に対する面内最大屈折率(遅相軸方向屈折率)と厚み方向屈折率との差の比であって、厚み方向への配向の度合を表す指標である。例えば、正の一軸性で光軸が面内にあるフィルム(nx>ny≒nz )であれば、Nz≒1となり、負の一軸性で光軸が面内にあるフィルム(nx≒nz>ny )であれば、Nz≒0となる。
そこで、位相差板側にある透明保護層の各値に添え字1を付し、位相差板の各値に添え字2を付して表すと、前記した透明保護層と位相差板の厚み方向位相差の和の好ましい範囲は、次の式(4)で表すことができる。
−40nm≦Rth1+Rth2≦+40nm (4)
ただし、
Rth1 = [(nx1+ny1)/2−nz1]×d1
Rth2 = [(nx2+ny2)/2−nz2]×d2
またこれらの複合偏光板において、偏光板の透過軸と位相差板の遅相軸がほぼ平行又はほぼ直交の関係となるように配置するのが好ましい。
この複合偏光板における位相差板は、例えば、負の固有複屈折を有するポリマーが一軸延伸されたフィルムであることができる。負の固有複屈折を有するポリマーは、エチレン及び炭素数3〜20のα−オレフィン化合物から選ばれる非環状オレフィンモノマー、環状オレフィン化合物から選ばれる環状オレフィンモノマー、並びに、芳香族炭化水素環を有するビニル化合物から選ばれる芳香族ビニルモノマーを、芳香族ビニルモノマーが5〜50モル%、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーの合計が50〜95モル%となる割合で重合させた共重合体であるのが、位相差板の耐熱性の面から好ましい。
これらの複合偏光板において、偏光板の位相差板が積層される側に位置する透明保護層は、その厚み方向位相差Rthが50nmから120nmの範囲にあるのが好ましい。
本発明の複合偏光板は、IPSモードの液晶表示装置に対して特に有用である。
本発明に係る複合偏光板は、偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片面に、特定の接着剤層を介して位相差板を積層したものであり、これによって、位相差板の寸法変化が抑えられ、従来の例えばアクリル系などの感圧接着剤を介して偏光板と位相差板を積層した複合偏光板に比べ、耐久性試験において生じやすい位相差板の割れや光抜けなどの問題が解消され、耐久性に優れたものとなる。また、上記の位相差板を特定の材料で構成すれば、光弾性の面でも優れたものとなる。そして、この複合偏光板を液晶表示装置に適用すれば、従来の厚み配向した位相差板を適用した場合に比べて、液晶層及び偏光板による位相差を高度に補償できるので、視野角による光もれや色シフトが抑えられる。
以下、添付の図面も適宜参照しながら、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る複合偏光板の例を示すものであって、(A)は縦断面模式図、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。図1(A)に示すように、本発明では、偏光板10の片面に位相差板30を積層して複合偏光板とする。偏光板10は、フィルム面内で直交する一方の向きに振動する直線偏光を透過し、他方の向きに振動する直線偏光を吸収するものでよい。この偏光板10は、偏光子11の両側に透明保護層12,13が設けられている。
偏光板10の片面に位相差板30を積層するにあたり、本発明では、一般に用いられている感圧接着剤でなく、水を溶媒とする接着剤を用いる。具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン系樹脂をベース樹脂とし、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物又はアジリジン系化合物を架橋剤とし、水を溶媒とする接着剤組成物を用いる。このような水を溶媒とする接着剤を介して、偏光板10と位相差板30を接合することにより、複合偏光板又はそれが配置された液晶表示装置を耐久性試験にかけたときに発生しやすい位相差板の割れや光抜けを抑えることができる。溶媒は水を主体とするが、所望により、少量の有機溶媒、例えば水溶性の有機溶媒が混合されていてもよい。
接着剤のベース樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、このポリビニルアルコール系樹脂は、完全けん化ポリビニルアルコールや部分けん化ポリビニルアルコールのほか、変性されたポリビニルアルコールであってもよい。これらのなかでも、カルボキシル基、アセトアセチル基、メチロール基、アミノ基などで変性されたポリビニルアルコールが好ましく、特にカルボキシル基変性ポリビニルアルコールが好ましい。また、これらのポリビニルアルコール系樹脂は、重量平均分子量が40,000〜120,000の範囲にあるものが好ましい。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させるのであるが、両者の割合は、例えば、水100重量部あたり、ポリビニルアルコール系樹脂が1〜10重量部程度、さらには1〜5重量部程度とするのが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂をベース樹脂とする接着剤組成物は、後述する架橋剤を含むほか、接着剤の硬化促進のために、塩化亜鉛、塩化スズ、ホウフッ化亜鉛、三級アミン、四級アンモニウム塩、イミダゾール化合物などが添加されていてもよい。
一方、ベース樹脂としてウレタン系樹脂を用いる場合、このウレタン系樹脂は、分子内にウレタン結合を有する任意の樹脂でありうるが、溶媒として用いる水への分散性の観点からは、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂であるのが好ましい。ここでいうポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、その中に少量のイオン性親水成分が導入されたものである。かかるアイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用せずに直接、水中で乳化してエマルジョンとなるため、水系の接着剤として好適なものの一つである。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂それ自体は公知であり、前記特許文献6及び7にその例が示されている。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)親水性基含有化合物(A)、ポリエステルポリオール(B)及びポリイソシアネート(C)を反応させて得られた親水性基含有ウレタンポリマーを水中に乳化して、アイオノマー樹脂を得る方法;
(2)親水性基含有化合物(A)、ポリエステルポリオール(B)及びポリイソシアネート(C)を反応させて親水性基が導入された末端イソシアナト基含有ウレタンポリマーを水に分散させ、ポリアミンと反応させて、アイオノマー樹脂を得る方法など。
ここで用いる親水性基含有化合物(A)としては、例えば、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルホコハク酸、スルファニル酸、2,4−ジアミノトルエンスルホン酸のようなスルホン酸基含有化合物、2,2−ジメチロールプロピオン酸,ジヒドロキシマレイン酸,3,4−ジアミノ安息香酸のようなカルボン酸基含有化合物、ポリマー中に少なくとも1個の活性水素を有するポリオキシエチレングリコール又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体グリコールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオール(B)は、グリコール成分と酸成分との脱水縮合反応によって得られるポリエステルのほか、ε−カプロラクトンのような環状エステル化合物の開環重合反応により得られるポリエステル、又はこれらの共重合ポリエステルであることができる。ポリエステルポリオールに用いるグリコール成分には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量 300〜6,000)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ペンチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン及びそれらのアルキレンオキサイド付加体などがある。また酸成分には、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p′−ジカルボン酸、及びこれらジカルボン酸の無水物やエステル形成性誘導体、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体などがある。
なお、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、上記のポリエステルポリオールに加えて、他の高分子量ポリオール成分や低分子量の活性水素含有化合物を併用したものであってもよい。高分子量ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオールなどが挙げられる。また低分子量の活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンの如きポリヒドロキシ化合物、エチレンジアミン、ピペラジンの如きジアミン化合物などが挙げられる。なかでも、低分子量の活性水素含有化合物を併用することは、好ましい形態である。
前記のポリイソシアネート(C)は、分子内にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物であって、具体的には例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
これら親水性基含有化合物(A)、ポリエステルポリオール(B)及びポリイソシアネート(C)の反応は、無溶媒下で行うこともできるが、有機溶媒中で行ってもよい。得られた樹脂は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのような不揮発性塩基、トリエチルアミンやジメチルエタノールアミンのようなアミン類、又はアンモニアで中和し、そこに水を添加することにより、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の水性分散液とすることができる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、反応に有機溶媒を用いるなどして有機溶媒を含有する状態で得られる場合には、その有機溶媒を蒸留などにより除去してから用いるのが有利である。このウレタン樹脂はアイオノマー型のため、水中で極めて微細でかつ安定なコロイドが形成でき、有機溶媒を含まない水系接着剤となる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、重量平均分子量が 5,000以上であることが好ましく、さらに好ましくは重量平均分子量が10,000以上300,000以下である。その重量平均分子量があまり小さいと、接着層の強度が充分に得られず、またあまり大きいと、それを水分散液としたときの粘度が高くなり、取り扱いにくくなる。
かかるポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂が水中に分散した状態で、水系接着剤とされる。この接着剤の粘度は、2,000mPa・sec 以下であるのが、取り扱い上好ましく、さらには1,000mPa・sec以下、とりわけ500mPa・sec 以下であるのが一層好ましい。粘度が低いほど接着剤の塗布が行いやすく、また、得られる複合偏光板の外観も良好なものとなる。この接着剤におけるポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の固形分濃度は、粘度と接着強度の観点から、10〜70重量%の範囲が好ましく、とりわけ20重量%以上、また50重量%以下であるのが一層好ましい。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の水分散液にはさらに、ポリエチレングリコールやポリオキシエチレンなど、また界面活性剤などが添加されていてもよい。さらには、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール系樹脂などの水溶性樹脂が添加されていてもよい。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、例えば、大日本インキ化学工業(株)から“ハイドラン”の商標を付して販売されている。
本発明では、以上説明したようなポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン系樹脂をベース樹脂とし、これに架橋剤として、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物又はアジリジン系化合物を加え、水を溶媒とした組成物を接着剤とする。ポリビニルアルコール系樹脂をベース樹脂とする場合は、通常、ポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させた状態で、その水溶液に水溶性の架橋剤を溶解し、接着剤組成物が調整される。一方、ウレタン系樹脂をベース樹脂とする場合は、通常、ウレタン系樹脂を水に分散させた状態で、その分散液に架橋剤を添加し、接着剤組成物が調整される。
架橋剤を構成するエポキシ系化合物は、分子内にエポキシ基を有する化合物であればよい。ポリビニルアルコール系樹脂を接着剤のベース樹脂とする場合は、水溶性エポキシ化合物が好ましく、例えば、ポリアミドとエピクロルヒドリンの反応生成物などがある。ポリアミドとエピクロルヒドリンの反応生成物としては、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンのようなアルキレンポリアミンと、アジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドに、エピクロルヒドリンを反応させて得られるポリアミドエポキシ化合物が挙げられる。かかる水溶性のポリアミドエポキシ化合物として、例えば、住友化学(株)から販売されているポリアミドエポキシ系添加剤である“スミレーズレジン 650”や“スミレーズレジン 675”、また日本PMC(株)から販売されているポリアミドエピクロルヒドリンである“WS-525”などがある。
一方、接着剤組成物の架橋剤を構成するエポキシ系化合物として、グリシジルエーテル系化合物を用いることもできる。特に、分子内に少なくとも2個のグリシジルオキシ基を有する化合物が好ましく、その例としては、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリセリンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
また、接着剤組成物の架橋剤として、イソシアネート系化合物を用いることもできる。イソシアネート系化合物は、分子内にイソシアナト基を有する化合物であり、とりわけ分子内に少なくとも2個のイソシアナト基を有するポリイソシアネート化合物が好ましい。かかるイソシアネート系化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の単量体、あるいはそれらのオリゴマーや、これらの化合物とポリオールとの反応物が挙げられる。このために用いるポリオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールなどが挙げられる。イソシネート系化合物は、例えば、大日本インキ化学工業(株)から“ハイドラン アシスター”の商標を付して販売されている。
グリシジルエーテル系化合物やイソシアネート系化合物は、ウレタン系樹脂をベース樹脂とする接着剤に対して特に有効である。
さらに、接着剤組成物の架橋剤として、アジリジン系化合物を用いることもできる。アジリジン系化合物は、エチレンイミンとも呼ばれる1個の窒素原子と2個の炭素原子からなる3員環の骨格を有する化合物であり、とりわけ分子内に少なくとも2個のアジリジン環を有する化合物が好ましい。かかるアジリジン系化合物の具体例としては、ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカーボキサミド)、トリメチロールプロパントリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカーボキサミド)、トリエチレンメラミン、イソフタロイルビス−1−(2−メチルアジリジン)、トリス−1−(2−メチルアジリジン)フォスフィン、トリス−1−(2−メチルアジリジン)フォスフィンオキサイド、トリメチロールプロパントリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネートなどが挙げられる。
接着剤組成物を構成するベース樹脂と架橋剤の割合は、一般には、ベース樹脂100重量部あたり、架橋剤が5〜100重量部となるよう、それぞれの種類に合わせて適宜選択される。ベース樹脂がポリビニルアルコール系樹脂であり、架橋剤が水溶性エポキシ化合物である場合、架橋剤の比率をあまり下げると、偏光板を構成する透明保護層と位相差板との間で剥離が起こりやすくなり、またその比率があまり大きいと、接着剤層が脆くなりやすい。そこで、ポリビニルアルコール系樹脂からなるベース樹脂100重量部あたり、水溶性エポキシ化合物が5〜100重量部程度、さらには5〜50重量部程度となるように選択するのが好ましい。一方、ベース樹脂がウレタン系樹脂である場合、架橋剤の比率をあまり下げると、充分な接着強度が得られず、またその比率があまり大きいと、接着剤の粘度が高くなって、取り扱いにくくなる。そこで、ウレタン系樹脂からなるベース樹脂100重量部あたり、架橋剤が5〜100重量部程度、さらには5〜60重量部程度、とりわけ5〜30重量部程度となるように選択するのが好ましい。
以上のように、水を溶媒とする特定の組成物を接着剤として、偏光板の透明保護層と位相差板を貼り合わせることにより、複合偏光板を耐久性試験にかけたときに位相差板に発生しやすい割れを防ぐのであるが、これ以外に、いわゆる感圧接着剤とは異なる接着剤、例えば、非混合A/B二液型接着剤や光反応硬化型接着剤を用いても、位相差板の割れ防止効果が期待される。非混合A/B二液型接着剤は、液状の(メタ)アクリル酸エステルにエラストマーを溶解させ、レドックス系開始剤で重合させるタイプのもので、第2世代アクリル系接着剤(Second Generation Acrylic Adhesives :SGA)とも呼ばれる。光反応硬化型接着剤は、光、特に紫外線の照射によりラジカル重合を開始し、硬化するタイプのものであり、アクリル系やエポキシ系のオリゴマーを主成分とする一液型のものが市販されている。
偏光板と位相差板の積層は、例えば、被着物である偏光板又は位相差板の表面に上記の接着剤組成物を均一に塗布し、その塗布面にもう一方の被着物である位相差板又は偏光板を重ねてロールなどにより貼合し、乾燥する方法により行うことができる。乾燥処理は、例えば、偏光板と位相差板が接合された複合偏光板に熱風を吹き付けることにより行われるが、そのときの温度は、40〜100℃程度、好ましくは60〜100℃の範囲から適宜選択される。乾燥時間は、 20〜1,200秒程度である。乾燥後はさらに、室温又はそれよりやや高い温度、例えば20〜50℃程度の温度で、12〜600時間程度養生することが好ましい。
図1(A)に戻って、偏光子11は、具体的には、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向したヨウ素系偏光フィルムや、ポリビニルアルコールフィルムに二色性有機染料が吸着配向した染料系偏光フィルムでありうる。偏光子11は、その両面に透明保護層12,13を設けて、偏光板10とされる。透明保護層12,13は、一般に高分子材料で構成され、例えば、表面をけん化処理したトリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースプロピオネートなど、公知のセルロース系フィルムを用いることができる。このような高分子保護フィルムは、一般に平面位相差がほとんどなく(nx≒ny)、厚み方向の屈折率nz が面内の主屈折率nx及びnyよりもやや小さい、負の一軸性を有し、その光軸がほぼ法線方向に現れるものとなる。すなわち、この透明保護層12,13は、いわゆるC−プレートの状態になっている。かかる高分子保護フィルムの厚み方向位相差Rthは、通常10〜500nm程度の範囲にあるが、例えば、50〜120nmの範囲とすれば、IPSモードの液晶表示装置に適用したときに視角による色シフトが抑制できることから、有利である。
位相差板30は、先の式(1)で表される平面位相差R0 が、100nmから200nmの範囲にあるのが好ましく、さらには130nm以上、また170nm以下であるのがより好ましい。先の式(3)で表されるNz係数は、−0.5から+0.1の範囲にあるのが好ましく、さらには−0.2から+0.1の範囲、とりわけ−0.1から+0.1の範囲にあるのがより好ましい。また、偏光板10を構成する透明保護層のうち、位相差板30側に位置する透明保護層12の厚み方向位相差Rth1と位相差板30の厚み方向位相差Rth2との和が−40nmから+40nmの範囲となるようにするのが好ましい。透明保護層12の厚み方向位相差と位相差板30の厚み方向位相差の和をゼロにすることは、IPSモードにおける液晶セルの光学補償に適している。透明保護層12と位相差板30の厚み方向位相差の和は、−20nm以上、また+20nm以下であるのがより好ましい。
位相差板30は、その遅相軸が偏光板10の透過軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係となるように、とりわけ平行になるように配置するのが、IPSモードの液晶セルにおける光学補償の面から好ましい。図1の(B)には、偏光板10の透過軸15と位相差板30の遅相軸35とがほぼ平行になるように配置された状態が示されている。なお、本明細書において「ほぼ平行」とか「ほぼ直交」とか言うときの「ほぼ」は、そこに記載の配置(平行又は直交)を中心に±10°程度までは許容されることを意味する。
位相差板30の好ましい形態として、負の固有複屈折を有するポリマーが一軸延伸されたフィルムや、負の一軸性を示す液晶性ディスコティック化合物の層を形成させたフィルムが挙げられる。いずれも、Nz係数がほぼ0となる負の一軸性位相差板である。なかでも、Nz係数を制御しやすいことから、負の固有複屈折を有するポリマーが一軸延伸されたフィルムが好ましい。
負の一軸性を有し、その光軸が面内方向にある位相差板30を屈折率楕円体で表した状態が、図2に示されている。図2の(A)は、この屈折率楕円体における遅相軸35を横方向にとった状態であり、同(B)は、遅相軸35と面内で直交する軸(進相軸)を横方向にとった状態である。負の一軸性を有し、その光軸が面内方向にある位相差板とは、図2に示すように、その屈折率構造が、nz≒nx>ny の関係になるものであり、屈折率が最も小さいny 方向(進相軸方向)が光軸となる。
負の固有複屈折を有するポリマーを一軸延伸して上記位相差板とする場合に用いるポリマーとしては、スチレン系重合体、アクリル酸エステル系重合体、メタクリル酸エステル系重合体、アクリロニトリル系重合体、メタクリロニトリル系重合体、ビニルナフタレン系重合体、ビニルピリジン系重合体、ビニルカルバゾール系重合体、フェニルアクリルアミド系重合体、ビニルビフェニル系重合体、ビニルアントラセン系重合体、アセナフチレン系重合体、フェニルカルボニルオキシノルボルネン系重合体、ビフェニルカルボニルオキシノルボルネン系重合体、ナフチルカルボニルオキシノルボルネン系重合体、アントラセニルカルボニルオキシノルボルネン系重合体、フェニルカルボニルオキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン系重合体、 ビフェニルカルボニルオキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン系重合体、 ナフチルカルボニルオキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン系重合体、 アントラセニルカルボニルオキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン系重合体、α−オレフィン/N−フェニルマレイミド系共重合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ここで テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンは、下式の構造を有し、ジメタノオクタヒドロナフタレンとも呼ばれるものである。
Figure 2006235613
また、負の固有複屈折性が損なわれない程度に、上記の各重合体を別の重合体と混合したり、他のモノマーとの共重合体としたりして、高ガラス転移温度や低光弾性などの機能を付加してもよい。
前記位相差板を作製するために用いられるポリマーは、使用環境を考慮すると、ガラス転移温度が通常120℃以上で、耐熱性を有する共重合体により構成されているのが好ましい。この共重合体のガラス転移温度は、130℃以上であるのが特に好ましい。また、このポリマーは、その光弾性係数が10×10-5mm2kg-1 以下であるのが好ましい。光弾性とは、等方性の物質に外力を加えて内部に応力を起こさせると、光学的異方性を呈し、複屈折を示すようになる現象をいう。物質に作用する応力(単位面積あたりの力)をσとし、複屈折をΔnとした場合に、応力σと複屈折Δnは、理論的には比例関係にあって、Δn=Cσと表すことができ、このCが光弾性係数である。換言すれば、物質に作用する応力σを横軸にとり、その応力が作用したときの複屈折Δnを縦軸にとると、理論的には両者の関係は直線となり、この直線の勾配が光弾性係数である。
ガラス転移温度が高いこと及び光弾性が低いことを考慮すると、負の固有複屈折を有する好ましいポリマーとして、エチレン及び炭素数3〜20のα−オレフィン化合物から選ばれる非環状オレフィンモノマーと、環状オレフィン化合物から選ばれる環状オレフィンモノマーと、芳香族炭化水素環を有するビニルモノマーから選ばれる芳香族ビニルモノマーとをそれぞれ少なくとも1種用いた、三元共重合体が挙げられる。
次に、かかる三元共重合体を構成する各モノマー成分について説明する。非環状オレフィンモノマーは、エチレン及び炭素数3〜20のα−オレフィン化合物から選ばれる。ここで、炭素数3〜20のα−オレフィン化合物としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンのような炭素原子数3〜20の直鎖状α−オレフィンや、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンのような炭素原子数4〜20の分岐状α−オレフィンなどが挙げられる。これらの中では、炭素原子数が2のエチレンや、炭素原子数が3又は4の直鎖状α−オレフィンであるプロピレン又は1−ブテンが、得られる共重合体をフィルム状に成形した際の柔軟性の点で好ましく、特にエチレンが同様の理由で好ましい。上記のエチレン及びα−オレフィンは、それぞれ単独で用いても、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
環状オレフィンモノマーは、炭素環内に重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物であって、共重合した際、共重合体の主鎖中にシクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、それらが2つ以上結合した環のような脂環式の環を導入できる単量体である。具体的には、通常ノルボルネンと呼ばれているビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンや、6−アルキルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジアルキルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、1−アルキルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、7−アルキルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンのような、メチル基、エチル基、ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基が導入されたノルボンネン誘導体、またジメタノオクタヒドロナフタレンとも呼ばれている テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンや、 8−アルキルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、 8,9−ジアルキルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンのような、ジメタノオクタヒドロナフタレンの8位及び/又は9位に炭素数3以上のアルキル基が導入されたジメタノオクタヒドロナフタレン誘導体、さらには、1分子内に1個又は複数個のハロゲンが導入されたノルボルネンの誘導体、8位及び/又は9位にハロゲンが導入されたジメタノオクタヒドロナフタレンの誘導体などが挙げられる。これらの環状オレフィンは、それぞれ単独で用いても、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
芳香族ビニルモノマーには、スチレン及びその誘導体が包含される。スチレン誘導体とは、スチレンに他の基が結合した化合物であって、例えば、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、p−エチルスチレンのようなアルキルスチレンや、ヒドロキシスチレン、tert−ブトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニルベンジルアセテート、o−クロロスチレン、p−クロロスチレンのような、スチレンのベンゼン核に水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アシルオキシ基、ハロゲンなどが導入された置換スチレン、また4−ビニルビフェニル、4−ヒドロキシ−4′−ビニルビフェニルのようなビニルビフェニル系化合物、さらには1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレンのようなビニルナフタレン系化合物などが挙げられる。
それぞれのモノマーの量について述べると、芳香族ビニルモノマーの量があまり少ない場合には、正の固有複屈折を有するようになるので好ましくなく、逆にその量があまり多い場合には、光弾性係数が大きくなるので好ましくない。また、環状オレフィンモノマーの量があまり少ない場合には、ガラス転移温度が低くなるので好ましくなく、逆にその量があまり多い場合には、共重合体が脆くなるのでやはり好ましくない。そこで、芳香族ビニルモノマーが5〜50モル%程度、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーの合計が50〜95モル%程度となる割合で共重合させたものが適当である。このような共重合比の三元共重合体は、特に位相差板の耐熱性の面から有利である。
より具体的には、例えば、非環状オレフィンモノマーがエチレン、芳香族ビニルモノマーがスチレン、環状オレフィンモノマーが テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンで構成される三元共重合体においては、スチレンを15〜25モル%、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを 25〜35モル%とすることにより、負の複屈折性を示し、ガラス転移温度が高く、光弾性の低い樹脂となるので、特に好ましい。
この他に、ガラス転移温度が高いこと及び光弾性が低いことを考慮すると、負の固有複屈折を有する別の好ましいポリマーとして、α−オレフィン単位及びN−フェニルマレイミド単位を含む共重合体が挙げられる。この共重合体は、具体的には、下記式(I)及び(II)の各単位を有するものであることができる。
Figure 2006235613
式(I)中、R1、R2及びR3 はそれぞれ独立に、水素又は炭素数1〜6のアルキル基を表し;
式(II)中、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、カルボキシル基又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。
式(I)はα−オレフィンの単位を表し、そこに現れるR1、R2及びR3 はそれぞれ独立に、水素又は炭素数1〜6のアルキル基である。R1〜R3のいずれかがアルキル基である場合、このアルキル基は直鎖状であってもよいし、炭素数3以上の場合は、イソプロピル、イソブチル、 sec−ブチル、tert−ブチルなど、分岐状であってもよい。式(I)の単位を与えるα−オレフィンのなかでは、炭素数4以上で、R2及びR3がアルキル基であるものが好ましい。
式(II)はN−フェニルマレイミド単位を表し、そのベンゼン環上に現れるR4、R5、R6、R7及びR8 は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、カルボキシル基(-COOH )又は炭素数1〜8のアルキル基である。これらのいずれかがハロゲンである場合、かかるハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。R4〜R8のいずれかがアルキル基である場合、その炭素数は1〜8であり、直鎖状であってもよいし、炭素数3以上の場合は、イソプロピル、イソブチル、 sec−ブチル、tert−ブチルなど、分岐状であってもよい。ベンゼン環上の基R4、R5、R6、R7及びR8 については、そのうちの少なくとも一つが水素以外の基であるのが好ましく、とりわけ、一つ又は二つがアルキル基であり、残りが水素であるのが好ましい。特に、2−位に位置するR4 及び/又は6−位に位置するR8 がアルキル基である場合が好ましい。
式(II)において、マレイミドの炭素原子上に現れるR9 及びR10もそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、カルボキシル基(-COOH )又は炭素数1〜8のアルキル基である。この場合のハロゲン及びアルキル基についても、上で述べたのと同様の説明があてはまる。マレイミドの炭素原子上に現れるこれらR9 及びR10は、一般には水素であるのが有利であるが、一方で、極性基であるハロゲンやカルボキシル基とするのも有効である。
式(I)のα−オレフィン単位を与える化合物としては、例えば、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、2−メチル−2−ヘキセン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ヘキセンなどが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて重合に用いることができる。
式(II)のN−フェニルマレイミド単位を与える化合物としては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(2−エチルフェニル)マレイミド、N−(2−イソプロピルフェニル)マレイミド、N−(3−メチルフェニル)マレイミド、N−(3−エチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−エチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マレイミド、 N−(2−,3−又は4−カルボキシフェニル)マレイミド、N−(2,4−ジメチルフェニル)マレイミドなどが挙げられる。これらも、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて重合に用いることができる。
以上説明したような、式(I)のα−オレフィン単位を与える化合物、及び式(II)のN−フェニルマレイミド単位を与える化合物を、公知の方法で重合することにより、負の一軸性で光軸が面内方向にある位相差板に用いられるα−オレフィン/N−フェニルマレイミド共重合体を製造することができる。この際、所望により、負の一軸性、耐熱性及び光弾性を損なわない範囲で、他のビニル単量体を少量共重合させることもできる。他のビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどを挙げることができる。
α−オレフィン/N−フェニルマレイミド共重合体におけるそれぞれのモノマーの量について述べると、N−フェニルマレイミドの量があまり少ない場合には、正の固有複屈折を示すようになり、ガラス転移温度も低くなるので好ましくなく、逆にその量があまり多い場合には、光弾性係数が大きくなり、共重合体が脆くなるのでやはり好ましくない。そこで、α−オレフィン単位が50〜95モル%程度、N−フェニルマレイミド単位が5〜50モル%程度となる割合で共重合させたものが適当である。また、ガラス転移温度の低下を防止するため、ポリマーの光学特性を損なわない程度に、N−アルキルマレイミドをモノマーとして併用してもよい。
以上説明したようなポリマーをフィルム化し、適当な方法で延伸することにより、位相差板を得ることができる。位相差のバラツキが小さい位相差板を得るためには、光学的に均一なフィルムを延伸に供することが重要である。フィルム化には、種々の公知の方法、例えば、溶融押出法、溶剤キャスト法、インフレーション法などがあるが、フィルム厚みのバラツキが小さく、位相差も小さく、光学的に等方性のフィルムが得られれば、いずれの方法も適用可能である。
こうして得られるフィルムに、公知の延伸方法により配向処理を施して、均一な位相差を付与することができる。延伸方法としては、一軸や二軸の熱延伸法を採用することができる。光学的な一軸性が重要となる場合には、自由端縦一軸延伸が、好ましい延伸方法として挙げられる。
こうして得られる位相差板は、負の一軸性を示すものであって、IPSの液晶動作モードを用いる液晶表示装置の視野角特性の補償に好ましく用いることができる。
光軸が面内方向にあって負の一軸性を示す位相差板を製造する際に、負の固有複屈折を有するポリマーを自由端縦一軸延伸する方法を採用すれば、得られる延伸フィルム(位相差板)は、延伸方向が進相軸となり、それと直交する方向が遅相軸となる。一方、偏光板は、延伸方向が吸収軸、それと直交する方向が透過軸となる。そこで、このようにして得られる位相差板と偏光板をロールツウロールで貼合すれば、位相差板の遅相軸と偏光板の透過軸が平行になった複合偏光板が得られる。これによって、製造工程数が少なくなり、目的とする複合偏光板を効率よく製造することができる。
次に、負の一軸性を示す液晶性ディスコティック化合物の層を形成して、負の一軸性を有し、その光軸が面内にある位相差板とする形態について説明する。液晶性ディスコティック化合物とは、液晶性を示し、分子構造が円盤状を呈する化合物である。このような化合物を溶融状態で、又は適当な溶媒に溶かした溶液状態で、透明プラスチックフィルム上に塗布し、円盤面がフィルム面と平行な所定の向きとなるように、換言すれば、円盤がフィルム面上で直立して円盤面が所定の向きとなるように配向させ、その配向を保ったまま固化させるか、又は溶媒を除去することにより、得られる液晶性ディスコティック化合物の層は負の一軸性を示し、光軸(進相軸)が面内にある状態となる。このような方法によっても、図2に示すような屈折率楕円体構造を有する位相差板を製造することができる。液晶性ディスコティック化合物を配向させるには、配向膜の使用、ラビング、カイラルドーパントの添加、光照射など、一般的な方法を用いることができる。また、液晶性ディスコティック化合物を配向させた後、配向を固定するためにその液晶性化合物を硬化させることも可能である。
以上のように、負の固有複屈折を有するポリマーの一軸延伸や、負の一軸性を示す液晶性ディスコティック化合物の円盤が基板フィルム上で直立するように配向させることで、先の式(3)で表されるNz係数が概ねゼロの位相差板を作製することができるが、延伸時に例えば、固定端縦一軸延伸やテンター横一軸延伸を採用して若干の二軸性を持たせたり、液晶性ディスコティック化合物の配向時に若干傾かせたりすれば、nz>nx>ny となり、その場合にはNz係数が負の位相差板が得られる。また、延伸時のわずかな条件の振れなどで、nxがnzよりもわずかに大きくなることもあり、その場合にはNz係数が正の位相差板が得られる。そのような場合であっても、Nz係数が−0.5から+0.1の範囲内にあれば、大きな支障はない。
本発明の複合偏光板は、IPSモードの液晶表示装置に有利に用いることができる。図3に、本発明の複合偏光板を液晶表示装置に適用した場合の例を示す。図3の(A)は層構成を示す縦断面模式図であり、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。この液晶表示装置は、IPSモードの液晶セル40を中心に構成される。IPSモードの液晶セルは、先にも述べたように、液晶層43を挟持する一対の透明基板41,42を有し、液晶が基板面に平行でほぼ同じ向きに配向しており、そして、一対の透明基板41,42のうち少なくとも一方の基板の内側(液晶層側)に平行な櫛歯状の電極(図示せず)が配置され、その電極間に印加される電圧の変化によって、液晶の分子長軸の向きを基板に平行な面内で変化させるものである。
一方の基板41の外側には第一の偏光板10が配置され、他方の基板42の外側には第二の偏光板20が配置される。第一の偏光板10の透過軸15と第二の偏光板20の透過軸25は、一般にはほぼ直交の関係で配置し、ノーマリーブラックとされるが、両者の透過軸がほぼ平行になるように配置し、ノーマリーホワイトとすることもできる。また、電圧無印加時における液晶セル40中の液晶分子の長軸方向45に対し、いずれか一方の偏光板の透過軸はほぼ直交するように、他方の偏光板の透過軸はほぼ平行になるように配置されている。図3(B)において、液晶分子の長軸方向45は、白抜き実線の矢印と、それに直交する白抜き破線の矢印で示されているが、それらいずれかの向きに配置されることを意味する。また図3に示す例では、第一の偏光板10と液晶セル40の間に、位相差板30が配置されており、この第一の偏光板10と位相差板30の積層物が、本発明の複合偏光板で構成されている。第二の偏光板20は、偏光子21の両側に透明保護層22,23が設けられたもので構成されている。
IPSモードの液晶セル40の両側に偏光板10,20が配置された液晶表示装置において、第一の偏光板10と液晶セル40の間に少なくとも1枚の位相差板30を配置し、第一の偏光板10を構成する偏光子11から前記位相差板30までに存在するその位相差板30を含む複屈折層の厚み方向位相差Rthの和が−40nmから+40nmの範囲となるようにし、かつ、それらの平面位相差R0 の和が100nmから200nmの範囲となるようにするのが好ましい。図3の例では、第一の偏光板10のセル側透明保護層12と位相差板30の厚み方向位相差Rthの和を−40nmから+40nmの範囲とし、それらの平面位相差R0 の和を100nmから200nmの範囲とするのが好ましいことを意味する。これら複屈折層のRthの和が±40nmを超えると、視角による色シフトが大きくなる傾向にあり、また、これら複屈折層のR0 の和が200nmを超えると、視角による輝度及び色シフトともに悪化し、一方で100nmを下回ると、視角による色シフトが悪化する傾向にある。透明保護層12及び位相差板30のRthの和は、−20nm以上、また+20nm以下となるようにするのがより好ましく、それらのR0 の和は、130nm以上、また170nm以下となるようにするのがより好ましい。
上記の位相差値範囲に入っていれば、何枚の位相差板を使ってもよい。透明保護層についても、セルロース系フィルムとは限らず、他の樹脂で構成されるフィルムを用いてもよい。また所望により、液晶セルを挟んで両側に位相差板が配置されるようにすることもできる。液晶セルを挟んで両側に位相差板を配置する場合、一方の偏光板と位相差板の積層物は、本発明に従い偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片面に接着剤層を介して位相差板が積層された複合偏光板で構成するが、もう一方の偏光板と位相差板の積層物は任意であり、例えば、片面のみに透明保護層が形成された偏光板の保護層が被覆されていないほうに直接位相差板が貼合され、この位相差板が透明保護層の代替ともなりうる位相差板一体型偏光板を用いてもよい。
ただし本発明においては、第二の偏光板20は、偏光子21の両側に透明保護層22,23が設けられたもので構成し、その偏光子21の液晶セル40側に位置する透明保護層22の厚み方向位相差Rthが−10nmから+40nmの範囲にあることが好ましい。
液晶セルの一方の側には、本発明に係る偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片面に接着剤層を介して位相差板が積層された複合偏光板を配置し、他方の側には偏光板のみを配置する構成は、層構成が単純になるため、コストの面や生産性の面から有利である。そこで、適当な液晶表示装置の例として、一対の偏光板の一方は、先に説明した本発明による複合偏光板(図示の例では上側の偏光板10と位相差板30の積層物)で構成し、その位相差板30側が液晶セル40に面するように配置し、もう一方の偏光板(図示の例では下側の偏光板20)は、偏光子21の両側に透明保護層22,23が設けられたもので構成し、その偏光子21のセル側に位置する透明保護層22の厚み方向位相差Rthが−10nmから+40nmの範囲となるようにしたものを挙げることができる。この場合、位相差板が配置されない側に位置する偏光板20のセル側透明保護層22の厚み方向位相差Rthは、−10nmから+10nmの範囲にあるのがより好ましい。
IPSモードの液晶セル40の視野角補償に最も好ましいフィルム構成は、第一の偏光板10のセル側透明保護層12をRthがほぼ50〜70nmのもので構成し、その透明保護層に隣接する形で配置される位相差板30を、負の一軸性を示し、R0 が130〜150nmでNz係数が−0.1〜+0.1のもので構成し、その位相差板30の遅相軸35が、隣接する第一の偏光板10の透過軸15と平行になるように配置し、第二の偏光板20の液晶セル側に位置する透明保護層22には、実質的に無配向のフィルム(Rth≒0)又は薄肉のセルロース系フィルム(Rth=20〜40nm)を用いるものである。このような構成は、コスト的にも光学特性的にも有利なものとなる。
実質的に無配向のフィルムとは、厚み方向の屈折率nz が面内の主屈折率nx及びnyとほぼ等しいものであり、例えば、厚み方向位相差Rthが10nm以下程度であれば、実質的に無配向といえる。このような実質的に無配向の透明保護フィルムは、例えば、ノルボルネンなどの環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン系樹脂で作製することができる。セルロース系フィルムであれば、その膜厚を比較的薄くすることにより、厚み方向位相差Rthを小さくすることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
参考例1(位相差板の作製)
エチレンとスチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン とのモル比48:22:30の共重合体(ESDと略す)を押出成形することによって得た厚さ150μm のフィルムを縦一軸延伸して、負の複屈折を示す以下の2種類の位相差板を作製した。なお、得られたフィルムには両面ともコロナ処理を施した。
位相差板A:平面位相差R0が201nmで、Nz係数が0.0のもの、
位相差板B:平面位相差R0が131nmで、Nz係数が−0.1のもの。
参考例2(ポリビニルアルコール系接着剤の調製)
水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔(株)クラレ製の
“KL-318”、けん化度 87.8モル%、分子量 85,000)を3部溶解し、その水溶液に、水溶性エポキシ化合物であるポリアミドエポキシ系添加剤〔住友化学(株)製の“スミレーズレジン 650”(固形分30%の水溶液)〕 を1.5部添加して、接着剤とした。
実施例1
ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子の両面にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムが貼合された偏光板〔住友化学(株)製の“SRW862A ”〕に、参考例2で調製したポリビニルアルコール系接着剤を介して、参考例1で作製した位相差板Aを貼合し、80℃で5分間乾燥して複合偏光板を得た。その後40℃で1週間養生した。この複合偏光板を、アクリル系感圧接着剤を介してガラスに接着し、耐ヒートショック試験に供した。耐ヒートショック試験は、−40℃と+85℃にそれぞれ30分ずつ保つサイクルを合計200回繰り返す条件で行った。その結果、位相差板に割れは発生しなかった。
実施例2
位相差板Aの代わりに、参考例1で作製した位相差板Bを用いた以外は、実施例1と同様の試験を行った。その結果、このサンプルでも、位相差板に割れは発生しなかった。
実施例3
α−オレフィン/N−フェニルマレイミド共重合体(αOPMと略す)からキャスト法で形成された厚さ80μm のフィルムを縦一軸延伸することにより、負の複屈折を示し、平面位相差R0が100nmで、Nz係数が0.0の位相差板を作製した。位相差板を、ここで作製したαOPM位相差板に変えた以外は、実施例1と同様の試験を行ったところ、やはり位相差板に割れは発生しなかった。
比較例1
偏光板と位相差板との貼合に用いる接着剤をアクリル系の感圧接着剤に変えた以外は、実施例1及び2と同様の試験を行った。また、位相差板の代わりにESDの未延伸フィルムを用いた場合についても同様の試験を行った。その結果、耐ヒートショック試験後に、位相差板A及びB並びに未延伸フィルムのいずれにも、割れが観察された。
比較例2
位相差板を、実施例3で用いたαOPM位相差板、及びその未延伸フィルムに変えた以外は、比較例1と同様の試験を行った。その結果、耐ヒートショック試験後に、位相差板及び未延伸フィルムのそれぞれに割れが観察された。
以上の実施例1〜3及び比較例1〜2における主な条件と得られた耐ヒートショック試験の結果を、表1にまとめた。
Figure 2006235613
参考例3(ウレタン系接着剤の調製)
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の水性エマルジョン〔大日本インキ化学工業(株)製の“ハイドラン AP-20”、固形分濃度30%品、粘度30mPa・sec〕100部に、ポリイソシアネート化合物〔大日本インキ化学工業(株)製の“ハイドラン アシスター C1”〕5部を加えて、接着剤とした。
実施例4〜6
ポリビニルアルコール系接着剤の代わりに、参考例3で調製したウレタン系接着剤を用いた以外は、実施例1〜3と同様の試験を行った。その結果、いずれのサンプルも、位相差板に割れは発生しなかった。
実施例7
(a)複合偏光板の作製
ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子の両面にトリアセチルセルロースからなる透明保護フィルム(1枚のRth≒65nm)が貼合された直線偏光板を用意した。その一方の保護フィルム側に、負の固有複屈折を有する一軸延伸ポリスチレンフィルムであって、平面位相差R0が140nmでNz係数が0.0の位相差板を、直線偏光板の透過軸と位相差板の遅相軸が平行になるように、参考例2で調製したポリビニルアルコール系接着剤を介して貼合し、複合位相差板とした。
(b)液晶表示装置の作製及び評価
IPSモード液晶セル〔(株)日立製作所製の“WOOO 3000 ”〕の前面(視認側)に、上記(a)で作製した複合偏光板を、セル基板側から位相差板及び直線偏光板の順となるようにアクリル系感圧接着剤を介して積層し、背面(バックライト側)には、ヨウ素系直線偏光板のみを、やはりアクリル系感圧接着剤を介して積層した。背面側に用いた直線偏光板は、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子の片面に、ノルボルネン系樹脂からなる無配向の保護フィルム〔(株)オプテス製の“ゼオノア”、Rth≒4nm〕が貼合され、もう一方の面には、トリアセチルセルロースからなる保護フィルムが貼合されたものであり、そのノルボルネン系樹脂からなる保護フィルム側でセル基板に貼り合わせた。この際、前面側では、直線偏光板の透過軸及び位相差板の遅相軸がそれぞれ液晶分子の長軸方向(配向方向)と平行になるように配置し、また前面側直線偏光板と背面側直線偏光板は、それぞれの透過軸が直交するように配置した。ここで作製した液晶表示装置の層構成及び軸関係は、図4に示すとおりである。図4における符号の意味は図3と同様であって、図4は、液晶分子の長軸方向45が白抜き実線矢印方向に固定されている点が図3と異なるだけである。この液晶表示装置の背面からバックライトを点灯し、視角による色シフト及び輝度変化を目視観察したところ、色シフト及び輝度変化とも少ないことが確認された。
実施例8
位相差板を、平面位相差R0が130nmでNz係数が0.0の一軸延伸ポリスチレンフィルムに変えた以外は、実施例7と同様にして評価を行った。その結果、視角による色シフト及び輝度変化とも少ないことが確認された。
実施例9
背面側の偏光板を住友化学(株)製の“SRW042A”(透明保護層片面の Rth≒34nm)に変えた以外は、実施例7と同様にして評価を行った。その結果、視角による色シフト及び輝度変化とも少ないことが確認された。
実施例10
ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子の両面にトリアセチルセルロースからなる透明保護フィルム(1枚のRth≒110nm)が貼合された住友化学(株)製の直線偏光板“SR2042A ”の一方の保護フィルム側に、負の固有複屈折を有する一軸延伸ポリスチレンフィルムであって、平面位相差R0 が160nmの位相差板を、直線偏光板の透過軸と位相差板の遅相軸が平行になるように、実施例7で用いたのと同じ接着剤を介して貼合し、複合偏光板とした。液晶セル前面側に配置する複合偏光板をここで作製したものに変えた以外は、実施例7と同様にして評価を行った。その結果、視角による色シフト及び輝度変化とも少ないことが確認された。
実施例11
エチレンとスチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン とのモル比50:20:30の共重合体(ESDと略す)を、プレス成形で厚さ100μm のフィルムにした。このフィルムをオートグラフで一軸延伸して、負の複屈折を示し、平面位相差R0が140nmでNz係数が0.0の位相差板を作製した。この位相差板を一軸延伸ポリスチレンフィルムの代わりに用いた以外は、実施例7と同様にして複合偏光板を作製し、さらに液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置について、実施例7と同様の方法で評価したところ、実施例7と同様の結果が得られ、正面方向も斜め方向も輝度変化及び色シフトは少ないことが確認された。
比較例3
液晶セルの両面に住友化学(株)製の直線偏光板“SRW842A”(透明保護層片面の Rth≒55nm)のみを配置した構成で、位相差板を配置せずに、他は実施例7と同様にして液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置について、実施例7と同様の方法で評価したところ、視角による輝度変化が大きく、視野角依存性が高いものであった。
比較例4
住友化学(株)製の位相差板“SEZ270135 ”は、ポリカーボネートからなり、厚み配向していて、平面位相差が135nm であり、Nz係数が0.2のものである。比較例3で用いたのと同じ直線偏光板“SRW842A”(透明保護層片面の Rth≒55nm)の一方の保護フィルム側に、上の厚み配向した位相差板“SEZ270135 ”を、直線偏光板の透過軸と位相差板の遅相軸が平行になるように、アクリル系の感圧接着剤を介して貼合し、複合偏光板を作製した。この複合偏光板を液晶セルの前面(視認側)に配置し、液晶セルの背面には、比較例3で用いたのと同じ直線偏光板“SRW842A”(透明保護層片面の Rth≒55nm)を配置した以外は、実施例7と同様にして液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置について、実施例7と同様の方法で評価したところ、視角による輝度変化は少なかったが、色シフトは比較例3に比べても著しかった。
以上の実施例7〜11並びに比較例3及び4における主な条件と得られた結果を、表2にまとめた。
Figure 2006235613
本発明に係る複合偏光板の例を示し、(A)は縦断面模式図、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。 z≒nx>ny なる関係を満たす負の一軸性位相差板を屈折率楕円体で表した斜視図であって、(A)は屈折率楕円体の遅相軸を横方向にとった状態、(B)は遅相軸と面内で直交する軸(進相軸)を横方向にとった状態を示す。 本発明の複合偏光板を液晶表示装置に適用した場合の例で、(A)は層構成を概略的に示す縦断面模式図、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。 実施例7〜11及び比較例4で作製した液晶表示装置であって、(A)は層構成を概略的に示す縦断面模式図、(B)は軸関係を説明するための斜視図である。
符号の説明
10……(第一の)偏光板、
11……偏光子、
12,13……透明保護層、
15……(第一の)偏光板の透過軸、
20……第二の偏光板、
21……偏光子、
22,23……透明保護層、
25……第二の偏光板の透過軸、
30……位相差板、
35……位相差板の遅相軸、
40……IPSモード液晶セル、
41,42……液晶セル基板、
43……液晶層、
45……液晶分子の長軸方向。

Claims (8)

  1. 偏光子の両側に透明保護層が設けられた偏光板の片面に、接着剤層を介して位相差板が積層されてなり、該接着剤層は、ポリビニルアルコール系樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれるベース樹脂と、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物及びアジリジン系化合物から選ばれる架橋剤と、溶媒としての水を含有する接着剤組成物から形成されていることを特徴とする、複合偏光板。
  2. 接着剤層は、ポリビニルアルコール系樹脂からなるベース樹脂と、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物及びアジリジン系化合物から選ばれる架橋剤と、溶媒としての水を含有する接着剤組成物から形成されている、請求項1に記載の複合偏光板。
  3. 架橋剤が水溶性エポキシ化合物であり、接着剤組成物は、ポリビニルアルコール系樹脂からなるベース樹脂100重量部あたり該水溶性エポキシ化合物を5〜50重量部含有する、請求項2に記載の複合偏光板。
  4. 位相差板は、平面位相差R0 が100nmから200nmの範囲にあり、面内の遅相軸方向の屈折率をnx、面内で遅相軸と直交する方向の屈折率をny、そして厚み方向の屈折率をnz としたときに、 (nx−nz)/(nx−ny) で表されるNz係数が−0.5から+0.1の範囲にあり、かつ、偏光板の前記位相差板と面する側に位置する透明保護層及び前記位相差板は、それぞれの厚み方向位相差Rthの和が−40nmから+40nmの範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の複合偏光板。
  5. 位相差板は、その遅相軸が、隣接する偏光板の透過軸とほぼ平行又はほぼ直交の関係となるように配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の複合偏光板。
  6. 位相差板は、負の固有複屈折を有するポリマーが一軸延伸されたフィルムである、請求項1〜5のいずれかに記載の複合偏光板。
  7. 負の固有複屈折を有するポリマーは、エチレン及び炭素数3〜20のα−オレフィン化合物から選ばれる非環状オレフィンモノマー、環状オレフィン化合物から選ばれる環状オレフィンモノマー、並びに、芳香族炭化水素環を有するビニル化合物から選ばれる芳香族ビニルモノマーを、芳香族ビニルモノマーが5〜50モル%、非環状オレフィンモノマーと環状オレフィンモノマーの合計が50〜95モル%となる割合で重合させた共重合体である、請求項6に記載の複合偏光板。
  8. 偏光板の位相差板が積層される側に位置する透明保護層は、50nmから120nmの厚み方向位相差Rthを有する、請求項1〜7のいずれかに記載の複合偏光板。
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