JP2006233817A - 水力機械及び排水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した空転運転を継続的に行え、しかも配管の長寿命化に貢献する。
【解決手段】本発明の水力機械30は、ランナ室8の下方に連結されたドラフトチューブ2と、ランナ室8を包囲する位置に設けられたケーシング12と、一方の開口部がランナ室8側に開口する排水穴7aを内部に有し、ランナ室8内とケ−シング12内とを隔離可能なガイドベーン7と、ガイドベーン7内に形成された排水穴7aの他方の開口部とドラフトチューブ2とに接続される滞留水排水管13と、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続及び分断を切替可能に行う排水管着脱装置17aとを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の水力機械30は、ランナ室8の下方に連結されたドラフトチューブ2と、ランナ室8を包囲する位置に設けられたケーシング12と、一方の開口部がランナ室8側に開口する排水穴7aを内部に有し、ランナ室8内とケ−シング12内とを隔離可能なガイドベーン7と、ガイドベーン7内に形成された排水穴7aの他方の開口部とドラフトチューブ2とに接続される滞留水排水管13と、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続及び分断を切替可能に行う排水管着脱装置17aとを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、水車及びポンプ水車などの水力機械、及びこの水力機械が備える排水装置に関する。
図7に例示するように、従来の水力機械50には、下部カバー51を有するランナ室58と、このランナ室58内に配置され主軸周りに回転するランナ60とが設けられている。ランナ室58の外方には、下部カバー51、上部カバー69を介してケーシング62が連結されている。ランナ室58の下方には、ドラフトチューブ52が連結されている。上部カバー69と下部カバー51とは上下方向で対向し、これらのカバー間には、ガイドベーン57が円形翼列状に配置されている。このガイドベーン57は、上部カバー69及び下部カバー51に設けられたガイドベーン軸受69a、51aにより、回動自在に支持されている。このガイドベーン57は、ガイドベーン駆動部67によって開閉駆動される。
ランナ室58内には、このランナ室58内に圧縮空気を導入して当該ランナ室58の水面59をドラフトチューブ52にまで押し下げる圧縮空気供給管66が連通している。また、下部カバー51とドラフトチューブ52との間には、排水弁駆動部53bによって駆動される排水弁53aを備えた排水管53が設けられている。さらにランナ室58の周部には、ランナ60とランナ室58とのシール部にシール水を給水するためのシール給水管54、55及び主軸封水部給水管56が設けられている。
ここで、このように構成された水力機械50において、調相運転などの空転運転を行う場合には、まず、ガイドベーン駆動部67によってガイドベーン57が全閉とされる。次に、ランナ室58内に圧縮空気供給管66を通じて圧縮空気が導入され、ランナ室58内の水面59が、ドラフトチューブ52内の予め設定された水位まで押し下げられる。これにより、ランナ60は空転運転状態におかれる。なお、この状態では、ケーシング62内の水は排除されないことになる。
この際、シール給水管54、55からランナ室58内に給水されるシール水、及び主軸封水部給水管56からランナ室58内に給水されるシール水は、ランナ60の回転による遠心力の作用により、ランナ60とガイドベーン57との間に溜まり、図8及び図9に示すように水カーテン61を形成する。また、同時に、ケーシング62内からガイドベーン57とランナ室58との間の微小ギャップを通ってランナ室58内に至る漏水も、水カーテン61を形成する。
水カーテン61は、主としてランナ60の回転に伴ってランナ室58内を回転するが、同時に撹拌されて熱せられる。さらに、水カーテン61の熱は、ランナ60に伝達され、このランナ60を膨張させる。膨張したランナ60は、特にシール部などの微小ギャップ部分において、ランナ室58に対し、いわゆるかじり現象を引き起こす要因となる。さらに、水カーテン61の増大は、ランナ60による水カーテン61の撹拌エネルギを増大させるため、エネルギ損失が増大し、これにより、空転時の電動機負荷が増加して運転コストの上昇を招くことになる。
そこで、水力機械50では、空転運転を行う場合、ランナ室58から下部カバー51を挿通してドラフトチューブ52につながる排水管53によって、空転運転中に水カーテン61を形成し得る水(ガイドベーン滞留水)をドラフトチューブ52内へ排水する構成を採っている。しかしながら、下部カバー51に設けられる排水管53は、水カーテン61が形成され得る位置から離れた部位に配置されることになるため、その設置位置や開口の大きさの選定を誤ると、排水効果が低下し、ランナ60による水カーテン61の撹拌エネルギを増大させる。この場合、上述したように、空転運転時の電動機負荷の増加を招くことになる。
そこで、このようなガイドベーン付近に溜まった滞留水を排水するための構成として、ケーシングとドラフトチューブとを連結する排水管を備えた水力機械や(例えば特許文献1参照)、また、ランナ室側からガイドベーン内部を貫通して形成された排水穴とドラフトチューブとを接続する排水管を備えた水力機械が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平2−108865号公報
特開昭60−243372号公報
しかしながら、これらの文献の水力機械は、滞留水の排水管を備えることで、安定した空転運転を継続させることができるものの、例えば上記した排水管の製品寿命を延ばすことなどについては配慮がなされていない。
そこで本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、安定した空転運転を継続的に行え、しかも配管の長寿命化に貢献できる水力機械及び排水装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ランナ室の下方に連結された吸出し管と、前記ランナ室を包囲する位置に設けられたケ−シングと、一方の開口部が前記ランナ室側に開口する排水用の貫通穴を内部に有し、前記ランナ室内と前記ケ−シング内とを隔離可能なガイドベーンと、前記ガイドベーン内に形成された前記貫通穴の他方の開口部と前記吸出し管とに接続される滞留水排水管と、前記ガイドベーン内の前記貫通穴と前記滞留水排水管との接続及び分断を切替可能に行う接続・分断切替機構と、を具備することを特徴とする、例えば水力機械である。
このように本発明によれば、安定した空転運転を継続的に行え、しかも配管の長寿命化にも貢献することが可能な水力機械及び排水装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水力機械を示す縦断面図、図2は、この水力機械が備えるガイドベーンを示す断面図、図3は、この水力機械において、図2のガイドベーンが組み込まれている部位を詳細に示す断面図である。
図1ないし図3に示すように、この水力機械30は、いわゆるフランシス型の水車であって、上部カバー11と下部カバー1とで形成されるランナ室8と、主軸25に固定されランナ室8内に回転可能に収容されたランナ10とを備えている。ランナ室8の外方には、ケーシング12が連結され、また、ランナ室8の下方には、吸出し管とも称するドラフトチューブ2が連結されている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水力機械を示す縦断面図、図2は、この水力機械が備えるガイドベーンを示す断面図、図3は、この水力機械において、図2のガイドベーンが組み込まれている部位を詳細に示す断面図である。
図1ないし図3に示すように、この水力機械30は、いわゆるフランシス型の水車であって、上部カバー11と下部カバー1とで形成されるランナ室8と、主軸25に固定されランナ室8内に回転可能に収容されたランナ10とを備えている。ランナ室8の外方には、ケーシング12が連結され、また、ランナ室8の下方には、吸出し管とも称するドラフトチューブ2が連結されている。
ケーシング12は、ランナ室8を渦巻状に包囲するように形成されており、巻き始め部から巻き終い部にかけてその断面直径が徐々に小さくなるように形成されている。ケーシング12の巻き始め部は、導水管(図示せず)に接続され、この導水管は、導水弁を介して上池に接続されている。一方、ドラフトチューブ2は下池へ接続されている。
ランナ室8の外周部には、上部カバー11と下部カバー1との間に保持されるかたちで、可動式のガイドベーン7が、ランナ室8の周方向に沿って複数枚設けられている。詳細には、ガイドベーン7は、上下方向で対向する上部カバー11と下部カバー1との間に各々挟まれる位置において、円形翼列状に配置されており、上部カバー11及び下部カバー1にそれぞれ設けられたガイドベーン上側軸受11a、及びガイドベーン下側軸受1aにより回動可能に支持されている。また、ガイドベーン7は、ガイドベーン駆動制御部17によりその開度を調整可能に構成されており、ケーシング12とランナ室8との間を流出・流入する水の流量を調整することができる。
このような水力機械30では、上述した導水弁及びガイドベーン7を開くことによって、上池から、ケーシング12、ランナ室8及びドラフトチューブ2を経て、下池までの流路が連通し、発電運転や揚水運転といった通常運転が行われる。一方、導水弁及びガイドベーン7を閉塞した場合には、空転運転を行うことが可能である。この空転運転には、水力機械の発電機や発電電動機が接続された電力系統の電気的な位相を調整するための調相運転や、揚水運転の開始時に行なわれる揚水待機運転などがある。
また、ランナ室8には、圧縮空気をこのランナ室8内に導入して水面9をランナ室8側からドラフトチューブ2にまで押し下げる圧縮空気供給管16が連結されている。圧縮空気供給管16には、給気弁駆動部16bによって駆動される給気弁16aが設けられている。また、ランナ室8の水面9がドラフトチューブ2にまで押し下げられて、ランナ10が上記空転運転状態となった場合に、ランナ10とガイドベーン7との間の(水カーテンを形成し得る)ガイドベーン滞留水20を適切に排除するために、ガイドベーン7には、排水穴7aが形成されている。この排水穴7aは、ガイドベーン7の内部を貫通する貫通穴であって、一方の開口面は、ガイドベーン7の側面からランナ10側(ガイドベーン滞留水20が溜まる側)に臨み、他方の開口面は、軸状であるガイドベーン7の上端部側から、その外方に臨んでいる。
さらに、ガイドベーン7に形成された排水穴7aの他方の開口面には、滞留水排水管13の一方の端部が、(ガイドベーン駆動制御部17に組み込まれた)後述する排水管着脱装置17aを介して接続されている。滞留水排水管13の他方の端部は、ドラフトチューブ2の外側からその内部に開口するように接続されている。つまり、ランナ室8及びガイドベーン7間のガイドベーン滞留水20が溜まる領域部分と、ドラフトチューブ2の内部との間には、ガイドベーン7内を軸方向に延びる排水穴7a、及び滞留水排水管13により構成される(ガイドベーン滞留水20の)排水路が形成されていることになる。
さらに、上記した滞留水排水管13には、弁駆動部13bによって駆動される滞留水排水弁13aが設けられている。また、ランナ室8を構成する下部カバー1とドラフトチューブ2との間には、排水弁駆動部3bによって駆動される排水弁3aを備えた排水管3が設けられている。さらに、ランナ室8の周縁部には、ランナ10とランナ室8との間のシール部にシール水を給水するためのシール給水管4、5及び主軸封水部給水管6が設けられている。
上述したような配管構成により、ランナ10が空転状態となった場合において、シール給水管4、5からランナ室8内に給水されるシール水、及び主軸封水部給水管6からランナ室8内に給水されるシール水は、ランナ10の回転による遠心力の作用によってランナ10とガイドベーン7との間に移動し、ガイドベーン7が衝立になり、ガイドベーン滞留水20が水カーテンを形成する。しかしながら、図3に示すように、ガイドベーン7には、ガイドベーン滞留水20を好適に排水し得る位置に、排水穴7aが設けてあるため、ガイドベーン滞留水20は、ガイドベーン7内の排水穴7a及び滞留水排水管13を通じてドラフトチューブ2内に排水される。
ここで、配管の接続・分断切替機構として機能する上述した排水管着脱装置17aについて説明を行う。
図1に示すように、排水管着脱装置17aは、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続若しくは切断を選択するための装置である。つまり、排水管着脱装置17aは、水力機械30が、空転運転を行う場合に、ガイドベーン7に滞留水排水管13を接続するように動作し、水力機械30が、空転運転以外の動作を行っている場合には、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続を遮断する(ガイドベーン7内の排水穴7aに対し滞留水排水管13を非装着状態とする)。詳細には、水力機械30を空転運転状態から停止状態にした場合、発電運転中、又は揚水運転中など、ガイドベーン滞留水を排水する必要がない場合に、排水管着脱装置17aは、排水穴7aを有するガイドベーン7と滞留水排水管13とを離間させる。これにより、滞留水排水管13の長寿命化を図ることができる。また、ガイドベーン7に対して滞留水排水管13を非装着状態とする場合に、滞留水排水管13の外形部分を外部に露出させる構成にすることで、配管異常などの早期発見が可能となる。これにより、配管の保守点検が容易となり、水力機械の動作の信頼性を向上させることができる。
図1に示すように、排水管着脱装置17aは、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続若しくは切断を選択するための装置である。つまり、排水管着脱装置17aは、水力機械30が、空転運転を行う場合に、ガイドベーン7に滞留水排水管13を接続するように動作し、水力機械30が、空転運転以外の動作を行っている場合には、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続を遮断する(ガイドベーン7内の排水穴7aに対し滞留水排水管13を非装着状態とする)。詳細には、水力機械30を空転運転状態から停止状態にした場合、発電運転中、又は揚水運転中など、ガイドベーン滞留水を排水する必要がない場合に、排水管着脱装置17aは、排水穴7aを有するガイドベーン7と滞留水排水管13とを離間させる。これにより、滞留水排水管13の長寿命化を図ることができる。また、ガイドベーン7に対して滞留水排水管13を非装着状態とする場合に、滞留水排水管13の外形部分を外部に露出させる構成にすることで、配管異常などの早期発見が可能となる。これにより、配管の保守点検が容易となり、水力機械の動作の信頼性を向上させることができる。
また、このように構成された本実施形態の水力機械30を停止状態から空転運転状態に移行させる場合には、まず、ガイドベーン7が、ガイドベーン駆動制御部17によって全閉状態におかれる。次に、給気弁駆動部16bによって給気弁16aが開状態となってランナ室8内に圧縮空気供給管16から圧縮空気が導入され、ランナ室8内の水面9がドラフトチューブ2内の予め設定された水位まで押し下げられる。一方、弁駆動部13bによって滞留水排水弁13aが開状態となり、滞留水排水管13からランナ10とガイドベーン7との間のガイドベーン滞留水20が排除される。次いで、ランナ10の主軸25を駆動させることで、ランナ10の空転運転が開始される。
ここで、ランナ10の空転運転時において、シール給水管4、5からランナ室8内に給水されるシール水及び主軸封水部給水管6からランナ室8内に給水されるシール水は、ランナ10の回転による遠心力の作用によってランナ10とガイドベーン7との間に移動する。ランナ10が空転状態となった場合にランナ10とガイドベーン7との間に移動したガイドベーン滞留水20は、ガイドベーン7内の排水穴7a、配水管着脱装置17a、及び滞留水排水管13を経てドラフトチューブ2内に排水される。
したがって、本実施形態の水力機械30によれば、ランナ10とガイドベーン7との間のガイドベーン滞留水20を適切に排除できるので、上記した水カーテンの影響を取り除くことができ、ランナ10が回転する際の撹拌エネルギを減少させることができる。これにより、空転運転時の電動機負荷を低減させることができ、安定した空転運転を行うことができる。また、本実施形態の水力機械30では、排水管着脱装置17aによって、空転運転を行う場合にのみ、排水穴7aが形成されたガイドベーン7に滞留水排水管13を接続し、一方、空転運転以外の動作を行っている場合には、ガイドベーン7内の排水穴7aと滞留水排水管13との接続を解除して、これらを離間させることができる。これにより、滞留水排水管13の長寿命化を図れるとともに、上記接続解除の際に、滞留水排水管13を露出配管とすることで、配管の保守点検作業などを容易に行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図4ないし図6に基づきその説明を行う。ここで、図4は、本発明の第2の実施形態に係る水力機械を示す縦断面図、図5は、図4の水力機械が備えるガイドベーンを示す断面図である。
すなわち、この実施形態に係る水力機械40は、第1の実施形態の水力機械30が備えていたガイドベーン7及び滞留水排水管13に代えて、ガイドベーン27及び滞留水排水管33を備えて構成されている。ガイドベーン27には、自身の内部を貫通する貫通穴として排水穴27aが形成されている。この排水穴27aの一方の開口面は、ガイドベーン27の側面からランナ10側(ガイドベーン滞留水20が溜まる側)に臨み、排水穴27aの他方の開口面は、軸状であるガイドベーン27の下端部側から、その外方に臨んでいる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図4ないし図6に基づきその説明を行う。ここで、図4は、本発明の第2の実施形態に係る水力機械を示す縦断面図、図5は、図4の水力機械が備えるガイドベーンを示す断面図である。
すなわち、この実施形態に係る水力機械40は、第1の実施形態の水力機械30が備えていたガイドベーン7及び滞留水排水管13に代えて、ガイドベーン27及び滞留水排水管33を備えて構成されている。ガイドベーン27には、自身の内部を貫通する貫通穴として排水穴27aが形成されている。この排水穴27aの一方の開口面は、ガイドベーン27の側面からランナ10側(ガイドベーン滞留水20が溜まる側)に臨み、排水穴27aの他方の開口面は、軸状であるガイドベーン27の下端部側から、その外方に臨んでいる。
ガイドベーン27の排水穴27aの他方の開口面には、ガイドベーン下側軸受1a内を介して滞留水排水管33の一方の端部が接続されている。滞留水排水管13の他方の端部は、ドラフトチューブ2の外側からその内部に開口するように接続されている。つまり、ランナ室8及びガイドベーン27間のガイドベーン滞留水20が溜まる領域部分と、ドラフトチューブ2の内部との間には、ガイドベーン27内を軸方向に延びる排水穴27a、ガイドベーン下側軸受1a、及び滞留水排水管33により構成される(ガイドベーン滞留水20の)排水路が形成されていることになる。
したがって、本実施形態の水力機械40においても、ランナ10とガイドベーン27との間のガイドベーン滞留水20を適切に排除できるので、ランナ10が回転する際の撹拌エネルギを減少させることができる。これにより、空転運転時の電動機負荷を低減させることができ、安定した空転運転を継続させることができる。
ここで、図5に示したガイドベーン27に代えて、図6に示すガイドベーン37を適用して水力機械を構成してもよい。ガイドベーン37は、ランナ10側とケーンング側とを隔てる部位となる細径部とその他の太径部とを有する。ガイドベーン37の下側における太径部と細径部との間には、リブ37bが形成されている。また、ガイドベーン37には、このリブ37bの上側(ガイドベーン滞留水20が溜まる領域部分)から自身の内部を軸方向に貫通して下端部側に開口する排水穴37aが形成されている。
したがって、このガイドベーン37や図5に示したガイドベーン27を備える水力機械では、ガイドベーン下側軸受1aとドラフトチューブ2との比較的に短い間隔に滞留水排水管を配置できるので、当該滞留水排水管を埋設管とせずに、比較的容易に露出配管にすることができる。滞留水排水管を露出配管として配置することで、配管の異常を早期に発見することが可能となり、さらには、補修作業や保守点検作業などを容易に行うことができる。
以上、本発明を各実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をフランシス水車に適用した例について説明したが、例えばカプラン水車やペルトン水車などにも勿論本発明を適用することができる。
1a…ガイドベーン下側軸受、2…ドラフトチューブ(吸出し管)、7,27,37…ガイドベーン、7a,27a,37a…排水穴、8…ランナ室、10…ランナ、12…ケーシング、13,33…滞留水排水管、17…ガイドベーン駆動制御部、17a…排水管着脱装置、20…ガイドベーン滞留水(水カーテン)、25…主軸、30,40…水力機械。
Claims (5)
- ランナ室の下方に連結された吸出し管と、
前記ランナ室を包囲する位置に設けられたケ−シングと、
一方の開口部が前記ランナ室側に開口する排水用の貫通穴を内部に有し、前記ランナ室内と前記ケ−シング内とを隔離可能なガイドベーンと、
前記ガイドベーン内に形成された前記貫通穴の他方の開口部と前記吸出し管とに接続される滞留水排水管と、
前記ガイドベーン内の前記貫通穴と前記滞留水排水管との接続及び分断を切替可能に行う接続・分断切替機構と、
を具備することを特徴とする水力機械。 - 前記ガイドベーンの貫通穴の他方の開口部が、このガイドベーンの下端部を支持する軸受部分に開口し、
前記滞留水排水管が、前記軸受部分を介して前記ガイドベーン内の前記貫通穴と前記吸出し管とに接続されることを特徴とする請求項1記載の水力機械。 - 前記滞留水排水管は、外形が外部に露出する非埋設管であることを特徴とする請求項2記載の水力機械。
- 水力機械の内部に滞留する滞留水を排水する排水装置であって、
前記水力機械のガイドベーンの内部から一方の開口部がランナ室側に開口する貫通穴の他方の開口部と前記吸出し管とに接続される滞留水排水管と、
前記ガイドベーン内の前記貫通穴と前記滞留水排水管との接続及び分断を切替可能に行う接続・分断切替機構と、
を具備することを特徴とする排水装置。 - 前記ガイドベーンの貫通穴の他方の開口部が、このガイドベーンの下端部を支持する軸受部分に開口し、
前記滞留水排水管が、前記軸受部分を介して前記ガイドベーン内の前記貫通穴と前記吸出し管とに接続されることを特徴とする請求項4記載の排水装置。
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- 2005-02-23 JP JP2005047680A patent/JP2006233817A/ja active Pending
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Legal Events
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