JP5639534B2 - バイナリ発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作動媒体の循環流路中にポンプ装置を備えたバイナリ発電装置に関する。
近年、省エネルギーの観点から、工場等の各種設備より排出される、いわゆる「排熱」を回収し、その回収された「排熱」のエネルギーを利用した発電システムへのニーズが高まっている。
そのような発電システムとして、例えば特許文献1に記載されているように、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、作動媒体の蒸気に膨張仕事をさせるための膨張機と、作動媒体の蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を循環させるためのポンプ装置とを直列に接続した閉ループ内で作動媒体を循環させて熱サイクルを構成させ、膨張機で発電機を駆動するように構成したバイナリ発電システムが知られている。
このようなバイナリ発電システムにおいて、作動媒体を閉ループ内で循環させるには、その閉ループにポンプ装置を介設する必要があり、そのポンプ装置には、種々の形式のものが適用され得るが、ギアポンプが好適である。
上記ギアポンプとして、図5及び図6に示す構成のものが知られている(例えば特許文献2参照)。このギアポンプは、ハウジング101内部の空洞の対向部分に一対のサイドプレート112を嵌め合わせてギア室114が区画され、そのギア室114の内部に、互いに噛み合う一対のギア103、104が収容され、更に、各ギア103、104の軸130、140が、対応するサイドプレート112に形成した支持孔131、141によって嵌合支持されるとともに、上記ギア室114の内部に、両ギア103、104の噛み合い位置を挟んで、作動媒体の吸込室105及び吐出室106が形成された構成とされる。更に、駆動ギア103の軸130は、ハウジング101の外部に配設されたモータによる回転駆動力を伝達させるべく、ハウジング101に形成された貫通孔150から外部へ延出させる必要があり、貫通孔150には軸130との隙間を塞ぐオイルシール117が設けられ、このオイルシール117によりハウジング101と軸130との間から油が漏れないように構成されている。
特開平10−103023号公報 特開平10−141246号公報
しかしながら、オイルシール117を用いる場合は、ハウジング101の内部の圧力が大気圧にほぼ等しいときには、シール機能を十分に発揮できるものの、ハウジング101の内部の圧力が大気圧よりも高いとき、例えば0.02Mpa以上で高いときには、長期間運転すると摩耗によってシールの機能が損なわれる虞がある。特に、オイルシール117にメカニカルシールを使用する場合には、油がゴミで汚れているとシール部分にゴミが入り、油漏れが発生する虞がある。
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、油漏れが発生するのを防止できるポンプ装置を備えるバイナリ発電装置を提供することを目的とする。
発明のバイナリ発電装置は、液状の作動媒体を蒸発させる蒸発器と、上記蒸発器で発生した作動媒体蒸気に膨張仕事をさせる膨張機と、上記作動媒体蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を循環させるポンプ装置と、これら蒸発器、膨張機、凝縮器及びポンプ装置がこの順に直列接続された循環流路と、上記膨張機により駆動されて発電を行う発電機とを有するバイナリ発電装置において、上記ポンプ装置は、共に開口したポンプ側ハウジング部及びモータ側ハウジング部を有し、互いに開口の周縁部を突き合わせて両ハウジング部に跨る内部空洞を有する状態で連結されるハウジングと、上記ポンプ側ハウジング部の内部に設けられ、互いに噛み合う駆動ギア及び従動ギアを有するポンプ本体と、上記モータ側ハウジング部の内部に設けられるモータと、上記内部空洞に設けられ、一端部が上記駆動ギアの軸部を構成し、他端部が上記モータの回転する軸部を構成する軸と、上記モータ側ハウジング部に設けられ、そのモータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱する加熱手段とを具備しており、上記モータ側ハウジング部には、導入口と導出口とが設けられ、導入口には上記循環流路から分岐する導入流路の出口が接続されるとともに、上記導出口には上記モータ側ハウジング部の内部の作動媒体を上記循環流路へ戻す導出流路の入口が接続され、上記循環流路における上記導入流路の入口の接続部分の圧力が上記導出流路の出口の接続部分の圧力よりも大であることを特徴とする。
記バイナリ発電装置による場合には、ハウジング内において、ポンプ本体とモータとが共に設けられかつ駆動ギアの軸とモータの回転する軸とが連結されているので、従来のように、ハウジング外から、駆動ギアの軸を通すための貫通孔をハウジングに設けることが不要となり、油漏れを確実に防止することができる。また、ハウジング内にポンプ本体およびモータの両方を設けた場合に生じる不都合を解消できる。つまり、モータ周りの作動媒体がモータ起動前に冷えて凝縮した液状になっていると、その状態で起動しようとしても液の攪拌による負荷が大きく、起動をすることができなくなる虞があるが、加熱手段によりモータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱することで、モータ近傍の作動媒体が蒸発してガス状になり、これにより攪拌による負荷が小さくなってモータを起動させることが可能になる。
また、循環流路を流れる作動媒体が導入流路を介して導入口からモータ側ハウジング部の内部に導入され、導出口から作動媒体が導出流路を介して循環流路へ戻される流れが形成されることになり、加熱手段で蒸発しなかった液状の作動媒体を上記流れによって、ハウジング外へ送り出すことが可能になる。これによりモータ近傍における作動媒体の滞留が少なくなり、モータの負荷が軽減され、モータの起動がより一層容易になる。
このバイナリ発電装置の構成において、上記導入流路の入口が、上記循環流路における上記蒸発器と上記膨張機との間であるようにしてもよい。これによる場合には、導入流路には蒸発器を経たガス状の作動媒体が送られるので、モータの内部の作動媒体のガスの比率が増し、モータの起動負荷の軽減がより一層顕著になる。
このバイナリ発電装置の構成において、上記導入流路の入口が、上記循環流路における上記ポンプ装置と上記蒸発器との間であるようにしてもよい。これにより、ポンプ装置から出た低温の作動媒体が再びポンプ装置に供給されるので、ポンプ装置に設けた加熱手段による作動媒体の異常な加熱を回避し得る。
このバイナリ発電装置の構成において、上記導入流路及び上記導出流路のうちの少なくとも一方に設けられた開閉弁と、上記モータの起動に際して、上記開閉弁を閉じた状態で上記加熱手段により上記モータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱し、上記モータの起動時から所定時間経過後に、閉じている上記開閉弁を開けるとともに上記加熱手段による加熱を停止する制御を行う制御手段とを具備するようにしてもよい。この構成による場合には、起動前の循環流路では均圧状態となっているため、開閉弁を開けてもモータ内部での作動媒体の流れが生じ難い。そこで、モータ起動前では、開閉弁を閉じてモータ内部での作動媒体の流れが生じない状態にし、加熱手段により作動媒体を加熱して蒸発させ、その後にモータを起動し、そのモータ起動時から所定時間経過後に、閉じている開閉弁を開けることで、導入流路の入口と導出流路の出口との圧力差に基づいてモータ内部での作動媒体に流れを生じさせ、この流れによりモータ内部に滞留する作動媒体が排出される。よって、その後に通常運転になると、モータ内部では作動媒体の流れが生じているので、加熱手段による加熱を停止することができる。この加熱手段の加熱停止により不要な電力消費を無くすことが可能になる。
このバイナリ発電装置の構成において、上記ポンプ本体における上記駆動ギア及び従動ギアが、それぞれ軸と、各軸を受ける軸受部とを有し、かつ、上記ポンプ側ハウジング部には、各軸受部へ供給された潤滑油を上記モータ側ハウジング部へ排出する排油通路が設けられるようにしてもよい。この構成による場合には、ポンプ本体側の軸受部へ供給された潤滑油が排油通路を介してモータ側ハウジング部へ排出され、そのモータ側ハウジング部に設けられた導出口から上記潤滑油が作動媒体と共にハウジング外へ導出される。よって、潤滑油をハウジング外へ排出させるラインを別途必要としない。
発明のバイナリ発電装置による場合には、ハウジング内において、ポンプ本体とモータとが共に設けられかつ駆動ギアの軸とモータの回転軸とが連結されているので、従来のように、ハウジング外から、駆動ギアの軸を通すための貫通孔をハウジングに設けることが不要となり、油漏れを確実に防止することができる。また、ハウジング内にポンプ本体およびモータの両方を設けた場合に生じる不都合を解消できる。つまり、モータ周りの作動媒体がモータ起動前に冷えて凝縮した液状になっていると、その状態で起動しようとしても液の攪拌による負荷抵抗が大きく、起動をすることができなくなる虞があるが、加熱手段によりモータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱することで、モータ近傍の作動媒体が蒸発してガス状になり、モータを起動させることが可能になる。
本発明の第1実施形態に係るバイナリ発電装置を示すブロック図である。 本発明に係るポンプ装置を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るバイナリ発電装置を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るバイナリ発電装置を示すブロック図である。 従来のポンプ装置を示す縦断面図である。 図5の右側面図である。
以下に、本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るバイナリ発電装置の構成を示すブロック図であり、図2はそのバイナリ発電装置に用いるポンプ装置を示す縦断面図である。
このバイナリ発電装置50は、作動媒体を循環させる閉ループ状の循環流路6を備え、この循環流路6には、蒸発器5と、膨張機1と、油分離器7と、凝縮器3と、ポンプ装置4とがこの順に直列に接続されている。上記作動媒体として、例えばR245fa等の水よりも沸点の低い低沸点有機媒体(フロン等)を用いることができる。
蒸発器5は、循環流路6を流れる作動媒体(液)を蒸発させるためのものであり、例えば循環流路6と別系統の流路35を流れる、排熱等によって暖められた温水によって、作動媒体を加熱するように構成されている。すなわち、蒸発器5は、作動媒体が流れる流路と温水が流れる流路とを有し、温水と作動媒体との間で熱交換させる。
膨張機1は、循環流路6における蒸発器5の下流側に配置されており、蒸発器5で蒸発した作動媒体(蒸気)を膨張させることにより作動媒体から運動エネルギーを取り出す。膨張機1として、本実施形態ではスクリュー式膨張機が用いられている。スクリュー式膨張機1の駆動軸には発電機2が接続されており、その駆動軸が回転することによって発電機2で発電することができる。
このスクリュー式膨張機1では、スクリューロータ間のシールを向上させるべく油を用いており、その油が作動媒体に混入されるため、循環流路6におけるスクリュー式膨張機1と凝縮器3との間に油分離器7を設け、作動媒体に混入した油を油分離器7により分離して回収している。そして、油分離器7の底部とスクリュー式膨張機1の膨張空間(つまり上記スクリューロータの収容される空間)とを接続する油流路8が設けられていて、この油流路8の途中に設けられた油ポンプ9により、油分離器7で回収された油が油流路8を介してスクリュー式膨張機1の膨張空間に戻される。なお、膨張機1は、上記スクリュー式膨張機に代えて、例えばロータリー式膨張機、スクロール式膨張機、ターボ式膨張機、タービン等によって構成することができる。
凝縮器3は、循環流路6における油分離器7の下流側に配置されており、膨張機1で膨張(減圧)された作動媒体(蒸気)を凝縮させる。凝縮器3は、例えば循環流路6とは別系統の流路(冷却水流路)36を流れる冷却水によって作動媒体を冷却して凝縮させる。すなわち、凝縮器3は、冷却水が流れる流路と作動媒体が流れる流路とを有し、冷却水と作動媒体との間で熱交換させる。
ポンプ装置4は、循環流路6における凝縮器3の下流側に配置されており、凝縮器3で凝縮されて液状となった作動媒体を所定の圧力まで加圧して蒸発器5に送出することで、循環流路6において作動媒体を循環させる。このポンプ装置4は、ポンプ本体4aとモータ4bとが共通のハウジング4c内に設けられた構成となっており、以下に詳述する。
図2は、ポンプ装置4の構成を示す縦断面図である。
ハウジング4cはポンプ側ハウジング部4c1とモータ側ハウジング部4c2とを有する。ポンプ側ハウジング部4c1は、有底筒状のケーシング15の開口15aの周縁部に、筒状のケーシング16の端面を連結した構成であって、全体として有底筒状に形成されており、モータ側ハウジング部4c2側(図2の右側)に開口16aを有する。モータ側ハウジング部4c2は1つの有底筒状のケーシング17で構成され、ポンプ側ハウジング部4c1側(図2の左側)に開口17aを有する。
上記ハウジング4cは、上記開口16aの周縁部と開口17aの周縁部とを突き合わせた状態で、ポンプ側ハウジング部4c1とモータ側ハウジング部4c2とが連結されて構成され、ハウジング4cの内部には両ハウジング部4c1、4c2に跨る空洞4dが形成されている。
上記空洞4dの内部であってポンプ側ハウジング部4c1の内側には、互いに噛み合う駆動ギア18及び従動ギア19を有するポンプ本体4aが設けられている。このポンプ本体4aは、両ギア18、19を収容するポンプ室4gと、両ギア18、19の噛み合い部を挟んで一方側に設けた吸込口4eと、他方側に設けられた吐出口4fとを備え(図1参照)、両ギア18、19が回転することにより、吸込口4eから吸い込んだ作動媒体をポンプ室4gの内面に沿って移動させ、吐出口4fから吐出する。そして、その作動媒体の一部が、空洞4d内に溜まる。
上記駆動ギア18の軸18aは軸受20、21にて回動可能に支持され、同じく駆動ギア18の軸18bは軸受22にて回動可能に支持されている。また、従動ギア19の軸19aは軸受25、26にて回動可能に支持され、同じく従動ギア19の軸19bは軸受27にて回動可能に支持されている。軸受20と軸受25とは玉軸受が用いられ、軸受21と軸受22と軸受26と軸受27とはころ軸受が用いられている。
駆動ギア18及び従動ギア19は、ケーシング16の内部であって、ケーシング15との突き合わせ側に位置し、軸受20、21及び軸受25、26はケーシング15に設けられており、軸受22及び軸受27はケーシング16に受けられている。軸受22にて支持されている駆動ギア18の軸18bは、軸受22を貫通してモータ側ハウジング部4c2側へ延出されている。
上記空洞4dの内部であってモータ側ハウジング部4c2の内側には、モータ4bが設けられている。モータ4bは、モータ側ハウジング部4c2の内周面に固定される固定子23と、その固定子23の内側に配された回転子24とを有し、その回転子24の軸(回転軸)24aには前記駆動ギア18の軸18bが接続されている。なお、この図示例では、回転子24の軸24aと駆動ギア18の軸18bとは、別体のものを接続しているが、本発明はこれに限らず、一体のものの一端側で軸18bを構成し、他端側で軸24aを構成するようにしてもよい。
ケーシング15には、外部から軸受20、21、25、26に通じる給油孔28が設けられ、ケーシング16には外部から軸受22、27に通じる給油孔29が設けられている。また、ケーシング15からケーシング16にわたって排油通路としての排油孔30が設けられ、排油孔30の出側端は、空洞4dの内部であってポンプ本体4aとモータ4bとの間の部分に開放されている。給油孔28、29から供給される潤滑油は軸受20等を経て排油孔30からモータ側ハウジング部4c2内へ送られる。
モータ側ハウジング部4c2の上部には導入口11が設けられ、モータ側ハウジング部4c2の下部には導出口13が設けられている。導入口11には、図1に示すように循環流路6における蒸発器5と膨張機1との間の部分、つまり蒸発器5により作動媒体が蒸発して高圧となった部分に入口10aが連通連結された導入流路10の出口10bが接続され、蒸発器5を経た作動媒体が導入流路10を介してモータ側ハウジング部4c2の内部に供給される。導出口13には、循環流路6におけるスクリュー式膨張機1と油分離器7との間に出口12bが連通連結された導出流路12の入口12aが接続され、モータ側ハウジング部4c2内の作動媒体、及び上記排油孔30から送られた油が導出流路12を介して油分離器7に供給される。なお、導出流路12の出口12bは、図1に破線で示すように、循環流路6におけるスクリュー式膨張機1と油分離器7との間に代えて、スクリュー式膨張機1の前記膨脹空間における入口と出口の中間(減圧部分)に接続するようにしてもよい。
また、図2に示すようにモータ側ハウジング部4c2の外側には、加熱手段としてのヒータ14が設けられており、このヒータ14によりモータ側ハウジング部4c2が加熱され、モータ側ハウジング部4c2内のモータ4b及びその近傍の作動媒体が加熱される。上記ヒータ14としては、種々のタイプの加熱手段を用いることができ、電気を熱に変換させる方式のものや、温かい液体を通す配管をモータ側ハウジング部4c2の外側に巻回したものなどが挙げられる。また、加熱手段は、モータ側ハウジング部4c2の外側に設ける必要はなく、モータ側ハウジング部4c2の肉部の中や、モータ側ハウジング部4c2の内側の空洞4d内に設けてもよい。
このように構成された第1実施形態に係るバイナリ発電装置50にあっては、ポンプ装置4が、ハウジング4c内において、ポンプ本体4aとモータ4bとが共に設けられ、且つ、駆動ギア18の軸18bと回転子24の軸(回転軸)とが連結された構成になっているので、従来のように、ハウジング4cの外部から、ハウジング4cに駆動ギア18の軸18bを通す貫通孔が不要となり、油漏れを確実に防止することができる。また、ハウジング4c内にポンプ本体4aおよびモータ4bの両方を設けた場合に生じる不都合を解消できる。つまり、ポンプ本体4aから吐出される作動媒体の圧力が空洞4d内の全域に伝わるため、モータ4b周りの作動媒体がモータ起動前に冷えて凝縮した液状になっていると、その状態で起動しようとしても液の攪拌による負荷が大きく、起動をすることができなくなる虞があるが、ヒータ14によりモータ側ハウジング部4c2の内部の作動媒体を加熱することで、モータ4b近傍の作動媒体が蒸発してガス状になり、これにより攪拌による負荷が小さくなってモータ4bを起動させることが可能になる。
また、この第1実施形態による場合には、ポンプ装置4が、モータ側ハウジング部4c2に導入口11と導出口13とを有し、導入口11には循環流路6から分岐し、その分岐点に入口10aを有する導入流路10の出口10bが接続され、導出口13にはモータ側ハウジング部4c2の内部の作動媒体を循環流路6へ戻す導出流路12の入口12aが接続されるので、循環流路6を流れる作動媒体が導入流路10を介して導入口11からモータ側ハウジング部4c2の内部に導入され、モータ4b近傍の導出口13から作動媒体が導出流路12を介して循環流路6へ戻される流れが形成されることになり、ヒータ14で蒸発しなかった液状の作動媒体を上記流れによって、ハウジング4c外へ送り出すことが可能になる。これによりモータ4b近傍における作動媒体の滞留が少なくなり、モータ4bの負荷が軽減されるので、モータ4bの起動がより一層容易になる。
更に、この第1実施形態による場合には、循環流路6から分岐する導入流路10の入口10aが、蒸発器5と膨張機1との間の部分であるので、導入流路10には蒸発器5を経たガス状の作動媒体が送られるので、モータ側ハウジング部4c2の内部における作動媒体のガス比率が増し、モータ4bの起動負荷の軽減がより一層顕著になる。
更にまた、この第1実施形態による場合には、給油孔28、29から供給された潤滑油が軸受20等を経て排油孔30からモータ側ハウジング部4c2内へ送られても、モータ側ハウジング部4c2内で混合した作動媒体と油とが導出口13を介して油分離器7に供給され、ここで分離されるので、潤滑油を送るラインをハウジング4cに別途設ける必要がない。よって、ポンプ装置4の構造及びバイナリ発電装置50の構造を簡潔にすることが可能になる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るバイナリ発電装置51の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を附している。
このバイナリ発電装置51にあっては、導入流路10に代えて、循環流路6におけるポンプ装置4と蒸発器5との間に入口31aが接続され、出口31bが導入口11に接続された導入流路31を用いている点のみが、第1実施形態と異なる。
このバイナリ発電装置51による場合には、ポンプ装置4から出た低温(液状)の作動媒体の一部が導入流路31を介してポンプ装置4に戻されるので、ポンプ装置4に設けたヒータ14により作動媒体が異常に加熱されることを回避することが可能になる。なお、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係るバイナリ発電装置52の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を附している。
このバイナリ発電装置52では、導入流路10に第1の開閉弁32を設け、導出流路12に第2の開閉弁33を設けており、これら開閉弁32、33が制御装置34により開閉制御される構成となっている。また、この制御装置34はヒータ14の加熱制御も行う。
上記制御装置34は、モータ4bの起動に際して、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33を閉じた状態でヒータ14によりモータ側ハウジング部4c2の内部の作動媒体を加熱し、モータ4bの起動時から所定時間経過後に、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33の両方を開けるとともにヒータ14による加熱を停止する。
この第3実施形態による場合には、以下の効果が得られる。すなわち、モータ4bを起動する前の循環流路6では均圧状態となっているため、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33の両方を開けてもモータ4b内部での作動媒体の流れが生じ難い。そこで、モータ4b起動前には、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33を閉じてモータ4b内部での作動媒体の流れが生じない状態にし、ヒータ14により作動媒体を加熱して蒸発させる。その後にモータ4bを起動し、そのモータ4b起動時から所定時間経過後に、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33の両方を開けることで、導入流路10の入口10aと導出流路12の出口12bとの圧力差に基づいてモータ4b内部での作動媒体に流れを生じさせ、この流れによりモータ4b内部に滞留する作動媒体が排出される。よって、その後に通常運転になると、モータ4b内部では前記作動媒体の流れが生じているので、ヒータ14による加熱を停止することができる。このヒータ14の加熱停止により不要な電力消費を無くすことが可能になる。
なお、この第3実施形態では、モータ4b起動前では、第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33を閉じてモータ4b内部での作動媒体の流れが生じない状態にし、ヒータ14により加熱しているが、本発明はこれに限らない。第1の開閉弁32及び第2の開閉弁33のいずれか一方のみを閉じてモータ4b内部での作動媒体の流れが生じない状態にし、ヒータ14により加熱してもよい。このようにしても同様の効果が得られる。また、導入流路10および導出流路12の片方に開閉弁を設け、モータ4b起動前ではその開閉弁を閉じ、モータ4b起動時から所定時間経過後に、閉じている開閉弁を開けるようにしてもよく、この場合においても、同様の効果が得られる。
1 膨張機
2 発電機
3 凝縮器
4 ポンプ装置
4a ポンプ本体
4b モータ
4c ハウジング
4c1 ポンプ側ハウジング部
4c2 モータ側ハウジング部
4d 空洞
5 蒸発器
6 循環流路
10 導入流路
11 導入口
12 導出流路
13 導出口
14 ヒータ(加熱手段)
18 駆動ギア
18b 軸(駆動軸)
19 従動ギア
30 排油孔(排油通路)
31 導入流路
32 第1の開閉弁
33 第2の開閉弁
34 制御装置
50、51、52 バイナリ発電装置

Claims (5)

  1. 液状の作動媒体を蒸発させる蒸発器と、上記蒸発器で発生した作動媒体蒸気に膨張仕事をさせる膨張機と、上記作動媒体蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を循環させるポンプ装置と、これら蒸発器、膨張機、凝縮器及びポンプ装置がこの順に直列接続された循環流路と、上記膨張機により駆動されて発電を行う発電機とを有するバイナリ発電装置において、
    上記ポンプ装置は、
    共に開口したポンプ側ハウジング部及びモータ側ハウジング部を有し、互いに開口の周縁部を突き合わせて両ハウジング部に跨る内部空洞を有する状態で連結されるハウジングと、
    上記ポンプ側ハウジング部の内部に設けられ、互いに噛み合う駆動ギア及び従動ギアを有するポンプ本体と、
    上記モータ側ハウジング部の内部に設けられるモータと、
    上記内部空洞に設けられ、一端部が上記駆動ギアの軸部を構成し、他端部が上記モータの回転する軸部を構成する軸と、
    上記モータ側ハウジング部に設けられ、そのモータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱する加熱手段とを具備しており、
    上記モータ側ハウジング部には、導入口と導出口とが設けられ、導入口には上記循環流路から分岐する導入流路の出口が接続されるとともに、上記導出口には上記モータ側ハウジング部の内部の作動媒体を上記循環流路へ戻す導出流路の入口が接続され、上記循環流路における上記導入流路の入口の接続部分の圧力が上記導出流路の出口の接続部分の圧力よりも大であることを特徴とするバイナリ発電装置。
  2. 上記導入流路の入口が、上記循環流路における上記蒸発器と上記膨張機との間であることを特徴とする請求項に記載のバイナリ発電装置。
  3. 上記導入流路の入口が、上記循環流路における上記ポンプ装置と上記蒸発器との間であることを特徴とする請求項に記載のバイナリ発電装置。
  4. 上記導入流路及び上記導出流路のうちの少なくとも一方に設けられた開閉弁と、
    上記モータの起動に際して、上記開閉弁を閉じた状態で上記加熱手段により上記モータ側ハウジング部の内部の作動媒体を加熱し、上記モータの起動時から所定時間経過後に、閉じている上記開閉弁を開けるとともに上記加熱手段による加熱を停止する制御を行う制御手段とを具備することを特徴とする請求項に記載のバイナリ発電装置。
  5. 上記ポンプ本体における上記駆動ギア及び従動ギアが、それぞれ軸と、各軸を受ける軸受部とを有し、かつ、上記ポンプ側ハウジング部には、各軸受部へ供給された潤滑油を上記モータ側ハウジング部へ排出する排油通路が設けられていることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のバイナリ発電装置。
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