JP2004044954A - ガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機及びその運転方法 - Google Patents

ガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機及びその運転方法 Download PDF

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JP2004044954A JP2002204763A JP2002204763A JP2004044954A JP 2004044954 A JP2004044954 A JP 2004044954A JP 2002204763 A JP2002204763 A JP 2002204763A JP 2002204763 A JP2002204763 A JP 2002204763A JP 2004044954 A JP2004044954 A JP 2004044954A
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Abstract

【課題】ガス軸受に供給される潤滑剤を格別な生成設備を必要とせず低コストでかつ少ない設置スペースで以って供給でき、ターボ冷凍機の圧縮機の全回転域において十分な軸受機能を発揮して軸受の焼き付き等の不具合の発生が回避され耐久性、信頼性が向上せしめられたガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機及びその運転方法及びその装置を提供する。
【解決手段】冷媒ガスを圧縮するインペラーがモータ等の駆動源により駆動される圧縮機軸に直結され該圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を冷却して凝縮せしめる凝縮器とを備えたターボ冷凍機において、前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス冷媒通路と前記圧縮機のガス軸受とを接続し該凝縮器内を含むガス冷媒通路内のガス冷媒を該ガス軸受に導く軸受ガス供給通路を備えてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源により駆動され冷媒ガス圧縮用のインペラーが取付けられた圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を凝縮せしめる凝縮器とを備えたターボ冷凍機及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ターボ冷凍機における圧縮機の軸受は、潤滑油による潤滑方式が高速回転では軸受の動力損失が大きいことから、加圧ガスを軸受に導きガス膜にて回転軸(圧縮機軸)を支持するガス軸受が用いられるようになってきた。
該ガス軸受としては、圧縮機ケース内における軸受周囲のガスを用いる動圧型ガス軸受、及びターボ冷凍機の外部に設けられた高圧源からの高圧ガスを用いる静圧型ガス軸受が採用されている。
【0003】
また、特開2000−45991号には、前記ターボ冷凍機における圧縮機の軸受として、冷凍サイクルの液冷媒を用いる技術が提供されている。かかる技術においては、蒸発器の液溜めからポンプにより圧縮機に設けられた冷媒ヘッダーに液冷媒を送り、該冷媒ヘッダーから圧縮機の軸受に液冷媒を供給して該軸受の潤滑を行っている。
そして、前記軸受部においてガス化した冷媒は、冷却器によって冷却して液化し、前記蒸発器の液溜めに戻している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記ターボ冷凍機における圧縮機の軸受として、動圧型ガス軸受を用いる方式では軸受の負荷能力を圧縮機軸の回転数に依存するため、圧縮機の低回転運転域では十分な軸受機能を果たし得ず、軸受の焼き付き等を誘発し易い。
また、静圧型ガス軸受を用いる方式では圧縮機軸の全回転運転域において十分な軸受機能を発揮できるが、ターボ冷凍機の外部に高圧ガスを生成する高圧源を設置することを要するため、かかる格別な設備の設置により、装置コストが高くなるとともにターボ冷凍機システムの設置スペースも増大する。
【0005】
一方、特開2000−45991号にて提供されている手段にあっては、ターボ冷凍機における冷凍サイクルの液冷媒の一部を軸受潤滑剤として用いるため、格別な潤滑剤生成設備は必要としないが、軸受部にてガス化した冷媒を冷却して液化せしめるための格別な装置を必要とし、装置が複雑であり装置コストも高くなる。
また、ターボ冷凍機用圧縮機の低回転運転域では液冷媒の流量が少ないため、殊に低回転高負荷運転時には潤滑不足により軸受の焼き付きを誘発するおそれがある、
等の問題点を有している。
【0006】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、ガス軸受に供給される潤滑剤を格別な生成設備を必要とせず低コストでかつ少ない設置スペースで以って供給でき、ターボ冷凍機の圧縮機の全回転域において十分な軸受機能を発揮して軸受の焼き付き等の不具合の発生が回避され、耐久性、信頼性が向上せしめられたガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機及びその運転方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、モータ等の駆動源により駆動され冷媒ガスを圧縮するインペラーが取付けられた圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を冷却して凝縮せしめる凝縮器とを備えたターボ冷凍機において、前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス冷媒通路と前記圧縮機のガス軸受とを接続し該凝縮器内を含むガス冷媒通路内のガス冷媒を該ガス軸受に導く軸受ガス供給通路を備えてなることを特徴とするガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機を提案する。
【0008】
請求項2記載の発明は請求項1に加えて、前記凝縮器内から開閉弁を備えたガス冷媒管を介して供給されるガス冷媒を蓄圧するアキュムレータと、該アキュムレータ内のガス冷媒を加熱するヒータと、前記アキュムレータと前記ガス軸受とを接続し該アキュムレータ内の加熱ガス冷媒を該ガス軸受に導く軸受ガス供給通路とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
さらに請求項3記載の発明は請求項2に加えて、前記凝縮器へのガス冷媒通路からの第1の軸受ガス供給通路と前記アキュムレータからの第2の軸受ガス供給通路との合流部に、該第1の軸受ガス供給通路と前記ガス軸受との接続あるいは前記第2の軸受ガス供給通路と前記ガス軸受との接続を切り換える切換弁を設けるとともに、該切換弁を切り換え操作する切換弁操作装置とを備えてなる。
【0010】
そして好ましくは請求項3に加えて請求項4のように、前記アキュムレータ内のガス冷媒を過熱するヒータの作動、遮断を操作するヒータ操作装置を備えるとともに、ターボ冷凍機の運転状態によって前記切換弁操作装置及びヒータ操作装置の作動を制御するコントローラを備えてなるのがよい。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の装置による運転方法の装置の発明に係り、モータ等の駆動源により駆動され冷媒ガスを圧縮するインペラーが取付けられた圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を冷却して凝縮せしめる凝縮器とを備えてなるターボ冷凍機の運転方法において、ターボ冷凍機の起動時を含む一定回転数以下の低回転運転時には前記凝縮器内からガス冷媒をアキュムレータに導入して該アキュムレータ内にてヒータにより加熱し、該アキュムレータ内の加熱ガス冷媒を前記ガス軸受に供給し、前記一定回転数を超える高回転運転時には前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス通路のガスを直接に前記ガス軸受に供給することを特徴とする。
【0012】
かかる発明によれば、圧縮機と凝縮器とを接続するガス冷媒通路から、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒の一部を圧縮機のガス軸受に導き、かかる高圧のガス冷媒のガス膜にて圧縮機軸を支持する。
これにより、ターボ冷凍機の冷凍サイクルにおける高圧ガス冷媒の一部をガス軸受に利用することによって、静圧型ガス軸受と同様な軸受機能を発揮せしめることが可能となる。従って、前記静圧型ガス軸受のようにターボ冷凍機の外部に高圧ガス生成用の格別な高圧源を設置することなく、ターボ冷凍機システムの装置コストを低くかつ設置スペースを増大することなく、該静圧型ガス軸受と同様な軸受機能を発揮せしめることができる。
【0013】
また、かかる発明によれば、請求項2ないし5のように、凝縮器内のガス冷媒をアキュムレータに導き該アキュムレータ内においてヒータによりガス冷媒を加熱することにより昇圧せしめ、この加熱昇圧ガス冷媒をガス軸受に導入可能に構成し、前記ガス冷媒通路からガス軸受に接続される第1の軸受ガス供給通路と前記アキュムレータからガス軸受に接続される第2の軸受ガス供給通路とを切換弁により切り換え可能に構成したので、前記切換弁の切り換えによって、圧縮機の低回転運転域では前記アキュムレータにおいて加熱昇圧せしめられたガス冷媒をガス軸受に導入することができ、圧縮機の低回転運転域においても所要のガス圧力が保持できて十分な軸受機能を発揮することができる。
【0014】
そして、圧縮機の回転数が増大して一定回転数を超える高回転運転になり圧縮機出口のガス圧力が前記所要のガス圧力に達すると、コントローラより前記切換弁を操作して、前記アキュムレータからの加熱昇圧ガス冷媒のガス軸受への供給を遮断し、前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス通路のガスを前記ガス軸受に直接供給する。
【0015】
従って、かかる発明によれば、圧縮機出口のガス圧力がガス軸受の機能を発揮し得る圧力に達しない低回転運転域では、前記アキュムレータにおいて加熱昇圧せしめられたガス冷媒をガス軸受に供給することにより圧縮機の低回転運転域においても所要のガス圧力が保持し、圧縮機出口のガス圧力が前記所要のガス圧力に達すると前記アキュムレータからの加熱昇圧ガス冷媒の供給を遮断して圧縮機出口のガス冷媒を供給してガス軸受のガス圧力を所要のガス圧力に安定して保持できる。
これにより、圧縮機の全回転運転域において十分な軸受機能を発揮せしめることができ、軸受の焼き付き等の不具合の発生が回避され、圧縮機の耐久性、信頼性を向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0017】
図1は本発明の実施例に係るターボ冷凍機における圧縮機軸受ガス供給システムの全体構成図、図2は前記実施例における圧縮機軸受近傍の断面図である。
【0018】
全体構成を示す図1において、1は冷媒を凝縮圧力まで加圧する圧縮機で、該圧縮機1の詳細構造は後述する。2は凝縮器、3は膨張弁、4は蒸発器、32は前記圧縮機1の冷媒出口と凝縮器2とを接続する冷媒管、33は凝縮器2の凝縮液溜め2aから膨張弁3を経て蒸発器4の蒸発液溜め4aに接続される冷媒管である。
かかる構成からなる冷凍サイクルにおいて、前記圧縮機1のインペラー17で凝縮圧力まで加圧されたガス冷媒は冷媒管32を通って凝縮器2に入り、該凝縮器2において冷却配管2bからの冷却水に放熱することによって液化され、凝縮液溜め2aに溜まる。
該凝縮液溜め2a内の高圧の液冷媒は冷媒管33を通って膨張弁3に達し、該膨張弁3の絞り作用によって蒸発可能な圧力まで減圧し、冷媒管33を通って蒸発器4の蒸発液溜め4aに送られる。該蒸発液溜め4a内の低温、低圧の液冷媒は冷水配管4bの水と熱交換しその蒸発潜熱で水を冷却することにより蒸発しガス化して冷媒管31を通って前記圧縮機1に送られる。
【0019】
6はアキュムレータで、前記凝縮器2のガス層部からガス冷媒管36を通してガス冷媒が導入される。41は該ガス冷媒管36の管路を開閉する開閉弁である。10はコントローラ、40は該コントローラ10からの制御信号により該開閉弁41を開閉操作する開閉弁操作装置である。
7は前記アキュムレータ6内に設置されて該アキュムレータ6内に導入されたガス冷媒を加熱するヒータである。8は前記コントローラ10からの制御信号により該ヒータ7の作動、遮断を操作するヒータ操作装置である。
【0020】
5は三方電磁弁にて構成された切換弁である(三方電磁弁に限らず3方向に開閉機能を有する電磁弁であればよい)。該切換弁5の2つの入口ポートには前記アキュムレータ6からの冷媒管35及び前記圧縮機1出口の冷媒管32から分岐された冷媒管34が接続され、1つの出口ポートには後述する圧縮機1の2つのガス入口20、21への軸受ガス供給管37、38が接続されている。
【0021】
前記圧縮機1の詳細を示す図2において、11はモータケース、18は該モータケース11に固着された圧縮機ケース、14は前記モータケース11の内部に固定支持されたモータステ―タである。12は圧縮機軸で両端部にモータロータ13及びインペラー17が固着されている。26は該圧縮機ケース18に設けられた冷媒出口で前記凝縮器2への冷媒管32に接続されている。25は該圧縮機ケース18に設けられた冷媒入口で前記蒸発器4からの冷媒管31に接続されている。
以上に示す圧縮機1の構造は従来のものと同様である。
【0022】
15及び16は前記モータケース11に固定されて前記圧縮機軸12の両端部を軸支するジャーナル、スラスト軸受及びジャーナル軸受である。19は前記圧縮機軸12に固定されて前記ジャーナル、スラスト軸受15の側面15cに摺接するスラストカラーである。
22は前記モータケース11内の一方側に形成された環状溝で、内周側が前記ジャーナル、スラスト軸受15内に形成されたジャーナル用ガス孔15a及びスラストカラー側の側面15cに開口するスラスト用ガス孔15bに連通されている。
24は前記モータケース11内の他方側に形成された環状溝で、内周側が前記ジャーナル軸受16内に形成されたジャーナル用ガス孔16aに連通されている。
【0023】
20は前記一方側の環状溝22に連通されるガス入口で、前記切換弁5からの軸受ガス供給管37に接続されている。21は前記他方側の環状溝24に連通されるガス入口で、前記切換弁5からの軸受ガス供給管38に接続されている。23は前記一方側の環状溝22の両側をシールするOリング、27は前記他方側の環状溝24の両側をシールするOリングである。
【0024】
かかる構成からなるターボ冷凍機における圧縮機軸受ガス供給システムにおいて、圧縮機1出口のガス圧力がガス軸受(ジャーナル、スラスト軸受15及びジャーナル軸受16)の機能を発揮し得る圧力に達しない低回転運転域では、圧縮機1の起動時を含む低回転運転域では、前記コントローラ10からの制御信号により開閉弁操作装置40が開閉弁41を開き、ヒータ操作装置8がヒータ7を作動させ、さらに切換弁操作装置9が切換弁5をアキュムレータ6からの冷媒管35とジャーナル、スラスト軸受15への軸受ガス供給管37及びジャーナル軸受16への軸受ガス供給管38とを接続せしめる。
【0025】
これにより、凝縮器2内のガス冷媒はガス冷媒管36及び開閉弁41を通ってアキュムレータ6導かれ、該アキュムレータ6内においてヒータ7により加熱されて圧力が上昇する。そして、この加熱昇圧ガス冷媒は前記切換弁5を通り、軸受ガス供給管37を介してジャーナル、スラスト軸受15のガス入口20に導かれるとともに、軸受ガス供給管38を介してジャーナル軸受16のガス入口21に導かれる。
【0026】
そして、図2に示されるように、前記ガス入口20に導かれた加熱昇圧ガス冷媒は環状溝22に入って全周に分布してからジャーナル用ガス孔15aを通ってラジアル軸受面に供給されてラジアルガス膜を形成するとともに、スラスト用ガス孔15bを通ってスラストカラー側の側面15cに供給されてスラストガス膜を形成してラジアル荷重及びスラスト荷重を支持する。
また、前記ガス入口21に導かれた加熱昇圧ガス冷媒は環状溝24に入って全周に分布してからジャーナル用ガス孔16aを通ってラジアル軸受面に供給されてラジアルガス膜を形成しラジアル荷重を支持する。
【0027】
ここで、前記コントローラ10には、圧縮機1出口のガス圧力がガス軸受(ジャーナル、スラスト軸受15及びジャーナル軸受16)の機能を発揮し得る圧力になる圧縮機1の一定回転数あるいはターボ冷凍機の起動後の経過時間(つまりタイマー機能)が予め設定されている。
そして、前記コントローラ10は、前記圧縮機1の回転数が予め設定された一定回転数を超えるか、あるいはターボ冷凍機の起動後予め設定された一定時間を経過して、該圧縮機1が高回転運転になり、圧縮機1出口のガス圧力がガス軸受(ジャーナル、スラスト軸受15及びジャーナル軸受16)の機能を発揮し得る圧力に達すると、前記切換弁操作装置9に制御信号を送り切換弁5を圧縮機1出口側の冷媒管34と前記ジャーナル、スラスト軸受15への軸受ガス供給管37及びジャーナル軸受16への軸受ガス供給管38とを接続せしめるように切り換える。
【0028】
さらに前記コントローラ10は、前記ヒータ操作装置8を介してヒータ7を遮断する。また必要に応じて、前記開閉弁操作装置40を介して開閉弁41を閉じ前記アキュムレータ6内へのガス冷媒の供給を遮断する。
これにより、高圧になった前記圧縮機1出口のガス冷媒は、冷媒管34及び切換弁5を通り、軸受ガス供給管37を介してジャーナル、スラスト軸受15のガス入口20に導かれるとともに、軸受ガス供給管38を介してジャーナル軸受16のガス入口21に導かれて、前記と同様な軸受作用をなす。
【0029】
かかる実施例によれば、凝縮器2内のガス冷媒をアキュムレータ6に導き該アキュムレータ6内においてヒータ7によりガス冷媒を加熱することにより昇圧せしめ、この加熱昇圧ガス冷媒をガス軸受(ジャーナル、スラスト軸受15及びジャーナル軸受16)に導入可能に構成したので、前記切換弁5の切り換えによって、圧縮機の低回転運転域では前記アキュムレータ6において加熱昇圧せしめられたガス冷媒を前記ガス軸受に導入することができ、圧縮機1の低回転運転域においても所要のガス圧力が保持できて十分な軸受機能を発揮することが可能となる。
【0030】
そして、圧縮機1の回転数が増大して前記一定回転数を超える高回転運転になり圧縮機1出口のガス圧力が所要のガス圧力に達すると、コントローラ10により前記切換弁5を操作することにより、前記アキュムレータ6からの加熱昇圧ガス冷媒のガス軸受への供給を遮断し、前記圧縮機1出口側のガスを前記ガス軸受に直接供給することが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、ターボ冷凍機の冷凍サイクルにおける高圧ガス冷媒の一部をガス軸受に利用することによって、静圧型ガス軸受と同様な軸受機能を発揮せしめることが可能となる。従って、前記静圧型ガス軸受のようにターボ冷凍機の外部に高圧ガス生成用の格別な高圧源を設置することなく、ターボ冷凍機システムの装置コストを低くかつ設置スペースを増大することなく、該静圧型ガス軸受と同様な軸受機能を発揮せしめることができる。
【0032】
また本発明によれば、圧縮機出口のガス圧力がガス軸受の機能を発揮し得る圧力に達しない低回転運転域では、前記アキュムレータにおいて加熱昇圧せしめられたガス冷媒をガス軸受に供給することにより圧縮機の低回転運転域においても所要のガス圧力が保持し、圧縮機出口のガス圧力が前記所要のガス圧力に達すると前記アキュムレータからの加熱昇圧ガス冷媒の供給を遮断して圧縮機出口のガス冷媒を供給してガス軸受のガス圧力を所要のガス圧力に安定して保持できる。これにより、圧縮機の全回転運転域において十分な軸受機能を発揮せしめることができ、軸受の焼き付き等の不具合の発生が回避され、圧縮機の耐久性、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るターボ冷凍機における圧縮機軸受ガス供給システムの全体構成図である。
【図2】前記実施例における圧縮機軸受近傍の断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 凝縮器
3 膨張弁
4 蒸発器
5 切換弁
6 アキュムレータ
7 ヒータ
8 ヒータ操作装置
9 切換弁操作装置
10 コントローラ
15 ジャーナル、スラスト軸受
16 ジャーナル軸受
17 インペラー
19 スラストカラー
20、21 ガス入口
22、24 環状溝
36 ガス冷媒管
37、38 軸受ガス供給管
40 開閉弁操作装置
41 開閉弁

Claims (5)

  1. モータ等の駆動源により駆動され冷媒ガスを圧縮するインペラーが取付けられた圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を冷却して凝縮せしめる凝縮器とを備えたターボ冷凍機において、前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス冷媒通路と前記圧縮機のガス軸受とを接続し該凝縮器内を含むガス冷媒通路内のガス冷媒を該ガス軸受に導く軸受ガス供給通路を備えてなることを特徴とするガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機。
  2. 前記凝縮器内から開閉弁を備えたガス冷媒管を介して供給されるガス冷媒を蓄圧するアキュムレータと、該アキュムレータ内のガス冷媒を加熱するヒータと、前記アキュムレータと前記ガス軸受とを接続し該アキュムレータ内の加熱ガス冷媒を該ガス軸受に導く軸受ガス供給通路とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機。
  3. 前記ガス冷媒通路からの第1の軸受ガス供給通路とアキュムレータからの第2の軸受ガス供給通路との合流部に、該第1の軸受ガス供給通路と前記ガス軸受との接続あるいは前記第2の軸受ガス供給通路と前記ガス軸受との接続を切り換える切換弁を設けるとともに、該切換弁を切り換え操作する切換弁操作装置を備えてなることを特徴とする請求項2記載のガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機。
  4. 前記アキュムレータ内のガス冷媒を過熱するヒータの作動、遮断を操作するヒータ操作装置を備えるとともに、ターボ冷凍機の運転状態によって前記切換弁操作装置及びヒータ操作装置の作動を制御するコントローラを備えてなることを特徴とする請求項3記載のガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機。
  5. モータ等の駆動源により駆動され冷媒ガスを圧縮するインペラーが取付けられた圧縮機軸をガス軸受にて支持するように構成された圧縮機と、該圧縮機にて加圧されたガス冷媒を冷却して凝縮せしめる凝縮器とを備えてなるターボ冷凍機の運転方法において、ターボ冷凍機の起動時を含む一定回転数以下の低回転運転時には前記凝縮器内からガス冷媒をアキュムレータに導入して該アキュムレータ内にてヒータにより加熱し、該アキュムレータ内の加熱ガス冷媒を前記ガス軸受に供給し、前記一定回転数を超える高回転運転時には前記圧縮機と凝縮器とを接続するガス通路のガスを直接に前記ガス軸受に供給することを特徴とするガス軸受付き圧縮機を備えたターボ冷凍機の運転方法。
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