JP2006233756A - 窓枠およびこれを備えた窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】障子が装着される主窓枠を、屋内側から簡単に交換することができる窓枠およびこれを備えた窓を提供することを課題とする。
【解決手段】 外壁躯体Aに取り付けられ、主窓枠4との連結部79,91,106を備えた捨て枠(支持枠)3と、この捨て枠3の連結部79,91,106に取外し可能に連結されたる主窓枠4とを備え、主窓枠4は、捨て枠3に対し屋内側に着脱可能に構成されている。従って、主窓枠4を屋内側に引き出すことにより、主窓枠4を開口部および捨て枠3から屋内側に離脱させることができ、また、逆の手順で主窓枠4を開口部および捨て枠3に装着することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、外壁躯体に取り付けられる支持枠と、この支持枠に連結され、かつ障子が装着される主窓枠とから成る窓枠およびこれを備えた窓に関するものである。
この種の従来の窓枠として、外壁開口部に装着した支持枠と、支持枠の枠内に、障子が装着される主窓枠を着脱自在に嵌合させたものが、知られている(例えば、特許文献1参照)。支持枠には、その見込み方向の両端部に、内装材に係合する内装材保持部、および外装材に係合する外装材保持部(外壁係合片部)が形成されている。また、支持枠に対し主窓枠の見込み寸法は、十分に短く構成されており、主窓枠は、屋外側から支持枠の枠内に嵌め込むようにして、屋外側から着脱自在に装着されている。これにより、外装材および内装材の改修を必要とすることなく、主窓枠(および障子)を簡単に交換することができると共に、異種の主窓枠(および障子)への改修が可能になる。
特開平11−131915号公報(第2頁、図1、図3)
このような、従来の窓枠(窓)では、主窓枠を屋外側から着脱させる構造であるため、例えば2階以上の階層における主窓枠の改修工事では、足場を設置する必要があり、工事全体として大掛かりになる問題があった。
本発明の目的は、障子が装着される主窓枠を、屋内側から簡単に交換することができる窓枠およびこれを備えた窓を提供することにある。
本発明の窓枠は、外壁躯体に取り付けられ、主窓枠との連結部を備えた支持枠と、この支持枠の連結部に取外し可能に連結されたる主窓枠とを備え、支持枠の下枠には、主窓枠を下側から支持する断面略凹状の下枠支持部と、この下枠支持部よりも上方に延びる立設片部とが形成され、主窓枠の下枠には、下枠支持部に係止する下向きの係止片部が形成され、前記立設片部の室内側および前記係止片部の室外側のいずれか一方には、他方に当接する下シール部材が設けられ、前記下枠支持部に前記係止片部を載置した状態で前記主窓枠を室内側から室外側に向かって前記支持枠に回動載置することで、前記立設片部と前記係止片部との間に挟んだ前記下シール部材を押圧可能に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、主窓枠を室内側に引き出すことにより、主窓枠を開口部および支持枠から室内側に離脱させることができる。また、逆の手順で主窓枠を開口部および支持枠に装着(連結)することができる。また、外装材(外壁仕上げ材)が支持枠に係合していても、この捨て枠は、開口部への装着状態を維持するため、外装材の改修を必要としない。なお、主窓枠の対向する枠とは、上枠および下枠の関係、並びに両縦枠の関係を言う。
また、主窓枠を装着するときに、その係止片部を支持枠の下枠支持部に載せ込むことができ、主窓枠の装着作業を容易に行うことができる。特に、下枠支持部が断面略凹状に形成されているため、下枠支持部に主窓枠を載せ込んだ状態で、主窓枠が見込み方向に位置ずれすることがなく、主窓枠の支持枠への位置合わせやその後のビス止め等の作業を、安定に行うことができる。
さらに、主窓枠を幾分傾けた状態で下枠支持部に載せ込むようにし、その後、主窓枠を支持枠に押し付けるようにすれば、下シール部材が、支持枠の立設片部と主窓枠の係止片部との間に挟持される。すなわち、主窓枠を下枠支持部に単純に載せ込むだけで、下枠廻りに下シール部材を介装することができ、シールのための特別な作業を必要としない。
この場合、断面方向において、下枠支持部の室内側には、斜め上向きに延在する傾斜片部が形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、下枠支持部に主窓枠を載せ込むときに、傾斜片部をガイドにしてこれを行うことができ、下枠支持部の溝幅が狭くても、主窓枠を簡単に載せ込むことができる。
また、前記支持枠の下枠には、前記下枠支持部よりも上方かつ前記立設片部よりも下方位置から室外側に延びる下枠本体部が形成され、前記下枠支持部と前記係止片部とは、前記下枠本体部よりも下方位置で当該下枠支持部および係止片部を貫通する固定具により固定されることが好ましい。
この構成によれば、室内外に延びる下枠本体部の下方に形成した下枠支持部に主窓枠の係止片部を載置するとともに、下枠支持部と係止片部とをビス等の固定具で固定する連結作業と同時に、下枠本体部の上方に形成した立設片部と主窓枠の係止片部とが下シール部材でシールされるため、特別なシール作業を必要とせず、主窓枠の支持枠への連結作業を容易にすることができる。また、下枠本体部よりも下方の位置で下枠支持部と係止片部とを固定具により固定することで、この貫通孔の上方が下枠本体部で覆われることになるため、貫通孔から室内側への雨水等の浸入を防止することができ、止水性を確保することができる。
これらの場合、主窓枠は、係止片部が外壁係合片部である半外付けの窓枠を利用したものであることが、好ましい。
この構成によれば、生産個数が極端に多く且つ最も製品種別の多い半外付けの窓枠を主窓枠に利用することで、既存の主窓枠と、障子と共に種別の異なる窓枠、或いは障子と共に機能の異なる主窓枠等を、自由に選択して交換することができる。
本発明の窓は、上記いずれかの窓枠と、この窓枠を構成する主窓枠に装着した障子とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、内装材および外装材の改修を必要とすることなく、障子と共に主窓枠を、室内側から簡単に改修することができる。また、改修において、障子と共に異なる種別の主窓枠を設けることができる。
以上のように、本発明の窓枠およびこれを備えた窓によれば、主窓枠と共に障子を室内側に着脱することができる。すなわち、少なくとも外装材の改修を必要とすることなく、窓の機能部分を室内側から簡単に交換することができる。したがって、足場等の付帯工事を必要とすることなく且つ低コストで、窓回りのリフォームを行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る窓枠を適用した引違い窓について説明する。図1および図2に示すように、第1実施形態の引違い窓1は、外壁開口部Aの屋内側に主窓部2を構成すると共に、屋外側にて外壁開口部Aに固定される支持枠としての捨て枠3を設けたものである。主窓部2は、捨て枠3に連結される主窓枠4とこれに装着した引違い形式の障子5および網戸6とから成り、主窓枠4は、外壁開口部Aの見込み内に収まるように配設されている。主窓枠4と捨て枠3とは、主窓部2の見込み方向中間位置で水密に連結されており、引違い窓1の窓枠を構成している。
主窓枠4は、最も生産個数の多い、いわゆる半外付けの窓枠をそのまま利用したものである。このため、これを外壁開口部Aに適切に装着すべく、外壁開口部Aの屋内側には四周に亘ってスペーサブロック7が設けられており、主窓枠4の屋内側半部はこのスペーサブロック7を枕にして、取り付けられている。屋内側の内装材Bとの見切り部分には、四周に亘ってサブブロック8が設けられており、主窓枠4の屋内側端部は、このサブブロック8にビス止めされている。また、サブブロック8と内装材Bの端部とを覆うように、窓額縁9が取り付けられている。そして、詳細は後述するが、本実施形態の引違い窓1では、窓額縁9およびスペーサブロック7を取り外すことで、主窓枠(および障子5)4を捨て枠3から離脱させ、屋内側から交換できるようになっている。
主窓部2は、屋内側の見えがかり部分に樹脂材を組み込み且つ屋内外の中間に断熱材24をサンドイッチ(下枠のみ)したものであり、屋内側の意匠性を考慮すると共に、屋内外間の断熱性を考慮したものである。そして、主窓部2は、主窓枠4に、屋外側の外障子5A、屋内側の内障子5Bおよび網戸6を開閉自在に組み込んで構成されている。
主窓枠4は、アルミニウム形材の金属枠11と、金属枠11の屋内側に添設した樹脂製の装飾枠12とで構成されている。すなわち、上枠、下枠および両縦枠から成る主窓枠4は、屋外側の金属枠11と屋内側の装飾枠12とで構成されている。特に詳細は図示しないが、内外各障子5A,5Bは、アルミニウム形材の金属框と、金属框の屋内側に添設した樹脂製の装飾框と、これら框体に組み込んだ複層ガラス等のパネル体で構成されている。
金属枠11は、金属上枠21、金属下枠22および左右の両金属縦枠23,23を方形に枠組みして構成されている。また、金属下枠22は、中間に樹脂製の断熱材24を挟んで外側金属下枠22Aと内側金属下枠22Bとで構成されている。この場合、断熱材24は、外側金属下枠22Aの屋内側端に設けたあり溝と内側金属下枠22Bの屋外側端に設けたあり溝とにより、見込み方向の両端部を接合するようにして挟持されている。
金属上枠21は、略水平に延びる金属上枠本体27と、金属上枠本体27から下垂した網戸上レール28および外側上レール29と、金属上枠本体27の屋内側端から屈曲して延びる装飾枠取付部30と、金属上枠本体27の略中間位置から上方に延びると共にスペーサブロック7に添設した上連結片部31とで一体に形成されている。また、金属上枠21の外側上レール29の位置から屋内端を越えて樹脂上カバー枠33が設けられ、また樹脂上カバー枠33の下面に金属カバー枠34が設けられている。そして、抱き合わせるようにして垂設した樹脂上カバー枠33の垂下片と金属カバー枠34の垂下片とにより、下向きの内側上レール35が形成されている。
外側金属下枠22Aは、段付き中空形状の金属下枠本体37と、金属下枠本体37から上方に延びる網戸下レール38および外側下レール39と、金属下枠本体37の屋外側端から下垂する下向き掛止片部40と、金属下枠本体37の屋内側端から屈曲して延びる下水返し部41と、下水返し部41から上方に延びる内側下レール42と、金属下枠本体37の屋内側端から下垂した下連結片部(係止片部)43と、で一体に形成されている。また、内側下レール42の屋外側には、シールを取り付けるためのシール取付枠45が設けられている。内側金属下枠22Bは、内側下レール42と対峙する下鉛直片47と、上記のサブブロック8に固定される下水平片48とで逆「L」字状に形成されている。
各金属縦枠23は、見込み方向に延在する金属縦枠本体50と、金属縦枠本体50から内向き延びる外側折曲げ片51および障子引寄せ片52と、金属縦枠本体50の屋外側端から外側に突出したL字掛止片部53と、金属縦枠本体50の見込み方向中間位置から内向き延びるシール取付け部54と、金属縦枠本体50の屋内側端部に設けたブロック突当て部55と、金属縦枠本体50の見込み方向中間位置から外向きに延びる縦連結片部56と、で一体に形成されている。但し、内障子が当接する図示右側の金属縦枠23では、障子引寄せ片52が屋内側に寄った位置に形成され、且つ障子引寄せ片52の近傍には仕切り片57が形成されている。
このように構成された金属枠11は、その上連結片部31、下連結片部43および両縦連結片部56,56が、見付け方向外側に鍔状に張り出しており、転用した半外付けの窓枠(主窓枠4)における本来の外壁係合片部であるが、実施形態のものは、この部分が捨て枠3との連結部位となる主窓枠連結片部を構成している。
一方、装飾枠12は、装飾上枠61、装飾下枠62、両装飾縦枠63,63を方形に枠組みして構成されている。装飾上枠61は、上記の樹脂上カバー枠33と一体に形成されている。装飾下枠62は、内側下レール42から屋内側端までの内側金属下枠22Bの上面を覆うように設けられている。また、図示左側の装飾縦枠63は、見込み方向において、金属縦枠23と重なるようしてシール取付け部45の位置から屋内側端まで延設し、図示右側の装飾縦枠63は、障子引寄せ片52の位置から屋内側端まで延設している。
捨て枠3は、いずれもアルミニウムの押出し形材である捨て上枠(支持上枠)71、捨て下枠(支持下枠)72および両捨て縦枠(支持縦枠)73,73を四周枠組みして構成されている。捨て上枠71は、水平に延在する捨て上枠本体76と、捨て上枠本体76の屋外側端から上方に延びる上外壁係合片部77と、捨て上枠本体76の略中間位置から下垂する上外壁見切り片部78と、捨て上枠本体76の屋内側端から下方に延びる上枠連結片部79と、で一体に形成されている。
上外壁見切り片部78の上部には、屋外側に向かって突出するように係止突起81が形成されており、この係止突起81に外壁仕上げ材Cの下地となる上部下地ブロック82が係止されている。すなわち、外壁仕上げ材Cは、上記の上外壁係合片部77を押さえると共に上部下地ブロック82を押さえ、上外壁見切り片部78の位置まで内側に巻き込むように施工されている。上枠連結片部79には、金属上枠21の上連結片部31が平行に対面しており、上枠連結片部79の下部には、上連結片部31を貫通して螺合するビス(固定具)用のねじ込み凹部83が形成されている。
捨て下枠72は、略水平に延在する捨て下枠本体87と、捨て下枠本体(支持下枠本体)87の屋外側端から前方に延びる水切り片部88と、捨て下枠本体87の屋外側端から下垂する下外壁係合片部89と、捨て下枠本体87の屋外側端から略横「L」字状に屋内側に延びる上向き掛止片部90と、捨て下枠本体87の屋内側端から上方に延びる立設片部91と、捨て下枠本体87の屋内側端から「U」字状に延びる下枠支持部92と、下枠支持部92の屋内側上端部から斜め屋内側に延びる傾斜片部93と、下枠支持部92の屋内側下端部から「L」字状に延びる後脚部94と、で一体に形成されている。そして、傾斜片部93の先端および後脚部94の先端がスペーサブロック7に位置決めされるように当接している。
下外壁係合片部89は、外壁仕上げ材Cにより押さえられており、外壁仕上げ材Cは水切り片部88の下面位置まで施工されている。上向き掛止片部90の先端部は、鈎状に折り返されており、この部分が前シール部材95を介して金属下枠22の下向き掛止片部40に掛止されている。立設片部91には、上端部と中間部との2箇所に小突起96,96が形成されており、この上下両小突起96,96間にしたシール部材99が装着されている。また、傾斜片部93は、立設片部91に対し上部が十分に開くように傾斜し、捨て枠3に対する主窓枠4の着脱を適切にガイドできるようになっている。
この場合、金属下枠22の下連結片部(掛止片部)43は、傾斜片部93を案内にして下枠支持部92に着座するようにして係止され、またこの状態で、立設片部91と金属下枠22の下連結片部43とが小突起96の突出寸法分、間隙を存して対面している。すなわち、立設片部91と下連結片部43とにより下シール介設部98が構成されており、この下シール介設部98に捨て下枠72と金属下枠22とを水密にシールする下シール部材99が介設されている。なお、図中の符号100は、捨て下枠本体87の上面に侵入した雨水を排水するための水抜き部材である。
各捨て縦枠73は、見込み方向に延在する捨て縦枠本体(支持縦枠本体)103と、捨て縦枠本体103の屋外側端から見付け方向の外側に延びる縦外壁係合片部104と、捨て縦枠本体103の見込み方向の略中間位置から内側に延びる縦外壁見切り片部105と、捨て縦枠本体103の屋内側が端部から内側に延びる縦枠連結片部106と、で一体に形成されている。
縦外壁見切り片部105の基部寄りには、屋外側に向かって突出するように係止突起109が形成されており、この係止突起109に外壁仕上げ材Cの下地となる側部下地ブロック110が係止されている。この場合、外壁仕上げ材Cは、上記の外壁係合片部104を押さえると共に側部下地ブロック110を押さえ、縦外壁見切り片部105の位置まで内側に巻き込むように施工されている。
縦外壁見切り片部105の先端部は、金属縦枠23のL字掛止片部53の部分に外側から当接している。また、縦枠連結片部106には、金属縦枠23の縦連結片部56が平行に対面しており、縦枠連結片部106の基部側には、縦連結片部56を貫通して螺合するビス(固定具)用のねじ込み凹部112が形成され、先端側には、縦シール装着部113が形成されている。そして、この縦シール装着部113と金属縦枠23の縦連結片部56とが間隙を存して対峙している。すなわち、縦シール装着部113と縦連結片部56とにより縦シール介設部115が構成されており、この縦シール介設部115に捨て縦枠73と金属縦枠23とを水密にシールする縦シール部材116が介設されている。
このように構成された捨て枠3は、その上枠連結片部79、下枠連結片部91および両縦枠連結片部106,106が、見付け方向内側に張り出しており、主窓部連結片部に対面する捨て枠連結片部(連結部)を構成している。そして、この下枠連結片部79と金属枠11の下連結片部43との間に下シール介設部98が構成され、且つ両枠連結片部106,106と金属枠11の両縦連結片部56,56との間にそれぞれ縦シール介設部115,115が構成されている。
次に、図3、図4および図5を参照して、捨て枠3に対する主窓枠4の着脱方法について説明する。例えばリフォーム(改修工事)において、古くなった主窓部2を交換する場合や、辷出し窓等の他の窓に変更する場合には、障子5を外した後、ビス止め等で取り付けられている窓額縁9を取り外す(図3参照)。次に、適宜固定ビス等を外して、外壁開口部Aに四周に亘って設けられているスペーサブロック7を取り外す(図4参照)。
スペーサブロック7を外すと、主窓枠4が屋内側に完全に露出する。ここで、金属上枠21を捨て上枠71に固定しているビス、および各金属縦枠23を各捨て縦枠73に固定しているビスを外す。この状態では、捨て枠3に対する主窓枠4の固定が解かれるため、次に主窓枠4を持って、これをいったん斜め屋内側に倒した後、上方に引き抜くようにして捨て枠3から離脱させる(図5参照)。すなわち、金属下枠22の下連結片部43を、捨て下枠3の立設片部91、下枠支持部92および傾斜片部93から成る断面略「V」字状部分から引き抜くようにする。次に、新たな主窓部(主窓枠4)2を装着するが、その前に下シール部材99および両縦シール部材116,116を交換しておくことが好ましい。
続いて、新たな主窓部(主窓枠4)2を装着する場合には、逆の手順となるが、新たな主窓枠4を幾部傾けて持って、先ず傾斜片部93を案内にして、金属下枠22の下連結片部43が下枠支持部92に載るようにして仮置きする。主窓枠4を仮置きしたら、これを捨て枠3に対し位置決めしつつ押し付ける。これにより、下シール部材99および縦シール部材116が変形することなく、主窓枠4がセットされる。以降は、上記の逆の手順で、主窓枠4の捨て枠3への固定、スペーサブロック7の固定および窓額縁9の固定を行って、作業を完了する。
このように、外壁仕上げ材Cと一体化(係合)されている捨て枠3に対し、主窓枠4を屋内側から交換できるようにしているため、外壁仕上げ材Cの改修工事を必要とすることなく、主窓枠4の交換(窓のリフォーム)が可能になる。しかも、主窓枠4を屋内側から着脱することができるため、足場工事等を必要とすることなく、主窓部2の交換が可能になる。
なお、新設工事において、外壁工事に合わせて捨て枠3のみを施工し、内装工事の後に主窓部2を施工することも可能である。また、障子5を組み込んだ主窓枠4に半外付けの窓枠を汎用的に用い、これに形態の異なる複数種の捨て枠3を組み合わせて、バリエーションに富んだ引違い窓1を構成することも可能である。
次に、本発明の第2実施形態に係る引違い窓1について、図6および図7に基づいて説明する。
第2実施形態の引違い窓1も、前述の第1実施形態と同様に、外壁開口部Aの屋内側に主窓部2を構成すると共に、屋外側に支持枠としての捨て枠3を設けたものである。また、主窓部2は第1実施形態のものと略同一のものであり、半外付けの窓枠をそのまま転用した主窓枠4と、これに装着した引違い形式の障子5および網戸6とで構成されている。主窓枠4は、外壁開口部Aの見込み内に収まるように配設され、主窓枠4と捨て枠3とは、主窓部2の見込み方向中間位置で水密に連結されている。そこで、以降の説明では、主窓部2の説明は省略し、捨て枠3における第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図6および図7に示すように、支持枠としての捨て枠3Aは、いずれもアルミニウムの押出し形材である捨て上枠(支持上枠)71A、捨て下枠(支持下枠)72Aおよび両捨て縦枠(支持縦枠)73A,73Aを四周枠組みして構成されている。
捨て上枠71Aは、水平に延在する捨て上枠本体(支持上枠本体)76Aと、捨て上枠本体76Aの屋外側端から上方に延びる上外壁係合片部77Aと、捨て上枠本体76Aの略中間位置から下垂する上外壁見切り片部78Aと、捨て上枠本体76Aの屋内側端から下方に延びる上枠連結片部79Aと、で一体に形成されている。上枠連結片部79Aには、金属上枠21の上連結片部31が平行に対面しており、上枠連結片部79Aには、上連結片部31を貫通するビス(固定具)が螺合し、捨て上枠71Aと金属上枠21とが連結されるようになっている。そして、上枠連結片部79Aと金属上枠21の上連結片部31とが間隙を存して対峙し、これらの間には、捨て上枠71Aと金属上枠21とを水密にシールする上シール部材79Bが介設されている。
捨て下枠72Aは、室内外に延びる下枠本体部としての捨て下枠本体(支持下枠本体)87Aと、捨て下枠本体87Aの屋外側端から前方に延びる水切り片部88Aと、捨て下枠本体87Aの屋外側端から下垂する下外壁係合片部89Aと、捨て下枠本体87Aの屋内側端から上方に延びる立設片部(下枠連結片部)91Aと、捨て下枠本体87Aの屋内側端から下方に延びる下枠支持部92Aとで一体に形成されている。下枠支持部92Aは、金属下枠22の下連結片部43を下側から支持し、またこの状態で、立設片部91Aと金属下枠22の下連結片部43とが間隙を存して対面している。すなわち、下枠支持部92Aと下連結片部43とにより下シール介設部が構成されており、この下シール介設部に捨て下枠72Aと金属下枠22とを水密にシールする下シール部材99Aが介設されている。また、金属下枠22の下連結片部43と捨て下枠72Aの下枠支持部92Aとは、これらを室内側から貫通するビス(固定具)43Aにより連結されており、このビス43Aの室外側先端部は、室内側が高くなるように傾斜した捨て下枠本体87Aの下側に位置している。このような、捨て下枠本体87Aよりも下方の位置で下枠支持部92Aと下連結片部43とをビス止めすることで、ビス孔の上方が捨て下枠本体87Aで覆われることになるとともに、ビス43Aよりも上方に下シール部材99Aが設けられているため、ビス孔から室内側への雨水等の浸入を防止することができ、止水性を確保することができるようになっている。
各捨て縦枠73Aは、見込み方向に延在する捨て縦枠本体(支持縦枠本体)103Aと、捨て縦枠本体103Aの屋外側端から見付け方向の外側に延びる縦外壁係合片部104Aと、捨て縦枠本体103Aの見込み方向の略中間位置から内側に延びる縦外壁見切り片部105Aと、捨て縦枠本体103Aの屋内側端部から内側に延びる縦枠連結片部106Aと、で一体に形成されている。縦枠連結片部106Aには、金属縦枠23の縦連結片部56が平行に対面しており、縦枠連結片部106Aには、縦連結片部56を貫通するビス(固定具)が螺合し、捨て縦枠73Aと金属縦枠23とが連結されるようになっている。そして、縦枠連結片部106Aと金属縦枠23の縦連結片部56とが間隙を存して対峙し、これらの間には、捨て縦枠73Aと金属縦枠23とを水密にシールする縦シール部材116Aが介設されている。
本発明の第1実施形態に係る引違い窓の縦断面図である。 第1実施形態に係る引違い窓の横断面図である。 第1実施形態に係る引違い窓における主窓枠の着脱手順(1)を示す縦断面図である。 第1実施形態に係る引違い窓における主窓枠の着脱手順(2)を示す縦断面図である。 第1実施形態に係る引違い窓における主窓枠の着脱手順(3)を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る引違い窓の縦断面図である。 第2実施形態に係る引違い窓の横断面図である。
符号の説明
1…引違い窓、2…主窓部、3,3A…捨て枠、4…主窓枠、5…障子、6…網戸、7…スペーサブロック、11…金属枠、21…金属上枠、22…金属下枠、23…金属縦枠、31…上連結片部、43…下連結片部、43A…ビス(固定具)、56…縦連結片部、71,71A…捨て上枠、72,72A…捨て下枠、73,73A…捨て縦枠、77,77A…上外壁係合片部、79,79A…上枠連結片部、79B…上シール部材、89,89A…下外壁係合片部、91,91A…立設片部、92,92A…下枠支持部、93…傾斜片部、98…下シール介設部、99,99A…下シール部材、104,104A…縦外壁係合片部、106,106A…縦枠連結片部、115…縦シール介設部、116,116A…縦シール部材、B…内装材、C…外壁仕上げ材。

Claims (5)

  1. 外壁躯体に取り付けられ、主窓枠との連結部を備えた支持枠と、この支持枠の連結部に取外し可能に連結されたる主窓枠とを備え、
    前記支持枠の下枠には、前記主窓枠を下側から支持する断面略凹状の下枠支持部と、この下枠支持部よりも上方に延びる立設片部とが形成され、前記主窓枠の下枠には、前記下枠支持部に係止する下向きの係止片部が形成され、前記立設片部の室内側および前記係止片部の室外側のいずれか一方には、他方に当接する下シール部材が設けられ、
    前記下枠支持部に前記係止片部を載置した状態で前記主窓枠を室内側から室外側に向かって前記支持枠に回動載置することで、前記立設片部と前記係止片部との間に挟んだ前記下シール部材を押圧可能に構成されていることを特徴とする窓枠。
  2. 断面方向において、前記下枠支持部の室内側には、斜め上向きに延在する傾斜片部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の窓枠。
  3. 前記支持枠の下枠には、前記下枠支持部よりも上方かつ前記立設片部よりも下方位置から室外側に延びる下枠本体部が形成され、
    前記下枠支持部と前記係止片部とは、前記下枠本体部よりも下方位置で当該下枠支持部および係止片部を貫通する固定具により固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窓枠。
  4. 前記主窓枠は、前記係止片部が外壁係合片部である半外付けの窓枠を利用したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の窓枠。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の窓枠と、この窓枠を構成する主窓枠に装着した障子とを備えたことを特徴とする窓。
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