JP2006232280A - 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器 - Google Patents

蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006232280A
JP2006232280A JP2005045166A JP2005045166A JP2006232280A JP 2006232280 A JP2006232280 A JP 2006232280A JP 2005045166 A JP2005045166 A JP 2005045166A JP 2005045166 A JP2005045166 A JP 2005045166A JP 2006232280 A JP2006232280 A JP 2006232280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene
polypropylene
deep
packaging container
microwave oven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005045166A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kaku
俊行 賀来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2005045166A priority Critical patent/JP2006232280A/ja
Publication of JP2006232280A publication Critical patent/JP2006232280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)

Abstract

【課題】冷凍食品用の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、真空・脱気状態で深絞り容器本体と蓋材の内面同士が密着されているまま電子レンジで加熱されても、内面同士の融着やブロッキングのない電子レンジ用包装容器の提供にある。
【解決手段】深絞り容器本体2のフランジ部21に蓋材3がシールされて蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、前記深絞り容器本体2の最内層31がポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレン又はポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなり、ポリエチレンより優れた耐熱性を有し、かつ該深絞り容器本体2全体がポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレン又はポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなり、ポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有している蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器1とするものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、調理済みの中華丼の具等を温めるだけで食する冷凍またはチルド食品類を収納し、冷凍またはチルド流通する包装容器に関するものであり、特に、電子レンジで温める際に容器内の蒸気圧が一定のレベルに達すると自動的に開口して破裂を防止するための蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器に関するものである。
従来、調理済みの中華丼や牛丼の具あるいはグラタン等解凍して温めるだけで食する冷凍食品類またはチルド食品類を収納する合成樹脂製の食品容器(包装袋または深絞り容器本体と蓋材とでなる成形タイプの包装容器)が知られ、それら食品類を温める手段として、包装容器ごと熱湯に入れる方法か、あるいは電子レンジに入れる方法があり、後者の電子レンジで温める場合は、袋または容器内の空気等の膨張で、加熱によりシール強度が低下したシール部分から破れ(爆発し)、液状内容物が電子レンジおよびその周辺を汚したり、さらには火傷を負うなどの危険性があるため、予め包装容器の一部を鋏等で蒸気抜き孔や開口部を形成しておく必要があった。この包装容器の一部とは、電子レンジ内に置いた際に上方になる部分の一部、例えば、合掌シールされた包装袋の場合は、合掌シール部が上方になるように置く包装袋で、その合掌シール部の一部であり、容器本体と蓋でなる包装容器の場合は、容器本体と蓋とのシール部分の一部のことである。
このように、鋏等で蒸気抜き孔や開口部を形成することは、その操作が面倒なことに加え、その操作の表示に従わないなどがあり、近年では、容器内の蒸気圧が一定のレベルに達すると自動的に開口して破裂を防止するための蒸気抜き機能を有するものが提案されている。
上記自動的に開口する蒸気抜き機能を有するものとして、例えば、図6(a)の上面図に示すように、深絞り容器本体(2)を収納した袋体(6)の端縁がシールされた電子レンジ用包装容器の端部シール帯(12)の一部に弱シール部(12a)を設けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
あるいは、例えば、図6(b)の一部拡大図に示すように、深絞り容器本体(2)のフランジ部(21)に、そのフランジ部(21)とほぼ同形状の合成樹脂製の蓋材(3)がシールされてなり、そのシールされた端部シール帯(12)が形成されている包装容器で、少なくともその一辺のシール帯(12)の一部が容器の内側に突出するように形成され、その突出しているシール帯(12B)の外側(12b)が前記一辺のシール帯(12)の内側の延長線(12c)より内側に入っている加熱調理用容器(5)があり、これを電子レンジで加熱すると、突出しているシール帯(12B)の部分に内部応力が集中し、この部分から剥離し、蒸気が抜けるようになっているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
以下に、上記先行技術文献を示す。
特開昭63−138975号公報 特公平8−25583号公報 一方冷凍食品またはチルド食品等を収納する包装容器、特に深絞り容器本体とそのフランジ部にシールする蓋材とでなる成形タイプの包装容器では、そのシール部、すなわち最内面はシール性とイージーピール性を必要とし、かつ冷凍またはチルド流通等での耐寒強度(耐衝撃性、耐屈曲性)が要求されるため、耐寒強度に優れるポリエチレンをベースにしたシーラント層が用いられ、そのシーラント層として、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や低密度ポリエチレン(LDPE)もしくはこれらポリエチレン樹脂をベースにした、特に比較的低温で溶融する樹脂を用いた層間剥離タイプのイージーピール性を有するフィルムなどがある。
ところが、この冷凍食品またはチルド食品類の包装容器、特に深絞り容器のような真空・圧空成形タイプで厚みが比較的薄い包装容器では、内容物の充填後の真空・脱気包装に際し、包装材料、すなわち深絞り容器本体と蓋材の内面同士が密着する部分ができ、特に深絞り容器本体の底部に真空・脱気によってできる「しわ」などの角部が強く密着し、このように強く密着されたまま電子レンジで加熱することになる。
このように、内面が強く密着された包装容器を電子レンジで加熱するに際し、従来のように、予めハサミ等でシール部に開口部を設けてから加熱する場合は、この密着力が弱くなるので問題はなかったが、前述のように、予め開口することなく自動的に蒸気抜きが可能な蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器では、この真空・脱気によって上記のような強く密着されたまま電子レンジで加熱すると、内面を構成するポリエチレン等融点の低い樹脂でなる層(イージーピール層を含め)同士が融着してしまい、加熱により内部が膨張すると、その応力によって融着部分に孔が開いたり、ここから破れたりするという問題点があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、調理済みの冷凍またはチルド食品類を収納する、深絞り容器本体のフランジ部に蓋材がシールされてなり、そのシール部の少なくとも一個所に蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、真空・脱気状態で前記深絞り容器本体と蓋材の内面同士が密着されているまま電子レンジで加熱されても、内面同士の融着やブロッキングのない蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器を提供することにある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、調理済みの冷凍またはチルド食品類を収納する、深絞り容器本体のフランジ部に蓋材がシールされてシール端部を形成し、該シール端部の少なくとも一個所に蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、前記深絞り容器本体の最内層が少なくともポリエチレンより優れた耐熱性を有し、かつ該深絞り容器本体を成形する成形材料シートがポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有していることを特徴とする蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器としたものである。
また、請求項2の発明では、前記ポリエチレンより優れた耐熱性を有する最内層は、ポリプロピレンもしくはポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなることを特徴とする請求項1記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器としたものである。
また、請求項3の発明では、前記ポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有している成形材料シートは、ポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなることを特徴とする請求項1記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器としたものである。
さらにまた、請求項4の発明では、前記深絞り容器本体もしくは蓋材の少なくともいず
れか一方の内面にポリプロピレンを主体としたイージーピール層が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器としたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、調理済みの冷凍またはチルド食品類を収納する、深絞り容器本体のフランジ部に蓋材がシールされてシール端部を形成し、該シール端部の少なくとも一個所に蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、前記深絞り容器本体が少なくともポリエチレンより優れた耐熱性を有する最内層を有しているので、真空・脱気状態で深絞り容器本体と蓋材の内面同士が強く密着されているまま電子レンジで加熱されても、その内面同士の融着やブロッキングのない蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
さらにまた、上記請求項1に係る発明によれば、前記深絞り容器本体を成形する成形材料シートがポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有していることによって、冷凍食品またはチルド食品等を収納する包装容器の冷凍またはチルド流通等における耐寒強度(耐衝撃性、耐屈曲性)に優れた蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
また、上記請求項2に係る発明によれば、前記ポリエチレンより優れた耐熱性を有する最内層を耐熱性のあるポリプロピレンをベースにすることによってポリエチレンより優れた耐熱性を持たせ、これに耐寒強度に優れるポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしたことによって耐寒強度を持たせた蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明によれば、前記ポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有している成形材料シート全体を耐熱性のあるポリプロピレンをベースにすることによって、耐熱性を持たせ、これに耐寒強度(耐衝撃性、耐屈曲性)に優れるポリエチレンもしくはこのポリエチレンにスチレン−ブタジエン共重合体をブレンドしたことによって、耐寒強度を持たせた蒸気抜き機能を蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
さらにまた、上記請求項4に係る発明によれば、前記深絞り容器本体もしくは蓋材の少なくともいずれか一方の内面にポリプロピレンを主体としたイージーピール層が施されていることによって、内容物を取り出す際に蓋材を深絞り容器本体のフランジ部から剥離開封し易くし、かつポリプロピレンを主体としているので耐熱性にも寄与するので、真空・脱気状態で深絞り容器本体と蓋材の内面同士が強く密着されているまま電子レンジで加熱されても、その内面同士の融着やブロッキング現象がより少ない蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の一事例を示す斜視図であり、図2は、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の側断面を表す説明図である。また、図3は、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の深絞り容器本体を成形する成形材料シートの側断面図であり、図4は、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器から真空・脱気した状態の概略説明図であり、図5は、本発
明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器を構成する蓋材の一事例を説明する側断面図である。
本発明は、例えば、図1の斜視図に示すように、調理済みの冷凍またはチルド食品類を収納し、冷凍またはチルド流通する包装容器で、特に真空成形された深絞り容器本体(2)のフランジ部(21)に内面がイージーピール性を有するシーラント層でなる蓋材(3)がシールされて周縁辺の端部シール帯(12)を形成した成形タイプの包装容器であって、この包装容器をそのまま電子レンジ内に置いて加熱処理するものがあり、これらを電子レンジ内で加熱処理する際に、収納空間の空気等が膨張して、その内圧で周縁辺の端部シール帯(12)から破裂する事故を防ぐため、その周縁辺の端部シール帯(12)の一部に、深絞り容器本体(2)の内側に突出している帯状シール部(12A)を設け、この突出している帯状シール部(12A)が容器内の所定の内圧によって自動的に開口する蒸気抜き開口予定部(8)となる蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)に関するものである。
そこでまず、上記請求項1に係る発明では、例えば、図2(a)の側断面図に示すように、深絞り容器本体(2)のフランジ部(21)に蓋材(3)のイージーピール層(42)でシールされている蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)であって、その深絞り容器本体(2)の最内層(31)、すなわち、食品等内容物(図示せず)側の層が耐寒強度に優れるが耐熱性に劣るポリエチレン樹脂よりも耐熱性に優れる層とし、かつまた、例えば、図3(a)および図3(b)の側断面図に示すように、深絞り容器本体を成形するための成形材料シート(2a)全体が、耐熱性に優れるが耐寒強度が劣るポリプロピレン単体よりも耐寒強度が優るものでなるようにした蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とするものである。
また、上記請求項2に係る発明では、例えば、図2(a)の側断面図に示すようなポリエチレンよりも耐熱性に優れる深絞り容器本体(2)の最内層(31)を、ポリプロピレンもしくはポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンをブレンドした樹脂層とするものである。
また、上記深絞り容器本体(2)の最内層(31)を、ポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体をブレンドした樹脂層とすることもできる。
以上のように、蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)を構成する深絞り容器本体(2)の最内層(31)を、例えば、ポリプロピレンをベースにし、ポリエチレンあるいはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体をブレンドした樹脂層とし、従来の耐寒強度のあるポリエチレンよりも耐熱性に優れた層とすることによって、例えば、図4の側断面図に示すように、深絞り容器本体(2)に内容物(50)を充填した後、そのフランジ部(21)に蓋材(3)がシールされ、そのシール部の一部から真空・脱気された蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)において、この真空・脱気包装に際し、深絞り容器本体(2)と蓋材(3)の内面同士が強く密着する密着部(52)ができたとしても、この状態のまま電子レンジで加熱しても深絞り容器本体(2)の最内層(31)が耐熱性に優るポリプロピレンをベースにした層でなるので、この強く密着する密着部(52)では熱融着やブロッキング現象が発生るすることがなく、よってその部分にピンホールや破れなどのない蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明では、例えば、図3(a)および図3(b)の側断面図に示すようなポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有している成形材料シート(2a)
全体を、ポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンをブレンドしたものとするものである。
また、図3(a)および図3(b)に示す上記成形材料シート(2a)全体を、ポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしたものとすることもできる。
以上のように、深絞り容器本体(2)を成形する成形材料シート(2a)全体を耐熱性のあるポリプロピレンをベースにすることによって、耐熱性を持たせ、これに耐寒強度に優れるポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしたものとすることによって、冷凍やチルド流通等に耐えることのできる耐寒強度(耐衝撃性、耐屈曲性等)をも持たせた蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器とすることができる。
さらにまた、上記請求項4に係る発明では、例えば、図2(a)に示すように、蓋材(3)の内面にポリプロピレンを主体としたイージーピール層(42)が施されている蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)とするものである。
また、例えば、図2(b)の側断面図に示すように、深絞り容器本体(2)の最内層(31)を形成しているポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンをブレンドした最内層(31)の上にポリプロピレンを主体としたイージーピール層(42)が施されている蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)とすることもできる。
以上のように、蓋材(3)の内面あるいは深絞り容器本体(2)の最内層(31)の上にポリプロピレンを主体としたイージーピール層(42)を施すことによって、電子レンジで加熱後の内容物を取り出して食するに際し、この蓋材(3)を深絞り容器本体(2)のフランジ部(21)から剥離開封をし易くし、かつこのイージーピール層(42)がポリプロピレンを主体としているので耐熱性の向上にも寄与することができ、よって、例えば、図4に示すように真空・脱気状態で深絞り容器本体(2)と蓋材(3)の内面同士が強く密着されて密着部(50)が形成されているまま電子レンジで加熱されても、その内面同士の融着やブロッキング現象がより少ない蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)とすることができる。
以上に述べた本発明の冷凍、チルド用等の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)を構成する深絞り容器本体(2)および蓋材(3)の具体的な層構成を、従来の容器の層構成とともに表1にまとめて示した。すなわ蓋材および深絞り容器本体とも左側の枠内にある層構成蓋材に対し、右側の枠内にある層構成の深絞り容器本体との全ての組合せが可能となるものである。
Figure 2006232280
上記表1のように、蓋材および深絞り容器本体の基材として、柔軟性があり、輸送中等に於ける屈曲や摩擦等による耐ピンホールに優れる延伸ナイロンフィルム(ONy)が用いられている。また、従来のシーラント層としてのイージーピール層には、ポリエチレン系のイージーピール材が用いられていたが、本発明のシーラント層には、ポリプロピレン系のイージーピール材が用いられている。
このように、従来の蓋材および深絞り容器本体の内面側にはイージーピール層を含め、ポリエチレン系の層が施されているのに対し、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の内面側には、イージーピール層を含め、ポリプロピレン系の層が施されている。
以下に本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)を構成する各種材料等について説明する。
まず、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)を構成する深絞り容器本体(2)は、例えば、図3(a)に示す成形材料シート(2a)を真空または圧空成形でえることができ、その成形材料シート(2a)は、基材(30)としてのナイロンと、最内層(31)を形成するポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンがフレンドされた樹脂と、最外層(32)としてのポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンがフレンドされた樹脂とを共押出しで得ることができ、この成形材料シート(2a)の厚み(D2)は、50μm〜200μm程度の比較的薄い深絞り容器本体(2)用として使用されるものである。
また、この成形材料シート(2a)として、例えば、図3(b)に示すように、その基材(30)としてのナイロン(Ny)やポリエチレンテレフタレート(PET)などと最内層(31)を形成するポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンがブレンドされた樹脂と、さらにその上にポリプロピレン系のイージーピール層(42)としての樹脂とを共押出しで得ることもできる。
以上のような深絞り容器本体(2)の最内層(31)、あるいは深絞り容器本体(2)を成形する成形材料シート(2a)としてのポリプロピレンとポリエチレンのブレンド比やブレンドされるこれら樹脂の結晶化度等は、その耐熱性と耐寒強度のバランスなどから適宜決定されるものである。
また、本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器(1)を構成する蓋材(3)は、例えば、図5(a)の側断面図に示すように、ナイロン(Ny)やポリエチレンテレフタレート(PET)などでなる蓋材用の基材(40)の内面にポリプロピレン系のイージーピール層(42)を設けたものや、図5(b)の側断面図に示すように、ナイロン(Ny)やポリエチレンテレフタレート(PET)などでなる蓋材用の基材(40)の内面に耐熱性のあるポリプロピレンが内面層(43)としてラミネートされたものとすることができ、これら蓋材(3)の厚み(D3)は、50μm〜200μm程度とするものである。
また、例えば、図2(a)および図5(a)に示すような蓋材(3)の内面に設けられるシーラントとしてのポリプロピレン系のイージーピール層(42)としては、例えばポリプロピレンをベースにし、それにポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしたものなどで、このようなポリプロピレンを主体としたポリエチレンとのポリマーアロイとした層間剥離タイプのものや、ポリプロピレンに、このポリプロピレン樹脂と不相溶性成分としてのスチレンやポリブデン等をブレンドした凝集破壊タイプのものなどが挙げられ、具体的には、例えば前者の層間剥離タイプとして、PP系イージーピール材:DIFAREN−E3700T(大日本インキ化学社製)、DIFAREN−E3750T(大日本インキ化学社製)などが挙げられ、後者の凝集破壊タイプとして、PP系イージーピール材:9501シリーズ(東レ合成フィルム社製)などが挙げられる。
これらイージーピール材の樹脂をエチレン−メチルアクリル共重合体(EMA)やエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)などの接着樹脂を介した押出ラミネートなどで得ることができる。
このように、イージーピール層(42)は、ヒートシール性に加え、接着性(密封性)と易剥離性の両者相反する特性を要するもので、蓋材(3)の内面に施すのが一般的であ
るが、例えば、蓋材(3)に絵柄などの印刷が要求される場合などでは、例えば、図2(b)に示すように、深絞り容器本体(2)の内面に設けることもできる。
以上のように、本発明は、調理済みの冷凍またはチルド食品を収納し、真空・脱気された状態のまま電子レンジで加熱しても深絞り容器本体と蓋材の内面同士の融着やブロッキングのないようにした安全な蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器として、優れた実用上の効果を発揮するものである。
本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の一実施の形態を説明する斜視図である。 本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の一実施の形態を示すもので、(a)は、図1のB−B面を表した断面図であり、(b)は、他の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の断面図である。 本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の深絞り容器本体を成形する成形材料シートを側断面で表した説明図で、(a)は、その一事例であり、(b)は、他の事例である。 本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の一事例を真空・脱気した際の状態を側断面で表した説明図である。 本発明の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器を構成する蓋材を側断面で表した説明図であり、(a)は、その一事例であり、(b)は、他の事例である。 従来の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器の事例を示すもので、(a)は、その一事例の上面図であり、(b)は、他の事例の上面拡大図である。
符号の説明
1‥‥蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器
2‥‥深絞り容器本体
2a‥‥成形材料シート
3‥‥蓋材
5‥‥加熱調理用容器
6‥‥袋体
8‥‥蒸気抜き予定部
12‥‥端部シール帯
12A‥‥突出している帯状シール部
12B‥‥突出しているシール帯
12b‥‥突出しているシール帯の外側
12c‥‥シール帯の内側の延長線
21‥‥深絞り容器本体のフランジ部
30‥‥成形材料シートの基材
31‥‥成形材料シートの最内層
32‥‥成形材料シートの外側層
40‥‥蓋材の基材
42‥‥イージーピール層
50‥‥内容物
52‥‥密着部
D2‥‥成形材料シートの厚み
D3‥‥蓋材の厚み

Claims (4)

  1. 調理済みの冷凍またはチルド食品類を収納する、深絞り容器本体のフランジ部に蓋材がシールされてシール端部を形成し、該シール端部の少なくとも一個所に蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器において、前記深絞り容器本体の最内層が少なくともポリエチレンより優れた耐熱性を有し、かつ該深絞り容器本体を成形する成形材料シートがポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有していることを特徴とする蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器。
  2. 前記ポリエチレンより優れた耐熱性を有する最内層は、ポリプロピレンもしくはポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなることを特徴とする請求項1記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器。
  3. 前記ポリプロピレン単体を越えた耐寒強度を有している成形材料シートは、ポリプロピレンをベースにし、これにポリエチレンまたはポリエチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とをブレンドしてなることを特徴とする請求項1記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器。
  4. 前記深絞り容器本体もしくは蓋材の少なくともいずれか一方の内面にポリプロピレンを主体としたイージーピール層が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器。
JP2005045166A 2005-02-22 2005-02-22 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器 Pending JP2006232280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005045166A JP2006232280A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005045166A JP2006232280A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006232280A true JP2006232280A (ja) 2006-09-07

Family

ID=37040371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005045166A Pending JP2006232280A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006232280A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011200467A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Kokusai Kako Kk 調理済食品再加熱用容器
WO2014042025A1 (ja) * 2012-09-14 2014-03-20 株式会社彫刻プラスト 包装容器および該包装容器に収容された包装製品並びに前記包装容器の製造方法および製造装置
WO2018181616A1 (ja) 2017-03-29 2018-10-04 大日本印刷株式会社 容器及び容器の製造方法
JP2021041982A (ja) * 2019-09-12 2021-03-18 大日本印刷株式会社 包装食品とその調理方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011200467A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Kokusai Kako Kk 調理済食品再加熱用容器
WO2014042025A1 (ja) * 2012-09-14 2014-03-20 株式会社彫刻プラスト 包装容器および該包装容器に収容された包装製品並びに前記包装容器の製造方法および製造装置
EP2902338A4 (en) * 2012-09-14 2016-05-25 Chokoku Plast Corp PACKAGING CONTAINER AND PACKAGED PRODUCT CONTAINED IN SAID PACKAGING CONTAINER, AND MANUFACTURING METHOD AND APPARATUS FOR MANUFACTURING THE PACKAGING CONTAINER
JPWO2014042025A1 (ja) * 2012-09-14 2016-08-18 株式会社彫刻プラスト 包装容器および該包装容器に収容された包装製品並びに前記包装容器の製造方法および製造装置
WO2018181616A1 (ja) 2017-03-29 2018-10-04 大日本印刷株式会社 容器及び容器の製造方法
JP2021041982A (ja) * 2019-09-12 2021-03-18 大日本印刷株式会社 包装食品とその調理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4347407B2 (ja) 包装体及び容器
NL1016978C2 (nl) Inrichting en werkwijze voor het verpakken en bereiden van voedsel en werkwijze voor het vervaardigen van een dergelijke inrichting.
JP5014079B2 (ja) 電子レンジ用包装容器
JP5320622B2 (ja) 電子レンジ用包装容器および電子レンジ用包装容器の潰れ防止方法
JP5097582B2 (ja) 電子レンジ加熱用包装袋
JP4665538B2 (ja) 電子レンジ用加熱容器
JP2006232280A (ja) 蒸気抜き機能を有する電子レンジ用包装容器
JP4968442B2 (ja) 電子レンジ加熱用密封容器
CA2823649C (en) Self venting steam valve for flexible packaging bags and pouches used in cooking of foods
JP5887758B2 (ja) 電子レンジ調理用包装容器
JPH11147559A (ja) 蓋材及びそれを用いた容器
JP4716368B2 (ja) 電子レンジ加熱用包装容器
JP3006528B2 (ja) 自動通気包装袋
JP6010977B2 (ja) 蒸気抜き蓋材およびそれを用いた密封容器
JP2009083914A (ja) 自動通気包装袋
JP4210807B2 (ja) 自動通気包装袋
JP5344221B2 (ja) 電子レンジ加熱用包装袋
JP2016179833A (ja) 蓋付容器
JP3011683B2 (ja) 電子レンジ加熱用食品の包装容器
JP2005350102A (ja) 電子レンジ加熱用包装体
JP4529679B2 (ja) 電子レンジ用食品包装袋
JP2001240148A (ja) 蒸気抜孔付包装袋
JP3069530U (ja) 電子レンジ用食品の収納容器
JP2012236612A (ja) 紙容器
JP2018138467A (ja) 加熱調理用包装容器および加熱調理用包装容器の製造方法