JP2006231935A - 伝達比可変操舵装置 - Google Patents

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幸彦 金山
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Abstract

【課題】製造工程において歩留まりの向上を実現可能な伝達比可変操舵装置を提供する。
【解決手段】伝達比可変操舵装置1において、ソレノイド95cは、ソレノイド95c用のリード線20a、20bをソレノイド95c用の受電端子11a、11bに接続することによりコイル95fその他の通電部への通電を行うものである。ソレノイド95c用の受電端子11a、11bは、フレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aが接続されるソレノイド95c用の接続端子12a、12bに電気的に接続されるようになっている。ソレノイド95c用の各受電端子11a、11b及びソレノイド用の各接続端子12a、12bは、それぞれ単一の金属部材として一体に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は伝達比可変操舵装置に関する。
従来、図6に示すような伝達比可変操舵装置100が知られている(例えば、特許文献1)。この伝達比可変操舵装置100は、ハウジング90と、このハウジング90と一体回転可能に設けられる入力軸91と、ハウジング90内に固定され、モータ軸93aを回転可能なモータ93と、ハウジング90に回転可能に支承された出力軸92と、ハウジング90内でモータ軸93aと出力軸92との間に設けられ、モータ軸93aの出力を減速して出力軸92に伝達するギヤ機構94と、ハウジング90内で入力軸91とモータ軸93aとの間に設けられ、ソレノイド95cを消磁又は励磁することにより入力軸91とモータ軸93aとをロックするロック機構95とを備えている。また、この伝達比可変操舵装置100は、モータ93及びソレノイド95cに外部から通電を行うための通電部材として、ハウジング90外で入力軸91と同軸に設けられたスパイラルケーブル装置96のフレキシブルフラットケーブル96cを備えている。
入力軸91は図示しない等速ジョイントを介して図示しない操舵ハンドルに連結されており、操舵ハンドルの操舵角が入力軸91に伝達されるようになっている。また、出力軸92は図示しない等速ジョイントを介して図示しないピニオンに連結されており、ピニオンの回転が図示しないラックバーを平行移動するようになっている。こうして、出力軸92は転舵系に転舵角を伝達する。
モータ93はハウジング90内に固定されるモータハウジング93bとモータハウジング蓋93eを有している。モータハウジング93b内にはステータ93cが固定されており、ステータ93c内にはステータ93cによって回転駆動されるロータ93dが設けられている。モータ軸93aは、ロータ93dに固定され、ロータ93dの両端で軸方向に突出されている。このモータ軸93aのスパイラルケーブル装置96側の一端は、ハウジング90にボール軸受90aを介して回転可能に支承されているとともに、ロック機構95によりハウジング90に固定可能になっている。他方、モータ軸93aの他端はギヤ機構94に接続されている。
ギヤ機構94は、モータ軸93aの他端が嵌入されてモータ軸93aと一体回転可能なウェーブジェネレータ94aを有している。このウェーブジェネレータ94aは、軸直角断面が楕円形状のカム941aと、このカム941aの外周に設けられたボール軸受942aとからなる。ボール軸受942aの内輪はカム941aの外周に固定されており、ボール軸受942aの外輪はボールを介して弾性変形可能である。ウェーブジェネレータ94aの外周にはボール軸受942aの外輪と一体的に環状のフレクスプライン94bが設けられている。フレクスプライン94bの外周には外歯が形成されている。また、ハウジング90内のモータ93側には環状のステイサーキュラスプライン94cが形成されている。ステイサーキュラスプライン94cの内周にはフレクスプライン94bの外歯と同数の内歯が形成され、これによりステイサーキュラスプライン94cはフレクスプライン94bと噛合している。さらに、ハウジング90内の外側にはステイサーキュラスプライン94cと隣接して環状のドライブサーキュラスプライン94dが軸受メタル90bを介して回転可能に支承されている。ドライブサーキュラスプライン94dの内周にはフレクスプライン94bの外歯より少ない歯数の内歯が形成され、これによりドライブサーキュラスプライン94dもフレクスプライン94bと噛合している。ドライブサーキュラスプライン94dは可動フランジ94eに固定され、可動フランジ94eは出力軸92に固定されている。
ロック機構95は、モータ軸93aのスパイラルケーブル装置96側の一端の外周に固定されたロックホルダ95aと、ハウジング90に対して軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支され、ソレノイド95cにより駆動されるロックバー95bとを有している。ロックホルダ95aの外周には複数のロック溝(図示しない)が凹設されており、ロックバー95bの一端にはロック溝に係合可能な係合爪部(図示しない)が形成されている。
また、スパイラルケーブル装置96は、図示しない車体に保持される筒状の筐体96aと、この筐体96aの内側に筐体96aに対して相対回転可能に設けられ、ハウジング90外でハウジング90に固定された内筒96bとを有している。また、筐体96aと内筒96bとの間には複数のリード線を絶縁被覆してなるフレキシブルフラットケーブル96cが設けられており、このフレキシブルフラットケーブル96cは、一端が内筒96bに接続されて内筒96bの周囲に巻回され、他端が筐体96aに接続されている。内筒96bから延出するフレキシブルフラットケーブルのコネクタ97aは、モータ93用、エンコーダ(図示しない)用及びソレノイド95c用に適宜の数が設けられており、バスバー(平型導体単心電線)の形態をとっている。これらコネクタ97aに接続されるモータ93、エンコーダ及びソレノイド95cの接続端子97bもバスバーの形態を取っており、溶接によりコネクタ97aと電気的に接続されている。フレキシブルフラットケーブル96cと接続されて筐体96aから延出するリード線は、車体の図示しないバッテリ及びECU(電子制御装置)にコネクタにより接続される。
この伝達比可変操舵装置100では、ロックバー95bの係合爪部がロックホルダ95aのロック溝と係合していない状態において、運転手が操舵ハンドルを操舵すると、入力軸91を介してハウジング90に操舵角が伝達される。この際、その操舵角に応じてモータ93がロータ93dを回転駆動する。ロータ93dの回転はモータ軸93aを介してギヤ機構94に伝達され、ここで減速されて出力軸92が回転駆動される。
また、ロックバー95bの係合爪部がロックホルダ95aのロック溝と係合している状態では、運転手が操舵ハンドルを操舵すると、入力軸91を介してハウジング90に操舵角が伝達されるとともに、モータ軸93aにも操舵角が伝達される。モータ軸93aの回転はギヤ機構94に伝達され、出力軸92が回転駆動される。
こうして、この伝達比可変操舵装置100では非常時等に入力軸91とモータ軸93aとをロック可能な状態としつつ、操舵角と転舵角との伝達比を可変した状態で転舵系に転舵角を伝達することが可能となっている。
特開2003−324835号公報
ところで、上記従来の伝達比可変操舵装置100は、通電部材としてのフレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aと、ソレノイド95cのコイルその他の通電部との間の電気的接続を行う製造工程において、下記のような構成をとる場合があった。
すなわち、従来の伝達比可変操舵装置100において、ソレノイド95cへの通電のために絶縁材料からなる基板(図示しない)を採用し、この基板上に形成された配線パターンの一端に前記接続端子97bを、他端に受電端子をそれぞれ電気的に接続して用いる場合がある。具体的には、基板には金属部材である接続端子97b及び受電端子の端部を挿入する挿入穴が形成されており、基板の裏面には各挿入穴を所定の回路をなすように接続する配線パターンが形成されている。接続端子97bとされる各金属部材は、前記のようにバスバーの形態をとり、その端部が基板の表面から略垂直に挿入穴に挿入され、裏面側の配線パターンとハンダ溶接されている。また、受電端子とされる各金属部材は、略円柱状をしており、基板の表面から略垂直に挿入穴に挿入され、裏面側の配線パターンとハンダ溶接されている。さらに、この受電端子(の基板表面側の端部)に、ソレノイド95cのコイルから延出する各リード線がハンダ溶接され、接続端子97bからソレノイド95c(コイル)に至る電気的接続が完了する。
このような構成をとる従来の伝達比可変操舵装置100では、ソレノイド95cから接続端子97bまでの電気的接続に関して、ハンダ溶接を実施すべき箇所が非常に多く、製造工程も複雑なものにならざるを得なかった。また、この伝達比可変操舵装置100では、ハンダ溶接に関する品質管理が難しかった。例えば、ソレノイド95c用の各受電端子とソレノイド95c用の各リード線とをハンダ溶接する際に、加熱に時間をかけすぎると、受電端子の基板側に熱が過度に伝わって高温となり、配線パターンと受電端子との間のハンダ溶接が溶融し、受電端子と配線パターンとの接続が不十分になったり、配線パターンの回路が異常なものとなったりするという不良が生じ易くなる。また、そのような不良を防止するために、ハンダ溶接の際の加熱に時間をかけないようにしても、受電端子と配線パターンとの接続が不十分になってしまう。このため、このような伝達比可変操舵装置100では、製造工程において、ソレノイド95c用の各受電端子とソレノイド95c用の各リード線との間のハンダ溶接の歩留まりを向上させることが難しかったのである。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造工程を簡素化し、かつ製造工程において歩留まりの向上を実現可能な伝達比可変操舵装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の伝達比可変操舵装置は、ハウジングと、該ハウジングと一体回転可能に設けられ、操舵ハンドルの操舵角を伝達する入力軸と、該ハウジング内に固定され、モータ軸を回転可能なモータと、該ハウジングに回転可能に支承され、転舵系に転舵角を伝達する出力軸と、該ハウジング内で該モータ軸と該出力軸との間に設けられ、該モータ軸の出力を減速して該出力軸に伝達するギヤ機構と、該ハウジング内で該入力軸と該モータ軸との間に設けられ、ソレノイドを消磁又は励磁することにより該入力軸と該モータ軸とをロックするロック機構とを備え、該操舵角と該転舵角との伝達比を可変する伝達比可変操舵装置において、
前記ソレノイドは、該ソレノイド用のリード線を該ソレノイド用の複数個の受電端子に接続することによりコイルその他の通電部への通電を行うものであり、該ソレノイド用の各受電端子は、外部から通電を行うための通電部材が接続される該ソレノイド用の複数個の接続端子に電気的に接続されるようになっており、
該ソレノイド用の各受電端子及び該ソレノイド用の各接続端子は、それぞれ単一の金属部材として一体に形成されていることを特徴とする。
本発明の伝達比可変操舵装置は、通電部材と、ソレノイドのコイルその他の通電部との間の電気的接続を行う製造工程において、下記のような構成をとる。
すなわち、この伝達比可変操舵装置において、ソレノイドは、ソレノイド用のリード線をソレノイド用の複数個の受電端子に接続することによりコイルその他の通電部への通電を行うものである。ソレノイド用の各受電端子は、通電部材が接続されるソレノイド用の複数個の接続端子に電気的に接続される。そして、ソレノイド用の各受電端子及びソレノイド用の各接続端子は、それぞれ単一の金属部材として一体に形成されている。
このような構成をとる本発明の伝達比可変操舵装置は、ソレノイド95cから接続端子97bまでの電気的接続に関して、ハンダ溶接を実施すべき箇所を大幅に減らすことができ、製造工程を簡素化することができる。
また、本発明の伝達比可変操舵装置は、ハンダ溶接に関する品質管理の不具合も、下記の通り抑制することができる。
すなわち、ソレノイド用の各受電端子とソレノイド用の各リード線とをハンダ溶接する際に、加熱に時間をかけすぎてソレノイド用の受電端子が過度に加熱される事態が起こり得る。このような事態が生じた場合であっても、ソレノイド用の受電端子は、ソレノイド用の各接続端子とそれぞれ単一の金属部材として一体に形成されているので、従来の伝達比可変操舵装置のように、受電端子の基板側に熱が過度に伝わって高温となり、配線パターンと受電端子との間のハンダ溶接が溶融することがない。このため、本発明の伝達比可変操舵装置では、従来の伝達比可変操舵装置のように、受電端子と配線パターンとの接続が不十分になったり、配線パターンの回路が異常なものとなったりするという不良を生じ難い。また、ソレノイド用の受電端子が過度に加熱されないようにハンダ溶接の際の加熱時間を厳密に管理する必要がなくなり、ハンダ溶接の際の加熱を充分に実施できるので、受電端子とソレノイド用のリード線との接続が加熱不足により不十分になってしまう不具合も抑制できる。このため、本発明の伝達比可変操舵装置は、製造工程において、ソレノイド用の各受電端子とソレノイド用の各リード線との間のハンダ溶接の歩留まり向上を実現することができる。
したがって、本発明の伝達比可変操舵装置は、製造工程を簡素化し、製造工程において歩留まりの向上を実現することができる。
ソレノイド用の各受電端子及びソレノイド用の各接続端子をそれぞれ単一の金属部材として一体に形成する具体的な方法としては、例えば、1本の細い金属棒材又は板材を折り曲げ加工する方法や、金属板から所定の形状の金属部材を打ち抜き成形した後、折り曲げ加工する方法等の各種の一般的な方法を採用することができる。
本発明の伝達比可変操舵装置は、複数個の前記金属部材が樹脂によって一体化された樹脂部品とされていることが好ましい。
この場合、それぞれ単一の金属部材として一体に形成されているソレノイド用の各受電端子及びソレノイド用の各接続端子は、製造工程において、一つの部品として取り扱われることが可能となり、組み付け作業の工程をさらに減らすことができる、このため、本発明の伝達比可変操舵装置は、製造工程の簡素化をより確実に実現することができる。
本発明の伝達比可変操舵装置において、各前記受電端子は、外方に突出する板状の脚部と、該脚部が厚さ方向に屈曲されることにより形成され、載置面をもつ板状の頭部と、該頭部の先端から離れた位置から該載置面を間に存在させて両側に突出し、該脚部が突出する方向と略同一の方向に屈曲された板状をなす一対の腕部とからなることが好ましい。
この場合、本発明の伝達比可変操舵装置は、各受電端子と各リード線との間に、下記のように良好なフィレットを形成しつつ、ハンダ溶接することが可能となる。
つまり、ハンダ溶接される各リード線は、前記頭部の載置面の上に配置される。その際、リード線のハンダ溶接される領域の中間部分は、一対の前記腕部の間に位置する。また、リード線のハンダ溶接される領域の根元側及び先端側は、一対の前記腕部の間には位置せず、前記頭部の載置面の上に配置されているだけである。このため、上記のような位置関係をなす受電端子とリード線との間に、溶融したハンダが付着すると、溶融したハンダは、リード線のハンダ溶接される領域の中間部分において、前記腕部との間にハンダ溜まりを形成しつつ、リード線のハンダ溶接される領域の根元側及び先端側の双方に流れて、良好なフィレットを形成する。つまり、リード線のハンダ溶接される領域の根元側だけにフィレットが偏ることがないのである。このため、この伝達比可変操舵装置は、製造工程において歩留まりの一層の向上を実現することができる。
本発明の伝達比可変操舵装置において、前記樹脂部品は、樹脂からなる本体と、該本体に一部が埋設された前記ソレノイド用の全受電端子と、該本体に一部が埋設された前記ソレノイド用の全接続端子と、該本体の裏面又は内部に設けられ、該ソレノイド用の各受電端子と該ソレノイド用の各接続端子とを接続する導電部材とからなり得る。
この場合、本発明の伝達比可変操舵装置は、通電部材とソレノイドとの電気的接続に関して、本発明の効果をより確実に享受することができる。
受電端子及び接続端子を一体化する樹脂としては、耐熱性、絶縁性及び成形性等に優れた各種の樹脂材料から選択することができる。例えば、フェノール樹脂やPBT樹脂等を利用できる。
本発明の伝達比可変操舵装置において、前記通電部材はスパイラルケーブル装置のフレキシブルフラットケーブルであることが好ましい。
この場合、本発明の伝達比可変操舵装置は、通電部材としてのスパイラルケーブル装置のフレキシブルフラットケーブルにより、ハウジング自体の回転の影響を受けず、常に良好にソレノイド及びモータに通電することができる。
以下、本発明の伝達比可変操舵装置を具体化した実施例1を図面を参照しつつ説明する。
図5に示すように、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、ステアリング装置に用いられるものである。ステアリング装置は、車両の操舵ハンドル70が上部ステアリングシャフト71の上端に図示しない等速ジョイントを介して接続されている。また、上部ステアリングシャフト71の下端と、下部ステアリングシャフト72の上端とが伝達比可変操舵装置1を介して接続されている。
また、下部ステアリングシャフト72の下端には図示しない等速ジョイントを介して図示しないピニオンが設けられ、このピニオンがステアリングギヤボックス73内においてラック74に噛合されている。ラック74の両端にはそれぞれタイロッド75の一端が接続されるとともに、各タイロッド75の他端にはナックルアーム76を介して転舵輪77が接続されている。
さらに、上部ステアリングシャフト71には操舵ハンドル70の操舵角を検出する舵角センサ78が設けられ、下部ステアリングシャフト72には転舵輪77の転舵角を検出する転舵角センサ79が設けられている。これら舵角センサ78及び転舵角センサ79により検出された操舵ハンドル70の操舵角及び転舵輪77の転舵角はECU80に入力されるようになっている。ECU80には、車両速度を検出する車速センサ81から出力される車両速度も入力されるようになっている。そして、ECU80は、伝達比可変操舵装置1に対して、この伝達比可変操舵装置1を制御するための制御信号を出力するようになっている。
次に図6を用いて、実施例1の伝達比可変操舵装置1の構成を説明する。図6は、従来の伝達比可変操舵装置100の構成を示すものであるが、実施例1の伝達比可変操舵装置1も、フレキシブルフラットケーブル96cとソレノイド95cやモータ93との間の電気的接続に係る構成を除き、基本的に同じ構成である。
実施例1の伝達比可変操舵装置1は、従来の伝達比可変操舵装置100と同様に、ハウジング90と、このハウジング90と一体回転可能に設けられる入力軸91と、ハウジング90内に固定され、モータ軸93aを回転可能なモータ93と、ハウジング90に回転可能に支承された出力軸92と、ハウジング90内でモータ軸93aと出力軸92との間に設けられ、モータ軸93aの出力を減速して出力軸92に伝達するギヤ機構94と、ハウジング90内で入力軸91とモータ軸93aとの間に設けられ、ソレノイド95cを消磁又は励磁することにより入力軸91とモータ軸93aとをロックするロック機構95とを備えている。入力軸91は、図5に示す上部ステアリングシャフト71の下端と一体をなし、出力軸92は、図5に示す下部ステアリングシャフト72の上端と一体をなしている。
また、この伝達比可変操舵装置1は、図6に示す従来の伝達比可変操舵装置100と同様に、モータ93及びソレノイド95cに外部から通電を行うための通電部材として、ハウジング90外で入力軸91と同軸に設けられたスパイラルケーブル装置96のフレキシブルフラットケーブル96cを備えている。上記の各構成部材の詳細な説明は、従来の伝達比可変操舵装置100と同様であるので省略する。
このよう構成である実施例1の伝達比可変操舵装置1では、非常時等に入力軸91とモータ軸93aとをロック可能な状態としつつ、走行時にECU80から車速に応じた制御を受けることにより、操舵角と転舵角との伝達比を可変した状態で転舵系に転舵角を伝達することが可能となっている。
ところで、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、通電部材としてのフレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aと、ソレノイド95cの通電部等との間の電気的接続に関して、下記のように構成されている。以下に詳細を説明する
まず、図1に示す実施例1の伝達比可変操舵装置1(図6のA−A断面に相当)において、モータハウジング蓋93eの外側には、ロック機構95と、樹脂部品10と、モータ93用の受電端子台50と、エンコーダ(図示しない)用の受電端子台60が設けられている。
ロック機構95は、モータ軸93aのスパイラルケーブル装置96側の一端の外周に固定されたロックホルダ95aと、ハウジング90に対して軸心と平行な枢軸回りで揺動可能に軸支され、ソレノイド95cにより駆動されるロックバー95bとを有している。ロックホルダ95aの外周には複数のロック溝95dが凹設されており、ロックバー95bの一端にはロック溝95dに係合可能な係合爪部95eが形成されている。ソレノイド95cは、コイル95fその他の通電部に導通するソレノイド95c用のリード線20a、20bを有している。リード線20a、20bの先端は、後述するソレノイド95c用の受電端子11a、11bにハンダ溶接されている。
樹脂部品10は、図2(a)〜(c)に示すように、フェノール樹脂又はPBT樹脂からなる本体10aと、本体10aに一部が埋設されたソレノイド95c用の受電端子11a、11bと、本体10aに一部が埋設されたソレノイド95c用の接続端子12a、12bと、本体10aの内部に設けられ、受電端子11aと接続端子12aとを接続する導電部材13aと、本体10aの内部に設けられ、受電端子11bと接続端子12bとを接続する導電部材13bとからなる。
受電端子11a、11bは、図3(a)及び(b)に示すように、外方に突出する板状の脚部111と、脚部111が厚さ方向に屈曲されることにより形成され、載置面112aをもつ板状の頭部112と、頭部112の先端から離れた位置から載置面112aを間に存在させて両側に突出し、脚部111が突出する方向と略同一の方向に屈曲された板状をなす一対の腕部113a、113bとからなる。
上記の形状をなす受電端子11a、接続端子12a及び導電部材13aは、単一の金属板材を屈曲させることにより一体に形成されている。また、受電端子11b、接続端子12b及び導電部材13bも同様に、金属板材を屈曲させることにより一体に形成されている。
なお、樹脂部品10は、射出成形金型のキャビティ内の所定の位置に、受電端子11a、11b、接続端子12a、12b及び導電部材13a、13bを配置した後、キャビティ内に樹脂を射出成形することにより製作される。また、樹脂部品10は、取付穴10b、10cを用いて、モータハウジング蓋93eにねじで固定される。
モータ93用の受電端子台50には、モータ93用の接続端子51a、51b、51cが固定されている。また、エンコーダ用の接続端子台60には、エンコーダ用の接続端子61a、61b、61c、61dが固定されている。
このような構成である実施例1の伝達比可変操舵装置1において、ソレノイド95c用の接続端子12a、12b及びエンコーダの接続端子61a、61b、61c、61dにフレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aが接続されることにより、ソレノイド95c及びエンコーダに通電が行われる。また、モータ93用の接続端子51a、51b、51cにもフレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aが接続されることにより、モータ93に通電が行われる。より詳しくは、ソレノイド95cには、フレキシブルフラットケーブル96cのコネクタ97aから、接続端子12a、12b、通電部材13a、13b、受電端子11a、11b及びリード線20a、20bを経由して、通電が行われる。なお、上記各コネクタ97aは、図6に示すようなバスバーの形態をとってもよい。
ここで、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、ソレノイド95c用の各受電端子11a、11b及びソレノイド95用の各接続端子12a、12bがそれぞれ単一の金属部材として一体に形成されていることから、ソレノイド95cから接続端子97bまでの電気的接続に関して、ハンダ溶接を実施すべき箇所を大幅に減らすことができており、製造工程を簡素化することができている。
また、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、ハンダ溶接に関する品質管理の不具合も、下記の通り抑制することができている。
すなわち、受電端子11a、11bとリード線20a、20bとをハンダ溶接する際、まず、図4(a)に示すように、ハンダ溶接されるリード線20a、20bが頭部112の載置面112a上に配置される。その際、リード線20a、20bのハンダ溶接される領域の中間部分は、一対の腕部113a、113bの間に位置する。また、リード線20a、20bのハンダ溶接される領域の根元側及び先端側は、一対の腕部113a、113bの間には位置せず、頭部112の載置面112a上に配置されているだけである。
次に、上記のような位置関係をなす受電端子11a、11bとリード線20a、20bとの間に、図4(b)に示すように、溶融したハンダ9を付着させる。その結果、溶融したハンダ9は、リード線20a、20bのハンダ溶接される領域の中間部分において、腕部113a、113bとの間にハンダ溜まりを形成しつつ、リード線20a、20bのハンダ溶接される領域の根元側及び先端側に流れて、良好なフィレットを形成する。つまり、リード線20a、20bのハンダ溶接される領域の根元側だけにフィレットが偏ることがないのである。
このハンダ溶接の際、加熱に時間をかけすぎて受電端子11a、11bが過度に加熱され事態が起こり得る。このような事態が生じた場合であっても、受電端子11a、11bは、各接続端子12a、12bとそれぞれ単一の金属部材として一体に形成されているので、従来の伝達比可変操舵装置100のように、受電端子の基板側に熱が過度に伝わって高温となり、配線パターンと受電端子との間のハンダ溶接が溶融することがない。このため、この伝達比可変操舵装置1では、従来の伝達比可変操舵装置100のように、受電端子と配線パターンとの接続が不十分になったり、配線パターンの回路が異常なものとなったりするという不良を生じ難くなっている。また、受電端子11a、11bが過度に加熱されないようにハンダ溶接の際の加熱時間を厳密に管理する必要がなくなり、ハンダ溶接の際の加熱を充分に実施できるので、受電端子11a、11bとリード線20a、20bとの接続が加熱不足により不十分になってしまう不具合も抑制できている。
したがって、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、製造工程を簡素化し、製造工程において、ソレノイド95c用の受電端子11a、11bと、ソレノイド95c用のリード線20a、20bとの間のハンダ溶接の歩留まり向上を実現することができている。
また、実施例1の伝達比可変操舵装置1において、それぞれ単一の金属部材として形成されている各受電端子11a、11b及び各接続端子12a、12bは、樹脂により一体化された樹脂部品とされているため、製造工程において、一つの部品として取り扱われることが可能となっている。このため、伝達比可変操舵装置1は、組み付け作業の工程をさらに減らすことができている。
さらに、実施例1の伝達比可変操舵装置1は、上述のように、受電端子11a、11bの形状を最適化することにより、良好なフィレットを形成することができている。
以上において、本発明を実施例1に即して説明したが、本発明は上記実施例1に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は伝達比可変操舵装置に利用可能である。
実施例1の伝達比可変操舵装置に係り、図6のA−A矢視断面図である。 実施例1の伝達比可変操舵装置に係り、(a)は樹脂部品の上面図であり、(b)は樹脂部品の正面図であり、(c)は樹脂部品の側面図である。 実施例1の伝達比可変操舵装置に係り、(a)は図2の樹脂部品のZ部を示す要部拡大正面図であり、(b)は図2の樹脂部品のZ部を示す要部拡大側面図である。 実施例1の伝達比可変操舵装置に係り、(a)はリード線と受電端子とのハンダ溶接の前の配置を示す要部拡大図であり、(b)はリード線と受電端子とのハンダ溶接後の状態を示す要部拡大図である。 実施例1の伝達比可変操舵装置に係るステアリング装置の構成図である。 従来及び実施例1の伝達比可変操舵装置の縦断面図である。
符号の説明
1、100…伝達比可変操舵装置
10…樹脂部品
10a…本体
11a、11b…ソレノイド用の受電端子
12a、12b…ソレノイド用の接続端子
13a、13b…導電部材
20a、20b…リード線
51a、51b、51c…モータ用の接続端子
70…操舵ハンドル
90…ハウジング
91…入力軸
92…出力軸
93…モータ
93a…モータ軸
94…ギヤ機構
95…ロック機構
95c…ソレノイド
95f…コイル
96…通電部材(スパイラルケーブル装置)
96a…筐体
96b…内筒
96c…フレキシブルフラットケーブル
97c…コネクタ
111…脚部
112…頭部
112a…載置面
113a、113b…腕部

Claims (5)

  1. ハウジングと、該ハウジングと一体回転可能に設けられ、操舵ハンドルの操舵角を伝達する入力軸と、該ハウジング内に固定され、モータ軸を回転可能なモータと、該ハウジングに回転可能に支承され、転舵系に転舵角を伝達する出力軸と、該ハウジング内で該モータ軸と該出力軸との間に設けられ、該モータ軸の出力を減速して該出力軸に伝達するギヤ機構と、該ハウジング内で該入力軸と該モータ軸との間に設けられ、ソレノイドを消磁又は励磁することにより該入力軸と該モータ軸とをロックするロック機構とを備え、該操舵角と該転舵角との伝達比を可変する伝達比可変操舵装置において、
    前記ソレノイドは、該ソレノイド用のリード線を該ソレノイド用の複数個の受電端子に接続することによりコイルその他の通電部への通電を行うものであり、該ソレノイド用の各受電端子は、外部から通電を行うための通電部材が接続される該ソレノイド用の複数個の接続端子に電気的に接続されるようになっており、
    該ソレノイド用の各受電端子及び該ソレノイド用の各接続端子は、それぞれ単一の金属部材として一体に形成されていることを特徴とする伝達比可変操舵装置。
  2. 複数個の前記金属部材が、樹脂によって一体化された樹脂部品とされていることを特徴とする請求項1記載の伝達比可変操舵装置。
  3. 各前記受電端子は、外方に突出する板状の脚部と、該脚部が厚さ方向に屈曲されることにより形成され、載置面をもつ板状の頭部と、該頭部の先端から離れた位置から該載置面を間に存在させて両側に突出し、該脚部が突出する方向と略同一の方向に屈曲された板状をなす一対の腕部とからなることを特徴とする請求項1又は2記載の伝達比可変操舵装置。
  4. 前記樹脂部品は、樹脂からなる本体と、該本体に一部が埋設された前記ソレノイド用の全受電端子と、該本体に一部が埋設された前記ソレノイド用の全接続端子と、該本体の裏面又は内部に設けられ、該ソレノイド用の各受電端子と該ソレノイド用の各接続端子とを接続する導電部材とからなることを特徴とする請求項2又は3記載の伝達比可変操舵装置。
  5. 前記通電部材はスパイラルケーブル装置のフレキシブルフラットケーブルであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の伝達比可変操舵装置。
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