JP2006230112A - 制御ic、dc/dcコンバータ、及び安定化電源電圧供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 DC/DCコンバータ10に備えられた、出力電圧を制御するための制御IC16において、当該制御IC16は、制御回路16aと、制御回路16aに電源電圧を供給する内部電源回路16gとを有し、当該内部電源回路16gは、DC/DCコンバータ10への外部からの電源電圧入力時にDC/DCコンバータ10が元来備える出力コンデンサ14cを安定化コンデンサとして兼用し、当該出力コンデンサ14cを介して安定化電圧を前記制御部に供給せしめる。
【選択図】図1
Description
電源電圧を供給する電源(バッテリ)2からは、例えばFETから成るスイッチング素子3を介して、平滑化回路4を構成するコイル4a、抵抗4b、出力コンデンサ4cへと接続される。また、スイッチング素子3と平滑回路4との接続点とGNDとの間にはショットキーダイオード5が接続され、スイッチング素子3がオフのときにコイル4aへ電流を流すようにしている。前記スイッチング素子3は、制御IC6により適宜、スイッチング制御され、適正電圧が出力される。
当該制御部6aは、後述するOCLコンパレータ6c、及びPWMコンパレータ6eからの入力に基づき、スイッチング素子3をスイッチング制御する制御信号を出力段6bに出力する。出力段6bは、制御部6aからのこの制御信号の入力を受け、最終調整した上でスイッチング素子3に対してスイッチング制御信号を出力する。
エラーアンプに6dは、抵抗7a,7bで分圧される前記出力電圧相当値が入力され、内部基準電圧回路6hで生成されて入力される内部基準電圧(Vref)と比較し、その差に基づくフィードバック信号が生成された上、PWMコンパレータ6eに出力される。
PWMコンパレータ6eは、エラーアンプ6dからの当該フィードバック信号を、発振器6fで生成され入力される鋸刃状波と振幅比較し、エラーアンプ6dからの入力電圧が鋸刃状波の振幅を超える期間でハイレベルの駆動パルス、即ちDC/DCコンバータ1に適したデューティ信号を生成し、前記制御部6aに出力する。
即ち、デューティ信号に基づくデューティ比でスイッチング素子3をオン・オフすることで、DC/DCコンバータ1の出力電圧が適正な電圧となるように制御する。また、ショート等による過電流状態が発生した場合には、スイッチング素子3をオフ動作とし、過電流保護をかける。
そこで、制御IC6内に、高い耐圧を有する内部電源回路6gを設けて、DC/DCコンバータ1に供給される高い電源電圧を入力し降圧した上で、耐圧の低い制御系へ供給するようにしている。
本発明は、上記問題にかんがみてなされたもので、外部に専用の安定化コンデンサを別途設ける必要が無く、低コスト且つ小型軽量な、DC/DCコンバータに備えられた、出力電圧を制御するための制御IC、出力コンデンサと出力電圧を制御する制御ICとを有するDC/DCコンバータ、及びDC/DCコンバータに備えられた、出力電圧を制御するための制御ICが有する制御回路に対する安定化電源電圧供給方法を提供することを目的とする。
上記のように構成した請求項1に記載の発明によれば、制御ICの内部電源生成回路は、元来備える出力コンデンサを安定化コンデンサとして兼用し、制御IC内の制御系に電源電圧を供給する。
上記のように構成した請求項2に記載の発明によれば、制御ICの耐圧性能を有する内部電源回路(LDO)は、外部電圧から当該制御ICの内部で使用する低電圧を生成する。その際、元来備える出力コンデンサを安定化コンデンサとして兼用し、制御IC内の制御系に電源電圧を供給する。
請求項3に記載の発明は、上記内部電源回路は、上記出力コンデンサからの出力を分圧した電圧値をフィードバックして安定化電圧の適正化を図る構成としている。
上記のように構成した請求項3に記載の発明によれば、出力コンデンサからの出力を分圧した電圧値を内部電源回路にフィードバックして供給しているので、安定化電圧の適正化を図ることができる。
上記のように構成した請求項4に記載の発明によれば、起動直後は、入力される外部からの電源電圧の供給ラインを上記出力コンデンサを接続して上記出力コンデンサに給電し、当該出力コンデンサからの出力を安定化電圧として利用できるようになったら上記スイッチで上記供給ラインを遮断する。
従って、起動当初のみ外部からの電源電圧で直に出力コンデンサを給電し、以降は出力コンデンサへの充電を自ら制御しつつ内部的にも利用する。
上記のように構成した請求項5に記載の発明によれば、ヒステリシスコンパレータにて出力コンデンサからの出力が所定の電圧よりも低い間は上記スイッチをオン状態とし、当該出力コンデンサからの出力が所定の電圧よりも高くなった以降はオフ状態を継続することができる、
上記のように構成した請求項6に記載の発明によれば、上記制御回路の一部としての内部基準電圧回路を有しており、この内部基準電圧回路が正確な基準電圧を生起することができるので、出力コンデンサの出力電圧が安定化電圧として利用できるようになったか否かを正確に判断できる。
上記のように構成した請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の作用を有する制御ICを内蔵したDC/DCコンバータを得る。
上記のように構成した請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の作用と同様の作用を得る方法を提供し得る。
請求項2に記載の発明によれば、上記同様に専用の安定化コンデンサを設ける必要が無くなり、低コスト且つ小型軽量なDC/DCコンバータの制御ICを提供できる。
更に、起動直後の立ち上り時における内部電源回路の不安定状態は、DC/DCコンバータに何ら影響せず、信頼性の高い高精度なDC/DCコンバータが得られる。
請求項3に記載の発明によれば、安定化電圧の適正化を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、内部電源回路(LDO)が不要となり、低コストで信頼性の高い高精度なDC/DCコンバータが得られる。
請求項6に記載の発明によれば、内部基準電圧回路が生起する基準電圧に基づいてスイッチの状態を切り替えるので、正確な動作をすることが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果を有する制御ICを内蔵したDC/DCコンバータを得る。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果と同様の効果を得る方法を提供し得る。
図1には、本実施例における制御IC16、及びDC/DCコンバータ10を説明する回路図を示す。
電源電圧を供給する電源(バッテリ)11からは、例えばFETから成るスイッチング素子13を介して、平滑化回路14を構成するコイル14a、抵抗14b、出力コンデンサ14cへと接続される。また、スイッチング素子13と平滑回路14との接続点とGNDとの間にはショットキーダイオード15が接続され、スイッチング素子13がオフのときにコイル14aへ電流を流すようにしている。前記スイッチング素子13は、制御IC16により適宜、スイッチング制御され、適正電圧が出力される。
当該制御部16aは、後述するOCLコンパレータ16c、及びPWMコンパレータ16eからの入力に基づき、スイッチング素子13をスイッチング制御する制御信号を出力段16bに出力する。出力段16bは、制御部16aからのこの制御信号の入力を受け、最終調整した上でスイッチング素子13に対してスイッチング制御信号を出力する。
エラーアンプ16dには、抵抗17a,17bで分圧される前記出力電圧相当値が入力され、内部基準電圧回路16hで生成されて入力される内部基準電圧(Vref)と比較し、その差に基づくフィードバック信号が生成された上、PWMコンパレータ16eに出力される。
PWMコンパレータ16eは、エラーアンプ16dからの当該フィードバック信号を、発振器16fで生成され入力される鋸刃状波と振幅比較し、エラーアンプ16dからの入力電圧が鋸刃状波の振幅を超える期間でハイレベルの駆動パルス、即ちDC/DCコンバータ10に適したデューティ信号を生成し、前記制御部16aに出力する。
即ち、デューティ信号に基づくデューティ比でスイッチング素子13をオン・オフすることで、DC/DCコンバータ10の出力電圧が適正な電圧となるように制御する。また、ショート等による過電流状態が発生した場合には、スイッチング素子13をオフ動作とし、過電流保護をかける。
内部電源回路16gには、外部の電源11から比較的高い電源電圧が供給される。電源電圧は例えば30Vである。当該内部電源回路16gは、耐圧設計が成されているため、電源11からの高電圧の入力が可能となっている。
また、内部電源回路16gの出力端子が出力コンデンサ14cに接続されており、当該出力コンデンサ14cを安定化コンデンサとして兼用して安定化電圧の出力を可能にしている。本実施例では、出力コンデンサ14cを介して出力される安定化電圧は例えば3.5Vである。当該安定化電圧は前記内部基準電圧回路16hにも供給され、当該内部基準電圧回路16hからは内部基準電圧(Vref)が前記エラーアンプ16dをはじめとする所定の回路に出力される。
前記内部基準電圧回路16hは、前記内部電源回路16gからの給電による起動時の立ち上りの期間に際しては、所定の内部基準電圧を安定して出力することができない。従って、この状態でDC/DCコンバータ10を作動させた場合、当該DC/DCコンバータ10の機能に悪影響を生ずる可能性がある。そこで、本実施例においては、内部電源回路16gからの給電が所定の電圧に到達するまでの間、DC/DCコンバータ10における出力段16bや制御部16aを停止させて本DC/DCコンバータ10の起動を遅延停止させている。
外部電源をオンした際の上述した、DC/DCコンバータ10の遅延起動制御、及び内部電源回路16gの安定化電圧設定値の低下制御の作動状態を、図2にフローチャートで示す。
まず最初に外部電源11がオンされる(S0)。すると、内部電源回路(LDO)16gの安定化電圧が予め設定された基準電圧に達しているか否かが比較される(S1)。その結果、当該安定化電圧が基準電圧に達していない場合には、比較が繰り返される一方、達している場合には、DC/DCコンバータ10が起動され(S2)、内部電源回路(LDO)の目標値を下げ(S3)、処理を終了し(S4)、以降、通常のDC/DCコンバータ10の動作がなされる。
更に、前記出力コンデンサ14cと兼用する前記安定化コンデンサを介して供給する安定化電圧が予め設定された所定の電圧値に達するまでの間、DC/DCコンバータ10の起動を遅延停止させるようにしたので、内部電源回路16g、及び内部基準電圧回路16hの不安定な立ち上り時における、DC/DCコンバータ10への悪影響を抑制し、信頼性の高い高精度なDC/DCコンバータ10が得られる。
尚、以下の説明では、実施例1と共通する構成についてはその説明を省略する。
本実施例におけるDC/DCコンバータ100では、制御IC160内の内部電源生成回路として、内部電源回路(LDO)を省略するとともに、スイッチとしてのヒステリシスコンパレータ16jを新たに設けた点が、実施例1と異なる。
また、出力コンデンサ14cの出力電圧は内部基準電圧回路(BGR)16hに接続され、上記安定化電圧が入力されるようになっている。更に、当該安定化電圧は、分圧回路16kを介して所定の電圧に調整された上、比較用の基準電圧として前記ヒステリシスコンパレータ16jに入力される。前記内部基準電圧回路16hで生起された内部基準電圧(Vref)は、ヒステリシスコンパレータ16jへと入力された上、前記基準電圧と比較される。その結果、内部基準電圧が基準電圧に達した以降、ヒステリシスコンパレータ16jは、外部電源10から出力コンデンサ14cへの電源電圧供給ラインを遮断する。
外部電源をオンした際の、実施例1同様のDC/DCコンバータ100の遅延起動制御、及び、上述した、ヒステリシスコンバータ16jによる外部電源11から制御ICへの入力ラインの遮断制御の作動状態を、図3にフローチャートで示す。
従って、ヒステリシスコンパレータ16jを介して出力コンデンサ14cに入力される定電流によるDC/DCコンバータ100への悪影響を抑制し、実施例1同様、信頼性の高い高精度なDC/DCコンバータ100が得られる。
即ち、実施例1における内部電源回路(LDO)16gは、オペアンプ回路により構成するので、位相補償も必要となり、回路が複雑になるが、本実施例のように定電流源で供給される出力コンデンサ14cの安定化された出力電圧で代替することにより、回路が簡素化され、チップ面積の低減も図れる。
1.各実施例における、制御IC、及び当該制御ICを搭載したDC/DCコンバータは、携帯電話以外の他の各種電気、電子機器に適用可能である。
2.各実施例における、外部からの入力電圧、出力コンデンサ(安定化コンデンサ)から供給される安定化電圧の具体的な電圧値は、実施例には限定されず、適宜変更可能である。
3.各実施例における、DC/DCコンバータの具体的な構成回路は一例に過ぎず、同様な機能を有する回路に適宜変更可能である。要は、出力コンデンサが備わり、安定化コンデンサとして兼用できる構成であれば良い。
13…スイッチング素子
14c…安定化コンデンサとしての出力コンデンサ
16…制御IC
16a…制御回路としての制御部
16d…遅延停止手段としてのエラーアンプ
16g…内部電源生成回路としての内部電源回路(LDO)
16h…内部電源生成回路としての内部基準電圧回路(BGR)
16j…スイッチとしてのヒステリシスコンパレータ
16k…分圧回路
100…DC/DCコンバータ
160…制御IC
Claims (8)
- DC/DCコンバータに備えられた、出力電圧を制御するための制御ICにおいて、
当該制御ICは、
制御回路と、
この制御回路に電源電圧を供給する内部電源生成回路とを有し、
当該内部電源生成回路は、当該DC/DCコンバータに接続される出力コンデンサを安定化コンデンサとして兼用し、当該出力コンデンサを介して安定化電圧を前記制御回路に供給せしめることを特徴とする、制御IC。 - 前記内部電源生成回路は、耐圧性能を有して外部電圧より当該制御ICの内部で使用する低電圧を生成する内部電源回路を備えるとともに、この内部電源回路の出力に上記出力コンデンサを接続し、
前記制御ICは、この内部電源回路が適正な安定化電圧を生成するまでDC/DCコンバータの起動を遅延停止させることを特徴とする、請求項1に記載の制御IC。 - 上記内部電源回路は、上記出力コンデンサからの出力を分圧した電圧値をフィードバックして安定化電圧の適正化を図ることを特徴とする、請求項2に記載の制御IC。
- 前記内部電源生成回路は、
入力される外部からの電源電圧の供給ラインを適宜遮断可能なスイッチを有し、
当該スイッチを介在させて上記出力コンデンサを接続し、
電源投入後、当該スイッチを介して外部からの電源にて上記出力コンデンサに給電し、当該出力コンデンサからの出力を安定化電圧として利用できるようになったら上記スイッチで上記供給ラインを遮断することを特徴とする、請求項1に記載の制御IC。 - 上記スイッチは、ヒステリシスコンパレータにて制御され、当該出力コンデンサからの出力が所定の電圧よりも低い間はオン状態となっており、当該出力コンデンサからの出力が所定の電圧よりも高くなった以降はオフ状態を継続することを特徴とする、請求項4に記載の制御IC。
- 上記ヒステリシスコンパレータは、上記出力コンデンサからの出力を分圧した電圧値と、上記制御回路の一部としての内部基準電圧回路が生成する基準電圧とを入力して比較判定を行うことを特徴とする、請求項5に記載の制御IC。
- 出力コンデンサと、出力電圧を制御する制御ICとを有するDC/DCコンバータにおいて、
当該制御ICは、
制御回路と、
この制御回路に電源電圧を供給する内部電源生成回路とを有し、
当該内部電源生成回路は、前記出力コンデンサを安定化コンデンサとして兼用し、当該出力コンデンサを介して安定化電圧を前記制御回路に供給せしめることを特徴とする、DC/DCコンバータ。 - DC/DCコンバータに備えられた、出力電圧を制御するための制御ICが有する制御回路に対する安定化電源電圧供給方法であって、
当該安定化電源電圧供給方法は、
当該DC/DCコンバータに接続される出力コンデンサを安定化コンデンサとして兼用し、当該出力コンデンサを介して安定化電圧を前記制御回路に供給せしめることを特徴とする、安定化電源電圧供給方法。
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- 2005-02-17 JP JP2005041015A patent/JP4669966B2/ja active Active
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