JP2002345235A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2002345235A
JP2002345235A JP2001141523A JP2001141523A JP2002345235A JP 2002345235 A JP2002345235 A JP 2002345235A JP 2001141523 A JP2001141523 A JP 2001141523A JP 2001141523 A JP2001141523 A JP 2001141523A JP 2002345235 A JP2002345235 A JP 2002345235A
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voltage
circuit
power supply
control
switching power
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JP2001141523A
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Yoshihiro Takeshima
由浩 竹島
Koji Yoshida
幸司 吉田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器に直流安定化電圧を供給するスイッ
チング電源回路を確実でかつ安定に起動するとともに、
起動回路の電力損失を減らす。 【解決手段】 入力電圧の高電圧側に接続される第1の
抵抗と第1の定電圧素子と第2の定電圧素子の直列回
路、および第2の定電圧素子に並列接続される第3の抵
抗によって構成され第2の定電圧素子の電圧を基準電圧
とする電源と、PWM信号を発生する制御ICと、制御
ICの起動後に前記トランスの巻線を介して制御ICに
電圧を供給するバイアス回路と、制御IC起動後に一定
の遅れ時間をもって前記基準電圧を十分に小さくする切
換回路から構成される起動回路を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用や民生用の電
子機器に直流安定化電圧を供給するスイッチング電源装
置に関し、特にスイッチング電源装置の制御回路に電力
を供給する電力供給回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源装置は、電子機器の低
価格化、小型化、高性能化及び省エネルギー化に伴い、
より小型、安価で出力の安定性が高く高効率なものが強
く求められている。以下、従来のスイッチング電源装置
について図5及び図6を参照して説明する。図5は制御
回路としてIC化された制御IC10及び制御IC10
への電力供給回路を有する従来のスイッチング電源装置
の回路図である。図5において、制御IC10は、電力
供給端子10a、信号出力端子10b及び接地端子10
cを有するIC素子であり、電圧供給端子10aと接地
端子10c間に直流電力を供給すると、信号出力端子1
0bから所定の周波数の矩形波信号(PWM信号)が出
力される。入力直流電源1の電圧Vinが入力端子2a
−2bに入力され、平滑キャパシタ3で平滑される。ト
ランス4は1次巻線4a、2次巻線4b及び4cを有す
る。制御IC10の起動開始電圧をVstart、制御
ICの起動前に流れる起動前電流をIstartとす
る。NチャネルMOSFET5はそのゲートが制御IC
10の信号出力端子10bに接続され、出力のPWM信
号によってオンオフ制御されてスイッチング動作を行
う。トランス4の1次巻線4aの一端はNチャネルMO
SFET5のドレインに接続され、1次巻線4aの他端
は前記入力端子2aに接続されている。NチャネルMO
SFET5のソースは前記入力端子2b(回路グランド
G)に接続されている。抵抗11の一端は抵抗12の一
端に接続され、他端は前記入力端子2aに接続されてい
る。抵抗12の他端は制御IC10の接地端子10cに
接続されている。キャパシタ13は抵抗12に並列に接
続され、抵抗11、抵抗12およびキャパシタ13の接
続点は前記制御IC10の電圧供給端子10aに接続さ
れている。
【0003】前記トランス4の2次巻線4cの一端はダ
イオード15のアノードに接続されている。一端が回路
グランドGに接続されたキャパシタ14の他端はダイオ
ード15のカソードに接続され、その接続点は制御IC
10の電圧供給端子10aに接続されている。トランス
4の2次巻線4cの他端は回路グランドGに接続されて
いる。ダイオード6のアノードは前記トランス4の2次
巻線4bの一端に接続されている。ダイオード6のカソ
ードは平滑キャパシタ7の一端に接続され、トランス4
の2次巻線4bの他端は平滑キャパシタ7の他端に接続
されている。ダイオード6で整流された電圧は平滑キャ
パシタ7によって平滑され出力端子8a、8bに接続さ
れた負荷9に供給される。平滑キャパシタ7の静電容量
は十分大きく、出力端子8a、8bには出力電圧Vou
tの直流が出力される。負荷9は出力端子8a、8bに
接続され、電力を消費する。入力端子2bは制御IC1
0の接地端子10cに接続されている。前記の抵抗1
1、抵抗12、キャパシタ13で起動回路50を構成し
ている。またトランス4の2次巻線4c、ダイオード1
5、キャパシタ14でバイアス回路51を構成してい
る。
【0004】以上のように構成された従来のスイッチン
グ電源装置の動作を図5及び図6を参照して説明する。
入力端子2a、2bに印加される入力電圧Vinは起動
回路50の抵抗11と抵抗12で分圧され、分圧電圧V
ccが制御IC10の電圧供給端子10aに印加され
る。図6の波形図において、時点tにおいて、入力電
圧Vinを0Vから徐々に増加させていくと、分圧電圧
Vccが徐々に増加し、制御IC10には起動前電流I
startが流れる。時点tで電圧Vccが制御IC
10の起動開始電圧Vstartに達すると、制御IC
10が起動する。起動した制御ICの信号出力端子10
bからPWM信号が出力されて、NチャネルMOSFE
T5のゲートに入力され、MOSFET5はスイッチン
グ動作を行う。
【0005】MOSFET5がオンの時、トランス4の
2次巻線4bに誘起される電圧によってダイオード6は
逆バイアスされ、トランス4の2次巻線4bには電流が
流れない。またMOSFET5がオンの間、トランス4
の1次巻線4aが入力電圧Vinで励磁され、励磁エネ
ルギーが蓄積される。MOSFET5がオフの時、トラ
ンス4の2次巻線4bに誘起される電圧によってダイオ
ード6は順バイアスとなり、蓄積された励磁エネルギー
が放出される。ダイオード6によって整流された電圧は
キャパシタ7によって平滑され、電圧Voutとして出
力端子8a、8bに出力される。起動時には、図6に示
すように制御IC10に供給される電流Icは時点t
で急激に増加する。起動後、トランス4の2次巻線4c
に誘起される矩形波電圧はバイアス回路51のダイオー
ド15で整流され、直流電圧が制御IC10の電圧供給
端子10aに印加される。これにより、ダイオード15
から制御IC10の電圧供給端子10aへの電力がダイ
オード15を経て供給され、電圧Vccは一定値となっ
て動作は安定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の回路構成に
おいては、制御IC10の内部抵抗のばらつき等によっ
て制御IC10に流れ込む起動前電流Istartがば
らつく。そのため制御IC10に印加される電圧Vcc
が起動開始電圧Vstartに達するときの入力電圧V
inにばらつきが生じる。従って、起動する入力電圧V
inがばらつく。また、入力電圧Vinが印加されてか
ら、制御IC10が起動してトランス4の2次巻線4c
からダイオード15を通して電力が供給されるまでの
間、入力電圧Vinを抵抗11と抵抗12で分圧した電
圧を保持しておく必要がある。このためにキャパシタ1
3の静電容量は大きくなければならず、形状も大きくな
るとともにコストも高くなるという問題があった。本発
明は、電圧を保持するキャパシタを用いず駆動回路で発
生する損失も少ないスイッチング電源装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のスイッチング電
源装置は、入力電圧をスイッチング素子でオンオフして
生成した矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線及び
第2の2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加し、
前記トランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧を整
流平滑して直流出力を得るスイッチング電源、前記スイ
ッチング電源の入力電源の両極間に接続された、第1の
抵抗、第1の定電圧素子及び第2の定電圧素子の直列接
続体、前記第2の定電圧素子に並列接続された第3の抵
抗及び一方の端部が前記入力電源の高電圧側端子に接続
され、他方の端部が出力端に接続され、制御端部に前記
第2の定電圧素子の電圧が基準電圧として印加され前記
出力端の出力電圧を制御する半導体素子を有する起動回
路、前記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続さ
れ、起動時に電力が供給されてPWM信号を発生する制
御回路、前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもっ
て前記第2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回
路及び、前記制御回路の起動後には前記トランスの第2
の2次巻線に誘起する電圧を安定化し前記制御回路に印
加するバイアス回路を有することを特徴とする。
【0008】本発明のスイッチング電源装置によれば、
入力電圧が印加されたとき、起動回路60により電力を
供給して制御回路を起動する。一旦起動すると電源の供
給源を起動回路からバイアス回路に切り替える。これに
より、起動時に必要な電力をキャパシタ等に保持するこ
となくスイッチング電源回路を確実かつ安定に起動でき
る。また通常の動作時には起動回路で発生する電力損失
を最小限にすることが可能になる。また、第1の定電圧
素子により、起動時の入力電圧を高精度に設定すること
ができる。
【0009】本発明の他の観点のスイッチング電源装置
は、入力電圧をスイッチング素子でオンオフして生成し
た矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線及び第2の
2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加し、前記ト
ランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧を整流平滑
して直流出力を得るスイッチング電源、前記スイッチン
グ電源の入力電源の両極間に接続された、第1の抵抗、
第1の定電圧素子及び第2の定電圧素子の直列接続体、
前記第2の定電圧素子に並列接続された第3の抵抗、及
び一方の端部が前記入力電源の高電圧側端子に接続さ
れ、他方の端部が出力端に接続され、制御端部に前記第
2の定電圧素子の電圧が基準電圧として印加され前記出
力端の出力電圧を制御する半導体素子を有する起動回
路、前記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続さ
れ、起動時に電力が供給されPWM信号を発生する制御
回路、前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもって
前記第2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回
路、前記制御回路の起動後に前記トランスの第2の2次
巻線に誘起する電圧を安定化し前記制御回路に印加する
バイアス回路、及び前記バイアス回路から前記制御回路
に印加される電圧の異常な低下により前記制御回路の動
作が停止したとき、所定の時間中前記第2の定電圧素子
の基準電圧を低い値に保つ遅延回路を有する。本発明の
スイッチング電源装置によれば、入力電圧が印加された
とき、起動回路60により電力を供給して制御回路を起
動する。一旦起動すると電源の供給源を起動回路からバ
イアス回路に切り替える。これにより、起動時に必要な
電力をキャパシタ等に保持することなくスイッチング電
源回路を確実かつ安定に起動できる。また通常の動作時
には起動回路で発生する電力損失を最小限にすることが
可能になる。また前記遅延回路により、制御回路の停止
時に所定の遅延時間を経て制御回路が再起動するので、
再起動の動作が安定に行われる。
【0010】本発明の他の観点のスイッチング電源装置
は、入力電圧をスイッチング素子でオンオフして生成し
た矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線及び第2の
2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加し、前記ト
ランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧を整流平滑
して直流出力を得るスイッチング電源、前記スイッチン
グ電源の入力電源の両極間に接続された、第1の抵抗、
第1の定電圧素子及び第2の定電圧素子の直列接続体、
前記第2の定電圧素子に並列接続された第3の抵抗及び
一方の端部が前記入力電源の高電圧側端子に接続され、
他方の端部が出力端に接続され、制御端部に前記第2の
定電圧素子の電圧が基準電圧として印加され前記出力端
の出力電圧を制御する半導体素子を有する起動回路、前
記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続され、起動
時に電力が供給されてPWM信号を発生する制御回路、
前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもって前記第
2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回路、前記
制御回路の起動後に前記トランスの第2の2次巻線に誘
起する電圧を安定化し制御回路に印加されるバイアス回
路、及び前記起動回路の第2の定電圧素子の基準電圧を
緩やかに上昇させる遅延回路を有する。本発明のスイッ
チング電源装置によれば、入力電圧が印加されたとき、
起動回路60により電力を供給して制御回路を起動す
る。一旦起動すると電源の供給源を起動回路からバイア
ス回路に切り替える。これにより、起動時に必要な電力
をキャパシタ等に保持することなくスイッチング電源回
路を確実かつ安定に起動できる。また通常の動作時には
起動回路で発生する電力損失を最小限にすることが可能
になる。また前記遅延回路が第2の定電圧素子の基準電
圧を緩やかに上昇させるので、制御回路の再起動が安定
して行われる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のスイッチング電源装置の
好適な実施例について図1から図4を参照して説明す
る。
【0012】《第1実施例》図1は本発明の第1実施例
におけるスイッチング電源装置の回路図である。図1に
おいて、入力直流電源1の入力電圧をVinとする。入
力直流電源1の入力端子2a、2b間に平滑用のキャパ
シタ3が接続されている。トランス4は、1次巻線4
a、2次巻線4b及び4cを有する。制御回路としての
制御IC10は、複数の電子部品により構成された集積
回路であり、電源電圧供給端子10a、電力が供給され
るとPWM信号を出力する信号出力端子10b、接地端
子10c及び制御IC10の起動後に一定の電圧が出力
されるリファレンス端子10dを有する。第1のNチャ
ネルMOSFET5は制御IC10の信号出力端子10
bから出力されるPWM信号によってオンオフ制御され
スイッチング動作をする。トランス4の1次巻線4aの
一端はMOSFET5ドレインに接続され、他端は入力
端子2aに接続されている。MOSFET5のソースは
入力端子2b(回路グランドG)に接続されている。M
OSFET5のゲートは制御IC10の信号出力端子1
0bに接続されている。
【0013】第1の抵抗11の一端とツェナーダイオー
ド12のカソードを接続し、抵抗11の他端を入力端子
2aに接続している。抵抗13の一端とNチャネルMO
SFET14のドレインを接続し、抵抗13の他端は入
力端子2aに接続している。ツェナーダイオード12の
アノードとMOSFET14のゲートを接続し、その接
続点に第2のツェナーダイオード18のカソードを接続
し、アノードを制御IC10の接地端子10c(回路グ
ランドG)に接続している。ツェナーダイオード18に
並列に第3の抵抗17を接続している。第2のダイオー
ド15のアノードをMOSFET14のソースに接続
し、カソードを制御IC10の電圧供給端子10aに接
続している。第1のキャパシタ16の一端を制御IC1
0の電圧供給端子10aに接続し、他端を制御IC10
の接地端子10cに接続している。
【0014】第3のNチャネルMOSFET19のドレ
インをツェナーダイオード18のカソードに接続し、そ
のソースをツェナーダイオード18のアノードに接続し
ている。抵抗20の一端と抵抗21の一端と接続し、そ
の接続点をMOSFET19のゲートに接続している。
抵抗20の他端を制御IC10のリファレンス端子10
dに接続し、抵抗21の他端を制御IC10の接地端子
10cに接続している。第2のキャパシタ22を抵抗2
1に並列に接続している。抵抗23の一端をnpn形ト
ランジスタ24のコレクタに接続している。npn形ト
ランジスタ24のエミッタを制御IC10の接地端子1
0cに接続している。抵抗23の他端とMOSFET1
9のゲートを接続している。npn形トランジスタ24
のベースを第2のnpn形トランジスタ25のコレクタ
と抵抗26の一端の接続点に接続し、抵抗26の他端を
ダイオード15のアノードに接続している。npn形ト
ランジスタ25のエミッタを制御IC10の接地端子1
0cに接続している。npn形トランジスタ25のベー
スと抵抗27の一端を接続し、抵抗27の他端は制御I
C10のリファレンス端子10dに接続している。
【0015】ダイオード28のアノードとダイオード3
0のアノードを接続し、その接続点を制御IC10の接
地端子10cに接続している。ダイオード28のカソー
ドとダイオード29のアノードを接続し、その接続点と
トランス4の2次巻線4cの一端を接続している。ダイ
オード30のカソードとダイオード31のアノードを接
続し、その接続点をトランス4の2次巻線4cの他端に
接続している。ダイオード29のカソードとダイオード
31のカソードを接続し、その接続点をインダクタ32
の一端に接続している。キャパシタ33の一端をインダ
クタ32の他端に接続し、キャパシタ33の他端を制御
IC10の接地端子10cに接続している。抵抗34の
一端とnpn形トランジスタ35のコレクタをインダク
タ32とキャパシタ33の接続点に接続している。抵抗
34の他端とnpn形トランジスタ35のベースをツェ
ナーダイオード36のカソードに接続し、ツェナーダイ
オード36のアノードを制御IC10の接地端子10c
に接続している。npn形トランジスタ35のエミッタ
をダイオード37のアノードを接続し、ダイオード37
のカソードを制御IC10の電圧供給端子10aに接続
している。第1のダイオード6のアノードをトランス4
の2次巻線4bの一端に接続している。ダイオード6の
カソードと平滑キャパシタ7の一端を接続し、トランス
4の2次巻線4bの他端と平滑キャパシタ7の他端を接
続している。ダイオード6で整流された電圧は十分大き
な静電容量の平滑キャパシタ7で平滑され、出力端子8
a−8bへ出力電圧Voutが出力される。負荷9は出
力端子8a−8bに接続され、電力を消費する。入力端
子2bは制御IC10の接地端子10cに接続されてい
る。
【0016】抵抗11、ツェナーダイオード12、抵抗
13、NチャネルMOSFET14、ダイオード15、
キャパシタ16、抵抗17及びツェナーダイオード18
で起動回路60を構成している。NチャネルMOSFE
T19、抵抗20、抵抗21、キャパシタ22、抵抗2
3、npn形トランジスタ24、npn形トランジスタ
25、抵抗26及び抵抗27で切換回路61を構成して
いる。またトランスの2次巻線4c、ダイオード28、
ダイオード29、ダイオード30、ダイオード31、イ
ンダクタ32、キャパシタ33、抵抗34、npn形ト
ランジスタ35、ツェナーダイオード36及びダイオー
ド37でバイアス回路62を構成している。
【0017】以上のように構成されたスイッチング電源
装置について、図2を参照して以下にその動作を説明す
る。入力電圧Vinからツェナーダイオード12のツェ
ナー電圧を差し引いた電圧が、抵抗11と抵抗17で分
圧されてツェナーダイオード18の両端に印加される。
入力電圧Vinが0Vから徐々に上昇し、時点tでツ
ェナーダイオード18の両端に印加されていた電圧がツ
ェナーダイオード18のツェナー電圧に達すると、ツェ
ナーダイオード18が導通する。その結果NチャネルM
OSFET14のゲート電圧がツェナーダイオード18
のツェナー電圧となり、ソース端子を介して、抵抗1
3、ダイオード15を経て制御IC10の電圧供給端子
10aへ入力電圧Vccが印加され、制御IC10が起
動する。すなわち、制御IC10は起動回路60を経て
供給される電力により起動することになる。電圧Vcc
は、ツェナーダイオード18のツェナー電圧から、Nチ
ャネルMOSFET14のスレッショルド電圧Vth、
及びダイオード15の順方向電圧降下VDを差し引いた
値となる。電圧Vccが起動開始電圧Vstartに到
達した時点tで制御IC10が起動する。制御IC1
0が起動すると制御IC10の信号出力端子10bから
出力されるPWM信号がMOSFET5のゲートに入力
され、MOSFET5はスイッチング動作を行う。
【0018】MOSFET5がオンの時、トランス4の
2次巻線4bに誘起される電圧によってダイオード6は
逆バイアスされ、トランス4の2次巻線4bには電流が
流れない。MOSFET5がオンの間、トランス4の1
次巻線4aが入力電圧Vinで励磁され、励磁エネルギ
ーが蓄積される。MOSFET5がオフの時、トランス
4の2次巻線4bに誘起される電圧によってダイオード
6は順バイアスとなり、蓄積された励磁エネルギーが放
出される。ダイオード6によって整流された電圧はキャ
パシタ7によって平滑された後、出力電圧Voutとし
て出力端子8a−8bに出力される。トランス4の2次
巻線4cには矩形波電圧が誘起される。その矩形波電圧
はダイオード28〜31で全波整流されたのち、インダ
クタ32及びキャパシタ33で構成されるLCフィルタ
で平滑され直流電圧となる。直流電圧は抵抗34、np
n形トランジスタ35、ツェナーダイオード36で構成
される降圧電源回路で降圧かつ安定化され、ダイオード
37を経て制御IC10の電圧供給端子10aに印加さ
れる。
【0019】制御IC10の起動後、制御IC10のリ
ファレンス端子10dに所定の電圧が発生する。この電
圧によりnpn形トランジスタ25がオン、npn形ト
ランジスタ24がオフになり、キャパシタ22の蓄積電
荷の放電は停止する。そして、キャパシタ22の端子電
圧が、制御IC10のリファレンス端子10dの電圧V
rを抵抗20、21で分圧した電圧に達するまで、キャ
パシタ22は充電される。充電時間は抵抗20、抵抗2
1及びキャパシタ22の時定数によって決まる。抵抗2
0と抵抗21の接続点の電圧がNチャネルMOSFET
19のスレッショルド電圧Vthを超えると、MOSF
ET19がオンとなり、MOSFET14のゲート電位
を0にするので、MOSFET14はオフとなる。この
ようにして切換回路61により、制御IC10の電圧供
給端子10aへの電力供給は起動回路60を経由せずバ
イアス回路62を経由するように切り換えられるので起
動回路での電力損失が少なくなる。
【0020】時点tで制御IC10が起動してから、
時点tでMOSFET19がオンになるまでの遅れ時
間(t−t)は、抵抗20、抵抗21及びキャパシ
タ22の時定数で決まる。時点tを、トランス4の2
次巻線4cから電力の供給が開始された後になるように
設定すれば、制御IC10は安定に起動する。本実施例
によれば、従来技術の図5に示す、起動時に電圧を保持
するための大容量のキャパシタ13を必要としない。入
力直流電源1に異常が生じて入力電圧Vinが低下する
と、トランス4の2次巻線4cの出力電圧が低下する。
制御IC10の電圧供給端子10aの電圧Vccが制御
IC10の起動停止電圧を下回った時点で制御IC10
は動作を停止する。停止後、制御IC10が不用意に再
起動しないようにするためには、ツェナーダイオード1
8がオフを保つように、ツェナーダイオード12のツェ
ナー電圧と抵抗11、抵抗17の値を設定すればよい。
【0021】《第2実施例》図3は本発明の第2実施例
におけるスイッチング電源装置の回路図である。図3に
おいて、図1と同じものには同一の符号を付し重複する
説明は省略する。図3において、オフ期間調整回路65
は以下の構成を有する。第4のキャパシタ38が、抵抗
17に並列に接続されている。第4のnpn形トランジ
スタ39のコレクタはツェナーダイオード18のカソー
ドに接続されている。npn形トランジスタ39のエミ
ッタと第5のnpn形トランジスタ40のエミッタは、
制御IC10の接地端子10cに接続されている。np
n形トランジスタ39のベースは、npn形トランジス
タ40のコレクタに接続され、その接続点に第10の抵
抗41の一端が接続されている。npn形トランジスタ
40のベースは第11の抵抗42を経て、制御IC10
のリファレンス端子10dに接続されている。
【0022】オフ期間調整回路66は以下の構成を有す
る。第8のダイオード43のアノードは制御IC10の
信号出力端子10bに接続されている。ダイオード43
のカソードは、直列に接続された第12の抵抗44と第
5のキャパシタ45を経て接地端子10Cに接続されて
いる。抵抗44とキャパシタ45との接続点は抵抗41
を経てnpn形トランジスタ40のコレクタに接続され
ている。その他の構成は図1のものと同じである。以上
のように構成された第2実施例のスイッチング電源装置
の動作を説明する。入力電圧Vinが印加されると、前
記の第1実施例に説明した動作と同じ動作をして起動回
路60を経て電圧Vccが電圧供給端子10aに印加さ
れ制御IC10が起動する。次に切換回路61が動作し
て制御IC10への電力供給の経路が起動回路60から
バイアス回路60に切り換わる。
【0023】制御IC10が起動して信号出力端子10
bから出力されるPWM信号は、ダイオード43で整流
され、抵抗44とキャパシタ45で定まる時定数をもっ
て、キャパシタ45に電荷が蓄積される。次に正常に動
作中のスイッチング電源装置に、過負荷など異常が発生
したときの動作を図4を参照して説明する。過負荷状態
などで出力電圧が低下し、トランス4の2次巻線4cの
電圧が減少すると、制御IC10の電圧供給端子10a
の電圧Vccが制御IC10の起動停止電圧を下回った
時点で、制御IC10の動作が停止する。その結果制御
IC10のリファレンス端子10dの電圧が0になり、
npn形トランジスタ40はオフとなる。その結果キャ
パシタ45に蓄積されていた電荷は抵抗41とキャパシ
タ45で決まる時定数で放電する。キャパシタ45の両
端子間に電圧が存在する間はnpn形トランジスタ39
はオン状態を保つので、NチャネルMOSFET14の
ゲート電圧は0でありオフ状態を保つ。キャパシタ45
の両端子間の電圧が、npn形トランジスタ39のベー
ス・エミッタ飽和電圧VBE(SAT)に等しくなった
時点でnpn形トランジスタ39はオフとなる。その結
果、電圧V2は、抵抗11と抵抗17とキャパシタ38
で決まる時定数で上昇する。すなわち、NチャネルMO
SFET14のゲート電位が上昇していき、制御IC1
0は再起動する。
【0024】本実施例によれば、過負荷などで出力電圧
が低下してトランス4の2次巻線4cに発生する電圧が
低下したとき、制御IC10の電圧供給端子10aの電
圧が制御IC10の起動電圧を下回ると制御IC10の
動作が停止する。そして抵抗41とキャパシタ45で決
まる時定数と、抵抗11、抵抗17及びキャパシタ38
で決まる時定数との和によって定まる期間(オフ期間と
いう)を経過した後、制御IC10は再起動する。これ
により制御ICの再起動が安定して行える。制御IC1
0の停止から再起動までのオフ期間は、前記時定数を長
くすれば長くなる。抵抗41とキャパシタ45で決まる
時定数による遅延時間と、抵抗11と抵抗17とキャパ
シタ38で決まる時定数による遅延時間の和によってオ
フ期間を決める代わりにどちらか一方のみを用いてオフ
期間を決めても同様の効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上の各実施例で詳細に説明したように
本発明によれば、スイッチング電源装置の起動時には起
動回路を経て制御ICに電力を供給し、起動後はバイア
ス回路を経て制御ICに電力を供給する。これによりス
イッチング電源回路の確実かつ安定な起動が実現され、
通常の動作時には起動回路で発生する電力損失を最小に
することが可能になる。また、従来の方式に比べて起動
時の入力電圧Vinを高精度に設定することができる。
過負荷状態などのとき、出力電圧の低下に伴いトランス
の2次巻線に発生する電圧が低下し、制御ICの電圧供
給端子の電圧が制御ICの起動電圧を下回ったとき、制
御ICは停止するが、オフ期間調整回路を設けたことに
より、制御ICが再起動するまでの時間を任意に調整す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるスイッチング電源
装置の回路図
【図2】本発明の第1実施例におけるスイッチング電源
装置の動作時の各部の波形図
【図3】本発明の第2実施例におけるスイッチング電源
装置の回路図
【図4】本発明の第2実施例におけるスイッチング電源
装置の動作時の各部の波形図
【図5】従来のスイッチング電源装置の回路図
【図6】従来のスイッチング電源装置の動作時の各部の
波形図
【符号の説明】
1 入力直流電源 2a、2b 入力端子 3 入力平滑キャパシタ 4 トランス 5 第1のNチャネルMOSFET 6 第1のダイオード 7 平滑キャパシタ 8a、8b 出力端子 9 負荷 10 制御IC 11 第1の抵抗 12 第1のツェナーダイオード 13 第2の抵抗 14 第2のNチャネルMOSFET 15 第2のダイオード 16 第1のキャパシタ 17 第3の抵抗 18 第2のツェナーダイオード 19 第3のNチャネルMOSFET 20 第4の抵抗 21 第5の抵抗 22 第2のキャパシタ 23 第6の抵抗 24 第1のnpn形トランジスタ 25 第2のnpn形トランジスタ 26 第7の抵抗 27 第8の抵抗 28 第3のダイオード 29 第4のダイオード 30 第5のダイオード 31 第6のダイオード 32 インダクタ 33 第3のキャパシタ 34 第9の抵抗 35 第3のnpn形トランジスタ 36 第3のツェナーダイオード 37 第7のダイオード 38 第4のキャパシタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧をスイッチング素子でオンオフ
    して生成した矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線
    及び第2の2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加
    し、前記トランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧
    を整流平滑して直流出力を得るスイッチング電源、 前記スイッチング電源の入力電源の両極間に接続され
    た、第1の抵抗、第1の定電圧素子及び第2の定電圧素
    子の直列接続体、前記第2の定電圧素子に並列接続され
    た第3の抵抗及び一方の端部が前記入力電源の高電圧側
    端子に接続され、他方の端部が出力端に接続され、制御
    端部に前記第2の定電圧素子の電圧が基準電圧として印
    加され前記出力端の出力電圧を制御する半導体素子を有
    する起動回路、 前記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続され、起
    動時に電力が供給されてPWM信号を発生する制御回
    路、 前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもって前記第
    2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回路及び、
    前記制御回路の起動後には前記トランスの第2の2次巻
    線に誘起する電圧を安定化し前記制御回路に印加するバ
    イアス回路を有するスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の定電圧素子がツェナ
    ーダイオードである請求項1記載のスイッチング電源装
    置。
  3. 【請求項3】 前記起動回路の半導体素子がNチャネル
    電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1
    記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記切換回路は、 前記制御回路が起動後に発生するリファレンス電圧によ
    り前記第2の定電圧素子の基準電圧を所定値以下に低下
    させるNチャネル電界効果トランジスタ、及び前記リフ
    ァレンス電圧の発生から所定時間後に前記Nチャネル電
    界効果トランジスタをオンにする遅延回路を有すること
    を特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 入力電圧をスイッチング素子でオンオフ
    して生成した矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線
    及び第2の2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加
    し、前記トランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧
    を整流平滑して直流出力を得るスイッチング電源、 前記スイッチング電源の入力電源の両極間に接続され
    た、第1の抵抗、第1の定電圧素子及び第2の定電圧素
    子の直列接続体、前記第2の定電圧素子に並列接続され
    た第3の抵抗、及び一方の端部が前記入力電源の高電圧
    側端子に接続され、他方の端部が出力端に接続され、制
    御端部に前記第2の定電圧素子の電圧が基準電圧として
    印加され前記出力端の出力電圧を制御する半導体素子を
    有する起動回路、 前記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続され、起
    動時に電力が供給されPWM信号を発生する制御回路、 前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもって前記第
    2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回路、 前記制御回路の起動後に前記トランスの第2の2次巻線
    に誘起する電圧を安定化し前記制御回路に印加するバイ
    アス回路、及び前記バイアス回路から前記制御回路に印
    加される電圧の異常な低下により前記制御回路の動作が
    停止したとき、所定の時間中前記第2の定電圧素子の基
    準電圧を低い値に保つ遅延回路を有するスイッチング電
    源装置。
  6. 【請求項6】 前記遅延回路は、 前記制御回路の起動後に前記PWM信号の整流出力の電
    荷を蓄積するキャパシタ、 前記バイアス回路から前記制御回路に印加される電圧の
    異常な低下により前記制御回路の動作が停止したとき、
    前記キャパシタに蓄積された電荷を徐々に放電し前記キ
    ャパシタの電位を低下させる放電回路、及び前記キャパ
    シタの電圧が所定値以下になるまで前記第2の定電圧素
    子の基準電圧を十分に小さくするスイッチを有すること
    を特徴とする前記請求項5記載のスイッチング電源装
    置。
  7. 【請求項7】 入力電圧をスイッチング素子でオンオフ
    して生成した矩形波電圧を、1次巻線、第1の2次巻線
    及び第2の2次巻線を有するトランスの1次巻線に印加
    し、前記トランスの第1の2次巻線に誘起する交流電圧
    を整流平滑して直流出力を得るスイッチング電源、 前記スイッチング電源の入力電源の両端子間に接続され
    た、第1の抵抗、第1の定電圧素子及び第2の定電圧素
    子の直列接続体、前記第2の定電圧素子に並列接続され
    た第3の抵抗及び一方の端部が前記入力電源の高電圧側
    端子に接続され、他方の端部が出力端に接続され、制御
    端部に前記第2の定電圧素子の電圧が基準電圧として印
    加され前記出力端の出力電圧を制御する半導体素子を有
    する起動回路、 前記起動回路の半導体素子の他方の端部に接続され、起
    動時に電力が供給されてPWM信号を発生する制御回
    路、 前記制御回路の起動後に所定の遅れ時間をもって前記第
    2の定電圧素子の基準電圧を低下させる切換回路、 前記制御回路の起動後に前記トランスの第2の2次巻線
    に誘起する電圧を安定化し制御回路に印加されるバイア
    ス回路、及び前記起動回路の第2の定電圧素子の基準電
    圧を緩やかに上昇させる遅延回路を有するスイッチング
    電源装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の定電圧素子に並列にキャパシ
    タを接続し、前記第1の抵抗と前記第3の抵抗と前記キ
    ャパシタで決まる時定数で、前記第2の定電圧素子の電
    圧が基準電圧まで緩やかに上昇するように構成したこと
    を特徴とする請求項7記載のスイッチング電源装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008098424A1 (fr) * 2007-02-08 2008-08-21 Chihchan Wang Circuit d'alimentation à découpage sans danger à haute efficacité et à faible consommation d'énergie
JP2016010222A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 三菱電機株式会社 電源起動回路
JP2016163520A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 サンケン電気株式会社 パワーコンディショナ
CN109728715A (zh) * 2019-01-09 2019-05-07 全球能源互联网研究院有限公司 一种取能电源的启动电路及取能电源

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