JP2006230096A - モータの冷却装置および冷却方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷媒の自己循環を可能として冷却システムの小型化および軽量化を達成し、また、冷却路内の冷媒が蒸発して無くなる現象を防止できるモータの冷却装置の提供を図る。
【解決手段】 モータ1の内部に形成した冷却路12に、リザーバタンク11に溜めた冷媒を導入し、冷却路12で気相化した冷媒をコンデンサ13で液相化して、冷却路12の気相化した冷媒の圧力でリザーバタンク11に戻すとともに、リザーバタンク11を冷却路12よりも鉛直上方に配置したので、冷媒を自己循環させて冷却装置10のコンパクト化を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 モータ1の内部に形成した冷却路12に、リザーバタンク11に溜めた冷媒を導入し、冷却路12で気相化した冷媒をコンデンサ13で液相化して、冷却路12の気相化した冷媒の圧力でリザーバタンク11に戻すとともに、リザーバタンク11を冷却路12よりも鉛直上方に配置したので、冷媒を自己循環させて冷却装置10のコンパクト化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、モータの冷却装置および冷却方法に関する。
電気自動車の駆動方式の1つとして、タイヤホイールの中にモータを挿入するインホイールドライブ方式が提案されており、このインホイールドライブ方式は車室内の有効利用空間が拡大することや各輪独立駆動による従来の自動車と異なる運転感覚が得られるという特徴がある。
このようなドライブシステムを実現するにはモータの小型化が必須であるが、モータ体積を小さくすると損失により発生する熱を放熱する面積も減るため、温度の上昇が顕著になり、ひいては、モータの冷却が大きな問題となる。
この冷却には液冷方式や空冷方式等が知られるが、液冷方式では高い冷却効率が期待できるが、タイヤホイールに取り付けられたモータに冷媒液を循環するためのポンプなどの循環装置や配管部品が必要となり、この場合、一般的にはフロントグリル近傍に冷媒液の熱交換器を設けて、この熱交換器とモータとを長い配管で繋ぐことになり、冷却システム全体が大型化してしまう。
一方、密閉型電動圧縮機で、モータハウジングの外壁に給湯用の水を流通させるチューブを巻き付け、吸入冷媒をモータハウジング内に流通させるようになったものがあり、この場合、冷媒を循環させるためのポンプを一体に組み付けてある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−12352号公報(第3頁、第2図)
しかしながら、かかる従来の密閉型電動圧縮機では冷媒を循環させるポンプを一体に組み付けた場合にも、その冷媒を冷却するための給湯用チューブ内の水は外部動力で循環させる必要があり、この場合にあっても冷却システムが大型化してしまうとともに、前記冷媒の循環は一体に組付けたとはいえ、やはりポンプが必要となり、その電動圧縮機をモータに適用した場合にもモータの大型化が余儀なくされる。
そこで、本発明は、冷媒の自己循環を可能として冷却システムの小型化および軽量化を達成するとともに、冷却路内の冷媒が蒸発して無くなる現象を防止できるモータの冷却装置および冷却方法を提供するものである。
本発明のモータの冷却装置にあっては、モータの発熱で液相から気相に変化する冷媒を溜めたリザーバタンクと、モータの内部に形成されて前記リザーバタンク内の冷媒を導入して流通する冷却路と、前記冷却路で気相化した冷媒を液相化して前記リザーバタンクに戻す排熱機構と、を備えて、前記リザーバタンクを前記冷却路よりも鉛直上方に配置し、かつ、前記リザーバタンクから前記冷却路に至る冷媒供給路に設けた冷媒溜チャンバと、前記冷却路の冷媒出口側と前記冷媒溜チャンバとを連通する圧力導入路に設けて冷却路内の圧力を導入する圧力溜チャンバと、前記圧力溜チャンバと前記冷媒溜チャンバとの間の前記圧力導入路に設けて圧力溜チャンバから冷媒溜チャンバに通ずるその圧力導入路を開閉する開閉切換弁と、前記冷却路内の圧力を参照して前記開閉切換弁を作動し、冷却路内の圧力が所定圧以上でその開閉切換弁を閉弁する一方、所定圧未満で開弁する圧力参照手段と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
また、本発明のモータの冷却方法にあっては、モータの内部に形成した冷却路に、リザーバタンクに溜めたモータの発熱で液相から気相に変化する冷媒を導入し、前記冷却路で気相化した冷媒を排熱機構で液相化して前記リザーバタンクに戻すとともに、前記リザーバタンクを前記冷却路よりも鉛直上方に配置し、かつ、前記リザーバタンクから前記冷却路に至る冷媒供給路に冷媒溜チャンバを設けて、この冷媒溜チャンバ内の冷媒を、前記冷却路内の圧力が所定圧未満になった場合に迅速に冷却路内に供給することを特徴とする。
本発明のモータの冷却装置および冷却方法によれば、鉛直上方に配置したリザーバタンクから冷媒が重力によって冷却路に供給され、この冷却路を通過する間に液相の冷媒はモータ内部の鉄損や銅損による発熱で気相化し、この気相化した冷媒でモータを効率良く冷却することができる。
また、前記冷却路で気相化した冷媒を前記リザーバタンクに戻す際に排熱機構によって液相化し、この液相化した冷媒を冷却路で気相化して膨張した冷媒圧によってリザーバタンクに圧送して戻すことができるため、鉛直上方に配置した前記リザーバタンクから冷媒を自重で冷却路に供給できることと相俟って冷媒を自己循環させることが可能となり、冷媒の循環経路にポンプ等の冷媒移動装置を設ける必要が無くなるため冷却装置のコンパクト化を図ることができる。
更に、冷却路内の圧力を導入する圧力溜チャンバと、冷媒供給路に設けた冷媒溜チャンバとの間に、冷却路内の圧力が所定圧以上で閉弁し、所定圧未満で開弁する開閉切換弁を設けたので、まず、冷却路内で気相化して高圧となった冷媒の圧力を圧力溜チャンバ内に導入した状態で、冷却路内の気相化した冷媒が排熱機構により液化されて低圧化されると前記開閉切換弁が開弁するため、圧力溜チャンバ内の圧力は冷媒溜チャンバに導入されて、この冷媒溜チャンバの冷媒が冷却路内に迅速に供給されるため、冷媒が冷却路内で蒸発して無くなる、謂わゆるドライアウト現象を防止して、冷却装置による冷却効率の低下を避けることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図4は本発明にかかるモータの冷却装置および冷却方法の第1実施形態を示し、図1は冷却装置を組み付けたモータの断面図、図2は図1中A−A線に沿った断面図、図3は冷却装置の冷媒経路を示す説明図、図4は開閉切換弁の概略構成図である。
本発明の冷却装置を備えるモータは、例えばインホイールドライブ方式の電気自動車に適用され、モータをタイヤホイールの裏側に形成される中心凹部内に挿入した状態で車体側に取り付け、モータの回転軸で車輪を直接駆動するようになっている。
前記モータ1は、図1,図2に示すように回転軸2と、この回転軸2に結合されたロータ3と、このロータ3の外周を囲繞するステータ4と、を備えており、これらはハウジング5内に収納される。
回転軸2はロータ3と一体となって、両端部がハウジング5の両端のエンドプレート5E1,5E2に軸受6を介して回転自在に支持されるとともに、ロータ3の周縁部内方には回転軸2の軸方向に沿って周方向に等間隔をもって複数(本実施形態では4個)のロータ磁石7が配置される。
ステータ4はハウジング5の内周に固定され、そのステータ4の内周には周方向に等間隔をもって複数(本実施形態では6本)のステータ凸極部4Sが突設され、それぞれのステータ凸極部4Sにはコイル8が巻回されている。
前記モータ1は図3にも示す冷却装置10によって冷却されるようになっており、この冷却装置10は、図1,図3に示すようにモータ1の発熱で液相から気相に変化する冷媒を溜めたリザーバタンク11と、前記ステータ4の内部に形成されて前記冷媒を導入する冷却路12と、前記冷却路12で気相化した冷媒を液相化して前記リザーバタンク11に戻す排熱機構としてのコンデンサ13と、を備えており、前記リザーバタンク11を前記冷却路12よりも鉛直上方に配置してある。
また、前記リザーバタンク11から前記冷却路12に至る冷媒供給路14に設けた冷媒溜チャンバ15と、前記冷却路12の冷媒出口側となる冷媒排出路12aと前記冷媒溜チャンバ15とを連通する圧力導入路16に設けて、冷却路12内の圧力を導入する圧力溜チャンバ18と、その圧力溜チャンバ18と前記冷媒溜チャンバ15との間の前記圧力導入路16に設けて、圧力溜チャンバ18から冷媒溜チャンバ15に通ずるその圧力導入路16を開閉する開閉切換弁19と、前記冷却路12内の圧力を参照して前記開閉切換弁19を作動し、冷却路12内の圧力が所定圧以上でその開閉切換弁19を閉弁し、所定圧未満で開弁する圧力参照手段R1と、を備えている。
また、本実施形態のモータ1の冷却方法は、モータ1の内部、つまり、本実施形態ではステータ4の内部に形成した冷却路12に、リザーバタンク11に溜めたモータ1の発熱で液相から気相に変化する冷媒を導入し、前記冷却路12で気相化した冷媒をコンデンサ13で液相化して前記リザーバタンク11に戻すとともに、そのリザーバタンク11を前記冷却路12よりも鉛直上方に配置し、かつ、前記リザーバタンク11から前記冷却路12に至る冷媒供給路14に冷媒溜チャンバ15を設けて、この冷媒溜チャンバ15内の冷媒を、前記冷却路12内の圧力が所定圧未満になった場合に迅速に冷却路12内に供給するようになっている。
前記リザーバタンク11は、大気開放口11aを形成して常時大気圧に維持され、このリザーバタンク11の底部側面に前記冷媒供給路14が接続される。
前記冷却路12は、図1に示すようにステータ4の外周部に回転軸2と平行に形成されるとともに、図2に示すようにそのステータ4の6つのステータ凸極部4Sの突設部位に対応して周方向に略等間隔に6箇所形成され、それら複数の冷却路12の冷媒導入側(図1中右側)は、ハウジング5の一端側のエンドプレート5E1の内部に形成した第1環状路5aに連通するとともに、各冷却路12の冷媒排出側(図1中左側)は、同様に他端側のエンドプレート5E2の内部に形成した第2環状路5bに連通する。
勿論、冷却路12の形成位置は6箇所に限ることなく、モータ1に応じて効率良く冷却できる任意の位置に任意箇所をもって形成することができる。
そして、前記冷媒供給路14は前記第1環状路5aに連通し、その冷媒供給路14に設けた前記冷媒溜チャンバ15は第1環状路5aの近傍に配置され、その冷媒溜チャンバ15内にはリザーバタンク11から供給される冷媒が一時的に所定量溜められる。
冷媒溜チャンバ15に連通する冷媒供給路14には、図1,図3に示すようにその冷媒溜チャンバ15の上流側および下流側にそれぞれ逆止弁21,22が設けられ、冷媒溜チャンバ15からリザーバタンク11方向への逆流と冷却路12から冷媒溜チャンバ15方向への逆流とを阻止するようになっている。
前記第2環状路5bには前記冷媒排出路12aが接続されて、この冷媒排出路12aは前記コンデンサ13に繋がり、そして、このコンデンサ13は還流路23を介してリザーバタンク11の底面に連通し、その連通部分にはリザーバタンク11からコンデンサ13方向の流れを阻止する逆止弁24が設けられる。
尚、コンデンサ13は、図中1本の直管にフィンを設けた状態で開示してあるが、必ずしも1本の直管である必要はなく、複数の直管若しくは蛇行管であってもよい。
前記圧力導入路16は、一端部を前記冷媒排出路12aに連通するとともに、他端部を前記冷媒溜チャンバ15の側面に連通し、その圧力導入路16の中間部分に逆止弁17を介して前記圧力溜チャンバ18を設けてあり、また、その圧力導入路16には圧力溜チャンバ18と冷媒溜チャンバ15との間に前記開閉切換弁19を設けてある。
前記圧力参照手段R1は、前記圧力導入路16の前記圧力溜チャンバ18よりも上流側、つまり、本実施形態では逆止弁17よりも上流側と前記開閉切換弁19とを連通する連通管20で構成し、この連通管20を介して導入される圧力を制御圧として開閉切換弁19を開閉切換えするようになっている。
即ち、連通管20は、その一端部を前記圧力導入路16の前記逆止弁17よりも上流側(図中左方)に接続し、その他端部を前記開閉切換弁19に接続してある。
開閉切換弁19は、図4に示すように前記圧力導入路16の入口ポートPin(圧力溜チャンバ18側)と出口ポートPout(冷媒溜チャンバ15側)および前記連通管20を接続した制御圧導入ポートPpとが設けられ、この制御圧導入ポートPpに導入される圧力(冷却路12の出口圧)が所定圧力Pcut以上で、入口ポートPinと出口ポートPoutとが遮断され、Pcut未満でそれら入口ポートPinと出口ポートPoutとを連通する構成となっている。
また、前記冷却装置10が非稼働状態で冷媒が周囲の大気温度と同じで、各冷却路12の内部に液相の冷媒が満たされている場合の圧力をP0とする。この場合、冷却路12はステータ4の周方向に所定間隔をおいて配置される関係上、上方に配置された冷却路12と下方に配置された冷却路12とで位置水頭に差が発生するが、前記P0は最も大きな水頭となる最下方に配置される冷却路12とする。
このとき、冷却路12内で沸騰が起こる最小圧力値をPsmとするとき、前記Pcutは、Psm>Pcut>P0となるように設定される。
以上の構成により本実施形態のモータ1の冷却装置10および冷却方法によれば、リザーバタンク11内の冷媒は液相で蓄溜されており、その冷媒はリザーバタンク11から液相の状態で冷媒供給路14に流出し、その冷媒供給路14内の冷媒は、モータ1が加熱されていない状態では冷媒溜チャンバ15を経て各冷却路12に供給されることになる。
前記冷却路12内の冷媒は、モータの駆動による鉄損や銅損により発熱量が多い場合にステータ4から熱を受けて蒸発するため液相から気相に変化し、冷却路12内の圧力が高くなる。
このとき、冷媒の導入側には逆止弁22が設けられているため、高圧化された冷媒は冷媒溜チャンバ15内に逆流するのが阻止された状態で、冷媒排出路12aを介してコンデンサ13に流出し、このコンデンサ13で気相化した冷媒を冷却して液相化して還流路23に排出し、この還流路23内の液相の冷媒は冷却路12内の気相化により高圧となった冷媒圧で押し上げて、リザーバータンク11に戻される。
ところで、前記冷却装置10に使用される冷媒は、図3に示すように冷却路12の冷媒排出路12aの内圧力をp、冷媒の液体密度ρ、重力加速度g、リザーバタンク11内の冷媒液面Lと鉛直最下方位置の冷却路12との高さをHとした場合に、p>ρ・g・H…(1)の式を満足する物性値を備えたものを用いてある。
尚、還流路23が図3中破線で示すように前記鉛直最下方位置の冷却路12よりも下方に位置する場合は、前記Hはその還流路23からリザーバタンク11内の冷媒液面Lに至る高さとなる。
また、前記冷却路12で気相化した冷媒はコンデンサ13に供給されて液相化される際に凝縮されるため、冷却路12内の圧力は減少して第2逆止弁22が開弁し、冷媒溜チャンバ15から液相状態の冷媒が冷却路12に補充され、そして、補充された冷媒は冷却路12内で蒸発して気相化されるという一連のサイクルが継続される。
因に、出力20kWのモータ1の10%がモータ内熱損失とすれば、2kWの熱損が発生することになり、このとき、冷媒を水、モータ周りの圧力を大気圧、リザーバタンク内の液面と流路のうち鉛直下向き最下部に位置する流路の高さHを1mとすれば、冷媒による最大位置水頭ρ・g・Hはコンデンサ13の出口水温を50゜Cとすれば、ρ・g・H=988×9.8×1=9682N/m2となり、大気圧(101.3kN/m2)の1割弱であり、流通抵抗を無視できる静的な場合、冷却路12内の圧力が少なくとも大気圧+ρ・g・H=111kN/m2以上になれば、冷媒液はリザーバタンクに戻ることができる。
水の飽和圧力が111kN/m2のときに対する飽和温度は約102。3゜Cであり、本発明を実現する構成の強度は十分に達成可能である。
一方、2kWの発熱で飽和水を全部蒸気にするには、飽和温度102.3゜Cに対する蒸発潜熱は2251kJ/kgであるので、2(kW)/2251(kJ/kg)/988(kg/m3)=8.99×10−7(m3/S)=5.40×10−2(L/min)となり、毎分54ccの極少量の冷却水を供給すれば、流路周りの最高温度は100数度に保たれることになり、位置水頭による圧力でも十分に冷却水を供給できる範囲である。
従って、前記冷却装置10は、鉛直上方に配置したリザーバタンク11から冷媒が重力によって冷却路12に供給され、この冷却路12を通過する間に液相の冷媒はモータ1内部の鉄損や銅損による発熱で気相化し、この気相化した冷媒でステータ4やロータ3を効率良く冷却することができる。
また、前記冷却路12で気相化した冷媒を前記リザーバタンク11に戻す際にコンデンサ13によって液相化し、この液相化した冷媒を冷却路12で気相化して膨張した冷媒圧によってリザーバタンク11に圧送して戻すことができるため、鉛直上方に配置した前記リザーバタンク11から冷媒を自重で冷却路12に供給できることと相俟って冷媒を自己循環させることが可能となり、冷媒の循環経路にポンプ等の冷媒移動装置を設ける必要が無くなるため冷却装置10のコンパクト化を図ることができる。
ところで、前記冷却路12内の圧力は冷媒排出路12aに接続した圧力導入路16を介して圧力溜チャンバ18に導入されるが、その圧力溜チャンバ18と冷媒溜チャンバ15との間に配置される開閉切換弁19は、冷却路12内の冷媒が気相化して高圧となっているので、連通管20を介して制御圧導入ポートPpに導入される圧力P1はP1>Psmとなって遮断状態にあり、圧力溜チャンバ18内の圧力が冷媒溜チャンバ15に供給されない。
そして、冷却路12内の圧力が更に上昇することに伴って、その圧力は圧力溜チャンバ18に供給されて蓄積され、冷却路12内の圧力が低下した場合にもその圧力溜チャンバ18内の高圧は逆止弁17により封じ込められて、圧力溜チャンバ18内には冷却路12内の最大圧力値近傍の気相冷媒が一時的に満たされる。
次に、気化した冷媒がコンデンサ13で凝縮されて冷却路12内の圧力が低下し、前記P1が、P1<Pmとなると、前記開閉切換弁19は連通状態となって圧力溜チャンバ18内の高圧気相冷媒が冷媒溜チャンバ15に供給され、この冷媒溜チャンバ15内の圧力を高める。
すると、冷媒溜チャンバ15内の圧力上昇に伴って上流側の逆止弁21は閉弁し、下流側の逆止弁22は開弁するため、冷媒溜チャンバ15内の液相状態の冷媒は第1環状路5aを介して各冷却路12に供給される。
このとき、冷媒溜チャンバ15から冷却路12に冷媒が供給される速さは、圧力溜チャンバ18の圧力が冷媒溜チャンバ15内に作用しているため、リザーバタンク11から冷媒溜チャンバ15を介して重力により冷媒が冷却路12に供給される速さよりも著しく速くなる。
従って、冷却路12内の気相化した冷媒の圧力がコンデンサ3の凝縮により低下されて、開閉切換弁19の制御圧導入ポートPpに導入される圧力P1が、P1<Pcutになると、迅速に液相の冷媒が冷却路12に供給されることになり、冷媒が冷却路12内で蒸発して無くなる、謂わゆるドライアウト現象を防止して、冷却装置10による冷却効率の低下を避けることができる。
図5〜図7は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図5は冷却装置の冷媒経路を示す説明図、図6は開閉切換弁の作動状態を(a),(b)に順を追って示す概略構成図、図7は開閉切換弁の制御を実行するフローチャートの説明図である。
本実施形態の冷却装置10Aは第1実施形態の図1,図2示したと同様のモータ1に適用され、その冷却装置10Aは、図5に示すように基本的に第1実施形態と同様の構成となり、リザーバタンク11から冷却路12に通ずる冷媒供給路14に冷媒溜チャンバ15が設けられるとともに、圧力導入路16に圧力溜チャンバ18および開閉切換弁19Aが設けられ、その開閉切換弁19Aを圧力参照手段R2により開閉するようになっている。
ここで、本実施形態では前記圧力参照手段R2を、前記圧力導入路16の前記圧力溜チャンバ18よりも上流側の圧力値P1およびその圧力溜チャンバ18内の圧力値P2を入力して前記開閉切換弁19Aの開閉切換えを判断する制御手段としてのコントローラ30と、そのコントローラ30の判断結果に基づいて前記開閉切換弁19Aを作動するアクチュエータ31と、によって構成してある。
前記圧力値P1は、前記圧力導入路16の逆止弁17よりも上流側に設置した第1圧力センサ32で検出するようになっており、また、前記圧力値P2は、前記圧力溜チャンバ18内に設置した第2圧力センサ33で検出し、これら第1・第2圧力センサ32,33の検出値を前記コントローラ30に出力するようになっている。
そして、コントローラ30は両圧力値P1,P2を演算して開閉切換弁19Aの開閉切換えを判断し、その結果を前記アクチュエータ31に出力して開閉切換弁19Aを作動するようになっている。
前記開閉切換弁10Aは、図6に示すように円形弁体19Abに入口ポート19Ainと出口ポート19Aoutとを備えた回転式バルブで構成され、その円形弁体19Abを前記アクチュエータ31によって回転作動することによって、同図(a)に示すように圧力導入路16を遮断(閉)し、また、同図(b)に示すように圧力導入路16を連通(開)する。
尚、本実施形態ではこのように開閉切換弁10Aを回転式バルブで構成したが、これに限ることなく圧力導入路16の開・閉が可能なバルブであればよい。
前記コントローラ30は、前記圧力値P1,P2に基づいて開閉切換弁19Aの作動を図7に示すフローチャートに従って制御するようになっており、そのフローチャートでは、モータ1の駆動などにより制御がスタートすると、まず、ステップS1で前記圧力値P1,P2を読み込み、次のステップS2では第1圧力センサ32の圧力値P1を、予めインプットされている値Pacと比較して、P1がPacよりも小さければステップS3に進む一方、大きければステップS4に進む。
ステップS3では、圧力信号P2を予めインプットされている値Pac2と比較し、P2がPac2よりも小さければステップS5に進み、前記開閉切換弁19Aが閉となる信号をアクチュエータ31に出力して圧力導入路16を遮断する一方、P2がPac2よりも大きければステップS6に進み、前記開閉切換弁19Aが開となる信号をアクチュエータ31に出力して圧力導入路16を連通する。
ステップS4では、圧力信号P2を前記Pac2と比較し、P2がPac2よりも小さければステップS7に進み、前記開閉切換弁19Aが閉となる信号をアクチュエータ31に出力して圧力導入路16を遮断する一方、P2がPac2よりも大きければステップS8に進み、前記開閉切換弁19Aが開となる信号をアクチュエータ31に出力して圧力導入路16を連通する。
そして、前記ステップS5,ステップS6,ステップS7,ステップS8の処理を実行した後にステップS9に進んでモータ1の作動状態を検知し、モータ1が作動中であればステップS1にリターンし、モータ1が停止状態であれば演算を終了する。
前記制御で用いたしきい値となるPacおよびPac2は、開閉切換弁19Aが閉で、かつ、冷却路12内の圧力が低く、冷媒溜チャンバ15の前・後流側の逆止弁21,22が開弁して、液相の冷媒が冷却路12内に供給される圧力であり、Pmax>Pac2>Pacを満足する圧力に設定するものとする。尚、Pmaxは全ての冷却路12内の最高圧力である。
従って、ステップS5の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は冷媒の沸騰が終了し、沸騰した気相冷媒もコンデンサ13で凝縮されて冷却路12内の圧力も低い状態であり、かつ、圧力溜チャンバ18内の圧力も前記冷却路12内と同程度に低い状態となっており、この場合は開閉切換弁19Aを閉にして、リザーブタンク11からの位置水頭により、冷媒供給路14を介して冷却路12に液相の冷媒が供給される。
ステップS6の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は冷媒の沸騰が終了し、沸騰した気相冷媒もコンデンサ13で凝縮されて冷却路12内の圧力が低くなっている状態であるが、圧力溜チャンバ18内の圧力は高くなっており、この場合は開閉切換弁19Aを開にして、圧力溜チャンバ18内に蓄溜された高圧の気相冷媒で冷媒溜チャンバ15内を加圧するようになっており、この加圧により逆止弁21は閉弁し、逆止弁22は開弁して冷媒溜チャンバ15内の液相冷媒を冷却路12に迅速に供給し、ドライアウト現象を防止できる。
ステップS7の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高くなっているが、圧力溜チャンバ18内の圧力は冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給する程度までは高くなっていない状態であり、この場合は開閉切換弁19Aを閉にして圧力溜チャンバ18内の圧力を更に高めるようになっている。
ステップS8の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高く、かつ、圧力溜チャンバ18内の圧力も高い状態であり、この場合は開閉切換弁19Aを開にする。
このとき、P1≧P2の場合では逆止弁22が閉弁して冷却路12から冷媒溜チャンバ15に冷媒が逆流せず、また、P1<P2の場合では圧力溜チャンバ18内の圧力が冷却路12内の圧力よりも高くなっているので、冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給することができる。
従って、本実施形態では圧力溜チャンバ18が圧力の高い状態になっており、かつ、冷却路12内の圧力がコンデンサ13により下げられる場合と、圧力溜チャンバ18内圧力が冷却路12内の圧力よりも大きい場合には、迅速に液相の冷媒が冷却路12内に供給されることになり、ドライアウト現象を防止することができる。
また、本実施形態では開閉切換弁19Aを、圧力溜チャンバ18よりも上流側の圧力値P1とその圧力溜チャンバ18内の圧力値P2とで切換え作動するようにしたので、圧力溜チャンバ18から冷媒溜チャンバ15に圧力を供給するタイミングを精度良く制御することができる。
図8〜図10は本発明の第3実施形態を示し、前記第1,第2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図8は冷却装置の冷媒経路を示す説明図、図9は開閉切換弁の制御を実行するフローチャートの一部を示す説明図、図10は開閉切換弁の制御を実行するフローチャートの他部を示す説明図である。
本実施形態の冷却装置10Bは第1実施形態の図1,図2示したと同様のモータ1に適用され、その冷却装置10Bは、図8に示すように基本的に第1実施形態と同様の構成となり、リザーバタンク11から冷却路12に通ずる冷媒供給路14に冷媒溜チャンバ15が設けられるとともに、圧力導入路16に圧力溜チャンバ18および開閉切換弁19Bが設けられ、その開閉切換弁19Bを圧力参照手段R3により開閉するようになっているが、特に本実施形態では、冷媒溜チャンバ15の下流側に配置してあった第1,第2実施形態に存在する逆止弁22を廃止してある。
ここで、本実施形態では前記圧力参照手段R3を、前記圧力導入路16の前記圧力溜チャンバ18よりも上流側の圧力値P1およびその圧力溜チャンバ18内の圧力値P2と冷却路12内の温度値T1とを入力して、前記開閉切換弁19Bの開閉切換えを判断する制御手段としてのコントローラ30Aと、そのコントローラ30Aの判断結果に基づいて前記開閉切換弁19Bを作動するアクチュエータ31Aと、によって構成してある。
前記圧力値P1,P2は、第2実施形態と同様に前記圧力導入路16の逆止弁17よりも上流側に設置した第1圧力センサ32と、前記圧力溜チャンバ18内に設置した第2圧力センサ33とで検出するようになっており、また、前記温度値T1は、冷却路12の内部に設置した温度センサ34で検出するようになっており、これら第1・第2圧力センサ32,33および温度センサ34の検出値を前記コントローラ30Aに出力するようになっている。
そして、コントローラ30Aは両圧力値P1,P2および温度値T1を演算して開閉切換弁19Aの開閉切換えを判断し、その結果を前記アクチュエータ31Aに出力して開閉切換弁19Aを作動するようになっている。
前記開閉切換弁19Bは、第2実施形態の図6に示す開閉切換弁19Aと同様の構成となっており、本実施形態ではその説明を省略するものとする。
前記コントローラ30Aは、前記圧力値P1,P2に基づいて開閉切換弁19Bの作動を図9,図10に示すフローチャートに従って制御するようになっており、そのフローチャートのステップS1′〜ステップS7′およびステップS9′は、第2実施形態の図7に示すフローチャートのステップS1〜ステップS7およびステップS9と略同様の制御が実行される。
即ち、本実施形態のフローチャートでは、図9に示すようにモータ1の駆動などにより制御がスタートすると、まず、ステップS1′で前記圧力値P1,P2および温度値T1を読み込み、次のステップS2′では第1圧力センサ32の圧力値P1を、予めインプットされている値Pacと比較して、P1がPacよりも小さければステップS3′に進む一方、大きければステップS4′に進む。
ステップS3′では、圧力信号P2を予めインプットされている値Pac2と比較し、P2がPac2よりも小さければステップS5′に進み、前記開閉切換弁19Bが閉となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を遮断する一方、P2がPac2よりも大きければステップS6′に進み、前記開閉切換弁19Bが開となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を連通する。
ステップS4′では、圧力信号P2を前記Pac2と比較し、P2がPac2よりも小さければステップS7′に進み、前記開閉切換弁19Bが閉となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を遮断する。
一方、前記ステップS4′でP2がPac2よりも大きいと判断した場合は、図10に示すステップS11に進み、温度値T1を予めインプットされている値Tacと比較し、T1がTacよりも大きければステップS12に進み、小さければステップS13に進んで前記開閉切換弁19Bが閉となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を遮断する。
ステップS12では、圧力値P1と圧力値P2とを比較し、P1がP2よりも大きければステップS14に進んで前記開閉切換弁19Bが閉となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を遮断する一方、P1がP2よりも小さければステップS15に進んで前記開閉切換弁19Bが開となる信号をアクチュエータ31Aに出力して圧力導入路16を連通する。
そして、前記ステップS5′、ステップS6′、ステップS7′、ステップS13、ステップS14、ステップS15の処理を実行した後にステップS9′に進んでモータ1の作動状態を検知し、モータ1が作動中であればステップS1′にリターンし、モータ1が停止状態であれば演算を終了する。
前記制御で用いたしきい値となるPacおよびPac2は、開閉切換弁19Bが閉で、かつ、冷却路12内の圧力が低く、冷媒溜チャンバ15の前流側の逆止弁21が開弁して、液相の冷媒が冷却路12内に供給される圧力であり、Pmax>Pac2>Pacを満足する圧力に設定するものとする。尚、Pmaxは全ての冷却路12内の最高圧力である。
また、Tacは、冷却路12内で液相の冷媒が沸騰を起こしている状態で、その冷却路12がステータ4の発熱部に面している部分での最高温度とするものとする。
従って、ステップS5′の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は冷媒の沸騰が終了し、沸騰した気相冷媒もコンデンサ13で凝縮されて冷却路12内の圧力も低い状態であり、かつ、圧力溜チャンバ18内の圧力も前記冷却路12内と同程度に低い状態となっており、この場合は開閉切換弁19Aを閉にして、リザーブタンク11からの位置水頭により、冷媒供給路14を介して冷却路12に液相の冷媒が供給される。
ステップS6′の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は冷媒の沸騰が終了し、沸騰した気相冷媒もコンデンサ13で凝縮されて冷却路12内の圧力が低くなっている状態であるが、圧力溜チャンバ18内の圧力は高くなっており、この場合は開閉切換弁19Aを開にして、圧力溜チャンバ18内に蓄溜された高圧の気相冷媒で冷媒溜チャンバ15内を加圧するようになっており、この加圧により逆止弁21は閉弁し、逆止弁22は開弁して冷媒溜チャンバ15内の液相冷媒を冷却路12に迅速に供給し、ドライアウト現象を防止できる。
ステップS7′の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高くなっているが、圧力溜チャンバ18内の圧力は冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給する程度までは高くなっていない状態であり、この場合は開閉切換弁19Aを閉にして圧力溜チャンバ18内の圧力を更に高めるようになっている。
ステップS13の状態は、冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高く、圧力溜チャンバ16の圧力も高い状態であるが、冷却路12内でドライアウト現象が発生していないと判断して開閉切換弁19Bを閉にし、ドライアウト現象に備えて圧力溜チャンバ18内の圧力を更に高める状態にある。
ステップS14およびステップS15の状態は、温度センサ34を設けた冷却路12の発熱部に面する位置の温度値T1が、各冷却路12内で冷媒が沸騰を起こしている状態で発熱部に面している部分の最高温度Tacよりも大きい場合で、複数の冷却路12の少なくとも1つ以上の冷却路12内でドライアウト現象が発生している状態である。
そして、ステップS14では、各冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高くなっているが、圧力溜チャンバ18内の圧力P2がP1圧力導入路16内の圧力P1よりも低いため、冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給できない状態であり、この場合、開閉切換弁19Bを閉弁して圧力溜チャンバ18内の圧力を更に高める状態となっている。
また、ステップS15では、冷却路12の発熱部に接している部分は沸騰を起こして圧力が高く、かつ、圧力溜チャンバ18内の圧力P2はP1よりも高いため、冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12内に供給できる状態にあり、この場合、開閉切換弁19Bを開にし、冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給する。
そして、上述したようにドライアウト現象が発生している場合、冷媒溜チャンバ15内の冷媒を冷却路12に供給できる場合は、冷却路12の圧力が高い状態でも冷媒を供給してドライアウトの発生を防ぐようになっている。
ここで、開閉切換弁19Bが開になるステップS6′では、P2>Pac2、Pac>P1であり、かつ、上述したようにPmax>Pac2>となるように選んであるのでP2>Pac>Pacとなり、かつ、P2>P1が成り立っているので、冷媒溜チャンバ20から冷媒が圧力溜チャンバ18に逆流しない。
また、ステップS15ではP2>P1であるため同様に冷媒溜チャンバ20から冷媒が圧力溜チャンバ18に逆流しない。
このため、第2実施形態で設置されている逆止弁22が無くても、冷媒溜チャンバ12から冷媒が圧力溜チャンバ18に逆流しない構造となっている。
従って、本実施形態では圧力溜チャンバ18内が圧力の高い状態となっており、かつ、冷却路12内の圧力がコンデンサ13により低下される場合と、各冷却路12の少なくとも1つ以上でドライアウト現象が発生し、かつ、圧力溜チャンバ18内の圧力が冷却路12内の圧力よりも大きい場合には、迅速に液相の冷媒が冷却路12に供給されるため、ドライアウト現象を防止することができる。
また、本実施形態では開閉切換弁19Aを、圧力溜チャンバ18よりも上流側の圧力値P1とその圧力溜チャンバ18内の圧力値P2、および冷却路12内の温度値T1とで切換え作動するようにしたので、圧力溜チャンバ18から冷媒溜チャンバ15に圧力を供給するタイミングを更に精度良く制御することができる。
ところで、本発明のモータの冷却装置は前記第1〜第3実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、モータ1はインホイールドライブ方式の電気自動車に限ることなく、通常のモータにあっても本発明を適用することができ、また、冷却路12をロータ3に形成してモータ1を冷却することもできる。
1 モータ
2 回転軸
3 ロータ
4 ステータ
10,10A,10B 冷却装置
11 リザーバタンク
12 冷却路
13 コンデンサ(排熱機構)
14 冷媒供給路
15 冷媒溜チャンバ
16 圧力導入路
18 圧力溜チャンバ
19,19A,19B 開閉切換弁
20 連通管
30,30A コントローラ(制御手段)
31,31A アクチュエータ
R1,R2,R3 圧力参照手段
2 回転軸
3 ロータ
4 ステータ
10,10A,10B 冷却装置
11 リザーバタンク
12 冷却路
13 コンデンサ(排熱機構)
14 冷媒供給路
15 冷媒溜チャンバ
16 圧力導入路
18 圧力溜チャンバ
19,19A,19B 開閉切換弁
20 連通管
30,30A コントローラ(制御手段)
31,31A アクチュエータ
R1,R2,R3 圧力参照手段
Claims (5)
- モータの発熱で液相から気相に変化する冷媒を溜めたリザーバタンクと、
モータの内部に形成されて前記リザーバタンク内の冷媒を導入して流通する冷却路と、
前記冷却路で気相化した冷媒を液相化して前記リザーバタンクに戻す排熱機構と、を備えて、前記リザーバタンクを前記冷却路よりも鉛直上方に配置し、かつ、
前記リザーバタンクから前記冷却路に至る冷媒供給路に設けた冷媒溜チャンバと、
前記冷却路の冷媒出口側と前記冷媒溜チャンバとを連通する圧力導入路に設けて冷却路内の圧力を導入する圧力溜チャンバと、
前記圧力溜チャンバと前記冷媒溜チャンバとの間の前記圧力導入路に設けて圧力溜チャンバから冷媒溜チャンバに通ずるその圧力導入路を開閉する開閉切換弁と、
前記冷却路内の圧力を参照して前記開閉切換弁を作動し、冷却路内の圧力が所定圧以上でその開閉切換弁を閉弁する一方、所定圧未満で開弁する圧力参照手段と、を備えたことを特徴とするモータの冷却装置。 - 圧力参照手段は、前記圧力導入路の前記圧力溜チャンバよりも上流側と前記開閉切換弁とを連通する連通管であり、この連通管を介して導入される圧力を制御圧として開閉切換弁を開閉切換えすることを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却装置。
- 圧力参照手段は、前記圧力導入路の前記圧力溜チャンバよりも上流側の圧力値およびその圧力溜チャンバ内の圧力値を入力して前記開閉切換弁の開閉切換えを判断する制御手段と、
その制御手段の判断結果に基づいて前記開閉切換弁を作動するアクチュエータと、からなることを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却装置。 - 圧力参照手段は、前記圧力導入路の前記圧力溜チャンバよりも上流側の圧力値およびその圧力溜チャンバ内の圧力値と冷却路内の温度値とを入力して前記開閉切換弁の開閉切換えを判断する制御手段と、
その制御手段の判断結果に基づいて前記開閉切換弁を作動するアクチュエータと、からなることを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却装置。 - モータの内部に形成した冷却路に、リザーバタンクに溜めたモータの発熱で液相から気相に変化する冷媒を導入し、前記冷却路で気相化した冷媒を排熱機構で液相化して前記リザーバタンクに戻すとともに、前記リザーバタンクを前記冷却路よりも鉛直上方に配置し、かつ、
前記リザーバタンクから前記冷却路に至る冷媒供給路に冷媒溜チャンバを設けて、この冷媒溜チャンバ内の冷媒を、前記冷却路内の圧力が所定圧未満になった場合に迅速に冷却路内に供給することを特徴とするモータの冷却方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005040354A JP2006230096A (ja) | 2005-02-17 | 2005-02-17 | モータの冷却装置および冷却方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005040354A JP2006230096A (ja) | 2005-02-17 | 2005-02-17 | モータの冷却装置および冷却方法。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006230096A true JP2006230096A (ja) | 2006-08-31 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005040354A Withdrawn JP2006230096A (ja) | 2005-02-17 | 2005-02-17 | モータの冷却装置および冷却方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006230096A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210051490A (ko) | 2019-10-30 | 2021-05-10 | 엘지전자 주식회사 | 전동기 |
KR20210130307A (ko) | 2020-04-21 | 2021-11-01 | 엘지마그나 이파워트레인 주식회사 | 전기모터 및 이를 구비한 전기차량 |
KR20210133350A (ko) | 2020-04-28 | 2021-11-08 | 엘지마그나 이파워트레인 주식회사 | 전기모터 및 이를 구비한 전기차량 |
-
2005
- 2005-02-17 JP JP2005040354A patent/JP2006230096A/ja not_active Withdrawn
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