JP4027299B2 - 凝縮器の冷却制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は凝縮器の冷却制御装置に関し、特に、例えば車載エンジンの排熱エネルギを機械エネルギに変換する車載用装置として用いられるランキンサイクル装置の凝縮器において凝縮器圧力と凝縮水温度を独立に制御する凝縮器の冷却制御装置に関する。
従来、熱エネルギを機械的な仕事に変換するシステムとしてランキンサイクル装置が知られている。ランキンサイクル装置は、循環系を形成する密閉状態の配管システムにおいて、水を液相状態および気相状態で循環させる構造を有するものである。ランキンサイクル装置は、給水ポンプユニットと蒸発器と膨張機と凝縮器を有し、これらを接続する配管で循環回路を形成する。
ランキンサイクル装置の概略的構成を図18に示す。図18では、車載用ランキンサイクル装置を想定し、全体の構成を示すと共に、凝縮器の構造および内部状態が詳細に示されている。
図18において、ランキンサイクル装置は、給水ポンプユニット110と蒸発器111と膨張機107と凝縮器100を備える。これらの要素は配管108,115で接続され、循環回路が形成される。給水ポンプユニット110に基づき配管115を通して毎分所定量で送り出される水(液相)は、蒸発器111で熱を与えられ、水蒸気(気相)になる。この水蒸気は次の配管115を通して膨張機107に送られ、ここで膨張作用を生じる。膨張機107での水蒸気の膨張作用で機械装置(図示せず)を駆動することにより機械的な仕事が行われる。その後、降温降圧し膨張作用を終了した水蒸気は配管108を通って凝縮器100へ送られ、ここで水蒸気の状態から水の状態に戻される。その後、配管115を通って給水ポンプユニット110に戻され、再び給水ポンプユニット110から送出され、上記の作用を繰り返すことになる。上記において蒸発器111はエンジンから延設された排気管から熱を受ける構造となっている。
次に、上記車載用ランキンサイクル装置での凝縮器100の構造と作用を詳述する。
車載用ランキンサイクル装置の凝縮器100は、水蒸気導入室101と、集水室102と、これらの2つの室を上下方向に接続する多数の冷却パイプ103を備えている。図18では1本の冷却パイプ103のみを誇張して示している。冷却パイプ103の内部におけるほぼ上半分は水蒸気(気相部分)104であり、ほぼ下半分は水(液相部分)105である。水蒸気104の部分では、水蒸気導入室101から冷却パイプ103に導入された作動媒体の大部分が気相状態にある。水105の部分では、冷却パイプ103を流れる作動媒体の大部分が液相状態(凝縮水)にある。水蒸気104と水105の境界部(気液界面)が液面位置112となる。冷却パイプ103の背後(図18中右側)には1台の冷却ファン106が備えられ、駆動される。冷却ファン106の周囲は筒型シュラウド106aに囲まれている。通常、電子制御ユニットによって凝縮器100の出口の水温に基づいて冷却ファン106の動作を制御する。冷却パイプ103は、その上側端部から下側端部まで、1台の冷却ファン106によって同時に送風され、冷却される。
上記凝縮器100は次のように動作する。ランキンサイクル装置の運転に伴って膨張機107から降温降圧し排出された比較的に低温の水蒸気は、低圧水蒸気配管108を経て凝縮器100の水蒸気導入室101に導入され、冷却パイプ103に流入する。冷却ファン106に吸引された冷却風109が凝縮器100に供給される。凝縮器100の上流側の水蒸気104、つまり冷却パイプ103内に水蒸気と水が混在している部分には冷却ファン106によって強い冷却風が作用し、水蒸気が液化する際に放出する潜熱が冷却風によって有効に回収される。また、凝縮器100の下流側の水105、つまり冷却パイプ103内に実質的に水だけが存在している部分にも、冷却ファン106による冷却風が作用する。凝縮器100の冷却パイプ103内で凝縮した水は集水室102に集められる。その後、前述の通り、給水ポンプユニット110で加圧されて蒸発器111に供給される。
従来の凝縮器100では、上記のごとく、1台の冷却ファン106で凝縮器の全体を冷却している。すなわち、凝縮器100では、共通の冷却ファン106によって水蒸気104の気相領域と水105の液相領域を同時に冷却することになる。そのため、凝縮器圧力または凝縮水温度のいずれか一方を目標設定値に制御することはできるが、凝縮器圧力と凝縮水温度を同時にそれぞれ任意の目標設定値に制御することはできない。
つまり、冷却ファン106の回転数の調整操作に関して、凝縮器圧力を制御するための操作を行う場合には、同時に水105が存在する冷却パイプ部分(凝縮水冷却部)での熱交換量も変化するので、水105の温度が変化し、凝縮水温度を制御できない。反対に、水105の温度(凝縮水温度)を制御するための操作を行う場合には、同時に水蒸気104の存在する冷却パイプ部分(凝縮部)での熱交換量も変化するので、凝縮器圧力が変化し、凝縮器圧力を制御できない。
凝縮水温度を制御できない場合、凝縮水温度が高くなると、給水ポンプユニット110内でキャビテーションが発生してポンプ機能を低下させ、反対に凝縮水温度が低くなると、その水を蒸発器111に供給して再び加熱する際に、余分の熱エネルギを消費するという問題が生じる。
また凝縮器圧力が制御できない場合、凝縮器圧力が上昇すると、膨張機107の出力の低下につながり、反対に凝縮器圧力が低くなると、下流側の給水ポンプユニット110でキャビテーションが発生してポンプ機能を低下させるという問題が生じる。
従来、凝縮器で複数の冷却ファンを備える構成として、特許文献1および特許文献2に開示される例がある。
特許文献1では、その図2や図3に示されるごとく、凝縮器の気相部と液相部のそれぞれに冷却ファンを備えた構成が開示され、気相部および液相部が個別に冷却される構成が示されている。さらに液相部用の冷却ファンの動作に関して凝縮器の出口水温に基づいて制御する構成が示されている。
また特許文献2に開示される高圧コンデンサ(凝縮器)の制御方法では、高圧コンデンサ本体に対して2台の送風機が設けられ、各送風機は高圧コンデンサの対応する箇所を冷却する。2台の送風機は、状況に応じて両方またはいずれか一方を適宜に動作させて運転台数を増減させ、送風総量を制御するようにしている。従って特許文献2は、2台の送風機および復水出口調節弁等を具備することにより、機内圧力を大気圧力以上で操作すると共に、復水の温度を100℃以下に過冷却する空冷式の高圧コンデンサを開示する。この高圧コンデンサでは、機内圧力を2台の送風機の運転台数を増減させて冷却のための総風量を調節することにより制御が行われ、機内水位を復水出口調節弁を調節することにより制御が行われる。つまり、特許文献2に開示される2台の送風機を備えた高圧コンデンサでは、目標とする総送風量の範囲に応じて2台の送風機の運転台数を増減させて総送風量を制御する手法を開示し、2台の送風機のそれぞれを気相部用および液相部用にして独立に制御するように構成したものではない。
さらに特許文献3では、復水器内の気相圧力と液相圧力の圧力差を復水器水位設定値と比較して圧力差が一定となるように復水器出口側調節弁を制御する第1の制御器と、復水器内の気相圧力を圧力設定値と比較して気相圧力が一定となるように復水器冷却用ファンを制御する第2の制御器とから成る。この復水機冷却用ファンは1台が用意されるだけであり、冷却ファンに関する構成に関しては図18で説明した問題と類似する問題を有している。
また凝縮器は、例えば冷凍機においても液相と気相の作動媒体を循環させる循環系を有してその中に含まれている。冷凍機では、図19に示すごとく、凝縮器301と膨張弁302と熱交換器(蒸発器)303と圧縮機304によって循環系が形成される。冷凍機の凝縮器301は、その上流で圧縮機304と連通し、圧縮機304から供給される気相作動媒体を冷却して液相作動媒体に変換する。ここで、凝縮器301の気相部での圧力上昇に対して圧縮機304はその圧力上昇分に見合う駆動がさらに必要となり、仕事量の増加となる。そこで、圧力に応じた最適な圧力制御により、圧縮機304の余分な仕事をなくすことができる。また凝縮器301の下流では膨張弁302と連通し、凝縮器301の液相部から過冷却された液相作動媒体が膨張弁302に供給される。ここで、過冷却の度合いの大小の変位(温度の変位)により、膨張弁下流に連通された熱交換器303における冷房能力の低減を生じる。ここで、温度に応じた温度制御により液相作動媒体の最適化した過冷却度の大小の変位による冷房能力の低減を防ぎ、所望の冷房能力が確保される。冷凍機の凝縮器301においても、気相部および液相部を有し、気相部での圧力、液相部での温度に関してそれぞれで最適な制御が求められる。
特開2002−115504公報(図1〜3、段落0014等) 特開昭63−201492号公報 特開平10−185458号公報
本発明の課題は、凝縮器において気相部と液相部のそれぞれを冷却制御対象として別々のものであるとして区分けし、気相部と液相部を別々の冷却装置(冷却ファンや冷却水等)で独立に制御して冷却しようとするものである。さらに、凝縮器の気相部と液相部のそれぞれで制御すべき物理的対象を個別に設定して、気相部と液相部のそれぞれで効率のよい冷却を行えるようにするものである。
より具体的には、ランキンサイクル装置において、凝縮器の気相部では、上流の膨張機および下流の給水ポンプの各作動に対して影響が大きい「圧力」に着目し、最適な圧力を保持するように制御を行うことが望ましい。例えば、気相部において、圧力が高すぎると膨張機の出力が低下し、反対に圧力が低すぎると給水ポンプでキャビテーションを生じるので、これらを避けるべく最適な制御が行われることが望まれる。また凝縮器の液相部では、下流の給水ポンプの作動に対して影響が大きい「温度」に着目し、最適な温度を保持するように制御が行われる。例えば、気相部において温度が高すぎるとキャビテーションを生じるので、これを避けるべく最適な制御が行われることが望まれる。冷凍機においては、凝縮器の気相部で圧力に応じた最適な圧力制御により圧縮機の余分な仕事をなくし、また液相部で温度に応じた最適な温度制御により所望の冷房能力が確保することが望まれる。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、凝縮器の気相部と液相部のそれぞれを別の基準(圧力および温度)で独立に冷却し、凝縮器圧力と凝縮液出口温度の情報に基づき凝縮器圧力および凝縮液出口温度が最適になるようにそれぞれを効率よく冷却し、冷却制御を独立に行える凝縮器の冷却制御装置を提供することにある。
本発明に係る凝縮器の冷却制御装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
第1の凝縮器の冷却制御装置(請求項1に対応): この凝縮器の冷却制御装置は、膨張機から排出された気相作動媒体(水蒸気)を液相作動媒体(凝縮水)に戻す凝縮器と、凝縮器から排出された液相作動媒体を加圧して蒸発器に供給する供給ポンプとから成る構成で、上記の凝縮器を冷却する冷却装置(冷却ファン、冷却水を利用した装置等)の冷却動作を制御する装置である。冷却装置は、凝縮器の気相部(水蒸気凝縮部)のみを冷却する第1冷却装置と、凝縮器の液相部(凝縮水冷却部)のみを冷却する第2冷却装置を備える。さらに冷却制御装置は、気相部の圧力に応じて第1冷却装置の冷却動作を制御する圧力制御部と、液相部の温度に応じて第2冷却装置の冷却動作を制御する温度制御部とから構成される。
第2の凝縮器の冷却制御装置(請求項2に対応): この冷却制御装置はランキンサイクル装置に適用される。ランキンサイクル装置は、液相作動媒体を加熱して気相作動媒体を発生させる蒸発器と、蒸発器が排出した気相作動媒体の熱エネルギを機械エネルギに変換する膨張機と、膨張機が排出した気相作動媒体を冷却して液相作動媒体に戻す凝縮器と、凝縮器が排出した液相作動媒体を加圧して蒸発器に供給する給水ポンプとから構成されている。かかるランキンサイクル装置において、上記冷却制御装置は、凝縮器の気相部のみを冷却する第1冷却装置と、凝縮器の液相部のみを冷却しかつ第1冷却装置と独立して動作する第2冷却装置とを有する冷却装置に適用される。冷却制御装置は、さらに、気相部の圧力に応じて第1冷却装置の冷却動作を制御し気相部の冷却効率を制御する圧力制御部と、液相部の温度に応じて第2冷却装置の冷却動作を制御し液相部の冷却効率を制御する温度制御部と、から構成されている。
以上の凝縮器の冷却制御装置の各構成によって、凝縮器の気相部の水蒸気圧力および液相部の凝縮水温度をそれぞれ独立に最適な圧力および温度に制御することができる。凝縮器の気相部を最適な圧力にすることによって膨張機の出力低下を抑えることが可能となる。液相部を最適な温度にすることによって下流の高圧給水ポンプでのキャビテーションの発生を抑えることが可能となる。
すなわち、凝縮器における気液界面の上流側の気相部とその下流側の液相部とを独立して個別に冷却する冷却装置を設けることにより、気相部専用の冷却装置は凝縮器の気相圧力に応じて気相部の冷却効率を制御し、液相部専用の冷却装置は凝縮器の液相温度に応じて液相部の冷却効率を制御する。気相部の冷却制御により、膨張機出力の低下防止、膨張機の高効率運転、ポンプキャビテーションの防止、熱エネルギ損失の低減、ポンプ作動の安定化が達成される。また液相部の冷却制御により、ポンプキャビテーションの防止、熱エネルギ損失の低減、ポンプ作動の安定化が達成される。
上記において、「膨張機出力低下」、「ポンプキャビテーション」、「熱エネルギ損失」は次の意味を有する。
「膨張機出力低下」は、凝縮器圧力が膨張機排出圧力より高くなると、膨張機へ作動媒体が逆流し、膨張機出力低下を生じることを意味する。「ポンプキャビテーション」は、凝縮器圧力が低くなると、凝縮水の沸点温度が下がり、キャビテーションを発生しやすくなることを意味する。また凝縮水温度が高くなり、凝縮水の沸点温度に近づくと、同様にキャビテーションを発生する。従って、熱エネルギの損失を少なくするため、凝縮水温度をできるだけ高温に保ちながら、キャビテーション発生を起こさない凝縮温度および凝縮器圧力とすることが好ましい。なおポンプキャビテーションを生じると、高圧給水ポンプがポンプ機能の低下をきたす。「熱エネルギ損失」は、凝縮水温度が下がりすぎると、蒸発器での再加熱時、温度低下分の熱エネルギを要し、熱エネルギの損失となることを意味する。
第3の凝縮器の冷却制御装置(請求項3に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、気相部の圧力を、膨張機から排出される気相作動媒体より低く保持するように第1冷却装置を制御することで特徴づけられる。これにより、膨張機の出力低下を防止する。
第4の凝縮器の冷却制御装置(請求項4に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、圧力制御部は、気相部の圧力を液相作動媒体のポンプキャビテーション発生圧力より高く保持するように第1冷却装置を制御することで特徴づけられる。これにより、ポンプキャビテーションを防止する。
第5の凝縮器の冷却制御装置(請求項5に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、温度制御部は、液相部の温度を液相作動媒体のポンプキャビテーション発生温度より低く保持するように第2冷却装置を制御することで特徴づけられる。これにより、ポンプキャビテーションを防止し、液相温度を適正化し、過度の過冷却を防止し熱エネルギの損失を抑制する。
第6の凝縮器の冷却制御装置(請求項6に対応)は、上記の各構成において、好ましくは温度制御部は、少なくとも凝縮器の出口近傍の排出液相作動媒体の温度を液相部の制御対象液相温度とすることで特徴づけられる。これにより、ポンプキャビテーション防止、過度の過冷却を防止し熱エネルギ損失を抑制することができる。ポンプでの凝縮水温度を適温に保つべく、冷却装置により凝縮された液相作動媒体の温度変化の実体値に近い凝縮器出口近傍の排出液相作動媒体の温度をもって液相作動媒体の温度制御対象としたので、応答性よく冷却装置の冷却効率を制御することができ、最適な液相温度を安定して保つことができる。
また他の観点からの第7の凝縮器の冷却制御装置(請求項7に対応): 気相作動媒体を液相作動媒体に戻す凝縮器を冷却する冷却装置の制御装置であり、凝縮器の上流側には気相作動媒体を排出する圧縮機が設けられ、凝縮器の下流側には凝縮器から排出された液相作動媒体を気相作動媒体に変換する膨張弁が設けられ、冷却装置は、凝縮器の気相部のみを冷却する第1冷却装置と、凝縮器の液相部のみを冷却する第2冷却装置とを備える。さらに冷却制御装置は、気相部の圧力に応じて第1冷却装置の冷却動作を制御する圧力制御部と、液相部の温度に応じて第2冷却装置の冷却動作を制御する温度制御部と、から構成される。
の凝縮器の冷却制御装置(請求項に対応)は、上記の構成において、好ましくは、圧力制御部は、気相部の圧力を、上流側から供給される気相作動媒体の圧力より低く保持するように第1冷却装置を制御することを特徴とする。
の凝縮器の冷却制御装置(請求項に対応)は、上記の構成において、好ましくは、圧力制御部は、気相部の圧力を、下流側における液相作動媒体のキャビテーション発生圧力より高く保持するように第1冷却装置を制御することを特徴とする。
10の凝縮器の冷却制御装置(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、温度制御部は液相部の温度を、下流側における液相作動媒体のキャビテーション発生温度より低く保持するように第2冷却装置を制御することを特徴とする。
11の凝縮器の冷却制御装置(請求項11に対応)は、上記の構成において、好ましくは、温度制御部は、少なくとも凝縮器の出口近傍の排出液相作動媒体の温度を液相部の制御対象液相温度とすることを特徴とする。
凝縮器の冷却ファン等による冷却制御において、気相部と液相部を別々に冷却ファンを設け、それぞれ独立した制御(気相部での圧力制御、および液相部での温度制御)に基づいて送風冷却動作させるようにしたため、気相部と液相部のそれぞれを最適な冷却効率で制御することができる。
以下、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
最初に、図1を参照して本発明に係るランキンサイクル装置の全体システムの構成を説明する。
ランキンサイクル装置10は、蒸発器11と、膨張機12と、凝縮器13と、供給ポンプを備えた給水ポンプユニット14とから構成される。蒸発器11から膨張機12へは配管15により接続され、膨張機12から凝縮器13へは配管16により接続され、凝縮器13から給水ポンプユニット14へは配管17により接続され、給水ポンプユニット14から蒸発器11へは配管18により接続されている。かかる配管構造によって、ランキンサイクル装置10内で作動媒体が循環する循環回路が形成される。ランキンサイクル装置10において作動媒体は水または水蒸気である。
ランキンサイクル装置10の循環回路は、水または水蒸気を循環させる外界に対して密閉された循環構造を有している。ランキンサイクル装置10の循環回路において、凝縮器13における破線P1で示された液面位置から給水ポンプユニット14を通って蒸発器11に水(液相)が移動する。図1で水の部分に係る配管17,18は太い実線で表現されている。また蒸発器11から膨張機12を通って凝縮器13の液面位置P1に到る部分は水蒸気(気相)が移動する。図1で水蒸気の部分に係る配管15,16は太い破線で表現されている。
ランキンサイクル装置10は、熱源から排出される熱を利用して水を水蒸気に相変化させ、水蒸気の膨張作用を利用して機械的な仕事を生じさせるものである。水を水蒸気に相変化させる機構が上記蒸発器11である。この実施形態に係るランキンサイクル装置10は、後述するごとく、自動車に搭載する車載用装置として構成している。そのため、蒸発器11は、排気ガスの有する熱を熱源として利用する。すなわち蒸発器11は、エンジン(内燃機関)の排気管45を通る排気ガスの熱を利用して、給水ポンプユニット14から供給される水を加熱し、さらに過熱することにより昇温昇圧させた高温高圧の水蒸気を発生させる。蒸発器11で発生した高温高圧の水蒸気は膨張機12に供給される。なお、排気管45に拘らず、エンジンの排気バルブより下流の排気ポートや排気マニホルド(不図示)等の、より高温の排気ガスの熱を利用できることは言うまでもない。
膨張機12では、その出力軸12aが、モータ/ジェネレータ(M/G)19のロータ等(不図示)に接続され、発電機として駆動させている。膨張機12は、蒸発器11から供給される高温高圧の水蒸気を膨張させる構造を有し、この水蒸気の膨張作用に基づき出力軸12aを回転させる。膨張機12の出力軸12aが回転すると、モータ/ジェネレータ19のロータを回転させ、所要の機械的回転動作または発電動作を行わせる。これにより、排気ガスの熱を利用して機械的な仕事を行うことができる。また膨張機12の出力軸12aは、油圧ポンプ25にも接続され、これを駆動させる。
上記のごとく膨張機12は、蒸発器11から配管15を通して供給される高温高圧の水蒸気の膨張作用によって機械的な仕事を出力し、モータ/ジェネレータ19や油圧ポンプ25等の各負荷を動作駆動させる。膨張機12から排出され、降温降圧された水蒸気は、温度および圧力が低下し、その状態で配管16を経由して凝縮器13に供給される。凝縮器13は、膨張機12からの水蒸気を冷却して液化する。凝縮器13での液化で生じた水(凝縮水)は配管17を経由して給水ポンプユニット14に戻される。給水ポンプユニット14の高圧給水ポンプ44は、凝縮器13で液化された凝縮水を加圧し、配管18を通して再び蒸発器11に供給する。
上記のような全体システム構成を有するランキンサイクル装置10は、他の関連構成要素として、次のような要素を備えている。
蒸発器11の近傍の配管18の部分には配管18内の圧力変動に応じて配管18内の圧力調整を行うための安全弁22が取り付けられる。膨張機12のケーシング21には、漏れた水蒸気を配管16に戻すためのブリーザ(セパレータ)23が設けられる。また膨張機12の下部にはオイル溜め24を備え、オイル溜め24からの水が混入したオイルを油圧ポンプ25によって、配管26を通して油コアレッサ27を通すようにしている。油コアレッサ27によって水とオイルは分離され、水は比重差から油タンク28の下部に収容される。油タンク28にはフロートセンサ29で動作する弁機構30が取り付けられている。また油コアレッサ27によって分離された油タンク28の上部に溜められたオイルは配管31を通ってオイル溜め24に戻される。油タンク28の下部に溜められた水は、弁機構30の動作で給水ポンプユニット14の開放タンク32に配管33を通して供給される。給水ポンプユニット14の開放タンク32からは、給水作動するリターンポンプ37を介しおよび逆止弁34を介して、凝縮器13への配管35が設けられている。凝縮器13には、液面位置の近傍に、液面センサ38とエアベント39が設けられる。開放タンク32から凝縮器13への給水は、液面センサ38からの信号でオン・オフ動作するモータ36で駆動されるリターンポンプ37によって行われる。さらに凝縮器13にはエアベント39を通して開放タンク32に排水する配管40が設けられている。凝縮器13から排出される凝縮水を戻す配管17は、給水ポンプユニット14の密閉タンク41内の水コアレッサ42に接続されている。また密閉タンク41内の水は、モータ43によって動作する高圧給水ポンプ44によって配管18を通して蒸発器11に供給される。さらに凝縮器13にはその場所に応じて独立に冷却風を生じさせるための複数の冷却ファン46,47,48が設けられている。
上記の構成において、凝縮器13の内部の液面位置から下側部分に関連する装置部分、および給水ポンプユニット14によって作動媒体供給装置が構成される。ランキンサイクル装置10における密閉された作動媒体の循環系において、膨張機12のブリーザ23から漏れた作動媒体は出口P2を介して、配管16に戻され、循環系内に戻される。
図2は、上記の給水ポンプユニット14の具体的構造を示す構成図である。給水ポンプユニット14は、水コアレッサ42と密閉タンク41と駆動モータ43で動作する高圧給水ポンプ44と開放タンク32とリターンポンプ37と逆止弁34とから構成される。なお図2中、駆動モータ43の回転軸49が紙面に平行に図示してあるが、これは説明の便宜のためであって、実際は、回転軸49が紙面に垂直になるように配置されている。駆動モータ43の回転軸49にはカム機構49aが係合しており、カム軸となっている。
上記において、水コアレッサ42は油分分離を行う。密閉タンク41は高圧給水ポンプ44からのリーク水を直接回収する。高圧給水ポンプ44は、要求水量をポンプ回転数により制御して供給する。また開放タンク32は、系外へのリーク水の一時貯蔵をするためのものである。リターンポンプ37は密閉タンク41へのリーク水の戻しまたは凝縮機13の過冷却器への水の戻しを行う。すなわち、リターンポンプ37は、逆止弁151を備えた配管152を通して開放タンク32から密閉タンク41へリーク水を戻し、必要に応じて逆止弁34を備えた配管35を通して凝縮器13の過冷却器に水を送る。配管152における逆止弁151は密閉タンク41からの逆流を防止し、配管35における逆止弁34は、凝縮機13の過冷却器からの逆流を防止する。凝縮器13の出口13aからの水は、配管17を通して水コアレッサ42を通過させて油を含んだ水を油水分離し、水のみが駆動モータ43により駆動される高圧給水ポンプ44に入る。高圧給水ポンプ44は配管18を通して水を蒸発器11に送る。またリーク水が配管40により開放タンク32に戻される。
次に、図3を参照して、上記のランキンサイクル装置10を車両に搭載したときの構成例を説明する。
201は車両前部のボディ形状の輪郭を示し、202は前輪を示している。ボディ201の内部はエンジンルーム203になっており、エンジンルーム203内にはエンジン50が搭載されている。エンジン50の背面側には排気マニホルド51が設けられ、排気マニホルド51には前述した排気管45が接続されている。上記の蒸発器11は、排気管45における排気マニホルド51に近い箇所に設けられる。蒸発器11には、高圧給水ポンプ44からの配管18が接続されている。配管18は、排気マニホルド51から排出される排気ガスの熱を熱源とする蒸発器11に水を供給する。蒸発器11は、排気ガスの熱で水を水蒸気に相変換し、膨張機12の水蒸気流入口52に接続される配管15によって水蒸気を膨張機12に供給する。膨張機12は、水蒸気の膨張エネルギを機械的エネルギに変換する。
膨張機12の水蒸気流出口53は配管16につながっている。この配管16と、高圧給水ポンプ44の入口側に通じる密閉タンク41との間には、水蒸気を冷却・凝縮させて液体にする凝縮器13が配置されている。凝縮器13は車両前部の前面に位置している。図3では、その他に、開放タンク32、水コアレッサ42、リターンポンプ37、油コアレッサ27、過冷却器(凝縮器13の液相部)54、エアベント39、逆止弁34等のレイアウト状態が示されている。
上記の高圧給水ポンプ44、蒸発器11、膨張機12、凝縮器13等は、前述の通り、熱エネルギを機械的エネルギに変換するランキンサイクル装置を構成している。
次に、上記ランキンサイクル装置の動作を水および水蒸気の流れに沿って説明する。
凝縮器13で冷却・凝縮された水は、高圧給水ポンプ44で加圧され、配管18を通って蒸発器11に供給される。
液相作動媒体である水は、蒸発器11で熱エネルギを付加されて加熱され、さらに過熱されて昇温昇圧された高温高圧の水蒸気となり、膨張機12に供給される。膨張機12は、昇温昇圧された高温高圧の水蒸気の膨張作用によって熱エネルギを機械エネルギに変換する。これにより、膨張機12に付設されたモータ/ジェネレータ19は機械的エネルギを得る。
膨張器12から流出した水蒸気は降温降圧された水蒸気となり、凝縮器13に流入する。凝縮器13に流入した降温降圧された水蒸気は、ここで再び冷却・凝縮され、その後、凝縮水となって水コアレッサ42を介して高圧給水ポンプ44に供給される。以後、作動媒体である水は上記の循環を繰り返し、膨張機12に昇温昇圧された高温高圧の水蒸気を供給し続ける。
次に、図4〜図13を参照して、上記ランキンサイクル装置10における凝縮器13内に貯留される水の液面位置の制御について説明する。
図4は上記ランキンサイクル装置10のシステムを凝縮器13を中心にして描いたものであり、凝縮器13は車両前方側から見た正面図として描かれている。図4では、凝縮器13の内部における作動媒体の状態(水(または凝縮水):W1、水蒸気:W2)が示されている。また図5は凝縮器13における冷却ファン46,47,48の配置関係を示す凝縮器の側面図であり、同時に内部の状態も示されている。図6は凝縮器13の背面における冷却ファン46〜48の配置関係を示す図である。
凝縮器13は、上端部に水蒸気導入室13A、下端部に集水室13Bを備え、さらに中央に中間室56を備える。水蒸気導入室13Aと中間室56の間、中間室56と集水室13Bとの間には、それぞれ、複数本の冷却パイプ55が設けられ、各室は連通された状態になっている。冷却パイプ55の周囲には冷却フィン55aが設けられている。
凝縮器13の水蒸気導入室13Aは、配管16を介して膨張機12の水蒸気流出口53と接続されている。凝縮器13の集水室13Bは、配管17等を介して給水ポンプユニット14に接続されている。前述の通り、膨張機12は配管15を介して蒸発器11に接続され、同様に給水ポンプユニット14は配管18を介して蒸発器11に接続されている。蒸発器11は、排気管45を介してエンジン(熱源)50の排気ガスからの熱50Aを受ける。給水ポンプユニット14内には、前述した通りの密閉タンク41、水コアレッサ42、高圧給水ポンプ44、駆動モータ43、開放タンク32、リターンポンプ37、モータ36等の各構成要素が示されている。
凝縮器13では、水蒸気W2が冷却されて凝縮し、水(凝縮水)W1となり、その内部の下側に貯留される。中間室56内で示された水平線65は、凝縮器13内に貯留された水W1の液面の位置を示している。中間室56内の液面65の位置に対応させて所要の位置に液面センサ38と中間排水口59が設けられている。液面センサ38から出力される液面位置に係る検出信号は制御装置60に送られる。制御装置60は、液面位置検出信号に基づきモータ制御指令信号を生成し、このモータ制御指令信号をリターンポンプ37のモータ36に与える。他方、中間排水口59には水蒸気用のエアベント39が接続される。エアベント39の出口側は、チャッキ弁58を備えた配管40を介して開放タンク32に通じている。配管40には並行に排気ポンプ57が付設されている。
また凝縮器13では、図5および図6に示されるように、その背面側に、水蒸気W2の存在領域部分(気相部または水蒸気凝縮部)に対応して冷却ファン46が配置され、水W1の存在領域部分(液相部または凝縮水冷部)に対応して冷却ファン47,48が配置されている。冷却ファン46の冷却動作は、例えば水蒸気W2が供給される配管16に取り付けられた圧力センサ61の水蒸気圧力検出信号に基づき圧力制御装置62によって制御される。冷却ファン46は水蒸気圧力の調整に用いる凝縮用冷却ファンである。また冷却ファン47,48の冷却動作は、例えば水W1が流れる配管17に取り付けられた温度センサ63の水温検出信号に基づき温度制御装置64によって制御される。冷却ファン47,48は凝縮水を冷却するための水冷却用冷却ファンである。図5で、A1は冷却ファン46の回転動作に基づく前方からの冷却用空気の流れを示し、A2は冷却ファン47,48の回転動作に基づく前方からの冷却用空気の流れを示している。上記のように、凝縮器13では、水蒸気W2に対応する機器部分である気相部(水蒸気凝縮部)70の冷却と、水W1に対応する機器部分である液相部(凝縮水冷却部)71の冷却は、それぞれ独立に行われる。気相部の圧力制御および液相部の温度制御の詳細については後述される。72は、独立な各冷却領域を区画するシュラウドである。
上記の構成において、膨張機12の水蒸気流出口53から出る水蒸気は大気圧相当である。上側の冷却パイプ(凝縮管)55の各々の出口集合部である中間室56では、液面65をこの空間内に位置するよう調整するために、エアベント39から水を排出する。また高圧給水ポンプ44は、ランキンサイクル装置10のメインの循環回路の給水ポンプとして、所要量の水を蒸発器11に送る。
さらに上記の構成において、リザーブ用開放タンク32は、大気開放型であり、システム内の密閉された循環回路に対しリザーブ用として予備的な水を保有しておく。リターンポンプ37は、液面センサ38の信号を受けて凝縮器13内に給水する。排気ポンプ57は、凝縮器13を負圧で運転するときはエアベント39の下流を吸引する。
なお、上記の排気ポンプ57の動作については、図5に示した圧力センサ61と圧力制御装置62によって負圧時を感知させることにより動作させたり、あるいは、液面センサ38の検出により液面65の位置が所定範囲の上限を超えるときに感知させ、制御装置60によって動作させる、ように構成することができる。
またチャッキ弁58は、凝縮器13内が負圧になる場合に大気の逆流を防ぐ。逆止弁34は、リターンポンプ37の逆流を防止する。水蒸気用エアベント39は、水、空気は通すが水蒸気は通さない。中間排水口59は不凝縮性ガスの排出、水のオーバーフローにより凝縮水の液面65の位置の変化に制限を与え、所定の範囲で液面位置が変動するようにするためのものである。液面センサ38は、液面65に係る位置信号を制御装置60に出力する。制御装置60は、液面65の位置が中間室56内に存するようにリターンポンプ37の動作を制御する。液面65の位置は、エアベント39と液面センサ38の間の範囲に含まれる高さ位置になるように制御される。液面センサ38には、例えば静電容量式レベルセンサやフロート式レベルスイッチが用いられる。
圧力センサ61は、凝縮器13の内部の圧力を検出するもので、基本的に水蒸気W2の圧力を検出する。圧力制御装置62は、凝縮器13の内部圧力が設定値になるように冷却ファン46を動作させる。温度センサ63は、凝縮水W1の温度を検出する。温度制御装置64は、凝縮水温度が設定値になるように冷却ファン47,48を動作させる。
図7〜図9を参照してエアベント39の構造・作用を詳述する。図7と図8はエアベント39の閉じているときの状態を示し、図7は縦断面図、図8は図7でのA−A線断面図である。また図9はエアベントの開いているときの状態を示す縦断面図である。図7等において、エアベント39の左側が凝縮器側であり、右側が大気側である。エアベント39は、内部が飽和水蒸気で満たされているときには密閉され(図7)、水や空気などの不凝縮性ガスが存在するときには自動的に開放され、水や不凝縮性ガスを排出して再び密閉する(図9)。
エアベント39は、容器中央の位置に配置された弁66と、この弁66を支持する弁サポート67と、弁口(パッキン)68を備える。弁サポート67で支持された弁66は、弁口68を塞ぐことができる位置関係にて配置されている。弁66は2枚のダイヤフラム66aを密閉空間を形成するように組み合わせて形成され、その内部の密閉空間にサーモリキッド(感温液)69を収容している。サーモリキッド69は、水と同じように、或る圧力下、或る温度以下では液体であり、或る温度以上になると気体となって膨張するという特性を有している。図10にサーモリキッドの飽和曲線C1と水の飽和曲線C2を示す。サーモリキッド69が気体になる温度は、水が蒸気になる温度よりもΔT(約10℃)だけ低い温度であるため、エアベント39の内部が水蒸気W2の雰囲気の時にはサーモリキッド69は気化して気体となっており、膨張したサーモリキッド69の入った密閉空間が両側のダイヤフラム66aを外方へ押し、ダイヤフラム66aで形成される弁66と弁口68との間にあった隙間を閉じる(図7)。逆に内部が低温である場合(周囲環境が空気のごとき不凝縮性ガスA3等である状態)はサーモリキッド69は液体の状態であり、ダイヤフラム66aは内方へ収縮し、弁66と弁口68の間の隙間から空気等が排出されることになる(図9)。
以上の構成において、制御装置60は、冷却ファン46で冷却して水蒸気W2を水(凝縮水)W1に戻す凝縮器13における液面65の位置を所定範囲内で変化させるように制御するための制御装置である。制御装置60は、凝縮器13における気相部70と液相部71との境界である液面65の位置を検出する液面センサ38からの検出信号に基づき、上記の所定範囲の下限よりも低下するときには凝縮器13内に水を供給するリターンポンプ37のモータ36の動作を制御し、不足分の水を開放タンク32から配管35を介して補充する。また液相部71の液面65の位置が上記の所定範囲の上限を超えるときには、中間排水口59とエアベント39等により開放タンク32に超過した水を排出する。こうして、液面センサ38に基づく下限およびエアベント39に基づく上限で決まる範囲によって液面65の位置の望ましい所定範囲が設定される。
さらに詳しく説明する。凝縮器13の中間室56に、水(凝縮水)W1を排水するのための中間排水口59を設置して液面65の上限位置を規制する。中間排水口59以上に液面65が上昇したときは中間排水口59からリザーブ用開放タンク32に水をオーバーフローさせることにより液面65の位置を下げる。液面65が中間排水口59より下側に位置するときには、中間排水口59から水蒸気が排出されないように、中間排水口59にはエアベント39が設置されている。図7〜図9に示したように、水蒸気の排出を阻止するためのエアベント39は、内部に水蒸気が存在するときには自動的に閉弁し、内部に空気(不凝縮ガス)や水が存在するときには自動的に開弁する作動を行う。また中間排水口59の下側の位置には液面センサ38を配置して、液面65の位置が液面センサ38よりも低下したときには開放タンク32からリターンポンプ37により給水して液面65の位置を液面センサ38の位置まで上昇させる。上記の作用に基づき液面65の位置は常に中間排水口59と液面センサ38の間の範囲内に維持される。中間排水口59と液面センサ38の間隔が広くなると、水蒸気W2側と水(凝縮水)W1側の伝熱面積の誤差が大きくなる。逆に当該間隔が小さくなると、リターンポンプ37とエアベント39の動作が頻繁に起きることになる。従って、中間排水口59と液面センサ38の間隔は、これらの2つの影響が共に小さくなる範囲に設定されればよい。さらに該伝熱面積を一定化することを主眼とすれば、当該間隔は限りなく小さく、ゼロとすることが望ましい。
図11に液面65の位置設定の詳細を示す。図11で、(A)は液面センサ38とエアベント39と液面65の位置関係を示し、(B)は液面位置とエアベントの動作とリターンポンプの動作との関係を表で示している。
図11の(A)では、上限液面位置としてH、下限液面位置としてH、液面位置65としてHがそれぞれ設定されている。液面65の位置Hが上限液面位置Hより高いときには、エアベント39は開状態であり、リターンポンプ37はオフ(OFF)である。液面65の位置Hが、上限液面位置Hと下限液面位置Hの間にあるときは、エアベント39は閉状態であり、リターンポンプ37はオフである。液面65の位置Hが下限液面位置Hより低いときには、エアベント39は閉状態であり、リターンポンプ37はオン(ON)である。以上により、液面65の変動は上限液面位置Hと下限液面位置Hの範囲内に抑えられる。
またランキンサイクル装置10の起動・停止時や過渡的変化時に水蒸気の流入量(質量流量)や凝縮器13から高圧給水ポンプ44への排水量(質量流量)が変化する場合にも、凝縮器13の内部における液面65の位置の変動を抑制し、安定して凝縮器13の運転を行うことができる。
さらに、図4で示したように、ランキンサイクル装置10の密閉された主回路とは別に、大気開放のリザーブ用開放タンク32が設けられている。開放タンク32は、凝縮器13と、その中間排水口59に接続されたエアベント39とチャッキ弁58を介して接続されている。また開放タンク32の下部は、リターンポンプ37と配管35と逆止弁34を介して凝縮器13の出口部13aに接続されている。液面65が中間排水口59より高い場合には水は開放タンク32にオーバーフローされ、液面65が液面センサ38より低い場合にはリターンポンプ37が作動して水の補充が行われる。凝縮器13の下流に位置する高圧給水ポンプ44は給水量が制御されているため、リターンポンプ37が作動すると、凝縮器13内への給水で液面65が上昇して液面センサ38の位置でリターンポンプ37は停止する。また中間排水口59と液面センサ38を含む領域に中間室56を設けて複数の冷却パイプ(凝縮管)55が集合するような構造としたため、中間排水口59からの排水時やリターンポンプ37からの給水時に液面65の変化の応答性を良好にし、かつ安定させることができる。なお、水蒸気導入室13A側と集水室13B側の中間室56部分を各冷却パイプ(凝縮管)55が連通されていればよく、中間室56を設けることは必須のことではない。
次に、図12のフローチャートを参照して、制御装置60において実施される液面位置制御の流れを説明する。
最初に、液面センサ38によって液面65の位置Hの読込みを行う(ステップS10)。液面位置Hが上限液面位置Hよりも高いか否かが判断される(ステップS11)。もし液面位置Hが上限液面位置Hより高いときには、エアベント39が開かれて排水され、液面65が下げられる(ステップS12)。その後、リターンに移行してステップS10に戻る。もし液面位置Hが上限液面位置H以下のときには、エアベント39を閉じる(ステップS13)。次のステップでは、液面位置Hが下限液面位置Hより低いか否かが判断される(ステップS14)。もし液面位置Hが下限液面位置Hより低いときには、リターンポンプ37がオンになり、水が補給される(ステップS15)。もし液面位置Hが下限液面位置H以上のときには、リターンポンプ37がオフとなり、水の補給は行われない(ステップS16)。その後、リターンに移行してステップS10に戻る。
図13は、本実施形態に係るランキンサイクル装置10を搭載した車両の車速変化とエンジン出力変化と蒸発器への給水流量と凝縮器の液面位置の変化を、従来装置と比較して示すタイミングチャートである。図13の(A)は車速の変化、(B)はエンジン出力の変化、(C)は従来装置での蒸発器給水流量の変化、(D)は従来装置の凝縮器での液面位置の変化、をそれぞれ示す。図13で横軸は時間である。ランキンサイクル装置が搭載された車両が図13(A)で示すような車速変化をするとき、図13(B)で示すようにエンジン出力が変化し、それに関連して図13(C)に示すように蒸発器への給水流量の変化が生じ、さらに図13(D)に示すように凝縮器の液面位置が変化する。換言すれば、横方向の時間軸において、車両が時刻t1,t3,t5で発進し、時刻t2,t4,t6で停止したとき、その車両の発進・停止に伴ってエンジン出力は変化し、蒸発器への給水流量も変化し、凝縮器の液面位置が変動する。
上記のように、従来の車載用ランキンサイクルの凝縮器100では、図13(A)に示したように車両の発進・停止時や過渡的車速変化時に、図13(B)に示すごとくエンジン出力が変化するので、蒸発器111への給水流量が変化し、凝縮器100の冷却パイプ103における液面位置112が変動することになる。つまり、凝縮器100において、水蒸気の流入量が凝縮水の排水量より多い場合には液面位置112は上昇し、水蒸気の流入量が凝縮水の排水量より少ない場合には液面位置112は低下することになる。
上記に対して、本実施形態の構成によれば、車両が図13(A)で示すような車速変化をするとき、前述の通り液面位置の制御が行われるので、液面位置は、車両の発進時と停止時において上限位置Hと下限位置Hの間での変動のみであり、大きな変動は起こらない。
以上のように、凝縮器13内に貯留される水(凝縮水)W1の液面65の位置変動を所定範囲に抑制することにより、凝縮器13における水蒸気に対応する気相部と凝縮水に対応する液相部の互いの伝熱面積の変化を低減して、その伝熱面積の変化を考慮することなく冷却を行え、かつ制御の精度向上を図り、ポンプ装置内のキャビテーションおよび、蒸発器11での再加熱の際の余分な熱エネルギの消費を低減する凝縮器13の液面位置制御装置を得ることができる。
また伝熱面積の変化幅を許容範囲内に保つことができ、かつ液相作動媒体の排出と補充供給の切換え動作にヒステリシスを持たせることができ、それによって切換え動作の頻度を少なくし、凝縮器の作動安定化と共に、排出および補充供給に係わる装置の耐久性が向上する。さらに、液相作動媒体(水)を排出して設定液面を適切に制御しつつ、気相作動媒体(水蒸気)の排出は阻止するので、凝縮器の作動安定化を図ることができる。また、液相作動媒体を蓄えたリザーブ用開放タンクからリターンポンプを介して直接に設定液面まで液相作動媒体の補充供給することができ、これにより液面位置の調整をポンプの高応答・高精度の供給量制御により、液面位置を早期に正確に安定させることができる。さらに、回路内で作動媒体の総質量流量を維持しつつ液面位置制御が可能となり、作動媒体の外部への排出、および外部からの補充という特別な装置を付加する必要がない循環回路として構成できる。さらに、凝縮器の各冷却パイプ毎の液面位置のばらつきを少なくでき、液相作動媒体の排水および補充供給時における液面を早期に正確に安定させることができ、凝縮器の作動安定化を行うことができる。
次に、凝縮器13における冷却装置の構成と作用について詳述する。
凝縮器13の冷却装置は、凝縮器13の液面(気液界面位置)65より上流側の気相部70を冷却する第1の冷却装置と、液面65より下流側の液相部71を冷却する第2の冷却装置とから構成される。第1冷却装置は冷却ファン46とその駆動装置および制御装置とから成る。第2冷却装置は冷却ファン47,48とその駆動装置および制御装置とから成る。第1冷却装置と第2冷却装置は独立して動作するように構成されている。
冷却ファン46の冷却回転動作は、圧力センサ61で検出された気相部70内の水蒸気圧力に基づいて圧力制御装置62によって制御される。気相部70の水蒸気圧力を制御することにより凝縮器13における気相部70の冷却効率を最適に制御する。冷却ファン47,48の冷却回転動作は、温度センサ63で検出された液相部71内の凝縮水温度に基づいて温度制御装置64によって制御される。液相部71の凝縮水温度を制御することにより凝縮器13における液相部71の冷却効率を最適に制御する。以上のごとく、冷却ファン46および冷却ファン47,48のそれぞれは個々の制御系に基づいて独立の関係で制御される。
上記において圧力制御装置62は、気相部70の圧力が膨張機排出圧力よりも高くなると膨張機13へ水蒸気W2が逆流し膨張機出力を低下させるので、膨張機13での排出水蒸気圧力より気相部70の圧力を低圧に保持すべく、冷却ファン46による冷却効率を制御する。同時に圧力制御装置62は、気相部70の圧力が低くなると凝縮水W1の沸点温度が下がりキャビテーションが発生しやすくなるので、高圧給水ポンプ44の吸入口での水のキャビテーション発生圧力より気相部70の圧力を高圧に保持すべく、冷却ファン46による冷却効率を制御する。上記のごとく圧力制御装置62は2つの条件を満足させるように最適な制御を行う。
凝縮器13の気相部70の圧力制御には、例えば、上限圧力Pと下限圧力Pが設定されたヒステリシス特性を持つ圧力スイッチによるオン・オフ制御を用いることができる。その場合、上限圧力Pと下限圧力Pの差が大きすぎると圧力制御の誤差が大きくなり、その差が小さすぎると冷却ファン46のオン・オフ動作が頻繁に起きるので部品の耐久性上好ましくない。従って上限圧力Pと下限圧力Pの間隔は、これらの2つの影響が共に小さくなる範囲に設定することが望ましい。
また上記において、温度制御装置64は、凝縮水温度が高くなり沸点温度を超えるとキャビテーションが発生するので、熱エネルギの損失を少なくできると共にキャビテーションが発生しない最適な高い温度を保つように、液相部71の冷却ファン47,48による冷却効率を制御する。本実施形態では、温度制御装置64は、好ましくは、少なくとも凝縮器13の出口近傍の排出液相作動媒体の温度をもって液相部71の制御対象液相温度とする。
凝縮器13の液相部71内の凝縮水W1の温度制御には、上限温度Tと下限温度Tが設定されたヒステリシス特性を持つ温度スイッチによるオン・オフ制御を用いることができる。その場合、上限温度Tと下限温度Tの差が大きすぎると、温度制御の誤差が大きくなり、その差が小さすぎると冷却ファン47,48のオン・オフ動作が頻繁に起きるので部品の耐久性上好ましくない。従って上限温度Tと下限温度Tの間隔はこれらの2つの影響が共に小さくなる範囲に設定することが望ましい。
次に、図14を参照して凝縮器13の気相部70の圧力制御のプロセスを具体的に説明する。最初に、圧力センサ61によって、気相部70の圧力すなわち凝縮器圧力Pcの読込みを行う(ステップS21)。凝縮器圧力Pcが圧力設定値(上限値)Pよりも大きいか否かを判断する(ステップS22)。凝縮器圧力Pcが圧力設定値Pより大きい場合には冷却ファン46を回転させて冷却を行い、凝縮器圧力を下げる(ステップS23)。その後、リターンしてステップS21に戻る。凝縮器圧力Pcが圧力設定値P以下の場合には、凝縮器圧力Pcが他の圧力設定値(下限値)Pよりも低いか否かを判断する(ステップS24)。凝縮器圧力Pcが圧力設定値Pより低い場合には、冷却ファン46の回転動作を停止して凝縮器圧力を上げる(ステップS25)。凝縮器圧力Pcが圧力設定値P以上の場合にはリターンしステップS21に戻る。
図15は上記の圧力制御プロセスに基づく運転例を示す動作特性図である。横軸は時間を示し、縦軸を凝縮器圧力(A)および冷却ファン46の動作に係る出力状態(B)を示している。図15で直線L10は上限の圧力設定値Pを表し、直線L11は下限の圧力設定値Pを表す。また波形C10は凝縮器圧力の変化を示し、波形C11は冷却ファン46の動作(出力)の変化を示している。
図15で、時刻t1,t3,t5で凝縮器圧力が圧力設定値Pになると、冷却ファン46はファン出力Fになり、時刻t2,t4,t6で凝縮器圧力が圧力設定値Pになると、冷却ファン46のファン出力はゼロとなる。このように、圧力設定値P,Pで定まる範囲を基準にして当該範囲に凝縮器圧力が納まるように冷却ファン46の回転に基づく冷却動作がオン・オフ制御される。
次に、図16を参照して凝縮器13の液相部71の温度制御のプロセスを具体的に説明する。最初に、温度センサ63によって、液相部71の温度すなわち凝縮水温度Tの読込みを行う(ステップS31)。凝縮水温度Tが温度設定値(上限値)Tよりも大きいか否かを判断する(ステップS32)。凝縮水温度Tが温度設定値Tより大きい場合には冷却ファン47,48を回転させて冷却を行い、凝縮水温度を下げる(ステップS33)。その後、リターンしてステップS31に戻る。凝縮水温度Tが温度設定値T以下の場合には、凝縮水温度Tが他の温度設定値(下限値)Tよりも低いか否かを判断する(ステップS34)。凝縮水温度Tが温度設定値Tより低い場合には、冷却ファン47,48の回転動作を停止して凝縮水温度を上げる(ステップS35)。凝縮水温度Tが温度設定値T以上の場合にはリターンしステップS31に戻る。
図17は上記の温度制御プロセスに基づく運転例を示す動作特性図である。横軸は時間を示し、縦軸を凝縮水温度(A)および冷却ファン47,48の動作に係る出力状態(B)を示している。図17で直線L20は上限の温度設定値Tを表し、直線L21は下限の温度設定値Tを表す。また波形C20は凝縮水温度の変化を示し、波形C21は冷却ファン47,48の動作(出力)の変化を示している。
図17で、時刻t1,t3で凝縮水温度が温度設定値Tになると、冷却ファン47,48はファン出力Fになり、時刻t2,t4で凝縮水温度が温度設定値Tになると、冷却ファン47,48のファン出力はゼロとなる。このように温度設定値T,Tで定まる範囲を基準にして当該範囲に凝縮水温度が納まるように冷却ファン47,48の回転に基づく冷却動作がオン・オフ制御される。
上記のごとく、凝縮器13の気相部70と液相部71のそれぞれを独立して個別に冷却する。気相部70は凝縮器の気相圧力に応じてその冷却効率を制御され、これにより膨張機の出力低下を防止でき、膨張機を高効率で運転でき、ポンプキャビテーションを防止でき、熱エネルギ損失を低減でき、ポンプ作動を安定化できる。液相部71は、凝縮器の液相温度に応じてその冷却効率を制御され、これによりポンプキャビテーションを防止でき、熱エネルギ損失を低減でき、ポンプ作動を安定化できる。
上記の実施形態ではランキンサイクル装置の凝縮器について説明したが、本発明は冷凍機の凝縮器に適用することができるのは勿論であり、気相部の圧力制御および液相部の温度制御のそれぞれを独立に最適に行うことにより有用の効果を発揮させることができる。
本発明は、車載用ランキンサイクル装置等で凝縮器の圧力と温度を最適に制御する装置として利用される。
発明に係るランキンサイクル装置の全体システムを示す構成図である。 本実施形態に係る給水ポンプユニットの内部構造を示す部分断面側面図である。 本発明に係るランキンサイクル装置を車両に搭載したときの配置構成を示す図である。 ランキンサイクル装置の作動媒体の流れを示すシステム構成図である。 凝縮器の部分の内部構造と周辺装置を示す側面図である 凝縮器の背面における冷却装置を示す背面図である エアベントの閉じているときの構造を示す断面図である。 図7におけるA−A線断面図である。 エアベントの開いているときの構造を示す断面図である。 サーモリキッドと水の飽和曲線を示すグラフである。 液面位置設定の詳細を説明するための図である。 凝縮器の液面位置制御装置の動作フローを示すフローチャートである。 本発明に係るランキンサイクル装置を搭載した車両の車速変化とエンジン出力変化と蒸発器への給水流量と凝縮器の液面位置の変化を示すタイミングチャートである。 凝縮器圧力の制御プロセスを示すフローチャートである。 凝縮器圧力の制御プロセスの運転例を示すタイミングチャートである。 凝縮水温度の制御プロセスを示すフローチャートである。 凝縮水温度の制御プロセスの運転例を示すタイミングチャートある。 従来の車載用ランキンサイクル装置を簡略して示した模式図である。 従来の冷凍機の概略的に示した模式図である。
符号の説明
10 ランキンサイクル装置
11 蒸発器
12 膨張機
13 凝縮器
14 給水ポンプユニット
32 開放タンク
37 リターンポンプ
38 液面センサ
39 エアベント
41 密閉タンク
42 水コアレッサ
43 モータ
44 高圧給水ポンプ
45 排気管
46,47,48 冷却ファン

Claims (11)

  1. 膨張機から排出された気相作動媒体を液相作動媒体に戻す凝縮器と、前記凝縮器から排出された前記液相作動媒体を加圧して蒸発器に供給する供給ポンプとから成る構成で、前記凝縮器を冷却する冷却装置の制御装置であり、
    前記冷却装置は、前記凝縮器の気相部のみを冷却する第1冷却装置と、前記凝縮器の液相部のみを冷却する第2冷却装置とを備え、
    前記気相部の圧力に応じて前記第1冷却装置の冷却動作を制御する圧力制御手段と、
    前記液相部の温度に応じて前記第2冷却装置の冷却動作を制御する温度制御手段と、
    から成ることを特徴とする凝縮器の冷却制御装置。
  2. 液相作動媒体を加熱して気相作動媒体を発生させる蒸発器と、この蒸発器が排出した気相作動媒体の熱エネルギを機械エネルギに変換する膨張機と、この膨張機が排出した気相作動媒体を冷却して液相作動媒体に戻す凝縮器と、この凝縮器が排出した液相作動媒体を加圧して前記蒸発器に供給する給水ポンプとを備えたランキンサイクル装置において、前記凝縮器の気相部のみを冷却する第1冷却装置と、前記凝縮器の液相部のみを冷却しかつ前記第1冷却装置と独立して動作する第2冷却装置とを有する冷却装置の制御装置であって、
    前記気相部の圧力に応じて前記第1冷却装置の冷却動作を制御し前記気相部の冷却効率を制御する圧力制御手段と、
    前記液相部の温度に応じて前記第2冷却装置の冷却動作を制御し前記液相部の冷却効率を制御する温度制御手段と、
    から成ることを特徴とする凝縮器の冷却制御装置。
  3. 前記圧力制御手段は、前記気相部の圧力を前記膨張機から排出される前記気相作動媒体の圧力より低く保持するように前記第1冷却装置を制御することを特徴とする請求項1または2記載の凝縮器の冷却制御装置。
  4. 前記圧力制御手段は、前記気相部の圧力を液相作動媒体のポンプキャビテーション発生圧力より高く保持するように前記第1冷却装置を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝縮器の冷却制御装置。
  5. 前記温度制御手段は、前記液相部の温度を液相作動媒体のポンプキャビテーション発生温度より低く保持するように前記第2冷却装置を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の凝縮器の冷却制御装置。
  6. 前記温度制御手段は、少なくとも前記凝縮器の出口近傍の排出液相作動媒体の温度を前記液相部の制御対象液相温度とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の凝縮器の冷却制御装置。
  7. 気相作動媒体を液相作動媒体に戻す凝縮器を冷却する冷却装置の制御装置であり、
    前記凝縮器の上流側には前記気相作動媒体を排出する圧縮機が設けられ、前記凝縮器の下流側には前記凝縮器から排出された前記液相作動媒体を気相作動媒体に変換する膨張弁が設けられ、
    前記冷却装置は、前記凝縮器の気相部のみを冷却する第1冷却装置と、前記凝縮器の液相部のみを冷却する第2冷却装置とを備え、
    前記気相部の圧力に応じて前記第1冷却装置の冷却動作を制御する圧力制御手段と、
    前記液相部の温度に応じて前記第2冷却装置の冷却動作を制御する温度制御手段と、
    から成ることを特徴とする凝縮器の冷却制御装置。
  8. 前記圧力制御手段は、前記気相部の圧力を、上流側から供給される前記気相作動媒体の圧力より低く保持するように前記第1冷却装置を制御することを特徴とする請求項7記載の凝縮器の冷却制御装置。
  9. 前記圧力制御手段は、前記気相部の圧力を、下流側における液相作動媒体のキャビテーション発生圧力より高く保持するように前記第1冷却装置を制御することを特徴とする請求項7記載の凝縮器の冷却制御装置。
  10. 前記温度制御手段は、前記液相部の温度を、下流側における液相作動媒体のキャビテーション発生温度より低く保持するように前記第2冷却装置を制御することを特徴とする請求項7〜のいずれか1項に記載の凝縮器の冷却制御装置。
  11. 前記温度制御手段は、少なくとも前記凝縮器の出口近傍の排出液相作動媒体の温度を前記液相部の制御対象液相温度とすることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の凝縮器の冷却制御装置。
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