JP2006228995A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エミッタ層の寸法幅を微細化し、高性能な半導体装置を提供する。
【解決手段】 シリコン基板1上にコレクタ層として用いるエピタキシャル層2を設ける。エピタキシャル層2上にはSiGe合金層4を設け、SiGe合金層4上にはシリコン膜5およびn型拡散層(エミッタ層)6を設ける。このn型拡散層6は断面凸状のシリコン膜5の一部にn型不純物を拡散させて形成したものである。またn型拡散層6の上には、多結晶シリコン膜7aおよびシリサイド膜8aを設ける。さらにn型拡散層6および多結晶シリコン膜7aは、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜13aの積層膜からなる側壁膜9で囲われる。ここで、シリコ窒化膜12aは、シリコン酸化膜13aと、シリコン膜5、n型拡散層6、及び多結晶シリコン膜7aとの間に位置する。
【選択図】図1
【解決手段】 シリコン基板1上にコレクタ層として用いるエピタキシャル層2を設ける。エピタキシャル層2上にはSiGe合金層4を設け、SiGe合金層4上にはシリコン膜5およびn型拡散層(エミッタ層)6を設ける。このn型拡散層6は断面凸状のシリコン膜5の一部にn型不純物を拡散させて形成したものである。またn型拡散層6の上には、多結晶シリコン膜7aおよびシリサイド膜8aを設ける。さらにn型拡散層6および多結晶シリコン膜7aは、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜13aの積層膜からなる側壁膜9で囲われる。ここで、シリコ窒化膜12aは、シリコン酸化膜13aと、シリコン膜5、n型拡散層6、及び多結晶シリコン膜7aとの間に位置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関するものである。
携帯電話、PDA、DVC、及びDSCといったポータブルエレクトロニクス機器の高機能化が加速するなか、こうした製品が市場で受け入れられるためには小型・軽量化が必須となっており、その実現のために高集積のシステムLSIが求められている。
こうした高集積のシステムLSIを実現するモジュールの一例として高周波バイポーラトランジスタがあり、高周波バイポーラトランジスタの高性能化を目指す構造の一例としてベース層がシリコンゲルマニウム(SiGe)合金からなるヘテロ接合バイポーラトランジスタが挙げられる。
特開平4−179235号公報 特許文献1に記載のバイポーラトランジスタ製造技術におけるSiGeベースヘテロ接合バイポーラトランジスタの構成を、図14および図15を用いて説明する。図14は、SiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタの素子断面図であり、図15はエミッタ・ベース領域を中心とした部分拡大図である。
図14において、p−型シリコン基板(図示せず)上にn+型コレクタ埋め込み層101を介してコレクタ層となるn−型層(エピタキシャル層)102がエピタキシャル成長されている。n−型層102は、コレクタ層およびコレクタ取り出し層として必要な部分を残してエッチング除去されている。素子分離領域には溝が形成され、この溝に酸化膜103を介して多結晶シリコン膜104が埋め込み形成されている。コレクタ形成と素子分離埋め込みが行われた基板表面は、酸化膜(埋め込み酸化膜)105により平坦化され、この上にさらにエピタキシャル成長によりベースおよびエミッタが形成されている。すなわち内部ベース層となるp型SiGe層(SiGe合金層)106がエピタキシャル成長され、この上にエミッタ層となるn型シリコン層107およびエミッタ・コンタクト層(エミッタ電極)となるn+型シリコン層108が順次エピタキシャル成長されている。n+型シリコン層108およびn型シリコン層107はエミッタとして必要な領域のみ残して酸化膜109をマスクにエッチング除去されている。そして残されたp型SiGe層106のうち内部ベース層として働く領域の外側が、酸化膜(側壁膜)110および酸化膜109をマスクに所定深さエッチングされ、ここに外部ベース層となるp+型SiGe層111が選択エピタキシャル成長により形成されている。
図15に示すように、従来のSiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタ構造では、エミッタ層であるn型シリコン層107は断面凸状(エミッタ層107とエミッタ電極108との接触面150が側壁膜110の下面160より上方に位置している形状)となる。エミッタ−ベース接合は凸部のボトム側に形成されることから接合部分の寸法幅(エミッタ層の寸法幅)はWe2であり、n+型シリコン層(エミッタ電極)108の寸法幅We1よりも大きくなっている。
今後さらに高性能な半導体装置(SiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタ)を製造する場合、従来構造ではn+型シリコン層(エミッタ電極)108をさらに微細に加工することでWe1を細くし、その結果としてエミッタ層の寸法幅We2を微細化する必要がある。しかしながら、そのためには高精度な露光装置の導入が不可欠となり、製造コストの増加につながってしまう。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、エミッタ層の寸法幅を微細化し、高性能な半導体装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体装置は、半導体基板に設けられたコレクタ層と、コレクタ層の上に設けられ、ベース層として機能する導電層と、導電層の上に設けられ、第1不純物を含有するシリコン膜と、シリコン膜の第1の領域上に設けられたエミッタ電極と、エミッタ電極の側壁を覆う第1の膜と、を備え、シリコン膜は、エミッタ電極に接してエミッタ層として機能する第1の領域とこの第1の領域とは異なる第2の領域を有し、第1の領域とエミッタ電極との接触面が、第1の膜の下面より上方に位置し、シリコン膜の第2の領域の少なくとも一部が、導電層と第1の膜との間に位置し、且つ、導電層および第1の膜と接し、第1の膜は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層膜であり、シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜とシリコン膜との間に位置していることを特徴とする。
このような構成とすることにより、エミッタ層である第1の領域の寸法幅は、シリコン膜と導電層界面の寸法幅より小さいので、エミッタ層の寸法幅がシリコン膜と導電層界面の寸法幅と同じである場合に比べ、少ない電流で同じ電流密度が得られ、高い電流増幅率を得ることができる。このため、低消費電力のトランジスタを形成することができる。また、シリコン膜の第2の領域の少なくとも一部が、導電層と第1の膜との間に位置し、且つ、導電層および第1の膜と接しているので、エミッタ−ベース接合面積は、従来構造(第2の領域もエミッタ層として機能する場合)に比べて狭い。このため、従来構造よりも接合面積が狭い分の接合容量が削減されたトランジスタを得ることができる。これらの結果、高性能な半導体装置を提供することができる。
さらに、シリコン酸化膜とシリコン膜との間にシリコン窒化膜が位置することにより、シリコン膜中に含まれる第1不純物がシリコン酸化膜への拡散するのを防止できるため、シリコン膜において所望の第1不純物濃度が維持されるので、設計どおりの特性を有するトランジスタを得ることができる。
上記構成において、シリコン窒化膜は、エミッタ電極の側壁と、第1の領域および第2の領域の表面とにまたがって形成されていることが望ましい。このようにすることにより、第1不純物がエミッタ層である第1の領域からシリコン酸化膜へ拡散するのを抑えることができる。
上記構成において、エミッタ電極は、第2不純物を含み、第1の領域は、エミッタ電極からシリコン膜への第2不純物の熱拡散によって形成されていることが望ましい。このようにすることにより、第1の領域とエミッタ電極との接触面が第1の膜の下面より上方に位置しているため、第1の膜が第2不純物の拡散障壁となり横方向への拡散が抑えられ、第1の領域の寸法幅をより制御性よく小さくすることができる。
上記構成において、導電層は、シリコンゲルマニウム(SiGe)合金層であり、第1の領域の下面が、導電層の中に達していることが望ましい。このようにすることにより、SiGe合金層のバンドギャップがシリコン膜のバンドギャップより狭いので、第1の領域の下面が導電層の中に達していない場合(第1の領域の下面がシリコン膜の中にある場合)に比べ、エミッタ層からベース層へ注入される電子に対する障壁の高さが小さくなり、この結果、エミッタ注入効率が大きく、より高い電流増幅率を得ることができ、より高性能な半導体装置を提供することができる。
本発明によれば、エミッタ層の寸法幅が微細化され、高性能な半導体装置が提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図1は、本発明のSiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタの素子断面図であり、図2はエミッタ・ベース領域を中心とした部分拡大図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1および図2に基づいて説明する。図1は、本発明のSiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタの素子断面図であり、図2はエミッタ・ベース領域を中心とした部分拡大図である。
図1において、シリコン基板1上に、コレクタ層として用いるエピタキシャル層2、及びエピタキシャル層2の一部にSTI(Shallow Trench Isolation)である素子分離領域3が形成されている。エピタキシャル層2上には、ベース領域として用いるSiGe合金層4が形成され、SiGe合金層4上には、シリコン膜5、及びエミッタ層として用いるn型拡散層6が形成されている。このn型拡散層6は、断面凸状のシリコン膜5にn型不純物を拡散させて形成したもので、拡散前のシリコン膜5は凸状に加工されている。またn型拡散層6の上には、多結晶シリコン膜7aおよびサリサイド膜8aが形成されている。さらにn型拡散層6、多結晶シリコン膜7a、及びサリサイド膜8aは、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜13aの積層膜からなる側壁膜9(通称サイドウォールと呼ばれる)で囲われている。ここでn型拡散層6と多結晶シリコン膜7aとの接触面50は、側壁膜9の下面60より上方に位置する。また、シリコン窒化膜12aは、シリコン酸化膜13aとシリコン膜5およびn型拡散層6との間に位置している。さらに、シリコン膜5は、側壁膜9とSiGe合金層5との間に位置し、且つ、側壁膜9とSiGe合金層5に接している。その周囲には、ベース領域につながるp+拡散層10およびサリサイド膜8bが形成されている。尚、SiGe合金層4は本発明の「導電層」、シリコン膜5は本発明の「第2の領域」、n型拡散層6は本発明の「第1の領域」、側壁膜9は本発明の「第1の膜」、及び多結晶シリコン膜7aは本発明の「エミッタ電極」の一例である。
先の図15に示したように、従来構造のエミッタ層では、エミッタ−ベース接合部分の寸法幅はWe2であった。これに対して、本発明の第1実施形態では、図2に示すように、同じ加工寸法のシリコン膜内部に第1の領域と第2の領域が存在し、さらにこの第1の領域をエミッタ層として用いる。このエミッタ層のボトム側部分にエミッタ−ベース接合が形成されるため、接合部分の寸法幅はWe3となり、シリコン膜とSiGe合金層界面の寸法幅(従来構造での寸法幅We2)より小さくなる。また、シリコン膜5へのn型不純物の拡散を制御することで、エミッタ層の接合部分の寸法幅を実質的にWe1と等しくすることができる。この結果、高精度な露光装置を導入することなく、エミッタ層の寸法幅を微細化することができる。エミッタ層の寸法幅が小さくなると、すなわち寸法幅がWe3またはWe1になると、シリコン膜とSiGe合金層界面の寸法幅We2のときに比べ、少ない電流で同じ電流密度が得られる。このため、低消費電力のトランジスタを形成することができ、その結果として高性能な半導体装置を得ることができる。
また、本発明の第1実施形態では、シリコン膜5の少なくとも一部が、SiGe合金層4と側壁膜9との間に位置し、且つ、SiGe合金層4および側壁膜9と接しているので、エミッタ−ベース接合面積は、従来構造(シリコン膜5部分もエミッタ層として機能する場合)に比べて狭い。このため、従来構造よりも接合寸法面積が狭い分の接合容量が削減されたトランジスタ(半導体装置)を提供することができる。
さらに、側壁膜9が、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜13aの積層膜であり、且つ、シリコン酸化膜13aとシリコン膜5およびn型拡散層6との間にシリコン窒化膜12aが位置していることにより、シリコン膜5(n型拡散層6)中に含まれるB不純物のシリコン酸化膜13aへの拡散を防止することができるため、シリコン膜5(n型拡散層6)において所望のB不純物濃度が維持されるので、設計どおりの特性を有するトランジスタを得ることができる。
図3〜図14は、本発明の第1実施形態による半導体装置の製造プロセスを説明するための断面図である。
(工程1:図3参照) p型シリコン基板1に、STI等の素子分離領域3を形成する。次に、コレクタ層2を作製するために、n型不純物をイオン注入して活性化する。例えば、燐(P)を500〜4000keV程度の加速エネルギーで、3×1013cm−2から3×1015cm−2程度の濃度になるように注入し、1000℃程度の熱処理を行う。ここで、コレクタ層2を、n型不純物をドープしたシリコンエピタキシャル層で形成し、その後STI等の素子分離領域3を形成してもよい。
(工程2:図4参照) 減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ホウ素(B)を1×1019cm−3程度ドーピングしたシリコンゲルマニウム(SiGe)合金層4、及びゲルマニウム(Ge)を含まないシリコン膜5をエピタキシャル成長させる。SiGe合金層4、及びシリコン膜5の膜厚は、それぞれ40nm程度とし、合計で80nm程度とする。尚、ホウ素(B)が、本発明の「第1不純物」の一例である。
SiGe合金層4でのGe濃度は、層内で一定であってもよいが、シリコン膜5と接する側からコレクタ層2に向かって徐々にGe濃度が増加する傾斜型プロファイルとすれば、ベースを走行する電子の走行時間を短縮することができ、高速動作するトランジスタを形成できる。この際、Ge濃度は、シリコン膜5と接する側で実質的に0%程度とし、コレクタ層2と接する側で15%から20%程度とするのが好ましい。
また、シリコン膜5には、ホウ素(B)をSiGe合金層4と同様にドーピングしている。
さらに、SiGe合金層4の成膜の前に、ホウ素(B)を含まないシリコン膜、もしくはホウ素(B)を含まないSiGe合金層を減圧CVD法によってエピタキシャル成長させておいてもよい。
(工程3:図5参照) 次に、リソグラフィ法によりレジストパターンを設け、ドライエッチングにより、シリコン膜5およびSiGe合金層4の不要な部分を除去する。
(工程4:図6参照) 減圧CVD法により、1×1020cm−3程度以上のn型不純物をドーピングした多結晶シリコン膜7を成膜し、さらに、シリコン窒化膜8を成膜する。n型不純物としては、例えば、砒素(As)又は燐(P)を用いる。多結晶シリコン膜7の膜厚は、200nm程度とし、シリコン窒化膜8の膜厚は、100nm程度とする。
(工程5:図7参照) リソグラフィ法によりレジストパターンを設け、ドライエッチングにより、シリコン窒化膜11、多結晶シリコン膜7、シリコン膜5の順にエッチング加工する。このとき、ドライエッチングは、シリコン膜5を完全に除去するまで行わず、SiGe合金層4上の全面に一部が残存する状態で終了させる。この結果、シリコン膜5は断面凸状の形状70に仕上がることになる。この際、多結晶シリコン膜7は、エミッタ電極となる多結晶シリコン膜7aと、SiGe合金層4とシリコン膜5の周囲に多結晶シリコン膜からなる側壁膜7bとして加工される。
(工程5:図7参照) リソグラフィ法によりレジストパターンを設け、ドライエッチングにより、シリコン窒化膜11、多結晶シリコン膜7、シリコン膜5の順にエッチング加工する。このとき、ドライエッチングは、シリコン膜5を完全に除去するまで行わず、SiGe合金層4上の全面に一部が残存する状態で終了させる。この結果、シリコン膜5は断面凸状の形状70に仕上がることになる。この際、多結晶シリコン膜7は、エミッタ電極となる多結晶シリコン膜7aと、SiGe合金層4とシリコン膜5の周囲に多結晶シリコン膜からなる側壁膜7bとして加工される。
(工程6:図8参照) CVD法を用いてシリコン窒化膜12およびシリコン酸化膜13を順に形成する。シリコン窒化膜12は、例えば、ジクロルシラン(SiH2Cl2)/アンモニア(NH3)混合ガスを700℃程度で加熱処理することによって成膜され、膜厚は約10nmであり、シリコン酸化膜13は、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)/酸素(O2)混合ガスを720℃程度で加熱処理することによって成膜され、膜厚は約200nm程度である。
(工程7:図9参照) 続いてドライエッチングを用いてシリコン酸化膜13を全面エッチバックすることにより、シリコン窒化膜11、多結晶シリコン膜7a、及びシリコン膜5の凸部の周囲に、サイドウォールと呼ばれるシリコン酸化膜13aを形成する。ここで、ドライエッチングでは、シリコン酸化膜に対するシリコン窒化膜のエッチング選択比は10以上あるので、シリコン酸化膜13a加工時の製造バラツキを考慮してもシリコン窒化膜12がエッチング除去されることはない。この結果、ドライエッチングによるエッチングダメージがシリコン膜5に及ぶことはなく、設計どおりの膜厚に制御されたベース層を形成することができる。
(工程8:図10参照) イオン注入法を用いてホウ素(B)をイオン注入した後、熱処理による活性化を行い、p+拡散層10を形成する。イオン注入条件は、例えばBF2を1keVから30keVの加速エネルギーで、1×1014cm−2から5×1015cm−2の注入量とする。この注入条件では、多結晶シリコン膜7a上に存在する約100nmの膜厚のシリコン窒化膜8をイオンが通過しないため、多結晶シリコン膜7aにホウ素が注入されることはない。
(工程8:図11参照) 次に、熱処理を行って、多結晶シリコン膜7aのn型不純物をシリコン膜5の中に拡散させ、n型拡散層6を形成する。この結果、エミッタ−ベース接合がシリコン膜5内に形成される。熱処理は、RTA装置を用いて、1050℃程度の熱処理を5秒〜30秒間程度行う。
ここで、シリコン膜5内に形成されるエミッタ層(n型拡散層6)は、多結晶シリコン膜7aからのn型不純物の拡散によって形成されるが、拡散は深さ方向だけでなく横方向へも進むため、有効なエミッタ幅は多結晶シリコン膜7aの幅よりも広くなることがある。しかしながら、本発明の第1実施形態では、エミッタ層(n型拡散層6)とエミッタ電極(多結晶シリコン膜7a)との接触面50がシリコン窒化膜12(後工程での側壁膜9)の下面60より上方に位置しているため、シリコン窒化膜12が拡散障壁となりn型拡散層6の横方向への拡散が抑えられる。このため、エミッタ層の寸法幅が微細化される。
また、シリコン窒化膜12がシリコン酸化膜13aとシリコン膜5およびn型拡散層6との間に位置していることにより、シリコン膜5およびn型拡散層6中に含まれるB不純物のシリコン酸化膜13aへの拡散を防止することができるため、シリコン膜5およびn型拡散層6において所望のB不純物濃度が維持されるので、設計どおりの特性を有するトランジスタを得ることができる。
(工程9:図12参照) 熱処理後、燐酸を用いて、ベース電極上、エミッタ電極上、及びコレクタ電極上(図示せず)のシリコン窒化膜12およびシリコン窒化膜11を除去し、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜13aの積層膜からなる側壁膜9を形成する。燐酸処理は、例えば、160℃で20分程度行う。この結果、シリコン酸化膜13aと、シリコン膜5、n型拡散層6、及び多結晶シリコン膜7aとの間にのみシリコン窒化膜12aが形成される。ここで、シリコン窒化膜12aがシリコン酸化膜13aとシリコン膜5およびn型拡散層6との間に位置していることにより、熱処理が施されたとしてもシリコン膜5およびn型拡散層6中に含まれるB不純物がシリコン酸化膜13aへ拡散するのを防止できるため、シリコン膜5およびn型拡散層6において所望のB不純物濃度が維持されるので、設計どおりの特性を有するトランジスタを得ることができる。
(工程10:図1参照) 多結晶シリコン7aの表面およびp+拡散層10の表面に、コバルト(Co)を形成し、熱処理を行ってコバルトシリサイド膜(シリサイド膜)8a、8bを形成する。このシリサイド膜8a、8bのシート抵抗値は、5Ω/□程度であり、従来のp+型SiGe層(p+拡散層10)のシート抵抗値100Ω/□程度と比べ、極めて低い抵抗値である。このため、内部ベース層と、外部ベース層につながるベース電極(図示せず)との間に発生する寄生抵抗を下げることができる。
尚、シリサイド処理では、コバルトに代えて、チタン(Ti)を形成してチタンシリサイド膜を形成しても同様の効果が得られる。
最後に、特に図示しないが、プラズマTEOS膜等の層間絶縁膜を半導体基板の表面に堆積させ、NPNトランジスタのコレクタ電極部、ベース電極部、及びエミッタ電極部のコンタクト開口を行い、チタニウム等からなるバリアメタル層、及びアルミニウム又はアルミニウム合金からなる導電層を形成し、NPNトランジスタを有するバイポーラトランジスタを製造することができる。
(第2実施形態)
図13は、本発明の第2実施形態によるSiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタの素子断面図である。第1実施形態と異なる箇所は、n型拡散層6の下面がSiGe合金層の中に設けられていることである。尚、シリコン膜5aは本発明の「第2の領域」およびn型拡散層6aは本発明の「第1の領域」の一例である。
(第2実施形態)
図13は、本発明の第2実施形態によるSiGeベースへテロ接合バイポーラトランジスタの素子断面図である。第1実施形態と異なる箇所は、n型拡散層6の下面がSiGe合金層の中に設けられていることである。尚、シリコン膜5aは本発明の「第2の領域」およびn型拡散層6aは本発明の「第1の領域」の一例である。
n型拡散層6aの下面がSiGe合金層4の中に達していることより、SiGe合金層4に達していない場合に比べて、エミッタ層として機能するn型拡散層6aの下面からコレクタ層2までの距離が短くなり、エミッタ層側からコレクタ層に流れる電子の移動時間を短縮することができ、高速動作するトランジスタを形成できる。したがって、より高性能な半導体装置を提供することができる。
本発明の第2実施形態による半導体装置を製造するには、第1実施形態の工程2において、減圧CVD法によりシリコン膜5aを30nm程度形成し、工程8において、RTA装置を用いて1050℃程度の熱処理を5秒間程度行う。このようにすることで、多結晶シリコン膜7aのn型不純物は、コレクタ層2側に向かって40nm程度拡散するため、膜厚30nm程度のシリコン膜5aを通過し、SiGe合金層4内に達する。この結果、n型拡散層6aの下面(エミッタ−ベース接合部)がSiGe合金層4の中に達していない場合(n型拡散層6aの下面がシリコン膜5aの中にある場合)に比べて、エミッタ注入効率が大きく、より高い電流増幅率を得ることができる。これは、n型拡散層6aの下面がSiGe合金層4の中にある場合に、SiGe合金層のバンドギャップがシリコン膜のバンドギャップより狭いことにより、n型拡散層6aの下面がシリコン膜5aの中にある場合に比べてエミッタ層からベース層へ注入される電子に対する障壁の高さが小さくなるためである。これにより、エミッタ層からベース層へ注入される電子に対する障壁の高さを、ベース層からエミッタ層に注入される正孔に対する障壁の高さよりもさらに小さくすることができるため、エミッタ注入効率を大きくすることができ、より高い電流増幅率を実現することができる。したがって、より高性能な半導体装置を提供することができる。
以上、実施の形態により本発明を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々のバイポーラトランジスタに適用することができる。
1 p型シリコン基板
2 コレクタ層(エピタキシャル層)
3 素子分離領域(STI)
4 シリコンゲルマニウム(SiGe)合金層
5 シリコン膜
6 n型拡散層(エミッタ層)
7a 多結晶シリコン膜(エミッタ電極)
8a、8b コバルトシリサイド膜(シリサイド膜)
9 シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層膜からなる側壁膜
10 p+拡散層
12a 側壁膜を構成するシリコン窒化膜
13a 側壁膜を構成するシリコン酸化膜
50 多結晶シリコン膜(エミッタ電極)とn型拡散層(エミッタ層)の界面
60 側壁膜の下面
2 コレクタ層(エピタキシャル層)
3 素子分離領域(STI)
4 シリコンゲルマニウム(SiGe)合金層
5 シリコン膜
6 n型拡散層(エミッタ層)
7a 多結晶シリコン膜(エミッタ電極)
8a、8b コバルトシリサイド膜(シリサイド膜)
9 シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層膜からなる側壁膜
10 p+拡散層
12a 側壁膜を構成するシリコン窒化膜
13a 側壁膜を構成するシリコン酸化膜
50 多結晶シリコン膜(エミッタ電極)とn型拡散層(エミッタ層)の界面
60 側壁膜の下面
Claims (4)
- 半導体基板に設けられたコレクタ層と、
前記コレクタ層の上に設けられ、ベース層として機能する導電層と、
前記導電層の上に設けられ、第1不純物を含有するシリコン膜と、
前記シリコン膜の第1の領域上に設けられたエミッタ電極と、
前記エミッタ電極の側壁を覆う第1の膜と、
を備え、
前記シリコン膜は、前記エミッタ電極に接してエミッタ層として機能する第1の領域とこの第1の領域とは異なる第2の領域を有し、前記第1の領域とエミッタ電極との接触面が、前記第1の膜の下面より上方に位置し、
前記シリコン膜の第2の領域の少なくとも一部が、前記導電層と第1の膜との間に位置し、且つ、前記導電層および第1の膜と接し、
前記第1の膜は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層膜であり、前記シリコン窒化膜は、前記シリコン酸化膜と前記シリコン膜との間に位置していることを特徴とした半導体装置。 - 前記シリコン窒化膜は、前記エミッタ電極の側壁と、前記第1の領域および第2の領域の表面とにまたがって形成されていることを特徴とした請求項1に記載の半導体装置。
- 前記エミッタ電極は、第2不純物を含み、前記第1の領域は、前記エミッタ電極から前記シリコン膜への前記第2不純物の熱拡散によって形成されていることを特徴とした請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記導電層は、シリコンゲルマニウム(SiGe)合金層であり、前記第1の領域の下面が、前記導電層の中に達していることを特徴とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
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