JP2006228890A - 位置合わせ方法及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 気圧が変動してもベースライン量を正確に計測できるようにする。
【解決手段】 気圧の変動が生ずるとベースライン量を測定する際に用いられる基準板6の体積変化が生じ、この体積変化により基準板6に形成された基準マークの間隔(例えば、基準マーク7A,7Bと基準マーク8との間隔)が変化してベースライン量の誤差が生ずる。本発明は気圧の変動を測定し、この測定結果から基準板6の体積変化を求め、計測されたベースライン量を補正する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、マスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置及びその位置合わせ方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のデバイスを製造する際には、レチクル又はマスク(以下、これらを総称する場合にはマスクという)に照明光を照射し、マスクを介した光をフォトレジストが塗布されたウエハやガラスプレート等の基板に露光光として照射してマスクのパターンを投影光学系を介して基板上に転写する露光装置が用いられる。露光装置としては、ステッパー等の一括露光型(静止露光型)の露光装置、又はスキャニングステッパー等の走査露光型の露光装置等が使用されている。
上記の露光装置を用いて露光処理を行うには、投影光学系を介してマスクのパターンの像が投影される領域(露光領域)に対して基板上に設定された各区画領域(ショット領域)を正確に位置合わせする必要がある。このため、露光装置にはウエハに形成されたマークの位置情報を計測するウエハアライメント系が設けられるが、近年の露光装置においては投影光学系を介さずにマークの位置情報を計測するオフ・アクシス型のウエハアライメント系が設けられることが多い。このオフ・アクシス型のウエハアライメント系を備える露光装置においては、投影光学系の投影中心とウエハアライメント系の計測視野中心(検出中心)との距離であるベースライン量を厳密に管理する必要がある。
ベースライン量の計測は、基板を保持する基板ステージ上に形成された基準マークを上記のウエハアライメント系で検出するとともに、基準マークの投影光学系を介した共役像とマスクに形成された位置合わせ用のマークとをマスクステージ上に設けられたマスクアライメント系で検出して求められる。しかしながら、近年においては、スループット(単位時間に露光処理することができる基板の枚数)の向上が求められているため、以下の特許文献1又は特許文献2に開示されているように、露光領域とウエハアライメント系の計測視野との各々に配置される複数の基準マークが形成された基準板を基板ステージ上に配置し、各々の基準マークを上記のウエハアライメント系とマスクアライメント系とで同時に検出し、ベースライン量の計測に要する時間を短縮している。
ところで、例えば気圧等の環境が変化すると、上記の基準板には、気圧の変動量とヤング率とに応じた体積変化が生ずる。基準板の基準マークは所定の位置関係を満足するように正確に形成されているが、基準板自体の体積が変化してしまうと基準板に形成された基準マークの相対的な位置関係が変動してしまい、その結果としてベースライン量に誤差が生じてしまうという問題があった。
また、環境(気圧や温度)が変化すると、投影光学系のフォーカス位置及びウエハアライメント系のフォーカス位置がそれぞれ独立に(何の関連性も無く)変化してしまう。ベースラインを計測するときには、基準板に形成された各々の基準マークを投影光学系の像面及びウエハアライメント系の焦点位置にそれぞれ配置する必要があるが、投影光学系の像面位置とウエハアライメント系との焦点位置が異なる場合には基準板を傾けた状態で計測する必要がある。しかしながら、基準板を傾けてしまうと、各基準マークから投影光学系及びウエハアライメント系の光軸に交差する平面に対して下ろした垂線の足の位置がその傾きに応じて変化することから分かる通り、見かけ上ベースライン量に誤差が生じてしまうという問題があった。
よって本発明の目的は、気圧や温度等の環境が変動してもベースライン量を正確に計測することができ、その結果として位置合わせ精度を向上させることができる位置合わせ方法及び露光装置を提供することである。
特開平5−021314号公報 特開平6−097031号公報
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
本発明の第1の観点によると、露光すべきパターンと位置合わせ用のマーク(3A、3B)とが形成されたマスク(R)を保持するマスクステージ(RST)と、複数の基板マークが形成された基板(W)を保持する基板ステージ(WST)と、前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系(PL)と、前記基板ステージ上に配置され所定の距離だけ離間した第1基準マーク(7A、7B)及び第2基準マーク(8)が形成された基準板(6)と、前記基準板に形成された前記第1基準マークの前記投影光学系を介した共役像と前記マスクに形成された前記マークとの位置ずれ量を検出する第1マーク検出手段(5A、5B)と、前記投影光学系を介することなく前記基板に形成された前記基板マーク又は前記基準板に形成された前記第2基準マークを検出する第2マーク検出手段(9)とを備える露光装置の前記基板ステージを位置合わせする位置合わせ方法において、前記基準板の設置されている環境の状態を測定する環境測定ステップ(S4)と、前記基準板に形成された前記第1基準マーク及び前記第2基準マークを前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段でそれぞれ検出してベースライン量を求める検出ステップ(S5)と、前記環境測定ステップの測定結果に基づいて前記ベースライン量の補正量を得る補正量取得ステップ(S6)と、前記検出ステップで求められた前記ベースライン量を前記補正量取得ステップで得られた前記補正量で補正する補正ステップ(S7)と、前記補正ステップで補正された前記ベースライン量と前記第2マーク検出手段による前記基板マークの検出結果とに基づいて前記基板ステージを移動させ、前記投影光学系を介して前記パターンの像が投影される露光位置に対して前記基板を位置合わせする位置合わせステップとを含む位置合わせ方法が提供される。
本発明の第2の観点によると、露光すべきパターンと位置合わせ用のマーク(3A、3B)とが形成されたマスク(R)を保持するマスクステージ(RST)と、複数の基板マークが形成された基板(W)を保持する基板ステージ(WST)と、前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系(PL)と、前記基板ステージ上に配置され所定の距離だけ離間した第1基準マーク(7A、7B)及び第2基準マーク(8)が形成された基準板(6)と、前記基準板に形成された前記第1基準マークの前記投影光学系を介した共役像と前記マスクに形成された前記マークとの位置ずれ量を検出する第1マーク検出手段(5A、5B)と、前記投影光学系を介することなく前記基板に形成された前記基板マーク又は前記基準板に形成された前記第2基準マークを検出する第2マーク検出手段(9)とを備える露光装置において、前記基準板の設置されている環境の状態を測定する環境センサ(13)と、前記基準板に形成された前記第1基準マーク及び前記第2基準マークを前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段でそれぞれ検出して得られる検出結果に基づいてベースライン量を求めるベースライン量算出手段(41)と、前記環境センサの測定結果に基づいて前記ベースライン量の補正量を得る補正量取得手段(42)と、前記ベースライン量算出手段で求められた前記ベースライン量を、補正量取得手段で得られた前記補正量で補正する補正手段(43)とを備える露光装置が提供される。
これらの発明では、気圧等の環境の変化に応じてベースライン量を補正するようにしたので、気圧の変化に伴い生じていた誤差が解消され、基板を露光位置に正確に位置決めすることができるようになる。その結果、微細なパターンを高い重ね合わせ精度で基板上に転写することができ、高品質、高性能、高集積なデバイス等を高い歩留まりで高効率的に製造することができるようになる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る露光装置の要部構成を模式的に示す正面図である。この露光装置は、図1中の投影光学系PLに対してマスクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを相対的に移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンをウエハWに逐次転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の露光装置である。
尚、以下の説明においては、図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1中に示すXYZ直交座標系は、XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定されている。また、本実施形態ではレチクルR及びウエハWを同期移動させる方向(走査方向)をY方向に設定している。
この露光装置は、不図示のArFエキシマレーザ光源(波長193nm)を備えており、この光源から射出された露光光は、不図示の照明光学系に含まれる主コンデンサーレンズ1により集光されてレチクルRを均一な照度で照明する。尚、光源としてはArFエキシマレーザ光源以外に、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(波長157nm)、g線(波長436nm)やi線(波長365nm)を射出する超高圧水銀ランプ、YAGレーザや半導体レーザの高周波発生装置等を用いることができる。
レチクルRはレチクルステージRST上に保持され、レチクルステージRSTはレチクルRの中心Rcが投影光学系PLの光軸AXと合致した状態でレチクルRを保持する。また、レチクルRの下面のパターン領域PA(図2参照)の外側には一対のアライメント用のレチクルマーク3A,3Bが形成されており、レチクルマーク3A,3Bの上方にはそれぞれミラー4A,4Bを介してTTR(スルー・ザ・レチクル)方式のアライメント系5A,5Bが配置されている。
露光時にはレチクルRのパターンが投影光学系PLを介してウエハステージWST上のウエハWの各ショット領域に投影露光される。ウエハWの各ショット領域にはそれぞれアライメント用のウエハマーク(基板マーク)が形成されている。また、ウエハステージWST上のウエハWの近傍には、3個の基準マーク7A,7B,8が形成された基準板6が固定されている。尚、図1においては、理解を容易にするため、基準マーク8は基準マーク7A,7Bの+X方向に位置しているように表示しているが、基準マーク8は基準マーク7A,7Bの垂直2等分線上であって、基準マーク7A,7Bの−Y方向に形成されている(図2参照)。
基準板6は、合成石英に比べて熱膨張係数が極めて低く、且つ高いヤング率を有する材質により形成されている。例えば、Na(ナトリウム)及びK(カリウム)を含まないLiO−Al−SiO系のガラスセラミックスにより形成されている。この基準板6の熱膨張係数は、例えば0〜50℃の温度範囲で0.5[10−7/K]程度であり、ヤング率は90[GPa]程度である。具体的には、株式会社オハラ製のクリアセラム(登録商標)、又はショット日本株式会社製のZerodur(登録商標)を用いることができる。基準マーク7A,7B,8は、上記の材質の母材の表面にCr(クロム)等の蒸着層を形成し、その一部をエッチングすることで形成されている。
基準板6に形成された基準マーク7A,7Bが投影光学系PLの投影視野内のレチクルマーク3A,3Bのそれぞれとほぼ共役な位置に配置されるようにウエハステージWSTを位置決めすると、レチクルR上のアライメント系5Aによってレチクルマーク3A及び基準マーク7Aの共役像が検出されると同時に、アライメント系5Bによってレチクルマーク3B及び基準マーク7Bの共役像が検出される。
レチクルマーク3A(3Bについても同様)とレチクルRの中心Rcとの間隔Laは設計上予め定められている値であり、投影光学系PLの像面(基準板6の表面)におけるレチクルマーク3Aの投影点と光軸AXとの間隔はLa/αとなる。ここでαはウエハW側からレチクルR側に対する投影光学系PLの倍率であり、投影光学系PLが1/5縮小光学系の場合にはα=5である。基準板6に形成される基準マーク7A,7Bの間隔は、2La/αに設定されている。
また、投影光学系PLの側方にはオフ・アクシス方式のウエハアライメント系9が配置されている。ウエハアライメント系9の光軸は、ウエハステージWST上では投影光学系PLの光軸AXと平行である。このウエハアライメント系9の内部には指標マークが形成された指標板9aが固定されており、この指標板9aの指標マークの形成面は基準板8の表面と共役である。ここで、ウエハアライメント系9のベースライン量BLは、一例としてウエハアライメント系9のウエハステージWST上での光軸とレチクルRの中心Rcの投影光学系PLによる投影点との間隔として定義される。
アライメント系(以下、ウエハアライメント系9と区別するため便宜的に、レチクルアライメント系という)5A,5B及びウエハアライメント系9の検出結果はベースライン量を求めるために用いられる。また、レチクルアライメント系5A,5Bの検出結果は、レチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転、及び投影光学系PLの倍率誤差を求めるために用いられる。尚、図1においては、理解を容易にするため、投影光学系PLの+X側にウエハアライメント系9が位置しているように図示しているが、ウエハアライメント系9は投影光学系PLの−Y側に配置されている(図2参照)。
基準板6に形成された基準マーク7A,7Bが投影光学系PLの投影視野内のレチクルマーク3A,3Bのそれぞれとほぼ共役な位置に配置されるように、ウエハステージWSTを位置決めすると、基準板6に形成された基準マーク8がウエハアライメント系9の計測視野内に配置される。レチクルアライメント系5A,5Bによるレチクルマーク3A,3B及び基準マーク7A,7Bの共役像の検出と、ウエハアライメント系9による基準マーク8の検出とを同時に行うことができる。
この露光装置の動作は主制御系10が統括的に制御する。具体的には、レチクルアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9の検出結果に基づいて、レチクルステージRST及びウエハステージWSTを駆動して、レチクルRとウエハWとの相対的な位置合わせを行う。また、露光時にはウエハステージWSTを駆動して速度Vwで+Y方向(又は−Y方向)に一定速度で移動させるとともに、レチクルステージRSTを駆動して速度Vr(=Vw×α)で−Y方向(又は+Y方向)に一定速度で移動させて、レチクルRのパターンを逐次ウエハW上の1つのショット領域に転写する。1つのショット領域に対する露光処理が終わると、ウエハステージWSTをステップ移動させて次に露光すべきショット領域の露光を同様に行う。
レチクルステージRST上の一端には移動鏡Mrが取り付けられており、この移動鏡Mrに対してレーザビームを照射してレチクルステージRSTのX座標、Y座標、及びZ軸周りの回転を検出するレーザ干渉計11が設けられている。また、ウエハステージWST上の一端には移動鏡Mwが取り付けられており、この移動鏡Mwに対してレーザビームを照射してウエハステージWSTのX座標、Y座標、及びZ軸周りの回転を検出するレーザ干渉計12が設けられている。主制御系10はこれらレーザ干渉計11,12の検出結果を用いてレチクルステージRST及びウエハステージWSTを駆動制御する。また、レーザ干渉計11,12の検出結果は上述したベースライン量BLを計測する際にも用いられる。
本実施形態の露光装置は、気圧を測定するための気圧計13を備えている。気圧が変動すると、基準板6の体積変化に起因して基準マーク7A,7B,8の相対的な位置ずれが生じる。前述したベースライン量BLは、基準マーク7A,7B,8の検出結果に基づいて求められるため、基準マーク7A,7B,8の相対的な位置ずれによりベースライン量BLに誤差が生ずる。
また、気圧が変動すると、投影光学系PLのフォーカス位置及びウエハアライメント系9が備える不図示の光学系のフォーカス位置が互いに無関係に変化してしまう。レチクルアライメント系5A,5Bによるレチクルマーク3A,3B及び基準マーク7A,7Bの共役像の検出と、ウエハアライメント系9による基準マーク8の検出は、基準マーク7A,7Bが投影光学系PLの像面に含まれ、基準マーク8がウエハアライメント系9の焦点位置に配置された状態で行う必要がある。従って、気圧の変動が生ずると、ウエハステージWSTを傾斜させて基準板6が傾いた状態で基準マーク7A,7B,8の検出が行われるが、かかる状態で検出を行う場合には、各基準マーク7A,7B,8から投影光学系PL及びウエハアライメント系9の光軸に交差する平面に対して下ろした垂線の足の位置がその傾きに応じて変化することから分かる通り、見かけ上ベースライン量BLに誤差が生ずる。
主制御系10は、レチクルアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9の検出結果を用いてベースライン量BLを求めるのであるが、気圧変動が生じた場合には気圧計13の計測結果に基づいてアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9の検出結果から計測された誤差のあるベースライン量BLを補正する補正量を得る。そして、この補正量を用いてベースライン量BLを補正している。尚、この補正量の求め方の詳細については後述する。
次に、本実施形態の露光装置に設けられるレチクルアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9の構成について詳細に説明する。図2は本発明の実施形態に係る露光装置の要部構成を示す斜視図である。図2に示す通り、レチクルRの上方に設けられた一方のTTR方式のレチクルアライメント系5Aでは、ミラー4Aを介して対物レンズ20Aによりレチクルマーク3A及び投影光学系PLの投影領域内の基準マーク7Aの像がY方向用の撮像素子21Aの撮像面及びX方向用の撮像素子22Aの撮像面に結像される。また、対物レンズ20Aからの光の一部は受光素子23Aにも入射する。受光素子23Aの受光面は投影光学系PLの瞳面(フーリエ変換面)と共役である。
同様に、他方のTTR方式のアライメント系5Bにおいても、ミラー4Bを介して対物レンズ20Bによりレチクルマーク3B及び投影光学系PLの投影領域内の基準マーク7Bの像がY方向用の撮像素子21Bの撮像面及びX方向用の撮像素子22Bの撮像面に結像される。また、対物レンズ20Bからの光の一部は投影光学系PLの瞳共役の受光素子23Bにも入射する。
オフ・アクシス方式のウエハアライメント系9は、ウエハステージWSTに対向する反射プリズム24、対物レンズ25、ミラー26、本体部27、X方向用の撮像素子28X及びY方向用の撮像素子28Yを含んで構成され、投影光学系PLの−Y方向の側面部に取り付けられている。反射プリズム24に対向する領域のマークの像がそれぞれ撮像素子28X,28Yの撮像面に結像される。前述した通り、本実施形態では、ウエハステージWSTを駆動して、基準板6の基準マーク7A,7BをそれぞれTTR方式のアライメント系5A,5Bで検出できる位置に配置したときに、ウエハアライメント系9の計測視野内に基準マーク8が収まるように、基準マーク8の位置が設定されている。従って、TTR方式のアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9により同時にそれぞれ基準板6上の対応する基準マークを検出することができる。従って、ウエハステージWSTを移動させることなく、オフ・アクシス方式のウエハアライメント系9のベースライン量を計測することができる。
また、図2に示す通り、ウエハステージWSTの端部に設けられる移動鏡Mwは、ウエハステージWST上のX方向の端部に設けられた移動鏡MwXと、Y方向の端部に設けられた移動鏡MwYとから構成される。また、レーザ干渉計12は、X方向用のレーザ干渉計12a、ピッチング計測用のレーザ干渉計12b、及びY方向用のレーザ干渉計12cを含んで構成される。X方向用のレーザ干渉計12a及びピッチング計測用のレーザ干渉計12bからそれぞれX方向に平行に射出されるレーザビームLB1,LB2(LB1は図示省略)は移動鏡MwXに照射され、Y方向用のレーザ干渉計12cからX方向に垂直なY方向に平行に射出されるレーザビームLB3は移動鏡MwYに照射される。レーザビームLB1の延長線とレーザビームLB3の延長線とは投影光学系PLの光軸AXで交差するよう設定されている。
ウエハステージWST上において、基準板6はウエハWの近傍で且つ移動鏡MwXと移動鏡MwYとが交差している領域の内側に固定されている。基準板6上には、2個の基準マーク7A,7BがX方向にほぼ平行な直線に沿って形成されており、基準マーク7A,7Bの垂直2等分線上に沿って−Y方向に離れた位置に基準マーク8が形成されている。基準板6には基準板6の温度を測定する温度センサ38が取り付けられている。
上述した通り、本実施形態の露光装置は、気圧変動による基準板6の体積変化に起因するベースライン量BLの誤差、又は気圧変動による投影光学系PL及びウエハアライメント系9のフォーカス位置の変化に対応するために基準板6を傾けることで生じるベースライン量BLの誤差の補正量を、気圧計13の測定結果に基づいて求めている。また、基準板6の温度を測定する温度センサ38を設けることで、温度変化による基準板6の体積変化に起因するベースライン量BLの誤差の補正量を求めるようにしている。
次に、主制御系10の内部構成を、図3に示すブロック図を参照して説明する。図3においては、図1,図2に示した構成と同一のものには同一の符号を付してある。主制御系10は、ベースライン量算出部41、補正量算出部42、ベースライン量補正部43、記憶部44、及びステージ制御部45を含んで構成される。
ベースライン量算出部41は、レチクルアライメント系5A,5Bの検出結果、ウエハアライメント系9の検出結果、及びステージ制御部45を介して入力されるレーザ干渉計11,12の検出結果に基づいてベースライン量BLを算出する。また、ベースライン量算出部41は、ベースライン量BLとともにレチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転θz、及び投影光学系PLの倍率誤差Mを算出する。
補正量算出部42は、気圧計13の測定結果に応じてベースライン量BLの補正量を算出する。ここで、ベースライン量BLの補正量の算出方法について説明する。ベースライン量BLの誤差は、気圧変動に伴う基準板6の体積変化による誤差と、気圧変動に伴う投影光学系PL及びウエハアライメント系9のフォーカス位置ずれにより基準板6を傾けたことによる誤差とがあるため、以下では各々の誤差についての補正量の算出方法について説明する。尚、基準板6がZ軸周りに回転した状態で配置されることがあるが、本実施形態では簡単のためこの回転がないものとして説明する。
[気圧変動に伴う基準板6の体積変化による誤差の補正量]
図4は、気圧変動に伴う基準板6の体積変化によって生ずるベースライン量BLの誤差を説明するための図である。図4(a)に示す通り、例えば気圧が大気圧(1013hPa)であるときの基準板6に形成された基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔をL1とし、基準マーク7Aと基準マーク7BとのX方向の間隔をL2とする。ここで、気圧が大気圧から変動して、図4(b)に示す通り、基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔がL11になり、基準マーク7Aと基準マーク7BとのX方向の間隔がL12になったとする。
いま、大気圧からの気圧の変動量をΔP、基準板6のヤング率をEとすると、各基準マーク間の間隔の変化量は以下の(1),(2)式で表される。
ΔL1=|L1−L11|=(ΔP/E)×L1 …(1)
ΔL2=|L2−L12|=(ΔP/E)×L2 …(2)
ベースライン量BLは基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔から求められるため、上記(1)式で得られた変化量ΔL1を零とする補正を行えば、誤差のないベースライン量BLが求められる。従って、補正量算出部42は、上記(1)式で得られた変化量ΔL1を零とする補正量を求める。また、補正量算出部42は、上記(2)式で得られた変化量ΔL2を零とする補正量を求める。この補正量は投影光学系PLの倍率誤差に対する補正量である。尚、基準板6のヤング率及び各基準マークの間隔L1,L2を示す情報は、予め補正量算出部42に記憶されている。
[気圧変動に伴うフォーカス位置ずれにより基準板6を傾けたことによる誤差]
図5は、基準板6の傾きによって生ずるベースライン量BLの誤差を説明するための図である。気圧が大気圧(1013hPa)である場合に、投影光学系PLのフォーカス位置及びウエハアライメント系9のフォーカス位置が共にXY平面に平行な面に含まれているときには、図5(a)に示す通り、基準板5が基準面(例えば、XY平面)に平行に配置される。尚、基準板6に形成された基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔をL1とする。
ここで、気圧が変動して投影光学系PLのフォーカス位置及びウエハアライメント系9のフォーカス位置の少なくとも一方が変動すると、例えば、図5(b)に示す通り、基準板6をX軸の周りに回転させて(Y方向に傾けて)基準マーク7A,7Bが投影光学系PLの像面に含まれ、且つ基準マーク8がウエハアライメント系9のフォーカス位置に配置されるようにする必要がある。いま、大気圧からの気圧の変動量をΔPとし、投影光学系PLの単位気圧当たりのフォーカス変動量をCp、ウエハアライメント系9の単位気圧当たりのフォーカス変動量をCfとすると、基準板6のY方向の傾きの変動量Δφは、以下の(3)式で表される。
Δφ=ΔP(Cf−Cp)/L …(3)
基準板6をY方向にΔφだけ傾けたときに、基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔がL13になったとする。この間隔の変化量ΔL3は以下の(4)式で表される。
ΔL3=|L1−L13|=L1(1−cosΔφ) …(4)
ベースライン量BLは基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔から求められるため、上記(4)式で得られた変化量ΔL3を零とする補正を行えば、誤差のないベースライン量BLが求められる。尚、上記(3)式、(4)式において、傾きの変動量ΔφはXY平面を基準としていたが、初期段階において基準板6がXY平面に対して傾いている場合には、この傾きφを加味して以下の(5)式を用いて変化量ΔL3を求める。
ΔL3=L1(1−cos(φ+Δφ)) …(5)
従って、補正量算出部42は、ステージ制御部45から得られるウエハステージWSTの傾きを示す情報を用いて上記(4)式又は上記(5)式から変化量ΔL3を求め、これを零とする補正量を求める。尚、ウエハステージWSTの傾きを示す情報は、例えばウエハステージWST上の異なる3点のZ方向の位置を検出するレーザ干渉系の検出結果から求められる。
尚、投影光学系PLの単位気圧当たりのフォーカス変動量Cpと、ウエハアライメント系9の単位気圧当たりのフォーカス変動量Cfが既知であれば、気圧計13の測定結果のみを用いて基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔の変化量ΔL3が求めることができる。つまり、上記(3)式から基準板6の傾きの変動量Δφを求めることができ、この傾きの変動量Δφが得られると、上記(4)式又は(5)式を用いて基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔の変化量ΔL3が求められる。
尚、補正量算出部42は、以上説明した算出方法を用いてベースライン量BLの補正量を算出するが、基準板6を傾けない場合には気圧変動に伴う基準板6の体積変化による誤差を補正する補正量のみを算出し、基準板6を傾けた場合に基準板6を傾けたことによる誤差を補正する補正量のみを算出するようにしても良い。また、基準板6を傾けた場合には、気圧変動に伴う基準板6の体積変化による誤差を補正する補正量と基準板6を傾けたことによる誤差を補正する補正量とを共に算出するようにしても良い。
ベースライン量補正部43は、ベースライン量算出部41で算出されたベースライン量BLを補正量算出部42で算出された補正量、又は記憶部44に予め記憶された補正量で補正し、ステージ制御部45に出力する。即ち、ベースライン量算出部41で算出されたベースライン量をBとし、補正量算出部42で算出された補正量をΔLとすると、以下の(6)式を用いて補正したベースライン量B′を求める。
B′=B+ΔL …(6)
ここで、上記(6)式中の補正量ΔLは、前述した(1)式で得られた変化量ΔL1を補正する補正量、上記(4)式若しくは(5)式で得られた変化量ΔL3を補正する補正量、又は記憶部44に記憶された補正量である。
また、前述した通り、ベースライン量算出部41では、レチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転θz、及び投影光学系PLの倍率誤差が算出される。このため、ベースライン量補正部43はレチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転θzを示す情報をステージ制御部45に出力するとともに、補正量算出部42で求められる倍率誤差の補正量を用いて投影光学系PLの倍率誤差を補正し、投影光学系PLの光学特性(倍率、フォーカス、収差等)を制御するレンズ制御部(不図示)に出力する。
記憶部44は、予め実測した気圧の変動量ΔPとベースライン量BLの変化量との関係を記憶する。つまり、予め露光装置を気圧室に入れて気圧を変動させつつ基準板6に形成された基準マーク7A,7Bをレチクルアライメント系5A,5Bで検出するとともに、基準マーク8をウエハアライメント系9で検出したときの気圧の変動量ΔPとベースライン量BLの変化量との関係を記憶する。また、予め露光装置を気圧室に入れて気圧を変動させ、投影光学系PL及びウエハアライメント系9のフォーカス変動量に合わせて基準板8を傾けつつ基準マーク7A,7Bをレチクルアライメント系5A,5Bで検出するとともに、基準マーク8をウエハアライメント系9で検出したときの気圧の変動量ΔPとベースライン量BLの変化量との関係を記憶する。
ステージ制御部45は、ベースライン量補正部43から出力される回転θzを示す情報に基づいてウエハステージWST又はレチクルステージRSTを駆動し、レチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転を補正する。また、ウエハアライメント系9の検出結果からウエハW上に設定されたショット領域の配列座標を求め、この配列座標にベースライン補正部43から出力されるベースライン量を加えてウエハステージWSTを制御し、各ショット領域を露光領域に位置合わせする。更に、露光時にはウエハステージWST及びレチクルステージRSTを駆動して各々を一定速度で移動させる。
次に、本実施形態に係る露光装置の動作について説明する。ウエハWに対する露光処理が開始される前に、ベースライン量の計測(ベースラインチェック)が行われる。図6は、ベースライン量の計測手順の一例を示すフローチャートである。このベースラインチェックにおいては、まずレーザ干渉計12a,12b,12cのリセットを行う(ステップS1)。例えばX方向で考えると、リセット時にレーザ干渉計12a中の固定鏡への光路長と移動鏡MwXへの光路長との差(デッドパス)があると、温度が変化するだけで計測値が変化して計測誤差が生じる。そこで、デッドパスが無い位置までの距離を求めて、レーザ干渉計12a,12b,12cの計測値が温度に対する干渉計値として零になるように補正する。これにより温度変化に起因する計測誤差を最小にすることができる。
次に、レーザ干渉系12a,12b,12cの検出結果をモニタしつつウエハステージWSTを駆動して、ウエハステージWSTを所定位置に位置決めする。かかる位置決めによって、基準板6に形成された基準マーク7A,7Bが投影光学系PLの露光領域内の所定位置に配置されるとともに、基準マーク8がウエハアライメント系9の計測視野内の所定位置に配置される。次に、レチクルRをロードしてレチクルステージRST上に保持し(ステップS2)、その後レチクルアライメント系5A,5Bを用いて投影光学系PLを介した基準マーク7A,7Bの共役像とレチクルマーク3A,3Bとをそれぞれ検出する。そして、この検出結果に対してステージ制御部45が基準板6の基準マーク7A,7Bを基準としてレチクルRのアライメント(位置決め)を行って、そのレチクルRを固定する(ステップS3)。
次いで、気圧計13を用いた気圧の測定を行う(ステップS4)。この測定結果は図3に示す補正量算出部42に出力される。次に。オフ・アクシス方式のウエハアライメント系9のベースライン量の計測を行う(ステップS5)。具体的には、投影光学系PLを介した基準マーク7A,7Bの共役像とレチクルマーク3A,3Bとをレチクルアライメント系5A,5Bを用いてそれぞれ検出すると同時に、基準板6の基準マーク8をウエハアライメント系9を用いて検出する。レチクルアライメント系5A,5B及びウエハアライメント系9の検出結果はベースライン量算出部41に出力され、各々の検出結果からベースライン量BL、レチクルRの回転θz、及び投影光学系PLの倍率誤差Mが算出される。これらの算出結果はベースライン補正部43に出力される。
次に、補正量算出部42はステップS4で得られた気圧計13の測定結果から、気圧変動によるベースライン量の補正量を算出する(ステップS6)。具体的には、前述した(1)式を用いて基準板6の基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔の変化量ΔL1を補正する補正量、前述した(4)式若しくは(5)式で得られた基準マーク7A,7Bと基準マーク8とのY方向の間隔の変化量ΔL3を補正する補正量、又はこれらの両方を考慮した補正量を算出する。算出された補正量は、ベースライン補正部43に出力される。
ベースライン量補正部43は、補正量算出部42で算出された補正量によってベースライン量算出部41で算出されたベースライン量を補正する(ステップS7)。また、ベースライン量補正部43は、補正量算出部42で求められる倍率誤差の補正量を用いて投影光学系PLの倍率誤差を補正する。そして、ベースライン量補正部43は、補正したベースライン量、及びベースライン量算出部41から出力されるレチクルRに対するウエハステージWSTのZ軸周りの回転θzを示す情報をステージ制御部45に出力する。また、補正した投影光学系PLの倍率を示す情報を投影光学系PLの光学特性を制御する不図示のレンズ制御部に出力する。
尚、ここでは補正量算出部42が気圧計13の測定結果と基準板6の設計値(ヤング率等)とを用いて算出された補正量を用いてベースライン量算出部41で算出されたベースライン量を補正する場合について説明しているが、記憶部44に記憶されている気圧の変動量ΔPとベースライン量BLの変化量との関係を用いて補正しても良い。具体的には、気圧計13の測定結果から気圧の変動量ΔPを求め、この気圧の変動量ΔPに対応しているベースライン量BLの変化量を記憶部44から読み出し、この変化量が零となるようにベースライン量算出部41で算出されたベースライン量を補正する。
ベースライン量の計測が終了すると、例えばロット先頭のウエハWをウエハステージWST上に搬送して保持した後に、ウエハW上に設定された複数のショット領域に付設されている代表的なウエハマークの位置をウエハアライメント系9を用いて順次計測し、所謂EGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)の手法により、ウエハW上の全てのショット配列データを求める。そして、この配列データと先に求めたベースライン量とに基づいて、ウエハW上のショット領域を投影光学系PLの露光領域に順次位置合わせしつつ、ウエハステージWSTとレチクルステージRSTとを同期移動(走査)させて、所謂ステップ・アンド・スキャン方式で各ショット領域に対する露光処理を順次行う。
以上の処理を行うことでベースライン量が高い精度で厳密に管理されるため、露光精度(重ね合わせ精度)が向上する。その結果として微細なパターンを高い重ね合わせ精度で忠実に基板上に転写することができ、所望の機能を有するマイクロデバイス等を高い歩留まりで高効率的に製造することができる。
尚、デバイスとしての半導体素子は、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、レチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造するステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチクルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上記実施形態では、気圧の変動によるベースライン量の誤差を補正する場合を主として説明したが、基準板6に設けた温度センサ38で基準板6の温度を測定し、温度変化による基準板6の体積変化に起因するベースライン量BLの誤差の補正量を求めるようにしても良い。このように温度変動による基準板6の変化(変形)も考慮するようにしておけば、基準板6の素材として石英を使用することも可能となる。
また、投影光学系PLを介した基準マーク7A,7Bの共役像とレチクルマーク3A,3Bとをレチクルアライメント系5A,5Bを用いてそれぞれ検出すると同時に、基準板6の基準マーク8をウエハアライメント系9を用いて検出してベースライン量BLを計測していたが、レチクルアライメント系5A,5Bによる基準マークを検出した後に、ウエハステージWSTを移動させてウエハアライメント系9によって基準マーク8を検出してベースライン量を計測する場合にも本発明を適用することができる。
上記実施形態においては、露光装置としてステップ・アンド・スキャン方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置に適用することも可能である。また、半導体素子や液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCD等)の製造にも用いられる露光装置、及びレチクル若しくはマスクを製造するために、ガラス基板若しくはシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
更に、本発明は、投影光学系PLとウエハWとの間を液体で満たす液浸式の露光装置にも適用可能である。例えば、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置、更には投影光学系PLとウエハWとの間を局所的に液体で満たす液浸露光装置にも本発明を適用可能である、また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報等に開示されているように、ウエハ等の被処理基板を別々に載置してXY方向に独立に移動可能な2つのステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
本発明の実施形態に係る露光装置の要部構成を模式的に示す正面図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の要部構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の主制御系の要部構成を示すブロック図である。 気圧変動に伴う基準板の体積変化によって生ずるベースライン量の誤差を説明するための図である。 基準板の傾きによって生ずるベースライン量の誤差を説明するための図である。 本発明の実施形態の露光装置におけるベースライン量の計測処理を示すフローチャートである。
符号の説明
3A,3B…レチクルマーク
5A,5B…レチクルアライメント系
6…基準板
7A,7B…基準マーク
8…基準マーク
9…ウエハアライメント系
13…気圧計
41…ベースライン量算出部
42…補正量算出部
43…ベースライン量補正部
PL…投影光学系
R…レチクル
RST…レチクルステージ
W…ウエハ
WST…ウエハステージ

Claims (9)

  1. 露光すべきパターンと位置合わせ用のマークとが形成されたマスクを保持するマスクステージと、
    複数の基板マークが形成された基板を保持する基板ステージと、
    前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系と、
    前記基板ステージ上に配置され所定の距離だけ離間した第1基準マーク及び第2基準マークが形成された基準板と、
    前記基準板に形成された前記第1基準マークの前記投影光学系を介した共役像と前記マスクに形成された前記マークとの位置ずれ量を検出する第1マーク検出手段と、
    前記投影光学系を介することなく前記基板に形成された前記基板マーク又は前記基準板に形成された前記第2基準マークを検出する第2マーク検出手段とを備える露光装置の前記基板ステージを位置合わせする位置合わせ方法において、
    前記基準板の設置されている環境の状態を測定する環境測定ステップと、
    前記基準板に形成された前記第1基準マーク及び前記第2基準マークを前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段でそれぞれ検出してベースライン量を求める検出ステップと、
    前記環境測定ステップの測定結果に基づいて前記ベースライン量の補正量を得る補正量取得ステップと、
    前記検出ステップで求められた前記ベースライン量を前記補正量取得ステップで得られた前記補正量で補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正された前記ベースライン量と前記第2マーク検出手段による前記基板マークの検出結果とに基づいて前記基板ステージを移動させ、前記投影光学系を介して前記パターンの像が投影される露光位置に対して前記基板を位置合わせする位置合わせステップと、
    を含むことを特徴とする位置合わせ方法。
  2. 前記検出ステップは、前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段による前記第1基準マーク及び前記第2基準マークの各々の検出を同時に行うステップであることを特徴とする請求項1に記載の位置合わせ方法。
  3. 前記補正量取得ステップは、前記環境測定ステップで測定された環境状態の変動量と前記基準板の設計値とに基づいて前記補正量を算出するステップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置合わせ方法。
  4. 予め前記環境状態を変化させて該環境状態の変動量と前記ベースライン量の変化量との関係を測定する変動量測定ステップを含み、
    前記補正量取得ステップは、前記変動量測定ステップで得られた前記関係から前記補正量を得るステップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置合わせ方法。
  5. 前記検出ステップの前に、前記環境測定ステップの測定結果に基づいて前記投影光学系及び前記第2マーク検出手段が備える光学系のフォーカス変動量をそれぞれ算出するフォーカス変動量算出ステップと、
    前記フォーカス変動量算出ステップの算出結果に基づいて前記基板ステージを傾けて前記基準板に形成された前記第1基準マーク及び前記第2基準マークを前記投影光学系の像面及び前記第2マーク検出手段が備える光学系の像面にそれぞれ配置する配置ステップとを含み、
    前記補正量取得ステップは、前記配置ステップにおける前記基準板の傾きと前記基準板の設計値とに基づいて前記補正量を算出するステップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置合わせ方法。
  6. 予め環境状態を変化させつつ、前記投影光学系の像面に前記基準板の前記第1基準マークを配置するとともに、前記第2マーク検出手段が備える光学系の像面に前記第2基準マークを配置しながら、前記環境状態の変動と前記基準板の傾きとの関係を測定する傾き測定ステップを含み、
    前記補正量取得ステップは、前記傾き補正ステップで測定された前記関係から前記補正量を得るステップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置合わせ方法。
  7. 前記環境状態は、気圧又は温度の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の位置合わせ方法。
  8. 露光すべきパターンと位置合わせ用のマークとが形成されたマスクを保持するマスクステージと、
    複数の基板マークが形成された基板を保持する基板ステージと、
    前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系と、
    前記基板ステージ上に配置され所定の距離だけ離間した第1基準マーク及び第2基準マークが形成された基準板と、
    前記基準板に形成された前記第1基準マークの前記投影光学系を介した共役像と前記マスクに形成された前記マークとの位置ずれ量を検出する第1マーク検出手段と、
    前記投影光学系を介することなく前記基板に形成された前記基板マーク又は前記基準板に形成された前記第2基準マークを検出する第2マーク検出手段と、
    前記基準板の設置されている環境の状態を測定する環境センサと、
    前記基準板に形成された前記第1基準マーク及び前記第2基準マークを前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段でそれぞれ検出して得られる検出結果に基づいてベースライン量を求めるベースライン量算出手段と、
    前記環境センサの測定結果に基づいて前記ベースライン量の補正量を得る補正量取得手段と、
    前記ベースライン量算出手段で求められた前記ベースライン量を、補正量取得手段で得られた前記補正量で補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  9. 前記第1マーク検出手段及び前記第2マーク検出手段による前記第1基準マーク及び前記第2基準マークの各々の検出を同時に行うことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
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