JP2006227334A - 静電潜像現像用トナー、現像剤および画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー、現像剤および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期に渡り、安定したクリーニング性を確保することができる静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用現像剤および画像形成方法を提供することである。
【解決手段】静電潜像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなる。外添剤として、体積平均粒径100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子を使用する。初期状態の外添剤の体積平均粒径D50iniと、クリーニング工程後の外添剤の体積平均粒径D50destの比の値が、0.2≦D50dest/D50ini≦0.85の範囲であることが望ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法において、静電潜像の現像のために使用するトナー、現像剤および画像形成方法に関する。
電子写真法によれば、像担持体(感光体)上に形成された静電潜像を、着色剤を含むトナーで現像してトナー像を形成し、得られたトナー像を転写体上へ転写し、これを熱ロール等で定着することで画像を得ることが出来る。また、その像担持体は再び静電潜像を形成するためにクリーニングされる。
従来より、電子写真の市場では、高機能要求が高く、特にフルカラー画質に関しては、高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。従って、近年の電子写真法では、忠実な色再現を行うために小粒径のトナーが使用される。
小粒径のトナーを使用すると忠実な色再現を行うことが出来るものの転写性能が低下する場合があり、長期に渡り、安定して高画質を得ることが困難な場合があった。そこで球形状に近いトナー(球形トナー)を用いることで、転写効率の向上を図ることが試みられている。球形トナーを使用するとトナーの転写効率が向上し高画質を得ることが出来る。
上記のように、小粒径の球形トナーを使用した場合であっても、転写後僅かながら像担持体(感光体)上にトナーが残留する。この残留トナーは、例えば、像担持体表面上を摺擦して残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード等のクリーニング手段によって、像担持体上から取り除くことが試みられている。なお、小粒径かつ球形のトナーはクリーニングブレードと感光体との間をすり抜けやすい為、残留トナーを回収し易くするために、例えば、トナー(体積平均粒径が3〜7μm)の外添剤として無機粒子(個数平均粒径が80〜800nmで1000nm以上の粒子の含有量が20個数%以下)を使用し、クリーニング性能を向上させることが試みられている(特許文献1参照)。該無機粒子は、粒径が大きいためトナーから遊離し易く、その遊離した無機粒子がクリーニングブレードと像担持体との間の隙間を塞ぎ、トナーなどのその他の微粒子がクリーニングブレードと像担持体の間を通過するのを阻止し、クリーニング性の向上を図っている。
また更に、像担持体表面とクリーニングブレードの摩擦力を低減させるために、像担持体上にステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を、所定の潤滑剤供給装置により供給すること(特許文献2参照)や、所定の潤滑剤塗布手段により感光体上に潤滑剤を塗布するとともに、トナーに潤滑剤の粉末を外添して、クリーニング性能を向上させることが行われている(特許文献3参照)。潤滑剤が像担持体とクリーニングブレードとの間に供給されると、像担持体とクリーニングブレードとの間の摩擦力が低下し、これら両者間の摩擦によって生じる像担持体表面及びクリーニングブレードの摩耗が低減し、クリーニング性能が向上する。
特開平10−207113号公報 特開平11−344904号公報 特開2003−316201号公報
上記のように大粒径の無機粒子をトナーの外添剤として使用した場合、該無機粒子は真比重が大きくトナーから遊離し易いため、クリーニングブレードと像担持体との間に入り込み、その他の微粒子がその間を通過するのを防止する働きをするが、その一方で該無機粒子は像担持体表面を傷つけ、フィルミングを起こしやすいという問題がある。
また、像担持体とクリーニングブレードとの摩擦力を低減するために、所定の潤滑剤供給装置(手段)を用いるとなると、その装置を設置するためのスペースを確保する必要があり、装置の小型化の観点から問題となる。
また、潤滑剤粒子を外添剤とするトナーを使用して画像形成する場合、クリーニング工程において、クリーニングブレードにトナーから潤滑剤粒子が遊離し、供給される。しかし、その場合クリーニング工程以外においてトナーから潤滑剤粒子が遊離してしまう場合があり、より確実にクリーニングブレードに潤滑剤を供給する方法が望まれている。
そこで本発明は上記課題を解決するための手段として、以下に示す発明を提供する。
〈1〉像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とし、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において使用される静電潜像現像用トナーであって、該静電潜像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、該外添剤は、体積平均粒径100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
[数5]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
(ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
〈2〉上記〈1〉の静電潜像現像用トナーにおいて、更に外添剤として、1種または2種以上の無機粒子を併用することが望ましい。例えば、2種の無機粒子を併用する場合、体積平均粒径が5nm〜30nmの無機粒子および体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子を併用することが望ましい。
〈3〉上記〈1〉の静電潜像現像用トナーにおいて、トナー粒子の平均形状係数SF1が100〜140の範囲であることが望ましい。
〈4〉また本発明は上記課題を解決するための手段として以下の発明を提供する。
像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とし、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において使用される静電潜像現像用トナーであって、該静電潜像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、該外添剤は、体積平均粒径が100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有無機粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有有機粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
[数6]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
(ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
〈5〉上記〈4〉の静電潜像現像用トナーにおいて、更に外添剤として、1種または2種以上の無機粒子を併用することが望ましい。例えば、2種の無機粒子を併用する場合、体積平均粒径が5nm〜30nmの無機粒子および体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子とすることが望ましい。
〈6〉上記〈4〉の静電潜像現像用トナーにおいて、トナー粒子の平均形状係数SF1が100〜140の範囲であることが望ましい。
〈7〉更に、本発明は、上記〈1〉〜〈6〉の何れか1つに記載の静電潜像現像用トナーとキャリアからなる静電潜像現像用現像剤を提供する。
〈8〉更に、本発明は以下の発明を提供する。
像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像を形成し、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において、該トナーとして、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、該外添剤は、体積平均粒径100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たす静電潜像現像用トナーを使用することを特徴とする画像形成方法。
[数7]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
(ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
〈9〉更に、本発明は以下の発明を提供する。
像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像を形成し、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において、該トナーとして、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、該外添剤は、体積平均粒径が100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有無機粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有有機粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たす静電潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
[数8]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
(ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
〈10〉上記〈9〉の画像形成方法において、該静電潜像現像用トナーの外添剤として更に、1種または2種以上の無機粒子を併用することが望ましい。例えば、2種の無機粒子を併用する場合、体積平均粒径が5nm〜30nmの無機粒子および体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子を併用することが望ましい。
本発明によれば、長期に渡り、安定したクリーニング性を確保することができる静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用現像剤および画像形成方法を提供することができる。
〔静電潜像現像用トナー〕
静電潜像現像用トナー(以下、単にトナーと称する)は、少なくとも結着樹脂、着色剤からなるトナー粒子と、該トナー粒子に外添される外添剤からなる。トナー粒子は、少なくとも結着樹脂、着色剤からなるが、必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等を含む。
結着樹脂としては、例えば、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を使用することができる。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
離型剤としては、離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
帯電制御剤としては、帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。
トナー粒子の製造方法は、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
トナー粒子の体積平均粒径は、2μm〜10μmであることが望ましい。トナー粒子の体積平均粒径の測定は、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用いて行った。測定の際、分散剤としての界面活性剤を含む水溶液(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液)2ml中に、測定試料を0.5mg〜50mg加え、さらにこの水溶液を電解液(ISOTON−II(ベックマン−コールター社製))100mlに添加して測定試料懸濁液を調製した。上記懸濁液を、超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000であった。
なお、本実施形態において、体積平均粒径が2μm以上の粒子の場合(例えば、体積平均粒径が2μm以上の外添剤)、その体積平均粒径の測定は、その他の測定方法が記載されていない限り、上記コールターマルチサイザー−II型を用いて行ったものである。
また、本実施形態において、体積平均粒径が2μm未満の粒子の場合(例えば、体積平均粒径が2μm未満の外添剤)、その体積平均粒径の測定は、その他の測定方法が記載されていない限り、レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所)を用いて測定したものである。該測定は、固形分で約2gとなるように調製された試料分散液にイオン交換水を添加して、40mlの試料分散液とする。この試料分散液を所定のセルに所定濃度になるまで投入し、その後2分間セルを放置してセル内の試料分散液の濃度を安定した後、該試料分散液を測定に供する。得られたチャンネル毎の体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になった所を、当該試料の粒子の体積平均粒径とする。なお、測定する粉体によっては、分散剤としての界面活性剤を含む水溶液(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液)50ml中に、測定試料2gを加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散させたものを測定試料分散液とし、上記試料分散液と同様の方法で、体積平均粒径を測定してもよい。
トナー粒子の形状係数SF1は、100〜140の範囲であることが望ましい。ここで形状係数(SF1)は、下記式より求められる。
SF1=100π×(ML)/(4×A)・・・・・(1)
ここで、式中、MLはトナー粒子の最大長を表す。Aはトナー粒子の投影面積を表す。
トナー粒子の形状係数は上記式(1)を利用し、以下のようにして算出される。スライドガラス上に載置したトナー粒子の像を、ビデオカメラを通じて顕微鏡により測定し、画像解析装置(LUZEXIII、NIRECO社製)に取り込み、トナーの最大長(ML)、および投影面積(A)を算出し、これらの値を上記式(1)に代入して形状係数が求められる。なお実施形態における形状係数とは平均形状係数のことであり、任意の100個のトナー粒子における上記式(1)より算出された形状係数の平均値である。
上記トナー粒子に外添される外添剤として、中空粒子が用いられる。該中空粒子としては、無機中空粒子と、有機中空粒子がある。これらの中空粒子は、その内部に1個または2個以上の中空部を有する。
無機中空粒子の材料としては、公知材料を用いることができるが、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等を使用することができる。低比重であり低屈性率であることから、シリカや炭酸カルシウムなどを用いることがより好ましい。
無機中空粒子を製造する方法としては、ストーバー法を基本としたゾルーゲル法に、特定アルコールによる処理を加えることにより無機中空粒子を得る方法や、アルキルシリケートなどを、水、アルコール、酸アミド類、ジオールおよびジオールの半エーテル類から選ばれる少なくとも1種、水溶性ポリマー、触媒の存在下加水分解・縮合することにより作成する方法、金属酸化物を水とそしてアルコール溶媒中のベース触媒と反応させてアルコゲルを生成し、このアルコゲルの液滴中に不活性ガスを噴射して中空のアルコゲル微小球を形成し、このアルコゲルを超臨界的に乾燥することにより中空のエーロゲル微小球を作成する方法、ポリマー、触媒の存在下、加水分解、縮合することにより得る方法、活性無機酸化物を無機酸化物以外のコア物質上に沈殿させ、次いでこのコア物質を除去することにより得る方法などがある。
また必要に応じて表面処理を施しても良い。表面処理は限定されるわけではないが、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、各種シリコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸金属塩等を用いた処理を例示することができる。特に好適にはシランカップリング剤、各種シリコーンオイルを使用することができる。表面処理量も限定されるわけではないが、2.0質量%〜30質量%が好ましい。2.0質量%未満では表面処理効果が得られず、30質量%より多いと凝集粒子が発生してしまう。
有機中空粒子は樹脂からなるが、該有機中空粒子の製造方法としては、以下に挙げるように種々の方法が提案されている。有機中空粒子の製造方法としては、例えば親水性モノマー、架橋性モノマーおよび油性物質が一定の割合で共存する分散液を懸濁重合または乳化重合を実施することにより、該油性物質を内孔中に含有するポリマー粒子を得た後、油性物質を除去して中空ポリマー粒子(有機中空粒子)を得る方法、W/O/W型エマルジョンを作成し、O層のモノマーを重合させる方法(特開昭60−184004号)や、膨潤性コアを有するコア/シェル粒子をシェル層のTg以上の温度で膨脹させて中空化する方法(特開昭56−32513号)、溶解度パラメータの異なるポリマーの二段重合による方法(特開昭60−223873号)、架橋性モノマーと親水性モノマーを含む重合性モノマー成分と油性物質を水中で微分散してO/W型エマルジョンをつくり、モノマーを重合し、油性物質を除去する方法、液状樹脂をスプレーまたは乳化、懸濁により微粒子化し加熱発泡する方法、あるいは湿式中で、重合造粒過程で中空化する方法なども開示されている。本発明に用いられる有機中空粒子は、いずれの製法によってもよい。使用する乳化剤の組合せ、濃度などを調節することにより、粒子の粒径や空隙率を調節することが出来る。
本発明で使用できる有機中空粒子の構成材料の架橋モノマーとしては、重合性2重結合を2個以上有する多官能性モノマーの少なくとも1種(特に、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート及びテトラエチレングリコールジメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種)であり、単官能性モノマーが、モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体及びジオレフィンからなる群から選ばれるものが特に好ましいが、これに限定されるものではない。
有機中空粒子の硬度は通常架橋度と相関があり、例えば、架橋度を示すゲル分率の大きさで表現することができる。ゲル分率とは以下の方法で測定されたゲル分率を意味する。
ゲル分率の測定方法を以下説明する。乾燥した樹脂微粒子約0.3gを試料として秤取し、30gの有機溶剤中に投入して60分間攪拌する。次に、回転速度10000rpmで5分間遠心分離を行った後、上記有機溶剤への溶解物が抽出された上澄み液を除去する。次いで、上記有機溶剤への未溶解物を真空乾燥機で乾燥した後、その質量を測定し、式によりゲル分率(質量%)を算出する。尚、上記有機溶剤としては、前記単量体からなる重合体を溶解し得る有機溶剤であれば如何なるものであっても良く、例えば、テトラヒドロフランが挙げられる。
ゲル分率(質量%)=(有機溶剤に未溶解の単分散樹脂粒子群の質量/試料に供する単分散樹脂粒子群の質量)×100
本発明において、有機中空粒子が必要な硬度を得るためには、上記ゲル分率は60質量%以上必要である。より好ましくは80質量%以上である。ゲル分率が60質量%以上でないと、画像形成装置内において受ける様々なストレスや、クリーニングブレードとの摺擦の際、有機中空粒子は変形(つぶれ)し、トナーダムを形成することが困難となる。
上記中空粒子(無機中空粒子および有機中空粒子)の体積平均粒径は、100nm〜10μmの範囲であることが望ましい。特に、中空粒子の体積平均粒径は、トナー粒子の体積平均粒径以下であることが望ましい。中空粒子の体積平均粒径が100nm未満であると、クリーニングブレードに供給されるトナーダムを構成する粒子の粒径が小さく、その為、クリーニングブレードの先端部分にトナーの通過を阻止する有効なトナーダムを形成出来ない。また中空粒子の粒径が10μmを超えると、中空粒子がクリーニングブレードに供給される前に、その他の部位(たとえば、トリマーギャップ部)で崩壊してしまう。すると所望の粒度分布の中空粒子をクリーニングブレードに供給することが出来ず、有効なトナーダムを形成することが出来なくなり、クリーニング性を向上出来ない。
上記中空粒子の空隙率は40%〜80%であることが望ましい。空隙率(%)は、中空粒子にm個(m≧1)の中空部分が存在する場合、以下の式により求められる。
[数9]
Figure 2006227334
ここで、Rは中空粒子の半径(中空粒子の粒径の1/2)であり、rはn番目の中空粒子の中空部分の半径である。
空隙率が80%を超えると、現像機内でのストレスで中空粒子が崩壊しやすくなり、中空粒子をクリーニングブレード部に安定に供給し難くなる。一方、中空粒子の空隙率が40%未満であると、クリーニングブレードとの摺擦等による中空粒子の崩壊が不十分となり、トナーダムの形成が不十分となる。
上記中空粒子は、トナー粒子に外添剤として外添されるが、ここで現像前のトナー、即ち、初期状態(initial)のトナーにおいて、トナー付着する中空粒子の体積平均粒径D50を、D50iniと表す。一方、該中空粒子を有するトナーが現像に使用され、像担持体上に形成されたトナー像が被転写体上へ転写された後、像担持体表面上に残留するトナーは、クリーニングブレードを有するクリーニング工程において取り除かれるが、その際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する中空粒子の体積平均粒径D50を、D50destと表す。なお、クリーニングブレードの先端部分では、トナーに付着していた中空粒子は、クリーニングブレード等によって加えられる外力(例えば、クリーニングブレードとの摺擦により受けるストレス)で、トナーから遊離する。またこの中空粒子は、その外力により崩壊した状態(destroyed)になる。
崩壊後の中空粒子の粒径は、現像前の中空粒子の粒径よりも小さくなり、初期状態とは異なる粒度分布を有することになる。崩壊後の中空粒子の幾つかは集合し、クリーニングブレード2の先端部分3に供給され、その集合がクリーニングブレード2と像担持体1との間で、トナーを塞き止めるためのダム(トナーダム4)を形成する(図1を参照)。該トナーダム4がクリーニングブレード2と像担持体1との隙間を埋め、像担持体1表面上に残留するトナーがクリーニングブレード2と像担持体1との間をすり抜けるのを防止する。図1中の矢印は像担持体の移動する向きを示す。
崩壊後の中空粒子の粒度分布を、現像工程前とクリーニング工程後における中空粒子の体積平均粒径の比(D50dest/D50ini)により把握すると、以下に示す関係を有する場合、クリーニング性に優れるトナーを提供することができることがわかった。
[数10]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
D50dest/D50ini<0.2の場合、クリーニングブレード部位での外添剤(中空粒子)の粒度変化が大きすぎる。すると、様々な使用環境(低温低湿、常温常湿、高温高湿)に長期安定的に対応できるトナーダムを形成できない。D50dest/D50ini>0.85の場合、クリーニングブレードへ供給される外添剤(中空粒子)の量が不十分であり、クリーニング性能を向上させるのに十分なトナーダムを形成することができない。
中空粒子(無機中空粒子、有機中空粒子)のトナー粒子に対する外添量は、トナー粒子100質量部に対し、0.5質量部〜5質量部、好ましくは、1質量部〜3質量部である。0.5質量部未満であると、球形トナーのクリーニング性の向上効果を十分に得られない場合がある。一方、5質量部を超えると、中空粒子以外の外添剤を使用する場合、該外添剤に起因する像担持体フィルミングが発生し、画像劣化を引き起こしやすくなる。
上記トナー粒子に外添される外添剤として、更に、潤滑剤含有粒子が用いられる。該潤滑剤含有粒子としては、潤滑剤含有無機粒子と、潤滑剤含有有機粒子がある。潤滑剤含有無機粒子とは、上記無機中空粒子に潤滑剤を内包させたものであり、潤滑剤含有有機粒子とは、上記有機中空粒子に潤滑剤を内包させたものである。
中空粒子(無機中空粒子および有機中空粒子)に内包される潤滑剤としては、従来、トナーの外添剤に使用される公知の潤滑剤を使用することができる。潤滑剤としては、例えば、アルミニウムステアレート、カルシウムラウレート、カルシウムミリステート、カルシウムステアレート、ジンクラウレート、ジンクミリステート、ジンクステアレート、マグネシウムステアレート等の脂肪酸金属塩やシリコーンオイルやワックスなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
無機中空粒子に潤滑剤を内包させて潤滑剤含有無機粒子を製造する方法としては、例えば、無機中空粒子を減圧下において中空部内部を減圧し、加圧状態の液晶を接触させることにより、中空部内外の圧力差を利用して壁面の微小孔より潤滑剤をしみ込ませる方法、潤滑剤分散水溶液中でゾルゲル反応を行い、潤滑剤含有無機粒子を作成する方法、潤滑剤微粒子に対しディップやスプレー法により酸化物被膜を形成する方法などがあり、また潤滑剤含有有機粒子を製造する方法としては、潤滑剤をエマルジョンにしW/O/Wエマルジョン(樹脂粒子の場合)O層に潤滑剤を入れて有機中空粒子を作成する過程で潤滑剤を内包させる方法等があるが、これらに限られるものでは無い。
中空粒子に内包する潤滑剤の量、即ち潤滑剤含有粒子が含有する潤滑剤の含有量は、潤滑剤成分により異なる場合があるが、トナー粒子全質量に対して、0.02〜5.0質量%となるように、設定されることが望ましい。潤滑剤の染み出しやすさの観点より、中空粒子に対する潤滑剤の含有率は1.0〜30%であることが好ましい。1.0%未満であると、像担持体へ潤滑剤を安定して供給することが出来ない。一方、30%を超えると、像担持体に潤滑剤を過剰に供給することになる。
また必要に応じて上記潤滑剤含有粒子に対して表面処理を施しても良い。表面処理は限定されるわけではないが、例えば、上記中空粒子の表面処理として開示した表面処理を行ってもよい。
潤滑剤含有粒子(潤滑剤含有無機粒子および潤滑剤含有有機粒子)の体積平均粒径は、100nm〜10μmの範囲であることが望ましい。特に、潤滑剤含有粒子の体積平均粒径は、トナー粒子の体積平均粒径以下であることが望ましい。潤滑剤含有粒子の体積平均粒径が100nm未満であると、クリーニングブレードに供給されるトナーダムを構成する粒子の粒径が小さく、その為、クリーニングブレードの先端部分にトナーの通過を阻止する有効なトナーダムを形成出来ない。また潤滑剤含有粒子の粒径が10μmを超えると、潤滑剤含有粒子がクリーニングブレードに供給される前に、その他の部位(たとえば、トリマーギャップ部)で崩壊してしまう。すると所望の粒度分布の潤滑剤含有粒子をクリーニングブレードに供給することが出来ず、有効なトナーダムを形成することが出来なくなり、クリーニング性を向上出来ない。
上記潤滑剤含有粒子は、トナー粒子に外添剤として外添されるが、ここで上記中空粒子を外添する場合と同様に、現像前のトナー、即ち、初期状態のトナーにおいて、トナー付着する中空粒子の体積平均粒径D50を、D50iniと表す。また上記中空粒子を外添する場合と同様に、クリーニングブレードの先端部分に存在する潤滑剤含有粒子の体積平均粒径D50を、D50destと表す。
潤滑剤含有粒子を使用する場合も上記中空粒子を使用する場合と同様に、崩壊後の潤滑剤含有粒子の粒径は、現像前の潤滑剤含有粒子の粒径よりも小さくなり、初期状態とは異なる粒度分布を有することになる。崩壊後の潤滑剤含有粒子の幾つかは集合し、クリーニングブレード2の先端部分3に供給され、その集合がクリーニングブレード2と像担持体1との間で、トナーを塞き止めるためのダム(トナーダム4)を形成する(図1を参照)。該トナーダム4がクリーニングブレード2と像担持体1との隙間を埋め、像担持体1表面上に残留するトナーがクリーニングブレード2と像担持体1との間をすり抜けるのを防止する。
崩壊後の潤滑剤含有粒子の粒度分布を、現像工程前とクリーニング工程後における潤滑剤含有粒子の体積平均粒径の比(D50dest/D50ini)により把握すると、以下に示す関係を有する場合、クリーニング性に優れるトナーを提供することができることがわかった。
[数11]
0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
潤滑剤含有粒子を使用した場合も中空粒子を使用した場合と同様、D50dest/D50ini<0.2の場合、クリーニングブレード部位での外添剤(潤滑剤含有粒子)の粒度変化が大きすぎる。すると、様々な使用環境(低温低湿、常温常湿、高温高湿)に長期安定的に対応できるトナーダムを形成できない。またD50dest/D50ini>0.85の場合、クリーニングブレードへ供給される外添剤(潤滑剤含有粒子)の量が不十分であり、クリーニング性能を向上させるのに十分なトナーダムを形成することができない。
なお潤滑剤含有粒子がクリーニングブレード等から加えられる外力により崩壊すると、該粒子の中から潤滑剤が現れ、クリーニングブレードに潤滑剤が供給される。クリーニングブレードに潤滑剤が供給されると、クリーニングブレードと像担持体との間の摩擦力を低減し、クリーニングブレードと像担持体の摩耗を抑止する。摩耗が防止されると、クリーニングブレードと像担持体との間に生ずる不要な隙間の発生を防止することができ、長期間に渡って、像担持体上に残留するトナーを効果的にクリーニングブレードで取り除くことが可能となる。
潤滑剤含有粒子(潤滑剤含有無機粒子、潤滑剤含有有機粒子)のトナー粒子に対する外添量は、トナー100質量部に対し、0.5質量部〜5質量部、好ましくは、1質量部〜3質量部である。
上記外添剤(中空粒子、潤滑剤含有粒子)を使用すると以下の効果がある。従来提供されている定着性改善や低温定着性向上のためのトナーは、トナー粒子内部またはその表面近傍に存在するワックスが、クリーニングブレードと感光体との間の圧力により、ワックスがトナー表面に染み出て、感光体表面にこすりつけられ付着し、更に感光体を接触帯電させる帯電ローラ等も汚染するディフェクト(ワックスフィルミング)をしばしば生じさせるが、本発明の外添剤(中空粒子、潤滑剤含有粒子)を使用した場合、上記ディフェクトを抑制する効果がある。該外添剤が崩壊することにより、トナーにかかる衝撃の大半を吸収すると推測される。
上記無機中空粒子、有機中空粒子、潤滑剤含有無機粒子および潤滑剤含有有機粒子はそれぞれ単独でトナー粒子に外添させても良いし、また2種以上(例えば、2種の組合せとしては、無機粒空粒子と有機中空粒子、潤滑剤含有無機粒子と潤滑剤含有有機粒子、無機中空粒子と潤滑剤含有無機粒子、有機中空粒子と潤滑剤含有有機粒子、無機中空粒子と潤滑剤含有有機粒子などがある)を組み合わせて使用してもよい。
上記外添剤(中空粒子、潤滑剤含有粒子)と併せて、1種または2種以上の無機粒子を外添剤として、トナー粒子に外添させてもよい。該無機粒子としては、公知の無機粒子を使用することができるが、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、塩化セリウム、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等を挙げることができる。但し、無機粒子はこれらに限られるものではない。
また必要に応じて上記無機粒子に対して表面処理を施しても良い。表面処理は限定されるわけではないが、例えば、上記中空粒子の表面処理として開示した表面処理を行ってもよい。
無機粒子は、体積平均粒径が5nm〜100nmの範囲のものが使用される。例えば、2種の無機粒子を併用する場合、体積平均粒径が5nm〜30nmの無機粒子と、体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子の組合せが好ましい。トナー粒子に上記外添剤(中空粒子、潤滑剤含有粒子)と併せて、体積平均粒径が5nm〜30nmの無機粒子(小外添剤)を併用すると、トナーの凝集性を抑制することができる。トナー凝集が抑制されると、クリーニングブレード部位でのトナーダム形成が均一に行えるため像担持体上に残留するトナーを取り除きやすくなり、クリーニング性が向上する。更に、上記小外添剤に、スペーサー剤として機能する、体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子(中外添剤)を組み合わせると、中外添剤がスペーサーの役目をはたすため小外添剤がトナー粒子に埋没し難くなり、より効果的にトナーの凝集性を抑制することが出来、よってクリーニング性が向上する。
上記無機粒子全体の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部〜15質量部、好ましくは、2質量部〜6質量部である。
特に、体積平均粒径が5nm〜100nmの範囲の無機粒子(小外添剤)と、体積平均粒径が40nm〜100nmの無機粒子(中外添剤)を組み合わせて使用する場合、小外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部〜5質量部、好ましくは、1質量部〜3質量部であり、中外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部〜5質量部、好ましくは、1質量部〜3質量部である。
また上記無機粒子に換えて、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子などの公知の有機粒子を使用してもよい。
本発明の静電潜像現像用トナーを所定の画像形成装置において使用すれば、画質の低下をさせることなく、長期に渡り安定して、使用温度、湿度環境に依存しない良好な像担持体のクリーニング性を確保することができる。
上記の外添剤(中空粒子、潤滑剤含有粒子、小外添剤や中外添剤等のその他の外添剤)をトナー粒子に外添し、混合する方法としては、例えば、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディゲキミキサー等の公知の方法を適用することができる。なお中空粒子や潤滑剤含有粒子と、その他の外添剤を同時に混合してもよく、また各々混合してもよい。
〔静電潜像現像用現像剤〕
本発明の現像剤は、上記静電潜像現像用トナーにキャリアを混合した二成分現像剤である。
キャリアとしては、芯材上にマトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアが使用される。
マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン‐アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、導電材料としては、金、銀、銅といった金属、また酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
導電材料の含有量は、マトリックス樹脂100質量部に対し1質量部〜50質量部であることが好ましく、3質量部〜20質量部であることがより好ましい。
キャリヤの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられる。
芯材の体積平均粒子径は、一般的には10μm〜500μmであり、好ましくは30μm〜100μmである。
キャリヤの芯材の表面に樹脂被覆層を形成する方法としては、キャリヤ芯材を、マトリックス樹脂、導電材料及び溶剤を含む被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリヤ芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリヤ芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリヤ芯材と被覆層形成溶液を混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
被覆層形成用溶液中に使用する溶剤は、該マトリックス樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が使用できる。
また、樹脂被覆層の平均膜厚は、通常0.1〜10μmであるが、本発明においては経時にわたり安定したキャリヤの体積固有抵抗を発現させるため0.5〜3μmの範囲であることが好ましい。
上記のように形成されるキャリヤの体積固有抵抗は、高画質を達成するために、通常の現像コントラスト電位の上下限に相当する103〜104V/cmの範囲において、106〜1014Ωcmであることが好ましい。キャリヤの体積固有抵抗が106Ωcm未満であると細線部の再現性が悪く、また電荷の注入による背景部へのトナーかぶりが発生しやすくなる。また、キャリヤの体積固有抵抗が1014Ωcmより大きいと黒ベタ、ハーフトーン部の再現が悪くなる。また感光体へ移行するキャリヤの量が増え、感光体表面を傷つけやすい。
本発明において、前記トナーと上記キャリアとの混合比(質量比)としては、好ましくはトナー:キャリア=1:100〜30:100の範囲であり、より好ましくは3:100〜20:100の範囲である。
所定の画像形成装置に、本発明の静電潜像現像用現像剤を使用すれば、画質の低下をさせることなく、使用温度、湿度環境によらず良好な像担持体のクリーニング性を確保することができる。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、像担持体と、該像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成工程と、前記像担持体の表面に形成された潜像を、既述のトナーにより現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手工程と、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去する特定のクリーニングブレードを備えるクリーニング工程と、を具備する。
上記画像形成方法は、クリーニング工程を有する一般的な電子写真方式の画像形成方法において、前記クリーニング工程において前記特定のクリーニングブレードを用い、かつ、トナーとして、既述の外添剤を含むトナー(本発明の静電潜像現像用トナー)を用いることを特徴とするものである。
中間転写ベルトあるいは中間転写ドラムは公知のものを使用することができる。回収された残余トナーは、本体内に設置した容器又は回収箱へ入れられた後に廃棄されるか、しかる工程をへてリサイクルされる。
本発明の画像形成方法が適用される画像形成装置としては、例えば、図2に示される画像形成装置がある。
該画像形成装置13は、少なくとも、像担持体1を一様に帯電させる帯電手段5(工程)、像担持体1表面に露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段6(工程)、該静電潜像を、トナーを含む現像剤を用いてトナー画像とする現像手段7(工程)、形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写手段8(工程)、転写後に像担持体1表面に残留した該トナーをクリーニングブレード2によって回収するクリーニング手段9(工程)、及び転写された該トナー画像を被記録体10に定着する定着手段11(工程)を有する。除電手段12(工程)は、像担持体1を除電する。
また図3に示すような画像形成装置23において、本発明の静電潜像現像用トナー、現像剤を使用してもよい。該画像形成装置23は、電子写真感光体1(潜像担持体)と、電子写真感光体1の表面を帯電する帯電器5(帯電手段)と、帯電器5の電圧を印加するための電源15と、電子写真感光体1の表面に潜像を形成する画像入力器6(潜像形成手段)と、トナーにより電子写真感光体1の表面に形成された潜像を現像してトナー画像を得る現像器7(現像手段)と、形成されたトナー画像を転写材表面に転写する転写器8(転写手段)と、クリーニングブレード2により電子写真感光体1表面の残留トナー等を除去するクリーニング器9(クリーニング手段)と、クリーニングを補助することを目的とした潤滑剤供給装置と、電子写真感光体1表面の残存電位を除去する除電器12と、被転写体10表面に転写されたトナー画像を熱および/または圧力等により定着する定着器11と、を有する。
潤滑剤供給装置は、固形潤滑剤20と、固形潤滑剤20を支持する潤滑剤支持部材(図示せず)と、該潤滑剤20を感光体1に移動させるためのクリーニングブラシ21と、クリーニングブラシ上に転移した固形潤滑剤20の粒径選択および感光体1から転移したトナーの払い落としをさせるためのフリッカー(図示せず)、とで構成される。
潤滑剤20を塗布するクリーニングブラシ21は、固形潤滑剤20の下端部に当接するようにして回転することにより、その固形潤滑剤20の下端部から潤滑剤を少しずつ掻きとって保持する。続いて固形潤滑剤20を通過した後のクリーニングブラシ21はフリッカーに当接して回転することにより、固形潤滑剤20からかきとった潤滑剤のうち比較的大きい潤滑剤が掻き落とされる一方で、その粒径が比較的小さい潤滑剤のみがクリーニングブラシ21に付着した状態となる。また、これと同時にクリーニングブラシ21に付着した感光体1からのトナーなども同時に払い落とされる。これによりクリーニングブラシ21によって固形潤滑剤20から掻き取られた比較的小さい粒径でかつ比較的微量な潤滑剤が像担持体1(感光体)の表面に塗布される。前記クリーニングブラシ21の材質としては、公知の樹脂を使用することが出来、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂などの樹脂が挙げられる。
固形潤滑剤20としては、例えば乾燥した固体疎水性潤滑剤が用いられ、その代表例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸、パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、およびリコリノレン酸カドミウムのような脂肪酸を挙げることができる。また、カルバナウワックスのような天然ワックスをも用いることができる。これら潤滑剤を断面が矩形状の板状態に固めたものである。固形潤滑剤の長さは、クリーニングブラシおよび感光体の画像部よりも長く設定される。
上記画像形成装置23は、潤滑剤供給装置を備えるので、像担持体表面上に潤滑剤が供給され、像担持体とクリーニングブレードとの間の摩擦力は低減される。該画像形成装置に、更に本発明の静電潜像現像用トナー、現像剤を使用すれば、より効果的に、クリーニングブレード、像担持体表面上に潤滑剤を供給することができる。故に、該画像形成装置のクリーニング性能を長期的に安定させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、トナー組成物、キャリヤの説明において、特に断りのない限り、「部」は全て「質量部」を意味する。
<D50dest/D50ini>
本発明において、外添剤のD50dest/D50iniの測定は、FE−SEM(日立製作所製S−4700)により3万倍に拡大したトナー粒子表面の写真を20視野撮影し、その拡大写真を用いて行った。外添剤のトナー粒子上での体積平均粒径(D50)は、各拡大写真上においてトナー粒子上に存在している外添剤の粒径を10個(計200個)計測し、その値を用いて粒度分布を書き、そのD50をD50iniとした(現像前のトナーの外添剤のD50がD50ini)。同様に、クリーニングブレード近傍(先端部分)のトナーをサンプリングし同様に計測した外添剤のD50をD50destとした。
<中空粒子の外径(体積平均粒径)/内径測定>
中空粒子をエタノールにより希釈し、それをTEM用カーボングリッド上で乾燥しTEM観察を行い、その画像をプリントして1次粒子をサンプルとして任意に50サンプル抽出し、その画像面積に相当する円形粒子の外径(直径)、内径をそれぞれ中空粒子の外径、内径とした。
<ゲル分率測定>
乾燥した樹脂微粒子約0.3gを試料として秤取し、30gの有機溶剤中に投入して60分間攪拌する。次に、回転速度10000rpmで5分間遠心分離を行った後、上記有機溶剤への溶解物が抽出された上澄み液を除去する。次いで、上記有機溶剤への未溶解物を真空乾燥機で乾燥した後、その質量を測定し、式によりゲル分率(質量%)を算出する。尚、上記有機溶剤としては、前記単量体からなる重合体を溶解し得る有機溶剤であれば如何なるものであっても良く、例えば、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
<潤滑剤含有粒子の外径(体積平均粒径)/内径/潤滑剤含有率の測定>
潤滑剤含有粒子をエタノールにより希釈し、それをTEM用カーボングリッド上で乾燥しTEM観察を行い、その画像をプリントして1次粒子をサンプルとして任意に50サンプル抽出しその画像面積に相当する円形粒子の外径(直径)、内径をそれぞれ中空粒子の外径、内径とした。また、潤滑剤含有部分の面積の長径/短径の1/2を潤滑剤含有部分の半径と考え、円と近似して潤滑剤占有面積とし、中空粒子の占める面積(中空粒子の外径を半径とした円と近似し、面積を求めた)で割り、算出した。含有率(%)=(潤滑剤占有面積/中空粒子の面積)×100
<トナー粒子の形状係数>
本実施形態において、トナー粒子の形状係数SF1は上述の式(1)を利用して求められる。平均形状係数を求めるための具体的な手法として、FE−SEM(日立製作所製S−4700)により3500倍に拡大したトナー粒子表面の写真を20視野撮影し、その拡大写真を画像解析装置(LUZEXIII、(株)ニレコ製)に取り込み、円相当径を測定して、最大長および面積から、個々の粒子について上記式(1)のML/Aの値を求める。
(A)無機中空粒子(シリカ)の調製
攪拌機および温度計付き500mlのガラス製丸底フラスコに、1.0部のポリアクリル酸(分子量450,000)を溶解した70部の1質量%アンモニア水溶液、次にエタノール120部、ジメチルアセトアミド150部を攪拌しながら順次添加し、温度を25℃に維持する。これらが十分混合した後、最後にテトラエトキシシラン16部を添加して攪拌を10時間続け反応を完了させた。この反応生成液を200℃で乾燥させ粉末を得、さらにその粉末を600℃で焼成することにより中空粒子を得た。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は0.3μm、内径は0.23μm、空隙率は約50%であった。
(B)無機中空粒子(炭酸カルシウム)の調製
攪拌機および温度計付き2000mlのガラス製丸底フラスコに、炭酸カルシウム水溶液(炭酸カルシウムとして2モル/l)300mlに、ポリオキシエチレン(n=10)ラウリルエーテル2%酢酸エチル溶液を100ml加え、高速攪拌して水中油滴型乳濁液を調製する。次いでポリオキシエチレンラウリルエーテル3%酢酸エチル溶液2000ml中に加え、高速攪拌して油中水中油滴型乳濁液を作製する。このようにして得られる油中水中油滴型乳濁液を1モル/Lの硫酸アンモニウム500mlを加えて攪拌して反応させる。この反応生成液を200℃で乾燥させ粉末を得、さらにその粉末を600℃で焼成することにより中空粒子を得た。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は0.3μm、内径(中空部分の直径)は0.16μm(中空部分を数個確認)、空隙率は約80%であった。
(C)有機中空粒子の調製
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)0.05部を水に溶解させて得た水溶液15部に、架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物として、ジビニルビフェニル51.7質量%、エチルビニルビフェニル23.6質量%、メチルビニルビフェニル6.2質量%、ビニルビフェニル5.8質量%及びその他非重合性成分(ジエチルビフェニル、エチルビフェニル等)12.7質量%からなる混合物0.25部、開始剤として過酸化ベンゾイル0.005部、溶媒としてヘキサデカン0.25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、攪拌速度5000rpm、室温下の条件下で行った。得られた懸濁液の液滴は、平均粒子径が2μm程度のものであった。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、24時間懸濁重合させた。上記で得られた分散液を、濾紙を用いて濾過し、中空高分子微粒子を単離し、温度約70℃、大気圧下の条件下で乾燥することにより、有機中空粒子が得られた。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は2μm、内径は1.6μm、空隙率は約50%であった。
(D)有機中空粒子の調製
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)0.05部を水に溶解させて得た水溶液15部に、架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物として、ジビニルビフェニル41.4質量%、エチルビニルビフェニル18.9質量%、メチルビニルビフェニル4.96質量%、ビニルビフェニル4.64質量%及びその他非重合性成分(ジエチルビフェニル、エチルビフェニル等)12.7質量%からなる混合物0.25部、開始剤として過酸化ベンゾイル0.005部、溶媒としてヘキサデカン0.25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、攪拌速度5000rpm、室温下の条件下で行った。得られた懸濁液の液滴は、体積平均粒子径が2μm程度のものであった。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、20時間懸濁重合させた。上記で得られた分散液を、濾紙を用いて濾過し、中空高分子微粒子を単離し、温度約70℃、大気圧下の条件下で乾燥することにより、有機中空粒子が得られた。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は4μm、内径は3.7μm、空隙率は約80%であった。
(E)潤滑剤含有無機粒子(潤滑剤含有シリカ)の調製
珪曹(SiO濃度29質量%)300部を純水90部で希釈したケイ酸ナトリウム水溶液中に、10質量%ジンクステアレート分散液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5pphを分散剤)100部を加え、高速攪拌して分散液を作成した。この分散液を、トリクロロトリフルオロエタン960mlにソルビタンモノオレイン酸エステル4部を溶解した溶液に投入し、ホモミキサーで乳化することにより、W/O型の乳化液を得た。この乳化液を酸で中和してシリカ成分をゲル化させた。トリクロロトリフルオロエタンを分離した後のスラリーを濾過し、ケーキを、固形分を洗浄し乾燥した。この反応生成液を120℃で乾燥させ粉末を得、さらにその粉末を150℃で焼成することにより潤滑剤含有無機粒子を得た。この粒子の体積平均粒径(=外径)は0.1μm、内径は0.07μm、空隙率は約50%、潤滑剤含有率は約40%であった。
(F)潤滑剤含有無機粒子(潤滑剤含有炭酸カルシウム)の調製
攪拌機および温度計付き2000mlのガラス製丸底フラスコに、炭酸カルシウム水溶液(炭酸カルシウムとして2モル/l)300mlに、ポリオキシエチレン(n=10)ラウリルエーテル2%酢酸エチル溶液を100ml加え、高速攪拌して水中油滴型乳濁液を調製した。次いでポリオキシエチレンラウリルエーテル3%酢酸エチル溶液2000ml中に加え、高速攪拌して油中水中油滴型乳濁液を作製した。このようにして得られる油中水中油滴型乳濁液を1モル/Lの硫酸アンモニウム500mlを加えて攪拌して反応させた。この反応生成液を200℃で乾燥させ粉末を得、さらにその粉末を600℃で焼成することにより中空粒子を得た。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は0.1μm、内径は0.09μm、空隙率は約80%であった。この中空炭酸カルシウム20部に対し、200℃に加温して加熱溶融したジンクステアレート50部に一昼夜含浸させた。この反応生成液を濾過したものを120℃で乾燥させ粉末を得、さらにその粉末を150℃で焼成することにより潤滑剤含有無機粒子を得た。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は0.2μm、内径は0.19μm、空隙率は約80%あった。
(G)潤滑剤含有有機粒子の調製
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)0.05部を水に溶解させて得た水溶液15部に、架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物として、ジビニルビフェニル41.4質量%、エチルビニルビフェニル18.9質量%、メチルビニルビフェニル5.0質量%、ビニルビフェニル4.6質量%及びその他非重合性成分(ジエチルビフェニル、エチルビフェニル等)10.2質量%からなる混合物0.2部、25質量%ジンクステアレート分散液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5pph)0.05部、開始剤として過酸化ベンゾイル0.005部、溶媒としてヘキサデカン0.25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、攪拌速度5000rpm、室温下の条件下で行った。得られた懸濁液の液滴は、平均粒子径が2μm程度のものであった。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、24時間懸濁重合させた。上記で得られた分散液を、濾紙を用いて濾過し、中空高分子微粒子を単離し、温度約70℃、大気圧下の条件下で乾燥することにより、潤滑剤含有有機粒子が得られた。この粒子の体積平均粒径(=外径)は2μm、内径は1.47μm、空隙率は約50%、潤滑剤含有率は約40%であった。
(H)潤滑剤含有有機粒子の調製
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)0.05部を水に溶解させて得た水溶液15部に、架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物として、ジビニルビフェニル41.4質量%、エチルビニルビフェニル18.9質量%、メチルビニルビフェニル4.96質量%、ビニルビフェニル4.64質量%及びその他非重合性成分(ジエチルビフェニル、エチルビフェニル等)12.7質量%からなる混合物0.25部、25質量%ジンクステアレート分散液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5pph)0.07部、開始剤として過酸化ベンゾイル0.005部、溶媒としてヘキサデカン0.25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、攪拌速度5000rpm、室温下の条件下で行った。得られた懸濁液の液滴は、平均粒子径が2μm程度のものであった。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、20時間懸濁重合させた。上記で得られた分散液を、濾紙を用いて濾過し、粒子を単離し、温度約70℃、大気圧下の条件下で乾燥することにより、潤滑剤含有有機粒子が得られた。この粒子の体積平均粒径(=外径)は2μm、内径は1.78μm、空隙率は約80%、潤滑剤含有率は70%あった。
(I)無機中空粒子(シリカ)の調製
攪拌機および温度計付き500mlのガラス製丸底フラスコに、1.0部のポリアクリル酸(分子量450,000)を溶解した70部の1質量%アンモニア水溶液、次にエタノール120部、ジメチルアセトアミド150部を撹拌しながら順次添加し、温度を25℃に維持した。これらが充分混合した後、最後にテトラエトキシシラン16部を添加して撹拌を10時間続け反応を完了させた。この反応生成液を200℃で乾燥させた粉末を得て、更にその粉末を600℃で焼成することにより中空粒子を得た。この中空粒子の体積平均粒径(=外径)は、0.3μm、内径(中空部分の直径)は0.2μm(中空部分を数個確認)、空隙率は約90%であった。
(J)潤滑剤含有有機粒子の調製
分散安定剤としてポリビニルアルコール(重合度1700、ケン化度88%)0.05部を水に溶解させて得た水溶液15部に、架橋性モノマーと単官能基モノマーとの混合物として、ジビニルビフェニル41.4質量%、エチルビニルビフェニル18.9質量%、メチルビニルビフェニル4.96質量%、ビニルビフェニル4.64質量%及びその他非重合性成分(ジエチルビフェニル、エチルビフェニル等)12.7質量%からなる混合物0.25部、25質量%ジンクステアレート分散液(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5pph)0.07部、開始剤として過酸化ベンゾイル0.005部、溶媒としてヘキサデカン0.25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、撹拌速度5000rpm、室温条件下で行った。得られた懸濁液の液滴は、体積平均粒径が2μm程度のものであった。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、20時間懸濁重合させた。上記のようにして得られた分散液を、濾紙を用いて濾過し、粒子を単離し、温度約70℃、大気圧下の条件で乾燥することにより、潤滑剤含有有機粒子が得られた。この粒子の体積平均粒径(=外径)は2μm、内径は1.3μm(が数個観察された)、空隙率は約90%、潤滑剤含有率は70%であった。
〔着色粒子製造方法〕
<樹脂分散液(1)の調製>
スチレン 370部
n−ブチルアクリレート 30部
アクリル酸 8部
ドデカンチオール 24部
四臭化炭素 4部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径が155nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(1)が得られた。
<樹脂分散液(2)の調製>
スチレン 280部
n−ブチルアクリレート 120部
アクリル酸 8部
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)12部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム3部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径が105nmであり、Tg=53℃、重量平均分子量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(2)が得られた。
<着色分散液(1)の調製>
カーボンブラック 50部
(モーガルL:キャボット製)
ノニオン性界面活性剤 5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、体積平均粒径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色分散剤(1)を調製した。
<着色分散液(2)の調製>
Cyan顔料B15 370部
ノニオン性界面活性剤 5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、体積平均粒径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色分散剤(2)を調製した。
<着色分散液(3)の調製>
Magenta顔料R122 70部
ノニオン性界面活性剤 5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、体積平均粒径が250nmである着色剤(Magenta顔料)粒子が分散された着色分散剤(3)を調製した。
<着色分散液(4)の調製>
Yellow顔料Y180 100部
ノニオン性界面活性剤 5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、体積平均粒径が250nmである着色剤(Yellow顔料)粒子が分散された着色分散剤(4)を調製した。
<離型剤分散液(1)>
パラフィンワックス 50部
(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃)
カチオン性界面活性剤 5部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液(1)を調製した。
<凝集粒子の調製>
樹脂分散液(1) 120部
樹脂分散液(2) 80部
着色剤分散液(1) 200部
離型分散液(1) 40部
カチオン性界面活性剤 1.5部
(サニゾールB50:花王(株)製)
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認したところ、体積平均粒径が約4.3μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記分散液に、樹脂含有微粒子分散液として樹脂分散液(1)を緩やかに60部追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察したところ、体積平均粒径が約5.3μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
<着色粒子の作成>
上記粒子分散液にアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)3部を追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中を密閉し、磁力シールを用いて攪拌しながら105℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、着色粒子を得た。
<着色粒子Kuroの生成>
着色剤分散液(1)を用いて上記手法にてSF1=128.5、体積平均粒径D50=5.8μmのKuroトナーを得た。
<着色粒子Cyanの生成>
着色剤分散液(2)を用いて上記手法にてSF1=130、体積平均粒径D50=5.6μmのCyanトナーを得た。
<着色粒子Magentaの生成>
着色剤分散液(3)を用いて上記手法にてSF1=132.5、体積平均粒径D50=5.5μmのMagentaトナーを得た。
<着色粒子Yellowの生成>
着色剤分散液(4)を用いて上記手法にてSF1=127、体積平均粒径D50=5.9μmのYellowトナーを得た。
<キャリヤの生成>
フェライト粒子(体積平均粒径:50μm) 100部
トルエン 14部
スチレン−メチルメタクリレート共重合体
(成分比:90/10、Mw80,000)
2部
カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリヤを得た。このキャリヤは、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1011Ωcmであった。
〔実施例1〕
上記着色粒子のKuro、Cyan、Magenta、Yellowトナーのそれぞれ100部に中空粒子(A)3部、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)1.2部をヘンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。富士ゼロックス製Docucolor1250改造機を用い、現像機に前記4色の現像剤を投入して、クリーニング性の評価を行った。クリーニング性の評価はPrint上の筋状の画質欠陥及び帯電ロールのトナー汚れにより判断した。低温低湿(10℃、15%RH)、中温中湿(23℃、55%RH)及び高温高湿(28℃、85%RH)のそれぞれの環境条件のもとフルカラーモードで1万枚の走行試験を行ったが、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生しなかった。また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Yellow)=0.18μm,D50dest(Yellow)=0.13μm,D50dest(Yellow)/D50ini(Yellow)=0.70,D50ini(Magenta)=0.19μm,D50dest(Magenta)=0.14μm,D50dest(Magenta)/D50ini(Magenta)=0.75,D50ini(Cyan)=0.18μm,D50dest(Cyan)=0.15μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.85,D50ini(Kuro)=0.18μm,D50dest(Kuro)=014μm,D50dest(Kuro)/D50ini(Kuro)=0.80)。
〔実施例2〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記中空粒子(B)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1.1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=0.2μm,D50dest(Cyan)=0.14μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.70)。
〔実施例3〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記中空粒子(C)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)を1部、平均粒子径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=1.9μm,D50dest(Cyan)=0.4μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.2)。
〔実施例4〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記中空粒子(D)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=3.9μm,D50dest(Cyan)=2.7μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.70)。
〔比較例1〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)を1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、1枚目からクリーニング不良が発生した。また、帯電ロールの汚れがひどく、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境程ではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=0.02μm,D50dest(Cyan)=0.02μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=1.00)。
〔比較例2〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、体積平均粒径100nmの疎水性シリカを3部、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)を1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、500枚でクリーニング不良が発生していた。また、帯電ロールの汚れがひどく、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境程ではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=0.3μm,D50dest(Cyan)=0.3μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=1.00)。
〔比較例3〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、体積平均粒径2μmのシリコーン樹脂微粒子を3部、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、500枚でクリーニング不良が発生していた。また、帯電ロールの汚れがひどく、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境程ではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=0.2μm,D50dest(Cyan)=0.2μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=1.00)。
〔比較例4〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、無機中空粒子(I)を3部、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間撹拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例1と同一の改造機に投入し、実施例1と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、500枚でクリーニング不良が発生していた。また、その際に感光体や帯電ロールの汚れがひどく、画質劣化も顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境ほどではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、同様に感光体や帯電ロールの汚れも認められ、画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=0.2μm,D50dest(Cyan)=0.04μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.18)。
以上の各実施例および比較例での結果を下記表1にまとめて示す。下記表1に示す結果の左欄は、クリーニング不良が発生するまでの枚数であり、右欄は、左欄の数値から、以下に示す評価基準にしたがって求めた、クリーニング性の評価結果である。
○:10000枚まで問題無し
△:5000〜10000枚でクリーニング不良発生
×:1000枚〜5000枚でクリーニング不良発生
××:1〜1000枚でクリーニング不良発生
Figure 2006227334
中空粒子を表面に有するトナーを用いた場合、環境によらず良好なクリーニング性を得ることができた。一方、中空粒子を有しないトナーの現像剤は、比較例3を除く比較例の結果のように、環境によらず良好なクリーニング特性を示すのは困難であった。
また各現像剤評価において1万枚複写後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、傷、汚染は軽微であった。一方、本発明の中空粒子を含有しない現像剤を用いた場合には、比較例1、2、3、4の現像剤を用いた場合においては、1万枚複写後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、傷がハッキリと確認できた。比較例4の感光体は、著しいトナー付着が見られた。
〔実施例5〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に潤滑剤含有中空粒子(E)3部、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)1.2部を、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。富士ゼロックス製Docucolor1250改造機を用い、現像機に現像剤を投入して、クリーニング性の評価を行った。クリーニング性の評価はPrint上の筋状の画質欠陥及び帯電ロールのトナー汚れにより判断した。低温低湿(10℃、15%RH)、中温中湿(23℃、55%RH)及び高温高湿(28℃、85%RH)のそれぞれの環境条件のもと2万枚の走行試験を行ったが、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生しなかった。また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=3.8μm,D50dest(Cyan)=3.1μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.8)。
〔実施例6〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記潤滑剤含有中空粒子(F)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1.1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=0.1μm,D50dest(Cyan)=0.06μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.70)。
〔実施例7〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記潤滑剤含有中空粒子(G)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=2μm,D50dest(Cyan)=0.6μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.30)。
〔実施例8〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、上記潤滑剤含有中空粒子(H)を3部、ヘンシェルミキサーにより周速32m/sで10分間ブレンドした後、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、いずれの環境条件においても画質上の問題は発生せず、また、帯電ロールの汚れも確認されず、良好であった(D50ini(Cyan)=2μm,D50dest(Cyan)=1.0μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.5)。
〔比較例5〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、体積平均粒径5μmのジンクステアレート微粒子を3部、平均粒子径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、平均粒子径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、1000枚でクリーニング不良が発生していた。また、帯電ロールの汚れがひどく、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境程ではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=4.8μm,D50dest(Cyan)=4.3μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.9)。
〔比較例6〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、体積平均粒径0.1μmの中空粒子(E)を3部、体積平均粒径5μmのジンクステアレート粒子1部、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリヤ100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿、中温中湿及び高温高湿のそれぞれの環境条件のもと2万枚の走行試験を行ったが、1万枚時点まではいずれの環境条件においても画質上の問題は発生しなかった。しかし、1万枚目以降から低温低湿環境ではクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境程ではないものの、同様に途中からクリーニング不良が発生し、帯電ロールの汚れも認められ、帯電むらによる画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=3.8μm,D50dest(Cyan)=3.1μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.8)。
〔比較例7〕
上記着色粒子のCyanトナー100部に、外添剤として、潤滑剤含有中空粒子(J)を3部、体積平均粒径12nmの疎水性シリカ(RY200、日本アエロジル社製)を1部、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1部を加え、周速20m/sで5分間ブレンドし、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、静電潜像現像用トナーを得た。キャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間撹拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。得られた現像剤を、実施例5と同一の改造機に投入し、実施例5と同一の条件でクリーニング性の評価を行った。その結果、低温低湿環境では、500枚でクリーニング不良が発生していた。また、その際に感光体や帯電ロールの汚れがひどく、画質劣化も顕著に発生した。常温常湿および高温高湿環境においても、低温低湿環境ほどではないものの、途中からクリーニング不良が発生し、同様に感光体や帯電ロールの汚れも認められ、画質劣化が顕著に発生した(D50ini(Cyan)=1.9μm,D50dest(Cyan)=0.29μm,D50dest(Cyan)/D50ini(Cyan)=0.15)。
以上の各実施例および比較例での結果を下記表2にまとめて示す。下記表2に示す結果の左欄は、クリーニング不良が発生するまでの枚数であり、右欄は、左欄の数値から、以下に示す評価基準にしたがって求めた、クリーニング性の評価結果である。
○:50000枚まで問題無し
△:10000〜40000枚でクリーニング不良発生
×:1000枚〜10000枚でクリーニング不良発生
××:1〜1000枚でクリーニング不良発生
Figure 2006227334
本発明で規定している潤滑剤含有粒子を表面に含有するトナーを用いた場合、環境によらず良好なクリーニング性を得ることができた。一方、潤滑剤含有粒子を有しないトナーの現像剤は、比較例5の結果のように、環境によらず良好なクリーニング特性を示すのは困難であった。また、比較例6のように潤滑剤を含有しない中空粒子を外添したトナーにおいては、ある程度のクリーニング性は得られるものの、長期安定性に改善の余地が見られた。比較例7のように本発明の規定から外れる潤滑剤含有中空粒子を有するトナーを用いた場合には、500枚目の時点から感光体や帯電ロールの汚れも確認できた。
また各現像剤評価において2万枚複写後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、傷、汚染は軽微であった。一方、本発明の潤滑剤含有中空粒子を含有しない現像剤を用いた場合には、比較例5、6、7の現像剤を用いた場合においては、2万枚複写後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、傷やトナー付着がはっきりと確認できた。
クリーニングブレードと像担持体との間に形成されるトナーダムの説明図を示す。 クリーニングブレードを有する画像形成装置の概略図を示す。 クリーニングブレードを有する他の画像形成装置の概略図を示す。
符号の説明
1 像担持体(感光体)、2 クリーニングブレード、3 クリーニングブレードの先端部分、 4 トナーダム、5 帯電手段(帯電器)、6 画像入力器(潜像形成手段)、7 現像器(現像手段)、8 転写器(転写手段)、9 クリーニング器(クリーニング手段)、10 被記録体(被転写体)、11 定着器(定着手段)、12 除電器(除電手段)、13 画像形成装置、15 電源、20 固形潤滑剤、21 クリーニングブラシ、23 画像形成装置。

Claims (5)

  1. 像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とし、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において使用される静電潜像現像用トナーであって、
    該静電潜像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、
    該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、
    該外添剤は、体積平均粒径100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子および/または空隙率40%〜80%でありかつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
    [数1]
    0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
    (ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
  2. 像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像とし、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において使用される静電潜像現像用トナーであって、
    該静電潜像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、
    該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、
    該外添剤は、体積平均粒径が100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有無機粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有有機粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
    [数2]
    0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
    (ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
  3. 請求項1または請求項2に記載の静電潜像現像用トナーとキャリアからなる静電潜像現像用現像剤。
  4. 像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像を形成し、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において、
    該トナーとして、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、該外添剤は、体積平均粒径100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たす静電潜像現像用トナーを使用することを特徴とする画像形成方法。
    [数3]
    0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
    (ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
  5. 像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤で現像してトナー像を形成し、該トナー像を転写した後、像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードで取り除くクリーニング工程を有する画像形成方法において、
    該トナーとして、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤からなり、
    該トナー粒子の体積平均粒径が2μm〜10μmであり、
    該外添剤は、体積平均粒径が100nm以上かつトナー粒子の体積平均粒径以下であり、空隙率40%〜80%の無機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有無機粒子および/または空隙率40%〜80%であり、かつゲル分率が60質量%以上の有機中空粒子に潤滑剤を内包させた潤滑剤含有有機粒子からなり、更に該外添剤が下記の条件を満たす静電潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
    [数4]
    0.2≦D50dest/D50ini≦0.85
    (ここで、D50iniは現像前のトナーにおいて、トナー粒子に付着する外添剤の体積平均粒径D50を表す。D50destは像担持体上の残留トナーをクリーニングブレードで取り除いた際、該クリーニングブレードの先端部分に存在する外添剤の体積平均粒径D50を表す。)
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