JP2006226043A - 制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の制震構造 - Google Patents

制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の制震構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 制震ダンパーの性能を十分に発揮させることができ、また、空間を遮ることなく設置でき、かつ、大がかりな補強工事等を不要として簡易に短い工期で既設建物にも制震ダンパーを設置可能な制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の制震構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 梁4によって接続される一対の柱3間に制震ダンパー6を設ける。制震ダンパー6を、振動エネルギーを吸収するダンパー本体7と、ダンパー本体7の端部を柱3に接続する制震ダンパー接続具8によって構成する。制震ダンパー接続具8を、柱3に取り付けられて、制震ダンパー本体7を、柱3から離間する向きに相対変位可能にして支持する支持台16と、支持台16とダンパー本体7との間に介装されて、支持台16とダンパー本体7との間隔の増加を許容しつつこの間隔の減少を規制する間隔保持装置17とを有する構成とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の耐震構造に関するものである。
従来より、構造物の耐震性を向上することが求められている。例えば、RC系建造物のうち、柱と梁との節点が剛に結合されたラーメン構造は、粘りがなく変形能力が小さいことから、地震発生時に損傷を受け易いという欠点を有しているので、損傷に対する居住者等の安全確保の観点から損傷を防止する対策を講じる必要がある。また、地震発生時に生ずる損傷としては、柱と梁との節点近傍に生ずるクラック等、比較的目につき易い損傷もあり、建造物の不動産価値を低下させることにもなる。したがって、安全確保のみならず不動産価値低減を防止する観点からも対策を講じる必要がある。
従来、この種のRC系建造物の地震対策としては、例えば、後記の特許文献1に記載されているように、柱と梁とで構成される架構内の上梁と下梁との層間変位を利用して振動エネルギーを吸収することにより、振動を減衰させて変形を抑える制震方法が採用されている。
特許文献1では、架構内に耐震装置用摩擦ダンパ(振動エネルギー吸収機構)を組み込み、この耐震装置用摩擦ダンパによって振動エネルギーを吸収することによって、RC系建造物の振動を減衰させて変形を抑えている。
特開2002−115418号公報(図14等)
しかしながら、この方法では、建造物の躯体に対する耐震装置用摩擦ダンパの接合強度によっては、その性能を期待できない場合が多い。
例えば、既設のRC系建造物の躯体に対して耐震装置用摩擦用ダンパを設置する場合、耐震装置用摩擦ダンパを躯体の骨材に対して直接接続することはできない。このため、耐震装置用摩擦ダンパは、一般に、コンクリート製の躯体に打ち込んだアンカーによって固定されるのであるが、このような接続形態では、十分な接続強度を得ることは困難であった。特に、コンクリートは引張力に対しては脆いので、躯体との接続部から相対的に離間する向きの力(すなわち耐震装置用摩擦ダンパを躯体から引き剥がす向きの力)に対して十分な接続強度を得ることは困難であった。
このように接続強度が低いと、耐震装置用摩擦ダンパに対して力が伝わりにくくなり、ダンパー作動による振動エネルギーの吸収が少なくなるので、耐震装置用摩擦ダンパの性能を十分に発揮することができない。
また、躯体と耐震装置用摩擦ダンパとの接続強度を十分に確保しようとすると、複雑な接続構造や大掛かりな接続構造を採用する必要があり、これに伴って接続構造が大型化してしまう。
このように接続構造が大型化すると、架構内に耐震装置用摩擦ダンパを設置することによって架構内の空間が遮られてしまうという問題がある。すなわち、耐震装置用摩擦ダンパによって柱間に形成されている空間が仕切られてしまい、空間を広いままの状態で使用することができないという不都合がある。その結果、建築物の内部空間の機能性や景観が損なわれることにもなる。
また、躯体と耐震装置用摩擦ダンパとの接続構造として、複雑な接続構造や大掛かりな接続構造を採用することで、耐震装置用摩擦ダンパの設置に手間がかかるため、工期が長期化してしまう。
なお、このような躯体と耐震装置用摩擦ダンパとの接続強度に由来する問題は、RC系建造物に限らず、例えば軸組工法を用いた木造建造物にもあてはまる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、制震ダンパーの性能を十分に発揮させることができ、また、空間を遮ることなく設置でき、かつ、大がかりな補強工事等を不要として簡易に短い工期で既設建物にも制震ダンパーを設置可能な制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の制震構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の制震ダンパー接続具、制震ダンパー、及び建造物の耐震構造は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる制震ダンパー接続具は、建造物の躯体に対して制震ダンパーを接続するための接続具であって、前記躯体に取り付けられて、前記制震ダンパーを、前記躯体から離間する向きに相対変位可能にして支持する支持台と、該支持台と前記制震ダンパーとの間に介装されて、前記支持台と前記制震ダンパーとの間隔の増加を許容しつつ該間隔の減少を規制する間隔保持装置とを有していることを特徴とする。
この制震ダンパー接続具では、支持台は、制震ダンパーを、建造物の躯体から離間する向きに相対変位可能にして支持する。
このため、この制震ダンパー接続具によって躯体に接続された制震ダンパーは、躯体に振動による変形が生じて、この変形に伴って躯体から離間する向きの力を受けた場合には、躯体及び支持台から離間する向きに容易に相対変位するので、支持台と躯体との接続部には、引張力が加わらないか、もしくはごく小さい引張力しか加わらない。
一方、このように支持台から離間する向きに制震ダンパーが変位すると、間隔保持装置によって支持台と制震ダンパーとの間隔の減少が規制されて、制震ダンパーと支持台との間のあそびが解消される。
これにより、制震ダンパーに、振動による躯体の変形に伴って躯体に近接する向きの力が作用した場合には、躯体からの力が制震ダンパー接続具を介して制震ダンパーに直ちに伝達されて制震ダンパーが作動し、振動エネルギーの吸収が迅速に行われる。
ここで、このように制震ダンパーに躯体に近接する向きの力が作用した場合には、支持台と躯体との接続部には、圧縮力が加わる。コンクリート製の躯体は、圧縮に対する強度が高く、圧縮力を受けても弾性変形しにくいので、躯体からの力が効果的に制震ダンパーに伝達されることとなり、制震ダンパーの制震能力を十分に発揮させることができる。
また、上記のように、支持台と躯体との接続部には、圧縮力は加わるものの、引張力はほとんど加わらないので、支持台と躯体との接続強度は従来よりも低くて済む。このため、制震ダンパー接続具と躯体との接続構造を簡素なものとすることができる。
ここで、この制震ダンパー接続具は、RC系構造物の躯体への制震ダンパーの接続に用いるほか、軸組工法を用いた木造構造物、他の構造物の躯体への制震ダンパーの接続に用いることができる。
また、この制震ダンパー接続具において、前記間隔保持装置が、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に対して先端を差し込まれる楔部材を有していてもよい。
このように構成される制震ダンパー接続具では、支持台は、楔部材を介して制震ダンパーを受けており、この楔部材によって支持台と制震ダンパーとの間隔の減少が規制されて、制震ダンパーと支持台との間のあそびが解消される。
この制震ダンパー接続具において、前記楔部材が、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に対して、上方から先端を差し込まれていてもよい。
このように構成される制震ダンパー接続具では、制震ダンパーが支持台から離間する向きに変位して、支持台と制震ダンパーとの間の隙間が広がると、楔部材がその自重によってこの隙間内に進入する。
これにより、支持台と制震ダンパーとの間隔の減少が規制されて、制震ダンパーと支持台との間のあそびが解消される。
ここで、この構成の制震ダンパー接続具には、楔部材を上方から押さえて支持台とダンパー本体との間からの脱落を防止する脱落防止装置が設けられていてもよい。
また、間隔保持装置は、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に先端が差し込まれた楔部材と、該楔部材を前記先端方向に向けて付勢する付勢部材とを有する構成とされていてもよい。
このように構成される制震ダンパー接続具では、支持台は、楔部材を介して制震ダンパーを受ける。また、楔部材は、付勢部材によって先端方向に向けて付勢(押圧)されている。
このため、制震ダンパーが支持台から離間する向きに変位して、支持台と制震ダンパーとの間の隙間が広がると、楔部材が付勢部材の付勢力によってこの隙間内に押し込まれる。
これにより、支持台と制震ダンパーとの間隔の減少が規制されて、制震ダンパーと支持台との間のあそびが解消される。
本発明にかかる制震ダンパーは、建造物の躯体に対して接続される制震ダンパーであって、振動エネルギーを吸収するダンパー本体と、該ダンパー本体を前記躯体に接続する制震ダンパー接続具とを有しており、該制震ダンパー接続具として、請求項1から3のいずれかに記載の制震ダンパー接続具が用いられていることを特徴とする。
このように構成される制震ダンパーでは、支持台は、ダンパー本体を、建造物の躯体から離間する向きに相対変位可能にして支持する構成とされている。
このため、躯体に振動による変形が生じて、この変形に伴って、ダンパー本体に躯体から離間する向きの力が加わった場合には、ダンパー本体が躯体及び支持台から離間する向きに容易に相対変位するので、支持台と躯体との接続部には、引張力が加わらないか、もしくは極小さい引張力しか加わらない。
一方、このように支持台から離間する向きにダンパー本体が変位すると、間隔保持装置によって支持台とダンパー本体との間隔の減少が規制されて、ダンパー本体と支持台との間のあそびが解消される。
これにより、ダンパー本体に、振動による躯体の変形に伴って躯体に近接する向きの力が作用した場合には、躯体からの力が制震ダンパー接続具を介してダンパー本体に直ちに伝達されてダンパー本体が作動し、振動エネルギーの吸収が迅速に行われる。
ここで、このようにダンパー本体に躯体に近接する向きの力が作用した場合には、支持台と躯体との接続部には、圧縮力が加わる。コンクリート製の躯体は、圧縮に対する強度が高く、圧縮力を受けても弾性変形しにくいので、躯体からの力が効果的にダンパー本体に伝達されることとなり、制震ダンパーの制震能力を十分に発揮させることができる。
また、上記のように、支持台と躯体との接続部には、圧縮力は加わるものの、引張力はほとんど加わらないので、支持台と躯体との接続強度は従来よりも低くて済む。このため、制震ダンパー接続具と躯体との接続構造を簡素なものとすることができる。
ここで、この制震ダンパーは、RC系構造物の躯体の制震に用いるほか、軸組工法を用いた木造構造物、他の構造物の躯体の制震に用いることができる。
この制震ダンパーにおいて、前記ダンパー本体が、座屈拘束型ダンパーとされていてもよい。
座屈拘束型ダンパーは、一般的な振動エネルギー吸収機構、例えば粘性減衰型ダンパー等に比べて、同じ規模であっても振動エネルギー吸収能力が高い。すなわち、座屈拘束型ダンパーは、要求される振動エネルギー吸収能力が同レベルである場合には、一般的な振動エネルギー吸収機構よりも小型のものを用いることができる。
本発明にかかる制震ダンパーでは、ダンパー本体が小型で済むので、設置スペースを低減して、建造物中の有効スペースをより広く取ることができる。
本発明にかかる建造物の耐震構造は、相互に連結される柱と梁とを備える建造物の制震構造であって、前記柱と梁とのうちのいずれか一方の、地震力により生じる曲げモーメントの方向が切り替わる軸方向の途中位置近傍に設けられるアームと、前記柱と梁とのうちの他方と前記アームとの間に取り付けられ、地震時に前記アームの変位と前記他方の柱または梁の変形による相対変位で作動する振動エネルギー吸収機構とを備えており、該振動エネルギー吸収機構として、請求項4または5に記載の制震ダンパーが用いられていることを特徴とする。
地震の発生によって柱または梁からなる建造物に水平地震力が作用すると、柱及び梁は、その接合部の直角度を保持して変形する。この時、柱及び梁に生ずる曲げモーメントは、その両端の節点において逆向きとなり、端部に向かうほど大きくなる。また、曲げモーメントは梁及び柱の軸方向の途中位置でゼロとなり、その位置で方向が切り替わるように作用する。また、その位置において変形角が最大となり、回転変位量も最大となる。
この建造物の耐震構造によれば、柱と梁とのうちのいずれか一方において曲げモーメントの方向が切り替わる位置またはその近傍に設けられたアームが、地震時の変形で大きく回転変位させられることを利用し、その回転変位と他方の柱または梁の変形による相対変位で振動エネルギー吸収機構を動かし、振動エネルギーを吸収することにより振動を効果的に抑制することが可能となる。また、振動エネルギー吸収機構によって、アームには回転変位を妨げる方向に力が作用し、その結果、アームが取り付けられている柱または梁に曲げモーメントが作用するが、アームはもともと曲げモーメントがほぼゼロの位置に設けられているので、梁に作用するトータルの曲げモーメントは小さく抑えられ、補強等を行う必要がない。
そして、この建造物の耐震構造では、振動エネルギー吸収機構として、振動エネルギーの吸収が迅速に行われ、制震能力の高い制震ダンパーを用いているので、耐震性能が優れている。
特に、請求項5記載の制震ダンパーは小型であるので、この制震ダンパーを振動エネルギー吸収機構として用いた場合には、建造物中の有効スペースを広く取ることができ、建造物中の機能性や景観を保つことができる。
ここで、この建造物の耐震構造は、RC系構造物に適用するほか、軸組工法を用いた木造構造物、他の構造物に適用することができる。
本発明の制震ダンパー接続具、制震ダンパー及び建造物の耐震構造によれば、建造物の躯体からの力を制震ダンパーに迅速かつ効果的に伝達することができるので、制震ダンパーの制震能力を十分に発揮させることができる。
また、制震ダンパー接続具と躯体との接続構造を簡素なものとすることができるので、接続構造が小型で済み、建造物内の空間を遮ることなく設置することが可能である。
さらに、接続構造が簡素であるので、躯体に対する制震ダンパーの取付けが容易となり、新設、既設を問わずに、短い工期で建造物に制震ダンパーを取り付けることができる。
以下に、本発明の一実施形態について、図1から図4を用いて説明する。
図1に、本発明にかかる建造物の耐震構造1を示す。本実施形態では、本発明を、柱3と梁4とを剛に接合したラーメン構造のRC系建造物2に適用した例を示す。
なお、ここでは、説明を簡略にするために、例えば、図1に示されるように、2本の柱3と梁4とからなるラーメン架構2に適用した場合について説明する。特に、本実施形態に係る耐震構造1は、図2に示されるように、水平方向の地震荷重Fが作用するラーメン架構に適用される。
本実施形態に係る耐震構造1は、図1に示されるように、梁4に設けられたアーム5と、該アーム5の先端と2本の柱3との間にそれぞれ配された制震ダンパー6(振動エネルギー吸収機構)とを備えている。ここで、アーム5は、梁4の下面から鉛直下方に片持ち梁状に延びる部材である。
水平方向の地震荷重Fが作用した場合に、ラーメン架構2には曲げモーメントが作用する。梁4に作用する曲げモーメントは、梁4の軸方向の途中位置Aにおいてゼロになりその両側で反対向きに作用する。曲げモーメントの大きさは長手方向に直線的に変化し梁4の両端において大きくなっている。
本実施形態に係る耐震構造1は、梁4の曲げモーメントがほぼゼロになる位置Aに、アーム5を固定している。この位置Aは、言い換えれば、梁4の軸方向に沿って曲げモーメントの方向が切り替わる位置でもあり、図2に示す梁4の変形の変曲点となる。この位置Aは、計算により求めることができるとともに、既設建造物の場合には設計計算書により知ることができる。
制震ダンパー6は、振動エネルギーを吸収するダンパー本体7と、ダンパー本体7の端部を柱3またはアーム5に対して接続する制震ダンパー接続具8とを有している。
ダンパー本体7としては、例えば粘弾性体の粘性を利用した粘弾性ダンパーや、オイルダンパー等の粘性減衰型ダンパー、鋼材の塑性や摩擦等を利用した履歴減衰型ダンパー等が用いられる。
本実施形態では、ダンパー本体7として、履歴減衰型ダンパーの一種である座屈拘束型ダンパーが用いられている。具体的には、ダンパー本体7は、図3(a)の縦断面図に示すように、低降伏点材料からなり一端を制震ダンパー接続具8に取り付けられ他端をアーム5に取り付けられる芯材11と、芯材11よりも高降伏点の材料製で芯材11の中央部を覆う補剛フレーム12とを有している。本実施形態では、芯材11は断面視略長方形をなす棒状の部材とされており、その一端側には、図3(b)の平断面図に示すように、降伏荷重や降伏箇所を調整するための断面縮小部11’が設けられている。また、補剛フレーム12は、内部空間の寸法が芯材11の外形寸法よりもわずかに大きい中空四角柱形状とされている。
このダンパー本体7は、芯材11の端部からの力で断面縮小部11’を降伏させ、塑性変形させることによって振動エネルギーを吸収するものである。補剛フレーム12は、芯材11に圧縮力が加わった場合の芯材11の座屈変形を拘束するもので、ダンパー本体7の圧縮耐力を引張耐力と同等にするためのものである。
制震ダンパー接続具8は、RC系建造物2の柱3に取り付けられて、制震ダンパー本体7を、柱3から離間する向きに相対変位可能にして支持する支持台16と、支持台16とダンパー本体7との間に介装されて、支持台16とダンパー本体7との間隔の増加を許容しつつこの間隔の減少を規制する間隔保持装置17とを有している。
支持台16は、柱3との接続部をなす基部21と、基部21に対してダンパー本体7側に離間して配置されてダンパー本体7の芯材11を受ける支持部22とを有している。
基部21は、柱3に対してグラウトGによって接着されるとともにさらにアンカーボルトBによって柱3に固定されている。
基部21においてダンパー本体7側には、上端から下端に向かうにつれてダンパー本体7側に張り出す傾斜面21aが設けられている。
支持部22は、上面22aが略水平面とされており、この上面22aに、ダンパー本体7の芯材11の端部が載置されるようになっている。
支持部22の上方には、クランププレート23がボルト固定されており、芯材11は、端部を支持部22とクランププレート23との間に挟み込まれた状態にして支持部22に固定されている。ここで、芯材11の端部は、支持部22に対して軸線方向のあそびをもって設けられており、芯材11は、基部21から離間する方向に相対変位可能とされている。
また、支持部22は、基部21に対してダンパー本体7側に離間した位置に配置されており、図4に示すように、基部21に対して板状のステー24を介して接続されている。
また、このステー24は、基部21と支持部22との間に挿入される楔部材26(後述)を側方から支持しており、これによって制震ダンパー接続具8からの楔部材26の脱落が防止されている。
間隔保持装置17は、支持台16と制震ダンパー6の芯材11の先端との間に、上方から先端が差し込まれた楔部材26を有している。
楔部材26は、基部21側を向く面が基部21aの傾斜面21aを受ける第一受け面26aとされており、芯材11側を向く面は芯材11の端面11aを受ける第二受け面26bとされている。ここで、第一、第二受け面26a,26bとがなす角度は、基部21aの傾斜面21aと芯材11の端面11aとのなす角度と略同じ角度(但し傾斜方向は逆向き)とされており、第一受け面26aは傾斜面21aに、第二受け面26bは端面11aに、それぞれ面接触するようになっている。
また、間隔保持装置17には、楔部材26を先端方向に向けて付勢(押圧)する付勢部材27が設けられている。本実施形態では、付勢部材27は、梁4の下面4aと楔部材26の上端との間に設けられたコイルスプリングによって構成されている。
このように構成される本実施形態の耐震構造1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る耐震構造1によれば、地震の発生により地震荷重Fが作用した場合には、図2に示されるように主として梁4が鉛直面内において変形する。この梁4には鉛直下方に延びるアーム5が固定されているので、このアーム5も梁4の変形によって鉛直面内において回転変位させられる。
この場合において、梁4に作用する曲げモーメントが梁4の軸方向に沿って切り替わる位置Aは、梁4の曲率の符号が変化する変曲点であり、水平方向に対する傾斜角度が最も大きくなる。したがって、その位置Aに取り付けられているアーム5は、その位置Aにおいて梁4に直交する水平な軸線回りに回転変位させられて大きく傾斜させられることになる。
アーム5の先端には制震ダンパー6の一端が取り付けられているので、アーム5が回転変位してアーム5の先端が移動させられると、制震ダンパー6のダンパー接続具8間の距離が変化し、制震ダンパー6の芯材11が圧縮される結果、芯材11の塑性変形によって振動のエネルギーが吸収されて、RC系建造物2が制震されることになる。ここで、後述するように、ダンパー接続具8間の距離が広がった場合には、制震ダンパー6の芯材11にはほとんど引張力が作用しない。
本実施形態に係る制震構造1によれば、地震荷重Fによる梁4の変形をレバー5の回転変位として取り出すとともに、その回転変位で左右の制震ダンパー6を交互に圧縮させることにより振動エネルギーを吸収することができる。この場合において、レバー5の梁4への取り付け位置Aには、制震ダンパー6から受ける反力とレバー5の長さとに応じた曲げモーメントが作用することになるが、上述したように、この位置Aは、地震による曲げモーメントがゼロになる位置であるため、レバー5から曲げモーメントを受けたとしても全体として過大な曲げモーメントになることはない。レバー5の長さを長くすれば変位量がより増幅されるので、より効果的に制震することが可能となるが、さほど長くしなくても十分な効果が得られる。
したがって、レバー5が短くてすむので、梁4に加えられる曲げモーメントを小さくすることができる。その結果、梁4を補強部材等によって補強する必要がない。すなわち、梁4の補強工事等を不要として簡易に取り付けることができるので、既設建造物にも短い工期で、簡易に設置できるという効果がある。
また、本実施形態に係る制震構造1によれば、図1に示されるように、制震ダンパー6を梁4に沿わせて配置することができる。したがって、天井裏や床下等の邪魔にならない部分に設置でき、室内空間の機能性および景観を確保することができる。また、制震ダンパー6をピン結合により柱3およびレバー5に取り付けたので、接続部に生ずる曲げモーメントを抑制することができるという効果もある。
一方、制震ダンパー6を床下または床上等、作業員の手の届く範囲内に設置した場合には、点検やメンテナンス作業が容易となる。
さらに、本実施形態に係る制震構造1によれば、想定を超える地震により、柱3と梁4との結合部が剛結合からピン構造化しても、その回転による角度変化で制震ダンパー6が作動させられるので、制震機能が失われることがないという利点もある。
以下、制震ダンパー6の具体的な作用について詳細に説明する。
制震ダンパー6を構成するダンパー接続具8は、前記のように、ダンパー本体7を、RC系建造物2の柱3から離間する向きに相対変位可能にして支持する構成とされている。
このため、RC系建造物2に振動による変形が生じて、この変形に伴って、ダンパー本体7に柱3から離間する向きの力が加わった場合には、ダンパー本体7が柱3及び支持台16から離間する向きに容易に相対変位するので、支持台16と柱3との接続部には、引張力が加わらないか、もしくは極小さい引張力しか加わらない。
一方、このように支持台16から離間する向きにダンパー本体7が変位すると、間隔保持装置17によって支持台16とダンパー本体7との間隔の減少が規制されて、ダンパー本体7と支持台16との間のあそびが解消される。
具体的には、ダンパー本体7が支持台16から離間する向きに変位して、支持台16とダンパー本体7との間の隙間が広がると、間隔保持装置17を構成する楔部材26が、その自重及び付勢部材27の付勢力によってこの隙間内に押し込まれて、ダンパー7と支持台16との間のあそびが解消される。
これにより、ダンパー本体7に、振動によるRC系建造物2の変形に伴って柱3に近接する向きの力が作用した場合には、RC系建造物2からの力が制震ダンパー接続具8を介してダンパー本体7に直ちに伝達されてダンパー本体7が作動し、振動エネルギーの吸収が迅速に行われる。
ここで、このようにダンパー本体7に柱3に近接する向きの力が作用した場合には、支持台16と柱3との接続部には、圧縮力が加わる。コンクリート製の柱3は、圧縮に対する強度が高く、圧縮力を受けても弾性変形しにくいので、RC系建造物2からの力が効果的にダンパー本体7に伝達されることとなり、制震ダンパー6の制震能力を十分に発揮させることができる。
また、上記のように、支持台16と柱3との接続部には、圧縮力は加わるものの、引張力はほとんど加わらないので、支持台16と柱3との接続強度は従来よりも低くて済む。このため、制震ダンパー接続具8と柱3との接続構造を簡素なものとすることができる。
また、このように制震ダンパー接続具8と柱3との接続構造を簡素なものとすることができるので、接続構造が小型で済み、RC系建造物2内の空間を遮ることなく設置することが可能である。本実施形態では、ダンパー本体7として、座屈拘束型ダンパーを用いており、ダンパー本体7が小型で済むので、RC系建造物2内の有効スペースをより広く取ることができる。
また、柱3に対する制震ダンパー6の取付けが容易となり、新設、既設を問わずに、短い工期でRC系建造物2に制震ダンパー6を取り付けることができる。
また本実施形態では、付勢部材27にコイルスプリングを適用した例を示したが、これに限られることなく、皿ばねや板ばね、ゴムなどの弾性体の弾性力を付勢力として利用する部材を用いてもよい。また、付勢部材27として楔部材26にウェイトを取り付けてもよい。この場合には、このウェイトの重みが付勢力として楔部材27の押し下げに作用する。
ここで、本実施形態では、本発明にかかる建造物の耐震構造を、RC系構造物に適用した例を示したが、これに限られることなく、本発明にかかる建造物の耐震構造は、例えば軸組工法を用いた木造構造物、他の構造物に適用することができる。
また、本実施形態では、一対の柱3間にまたがる梁4にアーム5を設けて、アーム5と各柱3との間にそれぞれ制震ダンパー6を設けた例を示したが、これに限られることなく、上下一対の梁4間にまたがる柱3の軸方向の途中位置にアーム5を設けて、このアーム5と各梁4との間にそれぞれ制震ダンパー6を設けてもよい。
また、本発明にかかる建造物の耐震構造は、図5に示す建造物の耐震構造51や、図6に示す耐震構造52のように、上下の梁4間に筋交い状に制震ダンパー6を設置して、これら柱3と梁4とによって構成される架構の変形を防止する構成としてもよい。
図5に示す建造物の耐震構造51は、一対の柱3と下側の梁4との接続部から上側の梁4において各柱3間の中間位置との間にそれぞれ制震ダンパー6を設けたものである。
この構成では、下側の梁4の中間部近傍にスペースを確保することができる。
図6に示す建造物の耐震構造52は、一方の柱3と上側の梁4との接続部から他方の柱3と下側の梁4との接続部にかけて制震ダンパー6を設け、さらにこの制震ダンパー6に対して交差するようにして、一方の柱3と下側の梁4との接続部から他方の柱3と上側の梁4との接続部にかけて制震ダンパー6を設けた例を示している。
本発明の一実施形態にかかる建造物の耐震構造を示す図である。 図1の耐震構造が適用されるラーメン架構の変形モードを示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる制震ダンパーの構成を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は平断面図である。 本発明の一実施形態にかかる制震ダンパーの、制震ダンパー接続具の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる建造物の耐震構造の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる建造物の耐震構造の他の例を示す図である。
符号の説明
1 RC系建造物の耐震構造
2 RC系建造物
3 柱(躯体)
4 梁(躯体)
5 アーム
6 制震ダンパー
7 ダンパー本体(振動エネルギー吸収機構)
8 制震ダンパー接続具
16 支持台
17 間隔保持装置
26 楔部材
27 付勢部材
51,52 建造物の耐震構造

Claims (7)

  1. 建造物の躯体に対して制震ダンパーを接続するための接続具であって、
    前記躯体に取り付けられて、前記制震ダンパーを、前記躯体から離間する向きに相対変位可能にして支持する支持台と、
    該支持台と前記制震ダンパーとの間に介装されて、前記支持台と前記制震ダンパーとの間隔の増加を許容しつつ該間隔の減少を規制する間隔保持装置とを有していることを特徴とする制震ダンパー接続具。
  2. 前記間隔保持装置が、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に対して先端を差し込まれる楔部材を有していることを特徴とする請求項1記載の制震ダンパー接続具。
  3. 前記楔部材が、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に対して、上方から先端を差し込まれていることを特徴とする請求項2記載の制震ダンパー接続具。
  4. 前記間隔保持装置が、前記支持台と前記制震ダンパーとの間に先端が差し込まれた楔部材と、
    該楔部材を前記先端方向に向けて付勢する付勢部材とを有していることを特徴とする請求項1記載の制震ダンパー接続具。
  5. 建造物の躯体に対して接続される制震ダンパーであって、
    振動エネルギーを吸収するダンパー本体と、
    該ダンパー本体を前記躯体に接続する制震ダンパー接続具とを有しており、
    該制震ダンパー接続具として、請求項1から4のいずれかに記載の制震ダンパー接続具が用いられていることを特徴とする制震ダンパー。
  6. 前記ダンパー本体が、座屈拘束型ダンパーとされていることを特徴とする請求項5記載の制震ダンパー。
  7. 相互に連結される柱と梁とを備える建造物の制震構造であって、
    前記柱と梁とのうちのいずれか一方の、地震力により生じる曲げモーメントの方向が切り替わる軸方向の途中位置近傍に設けられるアームと、
    前記柱と梁とのうちの他方と前記アームとの間に取り付けられ、地震時に前記アームの変位と前記他方の柱または梁の変形による相対変位で作動する振動エネルギー吸収機構とを備えており、
    該振動エネルギー吸収機構として、請求項5または6に記載の制震ダンパーが用いられていることを特徴とする建造物の制震構造。
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