JP2006225497A - 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用 - Google Patents

赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用 Download PDF

Info

Publication number
JP2006225497A
JP2006225497A JP2005040277A JP2005040277A JP2006225497A JP 2006225497 A JP2006225497 A JP 2006225497A JP 2005040277 A JP2005040277 A JP 2005040277A JP 2005040277 A JP2005040277 A JP 2005040277A JP 2006225497 A JP2006225497 A JP 2006225497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrogen atom
disperse dye
carbon atoms
red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005040277A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4617914B2 (ja
Inventor
Satoyuki Araki
聰之 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2005040277A priority Critical patent/JP4617914B2/ja
Publication of JP2006225497A publication Critical patent/JP2006225497A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4617914B2 publication Critical patent/JP4617914B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 疎水性繊維材料の三原色着色時に併用される黄色分散染料や青色分散染料との相容性が良好である赤色系分散染料組成物の提供。
【解決手段】 化合物(I)と化合物(II)を含むことを特徴とする赤色系分散染料組成物。
Figure 2006225497

(I)
Figure 2006225497

(II)
[式中、X、Xは水素、塩素等、Xは水素、メチル、アセチルアミノ等、R、Rはアルキル、シアノエチル等、Yはヒドロキシル、p−トルエンスルホニルアミノ、Yは水素、メチル基等、Yは水素、メトキシ、ベンゼンスルホニルオキシ等を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、疎水性繊維材料を着色する際に有用な赤色系分散染料組成物、及び該組成物の疎水性繊維材料への適用に関するものである。
疎水性繊維材料を赤色に着色する際の分散染料としては、下式(I)で示される化合物が公知である(下記特許文献1を参照)。また、下式(II)で示される化合物が公知である(下記特許文献2を参照)。
特開昭62−59148号公報 特開昭61−30550号公報
式(I)で示される化合物を中濃色用三原色の赤色系分散染料として用いて、疎水性繊維材料を吸尽染色すると、得られた着色物の耐光堅牢度が満足できる水準ではなかった。 また、式(I)で示される化合物が、上記の吸尽染色時に高温で凝集してしまうという問題があった。一方、式(II)で示される化合物は得られた着色物の耐光堅牢度が良好であるが、昇華堅牢度が満足できる水準ではなく、着色物のカラーバリュー(色濃度)が低かった。
さらに、中濃色用三原色の吸尽染色時に、式(I)で示される化合物を赤色系分散染料として疎水性繊維材料に適用すると、通常、併用される黄色分散染料や青色分散染料との相容性(各色染料における染着速度の揃い具合)が悪いという問題があった。
本発明の目的は、疎水性繊維材料の三原色着色時に通常併用される黄色分散染料や青色分散染料との相容性が良好であり、高温染色時に分散染料が凝集しにくく、得られた着色物の耐光堅牢度と昇華堅牢度のバランスが良好である赤色系分散染料組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、特定の分散染料同士を配合することによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下式(I)で示される化合物の1種以上の95〜5重量%と、下式(II)で示される化合物の1種以上の5〜95重量%とを含むことを特徴とする赤色系分散染料組成物を提供するものである。また、本発明は、上記の赤色系分散染料組成物と黄色分散染料と青色分散染料を用いることを特徴とする疎水性繊維材料の着色方法を提供するものである。
Figure 2006225497
(I)
[式中、Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、エトキシカルボニル基又はメタンスルホニル基である。Xは水素原子、塩素原子又は臭素原子である。但し、Xがニトロ基であるときにXは水素原子である。Xは水素原子、メチル基、アセチルアミノ基又はベンゾイルアミノ基である。R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜5の直鎖状アルキル基{該直鎖状アルキル基において、末端メチル基における1個の水素原子は、1個のフェニル基で置換されていてもよい}、シアノエチル基、フェノキシエチル基、ベンゾイルオキシエチル基、アルキルカルボニルオキシエチル基{該アルキルカルボニルオキシエチル基におけるアルキルは、炭素数1〜4のアルキルである}又はアルコキシカルボニルアルキル基である{該アルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシは、メトキシ又はエトキシであり、アルキルはメチル又はエチルである}。]
Figure 2006225497
(II)
[式中、Yはヒドロキシル基又はp−トルエンスルホニルアミノ基である。Yは水素原子又はメチル基である。Yは水素原子、臭素原子、メトキシ基、ヒドロキシル基、ベンゼンスルホニルオキシ基、炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基又はフェノキシ基である。
但し、上記のベンゼンスルホニルオキシ基において、ベンゼン環における1個の水素原子はメトキシ基及びエトキシ基からなる群より選ばれる1個の置換基で置換されていてもよい。また、上記の直鎖状アルコキシ基において、末端のメチル基における水素原子は、フェノキシ基、ヒドロキシル基、ベンゾイルオキシ基、4−アミノベンゾイルオキシ基及びプロピオニルオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。さらに上記のフェノキシ基における水素原子の1又は2個は、臭素原子、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基、ヒドロキシル基、HO−C−S−基、−SONH−C−OC基及びアルコキシカルボニルエチル基(該アルコキシカルボニルエチル基におけるアルコキシは炭素数1〜2のアルコキシである)からなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されていてもよい。そして、上記の炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基において、末端メチル基における1個の水素原子は、フェニル基、フェノキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びアセチル基からなる群より選ばれる1個の置換基で置換されていてもよい。
本発明の赤色系分散染料組成物は、黄色分散染料や青色分散染料と配合して三原色用の分散染料組成物とした際に、相容性に優れ、高温染色時における分散染料の凝集がなく、また、耐光堅牢度及び昇華堅牢度の優れた着色物が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
式(I)におけるXは水素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、エトキシカルボニル基又はメタンスルホニル基である。Xは水素原子、塩素原子又は臭素原子である。但し、Xがニトロ基であるとき、Xは水素原子である。Xは水素原子、メチル基、アセチルアミノ基又はベンゾイルアミノ基である。R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜5の直鎖状アルキル基、シアノエチル基、フェノキシエチル基、ベンゾイルオキシエチル基、アルキルカルボニルオキシエチル基又はアルコキシカルボニルアルキル基である。
及びRが炭素数1〜5の直鎖状アルキル基である場合、該アルキル基において末端のメチル基における1個の水素原子は1個のフェニル基で置換されていてもよい。
及びRがアルキルカルボニルオキシエチル基である場合、該アルキルカルボニルオキシエチル基におけるアルキルは炭素数1〜4のアルキルである。
及びRがアルコキシカルボニルアルキル基である場合、該アルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシは、メトキシ又はエトキシであり、アルキルはメチル又はエチルである。
式(I)で示される化合物としては、例えば下式(III)〜(XI)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2006225497
(III)
Figure 2006225497
(IV)
Figure 2006225497
(V)
Figure 2006225497
(VI)
Figure 2006225497
(VII)
Figure 2006225497
(VIII)
Figure 2006225497
(IX)
Figure 2006225497
(X)
Figure 2006225497
(XI)
式(II)において、Yはヒドロキシル基又はp−トルエンスルホニルアミノ基である。Yは水素原子又はメチル基である。Yは水素原子、臭素原子、メトキシ基、ヒドロキシル基、ベンゼンスルホニルオキシ基、炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基又はフェノキシ基である。Yがベンゼンスルホニルオキシ基である場合、該基におけるベンゼン環の1個の水素原子は、メトキシ基及びエトキシ基からなる群より選ばれる置換基の1個で置換されていてもよい。Yが炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基である場合、該基における末端のメチル基における水素原子は、フェノキシ基、ヒドロキシル基、ベンゾイルオキシ基、4−アミノベンゾイルオキシ基及びプロピオニルオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。
で示される直鎖状アルコキシ基としては、上記の置換基で置換されていてもよい炭素数2〜6のアルコキシ基が特に好ましい。Yがフェノキシ基である場合、該フェノキシ基における水素原子の1〜2個は、臭素原子、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基、ヒドロキシル基、HO−C−S−基、−SO−NH−C−OC基及びアルコキシカルボニルエチル基から選ばれる1〜2個の置換基で置換されていてもよい。また、フェノキシ基における水素原子が炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基で置換されている場合、該アルコキシ基における末端メチル基の水素原子は、フェニル基、フェノキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びアセチル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。さらに、フェノキシ基における水素原子がアルコキシカルボニルエチル基で置換されている場合、該アルコキシカルボニルエチル基におけるアルコキシは、炭素数1又は2のアルコキシである。
式(II)で示される化合物としては、例えば下式(XII)〜(XXI)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2006225497
(XII)
Figure 2006225497
(XIII)
Figure 2006225497
(XIV)
Figure 2006225497
(XV)
Figure 2006225497
(XVI)
Figure 2006225497
(XVII)
Figure 2006225497
(XVIII)
Figure 2006225497
(XIX)
Figure 2006225497
(XX)
Figure 2006225497
(XXI)
本発明における赤色系分散染料組成物は、化合物(I)の1種以上と化合物(II)の1種以上とを含む分散染料組成物である。化合物(I)と化合物(II)の比率は重量%で表すと、(95〜5):(5〜95)である。
本発明の赤色系分散染料組成物は、化合物(I)の1種以上と化合物(II)の1種以上を混合することにより得られる。混合方法としては特に限定されないが、後述する分散剤でそれぞれ個別に分散処理した後に、該分散化された分散染料を混合してもよい。また、上記分散処理で得られた分散染料を染色浴中で混合してもよい。
化合物(I)及び(II)の分散化は、例えば、水性媒体中で分散剤の存在下にサンドミルを使用して行うことができる。分散剤としては、アニオン界面活性剤が用いられる。アニオン界面活性剤としては、例えばナフタリンスルホン酸のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸やクレゾール・シェーファー酸のホルマリン縮合物等が挙げられる。分散化処理は、上記のアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤を併用してもよい。ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル類やポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。
得られた分散液は、液体のままで用いてもよいし、上記の分散液を噴霧乾燥等により乾燥して得た粉体又は顆粒状として用いてもよい。
また、本発明の分散染料組成物は、性能を損なわない範囲で、上記の化合物(I)及び(II)以外の分散染料化合物、例えば、アゾベンゼン系分散染料やアントラキノン系分散染料等の公知の分散染料と混合して、色相の調整を行ってもよい。
調色に好適な染料としては、例えばカラーインデックス ジェネリックネーム ディスパースの分類に属するイエロー54、イエロー64、イエロー114、イエロー116、イエロー119、イエロー122、イエロー149、イエロー163、イエロー198、イエロー211、イエロー226、イエロー227、イエロー23、イエロー231、イエロー33、イエロー42、イエロー49、イエロー58、イエロー60、イエロー66、イエロー71、イエロー79、イエロー86、イエロー9、イエロー90、イエロー93、オレンジ25、オレンジ29、オレンジ30、オレンジ31、オレンジ32、オレンジ37、オレンジ45、オレンジ56、オレンジ61、オレンジ76、オレンジ96、オレンジ97、オレンジ118、ブルー56、ブルー60やブルー79:1等を挙げることができる。
さらに、本発明の赤色系分散染料組成物は、色相調整用の上記分散染料化合物以外に、上記ノニオン界面活性剤等の分散剤、増量剤、pH調整剤、分散均染剤、ビルダー、染色助剤、沸点が100℃以上である有機溶剤、樹脂バインダー等を含有することができる。
本発明の赤色系分散染料組成物は、ポリエステル、トリアセテート、ジアセテートやポリアミド等の疎水性繊維材料を染色又は捺染する分散染料として有用である。
上記の疎水性繊維材料を染色するにあたっては、本発明の赤色系分散染料組成物を水性媒体中に分散させた染色浴に、必要に応じて、pH調整剤、分散均染剤等を加えた後、疎水性繊維材料をこの染色浴に浸漬して、例えば、ポリエステル繊維の場合は、加圧下で通常100℃以上、好ましくは105〜140℃で15〜60分間染色する。この染色時間は、染着の状態により短縮又は延長することができる。
また、本発明の赤色系分散染料組成物を用いて前記の疎水性繊維材料を染色するにあたっては、o−フェニルフェノールやメチルナフタレン等のキャリアーの存在下で、例えば水を沸騰させた状態で染色することもできる。さらに、本発明の赤色系分散染料組成物を用いて疎水性繊維材料をパディング染色する場合は、上述した方法で調製した染料分散液を布にパディングした後、100℃以上の温度でスチーミングや乾熱処理をすることもできる。
捺染の場合は、染料分散液を適当な糊剤と共に練り合わせ、これを布に印捺乾燥した後、スチーミング又は乾熱処理を行う。また、インクジェット方式によって捺染することもできる。
本発明の着色方法に適用される疎水性繊維材料としては、トリアセテート繊維やジアセテート繊維等のアセテート繊維;ポリアミド繊維;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、又は1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンとテレフタル酸との重縮合物等のポリエステル繊維類等が挙げられる。
本発明の着色方法に適用される疎水性繊維材料としては、上記例示の繊維の混紡品又は交織品も挙げられる。この混紡品又は交織品としては、上記例示の繊維同士の混紡品や交織品、前記例示以外のセルロース繊維、羊毛又は絹との混紡品や交織品等が挙げられる。
本発明の着色方法(捺染方法も含む)に適用される疎水性繊維材料としては、特にポリエステル繊維材料が好ましい。
本発明の着色方法に適用される疎水性繊維材料としては、新合繊材料も挙げられる。該新合繊は、例えば糸の形態である場合は0.3デニールよりも大きく、且つ1デニール以下のファインデニールファイバー糸、0.3デニール以下のウルトラマイクロファイバー糸、異型断面糸や異収縮混紡糸等が挙げられる。これらの糸はフィラメント状であってもよく、また、二酸化チタン等を含む艶消し加工糸等のように、各種の加工や改質が施された糸であってもよい。さらに、新合繊としては、前述した繊維の混紡品又は交織品も挙げられる。この混紡品又は交織品としては、上記例示の繊維同士の混紡品や交織品、前記例示以外のセルロース繊維、羊毛又は絹との混紡品や交織品等が挙げられる。
本発明の着色方法において、併用される黄色分散染料や青色分散染料としては、例えば、モノアゾ、ビスアゾやナフタレンアゾを含むベンゼンアゾ系;チアゾールアゾ、ベンゾチアゾールアゾ、ピリジンアゾ、イミダゾールアゾやチオフェンアゾ等の複素環アゾ系;アントラキノン系等の染料群から選択することができる。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。例中、部及び%は、それぞれ重量部及び重量%である。
実施例1〜4及び比較例1〜2
1)赤色系分散染料組成物の調製
上式(III)、(XII)、(XIII)、(XIV)及び(XV)で示される化合物の1gを、それぞれ個別に、ナフタレンスルホン酸ソーダとホルマリンとの縮合物3gと共に6gの水中で微粒子化し、スプレー乾燥して赤色系分散染料組成物を各々得た。これらの赤色系分散染料組成物を表1に記載の比率で配合し、赤色分散染料を得た。
2)配合染色試験(三原色適性の確認)
i)市販の黄色分散染料(Disperse Orange 30)の0.05gと、市販の青色分散染料(Disperse Blue 257)の0.05gと、上記1)項で調製した赤色系分散染料の0.04gとを表1記載の割合で混合し、次いで、得られた混合物とイオネットRAP-1170(商品名:三洋化成(株)製)の0.27gを水に均一に分散させた。得られた分散液に酢酸0.045gと酢酸ソーダ0.18gを添加して180mlの染浴とする。この操作を繰り返して、合計7つの同じ染浴を作製した。
ii)上記の各染浴にテトロントロピカル[商品名:東レ(株)製のポリエステル繊維織物]5gを染浴に投入し、毎分1℃の速度で60℃〜130℃まで昇温後、130℃で30分間保温して染色を行った。上記の昇温工程において、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃及び130℃の各温度に到達した時に、これら6つの染浴からテトロントロピカルを抜き取り水洗した。残り1つの染浴において、130℃に到達後、さらに同温度で30分保温して得たテトロントロピカルを抜き取り、水洗した。これらの7枚のテトロントロピカルを、それぞれ還元洗浄と乾燥を行って、番号1〜7の染色布を得た(130℃で30分保温して染色後、洗浄及び乾燥して得られた染色布を番号7とする)。
3)相容性の評価
上述した番号1〜7の染色布を順に並べて、染色布表面の色相の変化を目視し(黄色染料、赤色染料及び青色染料の混合割合の変化を観察するものであり、色濃度の変化を観察するものではない)、黄色染料、赤色染料及び青色染料の相容性を評価した。
○:番号7の染色布とほぼ同色相で、濃度のみが変化している
△:番号7の染色布と色相が多少異なるが、ほぼ同系統の色相で変化している
×:番号7の染色布と全く異なる色相の抜き取り布が存在する
4)高温凝集性の評価
下表1に記載した赤色系分散染料組成物の0.9gとイオネットRAP-1170(商品名:三洋化成(株)製)の0.27gを水に均一に分散させた後、得られた分散液に酢酸0.045gと酢酸ソーダ0.18gを添加して、180mlの水溶液を作製した。この水溶液をそのまま130℃で60分加熱処理した後、冷水を用いて40℃以下まで急激に冷却した。次いで、濾紙をセットした濾過器を用いて水流ポンプにより減圧濾過した。濾紙上の残渣量を目視により、次の基準で判定した。
○:残渣がないもの
△:残渣が少量であるもの
×:残渣が多量であるもの
表1に記載した赤色系分散染料組成物を用いて染色したときの各色染料における相容性と、得られた赤色の染色布の堅牢度試験結果を表2にまとめた。表2のように、実施例1〜4の本発明組成物はいずれも相容性が良好であり、得られた赤色染色布の耐光堅牢度及び昇華堅牢度が良好であった。一方、比較例1〜2については、実用上問題が生じることが予見される結果であった。
Figure 2006225497
*・・化合物(XII)、(XIII)、(XIV)及び(XV)は、化合物(II)に包含される。
Figure 2006225497
本発明の赤色系分散染料組成物は、ポリエステル等の疎水性繊維材料を染色する際に有用である。

Claims (9)

  1. 下式(I)で示される化合物の1種以上の95〜5重量%と、下式(II)で示される化合物の1種以上の5〜95重量%とを含むことを特徴とする赤色系分散染料組成物。
    Figure 2006225497
    (I)
    [式中、Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、エトキシカルボニル基又はメタンスルホニル基である。Xは水素原子、塩素原子又は臭素原子である。但し、Xがニトロ基であるときにXは水素原子である。Xは水素原子、メチル基、アセチルアミノ基又はベンゾイルアミノ基である。R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜5の直鎖状アルキル基{該直鎖状アルキル基において、末端メチル基における1個の水素原子は1個のフェニル基で置換されていてもよい}、シアノエチル基、フェノキシエチル基、ベンゾイルオキシエチル基、アルキルカルボニルオキシエチル基{該アルキルカルボニルオキシエチル基におけるアルキルは、炭素数1〜4のアルキルである}又はアルコキシカルボニルアルキル基{該アルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシは、メトキシ又はエトキシであり、アルキルはメチル又はエチルである}である。]
    Figure 2006225497
    (II)
    [式中、Yはヒドロキシル基又はp−トルエンスルホニルアミノ基である。Yは水素原子又はメチル基である。Yは水素原子、臭素原子、メトキシ基、ヒドロキシル基、ベンゼンスルホニルオキシ基、炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基又はフェノキシ基である。
    但し、上記のベンゼンスルホニルオキシ基において、ベンゼン環における1個の水素原子はメトキシ基及びエトキシ基からなる群より選ばれる置換基の1個で置換されていてもよい。また、上記の直鎖状アルコキシ基において、末端のメチル基における水素原子は、フェノキシ基、ヒドロキシル基、ベンゾイルオキシ基、4−アミノベンゾイルオキシ基及びプロピオニルオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。さらに、上記のフェノキシ基における水素原子の1又は2個は、臭素原子、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基、ヒドロキシル基、HO−C−S−基、−SONH−C−OC基及びアルコキシカルボニルエチル基(該アルコキシカルボニルエチル基におけるアルコキシは炭素数1〜2のアルコキシである)からなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されていてもよい。そして、上記の炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基において、末端メチル基における1個の水素原子は、フェニル基、フェノキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びアセチル基からなる群より選ばれる1個の置換基で置換されていてもよい。]
  2. 式(I)におけるXが塩素原子であり、Xが水素原子又は塩素原子である請求項1に記載の赤色系分散染料組成物。
  3. 式(I)におけるXが臭素原子であり、Xが水素原子又は臭素原子である請求項1に記載の赤色系分散染料組成物。
  4. 式(I)におけるXがニトロ基、エトキシカルボニル基又はメタンスルホニル基であり、Xが水素原子であり、Xが水素原子、メチル基又はアセチルアミノ基である請求項1に記載の赤色系分散染料組成物。
  5. 式(II)におけるYがp−トルエンスルホニルアミノ基であり、Yが水素原子であり、Yがメトキシ基である請求項1〜4のいずれかに記載の赤色系分散染料組成物。
  6. 式(II)におけるYがヒドロキシル基であり、Yが水素原子であり、Yが水素原子、臭素原子又はメトキシ基である請求項1〜4のいずれかに記載の赤色系分散染料組成物。
  7. 式(II)におけるYがヒドロキシル基であり、Yが水素原子であり、Yが炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基である請求項1〜4のいずれかに記載の赤色系分散染料組成物(但し、上記の炭素数2〜6の直鎖状アルコキシ基において、末端のメチル基における水素原子は、フェノキシ基、ヒドロキシル基、ベンゾイルオキシ基、4−アミノベンゾイルオキシ基及びプロピオニルオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい)。
  8. 式(II)におけるYがヒドロキシル基であり、Yが水素原子であり、Yがフェノキシ基である請求項1〜4のいずれかに記載の赤色系分散染料組成物(但し、上記のフェノキシ基において、水素原子の1又は2個は臭素原子、炭素数1〜4の直鎖状アルキル基、炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシエチルチオ基、−SONH−C−OC基及びアルコキシカルボニルエチル基(該アルコキシカルボニルエチル基におけるアルコキシは炭素数1〜2のアルコキシである)からなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されていてもよい。そして、上記の炭素数1〜4の直鎖状アルコキシ基において、末端メチル基における1個の水素原子は、フェニル基、フェノキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びアセチル基からなる群より選ばれる1個の置換基で置換されていてもよい。)。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の赤色系分散染料組成物と、黄色分散染料と青色分散染料を用いることを特徴とする疎水性材料の着色方法。
JP2005040277A 2005-02-17 2005-02-17 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用 Expired - Fee Related JP4617914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005040277A JP4617914B2 (ja) 2005-02-17 2005-02-17 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005040277A JP4617914B2 (ja) 2005-02-17 2005-02-17 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006225497A true JP2006225497A (ja) 2006-08-31
JP4617914B2 JP4617914B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=36987149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005040277A Expired - Fee Related JP4617914B2 (ja) 2005-02-17 2005-02-17 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4617914B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102634232A (zh) * 2012-03-27 2012-08-15 江苏之江化工有限公司 一种分散大红染料混合物
JP2013053234A (ja) * 2011-09-03 2013-03-21 Nippon Kayaku Co Ltd 分散染料混合物、それを含有する染料組成物及びそれを用いた染色法
CN104479407A (zh) * 2014-11-19 2015-04-01 蓬莱嘉信染料化工股份有限公司 黄色分散染料组合物及其制备方法和应用
CN104945954A (zh) * 2015-06-26 2015-09-30 浙江龙盛集团股份有限公司 一种分散红染料组合物和染料制品
CN106189360A (zh) * 2016-08-04 2016-12-07 菲诺染料化工(无锡)有限公司 环保型分散红玉混合组分以及分散染料
CN107011701A (zh) * 2017-05-24 2017-08-04 上海贝通色彩科技有限公司 一种耐碱性分散染料组合物
CN111004524A (zh) * 2019-12-24 2020-04-14 浙江闰土股份有限公司 一种分散染料组合物、分散染料及其的制备方法和用途
CN111057396A (zh) * 2019-12-24 2020-04-24 浙江闰土股份有限公司 一种红色分散染料组合物、红色分散染料及其的制备方法和用途
EP3719198A4 (en) * 2017-11-30 2021-07-14 Nantong Textile And Silk Industrial Technology Research Institute DISPERSED LIQUID COLOR DERIVED FROM 1-AMINO-4-HYDROXY-9,10-ANTHRAQUINONE, RELATED PREPARATION PROCESS AND RELATED USE

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63203884A (ja) * 1987-02-19 1988-08-23 住友化学工業株式会社 ポリエステル系繊維の染色加工方法
JPH04173875A (ja) * 1990-11-07 1992-06-22 Nippon Kayaku Co Ltd 分散染料組成物及び疎水性繊維の染色方法
JPH08100133A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Daisutaa Japan Kk 分散染料混合物
JPH09176509A (ja) * 1995-12-25 1997-07-08 Sumitomo Chem Co Ltd 高耐光性着色組成物およびそれを用いる疎水性材料の着色方法
JPH10237335A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Sumitomo Chem Co Ltd 分散染料組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63203884A (ja) * 1987-02-19 1988-08-23 住友化学工業株式会社 ポリエステル系繊維の染色加工方法
JPH04173875A (ja) * 1990-11-07 1992-06-22 Nippon Kayaku Co Ltd 分散染料組成物及び疎水性繊維の染色方法
JPH08100133A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Daisutaa Japan Kk 分散染料混合物
JPH09176509A (ja) * 1995-12-25 1997-07-08 Sumitomo Chem Co Ltd 高耐光性着色組成物およびそれを用いる疎水性材料の着色方法
JPH10237335A (ja) * 1997-02-25 1998-09-08 Sumitomo Chem Co Ltd 分散染料組成物

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013053234A (ja) * 2011-09-03 2013-03-21 Nippon Kayaku Co Ltd 分散染料混合物、それを含有する染料組成物及びそれを用いた染色法
CN102634232A (zh) * 2012-03-27 2012-08-15 江苏之江化工有限公司 一种分散大红染料混合物
CN104479407A (zh) * 2014-11-19 2015-04-01 蓬莱嘉信染料化工股份有限公司 黄色分散染料组合物及其制备方法和应用
CN104945954A (zh) * 2015-06-26 2015-09-30 浙江龙盛集团股份有限公司 一种分散红染料组合物和染料制品
CN106189360A (zh) * 2016-08-04 2016-12-07 菲诺染料化工(无锡)有限公司 环保型分散红玉混合组分以及分散染料
CN107011701A (zh) * 2017-05-24 2017-08-04 上海贝通色彩科技有限公司 一种耐碱性分散染料组合物
EP3719198A4 (en) * 2017-11-30 2021-07-14 Nantong Textile And Silk Industrial Technology Research Institute DISPERSED LIQUID COLOR DERIVED FROM 1-AMINO-4-HYDROXY-9,10-ANTHRAQUINONE, RELATED PREPARATION PROCESS AND RELATED USE
CN111004524A (zh) * 2019-12-24 2020-04-14 浙江闰土股份有限公司 一种分散染料组合物、分散染料及其的制备方法和用途
CN111057396A (zh) * 2019-12-24 2020-04-24 浙江闰土股份有限公司 一种红色分散染料组合物、红色分散染料及其的制备方法和用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP4617914B2 (ja) 2011-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4617914B2 (ja) 赤色系分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用
TWI282810B (en) Disperse dye mixtures
JP2000026751A (ja) 分散アゾ染料混合物
JP2009108151A (ja) 分散染料組成物及び染色/捺染方法
WO2012067027A1 (ja) 分散染料及びそれを用いる疎水性繊維材料の染色方法
JP2006193574A (ja) 分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用
CN113563737B (zh) 一种蓝至黑色分散染料组合物和染料制品
JPH07331104A (ja) 染料組成物およびそれを用いる疎水性材料の着色方法
CN112724707B (zh) 一种分散橙染料组合物及染料制品
JP2006219617A (ja) 分散染料組成物、及び疎水性繊維材料の着色方法
CN111484754B (zh) 一种分散蓝至黑色染料组合物和染料制品
JPH0762260A (ja) 疎水性材料着色性組成物およびそれを用いる疎水性材料の着色方法
JPH09176509A (ja) 高耐光性着色組成物およびそれを用いる疎水性材料の着色方法
JP4617997B2 (ja) 分散染料組成物、および疎水性繊維材料への適用
JPH10237335A (ja) 分散染料組成物
JP2006225538A (ja) 分散染料組成物、および疎水性繊維材料への適用
JP2004137461A (ja) 非アゾ分散染料混合物
JP2006219616A (ja) 分散染料組成物、及び疎水性繊維材料への適用
JPH1077583A (ja) 分散染料組成物を用いるポリエステル系新合繊の染色又は捺染方法
JP3746342B2 (ja) 分散染料組成物及びこれを用いた疎水性繊維の染色法
JPH1129716A (ja) 分散染料組成物
JP4483476B2 (ja) 分散染料組成物
JPH1121465A (ja) 分散染料組成物
CA2609780A1 (en) Blue disperse dyes colorfast to light at high temperatures
JP4224146B2 (ja) 分散染料混合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071106

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080131

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees