JP2006224946A - 車両の降坂路走行速度制御方法および装置 - Google Patents

車両の降坂路走行速度制御方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】オフロードでの降坂路走行速度制御中、タイヤが路面に食い込むくさび効果による制動力を有効利用して、目標車速への減速を確実に行い得るようになす。
【解決手段】t1に降坂路走行速度制御(HDC)を希望してHDCスイッチをONにすると、車体速VSPがHDC制御介入車速へ低下したt2に降坂路走行速度制御が開始される(HDC作動フラグFLAG=1)。t2よりブレーキ液圧PwcがHDCによりΔPwcずつ上昇され、車輪速VwがHDC目標車速VSPsに向け低下される。HDC開始後もアンチスキッド制御(ABS)の設定スリップ率Ssを通常値αに保つ場合、VwがSs=αの車輪速換算値になるt3よりABSが行われ、Pwcが波線で示すごとくに低下されるため、オフロードでタイヤが路面に食い込むくさび効果を利用できず、Vwを波線で示すようにVSPsまで低下させ得ない。そこでHDC中はSsを大きなβに切り替え、Ss=βの車輪速換算値を一点鎖線で示すように低くしてアンチスキッド制御が行われ難くし、PwcがABSによる低下を行われないことでくさび効果による制動力を利用可能とし、オフロードにおいてVwを実線で示すようにVSPsまで低下させ得るようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、降坂路走行中に車速が、走行条件に応じた目標車速を越えないよう自動的に車輪のブレーキを作動させる車両の降坂路走行速度制御方法および装置に関し、特に、該装置の自動ブレーキによる車輪の制動ロック傾向を解消するためのアンチスキッド制御が好適に実行されるようになす技術に関するものである。
車両の降坂路走行速度制御装置としては従来、例えば特許文献1に記載のごとく、降坂路走行中にエンジンブレーキのみでは車両が加速されるような急勾配路において車輪のブレーキを自動的に作動させ、これにより車速が、走行条件に応じた目標車速を越えないようなものが知られている。
かかる降坂路走行速度制御装置(自動ブレーキ)による車輪制動時に車輪が制動ロックを生ずる傾向になると、今日多くの車両に搭載されているアンチスキッド制御装置が作動し、これにより車輪の制動ロック傾向を解消するようになすのが一般的である。
ここでアンチスキッド制御装置は、車輪の制動スリップ状態が所定の設定スリップ状態以上である間、車輪の制動ロックを解消するような制動力制御を行うものである。
アンチスキッド制御を図7により詳述するに、図7は、車体速度(車速)をVSPとし、車輪速(車輪の回転周速)をVwとしたとき、S=(VSP−Vw)/VSP×100%で表される車輪の制動スリップ率Sに対する車輪制動力Fの変化特性を、或る路面摩擦係数の場合につき示す。
この車輪制動力変化特性は、路面摩擦係数の変化によっても制動力Fが最大となる理想スリップ率Siの位置をほぼ同じ(通常は10%〜15%)に保つが、理想スリップ率Siでの最大制動力を路面摩擦係数が小さいほど小さくされ、路面摩擦係数が大きいほど大きくされた変化特性となる。
このことからアンチスキッド制御に当たっては、車輪の制動スリップ率Sが理想スリップ率Si(10%〜15%)近辺の値に保たれるよう車輪制動力を制御して、制動力ができるだけ大きくなるような態様で制動ロックを回避し、制動距離をできるだけ短縮するようになすのが一般的である。
図7につき付言するに、車輪の制動スリップ率Sがアンチスキッド制御装置(ABS)作動領域として図示する範囲内の値にされているように車輪の制動力を制御し、これにより、路面摩擦係数ごとにできるだけ大きな平均制動力Faが得られるようにしつつ制動ロックを防止する。
特表平10−507145号公報
ところで、オフロードのような悪路を走行する車両においては、車輪のタイヤ接地面に設けたトレッドパターンの凹凸を、オンロードタイヤの凹凸よりも粗目に形成し、タイヤ溝を深く大きくするのが常套である。この理由は、オフロード上で制動力を発揮するのは、図7に実線で示す路面摩擦力による制動力の他、タイヤ接地面に設けられた凸部やタイヤ溝が車輪のロックやスリップによって路面に食い込んだり、または、土、砂、雪が車輪のロックやスリップによって前方へかき出されたり押し出されたりして山をつくることで、車輪に対して回転抵抗および車輪止めとなる、いわゆる「くさび効果」による制動力ΔFも車輪の制動に寄与するため、S≧Siのロック領域において二点鎖線により示す大きな制動力を発揮し得る。
つまり、オフロードのような悪路を走行する車両においては、路面摩擦力による制動力を期待してアンチスキッド制御を実行して制動ロックを回避するよりも、車輪を積極的に制動ロックやスリップ状態にして、「くさび効果」による制動力を期待するほうが、制動距離を短縮することができる。
しかし上記した通常のアンチスキッド制御では、路面摩擦係数ごとの平均制動力Faしか発揮させ得なくし、図7に二点鎖線により示すような大きな制動力を十分に利用することができない。
このため、オフロードのような悪路において車速を、降坂路走行速度制御装置(HDC)用の前記目標車速まで低下させることができなくなる虞があった。
本発明は、上記の問題がとりもなおさず、アンチスキッド制御を行うべき設定スリップ状態を、降坂路走行速度制御装置(HDC)の作動中も通常時と同じに保つことに起因するとの事実認識から、
アンチスキッド制御装置の設定スリップ状態を、降坂路走行速度制御装置(HDC)の作動中は通常時よりもアンチスキッド制御が行われ難くなるよう変更し、これにより、オフロード路面での車輪タイヤの食い込みや、または、土、砂、雪の体積による回転抵抗での、くさび効果による制動力を利用可能にすることで、上記の問題を解消し得るようにした車両の降坂路走行速度制御装置を提供することを目的とする。
この目的のため、本発明による車両の降坂路走行速度制御装置は、請求項1に記載のごとく、
降坂路走行中に車速が、走行条件に応じた目標車速を越えないよう自動的に車輪のブレーキを作動させる降坂路走行速度制御装置と、
車輪の制動スリップ状態が所定の設定スリップ状態以上である間、車輪の制動ロックを解消するような制動力制御を行うアンチスキッド制御装置とを具えた車両において、
前記降坂路走行速度制御装置の作動中は前記アンチスキッド制御装置の設定スリップ状態を、アンチスキッド制御が行われ難くなるよう前記所定の値よりも大きくする設定スリップ状態変更手段を設けたことを特徴とするものである。
かかる本願発明の構成によれば、降坂路走行速度制御装置の作動中は設定スリップ状態変更手段がアンチスキッド制御装置の設定スリップ状態を、アンチスキッド制御が行われ難くなるよう大きくすることから、
降坂路走行速度制御装置の作動中はアンチスキッド制御が行われ難くなり、これにより、オフロード路面に車輪タイヤが食い込むくさび効果による制動力を利用可能となって、オフロードのような悪路において車速を、降坂路走行速度制御装置用の目標車速まで低下させることができなくなる虞をなくすことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のー実施例になる降坂路走行速度制御装置を具えたブレーキの制御システム図で、本実施例においては当該ブレーキを、車輪1(図1では1個の車輪のみを示す)に関連して設けられたホイールシリンダ2への液圧供給により制動力を発生する液圧ブレーキ装置とする。
しかしブレーキは、かかる液圧ブレーキ装置に限られず、電磁ブレーキ(EMB)や回生制動装置でもよいことは言うまでもない。
液圧ブレーキ装置を説明するに、3は、運転者が希望する車両の制動力に応じて踏み込むブレーキペダルで、該ブレーキペダル3の踏力が油圧ブースタ4により倍力され、倍力された力でマスターシリンダ5の図示せざるピストンカップが押し込まれることによりマスターシリンダ5はブレーキペダル3の踏力に応じたマスターシリンダ液圧Pmcをブレーキ液圧配管6に出力するものとする。
なお、ブレーキ液圧配管6を図1では、1個の車輪1に設けたホイールシリンダ2のみに接続しているが、図示せざる他の3輪に係わるホイールシリンダにも同様に接続することは言うまでもない。
油圧ブースタ4およびマスターシリンダ5は共通なリザーバ7内のブレーキ液を作動媒体とする。
油圧ブースタ4はポンプ8を具え、このポンプはリザーバ7から吸入して吐出したブレーキ液をアキュムレータ9内に蓄圧し、アキュムレータ内圧を圧力スイッチ10によりシーケンス制御する。
油圧ブースタ4は、アキュムレータ9内の圧力を圧力源としてブレーキペダル3の踏力を倍力し、この倍力した踏力でマスターシリンダ5内のピストンカップを押し込み、マスターシリンダ5はリザーバ7からのブレーキ液をブレーキ配管6内に封じ込めてブレーキペダル踏力に対応したマスターシリンダ液圧Pmcを発生させ、これを元圧としてブレーキ液圧としてのホイールシリンダ液圧Pwcをホイールシリンダ2に供給する。
ホイールシリンダ液圧Pwcは、マスターシリンダ液圧Pmcにより一義的に決まるだけでなく、アキュムレータ9のアキュムレータ内圧を用いて後述のごとくにフィードバック制御可能とする。
これがためブレーキ配管6の途中に電磁切替弁11を挿置し、該電磁切替弁11よりもホイールシリンダ2の側においてブレーキ配管6に、ポンプ8の吐出回路から延在すると共に増圧弁12を挿置した増圧回路13、およびポンプ8の吸入回路から延在すると共に減圧弁14を挿置した減圧回路15をそれぞれ接続する。
電磁切替弁11は、常態でブレーキ配管6を開通させることによりマスターシリンダ液圧Pmcをホイールシリンダ2に向かわせ、ソレノイド11aのON時にブレーキ配管6を遮断すると共にマスターシリンダ5をストロークシミュレータ16に通じさせてホイールシリンダ2と同等の油圧負荷を与え、これによりブレーキペダル3に通常時と同じ操作フィーリングを与え続け得るようになす。
増圧弁12は、常態で増圧回路13を開通してアキュムレータ9の圧力によりホイールシリンダ液圧Pwcを増圧するが、ソレノイド12aのON時に増圧回路13を遮断してホイールシリンダ液圧Pwcの増圧を中止するものとし、
減圧弁14は、常態で減圧回路15を遮断しているが、ソレノイド14aのON時に減圧回路15を開通してホイールシリンダ液圧Pwcを減圧するものとする。
ここで増圧弁12および減圧弁14は、切替弁11がブレーキ配管6を開通している間、対応する増圧回路13および減圧回路15を遮断しておき、これによりホイールシリンダ液圧Pwcがマスターシリンダ液圧Pmcにより決定されるようにし、
また、増圧弁12または減圧弁14によるホイールシリンダ液圧Pwcの増減圧が行われる間は、切替弁11のONによりブレーキ配管6を遮断しておくことでマスターシリンダ液圧Pmcの影響を受けることなく、ホイールシリンダ液圧Pwcの増減圧を行い得るようにする。
切替弁11、増圧弁12および減圧弁14の制御はブレーキコントローラ17により行い、これがため当該コントローラ17には、
運転者が要求する車両の制動力を表すマスターシリンダ液圧Pmcを検出する圧力センサ18からの信号と、
車輪制動トルクを表すホイールシリンダ液圧Pwcを検出する圧力センサ19からの信号と、
車輪速Vwを検出する車輪速センサ20からの信号と、
降坂路走行速度制御装置(HDC)を作動させたいときに運転者がONするHDCスイッチ21からの信号と、
2輪・4輪駆動切り替えおよび高低速切り替えを行うため主変速機に結合して設けられたトランスファー(T/F)のギヤ位置を検出するトランスファー(T/F)ギヤ位置センサ22からの信号と、
路面勾配θを検出する路面勾配センサ23からの信号とを入力する。
ブレーキコントローラ17はこれら入力情報を基に、図2に示す降坂路走行速度制御、および、図3に示すアンチスキッド制御を行うよう、切替弁11、増圧弁12および減圧弁14の開閉制御する。
先ず図2の降坂路走行速度制御を説明するに、ステップS1においては、降坂路走行速度制御(HDC)スイッチ21がONされているか否かにより、運転者が降坂路走行速度制御(HDC)を希望している走行中か否かをチェックする。
降坂路走行速度制御(HDC)を希望していなければ、制御をそのまま終了させて降坂路走行速度制御(HDC)を行わない。
ステップS1で降坂路走行速度制御(HDC)スイッチ21がONされていると判定する時は、ステップS2およびステップS3において、トランスファー(T/F)のギヤ位置が4H(4輪高速駆動位置)か、4L(4輪低速駆動位置)か、或いは、これら以外(2輪駆動位置)かをチェックする。
4H(4輪高速駆動位置)および4L(4輪低速駆動位置)以外(2輪駆動位置)であるときは、降坂路走行速度制御(HDC)スイッチ21がONされていても、本発明が制御対象とする悪路走行ではないから制御をそのまま終了させて降坂路走行速度制御を行わせない。
ステップS2、ステップS3でトランスファー(T/F)のギヤ位置が4H(4輪高速駆動位置)、または、4L(4輪低速駆動位置)であると判定する時は、降坂路走行速度制御(HDC)スイッチ21がONされていることとも相まって(ステップS1での判定結果)、本発明が制御対象とする悪路での降坂路走行であるから、以下のごとくに降坂路走行速度制御を行う。
ステップS2でトランスファー(T/F)のギヤ位置が4H(4輪高速駆動位置)であると判定した場合は、ステップS4において、車速VSPが35km/h未満、2km/h以上の降坂路走行速度制御(HDC)可能車速域か否かを判定し、また、ステップS3で4L(4輪低速駆動位置)であると判定した場合は、ステップS5において、車速VSPが25km/h未満、2km/h以上の降坂路走行速度制御(HDC)可能車速域か否かを判定する。
ステップS4またはステップS5で車速VSPが降坂路走行速度制御(HDC)可能車速域でないと判定した場合は、制御をそのまま終了させて降坂路走行速度制御を行わせないが、降坂路走行速度制御(HDC)可能車速域であると判定した場合は、ステップS6において、路面勾配θが降坂路走行速度制御(HDC)を要求する10%以上か否かをチェックする。
路面勾配θが10%未満なら、降坂路走行速度制御(HDC)に寄らずともエンジンブレーキで車両の加速を抑制し得ることから、制御をそのまま終了させて降坂路走行速度制御を行わせない。
ステップS6で路面勾配θが降坂路走行速度制御(HDC)を要求する10%以上であると判定したときは、車両が加速されて降坂路走行速度制御(HDC)が必要になるかもしれないから、制御をステップS7に進めてエンジンブレーキが発生しているか否かを判定する。
エンジンブレーキが発生していなければ、降坂路走行速度制御(HDC)が不要であるから、制御をそのまま終了させて降坂路走行速度制御を行わせない。
エンジンブレーキが発生していれば、降坂路走行速度制御(HDC)が必要であるから、制御をステップS8に進め、ここで、トランスファー(T/F)のギヤ位置4H(4輪高速駆動位置)または4L(4輪低速駆動位置)に応じたHDC用の目標車速VSPsを設定する。
HDC用の目標車速VSPsとしては例えば、トランスファー(T/F)のギヤ位置が4H(4輪高速駆動位置)であればVHSs=7km/hに定め、トランスファー(T/F)のギヤ位置が4L(4輪低速駆動位置)であればVHSs=3〜4km/hに定める。
ステップS9およびステップS10においては、実車速VSPとHDC用目標車速VSPsとを対比し、ステップS9では実車速VSPがHDC用目標車速VSPsを越えているか否かを判定し、ステップS10で実車速VSPがHDC用目標車速VSPsに一致したか否かを判定する。
ステップS9で実車速VSPがHDC用目標車速VSPsを越えていると判定した場合は、ステップS11において、実車速VSPからHDC用目標車速VSPsを差し引いた車速偏差ΔVSPに定数K1を掛けてブレーキ液圧増圧量ΔPwcを求める。
ただしブレーキ液圧増圧量ΔPwcは図5に示すごとく、車速偏差ΔVSPが小さい領域では上記のように定めて車速偏差ΔVSPに比例した(比例定数K1)大きさにするが、かように定める場合ブレーキ液圧増圧量ΔPwcが0.1Gを越えた車両減速度を発生させるような値となる大きな車速偏差領域ΔVSP≧ΔVSP1では、ブレーキ液圧増圧量ΔPwcを車両減速度換算で0.1G相当の値ΔPwc1を越えることのないようΔPwc1に制限してショック対策を施す。
かように定めたブレーキ液圧増圧量ΔPwcは、その出力時に図1における切替弁11および減圧弁14を閉じると共に増圧弁12を開いて、ブレーキ液圧PwcをΔPwcだけ増圧させる自動ブレーキ力の増大により実車速VSPを目標車速VSPsに向け低下させ、この増圧完了時に増圧弁12も閉じてブレーキ液圧をPwc+ΔPwcの値に保つ。
ステップS10で実車速VSPがHDC用目標車速VSPsに一致したと判定した場合、ステップS12においてブレーキ液圧保持の指令を出力する。
この場合、図1における切替弁11、増圧弁12および減圧弁14の全てが閉じられ、ブレーキ液圧をPwcを現在の値に保ってブレーキ液圧保持の指令を実行する。
ステップS10で実車速VSPがHDC用目標車速VSPsに一致したと判定しない場合、つまり、実車速VSPが目標車速VSPsよりも低車速であると判定した場合は、ステップS13において、HDC用目標車速VSPsから実車速VSPを差し引いた車速偏差に定数K2を掛けてブレーキ液圧減圧量を求め、これを出力する。
かように定めたブレーキ液圧減圧量は、その出力時に図1における切替弁11および増圧弁12を閉じると共に減圧弁11を開いて、ブレーキ液圧Pwcを上記の減圧量だけ低下させる自動ブレーキ力の低下により実車速VSPを目標車速VSPsに向け上昇させ、この減圧完了時に減圧弁14も閉じてブレーキ液圧を減圧後の値に保つ。
ステップS11、またはステップS12、或いはステップS13での自動ブレーキ力制御により、実車速VSPが目標車速VSPsに向け変化し、最終的に目標車速VSPsに保たれた状態で降坂路走行を行うことができる。
かかる降坂路走行速度制御の開始時にステップS14で、降坂路走行速度制御中であることを示すようにHDCフラグFLAGを1にセットする。
なおこのHDCフラグFLAGは、ステップS1〜ステップS7の何れかで、降坂路走行速度制御を行うべきでないと判定した時、ステップS15で0にリセットするものとする。
上記した降坂路走行速度制御に引き続いて行うべきアンチスキッド制御を図3により以下に説明する。
ステップS21においては、ブレーキペダル3による運転者の制動操作が有ったか否かをチェックし、ステップS22においては、HDCフラグFLAGが1(降坂路走行速度制御装置の作動中)であるのか、0(降坂路走行速度制御装置の非作動中)であるのかをチェックする。
ステップS21でブレーキペダル3による運転者の制動操作が有ると判定した場合や、運転者による制動操作が無くても、ステップS22でHDCフラグFLAGが0(降坂路走行速度制御装置が非作動中)であると判定した場合は、ステップS23において、アンチスキッド制御装置(ABS)のアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssを、図7に示すABS作動領域でアンチスキッド制御が行われるような通常のスリップ率αに定める。
ステップS21でブレーキペダル3による運転者の制動操作が無いと判定し、且つ、ステップS22でHDCフラグFLAGが1(降坂路走行速度制御装置が作動中)であると判定した場合は、ステップS24において、アンチスキッド制御装置(ABS)のアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssを、上記した通常のスリップ率αよりも大きなβに定めて、図7に示すABS作動領域よりも大きな(図の右側の)スリップ率領域でアンチスキッド制御が行われるようにし、アンチスキッド制御が行われ難くなるようになす。
従ってステップS24は、本発明における設定スリップ状態変更手段に相当する。
なお上記の大きなスリップ率βは100%を含むことができ、アンチスキッド制御が全く行われないようにするケースをも含むものとする。
またここでは、アンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssをスリップ率βとすることで、アンチスキッド開始スリップ率=アンチスキッド制御スリップ率としているが、ステップS22でYesと判定した場合に開始判定用設定スリップ率Ssを変更しないで、アンチスキッド制御スリップ率(目標スリップ率)のみスリップ率βとなるようにしても構わない。
すなわち、アンチスキッド制御の介入タイミングを遅らせることを必ずしも行わなくても、アンチスキッド制御中の目標スリップ率が徐々にβとなるように補正をしてもよい。また、スリップ率の替りにスリップ量としても構わない。
上記のようにしてアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssを定めた後は、これを用いて各輪ごとに以下のアンチスキッド制御を実行する。
ステップS25においては、上記のABS設定スリップ率Ssおよび実車速VSPから求めた、ABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsと、HDC目標車速VSPsとを比較し、後者のHDC目標車速VSPsがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低いか否かをチェックする。
HDC目標車速VSPsがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低くない(VSPs≧VSPabsである)場合、アンチスキッド制御が不要であるから制御をそのまま終了してアンチスキッド制御を行わない。
ステップS25でHDC目標車速VSPsがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低いと判定した場合、今度はステップS26において、車輪速VwがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低いか否かをチェックする。
車輪速VwがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低ければ、該当車輪に対するアンチスキッド制御が必要であるが、そうでなければ車輪のアンチスキッド制御が不要であるから、制御をそのまま終了してアンチスキッド制御を行わない。
ステップS26で車輪速VwがABS設定スリップ率Ssの車輪速換算値VSPabsよりも低いと判定するアンチスキッド制御要求時は、ステップS27において、
I・(d/dt)ω=Ttire+Tbrake
ただし、I:車輪の慣性モーメント
(d/dt)ω:車輪の回転角加速度
Ttire:車輪の路面反力
Tbrake:制動トルク
の回転バランス式により車輪の回転角加速度(d/dt)ωを求め、この回転角加速度(d/dt)ωが負値か否かにより、降坂路走行速度制御中の自動ブレーキにより制動された車輪が制動ロック傾向か否かを判定する。
制動ロック傾向ならステップS28において、該当車輪のブレーキ液圧Pwcを路面摩擦係数μに応じて減圧し、制動ロック傾向を解消する。
制動ロック傾向でなければステップS29において、車輪の回転角加速度(d/dt)ωが0〜所定値Aの範囲内の適正値に入っているか否かをチェックし、車輪の回転角加速度(d/dt)ωが適正値であればステップS30において、該当車輪のブレーキ液圧Pwcを保持する。
しかし、ステップS29で車輪の回転角加速度(d/dt)ωが0〜所定値Aの範囲内の適正値に入っていないと判定した場合、つまり、車輪の回転角加速度(d/dt)ωが所定値Aを越えるような加速状態であれば、ブレーキ液圧Pwcが減圧され過ぎて制動距離が伸びることから、ステップS31において、該当車輪のブレーキ液圧Pwcを路面摩擦係数μに応じて増圧する。
以上のアンチスキッド制御により、車輪の回転角加速度(d/dt)ωが0〜所定値Aの範囲内の適正値になるようブレーキ液圧Pwcが制御され、制動距離ができるだけ短くなるような態様で車輪の制動ロックを解消することができる。
なおアンチスキッド制御装置としては、上記のように車輪の回転角加速度(d/dt)ωが0〜所定値Aの範囲内の適正値になるようブレーキ液圧Pwcを制御するものに限られず、車輪のスリップ率Sが前記の設定スリップ率Ssに保たれるようにブレーキ液圧Pwcを制御するものなど、任意の型式のアンチスキッド制御装置を用いることができることは言うまでもない。
ところで本実施例によれば、降坂路走行速度制御装置の作動中はアンチスキッド制御装置の設定スリップ率Ss(設定スリップ状態)を、図3のステップS24につき前述したごとくアンチスキッド制御が行われ難くなるよう大きくすることから、
降坂路走行速度制御装置の作動中はアンチスキッド制御が行われ難くなり(アンチスキッド制御の制限)、これにより、オフロード路面に車輪タイヤが食い込んだり、または、土、砂、雪の堆積でのくさび効果による制動力ΔF(図7参照)を利用可能となって、オフロードのような悪路において車輪速Vwを、降坂路走行速度制御装置用の目標車速VSPsまで低下させることができなくなる虞をなくすことができる。
この作用効果を図6により詳述するに、この図は、降坂路走行中の瞬時t1に運転者が降坂路走行速度制御を希望してHDCスイッチ21をONにし、車体速VSPがHDC制御介入車速(4H時はステップS4における35km/h、4L時はステップS5における25km/h)へ低下した瞬時t2に降坂路走行速度制御が開始された(HDC作動フラグFLAG=1になった)場合の動作タイムチャートである。
瞬時t2に降坂路走行速度制御が開始されたことで、ブレーキ液圧PwcがステップS11で求めた増圧量ΔPwcずつ上昇され、これによる自動ブレーキで車輪速Vwが瞬時t2より図示のごとくHDC目標車速VSPsに向け低下される。
アンチスキッド制御用の設定スリップ率Ssを降坂路走行速度制御時も通常のαのままに保つ場合、上記のように低下する車輪速VwがSs=αの車輪速換算値VSPabsになる瞬時t3よりアンチスキッド制御が行われ、この瞬時t3よりブレーキ液圧Pwcが波線で示すごとくに低下される。
ところで、トランスファーを4H位置(4輪高速位置)や、4L位置(4輪低速位置)にしたオフロードのような悪路においては前記したように、図7に実線で示す路面摩擦力による制動力に加え、路面に車輪タイヤが食い込んだり、または、土、砂、雪の堆積でのくさび効果による制動力ΔFも車輪の制動に寄与するため、S≧Siのロック領域において二点鎖線により示す大きな制動力を発揮し得る。
しかし上記した通常のアンチスキッド制御では、路面摩擦係数ごとの平均制動力Faしか発揮させ得なくし、図7に二点鎖線により示すような大きな制動力を十分に利用することができない。
このため、オフロードのような悪路において車輪速Vwを波線で示すように、降坂路走行速度制御装置(HDC)用の目標車速VSPsまで低下させることができなくなり、結果として途中から車体速VSPを波線で示すようにHDC用の目標車速VSPsに向け低下させることができなくなるという懸念があった。
しかるに本実施例によれば、図3のステップS24につき前述したごとく、アンチスキッド制御を行うべき設定スリップ率Ss(設定スリップ状態)を、降坂路走行速度制御装置(HDC)の作動中は通常値αよりも大きなβに切り替えることから、
降坂路走行速度制御装置(HDC)の作動中は、Ss=βの車輪速換算値VSPabsが一点鎖線で示すように低くなることによりアンチスキッド制御が行われ難くなる。
これにより、ブレーキ液圧Pwcが実線で示すようなHDCによる低下を生ずるも、アンチスキッド制御による低下を行わないこととなり、オフロード路面に車輪タイヤが食い込んだり、または、土、砂、雪の堆積でのくさび効果による制動力ΔF(図7参照)を利用可能となって、オフロードのような悪路において車輪速Vwを実線で示すようにHDC用の目標車速VSPsまで低下させることができ、結果として車体速VSPを実線で示すようにHDC用の目標車速VSPsに向け継続的に低下させ、車体速VSPをHDC用の目標車速VSPsに一致させることができる。
本実施例においては更に、図3のステップS21でブレーキペダル3による運転者の制動操作があると判定したとき、アンチスキッド制御用の設定スリップ率Ssを通常値αからHDC用の大きなβへ変更する制御を中止して、ステップS23において全輪の設定スリップ率Ssを通常値αに戻すことから、以下の作用効果が得られる。
つまり、降坂路走行速度制御による自動ブレーキでは車両を図2のステップS11における定数K1に応じた一定減速度となるような(制限のかかった)車輪制動であるため車輪が一気に制動ロックを生ずることはないが、ブレーキペダル3による運転者の制動操作があるときは、車輪が一気に制動ロックする懸念がある。
かように車輪が一気に制動ロックすると車両挙動が不安定になり易いが、本実施例のようにブレーキペダル3による運転者の制動操作があるとき、アンチスキッド制御用の設定スリップ率Ssを通常値αに戻す場合、通常通りのアンチスキッド制御が行われて車輪が一気に制動ロックするのを回避することができ、車両挙動が不安定になるという上記の懸念を払拭することができる。
図4は本発明の他の実施例を示す、図3に代わるアンチスキッド制御内容で、ステップS41においては、ブレーキペダル3による運転者の制動操作が有ったか否かをチェックし、ステップS42においては、前記したHDCフラグFLAGが1(降坂路走行速度制御装置の作動中)であるのか、0(降坂路走行速度制御装置の非作動中)であるのかをチェックする。
ステップS41でブレーキペダル3による運転者の制動操作が有ると判定した場合や、運転者による制動操作が無くても、ステップS42でHDCフラグFLAGが0(降坂路走行速度制御装置が非作動中)であると判定した場合は、ステップS43において、アンチスキッド制御装置(ABS)のアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssを、図7に示すABS作動領域でアンチスキッド制御が行われるような通常のスリップ率αに定める。
ステップS42でHDCフラグFLAGが1(降坂路走行速度制御装置の作動中)であると判定したときは、ステップS44〜ステップS48において、各輪ごとに以下のごとき制動スリップ判定および制動ロック判定を行う。
ステップS44では実車輪速Vwが、前記したごとくHDC時に用いるよう定めたアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ss=βに対応する車輪速換算値以下であるか否かを、つまり、該当車輪が制動スリップ傾向にあるか否かをチェックする。
Vw<βであれば、ステップS45において該当車輪を制動スリップ輪と判定し、次のステップS46でかかるVw<βの状態が設定時間Δt(例えば300msec)継続したのを確認した時、ステップS47において該当車輪を制動ロック輪と判定する。
しかし、ステップS44で実車輪速Vwがアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ss=βの車輪速換算値以下でないと判定する場合は、ステップS48において、該当車輪が制動スリップ輪および制動ロック輪の何れでもないと判定する。
以上により各輪のスリップ状態を判定した後はその判定結果を基に、ステップS49において、対角2輪が制動ロック輪であり、且つ、残りの少なくとも1輪が制動スリップ輪であるか否かをチェックすると共に、ステップS50において、後2輪の一方が制動ロック輪、他方がスリップ輪であるか否かを、若しくは、後2輪がともに制動ロック輪であるか否かをチェックする。
ステップS49で対角2輪が制動ロック輪であり、且つ、残りの少なくとも1輪が制動スリップ輪であると判定するときは、ステップS51において、制動ロック輪である対角2輪のABS設定スリップ率Ssのみを通常のαからこれよりも大きな前記のβへと切り替え、他の2輪のABS設定スリップ率Ssは通常値αのままとなす。
ステップS50で後2輪の一方が制動ロック輪、他方がスリップ輪であると判定したり、後2輪がともに制動ロック輪であると判定するときは、ステップS52において、前2輪のABS設定スリップ率Ssのみを通常のαからこれよりも大きなβへと切り替え、後2輪のABS設定スリップ率Ssは通常値αのままとなす。
従ってステップS51およびステップS52は、本発明における設定スリップ状態変更手段に相当する。
ステップS49およびステップS50のいずれも「No」であると判定するときは、ステップS53において、ABS設定スリップ率Ssを通常のスリップ率αに定める。
以上のようにしてABS設定スリップ率Ssを決定した後は、これを用いて図3のステップS25以後におけると同様なアンチスキッド制御を各輪ごとに実行する。
ところで本実施例においては、対角2輪が制動ロック輪であり、且つ、残りの少なくとも1輪が制動スリップ輪であるとき(ステップS49)、制動ロック輪である対角2輪のABS設定スリップ率Ssのみを通常のαからこれよりも大きな前記のβへと切り替え、他の2輪のABS設定スリップ率Ssは通常値αのままとなす(ステップS51)から、以下の作用効果を奏し得る。
つまり上記対角2輪については、そのアンチスキッド制御が行われ難くなって(アンチスキッド制御の制限)ブレーキ液圧Pwcのアンチスキッド制御による低下が行われない結果、オフロード路面に車輪タイヤが食い込んだり、または、土、砂、雪の堆積でのくさび効果による制動力ΔF(図7参照)を利用可能となり、オフロードのような悪路において車体速を前記HDC用の目標車速VSPsに向け継続的に低下させることができる。
また上記対角2輪以外の他の2輪は、通常通りのアンチスキッド制御が行われて(アンチスキッド制御の制限をしないで)制動ロックの発生を抑制される結果、制動ロック傾向による横力の消失を回避されて車両の挙動安定性を確保することができる。
従って、上記対角2輪による必要な制動力の確保と、他の2輪による必要な横力の確保とを両立させることができる。
更に、必要な制動力の確保を対角2輪により実現するから、これら2輪に作用する制動力に起因して車両に加わるヨーモーメントが相互に打ち消され、車両の挙動を安定させることができる。
また、後2輪の一方が制動ロック輪、他方がスリップ輪であるときや、後2輪がともに制動ロック輪であるときは(ステップS50)、前2輪のABS設定スリップ率Ssのみを通常のαからこれよりも大きなβへと切り替え、後2輪のABS設定スリップ率Ssは通常値αのままとなすから(ステップS52)、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、降坂路走行速度制御装置による自動ブレーキ中や降坂路走行時は、車両前方への荷重移動により前輪荷重が増し後輪荷重が減少して後輪が制動ロックを生じやすくなり、これにより後輪が前輪よりも先に制動ロックすると車両の挙動が不安定となるおそれがある。
これを防止するため、降坂路走行速度制御装置による自動ブレーキ中や降坂路走行時は、後輪荷重の減少(これによる制動ロック傾向)によっても後輪の横力を確実に発生させる必要があるが、本実施例では後2輪のABS設定スリップ率Ssを通常値αのままにするから、後2輪のアンチスキッド制御を通常通りに行わせて後2輪での横力を要求通りのものにすることができ、車両の挙動不安定に関する上記の問題を解消し得る。
一方、制動ロック傾向にない前2輪については、ABS設定スリップ率Ssを大きなβに切り替えるから、前2輪のアンチスキッド制御が行われ難くなってブレーキ液圧Pwcのアンチスキッド制御による低下が行われない結果、オフロード路面に車輪タイヤが食い込んだり、または、土、砂、雪の堆積でのくさび効果による制動力ΔF(図7参照)を利用可能となり、オフロードのような悪路において車体速を前記HDC用の目標車速VSPsに向け継続的に低下させることができる。
図8は本発明のさらに他の実施例を示す。この実施例は前述した図3および図4に代わる制御内容で、勾配路における安定した旋回走行を目的する。つまり、ステップS21からステップS24まで、またはステップS41からステップS53までにおいて設定したABS設定スリップ率Ssを、勾配路旋回走行中に輪荷重が最大となる最大荷重輪に関しては、前記βよりも小さな値や、通常値αに更新して、旋回走行時の走行安定性を図るものである。
図8につき説明すると、前述したステップS51,S52またはS53において設定スリップ率Ssを通常値αよりも大きく設定後、ステップS61へ進む。ステップS61においては、車輪の切れ角である転舵角を検出する。
具体的には、図示しないステアリングホイールに運転者が入力する操舵角(ハンドル角ともいう)を検出するセンサを取り付け、検出した操舵角から車輪の転舵角を算出する。あるいは、転舵輪に転舵角を直接検出するためのセンサを取り付ける。あるいは、キングピン軸から離れた箇所にある転舵輪の或る位置に着目して、直進走行中における当該位置と、旋回走行中における当該位置との相対変位量から、転舵量を検出するものであってもよい。
次のステップS62においては、車両が降坂路を旋回走行中か否かを判定する。具体的には、降坂路か否かは、HDCフラグが1(降坂路走行速度制御装置の作動中)か否かを読み込んだり、車両に取り付けた勾配センサからの信号を読み込む。また、旋回走行中か否かは、上記ステップS61で検出した転舵角が閾値1.5度以上であるか否かにより行う。
旋回走行中ではないと判定した場合(No)、車両は直進走行中であるため、後述するステップS63〜S64をスキップして前記ステップS25に進む。
これに対し、旋回走行中であると判定した場合(Yes)、ステップS63に進む。
ここで、閾値1.5度以上で車両が旋回走行していると判定する理由について説明する。
直進走行中であっても、運転者はステアリングホイールを無意識のうちに微小に操舵することが一般的である。この微小な操舵では、車輪タイヤの弾性体部分のよじれや、車輪を懸架するサスペンション機構のよじれおよびこじれによって車両が旋回走行するレベルでもなく、その微小な操舵量が1.5度以下である。つまり、このような微小の操舵は直進走行とみなすことができ、不感帯として1.5度を例示している。
したがって、この実施例の閾値1.5度とは、当該1.5度に限定する意図ではなく、実質的な旋回走行となる転舵角領域と、直進走行とみなせる転舵角領域との境界を示すものである。つまり、車輪タイヤの特性や、サスペンション機構の特性によって、閾値を設定すればよい。
次のステップS63においては、各車輪について旋回方向外側にあって前輪であるか否かを判定する。
そして、旋回方向外側にあって前輪であると判定された車輪については、ステップS64へ進む。例えば、全4輪を具えた車両が右旋回走行中、左前輪については、ステップS64へ進む。
これに対し、旋回方向外側にない車輪や前輪でない車輪については、ステップS64をスキップして前記ステップS25へ進む。上述の例でいえば、左前輪以外の残る3輪については、前記ステップS25へ進む。
具体的な判定方法としては、転舵角が正値または負値かで、車両が右旋回または左旋回か判別でき、それをもって右旋回ならば左輪が旋回方向外側にあると判定し、左旋回ならば右輪が旋回方向外側にあると判定する。または、左右輪の車輪速Vwを比較し、車輪速Vwの高い方が
旋回方向外側にあると判定してもよい。
また、この実施例では、選択中の走行レンジによって前進または後進か判別でき、それをもって前輪を容易に判定可能である。
ここで付言すると、少なくとも4輪を具えた車両において、降坂路を旋回走行中に最も輪荷重が大きくなる車輪は、旋回方向外側となる前輪である。なぜならば、旋回走行中は、旋回内輪よりも旋回外輪に車両重量が作用するためであり、降坂路で制動中は、車両重心に対して上にある後輪よりも車両重心に対して下にある前輪に車両重量が作用するためである。
つまり、S63で行う判定は、最大荷重輪の判定を目的としている。
次のステップS64においては、旋回方向外側にある前輪のABS設定スリップ率Ssを、前述したステップS51〜S53で設定した値βから、小さくなるよう更新する。
小さくなるよう更新するにあたっては、詳しくは後述するが、前記ステップS61で検出した転舵角が閾値1.5度以上閾値10度未満では、ステップS51〜S53の設定値βと通常値αとの間の値で、転舵角が大きくなるほど、βから小さくなるよう(αに近づくよう)更新する。
また、検出した転舵角が閾値10度以上であれば、転舵角に関わらず通常値αまで小さくなるよう、すなわち通常値αに戻すよう更新する。
少なくとも4輪を具えた車両において、降坂路を旋回走行中に最も輪荷重が大きくなる車輪は、前述のように旋回方向外側となる前輪である。このことから図8に示す実施例では、当該最大荷重輪のABS設定スリップ率Ssを小さくなるよう更新することにより、当該最大荷重輪の横力を確保することができ、くさび効果による制動力を利用しつつ、旋回性も両立させることができる。
ここで、最大荷重輪たる旋回方向外側にある前輪のABS設定スリップ率Ssを小さくなるよう更新することにより、横力を確保することができる理由について、図9および図10に基づき補足説明する。
図9は、車輪の転舵角φを横軸に、当該転舵中の車輪に作用する横力を縦軸にとり、これらの関係を示す特性図である。図9に示すように、転舵角φに応じて横力は増大する。しかし転舵角φの最大値が10度を超えた辺りより横力は飽和してくる。
つまり、タイヤの前後左右方向の摩擦力を表す摩擦円において、左右(横)方向に余裕があったとしても、(転舵角φが10度を超えて)横力が飽和する領域まで左右(横)方向に余裕があるからといって左右(横)方向に摩擦力を振り分けても、実際には横力は比例した分発生しないのである。したがって、転舵角に応じて横力の発生効率が悪い飽和領域までいかないようにすることによって余裕分を前後方向の制動力に振り分ける、旋回性を確保しつつ車輪の摩擦力やくさび効果によって最大限に制動力を利用することができる。
ここで、旋回走行時に、転舵している車輪をブレーキによって制動する場合における、上記の横力および制動力の関係について説明する。
図10は、摩擦力の限界と、横力と、制動力との関係(前述の摩擦円の一部)を示すものである。図10中、摩擦力の限界を円弧で示し、横力を縦軸に、制動力を横軸に示す。
上述した摩擦力の限界は、車輪の輪荷重に比例して大きくなることが知られている。降坂路旋回走行時においては、少なくとも全4輪のうち旋回方向外側にある前輪に最も大きな輪荷重が作用し、旋回方向内側にある後輪に最も小さな輪荷重が作用し、残る旋回方向内側にある前輪および旋回方向外側にある後輪に、これらの中間の輪荷重が作用する。つまり、全4輪のうち旋回方向外側にある前輪の摩擦力の限界が最も大きくなり、この旋回方向外側にある前輪が全4輪の総和である車両全体の摩擦力の中で最も比率が大きいので旋回性への影響が大きい。したがって、最大荷重輪たる旋回走行外側の前輪について、車輪の横力を確保することによって、旋回性能を高めることができる。
説明を図8に戻すと上記ステップS64においては、転舵角に応じて設定スリップ率を変化させて、横力の発生効率が悪い領域は設定スリップ率をβよりも小さくしたり、通常値αに戻すよう更新することで、制動力の確保と旋回性の両立を実現することができる。
具体的には、図11に例示するように、最大荷重輪の転舵角φに応じて、最大荷重輪におけるABS設定スリップ率Ssの更新を行う。
すなわち、転舵角φが閾値10度以上であれば、転舵角φに関わらず、ABS設定スリップ率Ssを一律にαに戻すよう更新する。前述および図9に示すように、転舵角φが閾値10度を超えたあたりから、転舵角φが増加しても横力が飽和するためである。
なお、ここでいう閾値10度とは、数値を10度に限定する意図ではなく、横力が飽和するまたは飽和傾向となる転舵角を例示するものである。つまり、車両重量等によっては、閾値が変わり得るものである。
これに対し、転舵角φが閾値1.5度未満であれば、ABS設定スリップ率Ssを更新せず、転舵角φに関わらず、ABS設定スリップ率Ssを更新せず、直前の設定値βのままとする。前述のように、転舵角φが閾値1.5度未満であれば、当該車輪は直進走行中のためである。
なお、前記ステップS43や前記ステップS51において直前に設定した、旋回方向外側にある前輪のABS設定スリップ率Ssが通常値αのままの場合には、通常値αのままステップS25に進む。
また、転舵角φが閾値1.5度以上閾値10度未満であれば、最大荷重輪たる旋回方向外側の前輪の設定スリップ率Ssを、転舵角φに逆比例するよう更新する。転舵角φに逆比例するよう更新するとは、図11に示すように転舵角φが閾値1.5度より大きいほど、設定スリップ率Ssをβより小さくなる値γ(β≧γ≧α)に更新することをいう。
ステップS64で旋回方向外側にある前輪のABS設定スリップ率の更新後、前述したステップS25へ進む。
ところで図8に示す実施例においては、全4輪のうち輪荷重が最も大きい車輪の横力を確保することによって、制動力の確保と旋回性の両立を実現することができるという事実認識に基づき、
降坂路を旋回走行中に(ステップS62でYes)、輪荷重が最も大きい車輪を判定し(ステップS63でYes)、
判定した最大荷重輪のABS設定スリップ率Ssを、前記ステップS51〜S53によって所定値αよりも大きくした値βから、これよりも小さなαやγへと更新する(ステップS64)ことから、以下の作用効果を奏し得る。
つまり最大荷重輪については、そのアンチスキッド制御が行われ易くなってブレーキ液圧Pwcのアンチスキッド制御による低下が行われる結果、制動力が摩擦円の限界まで飽和することを回避して、横力を確保することができる。
従って、車両の旋回性を向上させることができる。
また、図8に示す実施例においては、ステップS63で旋回走行外側となる前輪を最大荷重輪と判定することから、上記のように旋回性を向上させることができる。
また、図8に示す実施例においては、上記ステップS64において、最大荷重輪たる旋回方向外側となる前輪の転舵角φに応じて当該車輪のABS設定スリップ率Ssをγに更新する。
具体的には、転舵角φが所定の閾値10度未満では、通常値αおよび上記設定値β間の中間値γを定め、最大荷重輪のABS設定スリップ率Ssを転舵角φに逆比例する値γに更新する。
転舵角φが閾値10度以上では、通常値αを定め、転舵角φに関わらず、最大荷重輪のABS設定スリップ率Ssを通常値αに戻すよう更新する。
これにより、最大荷重輪たる旋回方向外側にある前輪の横力を確保するから、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、ABS設定スリップ率Ssを中間値γにして、確保する横力を転舵角φに関連づけることで、転舵角φが大きく旋回半径が小さい場合には制動力および横力を確保することが可能となり、転舵角φが小さく旋回半径が大きい場合には、「くさび効果」によって制動力を大きく得ることが可能になる。
したがって、緩やかな旋回または急旋回といった旋回走行状態に応じて、前述した図10に示す車輪の摩擦力の限界(摩擦円)を適宜好適に利用することができ、制動力と旋回性の両立を実現することができる。
本発明の一実施例になる降坂路走行速度制御装置を具えた車両用ブレーキの制御システム図である。 同ブレーキの制御システムにおけるブレーキコントローラが実行する降坂路走行速度制御プログラムを示すフローチャートである。 同ブレーキコントローラが降坂路走行速度制御に引き続いて実行するアンチスキッド制御プログラムを示すフローチャートである。 本発明の他の実施例を示すアンチスキッド制御プログラムのフローチャートである。 降坂路走行速度制御に当たって増圧すべきブレーキ液圧の単位増圧量の変化特性を示す特性線図である。 図2および図3による降坂路走行速度制御およびアンチスキッド制御の動作タイムチャートである。 アンチスキッド制御装置の作動領域と、オフロードで車輪タイヤが路面に食い込むくさび効果によって発生する制動力との関係を例示する、制動力変化特性線図である。 本発明のさらに他の実施例を示すアンチスキッド制御プログラムのフローチャートである。 転舵中の車輪の転舵角φと、当該車輪に作用する横力との関係を示す特性図である。 車輪の摩擦力の限界と、制動力と、横力との関係を示す図である。 同実施例において、転舵角φに応じアンチスキッド制御装置(ABS)のアンチスキッド制御開始判定用設定スリップ率Ssを更新するために用いる特性図である。
符号の説明
1 車輪
2 ホイールシリンダ
3 ブレーキペダル
4 油圧ブースタ
5 マスターシリンダ
6 ブレーキ液圧配管
7 リザーバ
8 ポンプ
9 アキュムレータ
10 圧力スイッチ
11 電磁切替弁
12 増圧弁
13 増圧回路
14 減圧弁
15 減圧回路
16 ストロークシミュレータ
17 ブレーキコントローラ
18 圧力センサ
19 圧力センサ
20 車輪速センサ
21 HDC(降坂路走行速度制御)スイッチ
22 T/F(トランスファー)ギヤ位置センサ
23 路面勾配センサ

Claims (9)

  1. 降坂路走行中に車速が、走行条件に応じた目標車速を越えないよう自動的に車輪のブレーキを作動させる降坂路走行速度制御装置と、
    車輪の制動スリップ状態が所定の設定スリップ状態以上である間、車輪の制動ロックを解消するような制動力制御を行うアンチスキッド制御装置とを具えた車両において、
    前記降坂路走行速度制御装置の作動中は前記アンチスキッド制御装置の設定スリップ状態を、アンチスキッド制御が行われ難くなるよう前記所定の値よりも大きくする設定スリップ状態変更手段を設けたことを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  2. 前記アンチスキッド制御装置が全輪を個々にアンチスキッド制御する、請求項1に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記設定スリップ状態変更手段は、前記降坂路走行速度制御装置によって作動される自動ブレーキによる前記制動スリップ状態が、前記変更された設定スリップ状態以上である車輪を制動スリップ輪と判定し、該制動スリップ輪である状態が設定時間継続した車輪を制動ロック輪と判定し、対角2輪が制動ロック輪であり、且つ、残りの少なくとも1輪が制動スリップ輪であるとき、制動ロック輪である対角2輪の設定スリップ状態のみを前記所定の値よりも大きくするものであることを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  3. 前記アンチスキッド制御装置が全輪を個々にアンチスキッド制御する、請求項1に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記設定スリップ状態変更手段は、前記自動ブレーキにより前記制動スリップ状態が、
    前記変更された設定スリップ状態以上である車輪を制動スリップ輪と判定し、該制動スリップ輪である状態が設定時間継続した車輪を制動ロック輪と判定し、後2輪の一方が制動ロック輪、他方がスリップ輪であるとき、若しくは、後2輪がともに制動ロック輪であるとき、前2輪の前記設定スリップ状態のみを前記所定の値よりも大きくするものであることを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記設定スリップ状態変更手段は、勾配路を旋回走行中に輪荷重が最も大きい車輪を判定する最大荷重輪判定手段と、
    判定した最大荷重輪の設定スリップ状態を、前記設定スリップ状態変更手段によって前記所定の値よりも大きくした値から、小さくなるよう更新する設定スリップ状態更新手段とを具えたことを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記最大荷重輪判定手段は、降坂路を旋回走行中の場合、旋回方向外側となる前輪を前記最大荷重輪とすることを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  6. 請求項4または5に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記最大荷重輪の転舵量を検出する手段を具え、
    前記設定スリップ状態更新手段は、検出した転舵量が所定値未満の場合には、前記最大荷重輪の設定スリップ状態を、前記所定の値と、前記所定の値よりも大きくした値と、の間において転舵量に逆比例するよう更新することを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  7. 請求項4または5に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記最大荷重輪の転舵量を検出する手段を具え、
    前記設定スリップ状態更新手段は、検出した転舵量が所定値以上の場合には、前記最大荷重輪の設定スリップ状態を前記所定の値に戻すことを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両の降坂路走行速度制御装置において、
    前記設定スリップ状態変更手段は、運転者による制動操作があるとき、前記設定スリップ状態の変更を中止して、全輪の設定スリップ状態を前記所定の値に戻すものであることを特徴とする車両の降坂路走行速度制御装置。
  9. 降坂路走行中に車速が走行条件に応じた目標車速を超えないよう自動的に車輪のブレーキを作動させる降坂路走行速度制御と、
    車輪の制動スリップ状態が所定の設定スリップ状態以上である間、車輪の制動ロックを解消するような制動力制御を行うアンチスキッド制御と、
    前記降坂路走行速度制御の作動中は、前記アンチスキッド制御による、車輪の制動ロックを解消する制動力制御を制限する制動ロック解消制限制御とを行うことを特徴とする車両の降坂路走行速度制御方法。
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