JP2006224391A - インクジェット記録装置、情報処理方法、ならびに記憶媒体、プログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、情報処理方法、ならびに記憶媒体、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェットプリンタにおいて、記録媒体のジャム発生を迅速かつ低コストで検出する。
【解決手段】 インクジェットプリンタにおける情報処理方法であって、キャリッジに取り付けられ、記録媒体の端部位置を検出手段を用いて検出する検出工程(ステップS803)と、画像形成を行う前に、前記検出された端部位置に基づいて、画像形成中に検出されうる前記記録媒体の最左右端部位置を算出する算出工程(ステップS804)と、画像形成中に検出された端部位置と、前記算出工程において算出された最左右端部位置とを比較することにより、前記記録媒体の搬送異常を判断する判断工程(ステップS807)と、前記判断工程において搬送異常と判断した場合に報知する報知工程(ステップS808)とを備える。
【選択図】 図8

Description

本発明は、記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに搭載されたヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して所望の画像を形成するインクジェット方式のプリンタにおける、情報処理技術に関するものである。
イメージ出力装置の1つとして、複数サイズの記録媒体に対応して画像形成することが可能なインクジェットプリンタが知られている。当該インクジェットプリンタでは、インクを吐出する記録ヘッドがキャリッジに搭載され、当該キャリッジが記録媒体上を往復運動することにより記録媒体の幅方向の画像形成を実現している。
また、このようなインクジェットプリンタの中には、記録媒体のサイズを自動的に検知して、当該記録媒体に対応した画像形成を行っているものもあり、例えば、記録媒体幅方向に沿って往復運動する上記キャリッジにセンサを搭載することにより、記録媒体のサイズを検出している。
さらに、記録媒体のジャム発生を検知する機能が備えられているインクジェットプリンタもある。インクジェットプリンタにおける代表的なジャム検知方法としては、例えば、キャリッジが記録媒体に引っかかることによってキャリッジを駆動させるモータの負荷トルクが大きくなるため、これを利用してジャムを検知する方法がある。
当該方法では、キャリッジが記録媒体に引っかかりジャムが起こるとキャリッジを駆動するモータの負荷が当該モータの拘束トルクを上回り、キャリッジを動かそうと制御しても、キャリッジが動かなくなることに鑑みて、キャリッジの動作指示後のキャリッジの動作を監視し、一定時間キャリッジが動いていないと判断された場合に、ジャムが発生したと判断することとしている。
また、これ以外にも、例えば、特開平10−74022号公報では、ジャムが発生したときの負荷異常とモータの故障とを区別する最適な装置、方法が提案されている。
特開平10−74022号公報
しかしながら、上述のように、キャリッジへの動作指令に対して、一定時間キャリッジが動作しなかったことをもってジャムの発生を判断することとすると、実際にジャムが発生してからインクジェットプリンタがジャムを検知するまでに所定の時間がかかるという問題がある。
また、上記特許文献1に示すように、ジャムを検知するための装置を新たに設置することとすると、コストの増大を招くという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに搭載されたヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して所望の画像を形成するインクジェット方式のプリンタにおいて、記録媒体のジャム発生を迅速かつ低コストで検知することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係るインクジェットプリンタは以下のような構成を備える。即ち、
記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに取り付けられた記録ヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して画像形成を行うインクジェットプリンタであって、
前記キャリッジに取り付けられ、前記記録媒体の端部位置を検出する検出手段と、
画像形成を行う前に、前記検出手段を用いて検出された端部位置に基づいて、画像形成中に前記検出手段を用いて検出されうる前記記録媒体の最右端部位置と最左端部位置とを算出する算出手段と、
画像形成中に、前記検出手段により検出された端部位置と、前記算出手段により算出された最右端部位置および最左端部位置とを比較することにより、前記記録媒体の搬送異常を判断する判断手段と、
前記判断手段において搬送異常と判断した場合に報知する報知手段とを備える。
本発明によれば、記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに搭載されたヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して所望の画像を形成するインクジェット方式のプリンタにおいて、記録媒体のジャム発生を迅速かつ低コストで検出することが可能となる。
<インクジェットプリンタの外観構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの外観構成(背面側からみた場合の構成)を示す図である。
同図において、101はスタンドであり、インクジェットプリンタ100本体を支持する。102は画像形成される記録媒体(紙)であり、紙ホルダー103に巻き回され、印刷時には矢印A方向に回転することにより、紙供給口104から前面側に供給される。
図2は、本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの外観構成(前面側からみた場合の構成)を示す図である。
同図において、201はプラテンであり、印刷時に紙102の下面側を支持する。202はキャリッジ軸であり、紙102の幅方向(矢印C、D方向)にキャリッジ204が動作するための支持軸である。203は紙押さえローラであり、印刷時に紙102を押さえる。
204はキャリッジであり、記録ヘッド205とフォトリフレクタ206とを搭載し、キャリッジ軸202に沿って矢印C、D方向に動作することができる。205は記録ヘッドであり、当該記録ヘッドよりインクが吐出されることにより、紙102上に画像が形成される。206はフォトリフレクタであり、反射型の光センサである。フォトリフレクタ206の投光部より投光された光は、測定対象物において反射し、フォトリフレクタ206の受光部において検知される。このときの受光レベルに基づいて、紙の有無を検出することができる。具体的には、紙102からの反射光のレベルの方が、プラテン201からの反射光のレベルよりも高いという特徴を利用して、所定のレベルを閾値として設定し、該閾値より高いレベルの反射光を受光した場合には、紙102有りと判断し、該閾値より低いレベルの反射光を受光した場合には、紙102無しと判断する。
207は表示部であり、印刷時の印刷条件を表示したり、インクジェットプリンタ100の内部状態を表示したりする。
<キャリッジ204周辺の構成>
次にキャリッジ204周辺の構成について説明する。図3はキャリッジ204を側面からみた場合の位置関係を示す図である。同図に示すように、キャリッジ204とプラテン201とは距離tの間隔をもって配され、キャリッジ204とプラテン201との間を記録媒体102が矢印で示す搬送方向に搬送される。
図4はキャリッジ204を上面からみた場合の位置関係を示す図である。同図において、401はキャリッジ位置検出センサであり、矢印C及びD方向に動作するキャリッジ204の位置を検出する。なお、本実施形態においては、キャリッジ位置検出センサ401として光学式のエンコーダを用いることとし、キャリッジ204を移動させるベルトに合わせて回転する回転板に配された光学式スケール402を読み取ることにより、キャリッジ204の正確な位置を検出する。
403はキャリッジモータであり、キャリッジ204を矢印C及びD方向に動作させる。なお、本実施形態ではDCモータを用いることとする。キャリッジ204が矢印C及びD方向に動作することにより、キャリッジに搭載された記録ヘッド205も同様に動作し、その結果、記録ヘッド205の直下にある紙102上に、所望の画像を形成することができる(図4の「印刷領域」参照)。
404はホームポジションセンサであり、キャリッジ204が基準位置(ホームポジション)にあるときにそれを検出する。
<インクジェットプリンタ100の機能ブロック>
図5は、本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの機能ブロック構成を示す図である。同図において、501はMPUであり、インクジェットプリンタ100の制御プログラムを実行する演算処理装置である。502はDRAMであり、MPU501が制御プログラムを実行する際の作業領域を提供するとともに、入力/算出されたデータを一時的に格納する格納機能を有する。503はインクジェットプリンタ固有のデータを記憶し、制御プログラム実行時に必要に応じて当該データを読み出しすることが可能なEEPROMである。
MPU501、DRAM502、EEPROM503はバス507を介して相互に接続されている。また、バス507はフォトリフレクタ206や表示部207とも接続され、フォトリフレクタ206より出力された出力値をMPU501に取り込んだり、MPU501での処理結果を表示部207に出力したりすることができる。
さらに、バス507にはASIC508が接続されている。ASIC508には、キャリッジ位置カウンタ504と、データ転送制御回路505と、モータ制御回路506とが備えられている。
キャリッジ位置カウンタ504は、キャリッジ位置検出センサ401から出力される位置検出信号をカウントすることにより、キャリッジの位置(Y座標)を検出する。データ転送制御回路505は、印刷時に記録ヘッド205に制御信号を送信する。モータ制御回路506は、モータドライバIC509を介してキャリッジモータ403を制御する。
<紙の検出原理>
次にインクジェットプリンタ100における紙の検出原理について図6を用いて説明する。
インクジェットプリンタ100はキャリッジ204を矢印C及びD方向に往復させ、それに同期して紙102を搬送方向に送りつつ、記録ヘッド205にインクを吐出させることで、紙102上に所望の画像を形成する。このときフォトリフレクタ206は、その真下にある紙102を検出する。
図6に示すように、キャリッジ204が右端部から左端部に移動すると、フォトリフレクタ206の検出点の軌跡は線Sのようになる。また、キャリッジ204の移動方向をY座標とし、キャリッジ204の各位置での出力値をZ座標とすると、フォトリフレクタ206の出力は電圧値で図6の601のようになる(図6の601に示すようにフォトリフレクタ206の出力はアナログである)。
したがって、紙102の端部付近で出力は連続的に変化する。通常、フォトリフレクタ206の直下に紙201が無い場合、その出力は0%付近であり、フォトリフレクタ206の直下に紙102がある場合、その出力は100%付近になるように設計される。ただし、インクジェットプリンタ100の場合、フォトリフレクタ206の直下に紙102が無いとき、プラテン201からの反射光を受光することとなるため、その場合の検出値は必ずしも0%とはならない。ただし、誤検出をなくすためには、10%以下にしておくことが望ましい。もし50%を上回ることがあると、検出誤差が大きくなり、最悪の場合誤検出となる。なお、プラテン201の材質や加工方法を工夫して表面の反射率を抑えることにより、10%以下にすることは容易である。
また、紙102からの反射光の検出値を100%付近にするのは、フォトリフレクタ206の感度を上げる必要があるが、これは通常フォトリフレクタのエミッタ出力の抵抗乗数を最適化することで行う。また、紙の種類によっては反射率が低いので、十分最適化しておかないと、紙の場合の出力値が十分得られないことも考えられる。
これらは従来のインクジェットプリンタでも既知のことであるが、一般に紙102の場合の出力値とプラテン201の場合の出力値との差は大きいほど良いとされている。しかし、あまりフォトリフレクタの感度を上げすぎると、紙の場合の出力値が100%に張り付いてしまうので、あまり良くない。このため、微妙な調整が要求されることとなる。
紙端部の座標は、フォトリフレクタ206の出力がスレッショルドレベルに等しい出力値における座標が認識される。スレッショルドレベルはインクジェットプリンタに固有の値であり、EEPROM503に格納されている。通常はフォトリフレクタ206の最大出力の50%付近に設定される。
インクジェットプリンタ100は印刷開始前に紙102を検出点S上にかかるまで搬送し、キャリッジ204を移動させてフォトリフレクタ206で検出点S上をスキャンする。
そして、出力値がスレッショルドレベルに等しい点を紙端部として検出し、その座標値に基づいて印刷領域を設定する。このようにしてフォトリフレクタ206で検出された右端部から左端部までの領域、「検出された紙存在領域」は、厳密には実際に紙の存在する「実際の紙存在領域」とは一致しない。フォトリフレクタで206検出された右端部および左端部の座標はそれぞれΔY1、ΔY2の誤差があるからである。
ΔY1、ΔY2の誤差の原因としては、フォトリフレクタ206の光軸の個体差、紙102とフォトリフレクタ206間の距離のバラツキ、フォトリフレクタ206のキャリッジ204の基準位置に対する取り付け公差などがある。
<ジャム検出原理>
本実施形態にかかるインクジェットプリンタ100では、フォトリフレクタで必ず紙があるはずの領域をスキャンしつつ印刷を実行し、必ず紙があるはずの領域で紙が検出できないときに、ジャムが発生したと判断する。
したがって、このような方法で正確にジャム検出をするには、ΔY1、ΔY2の誤差を考慮して、「実際の紙存在領域」に必ず含まれる領域を認識しなければならない。このため、「検出された紙存在領域」のうち、左端部からσ、及び右端部からσを除いた領域を「実際の紙存在領域」に必ず含まれる領域であるとして認識する。σの値は当然ΔY1、ΔY2の最大値より大きい値でなくてはならず、フォトリフレクタ206のスポット直径がr、紙の最大斜行量をs、フォトリフレクタ206のキャリッジ移動方向に対する取り付け公差をdとすると、σ=3r+d+s程度が理論的には妥当である。一般的なフォトリフレクタのスポット直径は1.0mm〜3.0mm程度で、インクジェットプリンタの最大斜行量は1.0mm〜2.0mm、取り付け公差は0.5mm〜1.0mm程度であるから、σの値は4.5mm〜12.0mm程度となる。
σの各項の意味であるが、sの項は、最初に紙端部を検出した点から、印刷をするにしたがって紙を搬送したときに、端部位置が少しずつずれてくる紙斜行という現象による。
この紙斜行によって発生する最大のずれ量が最大斜行量sである。紙の斜行については、紙のセットの仕方、印刷長などによって微妙に変わる値であるが、どのようなプリンタでも保証値を規定している。即ち、斜行量sが保証値以下であれば印刷するのに問題はないという基準である。一般的にこの保証値は2.0mm〜3.0mm程度である。これ以上紙斜行があると、そもそもそのインクジェットプリンタの動作保証外であるから、「s=保証値」として良い。dの項は、部品公差、組立公差によって、キャリッジの基準位置(ホームポジションセンサ404)に対してフォトリフレクタ206の取り付け位置がずれることによる。
公差の要因は部品公差、組立公差がある。3rの項の意味は、検出対象がプラテン201のときの出力値がNであり、検出対象が紙であるときの出力値がMであるとき、フォトリフレクタ206の特性から、紙の端部付近を検出するとき、出力がNからMまで連続的に変化する間に、検出位置、即ちフォトリフレクタ206の座標が最大で3r程度移動することによる。これは別の言い方をすれば、紙端部を検出する時に、フォトリフレクタ206の出力がNより大きく、Mよりも小さいレベルの区間は最大で3rあるということである。
図7に紙端部付近のフォトリフレクタ206の出力値とフォトリフレクタ206の座標との関係を示す。前述のようにNからMまでの変化は連続であり、フォトリフレクタ206の出力がNより大きく、Mよりも小さいレベルの区間は最大で3rであるが、フォトリフレクタ206の出力値―フォトリフレクタ206の検出位置のカーブはいかなる場合でも同じ変化をするわけではなく、紙の種類、フォトリフレクタ206と紙との距離、記録媒体の印刷面の角度などの要因で場合によって異なるのが普通である。
例えば、ある場合で紙端部をスキャンしたときフォトリフレクタ206の出力が図7のcase1のような出力であったとき、検出される紙端部の座標はy1であるが、また異なるケースにおいて、フォトリフレクタ206の出力がcase2のような出力であったとき、検出される紙端部の座標はy1’となる。
さらに、また異なるケースにおいて、フォトリフレクタ206の出力がcase3のような出力であったとき、検出される紙端部の座標はy1”である。このように、y1の取り得る値は様々であるが、3rの間隔に収まっているのが普通である。したがって、d=s=0のとき、最大の検出誤差は3rと考えることができる。これらの項以外の要因による検出誤差ももちろんあるが、経験的に無視してよいほど小さいものである。
したがって、3つの誤差要因に起因した項を累積したσ=3r+d+sは検出誤差、即ち「実際の紙の端部位置に対して検出する紙の端部位置がずれ得る最大値」と考えることができる。したがって、検出された紙の存在領域に対して、左右端部のσを省いた領域は、フォトリフレクタ206の検出誤差の量に関わらず、紙が必ず存在している領域であると認識できるのである。
このようにして認識された、図6に示す「認識された記録媒体の存在領域」では、フォトリフレクタ206で検出される検出値はスレッショルドレベルを超えるはずであり、そうでないときは紙がなくなってしまったか、ジャムが起こったと判断することができる。 <印刷時のジャム検出処理の流れ>
次に図8を用いて印刷時のジャム検出処理の流れについて説明する。ステップS801において印刷開始指示及び画像データを受信すると、インクジェットプリンタ100では先ず、フォトリフレクタ206の検出点(S)まで紙を搬送する(ステップS802)。
ステップS803では、印刷を開始する前に紙端部の座標をフォトリフレクタ206で検出し、その座標y1(左端部)、y2(右端部)をメモリに保存する。
ステップS804では、EEPROM503に格納されているプリンタ100固有の値であるσを用いて、y1−σ、y2+σを算出する。y1−σはプリンタが認識した左端部座標であり、y2+σはプリンタが認識した右端部座標である。y1−σからy2+σの領域にはいかなる場合でもフォトリフレクタで紙が検出できる領域であり、「認識された紙存在領域」である。
続いてステップS805にて印刷を開始し、ステップS806にてフォトリフレクタ206の出力をモニタする。モニタの間隔は、y1−σからy2+σの領域を10mm間隔程度でモニタするのが適当である。あまりモニタの間隔が狭いとMPU501の処理の負担が重いので望ましくなく、逆に間隔が広すぎるとジャム検出に十分とはいえない。
例えば、紙がA0サイズの紙であれば、紙の幅が841mmなので、10mm間隔でモニタすれば1回のスキャンで82個所か83箇所をフォトリフレクタで検出することになる。紙がA4サイズであれば、紙の幅が210mmなので、19個所か20箇所を検出することになる。また、キャリッジ204が往復するたびにモニタするので、1ページ印刷する間に、キャリッジ204の往復回数をこれに乗じた回数、フォトリフレクタ206の出力をモニタすることになる。印刷中キャリッジ204のスキャン最大速度が20inch/sであるとき、10mm間隔でモニタすれば、最小モニタ間隔は10/(20×25.4)=19.7msである。
ステップS807では、「認識された紙存在領域」において紙が存在するか否かを判断する。前述のようにy1−σからy2+σの領域では、フォトリフレクタ206の出力はスレッショルドレベルを超えているはずであるが、ジャムが発生して、y1−σからy2+σの領域に本来あるべき紙がちぎれて欠損してしまっていたとき、当然その座標でのフォトリフレクタ206の出力はスレッショルドレベルに満たない。
したがって、「認識された紙存在領域」において紙が存在しないと判定された場合には、ステップS808に進む。ステップS808において、MPU501は、ジャム処理を実行する。具体的には、まず、キャリッジ204を停止させ、印刷処理を中断する。そして、表示部207にジャムがあったことを表示して、ユーザにジャムによって詰まった紙を取り除いてもらう。そして、ユーザに所定の復帰操作をしてもらった後、再度インクジェットプリンタは紙端部の座標をフォトリフレクタ206で検出し、左端部座標をy1、右端部座標をy2として、DRAMメモリ502に保存する。このとき、前回のy1、y2は破棄される。そして、前回ジャムによって中断された印刷ジョブを、欠損したページの最初から再実行する。
一方、「認識された紙存在領域」において紙が存在すると判定された場合には、印刷が終了するまでステップS806からステップS808までの処理を繰り返す。一方、ステップS809において印刷が終了したと判定した場合には、処理を終了する。
このように、印刷中はキャリッジ204が紙の右端部から左端部を往復運動することによって画像を形成していくので、y1−σからy2+σの領域にある紙がちぎれて欠損するようなジャムが発生したときは、MPU501は即座にそれを検出して無駄な印刷を防止することができる。
<フォトリフレクタの配置>
上述のように、記録ヘッド205に対してフォトリフレクタ206は紙搬送方向の上流に位置しているが、上記ジャム検出原理のもとでは、かかるフォトリフレクタ206の配置が重要であり、これにより正確なジャム検出が可能となる。
記録ヘッド205は図6に示される印刷領域にインクを吐出し画像を紙102に形成するので、機構の構成上、印刷中はリフレクタの検出点S上には画像が形成されない。即ち、検出点S上にはインクが存在しない。フォトリフレクタ206での検出では、紙の種類にもよるが、紙に画像が形成されていると、その形成された画像の部分をフォトリフレクタで検出したときの検出値が、紙上の画像の無い部分を検出したときに比べて低い場合がある。
そして、紙があるにもかかわらず、画像がある部分でフォトリフレクタ206の出力がスレッショルドレベルを下回ることがある。そのような場合、インクジェットプリンタは紙のある領域にも関わらず紙がないものと誤認識してしまうことがある。これを回避するために、本実施形態にかかるインクジェットプリンタ100では、記録ヘッド205に対してフォトリフレクタ206は紙搬送方向の上流に位置している。これによって、フォトリフレクタ206の検出点S上は紙があるときは常にインクが無い状態であり、安定した紙検出が可能となる。
また、ジャムが発生する要因としては、図9に示すような紙浮きが考えられる。記録ヘッド205とプラテン201の間にはtmmの間隔(通常t=1.0mm〜2.0mm程度)があるが、紙のまき癖によって図9の901のように紙が変形して、記録ヘッド205に干渉してしまうことがある。まき癖とは、ロール紙などについている紙の変形くせのことで、紙の種類によっては非常に強いまき癖があり、図9の901のように紙と記録ヘッドが干渉する状況がありえる。
このようなとき、印刷中にキャリッジ204が紙に干渉して、紙が図9の902の部分から引きちぎられることがある。紙がどのように破れるかは状況によるが、多くの場合は紙が支えられている付近(図9の902で示す付近)で引きちぎられる場合が多い。
このため、本実施形態にかかるインクジェットプリンタ100ではフォトリフレクタ206と紙押さえローラ203との間の距離を規定している。当該距離は正確なジャム検出をする為には十分大きいことが望ましいが、プリンタの小型化の観点からは当該距離が必要以上に増大することは妥当でない。そこで本実施形態では、当該距離を10mm〜15mmとした。15mm以上あってもインクジェットプリンタが大型になるだけでメリットは無い一方、当該距離が10mmに満たないと(例えば2mmほどしかないと)、ジャムが起こって紙が引きちぎられたとしても、検出点S上を通過する際にはまだ紙が残ったままの状態となり、ジャム検出できないからである。
このように、フォトリフレクタ206の検出点Sが紙押さえローラ203よりも紙搬送方向の下流に配し、かつ検出点Sと紙押さえローラ203との距離が10mm〜15mmに規定することにより、より正確なジャム検出が実現できる。
なお、紙押さえローラ203と検出点Sとの距離(10mm〜15mm)については、実際にジャムが起こったときの状態を観測し、引きちぎられた紙が経験的に2〜5mm程度残るという経験的データに基づいている。また、力学的に見ても、ジャムが起こったとき紙にせん断力がもっとも大きくかかるのは図9の902付近であることからも、妥当な距離といえる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるインクジェットプリンタでは、印刷開始前にフォトリフレクタを用いて紙端部位置を検出し、必ず紙があるはずの領域(「認識された紙存在領域」)を算出しておき、印刷中に当該「認識された紙存在領域」において紙が検出できなかった場合に、ただちにジャムが発生したと判断することで、従来よりも素早くジャム発生を検知することが可能となる。また、かかるジャム発生検知方法では、ジャム検知のための新たな装置を必要としないため、低コストで実現することが可能となる。
さらに、フォトリフレクタを、記録ヘッドの上流側であって、かつ紙押さえローラの下流側10〜15mmの位置に配することにより、正確にジャム発生を検知することが可能となる。
<他の実施形態>
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの外観構成(背面側からみた場合の構成)を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの外観構成(前面側からみた場合の構成)を示す図である。 キャリッジ204を側面からみた場合の位置関係を示す図である。 キャリッジ204を上面からみた場合の位置関係を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるインクジェットプリンタの機能ブロック構成を示す図である。 インクジェットプリンタ100における紙の検出原理を説明するための図である。 紙端部付近のフォトリフレクタ206の出力値とフォトリフレクタ206の座標との関係を示す図である。 印刷時のジャム検出処理の流れを示すフローチャートである。 キャリッジ204を側面からみた場合の位置関係を示す図であり、紙浮きの様子を示す図である。

Claims (10)

  1. 記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに取り付けられた記録ヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して画像形成を行うインクジェットプリンタであって、
    前記キャリッジに取り付けられ、前記記録媒体の端部位置を検出する検出手段と、
    画像形成を行う前に、前記検出手段を用いて検出された端部位置に基づいて、画像形成中に前記検出手段により検出されうる前記記録媒体の最右端部位置と最左端部位置とを算出する算出手段と、
    画像形成中に、前記検出手段を用いて検出された端部位置と、前記算出手段により算出された最右端部位置および最左端部位置とを比較することにより、前記記録媒体の搬送異常を判断する判断手段と、
    前記判断手段において搬送異常と判断した場合に報知する報知手段と
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記算出手段は、前記検出手段における検出誤差と、前記キャリッジに対する前記検出手段の取り付け公差と、前記記録媒体の搬送誤差とに基づいて、前記記録媒体の最右端部位置と最左端部位置とを算出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記判断手段は、前記検出手段を用いて検出された右端部位置が、前記最右端部位置よりも左側にあった場合、または、前記検出手段を用いて検出された左端部位置が、前記最左端部位置よりも右側にあった場合に、前記記録媒体の搬送異常と判断することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記検出手段は、前記記録媒体の搬送方向において、前記記録ヘッドよりも上流側に配されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記記録媒体の表面を押圧するローラを備え、
    前記検出手段は、前記記録媒体の搬送方向において、前記ローラよりも下流側に所定量の間隔をもって配されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 記録媒体の搬送方向に対して略垂直にキャリッジを移動させ、該キャリッジに取り付けられた記録ヘッドからインクを吐出させることにより、該記録媒体に対して画像形成を行うインクジェットプリンタにおける情報処理方法であって、
    前記キャリッジに取り付けられ、前記記録媒体の端部位置を検出手段を用いて検出する検出工程と、
    画像形成を行う前に、前記検出手段を用いて検出された端部位置に基づいて、画像形成中に前記検出手段により検出されうる前記記録媒体の最右端部位置と最左端部位置とを算出する算出工程と、
    画像形成中に、前記検出手段を用いて検出された端部位置と、前記算出工程において算出された最右端部位置および最左端部位置とを比較することにより、前記記録媒体の搬送異常を判断する判断工程と、
    前記判断工程において搬送異常と判断した場合に報知する報知工程と
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  7. 前記算出工程は、前記検出手段における検出誤差と、前記キャリッジに対する前記検出手段の取り付け公差と、前記記録媒体の搬送誤差とに基づいて、前記記録媒体の最右端部位置と最左端部位置とを算出することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  8. 前記判断工程は、前記検出手段を用いて検出された右端部位置が、前記最右端部位置よりも左側にあった場合、または、前記検出手段を用いて検出された左端部位置が、前記最左端部位置よりも右側にあった場合に、前記記録媒体の搬送異常と判断することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載の情報処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
  10. 請求項6乃至8のいずれかに記載の情報処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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