JP2006223897A - 補液収容複室容器製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器において、液体連通せずに混合前の薬液が患者に誤って投与されたとしても、人体への悪影響を与えることのない製剤を提供する。
【解決手段】用時液体連通するダブルバッグ型キットのろ過型人工腎臓用補液収容複室容器において、薬液ポートが設けられた室に収容される薬液が炭酸水素ナトリウムを含むか、あるいは、生理的なpH値および/または浸透圧比となるように調整されることにより、混合前の薬液を単剤投与しても人体に悪影響を与えない製剤が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ダブルバッグ型キット製剤などの用時液体連通することにより患者に投与するろ過型人工腎臓用補液収容複室容器に関する。さらに詳細には、薬液ポートが設けられた室のpH値あるいは浸透圧比が生理的許容範囲内の輸液製剤であり、液体連通することなく患者に投与されても、患者への悪影響を及ぼす恐れのない、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器に関する。
ろ過型人工腎臓用補液において、必要な成分である炭酸水素ナトリウムとマグネシウムイオン、カルシウムイオンは、同一液中に存在した場合、不溶性の塩である炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムの沈殿を生じる。このため、使用時までこれらの成分は別々に保存する必要がある。また、他の成分であるブドウ糖などの糖類は、アルカリ性溶液中で保存すると分解・変性が生じやすく、特に熱滅菌等により加熱されると、着色が生じる。このため、ブドウ糖を含有する薬液は、使用時までは酸性であるように調整されることが好ましい。したがって、薬液充填容器として複室容器を用いることにより、重炭酸塩および還元糖の安定性が高まり、ろ過型人工腎臓用補液の安全性及び安定性を高めることができる(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
現在、ろ過型人工腎臓用補液は、可撓性のプラスチック容器(バッグ)に収容するのが一般的であり、用時液体連通できるような隔離手段によって複室に区画されている。当該容器の1室には、塩基性で高浸透圧の薬液が封入され、他の1室には、酸性で低浸透圧の薬液が封入される。当該容器の各々の室に封入された薬液は、用時液体連通する事により生理的なpH値および浸透圧比に調整された後に、患者に投与される。
現在市販されている、複室に区画され、ろ過型人工腎臓用補液が収容された容器製剤においては、薬液が封入された1室に薬液ポートが設けられており、該薬液ポートから輸液チューブを通して、患者への投与が行われている。
特開昭61−22865号公報 特開平9−110703号公報
複室に区画されたろ過型人工腎臓用補液が収容された容器において、用時混合後の浸透圧比およびpH値が生理的範囲であり、なおかつ、用時混合前の各室に収容された薬液も浸透圧比およびpH値が生理的範囲内である製剤が、安全で人体に優しい製剤として望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、用時液体連通するダブルバッグ型キットのろ過型人工腎臓用補液収容複室容器において、薬液ポートが設けられた室の液性を、生理的なpH値および/または浸透圧比となるように調整することにより、単剤投与しても人体に悪影響を与えない製剤を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)用時連通可能な隔離手段を有する複数の室に区画され、薬液ポートを有する容器において、薬液ポートが設けられた1室に炭酸水素ナトリウムを含有する薬液(A)を収容した、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器、
(2)薬液(A)の浸透圧比が約0.8〜2.0である、上記(1)記載の補液収容複室容器、
(3)薬液(A)のpH値が約6.5〜8.5である、上記(1)記載の補液収容複室容器、
(4)薬液(A)の浸透圧比が約1である、上記(1)記載の補液収容複室容器、
(5)2室からなる上記(1)記載の補液収容複室容器、
(6)薬液(A)のpH値が約6.5〜8.5、浸透圧比が約0.8〜2.0であり、薬液ポートが設けられていない1室に収容される薬液(B)の浸透圧比が約0.8〜2.0である、上記(1)記載の補液収容複室容器、
(7)薬液(A)のpH値が約6.8〜7.8、浸透圧比が約0.8〜1.2である、上記(1)記載の補液収容複室容器、
(8)薬液(B)がカルシウムイオン、マグネシウムイオンおよび糖類を含有する、上記(6)記載の補液収容複室容器、
(9)薬液(A)が炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムを含む水溶液であり、薬液(B)が塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ブドウ糖およびpH調整剤を含む水溶液である、上記(6)記載の補液収容複室容器、
(10)薬液(A)が、(1)塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび酢酸の水溶液、(2)塩化ナトリウム、塩化カリウムおよび炭酸水素ナトリウムの水溶液、(3)塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび酢酸ナトリウムの水溶液、(4)塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび酢酸ナトリウムの水溶液、(5)塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび酢酸の水溶液のいずれかであり、薬液(B)が、(1)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液、(2)塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液、(3)塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液のいずれかである、上記(6)記載の補液収容複室容器、
(11)薬液(A)が、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび酢酸の水溶液であり、薬液(B)が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液である、上記(6)記載の補液収容複室容器、
(12)用時連通可能な隔離手段を有する複数の室に区画され、薬液ポートを有する容器において、収容される全ての薬液の浸透圧比が約1であることを特徴とする、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器、
(13)薬液(A)が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび酢酸の水溶液であり、薬液(B)が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液である、上記(6)記載の補液収容複室容器、
(14)薬液(A)が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウムの水溶液であり、薬液(B)が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム、ブドウ糖および酢酸の水溶液である、上記(6)記載の補液収容複室容器
に関する。
薬液ポートが設けられた1室に収容された薬液が、ほぼ生理的pH値および/または浸透圧比であり、薬液を調剤する医療従事者が、複室容器の各室に収容された薬液を混合せずに、誤って患者への投与を行っても、患者への生理的悪影響はほとんどない。また、薬液を混合した後のpH値が約7.0〜7.6、浸透圧比が1付近であり、投与時の痛みが全くない。
さらに、補液収容複室容器に収容される全ての薬液の浸透圧比を約1とした場合、いずれの室にポートを設けたとしても、薬液を混合せずに誤って患者への投与を行い、投与時の痛み等の患者への生理的悪影響を与える恐れがない。
本発明のろ過型人工腎臓用補液とは、血液浄化法の一種である血液ろ過に用いられる体液の補充液である。血液ろ過とは、体外循環により血流をフィルターで膜ろ過分離する治療法であり、フィルターには透析液は流さず、大量の限外ろ過を行い体内不要物質の除去を行う。この際、体重増加分以上に除去した水分は置換液によって補充する。この置換液がろ過型人工腎臓用補液である。
本発明において、薬液ポートが設けられた1室に収容される薬液(A)としては、炭酸水素ナトリウムを含有する水溶液が好ましい。炭酸水素ナトリウムの代わりに炭酸水素カリウムを用いてもよい。炭酸水素ナトリウムを含有する水溶液としては、従来から各種透析液、人工腎臓用補液に使用されるものであればよく、炭酸水素ナトリウムの単独水溶液、炭酸水素カリウム等との混合液あるいはさらに種々の電解質成分を加えた混合液が挙げられる。
該薬液における炭酸水素イオン濃度は、特に限定されるものではないが、通常約0.01〜1Mの範囲である。
本発明において使用する薬液(A)は、炭酸水素ナトリウムの他に必要により電解質成分を含有してもよい。電解質成分の陽イオンとしては、重炭酸と反応して不溶性塩を生じないナトリウムイオン、カリウムイオンなどが挙げられる。
薬液(A)のpH値は、通常、約6.5〜8.5であり、好ましくは約6.8〜8.5、最も好ましくは約6.8〜7.8である。
従って、薬液(A)には、安定性の面から糖類を含んでいないことが好ましい。
薬液(A)の浸透圧比は、通常、約0.8〜2.0が用いられる。好ましくは約1であり、さらに好ましくは約0.8〜1.2である。浸透圧比約1とは、浸透圧比約0.8〜1.4である。本発明において、浸透圧比は、生理食塩液の与えるオスモル濃度に対する薬液のオスモル濃度の比を意味する(第十四改正日本薬局方解説書 一般試験法 B−310頁)。薬液(A)の電解質濃度は、このような条件を満たすように調製される。
本発明において、薬液ポートが設けられた1室以外の他の1室に収容される薬液(B)は、少なくとも重炭酸と不溶性の塩を生じる陽イオン(カルシウムおよびマグネシウムなど)を含む溶液であり、通常、他の電解質成分のイオンおよび糖類を含んでいる。
電解質成分としては、従来から使用されているものは何れも使用可能であり、例えば、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、クエン酸カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等をあげることができる。
糖類としては、グルコース、キシリトール、ソルビトールなどが挙げられ、還元糖であるグルコースが特に好ましい。さらにグリセロールなどの多価アルコールも使用できる。
本発明において使用する薬液(B)は、通常、そのpH値が約2.5〜5.5であり、好ましくは約3.0〜5.0、最も好ましくは約3.0〜4.5である。薬液(A)と使用時の浸透圧比を考慮して、薬液(B)の浸透圧比は、通常、約0.8〜1.2に調整され、好ましくは約1.0に調整される。
また、溶液(A)および溶液(B)を混合した溶液のpH値は、通常、約6.8〜7.8であり、好ましくは約7.0〜7.6である。また混合後の浸透圧比は、通常、約0.8〜1.2であり、好ましくは、約1.0である。
具体的な薬液(A)および薬液(B)の組み合わせとしては、薬液(A)が炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウムを含有し、さらに必要に応じて、ナトリウム以外の炭酸イオンと沈殿を生じない電解質(カリウムなど)や、pH調整剤(無水酢酸ナトリウムや氷酢酸など)を含有しており、薬液(B)が炭酸塩と沈殿を生じるカルシウム、マグネシウム等、他の電解質、糖類、およびpH調整剤を含有するものが挙げられる。一例としては、薬液(A)が塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸を含有し、薬液(B)が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム、ブドウ糖、酢酸を含有するものが挙げられる。
前記薬液(A)および薬液(B)は、自体公知の方法に従って製造することができる。
本発明において、複数の室に区画された容器とは、複数の室とそれらの室のうち少なくとも1室に薬液ポートを有する容器であり、その形状、厚さは特に限定されないが、例えばバッグの形状などが挙げられる。
本発明に使用する複室容器の材質は、通常の医療用輸液容器等に用いられる材料であれば特に限定されないが、通常、透明性および可塑性を有するプラスチック材料が用いられる。プラスチック材料としては、従来から使用されているポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂を含む一般的な熱可塑性樹脂が挙げられる。本発明では容器のガス透過性は特に制限されない。製造工程において、高圧蒸気滅菌を行う場合には少なくとも105℃の温度に耐える材質が望まれる。
さらに本発明において、容器の複室間は、用時連通可能な隔離手段で隔離されている。用時連通可能な隔離手段とは、使用時に容器外部からの操作により該隔離手段を破壊または開口させて各室を連通させることができ、これによって内容物を外気にさらすことなく容易に混合できるものである。
該隔離手段としては、特に限定されるものではなく、種々公知の隔離手段をいずれも採用することができる。例えば、易剥離性を有するシール、仕切り部に溶着された中空栓又は外側から挟み込んだクリップなどを挙げることができる。易剥離性を有するシールとしては、剥離強度が容器の外周部を溶着させた部分よりも接着強度の小さなシール、あるいは接着部において、接着強度を低下させるための部材が挿入されたシールなどが挙げられる。
本発明の複室に区画され、ろ過型人工腎臓用補液が収容された容器において、薬液が封入された室のうち少なくとも1室に薬液ポートが設けられており、該薬液ポートから輸液チューブ等を通して、患者への投与が行われる。
本発明において薬液(A)のような重炭酸塩を含有する薬液は、一般に重炭酸ナトリウムが分解して炭酸ナトリウムと炭酸ガスとなる。この分解反応が進むに従って、充填された薬液中の炭酸ガスが放出され、薬液のpH値が上昇する。
このようにpH値が上昇した重炭酸塩含有薬液を患者に投与すると、本来の機能である代謝性アシドーシスの矯正が行われず、むしろ、副作用の危険性があり、所期の目的が達成されない。
ろ過型人工腎臓用補液が収容された複室容器として、近年、プラスチック製容器が主流として用いられているが、プラスチック容器としては、通常、高いガス透過性を有する材質のものが使用される。こような容器に重炭酸塩含有薬液を充填すると、加熱滅菌時や長期保存時に発生した炭酸ガスを薬液に再吸収することなく、容器壁から外部へ放出され、薬液のpH値に変化が生じる。
このため、本発明において、複数の室に区画された容器として、ガス透過性のプラスチック材料を使用する場合、該容器は、さらにガス非透過性包装材で包装して、炭酸ガス放出による薬液の変化を防止してもよい。
ガス非透過性包装材としては、例えばエチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロンなどから構成された包装材、そしてこれらの素材にシリカやアルミナなどのガスバリア性物質の蒸着処理を行った包装材、また、これらの素材を組み合わせた多層フィルムから作製された包装材が使用できる。ここでいうガス非透過性とは、通常、酸素透過率が10ml/m/24時間/1気圧以下、好ましくは1ml/m/24時間/1気圧以下のもであればよい。
また、該包装材は酸素検知剤の変色を確認できる透明性を有し、かつ、液体非透過性の包装材を使用することが望ましい。
また、ガス非透過性包装材にピンホールが生じた場合、容器壁から放出された炭酸ガスがさらに包装材の外部へ放出され、容器に充填された薬液のpH値がやはり上昇し、また、炭酸ガスの放出により重炭酸塩の含量が低下するなどの変化が生じる。このような薬液を過誤に投与すると、副作用の危険性が懸念される。
このため、上記薬液を充填したプラスチック製容器をガス非透過性包装材に収容する際、包装材とプラスチック製容器の空間部に酸素検知剤を封入してもよい。酸素検知剤としては、酸素の存在により、その物性を変化させるものであれば、特に制限されないが、好ましくは酸素の存在により、変色をともなうもの、例えば、三菱瓦斯化学(株)製エージレスアイなどが例示される。
また、該空間部のガス状態については、酸素検知剤の変色を迅速に生じさせるために、空間部の空気を窒素あるいは二酸化炭素/窒素混合ガスで置換したり、種々公知の脱酸素剤を併用してもよい。
本発明において、薬液の容器への充填、滅菌、包装材による包装、空間部を炭酸ガス雰囲気とする手段等は、通常の注射液の製造等に慣用される各種手段に従うことができる。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記表1の組成(実施例1)の薬液(A)の各成分を注射用水に溶解させた後、孔径0.22μmのメンブレンフィルターで濾過し、塩化ナトリウム4.64g、無水酢酸ナトリウム、82.8mg炭酸水素ナトリウム5.94g及び氷酢酸300mgからなる組成の水溶液1000mLを製造した。この溶液を、連通可能な隔壁を有する2室からなる透明性ポリプロピレン製複室バッグ(平均厚み約0.5mm)の1室に1000mL充填した。
一方、下記表2の組成(実施例1)の薬液(B)の各成分を注射用水に溶解させ、塩化ナトリウム7.7g、塩化カリウム0.3g、塩化カルシウム519.8mg、塩化マグネシウム205.4mg、ブドウ糖2.02gおよび氷酢酸60.0mgからなる組成の水溶液1020mLを製造した。この溶液を薬液(A)と同様の方法で濾過し、透明性ポリプロピレン製複室バッグの他室に1020mL充填した後、常法に従って、121℃、20分間にて高圧蒸気滅菌を行った。
このようにして得られた該薬液入り複室バッグを室温に冷却後、脱酸素剤(大江化学(株)製タモツD)および酸素検知剤(三菱瓦斯化学(株)製エージレスアイ)を複室バッグと外包装材(シリカ蒸着PET/ナイロン/CPPのラミネートフィルム)の間に収容し、さらに複室バッグと外包装材との空間部を高純度窒素ガスを用いて置換し、密封して、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器を製造した。
Figure 2006223897
薬液(A)
Figure 2006223897
薬液(B)
実施例1と同様にして、表1および表2の組成(実施例2)の薬液(A)および薬液(B)を製造し、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器を製造した。
実施例1と同様にして、表1および表2の組成(実施例3)の薬液(A)および薬液(B)を製造し、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器を製造した。
実施例1と同様にして、表1および表2の組成(実施例4)の薬液(A)および薬液(B)を製造し、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器を製造した。
実施例1と同様にして、表1および表2の組成(実施例5)の薬液(A)および薬液(B)を製造し、ろ過型人工腎臓用補液収容複室容器を製造した。

Claims (5)

  1. 用時連通可能な隔離手段を有する複数の室に区画され、薬液ポートを有する容器において、
    薬液ポートが設けられた1室に薬液(A)が収容され、
    該薬液(A)の浸透圧比が約0.8〜2.0であることを特徴とする、補液収容複室容器製剤。
  2. 薬液(A)が炭酸水素ナトリウムを含有する、請求項1記載の補液収容複室容器製剤。
  3. 薬液(A)のpH値が約6.5〜8.5である、請求項2記載の補液収容複室容器製剤。
  4. 薬液ポートが設けられていない1室に収容される薬液(B)の浸透圧比が約0.8〜2.0である、請求項1〜3のいずれか一項記載の補液収容複室容器製剤。
  5. 薬液(B)がカルシウムイオン、マグネシウムイオンを含有する、請求項4記載の補液収容複室容器製剤。
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