JP2006222397A - 熱電変換層状コバルト酸化物とその合成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱起電力と電気伝導度がともに高く、かつ、高温で安定なp型及びn型の熱電変換層状コバルト酸化物とその合成方法を提供する。
【解決手段】 下記式で表される熱電変換層状コバルト酸化物。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
【選択図】 図2
【解決手段】 下記式で表される熱電変換層状コバルト酸化物。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
【選択図】 図2
Description
本発明は、熱起電力と電気伝導度がともに高く、かつ、高温で安定なp型及びn型の熱電変換層状コバルト酸化物とその合成方法に関する。
ミスフィット層状コバルト酸化物は優れた熱起電力能を有していて、廃熱利用熱電発電や、冷却素子等への応用が期待されている(非特許文献1、参照)。しかし、これらのミスフィット層状コバルト酸化物は、すべてp型伝導体である(非特許文献2、参照)。
例えば、層状コバルト酸化物NaxCoO2(x=0.5)が、巨大な熱起電力と低い低効率を併せ持ち、優れた熱電変換特性を有することが報告され(非特許文献3、参照)、実用化を視野に入れ、このNaxCoO2を用いた熱電変換モジュールの試作が行われている(非特許文献4、5、参照)。
しかし、上記酸化物のNax面の高温での化学的不安定性により、電気抵抗率が、375℃、10日間で、約17%も増大し、熱電変換素子として使用が困難であることが判明した(非特許文献5、参照)。
高温安定性を有した高性能・熱電変換素子の実用化には、高温で、かつ、環境負荷の低い物質を使用すること不可欠であるが、いまのところ、そのような物質は見出されていない。
また、熱電材料のモジュール化には、n型熱電材料が不可欠であるが、既存のミスフィット層状コバルト酸化物は、すべてp型伝導体であり、n型熱電材料として、p型のNaxCoO2に匹敵する熱電能を有するものは知られていない。
G.Mahan, B.Sales, and J.Sharp, Phys. Today 50, 42(1997)
Y.Morita, J.Poulsen, K.Sakai, T.Motohashi, T.Fujii, I.Terasaki, H.Yamauch and M.Karppinen, Journal of Solid State Chemistry 177, 3150-3156 (2004)
Terasaki, Y.Sasago, and K.Uchinokura, Phys. Rev. B56, R12685(1997)
W.Shin, N.Murayama, K.Ikeda, and S.Sago, in Oxide Thermoelectrics (2002, Research Signpost, India)pp.193-211
Y.Ono, D.Kimura, S.Kawano, H.Okamura, R.Watanabe, and T.Kajitani, in Proceedings of XXI INternational Conference on Thermoelectrics (2002, IEEE) pp.454-457
本発明は、熱起電力と電気伝導度がともに高く、かつ、高温で安定なp型及びn型の熱電変換層状コバルト酸化物とその合成方法を提供する。
前述したように、既存の層状コバルト酸化物は、すべて、化学構造式[MmA2Om+2-ω]qCoO2に従い、(MO)m層を有している。本発明者は、この(MO)m層に着目し、(MO)m層の枚数がゼロの材料を創製すれば、熱電変換機構の解明に資するとともに、材料設計の幅が広がるのではないかとの発想に至り、(MO)m層のない[A2O2-ω]qCoO2-εの合成を試みた。
本発明者は、合成時の酸素分圧の制御を行い、[Sr2O2-ω]qCoO2-εの合成に成功した。この物質は、従来材料NaxCoO2などのように、高温における熱電変換能の劣化をきたす構造や元素を持たないので、高温で使用できるものであることが判明した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものでその要旨は、以下のとおりである。
(1) 下記式で表される熱電変換層状コバルト酸化物。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43 ≦q≦ 0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43 ≦q≦ 0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
(2) 前記式中のqが、0.495≦q≦0.505であることを特徴とする前記(1)に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
(3) 前記式中のωが、0≦ω≦0.50であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
(4) 前記式中のεが、0≦ε≦0.10であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
(5) 前記式中のAが、Ca、Sr、Baのいずれかであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
(6) 前記式中のAが、A'1-xRx(0<x≦0.1)であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種
(7) 層状コバルト酸化物を合成する方法において、
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
(8) 層状コバルト酸化物を合成する方法において、
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成し、
(d)さらに、100〜800気圧の純酸素ガス中、300〜600℃で熱処理する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成し、
(d)さらに、100〜800気圧の純酸素ガス中、300〜600℃で熱処理する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上
(9) 前記式中のqが、0.495≦q≦0.505であることを特徴とする前記(7)又は(8)に記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
(10) 前記式中のεが、0≦ε≦0.10であることを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
(11) 前記式中のAが、Ca、Sr、Baのいずれかであることを特徴とする前記(7)〜(10)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
(12) 前記式中のAが、A'1-xRx(0<x≦0.1)であることを特徴とする前記(7)〜(11)のいずれかに記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種
本発明([A2O2-ω]qCoO2-ε)は、既存のミスフィット層状コバルト酸化物の母物質と考えられ簡単な結晶構造を持ち、それらと同様の高い熱起電力と高い電気伝導率を同時に実現するので、優れた熱電変換特性を有する熱電材料を提供することができる。
また、本発明は、例えば、A=Srのとき、Laによる50%未満の部分置換によりn型熱電材料を提供することができる。さらに、A=La、又は、その他の希土類元素のとき、Srによる50%未満の部分置換の場合にはp型熱電材料を得ることができる。即ち、本発明は、p型及びn型両方の熱電材料を提供することができる。
従来のミスフィット層状コバルト酸化物は、高い熱起電力と低い電気抵抗率を担うCoO2層と、キャリア濃度の調節を担う岩塩型の[(AO)2+(MO)m](A:Ca、Sr、Ba等、M:Co、Bi等、m=1、2、…)が交互に積み重なった結晶構造を持っている(図1、参照)。
そのため、これら酸化物の熱電変換特性は、岩塩型層内のAやMサイトでの異価数置換、及び/又は、枚数mの制御により向上可能であることが知られている。また、従来のミスフィット層状コバルト酸化物では、CoO2層内のCoの価数Vは3.0<V<3.5であり、すべてp型伝導体である。
ここで、図2に、本発明の[A2O2-ω]qCoO2-εの結晶構造を示す。図から明らかなように、本発明の[A2O2-ω]qCoO2-εでは、従来のミスフィット層状コバルト酸化物では存在する(MO)m層が欠損している。この(MO)m層の欠損が、本発明の特徴である。
上記化学式において、qが0.43未満であると、ミスフィット度が大きくなり過ぎて、その結晶構造が形成されない。また、qが0.57を超えても同様であるので、qは、0.43≦q≦0.57が好ましい。より好ましくは、0.495≦q≦0.505である。
Aは、アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)の1種又は2種以上である。優れた熱電変換特性を確保する点で、Ca、Sr、Baのいずれかを選択することが好ましい。
また、Aは、A'1-xRx(0<x≦0.1)であることが、p型熱電変換材料の他、n型熱電変換材料を確保する点で好ましい。
ここで、A'は、アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種であり、Rは、A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種である。
例えば、AサイトをLaとし、そこに、Srを50%未満部分置換し、CoO2層内のCoの価数Vを、3.0<V<3.5(p型)とすることができる。このp型熱電材料は、これまでにない簡単な構造を有するので、結晶の異方性が小さい。従って、材料設計が容易になる。
また、例えば、AサイトをSrとし、Srを、Srより価数の高い希土類元素、例えば、Laで部分置換することにより、CoO2層内のCoの価数Vを、3.5<V<4.0(このときCoO2面はn型金属になる)とし、n型熱電材料を得ることができる。
ただし、この場合、(AO)2層内の酸素欠損ωを略ゼロ近くまで小さくする必要がある。
勿論、Aサイトを+2価のアルカリ土類元素にしたまま、(AO)2層内の酸素欠損ωを精度よく制御して、3.5<V<4.0を達成し、n型熱電材料とすることもできる。
なお、上記式中、CoO2-εにおける酸素欠損εは、Aカチオンの欠損が起きない限り生じにくく、特に特定する必要はないが、通常は、0≦ε≦0.10である。
次に、本発明の合成方法について説明する。
まず、A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成で焼成するか、さらに、100〜800気圧の純酸素ガス中、300〜600℃で熱処理する。
真空中での焼成温度は、850℃未満であると、時間をかけても焼成が不十分のままで、また、1050℃を超えると、相の分解があるので、850〜1050℃が好ましい。より好ましくは、850〜950℃である。
純酸素ガス中での熱処理は、A2O2-ω層中のO2-ω、及び/又はCoO2-ε層中のO2-εを制御するものである。酸素気圧が100気圧未満であると、後熱処理温度を高くしても酸素が十分に含有されず、一方、800気圧を超えると、結晶の分解がみられるので、酸素気圧は、100〜800気圧が好ましい。
熱処理温度は、300℃未満であると、酸素が十分に浸透せず、一方、600℃を超えると、熱平衡酸素含有量が低くなるので、300〜600℃が好ましい。
熱処理時間は、酸素気圧及び熱処理温度を考慮して適宜設定すればよいので、特に限定する必要はない。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
(1)高純度のSrO2、Co3O4を出発原料とし、瑪瑙乳鉢で、Sr:Co=1:1となるように混合した。成型後、石英管に真空封入し、850℃、24時間焼成した(昇温速度:2℃/分)。
(1)高純度のSrO2、Co3O4を出発原料とし、瑪瑙乳鉢で、Sr:Co=1:1となるように混合した。成型後、石英管に真空封入し、850℃、24時間焼成した(昇温速度:2℃/分)。
(2)粉末X線回折法、電子線回折法や高分解能顕微鏡法により、合成物質が、[Sr2O2-ω]0.5CoO2であることを確認した。図3に、高分解能電子顕微鏡像を示す。
(3)合成[Sr2O2-ω]0.5CoO2の電気伝導度を4端子法により、また、熱起電力を定常法により測定した。図4に電気抵抗率を、図5に熱起電力を示す。これらの図から、低い電気抵抗率と、高い熱起電力が得られていることが解る。なお、この物質は、実用温度域ではp型であった。
(4)合成[Sr2O2-ω]0.5CoO2を、400気圧の純酸素ガス中、450℃で約5時間熱処理をした。熱処理後の合成[Sr2O2-ω]0.5CoO2は、図4に示す電気抵抗率よりも更に低い電気抵抗率を示し、その温度依存性は金属的であった。
熱起電力の絶対値は、図5に示す熱起電力よりも小さいながら、その符号は負であり、この物質がn型熱電材料であることを確認できた。
(実施例2)
(1)高純度のLa2O3、SrO2、Co3O4を出発原料とし、実施例1と同様に合成し、[(Sr1−xLax)2O2-ω]0.5CoO2(x≦0.1)を得た。
(1)高純度のLa2O3、SrO2、Co3O4を出発原料とし、実施例1と同様に合成し、[(Sr1−xLax)2O2-ω]0.5CoO2(x≦0.1)を得た。
(2)合成[(Sr1−xLax)2O2-ω]0.5CoO2(x≦0.1)を400気圧の純酸素ガス中、450℃で約5時間熱処理した。
(3)熱処理後の合成[(Sr1−xLax)2O2-ω]0.5CoO2(x≦0.1)の熱起電力を定常法により測定したところ、本物質はn型であった。
前述したように、本発明([A2O2-ω]qCoO2)によれば、優れた熱電変換特性を有する熱電材料を提供することができるし、また、原子の部分置換により、p型及びn型両方の熱電材料を提供することができる。したがって、本発明を用いれば、熱電変換モジュールを設計する上での自由度が増すので、本発明は、産業上の利用可能性が大きいものである。
Claims (12)
- 下記式で表される熱電変換層状コバルト酸化物。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43 ≦q≦ 0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上 - 前記式中のqが、0.495≦q≦0.505であることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
- 前記式中のωが、0≦ω≦0.50であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
- 前記式中のεが、0≦ε≦0.10であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
- 前記式中のAが、Ca、Sr、Baのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
- 前記式中のAが、A'1-xRx(0<x≦0.1)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物。
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種 - 層状コバルト酸化物を合成する方法において、
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上 - 層状コバルト酸化物を合成する方法において、
(a)A酸化物及びCo酸化物を、A:Co=1:1になるように混合、成型し、
(b)次いで、真空引き後、封管し、850〜1050℃で10〜50時間焼成し、
(c)下記式で表される層状コバルト酸化物を合成し、
(d)さらに、100〜800気圧の純酸素ガス中、300〜600℃で熱処理する
ことを特徴とする熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
[A2O2-ω]qCoO2-ε
ここで、0.43≦q≦0.57
A:アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)、及び、希土類元素(Y、La、 Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、 Yb、Lu)の1種又は2種以上 - 前記式中のqが、0.495≦q≦0.505であることを特徴とする請求項7又は8に記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
- 前記式中のεが、0≦ε≦0.10であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
- 前記式中のAが、Ca、Sr、Baのいずれかであることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
- 前記式中のAが、A'1-xRx(0<x≦0.1)であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の熱電変換層状コバルト酸化物の合成方法。
ここで、A':アルカリ土類元素(Ca、Sr、Ba)のいずれか1種
R:A'以外のアルカリ土類元素及び希土類元素のいずれか1種
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