JP2006221700A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Yasuhiko Teranishi
康彦 寺西
Hideji Eguchi
秀治 江口
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Abstract

【課題】 1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに逆である光ディスクに情報信号を記録する光ディスク装置では、フォーカス制御が乱れた場合に、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対して誤記録或いは誤消去するおそれがある。
【解決手段】 記録中にランドプリピット欠落期間監視手段42によって、ランドプリピットが比較的長期間にわたり欠落していることを判別したときは、全体管理手段44は光強度制御手段33を制御し、光ビームのパワーを再生用のレベルまで低下させることで、異なる記録層に誤って記録し続けるという不具合を無くす。また、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を反転させてトラッキングを追従させ、そのときに得られるランドプリピット列に配置されたアドレス情報又は再生信号復号データから、異なる記録層に光ビームの焦点があっていることを判別する。
【選択図】 図1

Description

本発明は光ディスク装置に係り、特に複数の記録層が積層された光ディスクの各記録層に情報を記録する光ディスク装置に関する。
現在、ディジタル多用途ディスク(DVD;Digital Versatile Disc)に代表される、高密度光ディスクの開発、製品化が活発に行われている。また、再生専用ディスクのみならず、DVD−RやDVD−RW等の記録可能な光ディスクも開発、製品化が行われている。一方、ユーザーが記録したい情報の容量は年々増加しており、この要求に応えるべく、片面側から情報を記録し再生する片面2層の記録層を持つDVD−Rディスクの開発が進められている。この片面2層の記録層を持つDVD−Rディスクの断面図を図5、図6に示す。
図5は透明基板1にグルーブと呼ばれる下に凸な形状の溝部を形成し、その上に1層目の記録層2、保護層3を積層する。また、保護層3の上面にはグルーブと呼ばれる下に凸な形状の溝部を形成した2層目の記録層4を積層し、更にその上に保護層5、反射層6、保護層7の順に積層し、その後、保護層7の上面に接着層8により透明基板9と貼り合わせてDVD−Rディスクが製造される。
上記の1層目記録層2及び2層目記録層4の各グルーブは、光ディスクの表面から見て渦巻き状に形成され、記録トラックとなる部分である。また、このグルーブは、記録用クロック信号を生成するための基準となるように遥動(ウォブリング)されている。すなわち、光ディスクの表面から見てグルーブの縁(トラック溝の側壁)が正弦波状に微小に蛇行するように形成されている。
光ディスク装置は、このウォブリングからウォブル信号を抽出し、ウォブル信号に同期したクロックを生成する。なお、グルーブとグルーブの間の部分は、ランドと呼ばれる。すなわち、光ディスクの各記録層2及び4は、グルーブのトラックとランドとが交互に半径方向に形成される。ランドには、ランドプリピットと呼ばれる孤立ピットが所定の規則で配置されており、このランドプリピットにディスク内のアドレス情報および付加情報が配置されている。ランドプリピットは、1層の記録層のみを持つDVD−Rディスクと同様の構成である。
この片面2層DVD−Rディスクでは、1層目記録層2に対する記録/再生時には、ディスクの下側に配置された対物レンズ10により1層目記録層2のグルーブにレーザ光がaで示すように集光され、2層目記録層4に対する記録/再生時には、対物レンズ10により2層目記録層4のグルーブにレーザ光がbで示すように集光される。なお、図5では対物レンズ10の位置は1層目記録層2と2層目記録層4の各記録/再生時で同一位置として便宜上図示しているが、実際には、2層目記録層4の記録/再生時には、1層目記録層2の記録/再生時よりもディスク側に移動される。
また、図6は、図5とは別の製法で製造される片面2層DVD−Rディスクの断面図を示す。図6において、透明基板11にグルーブと呼ばれる下に凸な形状の溝部を形成し、その上に1層目の記録層12、保護層13を積層する。一方、これとは別に透明基板14にグルーブと呼ばれる下に凸な形状の溝部を形成し、その上に反射層15、保護層16、2層目の記録層17、保護層18を積層する。しかる後に、1層目記録層12等が積層された透明基板11と、2層目記録層17等が積層された透明基板14とを、互いに保護層13及び18を対向させて接着層19で貼り合せることでDVD−Rディスクを製造する。
この図6に示すDVD−Rディスクも図5に示したDVD−Rディスクと同様に、グルーブは光ディスクの表面から見て渦巻き状に形成されると共に、グルーブの縁(トラック溝の側壁)が正弦波状に微小に蛇行する(ウォブリングする)ように形成されている。また、ランドには、ランドプリピットが所定の規則で配置される。
この片面2層DVD−Rディスクでは、1層目記録層12に対する記録/再生時には、ディスクの下側に配置された対物レンズ10により1層目記録層12のグルーブにレーザ光がcで示すように集光され、2層目記録層17に対する記録/再生時には、対物レンズ10により2層目記録層17のグルーブにレーザ光がdで示すように集光される。なお、図6における対物レンズの位置も、実際には、2層目記録層17の記録/再生時には、1層目記録層12の記録/再生時よりもディスク側に移動される。
ここで、図5及び図6にそれぞれ示した片面2層のDVD−Rディスクを比較すると、図5の片面2層のDVD−Rディスクでは、1層目記録層2及び2層目記録層4が共にグルーブが下に凸の形状であり、ユーザーデータはこのグルーブに記録される。一方、図6の片面2層のDVD−Rディスクでは、1層目記録層12は、グルーブが下に凸な形状であるのに対し、2層目記録層17は貼り合わせの結果として、グルーブが上に凸な形状であり、ユーザーデータはこれらのグルーブに記録される。
ところで、光ディスク装置では、記録再生時に光ビームがグルーブの中心線に沿って移動するように、光ビームの位置を調整するトラッキング制御装置が必要となる。このトラッキング制御装置としては、プッシュプル方式のトラッキング制御装置が用いられる。このプッシュプル方式のトラッキング制御装置は、2分割光検出器からの2個の光検出信号が減算されることによって算出されるトラッキングエラー信号(Te)に基づいてトラッキングを遂行する。
図7は光ディスクのランド・グルーブの形状と、上記のトラッキングエラー信号(Te)との関係の一例を示す。図7(C)は、図5に示したディスクの1層目記録層2と2層目記録層4、および図6に示したディスクの1層目記録層12の断面形状を模式的に示す。いずれも、グルーブは下に凸な形状であり、この記録層に対する記録再生時のトラッキングエラー信号(Te)は、図7(D)に示す波形になる。すなわち、光ビームがグルーブの中心にある場合に0であり、光ビームが内周側に移動すると正の、外周側に移動すると負の値となる。
一方、図6に示した2層目記録層17の断面形状は、図7(A)に模式的に示すように、グルーブは上に凸な形状となり、この2層目記録層17の記録再生時のトラッキングエラー信号(Te)は、図7(B)に示す波形になる。すなわち、光ビームがグルーブの中心にある場合に0であり、光ビームが内周側に移動すると負の、外周側に移動すると正の値となる。
以上のように、図6の片面2層DVD−Rディスクでは2層目記録層17に対するトラッキング特性は、他の記録層に対する記録再生時とは逆のトラッキング特性となっており、これを光ディスク装置が認識できるように、DVD−Rディスクにはフラグが記録されている。具体的には、ランドプリピット列に格納される付加情報の一部として、およびリードイン(Lead−in)エリアに記録されている情報の一部として、2層目記録層のトラッキング特性が通常と同じかあるいは逆であるかを示すフラグが記録されている。
このような片面2層DVD−Rディスクに情報を記録再生可能な光ディスク装置が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。図8はこの特許文献1記載の従来の光ディスク装置のフォーカス制御系及びトラッキング制御系の一例の概略構成のブロック図を示す。図8において、複数の記録層が積層された光ディスク21はモータ22により回転され、光ピックアップ23からのレーザ光が照射されて記録又は再生される。
ここで、光ディスク21の記録層に信号を記録する場合、まずフォーカス制御系によって光ピックアップ23から出射される光ビームの焦点を光ディスク21の記録層上に追従させる。これは、光ディスク21からの反射光を受光した光ピックアップ23から出力される信号に基づいて、フォーカス誤差信号検出手段24により光ビームの焦点と光ディスク21の記録層の相対変位を検出し、この相対変位に対してフォーカス制御手段25で位相補償や低域補償などのフィルタ処理を行い、その出力を選択手段26で選択し、駆動手段27によってフォーカスアクチュエータ28を駆動して光ピックアップ23内の対物レンズを光ディスクの表面に対して垂直方向に変位させることにより実現される。
次に、トラッキング制御系によって光ビームの焦点を光ディスク21の記録層上のトラックに追従させる。これは、光ディスク21からの反射光を受光した光ピックアップ23から出力される信号に基づいて、トラッキング誤差信号検出手段29により光ビームの焦点と光ディスク21の記録層上のトラックとの相対変位を検出し、この相対変位に対してトラッキング制御手段30で位相補償や低域補償などのフィルタ処理を行い、駆動手段31でトラッキングアクチュエータ32を駆動して、光ピックアップ23内の対物レンズを光ディスク21の記録層に対するスポットがラジアル方向に移動するように変位させることにより実現される。
更に、光強度制御手段33は、光ピックアップ23から光強度モニタ信号を入力し、これを予め設定された値と比較して光ピックアップ23内の半導体レーザを駆動することにより、光ディスク21の記録層に信号を記録するのに必要な光ビーム強度に制御する。
一般に、光ディスクへの信号の記録再生においては、比較的弱い光強度で再生を行い、それよりも充分に強い光強度で記録を行う。記録動作中に外乱振動や光ディスクの物理的な欠陥(記録面や保護層表面の欠陥、キズ、ゴミの付着等)の影響でトラッキング制御が外れ、光ビームの焦点が本来記録すべきトラックを外れると、既に記録済みの領域の記録層の温度が上昇し、データを誤記録或いは誤消去してしまうおそれがあり、システムとして重大な問題となる可能性がある。
そのため、従来の光ディスク装置では、記録動作中にトラッキング制御の追従誤差をトラッキング監視手段34により常時監視し、追従誤差が所定値を越えた場合、光強度を光ディスク21に記録できない強度(通常は、再生する場合の強度)まで低下させている。これについて、以下図9及び10を用いて説明する。
図9(A)は光ピックアップ23側から光ディスク21を見たときの、光ディスク21の記録層部分の拡大斜視図で、記録層のグルーブ上の光スポットBSと、グルーブによるトラックとの相対位置関係に基づき、同図(B)に示すようなS字状のトラッキング誤差信号がトラッキング誤差信号検出手段29により得られる。光スポットBMがトラックに正確に追従していれば、トラッキング誤差信号のレベルはほぼ「0」である。
図10(A)の期間T1がこれに相当する。外乱振動などの影響によりトラッキング制御が外れると、図10(A)の期間T2に示すように、トラッキング誤差信号が増加し、トラックを横断する毎にS字状のトラッキング誤差信号が繰り返し発生する。そこで、トラッキング監視手段34は、トラッキング制御信号を図10(A)に示すように所定のしきい値th1と比較し、th1を越えた場合はトラッキング制御が外れた(或いは、トラッキング追従誤差が増加したので外れる危険性がある)と判断し、図10(B)に示すローレベルの光強度低下指令信号を発生して光強度制御手段33に供給する。これにより、光強度制御手段33は光ピックアップ23から光ディスク21へ出射する光ビームの強度を再生用のレベルまで低下させる。
以上の動作により、光ビームの焦点が目標トラックから外れる前に、光ビームの強度を再生用の強度まで低下させ、外乱振動やディスク上の物理的な欠陥でトラッキング制御が外れた場合にも、隣接する他のトラックに誤ってデータを記録したり、誤ってデータを消去することを防止している。
次に、フォーカス誤差信号について説明する。図11は2層の記録層を有する光ディスクの断面構造の一部と、それに対する光ビームの焦点位置及びフォーカス誤差信号との関係を示す模式図である。図11(A)に示すように、1層目記録層51と2層目記録層52とが距離Lだけ離間して形成された光ディスクに対して、対物レンズが50aで示す位置にあり、1層目記録層51に光スポットを形成しているときには、図11(B)に53で示すフォーカス誤差信号が得られる。
一方、図11(A)に50bで示す位置に対物レンズがあり、2層目記録層52に光スポットを形成しているときには、図11(B)に54で示すフォーカス誤差信号が得られる。なお、1層目記録層51は、2層目記録層52を記録/再生する場合に光ビームをある程度透過させる必要があるため、2層目記録層52に比べて反射率を低くするのが通常であり、そのため1層目記録層51を通過する場合のフォーカス誤差信号53の振幅はフォーカス誤差信号54に比べて若干小さくなる。
図12は光ビームのスポットを現在追従している1層目記録層51から2層目記録層52に移動させる場合の、フォーカス誤差信号とフォーカス駆動信号の波形を示す。図12(B)に示すフォーカス駆動信号によりフォーカスアクチュエータ28が駆動されて、対物レンズ位置を制御するが、1層目記録層51から2層目記録層52へ移動する際には、選択手段26が図8に示す層移動制御手段35の出力を選択して、フォーカス制御ループを開き、かつ、図12(B)に示す正極性の加速パルス波形のフォーカス駆動信号を駆動手段27に供給し、対物レンズを図11(A)に50aで示す位置から50bで示す位置の方向へ移動させる。
対物レンズが50bで示す近傍位置にまで来ると、フォーカス誤差信号が図12(A)に示すように、しきい値th2以下のレベルになるので、層移動制御手段35はこのしきい値th2以下のレベルになったことを検出して図12(B)に示す負極性の減速パルス波形のフォーカス駆動信号を駆動手段27に供給して、対物レンズの移動速度を減速させる。そして、選択手段26がフォーカス制御手段25の出力フォーカス制御信号を選択することでフォーカス制御ループを閉じる。
これにより、図12(A)に示すように、フォーカス誤差信号は1層目記録層51から2層目記録層52へ移動する期間T2では、振幅が大きく変化するが、1層目記録層51に追従している期間T1と、2層目記録層52に追従している期間T3では、フォーカス制御により小振幅となる。
特開2001−176077号公報
ところで、複数の記録層が積層された光ディスクに信号を記録する光ディスク装置では、外乱振動や光ディスクの物理的欠陥によってフォーカス制御が乱れた場合に、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対して誤記録或いは誤消去するおそれがあるという課題があることが指摘されている。そこで、特許文献1記載の従来の光ディスク装置では、フォーカス誤差信号を監視するか、反射光量を監視するか、光ビームの焦点が他の記録層に移動したことを検出することにより、光ビームの強度を記録時より低下させる手段を有する。
また、上記の特許文献1には、フォーカス制御が乱れて光ビームの焦点が第1の記録層から外れた後、比較的短時間の間に、第2の記録層にフォーカス制御が引き込む場合があり得ること、その場合一時的にフォーカス制御が乱れるが、結果的に再びフォーカス制御が正常な状態に戻るためにフォーカス誤差信号や反射光量の監視では、一時的なフォーカス制御の乱れを見逃すことがあり得ることが述べられている。そして、これを防止するために、光ビームの焦点が追従している記録層が、本来記録すべき記録層から移動したことを検出するとし、その具体的方法として、アドレス検出手段によって光ディスク上に記録されたアドレスを検出し、このアドレスに基づいて、層移動制御手段で、現在どちらの層にいるか判別する方法と、層によって異なる反射光量を起動時に学習しておき、反射光量の振幅によって層の判別を行う方法が述べられている。
しかしながら、記録中は反射光量の振幅が記録パワーに依存して変動するために、反射光量の振幅によって層の判別を行うのは必ずしも容易ではない。また、アドレス検出手段によって光ディスク上に記録されているアドレスを検出し、このアドレスに基づいて、現在どちらの層にいるか判別する方法は、図6の断面図で表される、1層目記録層12と2層目記録層17のトラッキング特性が互いに逆である光ディスクには適用できない。適用できない理由を以下に説明する。
今、1層目記録層12と2層目記録層17のトラッキング特性が互いに逆である光ディスクの2層目記録層17に情報信号を記録中であるものとする。2層目記録層17は図7(A)に示すように、グルーブは上に凸な形状となっている。図7(B)に示すように、グルーブトラックの中心にトラッキングするためには、図8のトラッキング制御手段30は、トラッキング誤差信号Teが光ピックアップ23を外周側に移動すると正になり、内周側に移動すると負になるような場所をトレースするように光ピックアップ23を制御する。
この状態で、なんらかの理由で1層目記録層12に光ビームの焦点が移動したものとする。光ディスク装置がフォーカス誤差信号や反射光量の監視による検出を見逃した場合、1層目記録層12に光ビームの焦点が移動しているにも拘らず、光ディスク装置は2層目記録層17に記録中であると判断している。しかし、1層目記録層12のグルーブは、図7(C)に示すように下に凸な形状であり、本来は、図7(D)に示すように、トラッキング制御手段30は、トラッキング誤差信号Teが光ピックアップ23を外周側に移動すると負になり、内周側に移動すると正になるような場所をトレースするように制御すべきである。
ところが、2層目記録層17を記録中であると判断しているので、トラッキング制御手段30は、トラッキング誤差信号Teが光ピックアップ23を外周側に移動すると正になり、内周側に移動すると負になるような場所をトレースするように光ピックアップ23を制御してしまう。従って、光ビームは1層目記録層12のランドをトレースしてしまう。この場合、ランドプリピットに配置された光ディスク内のアドレス情報および付加情報を読み取ることはできない。従って、光ディスク上に記録されたアドレス情報を検出し、このアドレスに基づいて、層移動制御手段で、現在どちらの層にいるか判別する方法は適用できない。
以上のように、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに逆である光ディスクに情報信号を記録する光ディスク装置では、外乱振動や光ディスクの物理的欠陥によってフォーカス制御が乱れた場合に、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対して誤記録或いは誤消去するおそれがあるという課題がある。
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに逆である光ディスクに情報信号を記録する際に、外乱振動や光ディスクの物理的欠陥によってフォーカス制御が乱れた場合に、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対する誤記録或いは誤消去を防止し得る光ディスク装置を提供することを目的とする。
第1の発明は上記の目的を達成するため、複数の記録層が積層されており、各記録層には平面から見た時にグルーブトラックとランドとが交互に半径方向に形成されると共に、ランドにはアドレス情報及びトラッキング特性を示す情報が予め記録されたランドプリピットが配置されており、複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なる光ディスクのグルーブトラックに情報を記録する光ディスク装置であって、光ディスクの片面側から光ビームを集光して照射する照射手段と、照射手段により光ディスクに照射する光ビームの強度を、可変制御する光強度制御手段と、照射手段により光ディスクに光ビームを照射することにより光ディスクから反射される反射光を光電変換し、光電変換して得た信号からランドプリピットの再生信号を得るランドプリピットの再生手段と、複数の記録層のうち任意の一の記録層に情報を記録している時に、ランドプリピットの再生手段により得たランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落したか否か監視するランドプリピット欠落期間監視手段と、ランドプリピット欠落期間監視手段によりランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光強度制御手段を制御して光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させる管理手段とを有することを特徴とする。
この発明では、複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なる光ディスクのグルーブトラックに情報を記録しているときに、ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させるようにしたため、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対する誤記録或いは誤消去を防止できる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は、第1の発明に、反射光を光電変換して得た信号から複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、トラッキング誤差信号に基づいて、グルーブトラック上をトレースするように照射手段からの光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段とを更に有し、管理手段は、ランドプリピット欠落期間監視手段によりランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光強度制御手段を制御して光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、トラッキング誤差信号検出手段が生成するトラッキング誤差信号の極性を切り替えることを特徴とする。
この発明では、ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、トラッキング誤差信号の極性を切り替えるようにしたため、別の記録層に光ビームの焦点が移動した場合に、その移動先の記録層のトラッキング特性に応じたトラッキングを行わせることができる。
また、上記の目的を達成するため、第3の発明は、第1の発明に、反射光を光電変換して得た信号から複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、トラッキング誤差信号に基づいて、グルーブトラック上をトレースするように照射手段からの光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段と、反射光を光電変換して得た信号から複数の記録層のうち記録する記録層に対する光ビームの焦点位置に対応したフォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差信号検出手段と、フォーカス誤差信号に基づいて、グルーブトラック上に光ビームの焦点が一致するように照射手段からの光ビームを集光させる対物レンズ位置を制御するフォーカス制御手段と、フォーカス誤差信号に替えて、対物レンズ位置を複数の記録層の記録時における移動範囲内を強制的に移動させ、このときフォーカス誤差信号検出手段から得られる信号に基づいて、光ディスクの複数の記録層の位置を検出する層移動制御手段と、層移動制御手段からの信号とフォーカス誤差信号検出手段からのフォーカス誤差信号の一方を選択する選択手段とを更に有する構成としたものである。 この第3の発明では、管理手段は、ランドプリピット欠落期間監視手段によりランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光強度制御手段を制御して光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、選択手段により層移動制御手段からの信号を選択させて層移動制御手段により光ディスクの複数の記録層の位置を検出すると共に、層移動制御手段により制御した対物レンズの位置に対応した記録層のトラッキング特性に合致するようにトラッキング誤差信号検出手段が生成するトラッキング誤差信号の極性を設定し、かつ、選択手段によりフォーカス誤差信号を選択させ、反射光を光電変換して得た信号から光ディスク上のアドレス情報を再生することを特徴とする。
この発明では、ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、対物レンズの位置に対応した記録層のトラッキング特性に合致するようにトラッキング誤差信号の極性を設定し、かつ、フォーカス誤差信号を選択させてフォーカス動作をさせ、反射光を光電変換して得た信号から光ディスク上のアドレス情報を再生するようにしたため、アドレス情報から光ビームが照射されている記録層を確認できる。
また、上記の目的を達成するため、第4の発明は、複数の記録層が積層されており、各記録層には平面から見た時にグルーブトラックとランドとが交互に半径方向に形成されると共に、ランドにはアドレス情報及びトラッキング特性を示す情報が予め記録されたランドプリピットが配置されている第1及び第2の光ディスクのうち、第1の光ディスクは複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なり、かつ、そのトラッキング特性の情報が予め記録されており、第2の光ディスクは複数の記録層の各トラッキング特性が同一であり、かつ、そのトラッキング特性の情報が予め記録されており、第1又は第2の光ディスクのグルーブトラックに情報を記録する光ディスク装置であって、反射光を光電変換して得た信号からトラッキング特性の情報を再生して保持する保持手段を有し、保持手段に保持されているトラッキング特性の情報により第1の光ディスクであることを検出し、かつ、ランドプリピット欠落期間監視手段によりランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光強度制御手段を制御して光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させる管理手段とを有することを特徴とする。
この発明では、複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なる第1の光ディスクのグルーブトラックに情報を記録しているときに、ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させるようにしたため、現在記録している記録層と異なる他の記録層に対する誤記録或いは誤消去を防止できる。
また、上記の目的を達成するため、第5の発明は、第4の発明に、反射光を光電変換して得た信号から複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、トラッキング誤差信号に基づいて、グルーブトラック上をトレースするように照射手段からの光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段とを更に有し、管理手段は、ランドプリピット欠落期間監視手段によりランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光強度制御手段を制御して光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、保持手段に保持されているトラッキング特性の情報により第1の光ディスクであることを検出したときは、トラッキング誤差信号検出手段が生成するトラッキング誤差信号の極性を切り替えることを特徴とする。
この発明では、第1の光ディスクからランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、トラッキング誤差信号の極性を切り替えるようにしたため、第1の光ディスクの別の記録層に光ビームの焦点が移動した場合に、その移動先の記録層のトラッキング特性に応じたトラッキングを行わせることができる。
本発明によれば、記録中に、ランドプリピットが予め設定した期間以上欠落していることを判別したときは、光ビームのパワーを再生用のレベルまで低下させるようにしたため、光ビームがそれまで記録中の記録層から異なる記録層に移動してしまい、その結果、異なる記録層に誤って記録し続けるという不具合を無くすことができる。
また、本発明によれば、トラッキング誤差検出手段へのトラッキング極性反転制御信号を反転させてトラッキングを追従させることで、異なる記録層に光ビームがフォーカスしていることを判別できる。
更に、本発明によれば、層移動制御手段によって、複数の記録層の位置を確認し、トラッキング誤差検出手段へのトラッキング極性反転制御信号をどちらかの記録層に合わせた値として、その記録層に光ビームのフォーカスを合わせて、トラッキングを追従させることで、ランドプリピット列に配置されたアドレス情報を読み取ることができるようにしたため、どちらの記録層に光ビームのフォーカスが合っているかの確認ができる。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明になる光ディスク装置の要部の一実施の形態の概略ブロック図、図2は図1中のトラッキング誤差信号検出手段の一実施の形態の回路系統図、図3は図1中のランドプリピット欠落期間監視手段の一実施の形態のブロック図を示す。図1において、図8と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図1において、記録時に光ピックアップ23から光ディスク21の反射光に基づいて得られて、トラッキング誤差信号検出手段41に供給される信号が、ランドプリピット欠落期間監視手段42及びランドプリピット列復号手段43にもそれぞれ供給される。ランドプリピット欠落期間監視手段42及びランドプリピット列復号手段43の各出力信号は再生信号復号データと共に全体管理手段44に供給される。トラッキング誤差信号検出手段41には、全体管理手段44からトラッキング極性反転制御信号が入力される。
図2はトラッキング誤差検出手段41の内部構成の一実施の形態の概略を、光ピックアップ23の一部と共に示す。図2において、光ピックアップ23内の2分割光センサ101に集光された光ディスク21からの反射光は、分割受光部101A及び101Bによりそれぞれ光電変換されて電気信号SA及びSBとされた後、トラッキング誤差検出手段41内の演算増幅器による差動増幅器411により(SB−SA)の演算式で表わされる差信号とされる。
この差信号は切替スイッチ413の一方の入力端子413aに入力される一方、演算増幅器による反転増幅器412に供給されて極性が反転されて反転差信号とされた後、切替スイッチ413の他方の入力端子413bに入力される。切替スイッチ413は、2つの入力端子413a及び413bに供給される入力信号の一方を、全体管理手段44からの後述するトラッキング極性反転制御信号によって選択して出力する。
次に、図1のランドプリピット欠落期間監視手段42の構成について説明する。図3はランドプリピット欠落期間監視手段42の内部構成の概略ブロック図を示す。図3に示すように、ランドプリピット欠落期間監視手段42は、トラッキングエラー信号検出手段421と、光ディスク21に予め記録されているランドプリピットを検出してランドプリピット検出信号を出力するランドプリピット検出手段422と、ウォブル信号を2値化した信号を出力するウォブル2値化手段423と、2値化したウォブル信号の立ち上がり毎にカウントアップし、ランドプリピット検出信号でクリアされる欠落期間カウンタ424と、欠落期間カウンタ424のカウント値を閾値と比較し、閾値より大きな場合に”1”となるランドプリピット欠落信号を出力する閾値比較回路425とからなる。
なお、図3に示すトラッキングエラー信号検出手段421は、図2に示したトラッキング誤差信号検出手段41と同様な構成でよい。また、図1のトラッキング誤差信号検出手段41の内部から取り出した信号を、図3に示すトラッキングエラー信号検出手段421の出力信号の替わりに用いる構成にしてもよい。
次に、図1の光ディスク装置の動作について説明する。まず、光ディスク装置に光ディスク21が装着されると、全体管理手段44は、層移動制御手段35に指令を出すと共に、選択手段26に対して層移動制御手段35の出力信号を選択するように指示する指示信号を出力する。これにより、層移動制御手段35から出力された信号は、選択手段26を通して駆動手段27に供給され、これを制御してフォーカスアクチュエータ28を駆動して、光ピックアップ23内の対物レンズが光ディスク21に最も接近した位置から離れた位置へと移動するように、対物レンズの位置を移動させる。
これにより、フォーカス誤差信号検出手段24からは、図12(A)の期間T2で示したような大きな振幅のフォーカス誤差信号が出力される。層移動制御手段35はフォーカス誤差信号と所定の閾値とを比較して閾値より大なるフォーカス誤差信号が入力されたことを検出して、装着された光ディスク21の1層目記録層と2層目記録層の位置を判別し、その判別結果を全体管理手段44へ通知すると同時に、駆動手段27を介してフォーカスアクチュエータ28を駆動して、光ピックアップ23内の対物レンズが光ディスク21の1層目記録層の記録再生時の所定の位置付近に移動させる。
また、この時には、全体管理手段44は、選択手段26がフォーカス制御手段25の出力信号を選択するように指示する。これにより、フォーカス制御ループが閉じられて動作を開始し、光ピックアップ23から出射された光ビームは、光ディスク21の1層目記録層にスポットを形成し、1層目記録層にフォーカスが追従される。
次に、全体管理手段44は、光ピックアップ23によるレーザ光照射位置を図示しない移動機構を介して光ディスク21のリードイン(Lead−in)エリアに移動させる。続いて、全体管理手段44はトラッキング誤差信号検出手段41、トラッキング制御手段30を動作させて、Lead−inエリアのデータを再生する。光ピックアップ23内の光検出器で光ディスク21の反射光を光電変換して得られた信号は、図示していない再生回路内で再生信号が復号され、Lead−inエリアの再生信号復号データとして、全体管理手段44に入力される。
全体管理手段44は、このLead−inエリア復号信号から、予めLead−inエリアに記録されている“1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに同じかあるいは逆であるかを示すフラグ”を取り出して、内部にそのフラグの内容を保持する(このフラグは、“1”でトラッキング特性が互いに逆であることを示すものとする)。
その後、全体管理手段44は、図示していない上位装置(例えば、パーソナルコンピュータ)から、光ディスク21の2層目記録層に情報を記録する旨の指令を受けると、保持しているフラグが”1”である場合は、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“1”にする。これにより、トラッキング誤差信号検出手段41からは図2の反転増幅器412で極性反転された反転トラッキング誤差信号が切替スイッチ413により選択されて出力される。これにより、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに逆であっても2層目記録層に適合したトラッキングが行える。
一方、保持しているフラグが”0”である場合は、全体管理手段44は、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“0”にする。これにより、トラッキング誤差信号検出手段41からは図2の差動増幅器411から出力されたトラッキング誤差信号(差信号)が切替スイッチ413により選択されて出力される。これにより、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が同じである光ディスクに対して2層目記録層に適合したトラッキングが行える。
また、全体管理手段44は、図1の選択手段26の入力を切り替えて、層移動制御手段35の出力を選択させる。このときの層移動制御手段35は図12(B)の期間T2で示したような加速パルス波形及び減速パルス波形を順次に出力して、選択手段26を通してフォーカス駆動手段27を制御し、フォーカスアクチュエータ28を駆動して光ピックアップ23内の対物レンズを光ディスク21の2層目記録層の記録時の所定の位置に移動させる。
続いて、全体管理手段44は、選択手段26を再度切り替えて、フォーカス制御手段25から出力されるフォーカス制御信号を選択させる。これにより、フォーカス制御ループが閉じられて動作を開始し、光ピックアップ23から出射された光ビームは、光ディスク21の2層目記録層にスポットを形成し、2層目記録層にフォーカスが追従される。
このようにして、光ディスク21の2層目記録層で、フォーカスとトラッキングを追従させながら、ランドプリピット列復号手段43により、ランドプリピット列から復号された信号に基づいてアドレス情報を読み取る。全体管理手段44は、このアドレス情報に基づいて、記録指示された2層目記録層の所望のアドレスの位置に光ピックアップ23を移動させた後に、光ビームの強度を記録時の強度に上げて記録を開始する。
記録中は、全体管理手段44は、ランドプリピット欠落期間監視手段42を動作させる。ランドプリピット欠落期間監視手段42の動作を、図4と共に説明する。図4(A)は、図3のトラッキングエラー信号検出手段421の出力トラッキングエラー信号を示す。図1の光ピックアップ23から出射される光ビームが、光ディスク21の記録層のグルーブのトラックをトレースしている場合は、前述したようにグルーブのトラック溝の側壁が正弦波状に微小に蛇行するようにウォブルが形成されているため、これに応じて記録中でも光ディスク21からの反射光に基づいて、トラッキングエラー信号検出手段421から図4(A)に示すトラッキングエラー信号が出力される。このトラッキングエラー信号は図4(A)に示すように、上記のウォブルに対応したウォブル信号となり、また、ランドプリピットの信号は、このウォブル信号に重畳されて取り出される。
図4(B)は図3のランドプリピット検出手段422の出力信号を示す。ランドプリピット検出手段422は、ウォブル信号波形の正のピーク値よりも大きな閾値とトラッキングエラー信号とを比較して、閾値よりトラッキングエラー信号の方が最初に大きくなった時点直後から一定期間”1”となる図4(B)に示すようなランドプリピット検出信号を出力する。
また、ウォブル2値化手段423は、図4(A)に示すウォブル信号を所定の閾値より大であるか否かに応じて2値化して、図4(C)に示すウォブル2値化信号を出力する。欠落期間カウンタ424は、上記のウォブル2値化信号の立ち上がり毎にカウントアップし、図4(B)に示したランドプリピット検出信号が”1”になるとクリアされ、その結果、図4(D)に示すカウント値を出力する。
光ビームがグルーブトラックにトラッキング制御されている場合、一定の周期でランドプリピット検出信号が得られる。光ディスク21の欠陥や外乱等で、トラッキングエラー信号が乱れてランドプリピット信号が得られない場合もあるが、長期間にわたって連続してランドプリピット信号が得られないようなことはない。従って、欠落期間カウンタ424のカウント値が一旦大きな値になることはあっても、充分大きな閾値まで達することはない。従って、図3の閾値比較回路425の、欠落期間カウンタ424のカウント値と比較する閾値を正常動作時に得られるカウント値の最大値より若干大きな値に設定しておくことにより、閾値比較回路425の出力信号は、“0”のままである(ランドプリピット欠落を示す信号は出力されない)。なお、閾値比較回路425の閾値は、全体管理手段44が適当な値を設定する。
ここで、図6の断面図に示したような、1層目記録層12と2層目記録層17のトラッキング特性が互いに逆である光ディスク21の2層目記録層17への記録動作中に、外乱振動や光ディスク21の物理的な欠陥によってフォーカス制御が乱れ、光ビームの焦点が記録中の2層目記録層17から外れて、比較的短時間の間に、1層目記録層12にフォーカス制御が引き込まれた場合について説明する。
この場合、全体管理手段44は光ビームの焦点に記録層の移動があったと判断していないために、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号は“1”のままである。従って、トラッキング誤差信号検出手段41及びトラッキング制御手段30は、光ビームの焦点が1層目記録層のグルーブではなく、ランド部をトレースするように動作する。
その場合、図3のトラッキングエラー信号検出手段421の出力信号は、図4(A)に示したようなランドプリピット信号が重畳した信号にはならず、ほぼウォブル信号のみの波形となる。従って、欠落期間カウンタ424がクリアされる頻度が大幅に減り、カウント値が大きい値をとることになる。その結果、閾値比較回路425で設定されている閾値をカウント値が超え、閾値比較回路425からランドプリピット欠落信号“1”が出力される。
閾値比較回路425から出力されたランドプリピット欠落信号は、全体管理手段44に入力される。全体管理手段44は、ランドプリビット欠落信号の“1”が入力された時点で、異常事態と判断して、光強度制御手段33に指令を出して、光ビームの強度を現在の記録用のレベルから再生用のレベルまで低下させる。
次に、全体管理手段44は、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“0”にする。その状態で、トラッキング誤差信号検出手段41、トラッキング制御手段30を動作させて、トラッキングを追従させる。そして、ランドプリピット列復号手段43を動作させてランドプリピット列に配置された、アドレス情報を読み取る。アドレス情報には、そのアドレスが1層目記録層のものか2層目記録層のものかの情報が格納されているので、そのアドレス情報により、光ビームの焦点が1層目記録層にフォーカスされていることを知ることができる。
なお、外乱振動や光ディスク21の物理的な欠陥によってフォーカス制御が乱れ、光ビームの焦点が2層目記録層から外れて、1層目記録層に移動した場合に、その場所がユーザーデータ記録済みの場所である場合がある。ユーザーデータ記録済みの場所では、ランドプリピット列に配置された、アドレス情報の読み取りが困難である場合がある。そのような場合は、図示していない再生回路内で再生信号を復号した結果が、再生信号復号データとして、全体管理手段44に入力されており、そのデータからアドレス情報を読み取るようにしてもよい。
また、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに逆である光ディスク21の1層目記録層に記録中に、外乱振動や光ディスクの物理的な欠陥によってフォーカス制御が乱れ、光ビームの焦点が1層目記録層から外れて、比較的短時間の間に、2層目記録層にフォーカス制御が引き込まれた場合の動作も、上記と同様である。ただし、1層目記録層のトラッキング特性は非反転なので、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“0”にしたまま、1層目記録層への記録を開始する。
また、全体管理手段44は、ランドプリピット欠落信号の“1”が入力された時点で、異常事態と判断して、光強度制御手段33に指令を出して、光ビームの強度を記録用のレベルから再生用のレベルまで低下させた後で、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“1”にする。2層目記録層のトラッキング特性は反転だからである。その状態で、トラッキング誤差信号検出手段41、トラッキング制御手段30を動作させて、トラッキングを追従させる。そして、ランドプリピット列復号手段43を動作させてランドプリピット列に配置された、アドレス情報を読み取る。
以上のように、本実施の形態によれば、記録中にランドプリピット欠落期間監視手段42によって、ランドプリピットが比較的長期間にわたり欠落していることを判別し、判別結果によって光ビームのパワーを再生用のレベルまで低下させることで、異なる記録層に誤って記録し続けるという不具合を無くすことができる。更に、本実施の形態によれば、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を反転させてトラッキングを追従させ、そのときに得られるランドプリピット列に配置されたアドレス情報又は再生信号復号データから、異なる記録層に光ビームの焦点があっていることを判別できる。
なお、全体管理手段44内に保持している、1層目記録層と2層目記録層のトラッキング特性が互いに同じかあるいは逆であるかを示すフラグの内容が“0”(このフラグは、“1”で逆であることを示すものとする)である場合は、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号は“0”固定とし、ランドプリピット欠落期間監視手段42は動作させない。この場合、光ビームの焦点が一層目記録層にある時も2層目記録層にある時も、トラッキング極性反転制御信号を”0”固定とすることで、グルーブトラックにトラッキングが追従するからである。
なお、全体管理手段44は、例えば、マイクロコンピュータで構成することができる。また、図3のランドプリピット欠落期間監視手段42のうち、欠落期間カウンタ424や閾値比較回路425は、そのマイクロコンピュータ内のソフトウェアで実現してもよい。また、ランドプリピット列復号手段43と、ランドプリピット検出手段422やウォブル信号2値化手段423などを共通に使用するようにしてもよい。
また、図2のように、トラッキング誤差信号検出手段41は、差信号を反転する反転増幅器412を備えて、差動増幅器411の出力信号との切替をトラッキング極性反転制御信号で行う構成に限定されるものではなく、トラッキング極性反転制御信号で行う切替は、トラッキング制御手段30内で行ってもよい。また、その場合、反転増幅器と切替スイッチによらなくてもよい。例えば、トラッキング制御手段30内はマイクロコンピュータで構成することも可能であり、その場合には内蔵ソフトウェアで、マイクロコンピュータ内の演算内容を切り替えるようにしてもよい。
また、図3のランドプリピット検出手段422は、単純に閾値とトラッキングエラー信号を比較して、閾値より大きなレベルのトラッキングエラー信号が最初に入力した直後から一定期間”1”のランドプリピット検出信号を出力するものとして説明したが、ランドプリピットの周期性を利用して、窓期間を設けるようにしてもよい。すなわち、ランドプリピットの1セットは3ビットからなるが、その最初のビットは、基本的にウォブル信号波形16波毎に配置されている。そこで、16波毎の慣性を利用して、次のランドプリピット信号の検出が予想される時の前後に窓期間を設ける。その窓期間外で、閾値を超えるトラッキングエラー信号が発生した場合には、ノイズによるものとして除外するものである。
また、前記特許文献1に記載されている公知のフォーカス監視手段や反射光量監視手段などと併用するようにしてもよい。フォーカス監視手段や反射光量監視手段は、比較的に即応性にすぐれているが、見逃しが問題になる。一方、本実施の形態のランドプリピット欠落期間監視手段42は、比較的に即応性は劣るが、見逃すことがない。従って、これらを併用することで、性能を改善することが期待できる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態の基本的な構成は図1と同様である。ただし、本実施の形態では、全体管理手段44は、記録動作中にランドプリピット欠落信号の“1”が入力された時点で、異常事態と判断し、光強度制御手段33に指令を出して、光ビームの強度を現在の記録用のレベルから再生用のレベルまで低下させた後で、選択手段26を層移動制御手段35の出力信号を選択させるように切り替えて、層移動制御手段35に記録層の確認指令を出す。
これにより、層移動制御手段35は、駆動手段27を制御してフォーカスアクチュエータ28を動作させ、光ピックアップ23内の対物レンズを光ディスク21に最も接近した位置から離れた位置へと移動させて、フォーカス制御ループが開いているときの図12(A)の期間T2で示すようなフォーカス誤差信号を検出する。
層移動制御手段35はフォーカス誤差信号と所定の閾値とを比較して閾値より大なるフォーカス誤差信号が入力されたことを検出して、装着された光ディスク21の1層目記録層と2層目記録層の位置を判別し、その判別結果を全体管理手段44へ通知すると同時に、駆動手段27を介してフォーカスアクチュエータ28を駆動して、光ピックアップ23内の対物レンズが光ディスク21の1層目記録層の記録再生時の所定の位置付近に移動させる。
次に、全体管理手段44は、トラッキング誤差信号検出手段へのトラッキング極性反転制御信号を“0”にする。その状態で、1層目記録層に光ビームのフォーカスを追従させる。また、この時には、全体管理手段44は、選択手段26がフォーカス制御手段25の出力信号を選択するように指示する。これにより、フォーカス制御ループが閉じられて動作を開始し、光ピックアップ23から出射された光ビームは、光ディスク21の1層目記録層にスポットを形成し、1層目記録層にフォーカスが追従される。
更に、全体管理手段44は、トラッキング誤差信号検出手段41、トラッキング制御手段30を動作させて、トラッキングを追従させる。そして、ランドプリピット列復号手段43を動作させてランドプリピット列に配置された、アドレス情報を読み取る。アドレス情報には、そのアドレスが1層目記録層のものか2層目記録層のものかの情報が格納されているので、そのアドレス情報により、光ビームの焦点が1層目記録層にフォーカスされていることを確認することができる。
あるいは、全体管理手段44は、記録動作中にランドプリピット欠落信号の“1”が入力された時点で、光強度制御手段33に指令を出して、光ビームの強度を現在の記録用のレベルから再生用のレベルまで低下させた後で、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号を“1”にしたままで、2層目記録層に光ビームのフォーカスを追従させる。この時には、層移動制御手段35は光ピックアップ23内の対物レンズが光ディスク21の2層目記録層の記録再生時の所定の位置付近に移動させる。
また、全体管理手段44は、選択手段26がフォーカス制御手段25の出力信号を選択するように指示する。更に、トラッキング誤差信号検出手段41、トラッキング制御手段30を動作させて、トラッキングを追従させる。そして、ランドプリピット列復号手段43を動作させてランドプリピット列に配置された、アドレス情報を読み取る。アドレス情報には、前述したように、そのアドレスが1層目記録層のものか2層目記録層のものかの情報が格納されているので、そのアドレス情報により、光ビームの焦点が2層目記録層にフォーカスされていることを確認するようにしてもよい。
以上のように、この第2の実施の形態も、記録中にランドプリピット欠落期間監視手段42によって、ランドプリピットが比較的長期間にわたり欠落していることを判別し、判別結果によって光ビームのパワーを記録用のレベルから再生用のレベルまで低下させることで、異なる記録層に誤って記録し続けるという不具合を無くすことができる。
更に、この実施の形態では、層移動制御手段35によって、1層目記録層と2層目記録層の位置を確認し、トラッキング誤差信号検出手段41へのトラッキング極性反転制御信号をどちらかの記録層に合わせた値として、その記録層に光ビームのフォーカスを合わせて、トラッキングを追従させることで、ランドプリピット列に配置されたアドレス情報を読み取ることが可能である。その結果、どちらの記録層に光ビームのフォーカスが合っているかの確認ができる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、3層の記録層を有する光ディスクにも本発明は同様に適用できる。また、ランドプリピット信号が設定した期間以上欠落したときには、光ディスク21へ照射する光ビームの強度を再生レベルまで低下させたが、最低限、記録できない強度のレベルまで低下させればよい。
本発明の光ディスク装置の要部の一実施の形態の概略ブロック図である。 図1中のトラッキング誤差信号検出手段の一実施の形態の回路系統図である。 図1中のランドプリピット欠落期間監視手段の一実施の形態のブロック図である。 図1中のランドプリピット欠落期間監視手段の動作説明用信号波形図である。 片面2層DVD−Rディスクの一例の断面図である。 片面2層DVD−Rディスクの他の例の断面図である。 ランド・グルーブの形状とトラッキングエラー信号との関係の各例を示す図である。 従来の光ディスク装置の要部の一例のブロック図である。 光ディスク上のトラック構造とトラッキング誤差信号の関係を示す模式図である。 トラッキング制御が外乱振動などにより外れた瞬間のトラッキング誤差信号と光強度低下指令信号を示す波形図である。 2層の記録層を有する光ディスクの断面構造と、それに対する光ビームの焦点位置及びフォーカス誤差信号との関係を示す模式図である。 光ビームの焦点を現在追従している1層目記録層から2層目記録層に移動させる場合の、フォーカス誤差信号とフォーカス駆動信号の波形図である。
符号の説明
1、11、14 透明基板
2、12 1層目記録層
4、17 2層目記録層
10 対物レンズ
21 光ディスク
23 光ピックアップ
24 フォーカス誤差信号検出手段
25 フォーカス制御手段
26 選択手段
28 フォーカスアクチュエータ
30 トラッキング制御手段
32 トラッキングアクチュエータ
33 光強度制御手段
34 トラッキング監視手段
35 層移動制御手段
41 トラッキング誤差信号検出手段
42 ランドプリピット欠落期間監視手段
43 ランドプリピット列復号手段
44 全体管理手段
101 2分割光センサ
411 差動増幅器
412 反転増幅器
413 切替スイッチ
421 トラッキングエラー信号検出手段
422 ランドプリピット検出手段
423 ウォブル2値化手段
424 欠落期間カウンタ
425 閾値比較回路



Claims (5)

  1. 複数の記録層が積層されており、各記録層には平面から見た時にグルーブトラックとランドとが交互に半径方向に形成されると共に、前記ランドにはアドレス情報及びトラッキング特性を示す情報が予め記録されたランドプリピットが配置されており、前記複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なる光ディスクの前記グルーブトラックに情報を記録する光ディスク装置であって、
    前記光ディスクの片面側から光ビームを集光して照射する照射手段と、
    前記照射手段により前記光ディスクに照射する前記光ビームの強度を、可変制御する光強度制御手段と、
    前記照射手段により前記光ディスクに前記光ビームを照射することにより前記光ディスクから反射される反射光を光電変換し、光電変換して得た信号から前記ランドプリピットの再生信号を得るランドプリピットの再生手段と、
    前記複数の記録層のうち任意の一の記録層に情報を記録している時に、前記ランドプリピットの再生手段により得た前記ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落したか否か監視するランドプリピット欠落期間監視手段と、
    前記ランドプリピット欠落期間監視手段により前記ランドプリピットの再生信号が、前記予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、前記光強度制御手段を制御して前記光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させる管理手段と
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記反射光を光電変換して得た信号から前記複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、
    前記トラッキング誤差信号に基づいて、前記グルーブトラック上をトレースするように前記照射手段からの前記光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段と
    を更に有し、前記管理手段は、前記ランドプリピット欠落期間監視手段により前記ランドプリピットの再生信号が、前記予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、前記光強度制御手段を制御して前記光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、前記トラッキング誤差信号検出手段が生成する前記トラッキング誤差信号の極性を切り替えることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記反射光を光電変換して得た信号から前記複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、
    前記トラッキング誤差信号に基づいて、前記グルーブトラック上をトレースするように前記照射手段からの前記光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段と、
    前記反射光を光電変換して得た信号から前記複数の記録層のうち記録する記録層に対する前記光ビームの焦点位置に対応したフォーカス誤差信号を生成するフォーカス誤差信号検出手段と、
    前記フォーカス誤差信号に基づいて、前記グルーブトラック上に前記光ビームの焦点が一致するように前記照射手段からの前記光ビームを集光させる対物レンズ位置を制御するフォーカス制御手段と、
    前記フォーカス誤差信号に替えて、前記対物レンズ位置を前記複数の記録層の記録時における移動範囲内を強制的に移動させ、このとき前記フォーカス誤差信号検出手段から得られる信号に基づいて、前記光ディスクの複数の記録層の位置を検出する層移動制御手段と、
    前記層移動制御手段からの信号と前記フォーカス誤差信号検出手段からのフォーカス誤差信号の一方を選択する選択手段と
    を更に有し、前記管理手段は、前記ランドプリピット欠落期間監視手段により前記ランドプリピットの再生信号が、前記予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、前記光強度制御手段を制御して前記光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、前記選択手段により前記層移動制御手段からの信号を選択させて前記層移動制御手段により前記光ディスクの前記複数の記録層のうちの一の記録層の位置を検出すると共に、前記層移動制御手段により制御した前記対物レンズの位置に対応した記録層のトラッキング特性に合致するように前記トラッキング誤差信号検出手段が生成する前記トラッキング誤差信号の極性を設定し、かつ、前記選択手段により前記フォーカス誤差信号を選択させ、前記反射光を光電変換して得た信号から前記光ディスク上のアドレス情報を再生することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  4. 複数の記録層が積層されており、各記録層には平面から見た時にグルーブトラックとランドとが交互に半径方向に形成されると共に、前記ランドにはアドレス情報及びトラッキング特性を示す情報が予め記録されたランドプリピットが配置されている第1及び第2の光ディスクのうち、前記第1の光ディスクは前記複数の記録層のうち一つの記録層と別の記録層のトラッキング特性が互いに異なり、かつ、そのトラッキング特性の情報が予め記録されており、前記第2の光ディスクは前記複数の記録層の各トラッキング特性が同一であり、かつ、そのトラッキング特性の情報が予め記録されており、前記第1又は第2の光ディスクの前記グルーブトラックに情報を記録する光ディスク装置であって、
    前記第1又は第2の光ディスクの片面側から光ビームを集光して照射する照射手段と、
    前記照射手段により前記第1又は第2の光ディスクに照射する前記光ビームの強度を、可変制御する光強度制御手段と、
    前記照射手段により前記第1又は第2の光ディスクに前記光ビームを照射することにより前記第1又は第2の光ディスクから反射される反射光を光電変換し、光電変換して得た信号から前記ランドプリピットの再生信号を得るランドプリピットの再生手段と、
    前記反射光を光電変換して得た信号から前記トラッキング特性の情報を再生して保持する保持手段と、
    前記複数の記録層のうち任意の一の記録層に情報を記録している時に、前記ランドプリピットの再生手段により得た前記ランドプリピットの再生信号が、予め定めた期間以上欠落したか否か監視するランドプリピット欠落期間監視手段と、
    前記保持手段に保持されている前記トラッキング特性の情報により前記第1の光ディスクであることを検出し、かつ、前記ランドプリピット欠落期間監視手段により前記ランドプリピットの再生信号が、前記予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、前記光強度制御手段を制御して前記光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させる管理手段と
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 前記反射光を光電変換して得た信号から前記複数の記録層のうち記録する記録層のトラッキング特性に対応した極性のトラッキング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号検出手段と、
    前記トラッキング誤差信号に基づいて、前記グルーブトラック上をトレースするように前記照射手段からの前記光ビームの集光位置を制御するトラッキング制御手段と
    を更に有し、前記管理手段は、前記ランドプリピット欠落期間監視手段により前記ランドプリピットの再生信号が、前記予め定めた期間以上欠落していることを検出したときは、前記光強度制御手段を制御して前記光ビームの強度を現在の記録時のレベルから情報を記録できないレベルまで低下させた後、前記保持手段に保持されている前記トラッキング特性の情報により前記第1の光ディスクであることを検出したときは、前記トラッキング誤差信号検出手段が生成する前記トラッキング誤差信号の極性を切り替えることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
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