JP4295757B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスクにデータを記録すること、および光ディスクからデータを再生することの少なくとも一方を行う光ディスク装置に関する。
光ディスクに記録されているデータは、比較的弱い一定の光量の光ビームを回転する光ディスクに照射し、光ディスクによって変調された反射光を検出することによって再生される。
DVD−RAMなどの書き換え可能な光ディスクでは、スパイラル状のランド/グルーブが形成された基材の表面に、光学的にデータの記録再生が可能な記録材料膜が蒸着等の方法によって堆積されている。DVD−RAMにデータを記録する場合は、記録すべきデータに応じて光量を変調した光ビームを光ディスクに照射し、それによって記録材料膜の特性を局所的に変化させる。光ビームの照射により、記録材料膜には、未照射領域に比べて屈折率の変化した領域(以下、「記録マーク」と称する。)が形成される。同一トラック上において隣接する2つの記録マークの間は「スペース」と称される。記録マークおよびスペースの長さを調節することにより、ユーザデータを書き込むことができる。
なお、ランド/グルーブの凹凸段差や記録材料膜の厚さは、光ディスク基材の厚さに比べて小さい。このため、光ディスクにおいてデータが記録される部分は、2次元的な面を構成しており、「情報記録面」と称される場合がある。本明細書では、このような情報記録面が深さ方向にも物理的な大きさを有していることを考慮し、「情報記録面」の語句を用いる代わりに、「情報記録層」の語句を用いることとする。光ディスクは、このような情報記録層を少なくとも1つ有している。なお、1つの情報記録層が、現実には、相変化材料層や反射層などの複数の層を含んでいてもよい。
図1(a)から(d)は、DVD−RAMの構成を示す図面である。図1(d)は、DVD−RAMの規格に従って作製された光ディスク100のトラック構造を概略的に示している。図1(b)は、図1(d)の破線で囲まれた領域を拡大した平面図である。図1(a)は、図1(b)の矢印Aの左側部分の断面図であり、図1(c)は、図1(b)の矢印Aの右側部分の断面図である。
図1(a)から(d)に示されるように、光ディスク100の基材表面には、ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成されている。個々のトラックは、光ディスクの1回転に対応する長さを有しており、図1(b)の矢印Aで示される位置でグルーブトラックはランドトラックに切り替わり、ランドトラックはグルーブトラックに切り替わる。なお、このような凹凸を有する基材表面には、不図示の情報記録層や保護層が堆積されている。
光ディスク100にデータを記録するとき、あるいは光ディスク100に記録されているデータを再生するとき、光ビームは情報記録層の目的トラック上で常に所定の集束状態となる必要がある。このためには、「フォーカス制御」および「トラッキング制御」が必要となる。「フォーカス制御」は、光ビームの焦点の位置が常に情報記録層上に位置するように対物レンズの位置を情報記録面の法線方向(以下、「基板の深さ方向」と称する。)に制御することである。一方、トラッキング制御とは、光ビームのスポットが所定のトラック上に位置するように対物レンズの位置を光ディスクの半径方向(以下、「ディスク径方向」と称する。)に制御することである。
ここで光ビームが対物レンズによって集束され、その結果、光ディスク100の情報記録層上にビームスポットが形成された状態を考える。具体的には、図1(b)に示す位置にビームスポットが形成され、光ディスク100が反時計回りに回転すると仮定する。この場合、図1(b)に示すビームスポットは、光ディスク100が回転すると、ランドトラックに沿って矢印B1の方向に移動する。光ディスク100が1回転すると、ランドトラック上の光ビームスポットは、矢印B2に沿って再び図1(b)の破線枠内に戻ってくる。このとき、ビームスポットは光ディスク100の外周側に位置している。光ディスク100が更に回転すると、ビームスポットは、図1(b)の矢印Aで示される境界線を超え、矢印C1に沿って右に移動する。ビームスポットは、境界線を超えるとき、ランドトラックからグルーブトラックに移動することになる。光ディスク100が更に一回転すると、グルーブトラック上を移動していたビームスポットは矢印C2に沿って矢印Aの境界線を超えることになる。このときのビームスポットは、グルーブトラックからランドトラックに移動する。
このように、DVD−RAM規格に従って作製された光ディスク100では、ランドトラックおよびグルーブトラックの両方に対してデータの記録再生が行われる。光ディスク100では、交互に並んだランドトラックおよびグルーブトラックがスパイラル状に延び、ランドトラックとグルーブトラックとの切り替わり位置は、矢印Aで示される境界線で規定される。
このように光ディスク100が1回転するたびに、ビームスポットは1トラックだけディスク外周側に移動することになる。したがって、光ディスク100を回転させながら、ビームスポットを長時間にわたって同一トラック上に位置させるためには、光ディスク100が1回転するごとに、ビームスポットの位置を1トラックだけディスク内周側に移動させる必要がある。このような動作は、「スチルジャンプ」または「リトレースジャンプ」と呼ばれる。
図2(a)は、光ビームが対物レンズによって光ディスク100のランドトラック上に集束している状態を模式的に示す断面図である。図2(b)は、ランド/グルーブトラックの一部を示す平面図である。図2(b)に示されるように、ランド/グルーブトラックは、所定の周期で蛇行(ウォブル)している。このウォブルは、再生信号の強度を比較的大きな周期で変調する。ロー・パス・フィルタにより、再生信号からウォブルに起因する周期的変動を抽出すると、ウォブル検出信号を生成することができる。ウォブル検出信号の周期は、光ディスク100のランド/グルーブトラックの蛇行周期に対応しており、クロック信号の基準として用いられる。より具体的には、光ディスク100におけるトラックのウォブルは、ヘッダデータに対して周波数および位相が一定となるように形成されている。このため、ウォブル検出信号に基づいてPLL(Phase Locked Loop)制御を行い、VCO(Voltage Control Oscillator)の発振周波数を調節すれば、ヘッダデータを再生するために必要なタイミング信号を生成する基準信号を生成できる。このようなウォブルトラックを有する光ディスクは、例えば特許文献1、2に開示されている。
特開2001−266358号公報 特開平11−296911号公報
図2(a)に示すような断面形状の違いに起因して、ランドトラックとグルーブトラックとの間には記録再生特性に差異が存在する。従来、ランドトラックの記録再生特性とグルーブトラックの記録再生特性とを等しくするため、グルーブトラックの幅に対するランドトラックの幅の比率(L/G比)を1以外の数値に設定する場合があった。
図3(a)は、L/G比が1の場合の記録マークとランドトラックとの関係を示す平面図であり、図3(b)は、その場合における光ビームの照射を示す断面図である。図3(c)は、このような記録マークが形成されたランドトラックから再生されたウォブル再生信号を示す図である。一方、図4(a)は、L/G比が1より小さい場合の記録マークとランドトラックとの関係を示す平面図であり、図4(b)は、その場合における光ビームの照射を示す断面図である。図4(c)は、このような記録マークが形成されたランドトラックから再生されたウォブル再生信号を示す図である。
L/G比率が1より小さい場合、すなわち、ランドトラックがグルーブトラックよりも狭い場合は、オフトラックが生じると、図4(a)および(b)に示すように、記録マークがランドトラックの外側にはみ出すことがある。記録マークの一部がランドトラックのエッジを超えると、図4(c)に示すように、記録マークの影響によりウォブル信号にノイズが発生するため、ウォブル信号を安定に検出できなくなる。ウォブル信号を安定に検出できないと、PLLの引き込みを達成できないという問題が発生する。また、PLLの引き込みが可能であっても、そのために要する時間が長くなる結果、一旦PLLの引き込みが達成されたとしても、その時点では目的トラックを行き過ぎていることが多くなる。そのような事態が生じると、PLL引き込み動作をもう一度やりなおすこと(リトレース)が必要になるため、一連のデータ記録及び再生を正常に開始できないという問題が発生する。例えば、記録再生を開始する目的のトラックが、図1(b)に示すビームスポットが位置しているランドトラックであるとする。この目的トラックでPLLの引き込みを開始しても、上述した理由により、目的トラックでPLLの引き込みを完了できない場合がある。この場合、リトレースを行うためには、矢印B2に沿って移動してきたビームスポットを、ディスク内周側に1トラックだけジャンプさせ、もう一度、目的トラックにてPLL引き込みをリトライすることになる。しかしながら、当初のPLL引き込みに失敗した目的トラックは、ウォブル信号の品質が低いことなどに起因してPLLの引き込みに不向きである可能性があり、リトライを何度行ってもPLLの引き込みに失敗することがあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、所望のトラックに対するデータの記録再生を速やかに開始できる光ディスク装置を提供することにある。
本発明の光ディスク装置は、ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成された光ディスクの前記トラック列にデータを記録すること、および前記トラック列からデータを再生することの少なくとも一方を実行する光ディスク装置であって、光ビームを放射する光源と、前記光ビームを集束するレンズと、前記レンズを移動させる移動手段と、前記光ディスクで反射された前記光ビームの少なくとも一部に基づいて電気信号を生成する光検出器と、前記光検出器が生成する電気信号に基づいて前記光源および移動手段を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光ディスクにおいてデータの記録または再生を開始する目的トラックを前記光ビームで照射するために前記移動手段によって前記レンズを移動させるシーク動作を行うとき、前記トラック列において前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を実行する。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記光ディスクにおいてデータの記録または再生を開始する目的トラックを前記光ビームで照射するために前記移動手段によって前記レンズを移動させるシーク動作を行うとき、前記目的トラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を所定回数だけ実行したが、前記目的トラックでデータの記録再生を開始できなかった場合に、前記トラック列において前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を実行する。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記PLLの引き込み動作を開始した後、トラックジャンプを行うことなくスパイラル状に延びるトラック列を追従し、前記目的トラックに達してからデータの記録または再生を実行する。
好ましい実施形態において、前記制御部は、前記PLLの引き込み動作を完了する前に前記目的トラックにおける記録開始位置を通過した場合、前記目的トラックまたは前記目的トラックよりも1トラック手前のトラックに戻ってPLLの引き込み動作を再度行う。
好ましい実施形態において、前記光ディスクはDVD−RAMまたはHD−DVDである。
本発明による他の光ディスク装置は、ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成された光ディスクの前記トラック列にデータを記録すること、および前記トラック列からデータを再生することの少なくとも一方を実行する光ディスク装置であって、光ビームを放射する光源と、前記光ビームを集束するレンズと、前記レンズを移動させる移動手段と、前記光ディスクで反射された前記光ビームの少なくとも一部に基づいて電気信号を生成する光検出器と、前記光検出器が生成する電気信号に基づいて前記光源および移動手段を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光ディスクにおいてデータの記録または再生を開始する目的トラックを前記光ビームで照射するために前記移動手段によって前記レンズを移動させるシーク動作を行うとき、前記目的トラック以外のトラックでPLLの引き込み動作を完了した場合、PLLをホールドしたまま、前記光ビームの照射位置を前記目的トラックまで移動させる第1ステップと、前記目的トラックに対してデータの記録または再生を行う第2ステップとを実行する。
好ましい実施形態において、前記第1ステップでは、PLLをホールドしたまま、前記移動手段により前記レンズを前記光ディスクの中心側または外周側に移動させることにより、前記光ビームの照射位置を前記目的トラックに移動させる。
本発明による光ディスク装置の駆動方法は、ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成された光ディスクの前記トラック列にデータを記録すること、および前記トラック列からデータを再生することの少なくとも一方を実行する光ディスク装置の駆動方法であって、前記光ディスクにおいてデータの記録または再生を開始する目的トラックを光ビームで照射するためのシーク動作を行う工程と、前記トラック列において前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックでPLLの引き込み動作を実行する工程と、前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックで前記PLLの引き込み動作を開始した後、トラックジャンプを行うことなくスパイラル状に延びるトラック列を追従し、前記目的トラックに達してからデータの記録または再生を実行する工程とを包含する。
好ましい実施形態において、前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックでPLLの引き込み動作を実行する前に、前記目的トラックでPLLの引き込み動作を実行する工程を含み、前記目的トラックでPLLの引き込みに所定回数失敗したとき、前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックでPLLの引き込み動作を実行する。
好ましい実施形態において、前記電気信号からウォブル信号を抽出する抽出手段と、前記ウォブル信号に基づいて同期クロック信号を生成するPLL手段と、前記同期クロック信号に基づいて、前記トラック列に対するユーザデータの記録または前記トラック列に記録されたユーザデータの再生を行う記録再生手段とを備える。
本発明によれば、ウォブル信号の質が低下したトラックが存在しても、確実にPLLの引き込みを行える、信頼性の高い光ディスク装置を提供することができる。
本発明の光ディスク装置では、ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成された光ディスクを記録媒体として利用する。このような光ディスクの典型例は、DVD−RAMやHD−DVDである。
前述したように、上記構成を有する光ディスクにおいてデータの記録再生を開始する目的トラックを光ビームで照射するためのシーク動作を行うとき、目的トラックから再生されるウォブル信号の品質が低く、PLLの引き込みを行えない場合がある。このような場合、性質の異なるランドトラックおよびグルーブトラックが交互に並んでいるため、目的トラックの1つ手前のトラックからは品質の高いウォブル信号を再生することができる。本発明では、目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックでPLLの引き込み動作を開始することにより、目的トラックにおいてデータを記録または再生を開始する位置に光ビームのスポットが達する前に、略確実にPLLの引き込みを完了することが可能になる。
本発明では、目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックを目指すシーク動作を行ってもよいが、従来どおり、シーク先は目的トラックに設定し、目的トラックでPLL引き込みを速やかに完了できなかったときのみ、目的トラックの手前のトラックに移動し、そのトラックでPLL引き込みのリトライを行うようにしてもよい。
(実施形態1)
図面を参照しながら、本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を説明する。
まず、図5を参照する。図5は、本実施形態の構成を示すブロック図である。図5に示される光ディスク100はDVD−RAMであり、前述したように、その内周から外周に向かって一本のトラック列がスパイラル状に形成されている。光ディスク100の構成は、後でさらに詳しく説明する。光ディスク100は、ディスクモータ101によって回転される。ディスクモータ101は、その回転の速度がドライバアンプ102によって制御され、回転数に応じたパルス信号をドライバアンプ102に出力する。
光学ピックアップ103は、回転する光ディスク100に光ビームを照射し、そのトラックで反射されたビームを内蔵フォトダイオード(光検出器)などによって検出して、RF(Radio Frequency)信号を生成する。この光学ピックアップ103は、書き込むべきデータに応じて変調された光ビームを光ディスク100に照射し、それによって記録マークの書き込みを行うこともできる。光学ピックアップ103は、公知の構成を備えており、具体的には、図示されていないが、光ビームを放射する光源と、光ビームを集束する対物レンズと、レンズを移動させる移動手段(レンズアクチュエータ)と、光ディスクで反射された光ビームの少なくとも一部に基づいて電気信号を生成する光検出器とを備えている。
RFアンプ104は、光学ピックアップ103から出力されるRF信号を増幅し、波形等化処理などを施すとともに、フォーカスエラー信号(FE信号)およびトラッキングエラー信号(TE信号)などを生成する。FE信号およびTE信号は、サーボ制御回路105に送られる。さらに、RFアンプ104はRF信号からウォブル再生信号を生成し、ウォブル再生信号をバンド・パス・フィルタ(BPF)106に出力する。また、RFアンプ104は、光ディスク100から読み出されたRF信号のうち、再生すべきデータを記録再生回路107に出力する。
サーボ制御回路105は、RFアンプ104から出力されるFE信号およびTE信号のゲインや位相を補償するとともに、光学ピックアップ103内のアクチュエータ(不図示)を駆動することによって、光学ピックアップ103でのフォーカスサーボおよびトラッキングサーボを実行する。このサーボ制御回路105は、光学ピックアップ103を光ディスク100の径方向に移動させるためのスレッド機構(不図示)を制御する。さらに、ディスクモータ101から供給されるパルス信号のゲインや位相を補償するとともに、ドライバアンプ102を介して、光ディスク100が線速度一定(CLV:Constant Linear Velocity)で回転するようにサーボ制御を実行する。
BPF106は、RFアンプ104から出力されるウォブル再生信号の周波数を所定の周波数帯域内に制限するとともに、ウォブル再生信号からノイズ成分を除去したウォブル検出信号をコンパレータ108に出力する。コンパレータ108は、BPF106から供給されるウォブル検出信号に二値化処理を行い、その二値化されたウォブル信号(ウォブル二値化信号)を周波数比較回路109および位相比較回路110に出力する。周波数比較回路109は、コンパレータ108から出力されるウォブル二値化信号の周波数とVCO113からの出力(詳しくは後で説明する。)を受け取り、両者を比較し、その周波数差信号をロー・パス・フィルタ(LPF)111を介して加算器112に出力する。
位相比較回路110は、コンパレータ108で処理されたウォブル二値化信号の位相とVCO113からの出力の位相とを比較し、その位相誤差信号を、LPF114を介して加算器112に出力する。加算器112は、LPF111を介して供給されるVCO周波数制御信号とLPF114を介して供給されるVCO位相制御信号とを加算し、VCO113を制御するためのVCO制御信号を生成する。
VCO113は、加算器112から供給されるVCO制御信号に応じて発振し、その出力(PLLロックしたウォブル信号)を、位相比較回路110、周波数比較回路109、およびタイミング回路115に出力する。VCO113は、周波数比較回路109に入力されるウォブル二値化信号とVCO出力との間で周波数差が無くなるようにVCO出力の周波数を調節する。同様にVCO113は、位相比較回路110に入力されるウォブル二値化信号とVCO出力との間で位相差が無くなるようにVCO出力の位相を調節する。本明細書において、「PLLの引き込みが完了する」とは、VCO出力とウォブル二値化信号との間で周波数および位相が一致する状態になることを意味する。PLLの引き込みが完了すると、VCO出力の周波数および位相は安定する。PLLの引き込みが完了し、PLLがロックされたとき、システムコントローラ200は、VCO出力が安定し、PLLがロックされたことを検知し、「PLLOK」の信号を「Low」から「High」に変化させる。
タイミング回路115は、システムコントローラ200から出力されるPLLOKを受け取ると、VCO出力、すなわちPLLロックしたウォブル信号(基準信号またはウォブルクロック信号)に基づいて、データ信号のヘッダデータを再生する際などのタイミング信号をタイミング回路115で発生し、それを記録再生回路107に出力する。このように、PLLの引き込みが完了すると、ウォブル再生信号に基づいて各種動作の基準となるウォブルクロック信号が生成される。記録再生回路107は、RFアンプ104から出力されるRF信号に基づいてデータを再生するため、再生データを2値化回路や復調回路、エラー訂正回路(不図示)を内蔵したシステムコントローラ200に出力する。また記録再生回路107は、システムコントローラ200より供給される光ディスク100上に書き込むべきデータに基づいて記録データを加工し、この記録データを光学ピックアップ103内のレーザ駆動回路(不図示)に出力する。レーザ駆動回路は、この記録データに基づいて半導体レーザ(光源)を制御する。
本実施形態におけるPLL回路は、周波数比較回路109、LPF111およびVCO113のループと、位相比較回路110、LPF114およびVCO113のループとによって構成されている。このようなPLL回路の働きにより、光学ピックアップ103が光ディスク100上から読み出したウォブル再生信号に基づいて、各種動作の基準となるウォブルクロック信号が生成される。
光ディスク装置は、ウォブル信号に同期して一連のデータの記録及び再生を行うが、光ディスク100の回転数が所望のゾーンの規定回転数に達する以前であっても、ウォブル信号のPLLの引き込みを安定して行うことができれば、データの記録および再生が可能である。よって通常は、記録(あるいは再生)を行うために所定のランドトラックまたはグルーブトラックに向けシーク動作を行い、当該トラックからのウォブル信号によってPLLの引き込みを行った後、光ディスクの回転待ちを行い、所望のセクタから記録を開始する。しかしながら、本実施形態では、後に詳しく説明するように、記録または再生を開始する目的トラックに直接シークするのではなく、目的トラックの少なくとも1トラック手前(好ましくは1トラック手前)に位置するトラックにシークする。
L/G判定部201は、サーボ制御回路105から出力されるトラッキング誤差信号の極性(正または負)に基づき、現在のトラッキングの対象となる光ディスク100のトラックがランドトラックであるかグルーブトラックであるかを検出し、この検出結果を示す極性信号(以下、「L/G信号」)を生成する。
システムコントローラ200は、本発明の光ディスク装置における制御部として機能し、データの記録または再生を開始するとき、光ビームで目的トラックにアクセスするため、サーボ制御回路105を介してスレッド機構(不図示)を駆動し、光学ピックアップ103を移動させる。目的トラックにアクセスするためのシーク動作は、SEEK信号をサーボ制御回路105に送出することによって行う。光ビームのスポットが目的トラックに達した後、システムコントローラ200はライトゲート信号を「Low」から「High」に変化させる。この信号は、不図示のレーザ駆動回路に入力され、それによって光ピックアップ103内の光源(半導体レーザ)から放射された光ビームが光ディスク100に照射される。このときの光ビームのパワー(記録パワー)は、データ読み出し時における光ビームのパワーに比べて大きく、光ディスク100に記録マークを形成することができる。
次に、図6(a)および(b)を参照して、光ディスク100の構成を更に詳細に説明する。図6(a)は、光ディスク100の全体を示す平面図であり、図6(b)は、光ディスク10上の一部のトラックを拡大して模式的に示す図である。
光ディスク100の記録面は、図6(a)に示されるように、同心円状に複数のゾーンZ0,Z1,……,ZNに分割され、それぞれのゾーンが複数のセクタに分割されている。各ゾーンのセクタ数は、内周から外周になるにつれて、1セクタずつ増える。この様なゾーンフォーマットの目的は、外側のゾーン程、トラック1周当たりのビット数を増加させ、1周の長さが相互に異なる各ゾーンのいずれにおいても、データの1ビットを記録再生するのに必要なディスク上の長さ(以下ピット長)をほぼ同じにして、記録容量を増やすことにある。これに伴って、内側のゾーン程、ディスクの回転数を上げ、各ゾーンのいずれにおいても、ビット信号の長さをほぼ同じにしている。
更に、各ゾーンのいずれにおいても、それぞれの回転数で、一定の回転数制御を行っている。このように各ゾーンのいずれかを走査するに際し、走査されるゾーンに対応する回転速度で光ディスク100が回転させ、該ゾーンのトラックに対するデータの記録及び再生を行うことを、ゾーンCLV(Zone Constant Linear Velocity)と称す。
光ディスク100の目的トラックに光学ピックアップ103を移動させる(シーク動作)とき、予め、目的トラックがどのゾーンに属するかが分かっている。したがって、システムコントローラ200より、光ディスク100の回転速度を該ゾーンに対応する回転速度に設定する。
図6(b)は、1つのゾーンに含まれる複数のトラックT1,T2,……のうち、3つのトラックT1,T2,T3のみを例示している。各トラックT1,T2,……毎に、複数のセクタSE1,SE2,……が形成されている。
光ディスク100における1周のトラックは、ランドトラック及びグルーブトラックの一方から構成される。ランドトラックに隣接するトラックはグルーブトラックであり、グルーブトラックに隣接するトラックはランドトラックである。前述したように、ランドトラック及びグルーブトラックは、ディスク中心からディスク外周部に向かって交互に配列され、全体としてスパイラル状のトラック列が形成されている。本明細書では、スパイラル状に交互に配列されたランドトラックおよびグルーブトラックのそれぞれが1つのトラックを構成するものとする。すなわち、あるランドトラックから1トラックだけディスク外周側または内周側に移動すると、グルーブトラックが存在している。本明細書では、基準となるトラックに対して、ディスク内周側に隣接するトラックを「1トラック手前のトラック」と称することとする。
各セクタSE1,SE2,……の先頭には、ランドトラック及びグルーブトラックのいずれも存在しないアドレス領域A1,A2,……が形成されている。これらのアドレス領域には、内周側あるいは外周側に1/2トラックピッチの距離をずらして、アドレスが記録されている。このようなアドレスは、「CAPA」と称されている。各セクタSE1,SE2,……においては、アドレスに引き続いて、ランドトラック及びグルーブトラックのいずれかにデータが記録される。
以下、図7を参照しつつ、本実施形態の光ディスク装置に特徴的な動作を説明する。
図7は、システムコントローラ200によって所望のトラックにシークし、データの記録を開始するまでの各種信号の波形を示している。図7の(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、TE信号、L/G判定部201の信号(L/G信号)、PLLのロックを示すPLLOK信号、記録状態を示すライトゲート信号の各波形を示している。図7の(e)は、光ディスク表面におけるランド(L)/グルーブ(G)の凹凸を模式的に示す図である。
図7に示すように、ランドトラックAからランドトラックBに向けてシークを行う。この例では、目的とする記録開始トラック(ランドトラックB)の1トラック手前のグルーブトラック(図7では、「−1」と記載している。)にアクセスするようにシーク動作を行ったが、シーク動作の途中、光ディスクの偏心などにより、ランドトラックBから9トラック手前に位置するランドトラックに達している。
本実施形態において、シーク先をランドトラックBではなく、その1トラック手前のトラックに設定した理由は、前述したようにL/G比が1より小さく設定されているなどの事情により、ランドトラックBによるウォブル信号のジッタが悪いためである。そのような場合、ランドトラックBにおけるPLLの引き込みが遅れ、PLLの引き込みが完了したときには、既に、記録を開始するべきセクタを通過している可能性がある。このように、目的とするセクタを行き過ぎた場合、従来であれば、1トラックだけ外側のグルーブトラックからランドトラックBにリトレースのためのジャンプ(トラックジャンプ)を行っていた。しかし、ランドトラックBは、トラック幅が狭いなどの理由により、PLLの引き込みが困難なトラックであるため、再度のPLL引き込みにも時間がかかり、再度、目的セクタを通過する可能性が高い。
図7に示す例では、一旦はランドトラックBよりも9トラック手前に位置するグルーブトラックに達したが、そのグルーブトラックにおいてPLLの引き込みを実行することにより、そのトラックの物理アドレスを読み出し、現在の位置が目的とするランドトラックBでないことを確認した。その後、更にトラックジャンプ(シーキングジャンプ)を行い、今度はランドトラックBの3トラック手前のグルーブトラックに移動した。このトラックにおいてもPLLの引き込みを実行し、物理アドレスを読み出すことにより、現在の位置が目的とするランドトラックBでないことを確認した。更にトラックジャンプを行い、ランドトラックBの1トラック手前のグルーブトラック(−1)に移動した。
前述のように、光ディスク100は図1(a)から(d)に示す構成を有しているため、ランドトラックBの1トラック手前のグルーブトラックに沿ってビームスポットを移動させると、そのビームスポットは、図1(b)の矢印Aで示す境界線を超えて、目的とする記録開始トラック(ランドトラックB)に移動する。すなわち手前のグルーブトラックにおいてPLLの引き込みを実行した後、そのままトラックジャンプを行うことなく、トラッキングを続け、やがてランドトラックBに到達している。その後、ランドトラックBにおいて目的とするセクタに達したとき、ライトゲートをアクティブにし、データ記録を開始する。
この例では、目的のランドトラックBの1トラック手前のグルーブトラックまでシーク動作を行い、PLLの引き込みを行うため、PLLの引き込みを完了する前にランドトラックB上の目的セクタを通過してしまうことを防止できる。
図8(a)から(e)は、図7(a)から(e)に対応する図面であり、グルーブトラックCからランドトラックDに向けシーク動作を行った場合を示している。この例では、シーク動作の途中で、目的とするランドトラックDよりも外周側に5トラックずれた位置に移動してしまった。そこで、グルーブトラック(−1)を目指してディスク内周側にトラックジャンプを行ったが、偶然、目的の記録開始トラック(ランドトラックD)にアクセスしてしまった。しかしながら、このランドトラックDではPLLの引き込みを完了できず、そのまま、次のグルーブトラック(+1)に移動してしまい、そこでPLLの引き込みを完了した。その後、目的とするランドトラックDの1トラック手前に位置するグルーブラック(−1)にアクセスするため、ディスク内周側に2トラックだけジャンプした。こうして、グルーブトラック(−1)においてトラッキング制御をオンした状態でPLLの引き込みを実行した後、そのままトラックジャンプを行うことなく、トラッキングを続け、やがてランドトラックDに到達した。ランドトラックDにおいて、目的とするセクタに達したとき、ライトゲートをアクティブにし、データ記録を開始した。
図8に示す例でも、目的のランドトラックDの1トラック手前のグルーブトラック(D−1)でPLLの引き込みを行うため、PLLの引き込みを完了する前に、ランドトラックD上の目的セクタを通過してしまうことを略確実に防止できる。
以上説明してきたように、本実施形態では、目的とするランドトラックに対して1トラック手前に位置するグルーブトラックにアクセスするようにシーク動作を実行する。この場合、グルーブトラックは相対的にジッタの少ない信号を発生させるため、PLLの引き込みを確実かつ短時間に行なうことが可能になる。また、本実施形態では、PLLの引き込みを完了した後、トラックジャンプを行わなくとも、ビームスポットが光ディスクの回転に従ってグル−ブトラックから1トラックだけ外周側に位置するランドトラックへとスムーズに移動することになる。このため、目的のセクタに達したときに、ライトゲートをアクティブにし、データ記録を開始することができる。
なお、L/G比が等しく、ランドトラックおよびグルーブトラックのウォブル信号のジッタが同等である場合も多い。また、未記録状態の光ディスクに対して最初のデータの記録を行うとき、ウォブル信号は記録マークの影響を受けない。これらのことを考慮すると、例えば、データを最初に記録するときは、目的とするトラックに直接アクセスするようにしてもよい。
また、PLLの引き込みに失敗し、リトライの回数が例えば5回を超えたとき、1トラック手前に位置するトラックにリトレースするようにしてもよい。このようにすることにより、通常の光ディスクに対してはアクセス性能を低下させることなく、しかも、ランド/グルーブ間でウォブル信号の品質に差異のある光ディスクに対しては、安定に記録再生動作を実現することができる。
次に図9を参照しながら、本実施形態におけるシークおよびPLL引き込み動作の基本的なフローを説明する。
まず、ステップS1で目的のトラックの「1トラック手前」のトラックへ移動するためのシーク動作を行う。次に、ステップS2で目的のトラックの1トラック手前のトラックに達したか否かを判定する。図7および図8に示す例では、目的トラックの1トラック手前のトラックに達する前に、他のトラックでPLLの引き込み動作とアドレスの再生を行っているが、最終的には、目的トラックの1トラック手前のトラックでPLLの引き込みを行っている。
ステップS2において目的のトラックの1トラック手前のトラックに達したと判断された場合は、そのトラックでウォブル信号に基づくPLLの引き込みを開始した後、ステップS3においてPLLの引き込みが完了したか否かを判断する。PLLの引き込みを完了した(PLLOK)場合は、ステップS4に進み、目的トラックにおける記録開始セクタに達するまで待つ。光ディスクの回転に伴い、記録開始セクタに達すると、ステップS5で記録を開始する。
なお、ステップS3においてPLLの引き込みが完了していないと判断された場合は、ステップS6に進む。ステップS6では、記録開始セクタ(ターゲット)を通過したか否かを判断し、通過したと判断された場合は、ステップS1に戻る。以下、目的のトラックの1トラック手前のトラックにシークし、同様の動作を繰りかえす。ステップS6で記録開始セクタを通過したと判断されなかったときは、PLLの引き込みを継続する。ステップS6でターゲットを通過し、目的トラックの手前のトラックに戻る動作を所定回数繰り返しても、ターゲット通過前にPLLOKが出ない場合は、「エラー」が発生したことを表示し、記録または再生の動作を停止する。
上記のフローでは、シーク先を目的トラックの1つ手前のトラックに設定しているが、シーク先を目的トラックに設定するようにしてもよい。
また、PLLの引き込みに失敗し、リトライの回数が例えば5回を超えたとき、1トラック手前に位置するトラックにリトレースするようにしてもよい。このようにすることにより、通常の光ディスクに対してはアクセス性能を低下させることなく、しかも、ランド/グルーブ間でウォブル信号の品質に差異のある光ディスクに対しては、安定に記録再生動作を実現することができる。
以下、図10を参照しながら、シーク先を目的トラックに設定する場合のフローを説明する。
この例では、まずステップS11において、目的トラックへシークした後、ステップS12において、目的トラックに達したか否かを判定する。ステップS12で目的トラックに達したと判断された場合は、ウォブル信号に基づくPLLの引き込みを行い、ステップS13でPLLの引き込みが完了したか否かを判断する。完了した(PLLOK)場合、ステップS14に進み、記録開始セクタに達するまで待つ。記録開始セクタに達すると、ステップS15で記録を開始する。
なお、ステップS13においてPLLの引き込みが完了していないと判断された場合は、ステップS16に進む。ステップS16では、記録開始セクタを通過したか否かを判断し、通過したと判断された場合は、ステップS17でリトライの回数が5以上か否かが判定される。リトライの回数が5回を超えない場合は、ステップS18に進み、1トラック手前のトラック(目的トラックそのもの)に移動した後(リトレースを行った)後、ステップS13に戻る。そして、あらためてPLLの引き込み(リトライ)を行う。
目的トラックにおいてPLLの引き込みが完了する前に記録開始セクタを通過した場合は、あらためてステップS17に進む。リトライの回数が5回未満であれば、目的トラックに戻る(1トラックのリトレースを行う。)。リトライを繰り返すうちに、PLL引き込みに成功した場合は、ステップS13からステップS14を経てステップS15に進む。
ステップS17でリトライの回数が5回以上であると判断されたときは、ステップS19に進む。この場合、目的トラックを通過した後、そこから2トラック手前に位置するトラック(目的トラックの手前のトラック)にリトレースを行う。この例では、目的トラックにおいて通常のリトライを5回行ってもPLL引き込みを完了できなかった場合に初めて目的トラックの1トラック手前に移動し、PLL引き込みを行う。図10のフローでは、目的トラックに何らかの問題があり、PLLの引き込みに所定回数失敗したとき、目的トラックの1トラック手前でPLL引き込みにトライする点で、図9のフローと異なっている。
なお、目的トラックの1トラック手前でPLL引き込みを行う代わりに、2トラック以上手前でPLL引き込みを行っても良い。ただし、迅速なPLL引き込みを行うという観点からは、1トラック手前でPLL引き込みを行うことが好ましい。
(実施形態2)
次に、図11を参照しながら本発明による光ディスク装置の第2の実施形態を説明する。図11において、実施形態1における光ディスク装置の構成要素に相当する構成要素には同一の参照符号を与え、その説明は省略する。本実施形態の構成は、基本的には、実施形態1の構成と同様であり、異なる点は、以下の通りである。
位相比較回路110とLPF114との間にスイッチ202およびサンプルホールド回路204が挿入され、周波数検出回路109とLPF111との間にスイッチ203とサンプルホールド回路205が挿入されている。
システムコントローラ200は、HOLD信号を出力することにより、位相比較回路110の出力及び周波数検出回路109の出力をホールドすることができるため、VCO制御信号を一定値に保持できる。
ドライバアンプ102を介してディスクモータ101の回転パルスをサーボ制御回路105に取り込み、ディスクモータ101がシーク後のゾーンで所定の回転数になっているかを判定する。判定結果がOKであれば、MSYNC信号をシステムコントローラ200に出力する。光ディスク100の回転数が規定の回転数に達する以前であっても、PLLロックが行われた状態のウォブル信号が安定に出力されていれば、一連のデータの記録及び再生が可能である。しかし、ディスクモータ101が所定の回転数に達していない場合、ウォブル信号のPLLは、不安定となる可能性がある。
図12を参照しながら、本実施形態におけるシーク後のPLL動作を説明する。図12a)から(f)は、それぞれ、システムコントローラ200によって所望のトラックにシークし、記録に至る場合のTE信号、L/G信号、PLLOK、ディスクモータの回転同期OKを示すMSYNC、PLLのホールド信号、およびライトゲート信号の各波形図である。
図12の例では、ランドトラックEからグルーブトラックGに向けてシークを行ったが、偏心などの誤差により、一旦はグルーブトラックGの手前に位置するランドトラックFに達した。その後、再度グルーブトラックGに向け6トラックのトラックジャンプ(ジャンピングシーク)bを行った。このジャンピングシークbにより、目的の記録開始トラックであるグルーブトラックGに達したが、そのトラックではウォブル再生信号のジッタが悪く、PLLの引き込みが遅れた。図12中、矢印cで示す期間がPLL引き込みの遅れを示している。
このようにしてPLLの引き込みが遅れたために、目的セクタを通過してしまうので、再び1トラックのジャンプdを行うことにより、記録開始トラックGに戻すためのリトレースを行なった。この例では、リトレースのためのジャンプdにより、目的トラックに到達しているが、ディスクモータ101の回転数が目的のトラックが属するゾーンでの所定回転数に同期していなかった(MSYNC=“0”)。その結果、システムコントローラ200は、HOLD信号をスイッチ202及び203に出力せず、リトレースのためのジャンプdを再実行した。
この例では、トラックGにおけるPLLの引き込みが遅れたため、PLLOKが出力される前に目的セクタを通過した。そのため、PLLの制御ループをホールドしない状態(図12中N)で、リトレースのジャンプdを行った。このジャンプdを行わないと、そのまま目的トラックGに後続するランドトラックHへ進んでゆくことになる。リトレースのための再ジャンプdは、PLLをホールドしないで行ったため、PLLのロックは解除され、PLLOKは“High”レベルから“Low”レベルに変化した。
しかし、所定の時間が経過し、ディスクモータ100の回転が追従したため、MSYNCが“Low”レベルから“High”レベルに変化した(図12中L)。この場合は、目的トラックGにおいてPLLの引き込みをあらためて行い、後続するトラックHに移動した後、HOLD信号が出力した状態で(図12中のM)、すなわちPLLをホールドしたまま、リトレースのためのジャンプを行なった。
このようにディスクモータが所定速度で回転していれば、PLLをホールドしたまま1トラックまたは2トラックのリトレースを行っても、PLLが不安定になることはない。すなわち、PLLをロックしたまま、目的トラックへリトレースのためのジャンプを行うことができ、速やかに目的セクタで記録を開始することができる。
本第実施形態によれば、PLLの引き込み動作が遅れても、確実に記録あるいは再生を開始することができ、安定なアクセス性能、記録動作を実現できる。
なお、上記各実施形態では、DVD−RAM規格に従うゾーンCLVの光ディスクを用いているが、本発明はこれに限定されない。単なるCLVやCAVで動作する光ディスクに適用される。また、上記の各実施形態では、アドレスの記録方式としてCAPAが形成された光ディスクを用いているが、本発明は他のタイプの光ディスク、例えばウォブルトラック自体やその一部にアドレス情報を埋めこまれたDVD±R、DVD±RWなどの光ディスクにも適応され得る。本発明は、DVD−RAMと同様にランド/グルーブに情報が記録されるHD−DVDに適用しても優れた効果を得ることができる。
また、本発明の光ディスク装置で記録及び/または再生する光ディスクは、基材の片面に複数の情報層(データ領域と当該データ領域を管理する管理領域とを有する)を備える多層構成、単層または多層の情報層を基材の両面に備える両面構成の何れでも適用でき、さらに情報層が何れの構成であってもその記録密度も任意に設定することができる。
本発明は、DVD−RAMやHD−DVDのようにランドトラックおよびグルーブトラックの両方にデータを記録することのできる光ディスクに対して、PLLの引き込み動作を確実に行えるため、光ディスク装置の性能向上に寄与する。
(a)から(d)は、DVD−RAMの構成を示す図面であり、(d)は、DVD−RAMの規格に従って作製された光ディスク100のトラック構造を模式的に示している。(b)は、(d)の破線で囲まれた領域を拡大した平面図である。図1(a)は、(b)の矢印Aの左側部分の断面図であり、(c)は、(b)の矢印Aの右側部分の断面図である。 (a)は、光ビームが対物レンズによって光ディスク100のランドトラック上に集束している状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、ランド/グルーブトラックの一部を示す平面図である。 (a)は、L/G比が1の場合の記録マークとランドトラックとの関係を示す平面図であり、(b)は、その場合における光ビームの照射を示す断面図であり、(c)は、このような記録マークが形成されたランドトラックから再生されたウォブル信号を示す図である。 (a)は、L/G比が1より小さい場合の記録マークとランドトラックとの関係を示す平面図であり、(b)は、その場合における光ビームの照射を示す断面図であり、(c)は、このような記録マークが形成されたランドトラックから再生されたウォブル信号を示す図である。 本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 (a)は光ディスクを示す平面図、(b)は光ディスクの要部拡大図である。 本発明の実施形態1における各信号の波形などを示す図であり、(a)はTE信号、(b)はL/G判定部201の信号(L/G信号)、(c)はPLLのロックを示すPLLOK信号、(d)は記録状態を示すライトゲート信号の各波形、(e)は、光ディスク表面におけるランド/グルーブの凹凸を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1における各信号の波形などを示す他の図であり、(a)はTE信号、(b)はL/G判定部201の信号(L/G信号)、(c)はPLLのロックを示すPLLOK信号、(d)は記録状態を示すライトゲート信号の各波形、(e)は、光ディスク表面におけるランド/グルーブの凹凸を模式的に示す図である。 実施形態1における記録動作を示すフローチャートである。 実施形態1における他の記録動作を示すフローチャートである。 本発明による光ディスク装置の第2の実施形態を示すブロック図である。 本発明の実施形態2における各信号の波形などを示す図であり、(a)はTE信号、(b)はL/G判定部201の信号(L/G信号)、(c)はPLLのロックを示すPLLOK、(d)はディスクモータの回転同期OKを示すMSYNC、(e)はホールド信号、(f)は記録状態を示すライトゲート信号の各波形図である。
符号の説明
201 ランド/グルーブ判定部
202 スイッチ
203 スイッチ
204 サンプルホールド回路
205 サンプルホールド回路

Claims (6)

  1. ランドトラックおよびグルーブトラックが交互に配列されたトラック列がスパイラル状に形成され、かつ、グルーブトラックの幅に対するランドトラックの幅の比率(L/G比)が1以外の数値に設定された光ディスクの前記トラック列にデータを記録すること、および前記トラック列からデータを再生することの少なくとも一方を実行する光ディスク装置であって、
    光ビームを放射する光源と、
    前記光ビームを集束するレンズと、
    前記レンズを移動させる移動手段と、
    前記光ディスクで反射された前記光ビームの少なくとも一部に基づいて電気信号を生成する光検出器と、
    前記光源および移動手段を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記光ディスクにおいてデータの記録または再生を開始する目的トラックを前記光ビームで照射するために前記移動手段によって前記レンズを移動させるシーク動作を行うとき、前記目的トラックがランドトラックである場合は、前記目的トラックの1つ手前のグルーブトラックでPLLの引き込み動作を開始し、前記目的トラックがグルーブトラックである場合は、前記目的トラックの1つ手前のランドトラックでPLLの引き込み動作を開始し、
    前記L/G比が1より小さく設定されている場合は、前記目的トラックがランドトラックの場合とグルーブトラックの場合のいずれの場合においても前記グルーブトラックでPLLの引き込み動作を完了させる、光ディスク装置。
  2. 前記制御部は、前記目的トラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を所定回数だけ実行したが、前記目的トラックでデータの記録再生を開始できなかった場合に、前記トラック列において前記目的トラックの少なくとも1トラック手前に位置するトラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を実行する、請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記制御部は、前記PLLの引き込み動作を開始した後、トラックジャンプを行うことなくスパイラル状に延びるトラック列を追従し、前記目的トラックに達してからデータの記録または再生を実行する、請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記制御部は、前記PLLの引き込み動作を完了する前に前記目的トラックにおける記録開始位置を通過した場合、前記目的トラックまたは前記目的トラックよりも1トラック手前のトラックに戻ってPLLの引き込み動作を再度行う、請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 前記光ディスクはDVD−RAMまたはHD−DVDである請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 前記制御部は、前記目的トラックの1トラック手前に位置するトラックを前記光ビームで照射してPLLの引き込み動作を実行する、請求項1に記載の光ディスク装置。
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