JP2006220766A - ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話機等に搭載されるズームレンズの小型化を図る。
【解決手段】負,正,正の屈折力をもつ第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群を備え、第1レンズ群と第2レンズ群が移動して変倍を行い、第1レンズ群は、プラスチック製で両面に凹状の非球面をもつ第1レンズ1、物体側に凸状のメニスカス形状の第2レンズ2からなり、第2レンズ群は、プラスチック製で物体側に凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面をもつ正の屈折力の第3レンズ3、正の屈折力の第4レンズ4、第4レンズ4の像面側に接合され負の屈折力の第5レンズ5からなり、第3レンズ群は、プラスチック製で像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状の第6レンズ6からなる。これにより、2.5倍程度の変倍比を確保でき、レンズ系全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となり、モバイルカメラ等に搭載可能な小型のズームレンズが得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】負,正,正の屈折力をもつ第1レンズ群,第2レンズ群,第3レンズ群を備え、第1レンズ群と第2レンズ群が移動して変倍を行い、第1レンズ群は、プラスチック製で両面に凹状の非球面をもつ第1レンズ1、物体側に凸状のメニスカス形状の第2レンズ2からなり、第2レンズ群は、プラスチック製で物体側に凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面をもつ正の屈折力の第3レンズ3、正の屈折力の第4レンズ4、第4レンズ4の像面側に接合され負の屈折力の第5レンズ5からなり、第3レンズ群は、プラスチック製で像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状の第6レンズ6からなる。これにより、2.5倍程度の変倍比を確保でき、レンズ系全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となり、モバイルカメラ等に搭載可能な小型のズームレンズが得られる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、CCD等の固体撮像素子を備えたデジタルカメラ等に適用されるズームレンズに関し、特に、携帯電話機、携帯型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末機等に搭載される小型のモバイルカメラ等に好適なズームレンズに関する。
近年、携帯電話機等の市場においては、CCD等の固体撮像素子を用いたモバイルカメラを搭載するものが多数存在するようになり、モバイルカメラに搭載されるレンズにおいても小型化が求められている。また、携帯電話機等の製品に付加価値を付けるために、単焦点レンズよりも広角〜望遠での撮影が可能なズームレンズの適用が望まれている。
しかしながら、ズームレンズでは、レンズを相対的に光軸方向に移動させて撮影範囲を変化させるため、レンズを配置するスペースとは別に、レンズを移動させるスペースを確保しなければならず、その小型化が困難であった。
しかしながら、ズームレンズでは、レンズを相対的に光軸方向に移動させて撮影範囲を変化させるため、レンズを配置するスペースとは別に、レンズを移動させるスペースを確保しなければならず、その小型化が困難であった。
通常のデジタルカメラにおいては、レンズユニットに沈胴機構を設けることでスペース上の問題を解決しているものの、この沈胴機構は衝撃に弱いため、落下等により衝撃を受ける頻度が高い携帯電話機等に対して、同様の沈胴機構を採用するのは困難である。
これに対処するべく、一つ一つのレンズの屈折力を高めて、少ない移動量で所定の変倍比を得ることも可能であるが、レンズの屈折力を高めると、レンズの形状がきつくなって諸収差の補正が困難になり、又、レンズのコバ厚を十分に取れず、さらにはレンズの有効径を十分確保することができない、等の問題が発生する。
これに対処するべく、一つ一つのレンズの屈折力を高めて、少ない移動量で所定の変倍比を得ることも可能であるが、レンズの屈折力を高めると、レンズの形状がきつくなって諸収差の補正が困難になり、又、レンズのコバ厚を十分に取れず、さらにはレンズの有効径を十分確保することができない、等の問題が発生する。
一方、デジタルカメラに好適とされる従来のズームレンズとして、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、及び正の屈折力をもつ第3レンズ群を備え、非球面をもつレンズをガラスレンズとして形成したものが知られている(例えば、特許文献1)。また、他の従来のズームレンズとして、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、及び正の屈折力をもつ第3レンズ群を備え、第1レンズ群及び第2レンズ群をそれぞれ3枚のレンズにより形成し、第3レンズ群を1枚のレンズにより形成した3群7枚構成のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−93917号公報
特開2001−215409号公報
ところで、上記特許文献1に開示のズームレンズにおいては、非球面をもつレンズをガラスレンズとして形成しているため、レンズのコストが高くなり、低コスト化及び軽量化を要求される携帯電話機等に搭載するのは困難である。また、上記特許文献2に開示のズームレンズにおいては、レンズの枚数が多く、又、接合レンズを用いていないため、レンズの組付け時に各レンズ同士が偏芯した状態で組付けられる虞があり、安価にして高精度なズームレンズが得られない等の問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、5群6枚というシンプルな構成であるにも拘わらず、解像力等の光学性能を低下させることなく、2.5倍程度の変倍比(ズーム倍率)を確保でき、レンズ系の全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となり、諸収差が良好に補正されて高い光学性能を有し、モバイルカメラ等に搭載可能な寸法に小型化でき、特に携帯電話機等のモバイルカメラに好適な3群ズーム方式のズームレンズを提供することにある。
本発明のズームレンズは、物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、広角端から望遠端への変倍動作に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔及び第2レンズ群と第3レンズ群の間隔を変化させるように形成され、上記第1レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に物体側及び像面側の両方に凹状の非球面が形成された第1レンズと、物体側に凸状をなすメニスカス形状に形成された第2レンズからなり、上記第2レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に物体側にその有効径を開口絞りとする凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面が形成された正の屈折力をもつ第3レンズと、正の屈折力をもつ第4レンズと、第4レンズの像面側に接合された負の屈折力をもつ第5レンズからなり、上記第3レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状に形成された第6レンズからなる、ことを特徴としている。
この構成によれば、第1レンズ群に負の屈折力及び第2レンズ群に正の屈折力をもたせるようなレンズ構成としこれらを適切にパワー配置することにより、2.5倍程度の変倍比を確保しつつレンズ系全長を短縮でき、レンズ系の全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となって小型化を達成でき、又、第1レンズ,第3レンズ,及び第6レンズをプラスチック材料により形成すると共に非球面を設けたことにより、低コスト化及び軽量化を達成でき、さらに、結像面に近い第6レンズに非球面を設けることで、レンズ単独での収差補正が可能になり、諸収差が良好に補正された結像性能の高いズームレンズを得ることができる。
この構成によれば、第1レンズ群に負の屈折力及び第2レンズ群に正の屈折力をもたせるようなレンズ構成としこれらを適切にパワー配置することにより、2.5倍程度の変倍比を確保しつつレンズ系全長を短縮でき、レンズ系の全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となって小型化を達成でき、又、第1レンズ,第3レンズ,及び第6レンズをプラスチック材料により形成すると共に非球面を設けたことにより、低コスト化及び軽量化を達成でき、さらに、結像面に近い第6レンズに非球面を設けることで、レンズ単独での収差補正が可能になり、諸収差が良好に補正された結像性能の高いズームレンズを得ることができる。
上記構成において、広角端から望遠端への変倍動作に際して、第1レンズ群及び第2レンズ群が光軸方向に移動し、かつ、第1レンズ群は物体側から像面側に向けて移動し途中から物体側に移動する、構成を採用することができる。
この構成によれば、2.5倍程度の変倍比を確保しつつ、撮影時(変倍動作時)のレンズ系全長の一層の短縮化を達成することができる。
この構成によれば、2.5倍程度の変倍比を確保しつつ、撮影時(変倍動作時)のレンズ系全長の一層の短縮化を達成することができる。
上記構成において、第3レンズ群は、変倍動作及び合焦動作の際に光軸方向に移動せず固定され、第1レンズ群は、合焦動作を行うべく光軸方向に移動する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第3レンズ群を固定することで、生産性を向上させることができ、コストパフォーマンスを向上させることができる。
この構成によれば、第3レンズ群を固定することで、生産性を向上させることができ、コストパフォーマンスを向上させることができる。
上記構成において、第2レンズのアッベ数をν2、第4レンズのアッベ数をν4、第5レンズのアッベ数をν5とするとき、次の条件式(1),(2)
(1) ν2<25
(2) ν4−ν5>30
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ及び第4レンズのアッベ数を規定した条件式(1),(2)を満足することにより、広角端〜望遠端において、特に球面収差等の軸上収差及び倍率色収差を同時に良好に補正することができ、光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
(1) ν2<25
(2) ν4−ν5>30
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ及び第4レンズのアッベ数を規定した条件式(1),(2)を満足することにより、広角端〜望遠端において、特に球面収差等の軸上収差及び倍率色収差を同時に良好に補正することができ、光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
上記構成において、第1レンズ群の焦点距離をf1、第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、次の条件式(3)
(3) 0.536<f2/│f1│<0.674
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群及び第2レンズ群の焦点距離を規定した条件式(3)を満足することにより、適切なバックフォーカスを確保しつつ、レンズ系の全長を短縮でき、それ故に小型化、薄型化を達成できる。
(3) 0.536<f2/│f1│<0.674
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群及び第2レンズ群の焦点距離を規定した条件式(3)を満足することにより、適切なバックフォーカスを確保しつつ、レンズ系の全長を短縮でき、それ故に小型化、薄型化を達成できる。
上記構成において、第2レンズの物体側の面の曲率半径をR3及び像面側の面の曲率半径をR4、第4レンズの物体側の面の曲率半径をR7、第5レンズの像面側の面の曲率半径をR9とするとき、次の条件式(4),(5)
(4) −1.712<(R3+R4)/(R3−R4)<−1.325
(5) 2.644<(R7+R9)/(R7−R9)< 3.061
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズの形状因子に関する条件式(4)を満足することにより、諸収差、特に球面収差、コマ収差、色収差を良好に補正することができ、接合レンズ(第4レンズ及び第5レンズ)の形状因子に関する条件式(5)を満足することにより、特に望遠端における色収差、コマ収差を良好に補正することができ、全体として諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
(4) −1.712<(R3+R4)/(R3−R4)<−1.325
(5) 2.644<(R7+R9)/(R7−R9)< 3.061
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズの形状因子に関する条件式(4)を満足することにより、諸収差、特に球面収差、コマ収差、色収差を良好に補正することができ、接合レンズ(第4レンズ及び第5レンズ)の形状因子に関する条件式(5)を満足することにより、特に望遠端における色収差、コマ収差を良好に補正することができ、全体として諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
上記構成において、広角端における第1レンズの物体側の面から像面までのレンズ系の焦点距離をfw、第1レンズ群の焦点距離をf1、第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、次の条件式(6),(7)
(6) 0.407<fw/│f1│<0.613
(7) 0.801<fw/f2<0.808
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、条件式(6)を満足することにより、固体撮像素子のカバーガラスを配置するのに要する適切なバックフォーカスを確保しつつも、レンズ系全長の短縮化を達成することができ、条件式(7)を満足することにより、レンズの移動量を抑制してレンズ系全長の短縮化を達成しつつ、レンズのコバ厚を適切に確保すると共に諸収差を良好に補正することができる。
(6) 0.407<fw/│f1│<0.613
(7) 0.801<fw/f2<0.808
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、条件式(6)を満足することにより、固体撮像素子のカバーガラスを配置するのに要する適切なバックフォーカスを確保しつつも、レンズ系全長の短縮化を達成することができ、条件式(7)を満足することにより、レンズの移動量を抑制してレンズ系全長の短縮化を達成しつつ、レンズのコバ厚を適切に確保すると共に諸収差を良好に補正することができる。
上記本発明のズームレンズによれば、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が行え、携帯電話機、携帯型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末機等に搭載されるモバイルカメラに好適な小型のズームレンズを得ることができる。
特に、5群6枚構成であるにも拘わらず、パワー配置、非球面を施す位置等を適切に設定したことにより、変倍比が約2.5倍程度、レンズ系全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となり、小型かつ薄型で諸収差が良好に補正された光学性能の高い3群ズーム方式のズームレンズを得ることができる。
特に、5群6枚構成であるにも拘わらず、パワー配置、非球面を施す位置等を適切に設定したことにより、変倍比が約2.5倍程度、レンズ系全長が広角端での焦点距離の4.3倍以下となり、小型かつ薄型で諸収差が良好に補正された光学性能の高い3群ズーム方式のズームレンズを得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、本発明に係るズームレンズの一実施形態を示すものであり、図1はその基本構成図、図2(a),(b),(c)は広角端、中間位置、望遠端での状態図である。
図1及び図2は、本発明に係るズームレンズの一実施形態を示すものであり、図1はその基本構成図、図2(a),(b),(c)は広角端、中間位置、望遠端での状態図である。
このズームレンズにおいては、図1に示すように、物体側から像面側に向けて、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群(I)と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群(II)と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群(III)とが、順次に配列されている。
そして、広角端から望遠端への変倍動作(ズーミング)に際しては、図2(a),(b),(c)に示すように、第3レンズ群(III)が光軸L上の所定位置に固定された状態で、第1レンズ群(I)が物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群(II)が像面側から物体側に単調に移動する。
そして、広角端から望遠端への変倍動作(ズーミング)に際しては、図2(a),(b),(c)に示すように、第3レンズ群(III)が光軸L上の所定位置に固定された状態で、第1レンズ群(I)が物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群(II)が像面側から物体側に単調に移動する。
第1レンズ群(I)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、負の屈折力をもつ第1レンズ1と、正の屈折力をもつ第2レンズ2とにより形成されている。
第2レンズ群(II)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力をもつ第3レンズ3と、正の屈折力をもつ第4レンズ4と、第4レンズ4の像面側の面に接合されると共に負の屈折力をもつ第5レンズ5とにより形成されている。すなわち、第4レンズ4と第5レンズ5とは一体的に接合された接合レンズとして形成されている。そして、第3レンズ3は、物体側の面の有効径を開口絞りSD(の口径)とするように形成されている。
第3レンズ群(III)は、図1に示すように、正の屈折力をもつ一つの第6レンズ6により形成されている。
第2レンズ群(II)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力をもつ第3レンズ3と、正の屈折力をもつ第4レンズ4と、第4レンズ4の像面側の面に接合されると共に負の屈折力をもつ第5レンズ5とにより形成されている。すなわち、第4レンズ4と第5レンズ5とは一体的に接合された接合レンズとして形成されている。そして、第3レンズ3は、物体側の面の有効径を開口絞りSD(の口径)とするように形成されている。
第3レンズ群(III)は、図1に示すように、正の屈折力をもつ一つの第6レンズ6により形成されている。
また、上記配列構成において、第3レンズ群(III)の第6レンズ6よりも像面側寄りには、赤外線カットフィルタ、ローパスフィルタ等のガラスフィルタ7が配置され、ガラスフィルタ7の後方に固体撮像素子としてのCCDの結像面Pが配置される。
すなわち、このズームレンズは、独立して光軸方向Lにそれぞれ移動する第1レンズ群(I)及び第2レンズ群(II)と、移動せず固定された第3レンズ群(III)とからなり、レンズ群全体が6枚のレンズからなる、5群6枚構成をなすものである。
このように、2つのレンズ群(I),(II)を移動させてそれぞれのレンズ群相互間の間隔(第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)との間隔、第2レンズ群(II)と第3レンズ群(III)との間隔)を変化させると共に第3レンズ群(III)を固定したズーム方式を採用したことにより、レンズ系の全長を短縮しつつ、2.5倍程度の適切な変倍比を確保することができ、又、生産性を向上させ、コストパフォーマンスを向上させている。
また、第1レンズ群(I)に負の屈折力、第2レンズ群(II)に正の屈折力、第3レンズ群(III)に正の屈折力をもつものを適切にパワー配置することで、バックフォーカスを適切な長さに抑えて全長を短く設定することができ、又、ガラスフィルタ7を配置しつつも、結像面Pの近くに第6レンズ6を配置することができ、諸収差の補正を容易にしている。
このように、2つのレンズ群(I),(II)を移動させてそれぞれのレンズ群相互間の間隔(第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)との間隔、第2レンズ群(II)と第3レンズ群(III)との間隔)を変化させると共に第3レンズ群(III)を固定したズーム方式を採用したことにより、レンズ系の全長を短縮しつつ、2.5倍程度の適切な変倍比を確保することができ、又、生産性を向上させ、コストパフォーマンスを向上させている。
また、第1レンズ群(I)に負の屈折力、第2レンズ群(II)に正の屈折力、第3レンズ群(III)に正の屈折力をもつものを適切にパワー配置することで、バックフォーカスを適切な長さに抑えて全長を短く設定することができ、又、ガラスフィルタ7を配置しつつも、結像面Pの近くに第6レンズ6を配置することができ、諸収差の補正を容易にしている。
ここで、第1レンズ群(I)の焦点距離はf1、第2レンズ群(II)の焦点距離はf2、広角端におけるレンズ系(第1レンズ1の前面〜結像面P)の焦点距離はfw、望遠端におけるレンズ系の焦点距離はft、中間領域におけるレンズ系の焦点距離はfmで表す。
また、第1レンズ1〜第6レンズ6、ガラスフィルタ7においては、図1に示すように、それぞれの面をSi(i=1〜13)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜13)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜7)で表す。
さらに、第1レンズ1〜ガラスフィルタ7までのそれぞれの光軸L上での距離(厚さ、空気間隔)はDi(i=1〜12)、ガラスフィルタ7から結像面Pまでの距離すなわちバックフォーカスをBFで表す。
また、第1レンズ1〜第6レンズ6、ガラスフィルタ7においては、図1に示すように、それぞれの面をSi(i=1〜13)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜13)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜7)で表す。
さらに、第1レンズ1〜ガラスフィルタ7までのそれぞれの光軸L上での距離(厚さ、空気間隔)はDi(i=1〜12)、ガラスフィルタ7から結像面Pまでの距離すなわちバックフォーカスをBFで表す。
第1レンズ1は、プラスチック材料により形成されて、物体側に凹面S1及び像面側に凹面S2を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。そして、物体側の凹面S1及び像面側の凹面S2は、共に非球面をなすように形成されている。これにより、特に歪曲収差を良好に補正でき、高い光学性能が得られる。
第2レンズ2は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S3及び像面側に凹面S4を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。ここで、凸面S3及び凹面S4は共に球面に形成されている。
このように、第1レンズ群(I)を第1レンズ1及び第2レンズ2で形成し、高分散ガラスを用いた凸レンズ(第2レンズ2)を配置することで、第1レンズ1をプラスチック非球面レンズにしても、色収差を良好に補正することができ、コストパフォーマンスも向上させることができる。
第2レンズ2は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S3及び像面側に凹面S4を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。ここで、凸面S3及び凹面S4は共に球面に形成されている。
このように、第1レンズ群(I)を第1レンズ1及び第2レンズ2で形成し、高分散ガラスを用いた凸レンズ(第2レンズ2)を配置することで、第1レンズ1をプラスチック非球面レンズにしても、色収差を良好に補正することができ、コストパフォーマンスも向上させることができる。
第3レンズ3は、プラスチック材料により形成されて、物体側に凸面S5及び像面側に凹面S6を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。そして、物体側の凸面S5及び像面側の凹面S6は、共に非球面をなすように形成されている。また、物体側の凸面S5の有効径が開口絞りSD(の口径)となるように形成されている。
第4レンズ4は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S7及び像面側に凸面S8を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。ここで、凸面S7,S8は共に球面に形成されている。
第5レンズ5は、ガラス材料により形成されて、物体側に凹面S8及び像面側に凹面S9を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。ここで、凹面S8、S9は共に球面に形成されている。
そして、第4レンズ4と第5レンズ5とは、面S8にてお互いに接合された接合レンズとして形成されている。このように、第2レンズ群(II)において、接合レンズ(第4レンズ4及び第5レンズ5)を採用することで、特に色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができると共に、レンズを組付ける際にレンズ相互間の偏芯を極力防止することができる。
第4レンズ4は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S7及び像面側に凸面S8を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。ここで、凸面S7,S8は共に球面に形成されている。
第5レンズ5は、ガラス材料により形成されて、物体側に凹面S8及び像面側に凹面S9を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。ここで、凹面S8、S9は共に球面に形成されている。
そして、第4レンズ4と第5レンズ5とは、面S8にてお互いに接合された接合レンズとして形成されている。このように、第2レンズ群(II)において、接合レンズ(第4レンズ4及び第5レンズ5)を採用することで、特に色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができると共に、レンズを組付ける際にレンズ相互間の偏芯を極力防止することができる。
第6ンズ6は、プラスチック材料により形成されて、物体側に凹面S10及び像面側に凸面S11を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。そして、物体側の凹面S10は球面をなし、像面側の凸面S11は非球面をなすように形成されている。
このように、結像面Pの近くに配置される第6レンズ6に非球面S11を設けることで、このレンズ単独での収差補正が可能になり、結像性能の点において有利となる。
このように、結像面Pの近くに配置される第6レンズ6に非球面S11を設けることで、このレンズ単独での収差補正が可能になり、結像性能の点において有利となる。
ここで、第1レンズ1、第3レンズ3、及び第6レンズ6において、非球面を表す式としては、次式で規定される。
Z=Cy2/[1+(1−εC2y2)1/2]+Dy4+Ey6+Fy8+Gy10
ただし、Z:非球面の頂点における接平面から,光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G:非球面係数である。
Z=Cy2/[1+(1−εC2y2)1/2]+Dy4+Ey6+Fy8+Gy10
ただし、Z:非球面の頂点における接平面から,光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G:非球面係数である。
上記構成においては、第2レンズ2のアッベ数ν2、第4レンズ4のアッベ数ν4、及び第5レンズ5のアッベ数ν5が、好ましくは、次の条件式(1),(2)
(1) ν2<25
(2) ν4−ν5>30
を満足するように形成される。
条件式(1),(2)は、良好な光学性能を得るために、第2レンズ2と、接合レンズを構成する第4レンズ4及び第5レンズ5のアッベ数に関する条件を規定したものである。ν2の値及びν4−ν5の値が、条件式(1),(2)から逸脱すると、広角端及び望遠端での軸上収差、倍率色収差等を同時に補正するのが困難になり、所望の光学性能が得にくくなる。したがって、条件式(1),(2)を満足するように形成することで、諸収差、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正でき、又、倍率色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
(1) ν2<25
(2) ν4−ν5>30
を満足するように形成される。
条件式(1),(2)は、良好な光学性能を得るために、第2レンズ2と、接合レンズを構成する第4レンズ4及び第5レンズ5のアッベ数に関する条件を規定したものである。ν2の値及びν4−ν5の値が、条件式(1),(2)から逸脱すると、広角端及び望遠端での軸上収差、倍率色収差等を同時に補正するのが困難になり、所望の光学性能が得にくくなる。したがって、条件式(1),(2)を満足するように形成することで、諸収差、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正でき、又、倍率色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
また、上記構成においては、第1レンズ群(I)の焦点距離f1、及び第2レンズ群(II)の焦点距離f2が、好ましくは、次の条件式(3)
(3) 0.536<f2/│f1│<0.674
を満足するように形成される。
条件式(3)は、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)の焦点距離に関する条件を規定したものである。f2/│f1│の値が、条件式(3)を上回ると、第1レンズ群(I)の屈折力が第2レンズ群(II)の屈折力に対して弱くなり過ぎて、所望の変倍比を確保しようとすると全長が長くなって小型化が困難になり、一方、条件式(3)を下回ると、第2レンズ群(II)の屈折力が第1レンズ群(I)の屈折力に対して強くなり過ぎて、焦点距離が必要以上に短くなり、バックフォーカスBFの確保が困難になる。
したがって、条件式(3)を満足するように形成することで、適切なバックフォーカスを確保し、又、所望の変倍比を確保しつつレンズ系の短縮化(薄型化)及び小型化を達成できる。
(3) 0.536<f2/│f1│<0.674
を満足するように形成される。
条件式(3)は、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)の焦点距離に関する条件を規定したものである。f2/│f1│の値が、条件式(3)を上回ると、第1レンズ群(I)の屈折力が第2レンズ群(II)の屈折力に対して弱くなり過ぎて、所望の変倍比を確保しようとすると全長が長くなって小型化が困難になり、一方、条件式(3)を下回ると、第2レンズ群(II)の屈折力が第1レンズ群(I)の屈折力に対して強くなり過ぎて、焦点距離が必要以上に短くなり、バックフォーカスBFの確保が困難になる。
したがって、条件式(3)を満足するように形成することで、適切なバックフォーカスを確保し、又、所望の変倍比を確保しつつレンズ系の短縮化(薄型化)及び小型化を達成できる。
また、上記構成においては、第2レンズ2の物体側の面S3の曲率半径R3及び像面側の面S4の曲率半径R4、第4レンズ4の物体側の面S7の曲率半径R7、第5レンズ5の像面側の面S9の曲率半径R9が、好ましくは、次の条件式(4),(5)
(4) −1.712<(R3+R4)/(R3−R4)<−1.325
(5) 2.644<(R7+R9)/(R7−R9)< 3.061
を満足するように形成される。
条件式(4)は、第2レンズ2の形状因子を規定したものである。(R3+R4)/(R3−R4)の値が、条件式(4)を上回ると、球面収差が補正過剰(オーバー)になって下限光線の下コマ収差と上限光線の上コマ収差が発生し、色収差も悪化し、一方、条件式(4)を下回ると、球面収差が補正不足(アンダー)になって、下限光線の上コマ収差が発生し、色収差も悪化する。
したがって、条件式(4)を満足することにより、諸収差、特に球面収差、コマ収差、色収差を良好に補正することができる。
条件式(5)は、接合レンズ(第4レンズ4及び第5レンズ5)の形状因子を規定したものである。(R7+R9)/(R7−R9)の値が、条件式(5)を上回ると、望遠端での色収差が悪化し、下限光線の上コマ収差が発生し、一方、条件式(5)を下回ると、下限光線の下コマ収差が発生し、十分な光学性能が得られなくなる。
したがって、条件式(5)を満足することにより、特に望遠端における色収差、コマ収差を良好に補正することができ、全体として諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
(4) −1.712<(R3+R4)/(R3−R4)<−1.325
(5) 2.644<(R7+R9)/(R7−R9)< 3.061
を満足するように形成される。
条件式(4)は、第2レンズ2の形状因子を規定したものである。(R3+R4)/(R3−R4)の値が、条件式(4)を上回ると、球面収差が補正過剰(オーバー)になって下限光線の下コマ収差と上限光線の上コマ収差が発生し、色収差も悪化し、一方、条件式(4)を下回ると、球面収差が補正不足(アンダー)になって、下限光線の上コマ収差が発生し、色収差も悪化する。
したがって、条件式(4)を満足することにより、諸収差、特に球面収差、コマ収差、色収差を良好に補正することができる。
条件式(5)は、接合レンズ(第4レンズ4及び第5レンズ5)の形状因子を規定したものである。(R7+R9)/(R7−R9)の値が、条件式(5)を上回ると、望遠端での色収差が悪化し、下限光線の上コマ収差が発生し、一方、条件式(5)を下回ると、下限光線の下コマ収差が発生し、十分な光学性能が得られなくなる。
したがって、条件式(5)を満足することにより、特に望遠端における色収差、コマ収差を良好に補正することができ、全体として諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
さらに、上記構成においては、広角端におけるレンズ系(第1レンズ1の物体側の面S1から像面Pまで)の焦点距離fw、第1レンズ群(I)の焦点距離f1、第2レンズ群(II)の焦点距離f2が、好ましくは、次の条件式(6),(7)
(6) 0.407<fw/│f1│<0.613
(7) 0.801<fw/f2<0.808
を満足するように形成される。
条件式(6),(7)は、レンズ系の広角端での焦点距離と、第1レンズ群(I)及び第2レンズ群(II)の焦点距離の関係を規定したものである。
fw/│f1│の値が、条件式(6)を上回ると、第1レンズ群(I)の負の屈折力が強くなり過ぎてバックフォーカスが長くなり、レンズ系全長の短縮化が困難になり、一方、条件式(6)を下回ると、第1レンズ群(I)の屈折力が弱くなり過ぎてバックフォーカスが短くなり、ガラスフィルタ等の配置するスペース(間隔)の確保が困難になる。
したがって、条件式(6)を満足することにより、固体撮像素子のカバーガラスを配置するのに要する適切なバックフォーカスを確保しつつも、レンズ系全長の短縮化を達成することができる。
また、fw/f2の値が、条件式(7)を上回ると、変倍動作を担っている第2レンズ群(II)の正の屈折力が弱くなり、所定の変倍比を確保しようとするとレンズの移動量が増えて、レンズ系全長の短縮化が困難になり、一方、条件式(7)を下回ると、第2レンズ群(II)の正の屈折力が強くなり、その結果、少ない移動量で所定の変倍比を確保できるものの、レンズの形状がきつくなり収差の補正が困難になると共にコバ厚が小さくなって製造上の問題が発生してしまう。
したがって、条件式(7)を満足することにより、レンズの移動量を抑制してレンズ系全長の短縮化を達成しつつ、レンズのコバ厚を適切に確保すると共に、諸収差を良好に補正することができる。
(6) 0.407<fw/│f1│<0.613
(7) 0.801<fw/f2<0.808
を満足するように形成される。
条件式(6),(7)は、レンズ系の広角端での焦点距離と、第1レンズ群(I)及び第2レンズ群(II)の焦点距離の関係を規定したものである。
fw/│f1│の値が、条件式(6)を上回ると、第1レンズ群(I)の負の屈折力が強くなり過ぎてバックフォーカスが長くなり、レンズ系全長の短縮化が困難になり、一方、条件式(6)を下回ると、第1レンズ群(I)の屈折力が弱くなり過ぎてバックフォーカスが短くなり、ガラスフィルタ等の配置するスペース(間隔)の確保が困難になる。
したがって、条件式(6)を満足することにより、固体撮像素子のカバーガラスを配置するのに要する適切なバックフォーカスを確保しつつも、レンズ系全長の短縮化を達成することができる。
また、fw/f2の値が、条件式(7)を上回ると、変倍動作を担っている第2レンズ群(II)の正の屈折力が弱くなり、所定の変倍比を確保しようとするとレンズの移動量が増えて、レンズ系全長の短縮化が困難になり、一方、条件式(7)を下回ると、第2レンズ群(II)の正の屈折力が強くなり、その結果、少ない移動量で所定の変倍比を確保できるものの、レンズの形状がきつくなり収差の補正が困難になると共にコバ厚が小さくなって製造上の問題が発生してしまう。
したがって、条件式(7)を満足することにより、レンズの移動量を抑制してレンズ系全長の短縮化を達成しつつ、レンズのコバ厚を適切に確保すると共に、諸収差を良好に補正することができる。
上記構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例1、実施例2として以下に示す。
実施例1における主な仕様諸元は表1に、種々の数値データ(設定値)は表2に、非球面に関する数値データは表3に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D4,D9に関する数値データは表4にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)ν2=23.8
(2)ν4−ν5=55.5−23.8=31.7
(3)f2/│f1│=5.473/│−9.192│=0.595
(4)(R3+R4)/(R3−R4)=(6.092+30.355)/(6.092−30.355)=−1.502
(5)(R7+R9)/(R7−R9)=(5.323+2.552)/(5.323−2.552)=2.841
(6)fw/│f1│=4.412/│−9.192│=0.480
(7)fw/f2=4.412/5.473=0.806
となる。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)ν2=23.8
(2)ν4−ν5=55.5−23.8=31.7
(3)f2/│f1│=5.473/│−9.192│=0.595
(4)(R3+R4)/(R3−R4)=(6.092+30.355)/(6.092−30.355)=−1.502
(5)(R7+R9)/(R7−R9)=(5.323+2.552)/(5.323−2.552)=2.841
(6)fw/│f1│=4.412/│−9.192│=0.480
(7)fw/f2=4.412/5.473=0.806
となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図3、図4、図5に示されるような結果となる。尚、図3ないし図5において、gはg線による収差、dはd線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
以上の実施例1では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系の全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が18.899mm〜17.255mm〜17.968mmで、広角端での焦点距離(fw=4.412)の4.3倍(18.97)以下となり、バックフォーカスBF(ガラスフィルタ7の後面S13から像面Pまでの距離)が0.592mm(一定値)、変倍比が2.484、Fナンバーが3.231〜4.187〜5.534、画角(2ω)が64.6°〜38.8°〜25.9°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
実施例2における主な仕様諸元は表5に、種々の数値データ(設定値)は表6に、非球面に関する数値データは表7に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D4,D9に関する数値データは表8にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)ν2=23.8
(2)ν4−ν5=55.5−23.8=31.7
(3)f2/│f1│=5.475/│−9.199│=0.595
(4)(R3+R4)/(R3−R4)=(6.094+30.368)/(6.094−30.368)=−1.502
(5)(R7+R9)/(R7−R9)=(5.326+2.553)/(5.326−2.553)=2.841
(6)fw/│f1│=4.414/│−9.199│=0.480
(7)fw/f2=4.414/5.475=0.806
となる。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)ν2=23.8
(2)ν4−ν5=55.5−23.8=31.7
(3)f2/│f1│=5.475/│−9.199│=0.595
(4)(R3+R4)/(R3−R4)=(6.094+30.368)/(6.094−30.368)=−1.502
(5)(R7+R9)/(R7−R9)=(5.326+2.553)/(5.326−2.553)=2.841
(6)fw/│f1│=4.414/│−9.199│=0.480
(7)fw/f2=4.414/5.475=0.806
となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図6、図7、図8に示されるような結果となる。尚、図6ないし図8において、gはg線による収差、dはd線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
以上の実施例2では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系の全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が18.905mm〜17.260mm〜17.973mmで、広角端での焦点距離(fw=4.414)の4.3倍(18.98)以下となり、バックフォーカスBF(ガラスフィルタ7の後面S13から像面Pまでの距離)が0.592mm(一定値)、変倍比が2.484、Fナンバーが3.231〜4.186〜5.533、画角(2ω)が64.5°〜38.8°〜25.9°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
以上述べたように、本発明のズームレンズは、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が達成されるため、小型化が要求される携帯電話機等のモバイルカメラ等に好適であるのは勿論のこと、小型化が要求される通常のデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等を含め、ズーミング撮影を行うその他のレンズ光学系においても有用である。
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
1 第1レンズ(第1レンズ群)
2 第2レンズ(第1ンズ群)
3 第3レンズ(第2レンズ群)
4 第4レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
5 第5レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
6 第6レンズ(第3レンズ群)
7 ガラスフィルタ
D1〜D12 光軸上の間隔
BF バックフォーカス
R1〜R13 曲率半径
S1〜S13 面
f1 第1レンズ群の焦点距離
f2 第2レンズ群の焦点距離
ν2 第2レンズのアッベ数
ν4 第4レンズのアッベ数
ν5 第5レンズのアッベ数
R3 第2レンズの物体側の面の曲率半径
R4 第2レンズの像面側の面の曲率半径
R7 第4レンズの物体側の面の曲率半径
R9 第5レンズの像面側の面の曲率半径
L 光軸
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
1 第1レンズ(第1レンズ群)
2 第2レンズ(第1ンズ群)
3 第3レンズ(第2レンズ群)
4 第4レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
5 第5レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
6 第6レンズ(第3レンズ群)
7 ガラスフィルタ
D1〜D12 光軸上の間隔
BF バックフォーカス
R1〜R13 曲率半径
S1〜S13 面
f1 第1レンズ群の焦点距離
f2 第2レンズ群の焦点距離
ν2 第2レンズのアッベ数
ν4 第4レンズのアッベ数
ν5 第5レンズのアッベ数
R3 第2レンズの物体側の面の曲率半径
R4 第2レンズの像面側の面の曲率半径
R7 第4レンズの物体側の面の曲率半径
R9 第5レンズの像面側の面の曲率半径
L 光軸
Claims (7)
- 物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
広角端から望遠端への変倍動作に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔を変化させるように形成され、
前記第1レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に物体側及び像面側の両方に凹状の非球面が形成された第1レンズと、物体側に凸状をなすメニスカス形状に形成された第2レンズからなり、
前記第2レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に物体側にその有効径を開口絞りとする凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面が形成された正の屈折力をもつ第3レンズと、正の屈折力をもつ第4レンズと、前記第4レンズの像面側に接合された負の屈折力をもつ第5レンズからなり、
前記第3レンズ群は、プラスチック材料により形成されると共に像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状に形成された第6レンズからなる、
ことを特徴とするズームレンズ。 - 広角端から望遠端への変倍動作に際して、前記第1レンズ群及び第2レンズ群が光軸方向に移動し、かつ、前記第1レンズ群は物体側から像面側に向けて移動し途中から物体側に移動する、
ことを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群は、変倍動作及び合焦動作の際に光軸方向に移動せず固定され、
前記第1レンズ群は、合焦動作を行うべく光軸方向に移動する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズのアッベ数をν2、前記第4レンズのアッベ数をν4、前記第5レンズのアッベ数をν5とするとき、次の条件式(1),(2)を満足することを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のズームレンズ。
(1) ν2<25
(2) ν4−ν5>30 - 前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、次の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のズームレンズ。
(3) 0.536<f2/│f1│<0.674 - 前記第2レンズの物体側の面の曲率半径をR3及び像面側の面の曲率半径をR4、前記第4レンズの物体側の面の曲率半径をR7、前記第5レンズの像面側の面の曲率半径をR9とするとき、次の条件式(4)、(5)を満足することを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のズームレンズ。
(4) −1.712<(R3+R4)/(R3−R4)<−1.325
(5) 2.644<(R7+R9)/(R7−R9)< 3.061 - 広角端における前記第1レンズの物体側の面から像面までのレンズ系の焦点距離をfw、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、次の条件式(6),(7)を満足することを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のズームレンズ。
(6) 0.407<fw/│f1│<0.613
(7) 0.801<fw/f2<0.808
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-
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- 2005-02-08 JP JP2005032171A patent/JP2006220766A/ja active Pending
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