JP2006126418A - ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【課題】3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ、ズームレンズの小型化等を図る。
【解決手段】負の第1レンズ群、開口絞りをもつ正の第2レンズ群、正の第3レンズ群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群は像面側へ移動し途中から物体側に移動し、第2レンズ群は物体側に移動し、第3レンズ群は像面側に移動するズームレンズにおいて、第1レンズ群は両凹レンズ2を含み、第2レンズ群は正の両凸レンズ5及び負の両凹レンズ6を接合した負の接合レンズを含み、第1レンズ群の焦点距離fG1、第2レンズ群の焦点距離fG2、広角端でのレンズ系の焦点距離fw、両凸レンズ5及び両凹レンズ6のアッベ数ν5,ν6が、1.3≦│fG1│/fG2≦1.5、2.0≦│fG1│/fw≦2.8、│ν5−ν6│≧20を満足するように形成する。これにより、3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ小型化されたズームレンズが得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】負の第1レンズ群、開口絞りをもつ正の第2レンズ群、正の第3レンズ群からなり、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群は像面側へ移動し途中から物体側に移動し、第2レンズ群は物体側に移動し、第3レンズ群は像面側に移動するズームレンズにおいて、第1レンズ群は両凹レンズ2を含み、第2レンズ群は正の両凸レンズ5及び負の両凹レンズ6を接合した負の接合レンズを含み、第1レンズ群の焦点距離fG1、第2レンズ群の焦点距離fG2、広角端でのレンズ系の焦点距離fw、両凸レンズ5及び両凹レンズ6のアッベ数ν5,ν6が、1.3≦│fG1│/fG2≦1.5、2.0≦│fG1│/fw≦2.8、│ν5−ν6│≧20を満足するように形成する。これにより、3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ小型化されたズームレンズが得られる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、CCD等の固体撮像素子を備えたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に適用されるズームレンズに関し、特に、ズーム比(変倍比)が3〜4倍程度で、小型のデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に好適なズームレンズに関する。
近年においては、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に用いられる固体撮像素子の著しい技術進歩により、小型のCCD等が開発されており、それに伴って、使用されるズームレンズとしても、高性能、小型化、低コスト化等の要求が強くなっている。
小型のズームレンズとしては、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群を備え、これら第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を変化させることにより変倍を行う2群構成のズームレンズが知られている。
小型のズームレンズとしては、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群を備え、これら第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を変化させることにより変倍を行う2群構成のズームレンズが知られている。
一方、デジタルカメラ等において、高性能化を実現するためには、ローパスフィルタ等のガラスフィルタを配置し、射出瞳位置を像面から離す必要があり、それ故にある程度のバックフォーカスを確保する必要がある。しかしながら、2群構成のズームレンズでは、射出瞳位置が像面に近くなるため、固体撮像素子を用いたデジタルカメラ等に適用するには好ましくない。
また、高性能化を実現し得る他のズームレンズとしては、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、正の屈折力をもつ第3レンズ群を備えた3群構成のズームレンズが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平10−293253号公報
特開平10−307258号公報
特開平10−213745号公報
ところで、上記特許文献1,2に開示された3群構成のズームレンズについては、レンズ群全体を構成するレンズの枚数が8枚〜9枚と多くて、コストが高くなる。また、上記特許文献3に開示の3群構成のズームレンズにおいては、焦点距離に対するレンズ系の全長が長く、小型化が困難である。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、小型化、薄型化、軽量化等が図れ、高い結像性能を有し、3〜4倍程度のズーム比を確保でき、特に小型化が望まれるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に好適なズームレンズを提供することにある。
本発明のズームレンズは、物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、最も物体側に開口絞りを有すると共に正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備え、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群は物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群は像面側から物体側に移動し、第3レンズ群は物体側から像面側に移動するズームレンズであって、上記第1レンズ群は、両凹形状のレンズを含み、上記第2レンズ群は、両凹形状のレンズ、正の屈折力をもつレンズ及び負の屈折力をもつレンズを接合した全体として負の屈折力をもつ接合レンズを含み、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第2レンズ群の焦点距離をfG2、広角端でのレンズ系(第1レンズ群の前面から像面まで)の焦点距離をfw、接合レンズにおける正の屈折力をもつレンズのアッベ数をν5、接合レンズにおける負の屈折力をもつレンズのアッベ数をν6とするとき、次の条件式(1),(2),(3)、
(1) 1.3≦│fG1│/fG2≦1.5
(2) 2.0≦│fG1│/fw≦2.8
(3) │ν5−ν6│≧20
を満足する、ことを特徴としている。
この構成によれば、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、及び正の屈折力をもつ第3レンズ群からなる3群構成とし、各々のレンズ群を移動させてズーミングを行わせることで、高性能化、小型化等を達成しつつ、3〜4倍程度のズーム比を確保し、広い画角で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
すなわち、条件式(1),(2)を満たすことで、画角を広くして、3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ小型化を達成でき、条件式(3)を満たす接合レンズを採用することで、高解像化に影響を及ぼす色収差を良好に補正でき、又、レンズの加工を容易にすることができ、低コスト化を達成できる。
(1) 1.3≦│fG1│/fG2≦1.5
(2) 2.0≦│fG1│/fw≦2.8
(3) │ν5−ν6│≧20
を満足する、ことを特徴としている。
この構成によれば、負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、及び正の屈折力をもつ第3レンズ群からなる3群構成とし、各々のレンズ群を移動させてズーミングを行わせることで、高性能化、小型化等を達成しつつ、3〜4倍程度のズーム比を確保し、広い画角で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
すなわち、条件式(1),(2)を満たすことで、画角を広くして、3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ小型化を達成でき、条件式(3)を満たす接合レンズを採用することで、高解像化に影響を及ぼす色収差を良好に補正でき、又、レンズの加工を容易にすることができ、低コスト化を達成できる。
上記構成において、広角端でのレンズ系(第1レンズ群の前面から像面まで、但し、第3レンズ群の後面から像面までのバックフォーカスは空気換算距離とする)の全長をDw、広角端でのレンズ系(第1レンズ群の前面から像面まで、但し、第3レンズ群の後面から像面までのバックフォーカスは空気換算距離とする)の焦点距離をfwとするとき、次の条件式(4)、
(4) 6.0≦Dw/fw≦8.0
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、広角端におけるレンズ系の全長Dwと焦点距離fwとの関係が条件式(4)を満たすことで、像高の高い位置での解像度を高めつつ、小型化、高性能化を達成できる。
(4) 6.0≦Dw/fw≦8.0
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、広角端におけるレンズ系の全長Dwと焦点距離fwとの関係が条件式(4)を満たすことで、像高の高い位置での解像度を高めつつ、小型化、高性能化を達成できる。
上記構成において、第1レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、物体側に凸面を向けた負の屈折力をもつメニスカス形状の第1レンズ、負の屈折力をもつ両凹形状の第2レンズ、物体側の凸面を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状の第3レンズを含み、第1レンズの焦点距離をfg1、第2レンズの焦点距離をfg2、第1レンズ群の光軸上の距離をDG1、第1レンズと第2レンズとの間の光軸上の距離をD2とするとき、次の条件式(5),(6)、
(5) 0.5≦fg2/fg1≦2.5
(6) 2.0≦DG1/D2≦3.0
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群を、負の屈折力をもつ第1レンズ、負の屈折力をもつ第2レンズ、及び正の屈折力をもつ第3レンズにより構成し、条件式(5),(6)を満たすように負のレンズを2枚配置することで、第1レンズ群の偏芯感度を小さく抑えつつ、諸収差を良好に補正して、高いズーム比を得ることができる。
(5) 0.5≦fg2/fg1≦2.5
(6) 2.0≦DG1/D2≦3.0
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群を、負の屈折力をもつ第1レンズ、負の屈折力をもつ第2レンズ、及び正の屈折力をもつ第3レンズにより構成し、条件式(5),(6)を満たすように負のレンズを2枚配置することで、第1レンズ群の偏芯感度を小さく抑えつつ、諸収差を良好に補正して、高いズーム比を得ることができる。
上記構成において、第2レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、物体側及び像面側に凸面を向けた正の屈折力をもつ両凸形状の第4レンズ、物体側及び像面側に凸面を向けた正の屈折力をもつ両凸形状の第5レンズ及び物体側及び像面側に凹面を向けた負の屈折力をもつ両凹形状の第6レンズの接合からなる接合レンズを含み、第2レンズ群の焦点距離をfG2、第4レンズの焦点距離をfg4とするとき、次の条件式(7)、
(7) 0.8≦fG2/fg4≦1.4
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ群を、正の屈折力をもつ第4レンズ、正の屈折力をもつ第5レンズと負の屈折力をもつ第6レンズの接合からなる接合レンズにより構成し、条件式(7)を満たすように形成したことで、第2レンズ群内のレンズの偏芯感度を小さく抑えつつ、高いズーム比を得ることができる。
(7) 0.8≦fG2/fg4≦1.4
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ群を、正の屈折力をもつ第4レンズ、正の屈折力をもつ第5レンズと負の屈折力をもつ第6レンズの接合からなる接合レンズにより構成し、条件式(7)を満たすように形成したことで、第2レンズ群内のレンズの偏芯感度を小さく抑えつつ、高いズーム比を得ることができる。
上記構成において、第3レンズ群は、正の屈折力をもつ一つの第7レンズからなる、構成を採用することができる。
この構成によれば、第3レンズ群を正の屈折力をもつ一つの第7レンズで構成したことにより、適切な射出角度及びバックフォーカスを確保しつつ、小型化を達成することができる。
この構成によれば、第3レンズ群を正の屈折力をもつ一つの第7レンズで構成したことにより、適切な射出角度及びバックフォーカスを確保しつつ、小型化を達成することができる。
上記構成において、第2レンズ群の第4レンズは、物体側及び像面側の少なくとも一方に非球面を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、開口絞りの近くに配置される第4レンズに非球面を設けることで、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正することができ、良好な光学特性を得ることができる。
この構成によれば、開口絞りの近くに配置される第4レンズに非球面を設けることで、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正することができ、良好な光学特性を得ることができる。
上記構成において、第2レンズ群の第4レンズは、物体側に非球面を有し、かつ、この非球面はレンズの周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、開口絞りの近くに配置される第4レンズの物体側に非球面を設け、この非球面の屈折力が周辺部で弱くなるようにすることで、特に歪曲収差を良好に補正することができる。
この構成によれば、開口絞りの近くに配置される第4レンズの物体側に非球面を設け、この非球面の屈折力が周辺部で弱くなるようにすることで、特に歪曲収差を良好に補正することができる。
上記構成において、第3レンズ群の第7レンズは、物体側及び像面側の少なくとも一方に非球面を有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、開口絞りから最も離れた像面寄りに配置される第7レンズに非球面を設けることで、特に非点収差、歪曲収差等の軸外収差を良好に補正することができ、良好な光学特性を得ることができる。
この構成によれば、開口絞りから最も離れた像面寄りに配置される第7レンズに非球面を設けることで、特に非点収差、歪曲収差等の軸外収差を良好に補正することができ、良好な光学特性を得ることができる。
上記構成において、第3レンズ群の第7レンズは、物体側に非球面を有し、かつ、この非球面はレンズの周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、開口絞りから最も離れた像面近くに配置される第7レンズの物体側に非球面を設け、この非球面の屈折力が周辺部で弱くなるようにすることで、特に歪曲収差を良好に補正することができる。
この構成によれば、開口絞りから最も離れた像面近くに配置される第7レンズの物体側に非球面を設け、この非球面の屈折力が周辺部で弱くなるようにすることで、特に歪曲収差を良好に補正することができる。
以上述べたように、本発明のズームレンズによれば、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が行え、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に好適なズームレンズを得ることができる。
特に、3群7枚構成であるにも拘わらず、パワー配置、非球面を施す位置等を適切に設定したことにより、ズーム比が約3〜4倍程度、画角(2ω)が広角端で63度〜66度程度、Fナンバーが広角端で2.6〜2.8程度と十分な明るさをもつ、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
特に、3群7枚構成であるにも拘わらず、パワー配置、非球面を施す位置等を適切に設定したことにより、ズーム比が約3〜4倍程度、画角(2ω)が広角端で63度〜66度程度、Fナンバーが広角端で2.6〜2.8程度と十分な明るさをもつ、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図3は、本発明に係るズームレンズの一実施形態を示すものであり、図1は基本構成図、図2は光線図、図3は広角端,中間位置,望遠端にある状態図である。
図1ないし図3は、本発明に係るズームレンズの一実施形態を示すものであり、図1は基本構成図、図2は光線図、図3は広角端,中間位置,望遠端にある状態図である。
このズームレンズにおいては、図1に示すように、物体側から像面側に向けて、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群(I)と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群(II)と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群(III)とが、順次に配列されている。
そして、広角端から望遠端へのズーミングに際しては、図3(a),(b),(c)に示すように、第1レンズ群(I)は物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群(II)は像面側から物体側に単調に移動し、第3レンズ群(III)は物体側から像面側に単調に又は非直線的軌道で移動する。
そして、広角端から望遠端へのズーミングに際しては、図3(a),(b),(c)に示すように、第1レンズ群(I)は物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群(II)は像面側から物体側に単調に移動し、第3レンズ群(III)は物体側から像面側に単調に又は非直線的軌道で移動する。
第1レンズ群(I)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、負の屈折力をもつ第1レンズ1、負の屈折力をもつ第2レンズ2、正の屈折力をもつ第3レンズ3により構成されている。
第2レンズ群(II)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力をもつ第4レンズ4、正の屈折力をもつ第5レンズ5と負の屈折力をもつ第6レンズ6との接合からなる接合レンズ、及び第4レンズ4の直前に一体的に配置された所定の口径をもつ開口絞りSDにより構成されている。
第3レンズ群(III)は、図1に示すように、正の屈折力をもつ一つの第7レンズ7により構成されている。
すなわち、このズームレンズは、独立して光軸方向にそれぞれ移動する3つのレンズ群と、レンズ群全体を形成する7枚のレンズからなる、3群7枚構成をなすものである。
第2レンズ群(II)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力をもつ第4レンズ4、正の屈折力をもつ第5レンズ5と負の屈折力をもつ第6レンズ6との接合からなる接合レンズ、及び第4レンズ4の直前に一体的に配置された所定の口径をもつ開口絞りSDにより構成されている。
第3レンズ群(III)は、図1に示すように、正の屈折力をもつ一つの第7レンズ7により構成されている。
すなわち、このズームレンズは、独立して光軸方向にそれぞれ移動する3つのレンズ群と、レンズ群全体を形成する7枚のレンズからなる、3群7枚構成をなすものである。
また、上記配列構成において、第3レンズ群(III)の第7レンズ7よりも像面側寄りには、赤外線カットフィルタ、ローパスフィルタ等のガラスフィルタ8,9が配置され、ガラスフィルタ9の後方に固体撮像素子としてのCCDの結像面Pが配置される。
ここで、第1レンズ群(I)の焦点距離はfG1、第2レンズ群(II)の焦点距離はfG2、第1レンズ群(I)の前面(第1レンズ1の前面)から像面Pまでをレンズ系とした場合、広角端におけるレンズ系の焦点距離はfw、望遠端におけるレンズ系の焦点距離はft、中間領域におけるレンズ系の焦点距離はfm、第1レンズ1の焦点距離はfg1、第2レンズ2の焦点距離はfg2、第4レンズ4の焦点距離はfg4、で表す。
また、第1レンズ1〜第3レンズ3、開口絞りSD、第4レンズ4〜第7レンズ7、及びガラスフィルタ8,9においては、図1に示すように、それぞれの面をSi(i=1〜18)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜18)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜8)で表す。
さらに、第1レンズ1〜ガラスフィルタ9までのそれぞれの光軸L上での距離(厚さ、空気間隔)はDi(i=1〜17)、第1レンズ群(I)の光軸L上での距離をDG1、広角端におけるレンズ系の全長をDwで表し、第7レンズ7から結像面Pまでの空気間隔をバックフォーカス(BF)とする。
また、第1レンズ1〜第3レンズ3、開口絞りSD、第4レンズ4〜第7レンズ7、及びガラスフィルタ8,9においては、図1に示すように、それぞれの面をSi(i=1〜18)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜18)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜8)で表す。
さらに、第1レンズ1〜ガラスフィルタ9までのそれぞれの光軸L上での距離(厚さ、空気間隔)はDi(i=1〜17)、第1レンズ群(I)の光軸L上での距離をDG1、広角端におけるレンズ系の全長をDwで表し、第7レンズ7から結像面Pまでの空気間隔をバックフォーカス(BF)とする。
第1レンズ1は、物体側に凸面S1及び像面側に凹面S2を向けた負の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。
第2レンズ2は、物体側及び像面側の両方に凹面S3,S4を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。
第3レンズ3は、物体側に凸面S5及び像面側に凹面S6を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。
第4レンズ4は、物体側及び像面側に凸面S7,S8を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。
第5レンズ5は、物体側及び像面側の両方に凸面S9,S10を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。
第6レンズ6は、第5レンズ5の像面側の凸面S10に接合され、物体側及び像面側の両方に凹面S10,S11を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。
第7レンズ7は、物体側及び像面側の両方に凸面S12,S13を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。このように、第3レンズ群(III)を正の屈折力をもつ一つの第7レンズ7で構成したことにより、適切な射出角度及びバックフォーカスを確保しつつ、小型化を達成することができる。
第2レンズ2は、物体側及び像面側の両方に凹面S3,S4を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。
第3レンズ3は、物体側に凸面S5及び像面側に凹面S6を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。
第4レンズ4は、物体側及び像面側に凸面S7,S8を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。
第5レンズ5は、物体側及び像面側の両方に凸面S9,S10を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。
第6レンズ6は、第5レンズ5の像面側の凸面S10に接合され、物体側及び像面側の両方に凹面S10,S11を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。
第7レンズ7は、物体側及び像面側の両方に凸面S12,S13を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。このように、第3レンズ群(III)を正の屈折力をもつ一つの第7レンズ7で構成したことにより、適切な射出角度及びバックフォーカスを確保しつつ、小型化を達成することができる。
ここで、第1レンズ1の像面側の面S2、第4レンズ4の物体側の凸面S8又は像面側の凸面S9、第7レンズ7の物体側の凸面S13又は像面側の凸面S14は、非球面として形成されてもよい。このように、開口絞りSDの近くに配置される第4レンズ4に非球面を設けることで、球面収差等の軸上収差を良好に補正することができ、又、開口絞りSDから最も離れた像面寄りに配置される第7レンズ7に非球面を設けることで、特に非点収差、歪曲収差等の軸外収差を良好に補正することができる。
また、第4レンズ4の物体側の凸面S8は、非球面でかつその非球面が周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されてもよく、又、第7レンズ7の物体側の凸面S13は、非球面でかつその非球面が周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されてもよい。これにより、諸収差の補正、特に歪曲収差を良好にかつ容易に補正することができる。尚、非球面以外の面は、全て球面に形成されている。
また、第4レンズ4の物体側の凸面S8は、非球面でかつその非球面が周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されてもよく、又、第7レンズ7の物体側の凸面S13は、非球面でかつその非球面が周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されてもよい。これにより、諸収差の補正、特に歪曲収差を良好にかつ容易に補正することができる。尚、非球面以外の面は、全て球面に形成されている。
ここで、非球面を表す式としては、次式で規定される。
Z=Cy2/[1+(1−εC2y2)1/2]+Dy4+Ey6+Fy8+Gy10+HGy12、ただし、Z:非球面の頂点における接平面から,光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G,H:非球面係数である。
Z=Cy2/[1+(1−εC2y2)1/2]+Dy4+Ey6+Fy8+Gy10+HGy12、ただし、Z:非球面の頂点における接平面から,光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G,H:非球面係数である。
また、上記構成において、第1レンズ群(I)の焦点距離fG1、第2レンズ群(II)の焦点距離fG2、広角端におけるレンズ系の焦点距離fw、接合レンズにおける正の屈折力をもつ第5レンズ5のアッベ数ν5及び負の屈折力をもつ第6レンズ6のアッベ数ν6が、次の条件式(1),(2),(3)、
(1) 1.3≦│fG1│/fG2≦1.5
(2) 2.0≦│fG1│/fw≦2.8
(3) │ν5−ν6│≧20
を満足するように形成されている。
(1) 1.3≦│fG1│/fG2≦1.5
(2) 2.0≦│fG1│/fw≦2.8
(3) │ν5−ν6│≧20
を満足するように形成されている。
条件式(1)は、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)との焦点距離の関係を規定したものである。条件式(2)は、広角端でのレンズ系の焦点距離に対する第1レンズ群(I)の焦点距離の関係を規定したものである。条件式(1),(2)の範囲から逸脱すると、同一のレンズ枚数では画角が狭くなり、高いズーム比を確保するのが困難になるが、条件式(1),(2)を満たすことで、画角を広くして、3〜4倍程度のズーム比を確保しつつ小型化を達成できる。
また、条件式(3)は、接合レンズにおけるアッベ数の関係を規定したものである。第2レンズ群(II)はズーム比を稼ぐために屈折力が大きくなり、結果として偏芯感度が増大する傾向にあり、条件式(3)の範囲から逸脱すると、色収差を良好に補正できず、高性能化が達成できないが、条件式(3)を満たすことで、高解像化に大きな影響を及ぼす色収差を良好に補正することができ、又、レンズの加工を容易にすることができ、低コスト化を達成できる。
また、条件式(3)は、接合レンズにおけるアッベ数の関係を規定したものである。第2レンズ群(II)はズーム比を稼ぐために屈折力が大きくなり、結果として偏芯感度が増大する傾向にあり、条件式(3)の範囲から逸脱すると、色収差を良好に補正できず、高性能化が達成できないが、条件式(3)を満たすことで、高解像化に大きな影響を及ぼす色収差を良好に補正することができ、又、レンズの加工を容易にすることができ、低コスト化を達成できる。
すなわち、負の屈折力をもつ第1レンズ群(I)、正の屈折力をもつ第2レンズ群(II)、及び正の屈折力をもつ第3レンズ群(III)からなる3群構成とし、各々のレンズ群を移動させてズーミングを行わせると共に、条件式(1),(2),(3)を満たすことで、高性能化、小型化等を達成しつつ、広い画角で、3〜4倍程度のズーム比を確保することができる。
また、上記構成において、広角端でのレンズ系(バックフォーカスは空気換算距離)の全長Dw、広角端でのレンズ系(バックフォーカスは空気換算距離)の焦点距離fwが、次の条件式(4)、
(4) 6.0≦Dw/fw≦8.0
を満足するように形成されてもよい。
条件式(4)は、レンズ系の焦点距離に対する全長を規定したものである。この条件式(4)から逸脱すると、小型化あるいは像高の高い位置での解像度の点で好ましくないが、条件式(4)を満たすことで、像高の高い位置での解像度を高めつつ、小型化、高性能化を達成できる。
(4) 6.0≦Dw/fw≦8.0
を満足するように形成されてもよい。
条件式(4)は、レンズ系の焦点距離に対する全長を規定したものである。この条件式(4)から逸脱すると、小型化あるいは像高の高い位置での解像度の点で好ましくないが、条件式(4)を満たすことで、像高の高い位置での解像度を高めつつ、小型化、高性能化を達成できる。
また、上記構成において、第1レンズ1の焦点距離fg1、第2レンズ2の焦点距離fg2、第1レンズ群(I)の光軸L上の距離DG1、第1レンズ1と第2レンズ2との間の光軸L上の距離D2が、次の条件式(5),(6)、
(5) 0.5≦fg2/fg1≦2.5
(6) 2.0≦DG1/D2≦3.0
を満足するように形成されてもよい。
条件式(5),(6)は、第1レンズ群(I)に関して規定したものである。仮に、第1レンズ群(I)を負の屈折力をもつレンズと正の屈折力をもつレンズの2枚構成とした場合、諸収差を補正しつつ高いズーム比を確保するには、各レンズの偏芯感度が増大する。そこで、ここでは、第1レンズ群(I)を、負の屈折力をもつ第1レンズ1、負の屈折力をもつ第2レンズ2、及び正の屈折力をもつ第3レンズ3の3枚構成とし、条件式(5),(6)を満たすように負のレンズを2枚配置することで、第1レンズ群(I)の偏芯感度を小さく抑えつつ、諸収差を良好に補正して、高いズーム比を得ることができる。
(5) 0.5≦fg2/fg1≦2.5
(6) 2.0≦DG1/D2≦3.0
を満足するように形成されてもよい。
条件式(5),(6)は、第1レンズ群(I)に関して規定したものである。仮に、第1レンズ群(I)を負の屈折力をもつレンズと正の屈折力をもつレンズの2枚構成とした場合、諸収差を補正しつつ高いズーム比を確保するには、各レンズの偏芯感度が増大する。そこで、ここでは、第1レンズ群(I)を、負の屈折力をもつ第1レンズ1、負の屈折力をもつ第2レンズ2、及び正の屈折力をもつ第3レンズ3の3枚構成とし、条件式(5),(6)を満たすように負のレンズを2枚配置することで、第1レンズ群(I)の偏芯感度を小さく抑えつつ、諸収差を良好に補正して、高いズーム比を得ることができる。
さらに、上記構成において、第2レンズ群(II)の焦点距離fG2、第4レンズ4の焦点距離fg4が、次の条件式(7)、
(7) 0.8≦fG2/fg4≦1.4
を満足するように形成されてもよい。
条件式(7)は、第2レンズ群(II)内におけるパワー配置を規定したものであり、レンズ系のズーム比に関する条件である。すなわち、第2レンズ群(II)を、正の屈折力をもつ第4レンズ4、正の屈折力をもつ第5レンズ5と負の屈折力をもつ第6レンズ6との接合からなる接合レンズにより構成し、条件式(7)を満たすように形成することで、第2レンズ群(II)内のレンズの偏芯感度を小さく抑えつつ、高いズーム比を得ることができる。
(7) 0.8≦fG2/fg4≦1.4
を満足するように形成されてもよい。
条件式(7)は、第2レンズ群(II)内におけるパワー配置を規定したものであり、レンズ系のズーム比に関する条件である。すなわち、第2レンズ群(II)を、正の屈折力をもつ第4レンズ4、正の屈折力をもつ第5レンズ5と負の屈折力をもつ第6レンズ6との接合からなる接合レンズにより構成し、条件式(7)を満たすように形成することで、第2レンズ群(II)内のレンズの偏芯感度を小さく抑えつつ、高いズーム比を得ることができる。
上記構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例1として以下に示す。実施例1では、第1レンズ1の像面側の凹面S2、第4レンズ4の物体側及び像面側の両凸面S8,S9、第7レンズ7の物体側及び像面側の両凸面S13,S14が、非球面に形成されている。
実施例1における主な仕様諸元は表1に、種々の数値データ(設定値)は表2に、非球面に関する数値データは表3に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ全系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D6,D12,D14に関する数値データは表4にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.371、(2)│fG1│/fw=2.660、(3)│ν5−ν6│=24.0、(4)Dw/fw=7.125、(5)fg2/fg1=1.905、(6)DG1/D2=2.264、(7)fG2/fg4=1.164、となる。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.371、(2)│fG1│/fw=2.660、(3)│ν5−ν6│=24.0、(4)Dw/fw=7.125、(5)fg2/fg1=1.905、(6)DG1/D2=2.264、(7)fG2/fg4=1.164、となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図4、図5、図6に示されるような結果となる。尚、図4ないし図6において、dはd線による収差、fはf線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
以上の実施例1では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が43.67mm〜38.14mm〜43.80mm、ズーム倍率が3.89(一定)、Fナンバーが2.81〜3.92〜6.26、画角(2ω)が63.2°〜33.4°〜17.4°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正され、広画角、高ズーム倍率で、光学性能の高いズームレンズが得られる。
図7ないし図9は、本発明に係るズームレンズの他の実施形態を示すものであり、図7は基本構成図、図8は光路図、図9は広角端,中間位置,望遠端にある状態図である。
この実施形態においては、第7レン7´について、物体側の凸面S13を球面とし、像面側の凸面S14を非球面とした以外は、前述の実施形態と同一である。
この構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例2として以下に示す。すなわち、実施例2では、第1レンズ1の像面側の凹面S2、第4レンズ4の物体側及び像面側の両凸面S8,S9、第7レンズ7´の像面側の凸面14が、非球面に形成されている。
この実施形態においては、第7レン7´について、物体側の凸面S13を球面とし、像面側の凸面S14を非球面とした以外は、前述の実施形態と同一である。
この構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例2として以下に示す。すなわち、実施例2では、第1レンズ1の像面側の凹面S2、第4レンズ4の物体側及び像面側の両凸面S8,S9、第7レンズ7´の像面側の凸面14が、非球面に形成されている。
実施例2における主な仕様諸元は表5に、種々の数値データ(設定値)は表6に、非球面に関する数値データは表7に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D6,D12,D14に関する数値データは表8にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.359、(2)│fG1│/fw=2.634、(3)│ν5−ν6│=24.0、(4)Dw/fw=7.100、(5)fg2/fg1=1.921、(6)DG1/D2=2.272、(7)fG2/fg4=1.166、となる。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.359、(2)│fG1│/fw=2.634、(3)│ν5−ν6│=24.0、(4)Dw/fw=7.100、(5)fg2/fg1=1.921、(6)DG1/D2=2.272、(7)fG2/fg4=1.166、となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図10、図11、図12に示されるような結果となる。尚、図10ないし図12において、dはd線による収差、fはf線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
以上の実施例2では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が43.69mm〜38.31mm〜43.82mm、ズーム倍率が3.87(一定)、Fナンバーが2.83〜3.94〜6.26、画角(2ω)が65.4°〜34.8°〜18.0°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正され、広画角、高ズーム倍率で、光学性能の高いズームレンズが得られる。
図13ないし図15は、本発明に係るズームレンズのさらに他の実施形態を示すものであり、図13は基本構成図、図14は光路図、図15は広角端,中間位置,望遠端にある状態図である。
この実施形態においては、第1レンズ1´の像面側の凹面S2を球面とし、第7レン7´の物体側の凸面S13を球面及び像面側の凸面S14を非球面とした以外は、前述の実施形態と同一である。
この構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例3として以下に示す。すなわち、実施例3では、第4レンズ4´の物体側及び像面側の両凸面S8,S9、第7レンズ7´の像面側の凸面14が、非球面に形成されている。
この実施形態においては、第1レンズ1´の像面側の凹面S2を球面とし、第7レン7´の物体側の凸面S13を球面及び像面側の凸面S14を非球面とした以外は、前述の実施形態と同一である。
この構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例3として以下に示す。すなわち、実施例3では、第4レンズ4´の物体側及び像面側の両凸面S8,S9、第7レンズ7´の像面側の凸面14が、非球面に形成されている。
実施例3における主な仕様諸元は表9に、種々の数値データ(設定値)は表10に、非球面に関する数値データは表11に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D6,D12,D14に関する数値データは表12にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.385、(2)│fG1│/fw=2.403、(3)│ν5−ν6│=21.69、(4)Dw/fw=6.02、(5)fg2/fg1=1.053、(6)DG1/D2=2.634、(7)fG2/fg4=1.000、となる。
また、条件式(1)〜(7)の数値データは、
(1)│fG1│/fG2=1.385、(2)│fG1│/fw=2.403、(3)│ν5−ν6│=21.69、(4)Dw/fw=6.02、(5)fg2/fg1=1.053、(6)DG1/D2=2.634、(7)fG2/fg4=1.000、となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図16、図17、図18に示されるような結果となる。尚、図16ないし図18において、dはd線による収差、fはf線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
以上の実施例3では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が35.91mm〜33.82mm〜36.47mm、ズーム倍率が2.91(一定)、Fナンバーが2.64〜3.79〜4.94、画角(2ω)が65.6°〜35.0°〜23.8°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正され、広画角、高ズーム倍率で、光学性能の高いズームレンズが得られる。
以上述べたように、本発明のズームレンズは、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が達成されるため、小型化が要求されるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に好適であるのは勿論のこと、ズーミング撮影を行うその他のレンズ光学系においても有用である。
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
1 第1レンズ(第1レンズ群、負の屈折力をもつメニスカス形状のレンズ)
2 第2レンズ(第1レンズ群、負の屈折力をもつ両凹形状のレンズ)
3 第3レンズ(第1レンズ群、正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズ)
4 第4レンズ(第2レンズ群、正の屈折力をもつ両凸形状のレンズ)
5 第5レンズ(第2レンズ群、接合レンズの正の屈折力をもつ両凸形状のレンズ)
6 第6レンズ(第2レンズ群、接合レンズの負の屈折力をもつ両凹形状のレンズ)
7 第7レンズ(第3レンズ群、正の屈折力をもつレンズ)
8,9 ガラスフィルタ
SD 開口絞り
D1〜D17 光軸上の距離
DG1 第1レンズ群の光軸上の距離
D2 第1レンズと第2レンズとの間の光軸上の距離
Dw 広角端におけるレンズ系の全長
R1〜R18 曲率半径
S1〜S18 面
fG1 第1レンズ群の焦点距離
fG2 第2レンズ群の焦点距離
fg1 第1レンズの焦点距離
fg2 第2レンズの焦点距離
fw 広角端におけるレンズ系の焦点距離
ν5 第5レンズのアッベ数
ν6 第6レンズのアッベ数
L 光軸
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
1 第1レンズ(第1レンズ群、負の屈折力をもつメニスカス形状のレンズ)
2 第2レンズ(第1レンズ群、負の屈折力をもつ両凹形状のレンズ)
3 第3レンズ(第1レンズ群、正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズ)
4 第4レンズ(第2レンズ群、正の屈折力をもつ両凸形状のレンズ)
5 第5レンズ(第2レンズ群、接合レンズの正の屈折力をもつ両凸形状のレンズ)
6 第6レンズ(第2レンズ群、接合レンズの負の屈折力をもつ両凹形状のレンズ)
7 第7レンズ(第3レンズ群、正の屈折力をもつレンズ)
8,9 ガラスフィルタ
SD 開口絞り
D1〜D17 光軸上の距離
DG1 第1レンズ群の光軸上の距離
D2 第1レンズと第2レンズとの間の光軸上の距離
Dw 広角端におけるレンズ系の全長
R1〜R18 曲率半径
S1〜S18 面
fG1 第1レンズ群の焦点距離
fG2 第2レンズ群の焦点距離
fg1 第1レンズの焦点距離
fg2 第2レンズの焦点距離
fw 広角端におけるレンズ系の焦点距離
ν5 第5レンズのアッベ数
ν6 第6レンズのアッベ数
L 光軸
Claims (9)
- 物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、最も物体側に開口絞りを有すると共に正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備え、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群は物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、前記第2レンズ群は像面側から物体側に移動し、前記第3レンズ群は物体側から像面側に移動するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は、両凹形状のレンズを含み、
前記第2レンズ群は、両凹形状のレンズ、正の屈折力をもつレンズ及び負の屈折力をもつレンズを接合した全体として負の屈折力をもつ接合レンズを含み、
次の条件式(1),(2),(3)を満足する、ことを特徴とするズームレンズ。
(1) 1.3≦│fG1│/fG2≦1.5
(2) 2.0≦│fG1│/fw≦2.8
(3) │ν5−ν6│≧20
但し、fG1:前記第1レンズ群の焦点距離
fG2:前記第2レンズ群の焦点距離
fw:広角端でのレンズ系(前記第1レンズ群の前面から像面まで)の焦点距離
ν5:前記接合レンズにおける正の屈折力をもつレンズのアッベ数
ν6:前記接合レンズにおける負の屈折力をもつレンズのアッベ数 - 次の条件式(4)を満足する、ことを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
(4) 6.0≦Dw/fw≦8.0
但し、Dw:広角端でのレンズ系(前記第1レンズ群の前面から像面まで、但しバックフォーカスは空気換算距離とする)の全長
fw:広角端でのレンズ系(前記第1レンズ群の前面から像面まで、但しバックフォーカスは空気換算距離とする)の焦点距離 - 前記第1レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、物体側に凸面を向けた負の屈折力をもつメニスカス形状の第1レンズ、負の屈折力をもつ両凹形状の第2レンズ、物体側の凸面を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状の第3レンズを含み、次の条件式(5),(6)を満足する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
(5) 0.5≦fg2/fg1≦2.5
(6) 2.0≦DG1/D2≦3.0
但し、fg1:前記第1レンズの焦点距離
fg2:前記第2レンズの焦点距離
DG1:前記第1レンズ群の光軸上の距離
D2:前記第1レンズと第2レンズとの間の光軸上の距離 - 前記第2レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、物体側及び像面側に凸面を向けた正の屈折力をもつ両凸形状の第4レンズ、物体側及び像面側に凸面を向けた正の屈折力をもつ両凸形状の第5レンズ及び物体側及び像面側に凹面を向けた負の屈折力をもつ両凹形状の第6レンズの接合からなる前記接合レンズを含み、次の条件式(7)を満足する、ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のズームレンズ。
(7) 0.8≦fG2/fg4≦1.4
但し、fG2:前記第2レンズ群の焦点距離
fg4:前記第4レンズの焦点距離 - 前記第3レンズ群は、正の屈折力をもつ一つの第7レンズからなる、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の第4レンズは、物体側及び像面側の少なくとも一方に非球面を有する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の第4レンズは、物体側に非球面を有し、かつ、前記非球面はレンズの周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されている、
ことを特徴とする請求項6記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群の第7レンズは、物体側及び像面側の少なくとも一方に非球面を有する、
ことを特徴とする請求項5ないし7いずれかに記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群の第7レンズは、物体側に非球面を有し、かつ、前記非球面はレンズの周辺部に向かうに連れて屈折力が弱くなるように形成されている、
ことを特徴とする請求項8記載のズームレンズ。
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