JP2006220206A - 遊星歯車用支持軸とその製造方法及び遊星歯車装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 支持軸の端面形状の加工を簡略化する事により、この支持軸のコスト低減を図る。
【解決手段】 上記支持軸の軸方向両端部に、塑性変形する事によりかしめ部となる、かしめ用凸部25、25を設ける。この為に、上記支持軸の軸方向両端面20a、20aに、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で、凹溝24、24を形成する。これら各凹溝24、24の形成作業は、棒状素材26に貫通孔27、27を形成して中間素材28とし、その後この中間素材28をこれら各貫通孔27、27の間部分で切断する事により、容易に行なえる。従って、加工時間及び加工工数を少なく抑えて、コスト低減を図れる。
【選択図】 図3
【解決手段】 上記支持軸の軸方向両端部に、塑性変形する事によりかしめ部となる、かしめ用凸部25、25を設ける。この為に、上記支持軸の軸方向両端面20a、20aに、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で、凹溝24、24を形成する。これら各凹溝24、24の形成作業は、棒状素材26に貫通孔27、27を形成して中間素材28とし、その後この中間素材28をこれら各貫通孔27、27の間部分で切断する事により、容易に行なえる。従って、加工時間及び加工工数を少なく抑えて、コスト低減を図れる。
【選択図】 図3
Description
本発明の遊星歯車用支持軸とその製造方法及び遊星歯車装置は、例えば自動車用自動変速機やトランスアスクルを構成する遊星歯車装置、及び、この遊星歯車装置に組み込まれる遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する為の、遊星歯車用支持軸の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する遊星歯車装置が従来から、例えば特許文献1、2等、多くの刊行物に記載されて、広く知られている。この従来から知られた遊星歯車装置は、例えば図6〜8に示す様に、外周面に歯1aを形成した太陽歯車1と、この太陽歯車1と同心に配置され、内周面に歯2aを形成したリング歯車2との間に、複数個(一般的には3〜4個)の遊星歯車3、3を、円周方向に関して等間隔に配置している。そして、これら複数個の遊星歯車3、3の外周面に形成した歯3aを、上記両歯1a、2aに噛合させている。
上記複数個の遊星歯車3、3は、それぞれ支持軸4の周囲に、それぞれ複数のニードル5、5を介して回転自在に支持している。これら各支持軸4の基端部(図7〜8の右端部)は、上記太陽歯車1を中心として回転自在なキャリア6に支持固定している。図示の例では、上記各支持軸4の基端部を上記キャリア6に形成した通孔7aに締まり嵌めで内嵌すると共に、これら各支持軸4と上記キャリア6との間に係止ピン8を掛け渡して、これら各支持軸4が上記通孔7aから脱落するのを防止している。
又、図示の例では、上記太陽歯車1を円筒状に形成し、上記キャリア6を、断面L字形で全体を円輪状に形成している。そして、図7に示す様に、このキャリア6の内周縁部に形成した円筒部9を、回転軸10の外周面にスプライン係合させている。上記太陽歯車1は、この回転軸10の周囲に、この回転軸10に対する相対回転を自在に支持している。又、上記リング歯車2は上記各部材1、6、10の周囲に、これら各部材1、6、10に対する相対回転自在に支持している。
又、上記各支持軸4の先端部(図7〜8の左端部)は、円輪状に形成された連結板11に形成した通孔7bに内嵌固定し、これら各支持軸4の先端部同士を連結している。これら複数の支持軸4の中間部外周面で、上記キャリア6と上記連結板11との間部分は、円筒面状の内輪軌道12としている。一方、上記遊星歯車3の内周面は、円筒面状の外輪軌道13としている。そして、これら内輪軌道12と外輪軌道13との間部分に前記各ニードル5、5を設けて、上記遊星歯車3を、上記支持軸4の中間部周囲で連結板11とキャリア6との間部分に、回転自在に支持している。尚、上記各支持軸4の内部には、図8に示す様に、通油孔として機能する横孔14及び分岐孔15を設け、上記各ニードル5、5の設置部分に潤滑油を送り込み自在としている。
上述の様な遊星歯車3及び支持軸4等を含んで構成する遊星歯車装置は、例えば、前記回転軸10を駆動軸又は従動軸とし、上記太陽歯車1又は上記リング歯車2の中心を従動軸又は駆動軸に結合する。そして、何れの歯車1、2、3を回転自在とし、何れの歯車1、2、3を回転不能とするかを切り換える事により、上記駆動軸と従動軸との間の変速並びに回転方向の変換を行なう。この様な遊星歯車装置自体の構成及び作用は、従来から周知であり、本発明の要旨とも関係しないから、全体構造の図示並びに詳しい説明は省略する。
又、図9〜11は、従来構造の第2例を示している。この第2例の場合、支持軸4aの軸方向両端部外周縁部分を、それぞれキャリア6及び連結板11に形成した各通孔16a、16bの外端開口部周縁部にかしめ付ける(かしめ部17、17を形成する)事により、上記支持軸4aの軸方向に関する変位を規制している。即ち、これら各かしめ部17、17により、この支持軸4aが、上記各通孔16a、16bから脱落するのを防止している。
前述した様な従来構造の第1例の場合、図7〜8に示した様に、支持軸4の軸方向端部とキャリア6との間に係止ピン8を掛け渡す事により、この支持軸4の軸方向に関する変位を規制している。この為、この支持軸4の軸方向端部と上記キャリア6の一部とに、それぞれ上記係止ピン8を係合させる為の係合孔18を形成する必要がある。従って、この係合孔18を形成する分、加工コストが高くなる。
一方、図9〜11に示した従来構造の第2例の場合には、上記係止ピン8及び係合孔18を省略できる代わりに、上記支持軸4aの軸方向両端部に、上記各かしめ部17、17を形成する必要がある。これら各かしめ部17、17は、上記支持軸4aの軸方向両端部に設けた円筒状のかしめ筒部19、19(図10〜11参照)を、図示しないかしめ加工装置により径方向外方に塑性変形する事により形成される。又、上記各かしめ用筒部19、19は、上記支持軸4aの軸方向両端面20、20に、図10〜11に示す様な、円すい台形の凹部21、21を形成する事により、上記支持軸4aの軸方向両端部外周縁部に、それぞれ軸方向外側に突出した状態で設けられる。尚、上記各凹部21、21は、円形の底面22、22と、開口部に向かうに従って径方向外側へと広がった部分円すい凹面状の傾斜面23、23とから構成される。この様な形状を有する凹部21、21の形成作業は、鍛造加工により行なう事が、加工時間及び加工工数を抑えられる面からは好ましい。
ところで、近年、自動車用自動変速機の使用条件が厳しくなるに従って、遊星歯車装置に組み込まれる支持軸に、特に高い耐久性が要求される様になっている。一方で、低コスト化の為、上述した従来構造の第2例の様に、高炭素鋼等から造られる支持軸4aの軸方向に関する変位を、かしめ固定により規制する事が考えられている。この場合、かしめ部17、17となる、軸方向両端部の硬度を、内輪軌道12を構成する軸方向中間部の硬度よりも低くした状態で、円すい台形の凹部21、21の加工をする必要がある。但し、高炭素鋼等の硬質材料により造られた支持軸4aの場合、その全長に亙って硬度が高くなり、上記各凹部21、21の形成作業を、鍛造加工により行なう事は困難である。この為、これら各凹部21、21の形成作業を、例えば削り加工装置を用いた切削加工により行なう必要がある。この場合、工具の先端部を、上記支持軸4aの各端面20、20に対し、軸方向(図10の左右方向、図11の表裏方向)に突き当てて行なう必要があり、円すい台形の凹部21、21の形成作業は、端面毎にチャッキング作業を行なう必要がある等、工程数が多くなるだけでなく、加工時間も長くなる。この様に、切削加工等により上述の様な形状を有する凹部21、21の形成作業を行なう場合には、加工時間及び加工工数が嵩み、コストの上昇に繋がる為、好ましくない。
本発明は、上述の様な事情に鑑み、遊星歯車用支持軸の端面形状の加工を簡略化する事により、この遊星歯車用支持軸を高炭素鋼等の硬質材料により造る場合にも、この遊星歯車用支持軸の端部にかしめ変形部を容易に加工できる様にして、この遊星歯車用支持軸、及び、この遊星歯車用支持軸を含んで構成する遊星歯車装置のコスト低減を図るべく発明したものである。
本発明の遊星歯車用支持軸とその製造方法及び遊星歯車装置のうち、請求項1に記載した遊星歯車用支持軸は、前述した従来構造の遊星歯車用支持軸と同様に、遊星歯車式変速機を構成する遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する。
特に、請求項1に記載した遊星歯車用支持軸に於いては、軸方向両端面に、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で凹溝が設けられている。そして、軸方向両端部のうちでこれら各凹溝の両側に存在する部分を、これら各凹溝から遠ざかる方向である、径方向外方に塑性変形する事によりかしめ部となる、1対のかしめ変形部としている。
特に、請求項1に記載した遊星歯車用支持軸に於いては、軸方向両端面に、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で凹溝が設けられている。そして、軸方向両端部のうちでこれら各凹溝の両側に存在する部分を、これら各凹溝から遠ざかる方向である、径方向外方に塑性変形する事によりかしめ部となる、1対のかしめ変形部としている。
又、請求項2に記載した遊星歯車用支持軸の製造方法は、請求項1に記載した遊星歯車用支持軸を造る為に、断面円形の棒状素材の軸方向複数個所に、この棒状素材の中心軸に対して直交する方向の貫通孔を形成する。その後、この棒状素材をこれら各貫通孔の中間位置で分割する。
又、請求項3に記載した遊星歯車装置は、やはり前述した従来構造の遊星歯車装置と同様に、遊星歯車と支持軸とを備える。このうちの支持軸は、軸方向中間部周囲にこの遊星歯車を回転自在に支持すると共に、軸方向両端部外径寄り部分を、この遊星歯車の軸方向両側に配置したキャリアと連結板との互いに整合する位置に形成した1対の通孔の外端開口部周縁部にかしめ付ける事により結合している。
特に、請求項3に記載した遊星歯車装置は、上記支持軸が請求項1に記載した遊星歯車用支持軸であって、この遊星歯車用支持軸に設けられたかしめ変形部を、上記1対の通孔の外端側開口周縁部にかしめ付けている。
特に、請求項3に記載した遊星歯車装置は、上記支持軸が請求項1に記載した遊星歯車用支持軸であって、この遊星歯車用支持軸に設けられたかしめ変形部を、上記1対の通孔の外端側開口周縁部にかしめ付けている。
上述の様に構成する請求項1に記載した遊星歯車用支持軸によれば、この遊星歯車用支持軸の端面形状の加工を簡略化でき、この遊星歯車用支持軸を、軸受鋼、高炭素鋼等の硬質材料から造る場合にも、低コストで造れる。即ち、遊星歯車用支持軸の軸方向両端部にかしめ変形部を形成する為に、この遊星歯車用支持軸の軸方向両端面に、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で形成する、各凹溝は、上記遊星歯車用支持軸の各端面毎に、軸方向からではなく径方向から加工できる。この為、切削加工により行なう場合にも容易に加工できる。従って、加工時間及び加工工数を少なく抑える事ができて、コストの低廉化を図れる。
特に、請求項2に記載した遊星歯車用支持軸の製造方法によれば、凹溝を形成する作業を、遊星歯車用支持軸の各端面毎には、行なう必要はない。この為、製造工程の簡素化を図れ、製造コストの低減や遊星歯車用支持軸の量産化に寄与できる。
更に、請求項3に記載した遊星歯車装置によれば、上述の様な低コストで造れる遊星歯車用支持軸を組み込む事により、遊星歯車装置全体のコストの低廉化を図れる。
特に、請求項2に記載した遊星歯車用支持軸の製造方法によれば、凹溝を形成する作業を、遊星歯車用支持軸の各端面毎には、行なう必要はない。この為、製造工程の簡素化を図れ、製造コストの低減や遊星歯車用支持軸の量産化に寄与できる。
更に、請求項3に記載した遊星歯車装置によれば、上述の様な低コストで造れる遊星歯車用支持軸を組み込む事により、遊星歯車装置全体のコストの低廉化を図れる。
図1〜3は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、支持軸4bの軸方向両端部を、遊星歯車3の軸方向両側に配置したキャリア6と連結板11との互いに整合する位置に形成した1対の通孔16a、16b(図9参照)にかしめ固定する為に、上記支持軸4bの軸方向両端部の構造を工夫した点にある。この支持軸4bを含んで構成する遊星車装置の全体構造等、その他の部分の構造及び作用は、前述の従来構造の場合と同様である。この為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、図1〜2に示す様に、上記支持軸4bの軸方向両端面20a、20aに、それぞれ直径方向(図1の表裏方向、図2の左右方向)に亙り貫通する状態で、断面半円形の凹溝24、24を設けている。そして、上記支持軸4bの軸方向両端部のうちで、これら各凹溝24、24の両側に存在する部分を、請求項に記載したかしめ変形部に相当する、各端部毎に1対ずつのかしめ用凸部25、25としている。即ち、これら1対ずつのかしめ用凸部25、25は、上記支持軸4bの軸方向両端部外径寄り部分に、それぞれ上記各凹溝24、24の幅方向(図1〜2の上下方向)外側に、互いに離隔した状態で設けられている。又、上記支持軸4bの内部には、潤滑油を供給する為の横孔14を、この支持軸4bの軸方向一端面20a(図1の右端面、図2の表面)に形成した上記凹溝24の底部に開口した状態で設けている。又、上記横孔14から上記支持軸4bの中間部外周面に向け、分岐孔15を設けている。
尚、上記各かしめ用凸部25、25は、前述した従来構造の第2例の円筒状のかしめ用筒部19(図10〜11参照)に相当し、上記各凹溝24、24から遠ざかる方向(図1〜2の上下方向)である、径方向外方に塑性変形する事により、かしめ部となる。
尚、上記各かしめ用凸部25、25は、前述した従来構造の第2例の円筒状のかしめ用筒部19(図10〜11参照)に相当し、上記各凹溝24、24から遠ざかる方向(図1〜2の上下方向)である、径方向外方に塑性変形する事により、かしめ部となる。
上述の様に構成される本実施例の支持軸4bは、図3に示す様にして造る。
先ず、図3の(A)に示す様な、高炭素鋼等の硬質金属製で、断面円形の棒状素材26の軸方向(図3の左右方向)複数個所に、この棒状素材26の中心軸に対して直交する方向(図3の表裏方向)の貫通孔27、27を、好ましくは互いに平行に形成し、(B)に示す様な中間素材28を得る。本実施例の場合、これら各貫通孔27、27を、図示しないドリル等を用いて上記棒状素材26の軸方向複数個所に、等間隔(ピッチL1)に形成する。ここで、隣り合う貫通孔27、27同士のピッチL1は、完成後の支持軸4b(第二中間素材29)の軸方向寸法L{図1、図3の(C)参照}と同じか、続く工程で上記中間素材28を切断する際の削り代等を考慮して、僅かに大きくする(L1≧L)。又、上記各貫通孔27、27の内径は、支持軸4b(第二中間素材29)に形成される各凹溝24、24の曲率半径の2倍とし、上記棒状素材26の外径等に応じて設計的に定める。
先ず、図3の(A)に示す様な、高炭素鋼等の硬質金属製で、断面円形の棒状素材26の軸方向(図3の左右方向)複数個所に、この棒状素材26の中心軸に対して直交する方向(図3の表裏方向)の貫通孔27、27を、好ましくは互いに平行に形成し、(B)に示す様な中間素材28を得る。本実施例の場合、これら各貫通孔27、27を、図示しないドリル等を用いて上記棒状素材26の軸方向複数個所に、等間隔(ピッチL1)に形成する。ここで、隣り合う貫通孔27、27同士のピッチL1は、完成後の支持軸4b(第二中間素材29)の軸方向寸法L{図1、図3の(C)参照}と同じか、続く工程で上記中間素材28を切断する際の削り代等を考慮して、僅かに大きくする(L1≧L)。又、上記各貫通孔27、27の内径は、支持軸4b(第二中間素材29)に形成される各凹溝24、24の曲率半径の2倍とし、上記棒状素材26の外径等に応じて設計的に定める。
次いで、上記中間素材28を、上記各貫通孔27、27の中間位置で、例えば図示しないプレス機による剪断加工により、或はレーザカッタ等により切断し、(C)に示す様な第二中間素材29、29を得る。ここで、これら第二中間素材29、29の切断面である軸方向両端面20a、20aには、上記各貫通孔27、27をその中間位置で切断する事により、断面半円形の凹溝24、24が、直径方向に貫通した状態で得られる。又、上記各第二中間素材29、29の軸方向両端部のうちで、上記各凹溝24、24の幅方向{図3の(C)の上下方向}外側部分には、それぞれ互いに離隔した1対のかしめ用凸部25、25が形成される。
この様にして得られた上記各第二中間素材29、29には、通油孔として機能する横孔14及び分岐孔15を、図示しない工具(ドリル等)を用いて形成し、図1〜2に示す様な支持軸4bとする。又、必要に応じて、バレル加工等の、バリを除去する為の加工を施す。
尚、上記各第二中間素材29、29と完成後の支持軸4bとは、その内部に上記横孔14及び分岐孔15を設けた点以外は同じ構成を有しており、本実施例の特徴部分である両端部の形状は同じである。
尚、上記各第二中間素材29、29と完成後の支持軸4bとは、その内部に上記横孔14及び分岐孔15を設けた点以外は同じ構成を有しており、本実施例の特徴部分である両端部の形状は同じである。
上述の様に製造される本実施例の支持軸4bは、端面形状の加工を容易に行なう事ができる為、低コストで造れる。
即ち、上記支持軸4bの軸方向両端部に、塑性変形する事によりかしめ部となる、かしめ用凸部25、25を形成する為に、上記支持軸4bの軸方向両端面20a、20aに、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で、凹溝24、24を形成している。これら各凹溝24、24の形成作業は、上記各端面20a、20a毎に、バイト等を用いた切削加工により行なう場合にも、前述の図9〜11に示す様に、端面中央部に凹部を形成する場合に比べれば、加工コストを抑えられる。更に、本実施例の場合には、上記各凹溝24、24の形成作業を、上記各端面20a、20a毎に別々に行なってはいない。即ち、図3に示した様に、棒状素材26に、より加工が容易なドリル等を用いた穴あけ加工により貫通孔27、27を形成する事により行なう。具体的には、隣り合う(切断前の)第二中間素材29、29を切断すると同時に、これら各第二中間素材29、29の切断面である各端面20a、20aに、同時に2つの凹溝24、24を形成している。従って、上記支持軸4bの各端面20a、20a毎に、これら各凹溝24、24を別々に形成する必要がなく、加工作業を簡略にして、製造工程の簡素化を図り、製造コストの低減や遊星歯車用支持軸の量産化に寄与できる。
又、本実施例に於いては、上記棒状素材26に上記各貫通孔27、27を形成する際に使用する工具と、前記第二中間素材29の内部に前記横孔14及び分岐孔15を形成する際に使用する工具とを同じにする事もできる。使用する工具を共通化する事により、必要となる工具の種類を減らし、よりコスト低減を図る事ができる。
即ち、上記支持軸4bの軸方向両端部に、塑性変形する事によりかしめ部となる、かしめ用凸部25、25を形成する為に、上記支持軸4bの軸方向両端面20a、20aに、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で、凹溝24、24を形成している。これら各凹溝24、24の形成作業は、上記各端面20a、20a毎に、バイト等を用いた切削加工により行なう場合にも、前述の図9〜11に示す様に、端面中央部に凹部を形成する場合に比べれば、加工コストを抑えられる。更に、本実施例の場合には、上記各凹溝24、24の形成作業を、上記各端面20a、20a毎に別々に行なってはいない。即ち、図3に示した様に、棒状素材26に、より加工が容易なドリル等を用いた穴あけ加工により貫通孔27、27を形成する事により行なう。具体的には、隣り合う(切断前の)第二中間素材29、29を切断すると同時に、これら各第二中間素材29、29の切断面である各端面20a、20aに、同時に2つの凹溝24、24を形成している。従って、上記支持軸4bの各端面20a、20a毎に、これら各凹溝24、24を別々に形成する必要がなく、加工作業を簡略にして、製造工程の簡素化を図り、製造コストの低減や遊星歯車用支持軸の量産化に寄与できる。
又、本実施例に於いては、上記棒状素材26に上記各貫通孔27、27を形成する際に使用する工具と、前記第二中間素材29の内部に前記横孔14及び分岐孔15を形成する際に使用する工具とを同じにする事もできる。使用する工具を共通化する事により、必要となる工具の種類を減らし、よりコスト低減を図る事ができる。
図4〜5は、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合にも、上述した実施例1と同様に、支持軸4cの軸方向両端面20b、20bに、それぞれ直径方向(図4の表裏方向、図5の左右方向)に亙り貫通する状態で、凹溝24a、24aを設けている。そして、上記支持軸4cの軸方向両端部のうちで、これら各凹溝24a、24aの幅方向(図4〜5の上下方向)外側に存在する部分を、1対のかしめ用凸部25a、25aとしている。但し、上記実施例1の支持軸4bに形成した凹溝24(図1〜2参照)が断面半円形であったのに対し、本実施例の凹溝24aは断面矩形としている。従って、上記各凹溝24a、24aの加工作業は、図3の(A)に示した棒状素材26にプレスによる打抜き加工を施す事により、或は所望長さに切断後の中間素材の端面にシェービング加工を施す事により行なう。その他の部分の構成及び作用は上述した実施例1と同様である。
尚、図1〜2、4〜5に示した分岐孔15は、上記各凹溝24、24aに対する位相を90度に設定しているが、使用条件やかしめ方法等により任意に設定する事ができる。
尚、図1〜2、4〜5に示した分岐孔15は、上記各凹溝24、24aに対する位相を90度に設定しているが、使用条件やかしめ方法等により任意に設定する事ができる。
1 太陽歯車
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4、4a、4b、4c 支持軸
5 ニードル
6 キャリア
7a、7b 通孔
8 係止ピン
9 円筒部
10 回転軸
11 連結版
12 内輪軌道
13 外輪軌道
14 横孔
15 分岐孔
16a、16b 通孔
17 かしめ部
18 係合孔
19 かしめ用筒部
20、20a、20b 端面
21 凹部
22 底面
23 傾斜面
24、24a 凹溝
25、25a かしめ用凸部
26 棒状素材
27 貫通孔
28 中間素材
29 第二中間素材
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4、4a、4b、4c 支持軸
5 ニードル
6 キャリア
7a、7b 通孔
8 係止ピン
9 円筒部
10 回転軸
11 連結版
12 内輪軌道
13 外輪軌道
14 横孔
15 分岐孔
16a、16b 通孔
17 かしめ部
18 係合孔
19 かしめ用筒部
20、20a、20b 端面
21 凹部
22 底面
23 傾斜面
24、24a 凹溝
25、25a かしめ用凸部
26 棒状素材
27 貫通孔
28 中間素材
29 第二中間素材
Claims (3)
- 遊星歯車式変速機を構成する遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する為の遊星歯車用支持軸であって、軸方向両端面に、それぞれ直径方向に亙り貫通する状態で凹溝が設けられており、軸方向両端部のうちでこれら各凹溝の両側に存在する部分を、これら各凹溝から遠ざかる方向である径方向外方に塑性変形する事によりかしめ部となる、1対のかしめ変形部としている事を特徴とする遊星歯車用支持軸。
- 請求項1に記載した遊星歯車用支持軸を造る為に、断面円形の棒状素材の軸方向複数個所に、この棒状素材の中心軸に対して直交する方向の貫通孔を形成した後、この棒状素材をこれら各貫通孔の中間位置で分割する遊星歯車用支持軸の製造方法。
- 遊星歯車と支持軸とを備え、この支持軸は、軸方向中間部周囲にこの遊星歯車を回転自在に支持すると共に、軸方向両端部外径寄り部分を、この遊星歯車の軸方向両側に配置したキャリアと連結板との互いに整合する位置に形成した1対の通孔の外端側開口周縁部にかしめ付ける事により結合している遊星歯車装置に於いて、上記支持軸が請求項1に記載した遊星歯車用支持軸であって、この遊星歯車用支持軸に設けられたかしめ変形部を上記1対の通孔の外端開口部周縁部にかしめ付けている事を特徴とする遊星歯車装置。
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