JP2006219399A - 水溶性糖鎖プローブ - Google Patents

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【課題】本発明の目的は、充分な水溶性を持ち、様々な糖鎖を提示し、非特異的な相互作用が小さく、アビジンを用いて捕捉可能な水溶性糖鎖プローブ、および、その有用合成中間体、および、その水溶性糖鎖プローブを用いた糖鎖結合物質の精製法を提供することにある。
【解決手段】式(1)で示されるビオチン誘導体、および、式(2)で示されるその有用合成中間体、および、式(1)で示される化合物をもちいる糖鎖結合物質の精製法。
Figure 2006219399

(ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を、Rは単糖またはオリゴ糖または還元末端が開環したオリゴ糖を表す。)
Figure 2006219399

(ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なビオチン誘導体に関するものである。さらに詳しくは、水溶液中で糖鎖結合物質を捕捉する糖鎖プローブとして使用可能なビオチン誘導体に関するものである。
糖鎖は生体内で様々な機能を担っていることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。そうした糖鎖の機能の多くは、各々の糖鎖とそれぞれを特異的に認識する物質の相互作用を分子的な基盤としている。従って、糖鎖と結合する物質を捕捉するための糖鎖プローブは、研究用の試薬としてだけでなく、糖鎖機能を作用機構とする医薬品や診断薬への応用上も重要である。
我々はこれまでに、長鎖アルキルオキシベンズアミド誘導体を基本骨格とする人工脂質に糖鎖を結合した糖鎖プローブ(特許文献1参照)、あるいは、同様の基本骨格に天然由来の糖鎖を還元アミノ化によって導入した糖鎖プローブ(特許文献2参照)等を提供してきた。これらの人工脂質型の糖鎖プローブは、その脂質部分を利用してプラスティックディッシュ等の疎水表面に固定することにより、糖鎖結合物質を捕捉するための糖鎖プローブとして使用することができる。
しかし、疎水表面上に固定した糖鎖プローブを用いた場合、表面自体の疎水性あるいは人工脂質部分に由来すると考えられる非特異的な相互作用が観測され、糖鎖を捕捉する際のバックグラウンドが非常に高くなってしまう。
そうした表面固定に由来する非特異相互作用を抑える方策として、水溶性の糖鎖プローブが考えられる。実際に、畑中等により、糖鎖とビオチンとを光ラベル機能を持つリンカーで繋いだ水溶性の糖鎖プローブが報告されている(非特許文献2参照)。この糖鎖プローブは、糖鎖結合物質を糖鎖部分との非共有結合性の相互作用で捕捉した後、光ラベルによってその糖鎖結合物質を共有結合で固定し、さらに、固定された糖鎖結合物質をビオチンとアビジンの強い結合によって回収する機能を持っている。
しかし、この糖鎖プローブは、合成に多段階を要するため、様々な糖鎖構造をもった糖鎖プローブ群を調製するには適しておらず、また、糖鎖とビオチン以外の構造による非特異的な相互作用も懸念される他、糖鎖構造によっては、充分な水溶性を保持できない可能性もある。
そこで、我々は、より簡単な化学構造を持ち、充分な水溶性を示す糖鎖プローブを合成することにした。具体的に検討したビオチンに直接オリゴエチレングリコールが結合した化合物は、最近、その類似化合物が報告された(非特許文献3参照)。しかし、この報告では市販のオリゴエチレングリコール誘導体を用いているため、エチレングリコールユニットが短く、様々な糖鎖を導入した場合、水溶性が保たれる保証が無く、また、糖鎖部分とアビジンが接近することも非特異的相互作用の観点から好ましくない。
特開2002−30091 特開2004−75641 谷口直之他編、「糖鎖機能」(蛋白質核酸酵素2003年6月号増刊、共立出版、2003年) M. Hashimoto and Y. Hatanaka、日本薬学会欧文誌(Chem. Pharm. Bull.)1999年47巻667−671ページ K. Qi等、米国化学会誌(J. Am. Chem. Soc.)2004年126巻6599−6607ページ
本発明の目的は、充分な水溶性を持ち、様々な糖鎖を提示し、非特異的な相互作用が小さく、アビジンを用いて捕捉可能な水溶性糖鎖プローブ、および、その有用合成中間体、および、その水溶性糖鎖プローブを用いた糖鎖結合物質の精製法を提供することにある。
上記課題を鋭意検討した結果、本発明者らは、まず、適当な長さを持ったオリゴエチレングリコール誘導体を介して糖鎖とビオチンを結合した化合物を合成し、合成した化合物の水溶性が高いことを確認した。次いで、このプローブが糖鎖結合物質と特異的に相互作用すること、さらに、このプローブと糖鎖結合物質の混合溶液からそれらの複合体をアビジンによって捕捉できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、式(1)で示されるビオチン誘導体、および、式(2)で示されるその有用合成中間体、および、式(1)で示される化合物を用いる糖鎖結合物質の精製法を提供するものである。
Figure 2006219399
(ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を、Rは単糖またはオリゴ糖または還元末端が開環したオリゴ糖を表す。)
Figure 2006219399
(ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を表す。)
式(1)、(2)で示される化合物の合成は如何なる方法によっても好い。
式(1)、(2)において、nは3から100までの整数が有効であるが、充分な水溶性を確保することと、化合物調製に必要とする工程数等を考慮すると、好ましくは4から11の整数である。また、式(1)のRとして、グルコース、マンノース、ガラクトース、フコース、キシロース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、シアル酸、グルクロン酸、イズロン酸等の単糖、天然の糖蛋白質由来のN−結合型糖鎖またはO−結合型糖鎖、または、それらの部分オリゴ糖、天然の糖脂質由来の糖鎖、または、その部分オリゴ糖、天然のプロテオグリカン由来の糖鎖、または、その部分オリゴ糖、あるいは、有機合成等を用いて調製した天然型および人工の糖鎖等のオリゴ糖が挙げられる。
エチレングリコールのオリゴマーまたはポリマーの原料として、市販の化合物を用いることができるが、一般に、任意の長さを持った単一のオリゴマーおよびその一端または両端の保護体は、例えば、F. A. Loiseau等の方法(J. Org. Chem., 69, 639-647, 2004)に従って合成できる。
エチレングリコールのオリゴマーまたはポリマーの一端、または、両端がアルコール以外のアミン、チオールである誘導体の合成は、両端無保護のまま、あるいは、一端を適当に保護した誘導体を原料として、OHからNH2、あるいはOHからSHへの官能基変換によって合成する(代表的な官能基変換法については、I. T. Harrison and S. Harrison, "Compendium of Organic Synthetic Methods" (Wiley-Interscience, New York, 1971)等参照)。一端がアミン、他の一端がチオールである誘導体は適当な保護、脱保護を行い、同様の官能基変換によって合成する。
式(2)で示される化合物は、上記のエチレングリコールのオリゴマーまたはポリマーの誘導体を、必要に応じて一端を保護した状態で、カルボジイミド等の適当な縮合剤を用いた縮合、あるいは、活性エステル、酸無水物、酸塩化物等のカルボン酸側の活性化法によってビオチンと結合させることにより、必要に応じて脱保護の後、合成する。
式(1)で示される化合物は、上記の(2)に対して、通常用いられるグリコシレーションを用いる糖鎖導入法(例えば、木曽眞編、「生理活性糖鎖研究法」(学会出版センター、東京、1999年)参照)によって合成される。また、(2)で示される化合物の末端がアミノ基の場合には、還元アミノ化法(例えば、特開2004−75641参照)によって還元末端の糖残基が開環した形で糖鎖を導入することも可能である。
糖鎖の導入手順は、上記の(2)の合成中間体を経る合成法以外に、上記と同様の手法により、エチレングリコールのオリゴマーまたはポリマー、あるいは、その一端、または、両端がアルコール以外のアミン、チオールである誘導体に、必要に応じて一端を保護した状態で、直接、糖鎖導入を行い、得られた糖鎖が結合したエチレングリコールのオリゴマーまたはポリマー誘導体とビオチンとを、必要に応じて脱保護の後、縮合させる手順によることも可能である。
糖鎖結合物質の精製は、式(1)で示される化合物の水溶液と、糖鎖結合物質を含む水溶液を混合した後、例えば、アビジン固定カラムに混合液を通して吸着させた後、あるいは、アビジン結合ビーズを用いてプルダウンした後、必要に応じて適当な洗浄を行い、類似構造を持つ糖質の溶液、酸性、塩基性の溶液、または、高濃度の塩溶液等によって目的物を押し出すことによって行う。
以下に、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記述に限定されるものではない。
尚、Trocは2,2,2-trichloroethoxycarbonylの、WGAは小麦胚芽凝集素の略号である。
(N-ビオチニル-17-アミノ-3, 6, 9, 12, 15-ペンタオキサヘプタデカノールの合成)
ビオチン (0.10g, 0.40mmol) を乾燥ジメチルホルムアミド (3ml) に溶解させた後、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル) カルボジイミド塩酸塩 (0.12g, 0.60mmol) とトリエチルアミン (39.7μl, 0.40mmol) を加え、室温、アルゴン気流下で1.5時間撹拌した。反応液に17-アミノ-3, 6, 9, 12, 15-ペンタオキサヘプタデカノール (0.17g, 0.60mmol) を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール=7:1) により精製して、目的物 (0.14g, 収率68%) を得た。
1H−NMR (CDCl3, 400M Hz) δ 7.11 (1H, t, J=5.1 Hz), 6.30 (1H, s), 5.40 (1H, s), 4.51 (1H, m), 4.32 (1H, m), 3.55〜3.72 (22H, m), 3.41〜3.45 (2H, m), 3.15 (1H, m), 2.91 (1H, dd, J=4.9, 12.7 Hz), 2.74 (1H, d, J=12.7 Hz), 2.24 (2H, t, J=7.3 Hz), 1.65〜1.79 (4H, m), 1.45 (2H, m)
(N-ビオチニル-17-アミノ-3, 6, 9, 12, 15-ペンタオキサヘプタデシル-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシドの合成)
3,4,6-トリ-O-アセチル-2-N-Troc-2-アミノ-2-デオキシ-D-グルコピラノシルトリクロロアセトイミデート (0.56g, 0.89mmol) とN-ビオチニル-17-アミノ-3, 6, 9, 12, 15-ペンタオキサヘプタデカノール (0.31g, 0.60mmol) にモレキュラーシーブス4A (0.45g, 粉末) を加え、乾燥ジクロロメタン (9ml) に溶解させた後、室温、アルゴン気流下で1時間撹拌した。反応液を氷冷し、乾燥ジクロロメタン(3ml)で希釈したトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート (109μl, 0.60mmol) を加え、0℃、アルゴン気流下で50分撹拌した。さらに、乾燥ジクロロメタン(1.0ml)で希釈したトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート (21μl, 0.12mmol) を加え40分撹拌し、さらに、乾燥ジクロロメタン(0.8ml)で希釈したトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート (20μl, 0.11mmol) を加え30分撹拌した。反応終了後、トリエチルアミンを加え中和し、セライトろ過後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール=9:1) により精製し、目的物の3,4,6-トリ-O-アセチル-2-N-Troc体 (0.45g, 78%) を得た。
1H−NMR (CDCl3, 600 MHz) δ 6.71 (2H, m), 5.87 (1H, s), 5.17 (1H, t, J=9.6 Hz), 5.12 (1H, s), 5.05 (1H, t, J=9.6 Hz), 4.81 (1H, d, J=8.2 Hz), 4.77 (1H, d, J=12.0 Hz), 4.70 (1H, d, J=12.0 Hz), 4.52 (1H, m), 4.33 (1H, m), 4.26 (1H, dd, J=4.8, 12.4 Hz), 4.13 (1H, dd, J=2.1, 12.4 Hz), 3.91 (1H, m), 3.61〜3.85 (21H, m), 3.57 (2H, m), 3.45 (2H, m), 3.16 (1H, m), 2.92 (1H, dd, J=5.2, 12.7 Hz), 2.75 (1H, d, J=13.1 Hz), 2.23 (2H, m), 2.09 (3H, s), 2.01 (3H, s), 2.00 (3H, s), 1.69〜1.71 (4H, m), 1.46 (2H, m)
3,4,6-トリ-O-アセチル-2-N-Troc体 (0.31g, 0.32mmol) をテトラヒドロフラン:酢酸:無水酢酸 (3:2:1) (12ml) に溶解した後、亜鉛 (4.93g, 粉末) を加え、室温、アルゴン気流下で15時間撹拌した。反応終了後、セライトろ過、ジクロロメタン洗浄を行い、ろ液をジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水の後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノール=8:1) により精製し、目的物の3,4,6-トリ-O-アセチル-2-アセトアミド体 (0.17g, 収率63%) を得た。
1H−NMR (CDCl3, 600 MHz) δ 7.11 (1H, t, J=9.6 Hz), 6.73 (1H, bs), 5.15 (1H, t, J=9.6 Hz), 5.06 (1H, t, J=9.6 Hz), 4.76 (1H, d, J=8.9Hz), 4.53 (1H, m), 4.34 (1H, m), 4.25 (1H, dd, J=4.8, 12.4 Hz), 4.13 (1H, dd, J=2.1, 12.4 Hz), 4.07 (1H, bq, J=9.6 Hz), 3.91 (1H, m), 3.63〜3.82 (20H, m), 3.56 (2H, m), 3.44 (2H, m), 3.18 (1H, m), 2.94 (1H, dd, J=5.2, 12.7 Hz), 2.74 (1H, d, J=13.0 Hz), 2.24 (2H, m), 2.09 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.01 (3H, s), 1.97 (3H, m), 1.60〜1.69 (4H, m), 1.48 (2H, m)
3,4,6-トリ-O-アセチル-2-アセトアミド体 (0.11g, 0.13mmol) を乾燥メタノール (3ml) に溶解した後、ナトリウムメトキシド (4.8mg, 0.085mmol) を加え、室温、アルゴン気流下で1時間撹拌した。反応液にアンバーライトIR−120を加えて中和し、ろ過後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (イアトロビーズ, クロロホルム:メタノール:水=24:7:1) により精製し、目的物 (80.5mg, 84%)を得た。
1H−NMR (D2O, 600 MHz) δ 4.55 (1H, dd, J=4.8, 7.6 Hz), 4.50 (1H, d, J=7.6 Hz), 4.37 (1H, dd, J=4.5, 7.9 Hz), 3.94 (1H, m), 3.86 (1H, d, J=12.4 Hz), 3.63〜3.73 (21H, m), 3.57 (2H, m), 3.48 (1H, m), 3.38 (2H, m), 3.33 (2H, m), 3.28 (1H, m), 2.94 (1H, dd, J=4.8, 13.1 Hz), 2.72 (1H, d, J=13.1 Hz), 2.22 (2H, t, J=7.2 Hz), 1.98 (3H, s), 1.54〜1.60 (4H, m), 1.35 (2H, m)
(水溶性糖鎖プローブの機能評価)
水溶性糖鎖プローブの機能性評価は、分子間相互作用解析装置であるIAsys plus (Affinity Sensors社) を用いて行った。IAsys plusのビオチンキュベットをバッファーで洗浄後、10μg/mlの濃度のストレプトアビジン溶液50μlを添加して吸着させた。結合量は764arc secondsであった。
このキュベットをバッファーで洗浄した後、N−アセチルグルコサミンが結合した水溶性糖鎖プローブの100μM溶液を50μl添加して固定化を行った。次に、このキュベットをバッファーで洗浄し、100μg/mlの濃度のウシ血清アルブミン溶液50μlを添加して5分間放置しブロッキングを行った後、バッファーで洗浄した。このキュベットにN−アセチルグルコサミンと特異的な相互作用をするWGAの20μM溶液を50μl添加して5分放置した。260arc secondsの結合量が観測され、合成した糖鎖プローブは糖鎖結合物質により特異的に認識されることが明らかになった。
同様に、IAsys plusのビオチンキュベットにストレプトアビジンを吸着させ、バッファーで洗浄した。N−アセチルグルコサミンが結合した水溶性糖鎖プローブの100μM水溶液とWGAの20μM水溶液を等量混合し、20分間放置して複合体を形成させたものを、ストレプトアビジンを吸着させたビオチンキュベットに50μl添加して5分放置した。221arc secondsの結合量が観測され、合成した糖鎖プローブを用いて糖鎖結合物質を水溶液中からプルダウンできることが明らかになった。
本発明は、水溶液から糖鎖結合物質を精製する方法を提供するものであり、新規な疾病や体調異常に関わる糖鎖結合物質の単離、その糖鎖認識の解析による診断システムへの応用等に利用することができる。

Claims (3)

  1. 式(1)で示されるビオチン誘導体。
    Figure 2006219399
    (ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を、Rは単糖またはオリゴ糖または還元末端が開環したオリゴ糖を表す。)
  2. 式(2)で示される有用合成中間体。
    Figure 2006219399
    (ただし、式中で、XはOまたはSまたはNHを、YはOまたはSまたはNHを、nは3から100までの整数を表す。)
  3. 式(1)の化合物を用いる糖鎖結合物質の精製法。
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