JP2006218736A - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成材料として無機材料を用いた場合でも、加工屑の発生を防ぎ、通常半導体プロセスで用いられる装置が使用でき、ウエハ一括処理が可能で、大量生産に適したインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供すること。
【解決手段】インクを吐出するための複数のインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、シリコン系化合物からなるインク流路パターン層、金属材料からなるインク吐出口パターン層、及びノズル材層を形成し、ノズル材層にインク吐出口パターン層と連通するインク吐出口開口端部を形成した後、インク流路パターン層及びインク吐出口パターン層をウエットエッチングにより除去して、インク流路及びインク吐出口を形成する方法でインクジェット記録ヘッドを製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を噴射し飛翔液滴を形成して記録を行う液体吐出ヘッドであるインクジェット記録ヘッドに関するものである。
また本発明は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の被記録媒体に対し記録を行うプリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に適用できるインクジェット記録ヘッドに関する発明である。
なお、本発明における『記録』とは、文字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を付与することも意味する。
インクの小滴を発生させ、それを紙等の被プリント媒体に付着させてプリントを行うインクジェットプリント方式は、プリント時の騒音が極めて少なく、かつ高速プリントが可能であり、しかもインクジェット記録ヘッドを極めて小型化できるため、カラー化及びコンパクト化が容易であるプリント方式である。該インクジェットプリント方式のひとつに発熱素子によってインクを発泡させ、この気泡の成長を利用してインクを吐出するタイプがある。
近年記録技術の進展に伴い、インクジェット記録技術にも、より高密度高精度な記録が求められている。近年までは、インクジェット記録ヘッドのインク吐出機構の主要構成材料には、感光性樹脂材料が広く使用されていた。しかし、ノズル加工密度が1200dpiから2400dpi、2400dpiから4800dpiと高くなるにつれて、感光性樹脂材料でのインクジェット記録ヘッドのインク吐出機構の形成が困難となってきた。
このため、その主要構成材料として無機材料を用いることで、硬くて、キズがつきにくく、またインク吐出面が劣化することなく、内部応力による接合面が破断の生じることのない、高耐久、高信頼性を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法が、特許文献1に提案されている。この製造方法は、インク吐出圧発生素子を備える部材上に、厚膜積層工程にてインク流路の形状に相当するパターン層を形成し、該パターン層上にインク吐出面を形成するための無機材質層をオーバーコートした後に、フェムト秒レーザによって所定インク吐出口形状のパターン像を照射して、インク吐出口をインク吐出側の無機材質層から前記インク流路の形状に相当するパターン層の厚みの内部に到るまでほぼ同時に昇華アブレーション加工する方法である。
図4にそのインクジェット記録ヘッドの製造フローを示す。まず、図4−(a)に示すように、基板1の裏面に熱酸化膜3、基板1の表面にインクを吐出するためのインク吐出圧発生素子2を形成した後、図4−(b)に示すように、インク吐出圧発生素子面2上にインク流路の形状に相当するパターン層12を形成し、図4−(c)に示すように、該パターン層12上にインク吐出面を形成するための無機材料層13を積層する。次に、図4−(d)に示すように無機材料層をCMPによる平坦化処理を行い、次に、図4−(e)に示すようにフェムト秒レーザーで所定のインク吐出口形状のパターン像を照射してインク吐出口9を形成する。その後、インク供給口10を形成しパターン層12を除去することによって、図4−(g)に示すようなインクジェット記録ヘッドを製造する。
特開2001−287373号公報
しかしながら、上記特許文献1では、以下(i)〜(iii)に示すような課題がある。
(i)フェムト秒レーザ加工範囲が狭いため、1ウエハにかかる加工処理時間が長く、大量生産には不向きである。
(ii)レーザ加工時に加工屑が生成するため、その加工屑を除去する工程が必要となる。
(iii)通常の半導体プロセスで使用されない装置を別途購入する必要がある。
そこで、本発明は上記従来における課題を解決し、構成材料として無機材料を用いた場合でも、加工屑の発生を防ぎ、通常半導体プロセスで用いられる装置が使用でき、ウエハ一括処理が可能で、大量生産に適したインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を達成するために、次のように構成したインクジェット記録ヘッドの製造方法、および該方法により製造されたインクジェット記録ヘッドを提供するものである。
(a)インクを吐出するためのインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、シリコン系化合物からなる第一の層を形成する工程と、
(b)前記第一の層をパターニングして、インク流路パターン層とする工程と、
(c)前記インク流路パターン層上に、金属材料からなる第二の層を形成する工程と、
(d)前記第二の層をパターニングして、インク吐出口パターン層とする工程と、
(e)前記基板上のインク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層を覆う位置に、ノズル材層を形成する工程と、
(f)前記ノズル材層をパターニングして、前記インク吐出口パターン層と連通するインク吐出口開口端部を形成する工程と、
(g)前記インク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層をウエットエッチングにより除去して、インク流路及びインク吐出口を形成する工程と、
を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
前記の方法で製造されたインクジェット記録ヘッドであって、インクを吐出するための複数のインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、インク吐出口と、該インク吐出口に連通すると共に前記インク吐出圧力発生素子が作用できる位置に該インクを導入可能なインク流路と、を有し、前記基板に接合されたノズル材層により前記インク流路及び前記インク吐出口が形成されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
以上、説明したように、本発明によれば、構成材料として無機材料を用いた場合でも、加工屑の発生を防ぎ、通常半導体プロセスで用いられる装置が使用でき、ウエハ一括処理が可能で、大量生産に適したインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図3に、本実施形態において製造するインクジェット記録ヘッドの模式図を示す。このインクジェット記録ヘッド(液体吐出ヘッド)は、インク吐出圧発生素子(液体吐出圧発生素子)2が所定のピッチで2列並んで形成されたシリコン基板1を有している。シリコン基板1には、熱酸化膜3をマスクとしてシリコンの異方性エッチングによって形成されたインク供給口(液体供給口)10が、インク吐出圧発生素子2の2つの列の間に開口されている。シリコン基板1上には、シリコン酸化膜7によって、各インク吐出圧発生素子2の上方に開口するインク吐出口(液体吐出口)9と、共通するインク供給口10から各インク吐出口9に連通するインク流路(液体流路)が形成されている。なお、シリコン酸化膜7はシリコン窒化膜8とすることもできる。
このインクジェット記録ヘッドは、インク供給口10が形成された面が被記録媒体の記録面に対面するように配置される。そしてこのインクジェット記録ヘッドは、インク供給口10を介してインク流路内に充填されたインク(液体)に、インク吐出圧発生素子2によって発生する圧力を加えることによって、インク吐出口9からインク液滴を吐出させ、被記録媒体に付着させることによって記録を行う。
本発明では、このようなインクジェット記録ヘッドを以下の方法で製造することを特徴とするものである。すなわち、
(a)インクを吐出するためのインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、シリコン系化合物からなる第一の層を形成する工程と、
(b)前記第一の層をパターニングして、インク流路パターン層とする工程と、
(c)前記インク流路パターン層上に、金属材料からなる第二の層を形成する工程と、
(d)前記第二の層をパターニングして、インク吐出口パターン層とする工程と、
(e)前記基板上のインク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層を覆う位置に、ノズル材層を形成する工程と、
(f)前記ノズル材層をパターニングして、前記インク吐出口パターン層と連通するインク吐出口開口端部を形成する工程と、
(g)前記インク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層をウエットエッチングにより除去して、インク流路及びインク吐出口を形成する工程と、
を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法である。
本発明では、基板として、例えば、ガラス、セラミックス、プラスチックまたは金属等からなる基板を用いることができる。このような基板は、インク流路を形成する部材の一部として機能し、また、後述のノズル材層の支持体として機能し得るものであれば、その形状、材質等に特に限定されることなく使用することができる。
上記基板上には、インクを吐出するためのインク吐出圧発生素子が設けられる。インク吐出圧発生素子の数は1つでも良いが、通常は複数個設けられている。インク吐出圧発生素子としては、電気熱変換素子、圧電素子等が利用できる。このようなインク吐出圧発生素子によって、記録液滴を吐出させるための吐出エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。例えば、電気熱変換素子が用いられる時には、この素子が近傍の記録液を加熱することにより、記録液に状態変化を生起させ吐出エネルギーを発生する。また、例えば、圧電素子が用いられる時は、この素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生される。インク吐出圧発生素子としては、電気熱変換素子が好ましい。
なお、インク吐出圧発生素子には、素子を動作させるための制御信号入力用電極が接続される。また、インク吐出圧発生素子の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種機能層を設けることもできる。
本発明では、上記のような基板上に、シリコン系化合物からなる第一の層を形成する(工程(a))。この第一の層は後にインク流路の型材となる層であり、強アルカリ溶液に溶解可能な材料であることが好ましい。例えば、通常半導体工程に使用されるポリシリコンを用いることができる。
上記第一の層は、蒸着法、CVD法、スパッタリング法等でインク吐出量に応じて所定の厚さに形成することができる。
そして、前記第一の層をパターニングして、インク流路の型材となるインク流路パターン層とする(工程(b))。パターニングは、所望のパターンが形成可能な方法から適宜選択して行うことができる。例えば、第一の層上にポジ型レジストを塗布し、フォトリソ技術によりパターニングして、その後エッチングする方法で行うことができる。
本発明では、上記のようにして形成したインク流路パターン層上に、金属材料からなる第二の層を形成する(工程(c))。この第二の層は後にインク吐出口の型材となる層であり、強アルカリ溶液に溶解可能な材料であることが好ましい。例えば、Al、Al−Cu、Al−Si、及びAl−Si−Cuのいずれかを用いることが好ましい。
上記第二の層は、蒸着法、CVD法、スパッタリング法等でインク吐出量に応じて所定の厚さに形成することができる。
そして、前記第二の層をパターニングして、インク吐出口の型材となるインク吐出口パターン層とする(工程(d))。パターニングは、所望のパターンが形成可能な方法から適宜選択して行うことができる。例えば、第二の層上にポジ型レジストを塗布し、フォトリソ技術によりパターニングして、その後エッチングする方法で行うことができる。
また、エッチング手法として、例えば、ウエットエッチング工程およびドライエッチング工程を組み合わせることによりテーパー形状を有したインク吐出口パターン層とすることもできる。テーパー形状のインク吐出口とすることでメニスカス保持力が向上し、被記録媒体に記録した際に良好な印字が得られるようになる。
さらに、条件を変えたエッチング工程を複数回行うことで、厚さ方向で異なる形状を有するインク吐出口パターン層を形成することもできる。例えば、下部はテーパー形状を有し、上部はテーパー形状を持たない直管状となるインク吐出口パターン層を形成することもできる。
本発明では、上記のようにして形成した、基板上のインク流路パターン層及びインク吐出口パターン層を覆う位置に、ノズル材層を形成する(工程(e))。ノズル材層は、強アルカリ溶液に耐性を有する材料であり、例えば、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜で形成することが好ましい。
上記ノズル材層は、蒸着法、CVD法、スパッタリング法等で所定の厚さに形成することができる。ノズル材層の厚さは、インク吐出口パターン層上面が十分に覆うような厚みにする必要がある。
このとき、ノズル材層の表面は凹凸になる。そこで、本発明では、必要に応じてノズル材層の表面を平坦化処理することができる。ただし、インク吐出口パターン層が表面に露出しないように平坦化処理する。この平坦化処理は、例えばCMP等で行うことができる。
また、この段階で、インク吐出口パターン層がノズル材層で完全に被覆された状態である。したがって、次に、ノズル材層をパターニングして、インク吐出口パターン層と連通するインク吐出口開口端部を形成する(工程(f))。パターニングは、所望のパターンが形成可能な方法から適宜選択して行うことができる。例えば、ノズル材層上にポジ型レジストを塗布し、フォトリソ技術によりパターニングして、その後エッチングする方法で行うことができる。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法では、(h)前記ノズル材層の表面に撥水処理を行う工程、をさらに有することができる。撥水処理としては、例えば、撥水層としてテフロン(登録商標)膜をコーティングする方法等が挙げられる。
そして、本発明では、インク流路パターン層及びインク吐出口パターン層をウエットエッチングにより除去して、インク流路及びインク吐出口を形成する(工程(g))。エッチング液としては、例えば、テトラメチルハイドロオキサイド(TMAH)、NaOH、KOH等を用いることができる。
また、基板の裏面にインク供給口のパターンを有するインク供給口形成用マスクを設けることで、上記工程(g)でのウエットエッチングによりインク流路と連通するインク供給口を形成することができる。インク供給口形成用マスクは、例えば、熱酸化膜等で形成することができる。
以上のような方法により、インクを吐出するためのインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、インク吐出口と、該インク吐出口に連通すると共に前記インク吐出圧力発生素子が作用できる位置に該インクを導入可能なインク流路と、を有し、前記基板に接合されたノズル材層により前記インク流路及び前記インク吐出口が形成されているインクジェット記録ヘッドを得ることができる。
本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法によれば、構成材料として無機材料を用いた場合でも、加工屑の発生を防ぐことができ、また、通常半導体プロセスで用いられる装置を使用することができ、さらにはウエハ一括処理を行うことができるようになる。したがって、信頼性のあるインクジェット記録ヘッドを、安価で大量に生産することが可能となる。
以下、本発明のインクジェット記録ヘッド製造方法の実施例を具体的に示す。
(実施例1)
図1に、本発明の実施例1のインクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出機構部分の製造フローを示し、その概要について説明する。なお、図1は、図3のA−A’部を切断した断面にあたる。
先ず、最初に、図1−(a)に示すように、裏面に熱酸化膜3を所望のパターンに形成した、(100)面の結晶方位を有するシリコン基板1(厚さ:625μm)上に、インク吐出圧発生素子2をパターンニング形成した。
次に、図1−(b)に示すように、シリコン基板1のインク吐出圧発生素子2が存在する表面に、シリコン系化合物からなる第一の層としてポリシリコン層4をCVDにより所定の厚さ(14μm)に堆積させた。さらに、該ポリシリコン層4上にポジ型レジスト5をスピンコートにより塗布し、紫外線・DeepUV光等による露光・現像を行い所望のパターンを形成した。尚、ポジ型レジストとしては、OFPR800(東京応化工業社製、商品名)を用いた。その後、図1−(c)に示すように、ドライエッチング工程によりインク流路パターン層を形成し、ポジ型レジスト5を除去した。
次に、図1−(d)に示すように、パターニングして得られたインク流路パターン層であるポリシリコン層4を包括する形で、金属材料からなる第二の層としてアルミニウム層6をスパッタリング法にて所定の厚さ(ポリシリコン層上面からの厚さ:11μm)に堆積させた。さらに、該アルミニウム層6上にポジ型レジスト5をスピンコートにより塗布し、紫外線・DeepUV光等による露光・現像を行い所望のパターンを形成した。尚、ポジ型レジストとしては、OFPR800(東京応化工業社製、商品名)を用いた。その後、図1−(e)に示すように、ウエットエッチング工程およびドライエッチング工程を組み合わせることによりテーパー形状を有したインク吐出口パターン層を形成し、ポジ型レジスト5を除去した。
続いて、図1−(f)に示すように、パターニングして得られた、インク流路パターン層であるポリシリコン層4およびインク吐出口パターン層であるアルミニウム層6を包括する形で、ノズル材層としてシリコン酸化膜7をCVDにより所定の厚さ(アルミニウム層上面からの厚さ:5μm、全体としては30μm)に堆積させた。このとき、表面が凹凸になるので、図1−(g)に示すように、CMPにより3μm程度研磨・平坦化処理を行った。このとき、アルミニウム層上面から厚さ2μmのシリコン酸化膜7が残存するようにCMPを行った。
続いて、図1−(h)に示すように、ノズル材層7表面にポジ型レジスト5をスピンコートにより塗布し、紫外線・DeepUV光等による露光・現像を行い所望のパターンを形成し、ドライエッチング工程により、インク吐出口9の上部となるインク吐出口開口端部91を形成した。
その後、シリコン基板1裏面から異方性エッチングを行うことにより、貫通穴を形成し、インク供給口10とした。ここでは、エッチング液として、テトラメチルハイドロオキサイド(TMAH)を使用した。上記異方性エッチング工程で、インク流路パターン層、および、インク吐出口パターン層も同時にウエットエッチングされ、図1−(i)に示すように、インクジェット記録ヘッドのインク吐出機構部分が得られた。
上述したインクジェット記録ヘッドのインク吐出機構部分は、以下のような工程を経てインクジェット記録ヘッドとすることができる。インク吐出圧発生素子2駆動用の端子をパターニングしたシリコン基板1を結合するとともに、アルミニウム製またはアルミナセラミック製のベースプレートをシリコン基板1に放熱用として接合し、次いで、各部材を保持するホルダおよびインク供給のためのインクタンクを結合することでインクジェットヘッドを組み立て、インクジェット記録ヘッドとして機能を有するユニットとなる。
得られたインクジェット記録ヘッドを用いてpH10のアルカリインクを吐出評価したところ、良好な印字を得ることができた。また、前記インクにインクジェット記録ヘッドを、60℃、3ヶ月浸漬させた後、印字評価を行ったところ、良好な印字を得ることができた。
尚、(110)面の結晶方位を有するシリコン基板を用いても同様の効果が得られた。
(実施例2)
図2に、本発明の実施例2のインクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出機構部分の製造フローを示し、その概要について説明する。なお、図2は、図3のA−A’部を切断した断面にあたる。
具体的には、シリコン基板として、(100)面の結晶方位を有するシリコン基板1の代わりに(110)面の結晶方位を有するシリコン基板11を用いたこと、及びノズル材として、シリコン酸化膜7の代わりにシリコン窒化膜8を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で行った。
得られたインクジェット記録ヘッドを用いてpH10のアルカリインクを吐出評価したところ、良好な印字を得ることができた。また、前記インクにインクジェット記録ヘッドを、60℃、3ヶ月浸漬させた後、印字評価を行ったところ、良好な印字を得ることができた。
尚、(100)面の結晶方位を有するシリコン基板を用いても同様の効果が得られた。
本発明の実施例1に係わるインクジェット記録ヘッドにおける製造フローを示す模式的断面図である。 本発明の実施例2に係わるインクジェット記録ヘッドにおける製造フローを示す模式的断面図である。 本発明の実施形態のインクジェット記録ヘッドの一部を破断して示す模式的斜視図である。 従来技術によるインクジェット記録ヘッドの製造フローを示す模式的断面図である。
符号の説明
1:シリコン基板[(100)面の結晶方位を有する基板]
2:インク吐出圧発生素子
3:熱酸化膜
4:ポリシリコン
5:ポジ型レジスト
6:アルミニウム
7:シリコン酸化膜
8:シリコン窒化膜
9:インク吐出口
10:インク供給口
11:シリコン基板[(110)面の結晶方位を有する基板]
12:パターン層
13:無機材料層
91:インク吐出口開口端部

Claims (7)

  1. (a)インクを吐出するためのインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、シリコン系化合物からなる第一の層を形成する工程と、
    (b)前記第一の層をパターニングして、インク流路パターン層とする工程と、
    (c)前記インク流路パターン層上に、金属材料からなる第二の層を形成する工程と、
    (d)前記第二の層をパターニングして、インク吐出口パターン層とする工程と、
    (e)前記基板上のインク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層を覆う位置に、ノズル材層を形成する工程と、
    (f)前記ノズル材層をパターニングして、前記インク吐出口パターン層と連通するインク吐出口開口端部を形成する工程と、
    (g)前記インク流路パターン層及び前記インク吐出口パターン層をウエットエッチングにより除去して、インク流路及びインク吐出口を形成する工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 前記シリコン系化合物として、ポリシリコンを用いることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 前記金属材料として、Al、Al−Cu、Al−Si、及びAl−Si−Cuのいずれかを用いることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記工程(d)において、テーパー形状のインク吐出口パターン層が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記ノズル材層を、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜で形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  6. (h)前記ノズル材層の表面に撥水処理を行う工程、をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で製造されたインクジェット記録ヘッドであって、インクを吐出するための複数のインク吐出圧発生素子が設けられた基板上に、インク吐出口と、該インク吐出口に連通すると共に前記インク吐出圧力発生素子が作用できる位置に該インクを導入可能なインク流路と、を有し、前記基板に接合されたノズル材層により前記インク流路及び前記インク吐出口が形成されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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