JP2006216241A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2006216241A
JP2006216241A JP2005024755A JP2005024755A JP2006216241A JP 2006216241 A JP2006216241 A JP 2006216241A JP 2005024755 A JP2005024755 A JP 2005024755A JP 2005024755 A JP2005024755 A JP 2005024755A JP 2006216241 A JP2006216241 A JP 2006216241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
humidifier
gas
air
humidified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005024755A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4915044B2 (ja
Inventor
Hiroshi Tatsui
洋 龍井
Susumu Hatano
進 波多野
Takayuki Urata
隆行 浦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2005024755A priority Critical patent/JP4915044B2/ja
Publication of JP2006216241A publication Critical patent/JP2006216241A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4915044B2 publication Critical patent/JP4915044B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】加湿器から燃料電池に供給される被加湿ガスから、温度の低下とともに発生する凝縮水が、燃料電池内にまとまって一気に流入するのを抑制し、安定した運転が可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池7と、側面に被加湿ガスの出口を備える加湿器とを主な構成要素として備える燃料電池システムにおいて、加湿器を燃料電池7の下方に配置し、加湿器から燃料電池に被加湿ガスを供給する空気経路32に、凝縮水が貯まるトラップ構造を設けるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池を用いて発電と熱供給を行う燃料電池システムに関するものである。
燃料電池システムでは、燃料電池において水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを反応させることにより、発電と発熱を行う。また、燃料電池システムでは、必要な電力量に応じて、発電量を変化させるために、燃料ガス流量および酸化剤ガス流量等を調整して運転状態を変化させ、電力が必要でないときには運転を停止することもある。
図6,図7は、固体高分子型燃料電池の構成を示したものである。すなわち、固体高分子型燃料電池は、アノード電極1a、カソード電極1bからなる一対のガス拡散電極に、それぞれPt等からなる触媒層2a、2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させ、それぞれの電極に反応ガスを供給するための溝5を有し、導電性であり、かっガス不透過性であるセパレータ6で単電池4が構成される。通常、単電池4は複数枚積層されて燃料電池7として利用される。そして、アノード電極1aに水素を含む燃料ガス、カソード電極1bに酸素を含む空気等の酸化剤ガスを供給すると、電気化学反応により単電池4で起電力が生じる。燃料電池における発電効率を向上させるためには、燃料ガスと酸化剤ガスとを各ガス拡散電極に均一に拡散させてやる必要があるため、セパレータ6に設けられた溝5は、溝中に供給ガスが流れない領域ができないように比較的細いものが一般的である。
この電気化学反応は発熱反応であるため、発生した熱を給湯器等で利用することにより、燃料電池システムのエネルギー効率は向上する。そのため、単電池4には、内部に冷媒を流通させるための冷却板7が挿入されている。また、系外へのガスおよび冷媒のリークを防止するために、セパレータ6と固体高分子電解質膜3、冷却板8との間は、シール部材9によってシールされている。さらに、カソード電極1bでは、電極反応に伴い水が生成されるが、この水は未反応ガスと共に燃料電池7外に排出されるように構成されている。
固体高分子型燃料電池で用いる固体高分子電解質膜は、湿潤状態でプロトン伝導性を示し、乾燥状態または湿潤不足状態では、プロトン伝導性が悪化して発電性能が低下するため、燃料ガスと酸化剤ガスとの少なくとも一方を、加湿手段によりガス温度に対して水蒸気分圧が飽和水蒸気圧の状態であるフル加湿状態もしくはフル加湿に非常に近い加湿状態まで加湿して、燃料電池に供給する。
燃料ガスと酸化剤ガスとの少なくとも一方である被加湿ガスの加湿手段としては、被加湿ガスと、燃料電池から排出されるオフガスと燃料電池の冷却水との少なくとも一方を、水蒸気透過膜により隔てられた経路に導くことにより被加湿ガスを加湿する加湿器(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
上記従来の水蒸気透過膜を用いる加湿器は、図のように、基本構成としてオフガス流路10と被加湿ガス流路11とが水蒸気透過膜12を介して配置され、さらに被加湿ガス流路11と電池冷却水加湿流路13とが、もう一つの水蒸気透過膜12をはさんで配置され、水蒸気透過膜12を介して被加湿ガスと加湿流体が接触することにより熱および湿度交換を行っている。
特開2004−31073号公報
しかしながら、上記従来の燃料電池システムでは、加湿器を出て燃料電池に供給されるまでのガス温度は、外気温や燃料電池システムの運転状態等の影響を受けて加湿器出口での温度に保持することが困難であり、加湿器を出た被加湿ガス中の水蒸気は、経路内のガス温度が低下した場合、燃料電池に供給されるまでに経路内で凝縮し、場合によっては所定量以上の凝縮水が燃料電池に混入し、一時的に燃料電池内のガス流路を閉塞して発電電圧が低下するフラッティング現象が発生してしまう恐れがある。そこで、経路の温度を維持するために温度センサとヒータ等を用いて被加湿ガス温度を一定に保つ方式も考えられるが、この方式では、燃料電池システムのエネルギー効率を低下させ、加えて制御を複雑化させてしまうことが考えられる。
また、必要とする消費電力量が低下して燃料電池システムを停止させた際には、燃料電池内には、電気化学反応の進行による発電を停止させる目的で、窒素等の反応しないガスを供給し、結果として被加湿ガスが除去することが一般的であるが、燃料電池と加湿器を接続する経路の一部や加湿器内では、時間の経過とともに被加湿ガスの温度が低下して凝縮水が発生し、燃料電池システムの運転を再開した際、被加湿ガスの供給とともに、凝縮水が一気に燃料電池内に流入し、燃料電池システムの運転再開に支障をきたすことが考えられる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、燃料電池システムのエネルギー効率を低下させることなく、比較的簡単な構成により、経路内に発生した凝縮水が燃料電池内に所定量以上まとまって流入しないようにして、効率よく安定した運転ができ、更には燃料電池システムの停止後の再起動の際に、スムーズに運転を再開することのできる燃料電池システムを提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う固体高分子型燃料電池と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方である被加湿ガスを順次加湿する加湿器とを設け、前記加湿器の側面に、前記被加湿ガスを、被加湿ガス経路を介して前記燃料電池に導くために前記被加湿ガス経路と接続された被加湿ガス出口を設け、前記加湿器を前記燃料電池の下方に配置したものである。
これにより、燃料電池システムの運転中に発生した凝縮水は、自重により所定量以上がまとまって加湿器上方にある燃料電池内に混入することはなく、比較的微量の状態で燃料電池内に被加湿ガスとともに供給されるか、もしくは飽和水蒸気圧に達していない被加湿ガスにより再度水蒸気となって燃料電池に供給されるため、ガス流路を閉塞することは無く、安定して燃料電池システムの運転が可能である。
また、被加湿ガス経路の加湿器側に、被加湿ガス経路内で発生した凝縮水を貯めるトラップ構造を設けることにより、燃料電池システムの運転中に発生して自重により被加湿ガスにより搬送されない凝縮水や、燃料電池システムを停止した際に発生する凝縮水が、トラップ構造に貯まり、所定量以上が燃料電池内に一気に混入することがないため、安定して燃料電池の運転が可能であり、運転停止後の再起動の際もスムーズに運転を再開できる。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池内に凝縮水が所定量以上一気に混入することにより、燃料電池内の被加湿ガスの流路を閉塞してしまうことがないため、安定した運転が可能な燃料電池システムを提供することができる。
請求項1に記載の発明は、少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う固体高分子型燃料電池と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方である被加湿ガスを順次加湿する加湿器とを設けた燃料電池システムで、前記加湿器の側面に、前記被加湿ガスを、被加湿ガス経路を介して前記燃料電池に導くために前記被加湿ガス経路と接続された被加湿ガス出口を設け、前記加湿器を前記燃料電池の下方に配置したことにより、加湿器から出て燃料電池に供給される被加湿ガス中の水蒸気が被加湿ガス経路内で凝縮しても、凝縮水の自重により燃料電池内に一気にまとまって流入することが無いため、燃料電池内の被加湿ガス流路を閉塞して発電が不安定になることが無い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の被加湿ガス経路の加湿器側の少なくとも一部に、前記被加湿ガス経路内に生じた水が貯まるトラップ構造を設けたことにより、燃料電池システムの運転に発生し、自重により燃料電池内に搬送されない凝縮水や、燃料電池システムを停止した際の温度低下により発生する被加湿ガス経路中の凝縮水が、自重によりトラップ部に貯まり、運転中や再起動の際に所定量以上が一気に燃料電池内に混入することが無く、燃料電池内の被加湿ガス流路を閉塞させてしまうことが無いため、安定して燃料電池システムを運転することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のトラップ構造が、前記被加湿ガス経路の少なくとも一部を蛇腹状に成形したことにより構成されたものであり、比較的簡単な構成でトラップ構造を実現できるとともに、蛇腹形状による配管形状の変形の自由度により、燃料電池と加湿器との配管に際して、作業性が向上することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のトラップ構造に、前記トラップ構造に接続され、前記トラップ構造に貯まった水を燃料電池システム外に排出する排水経路と、前記排水経路の途中に配置された排水弁とを備えたものであり、燃料電池システム停止時に、必要に応じて前記排水弁を開放して、前記トラップ構造部に貯まった凝縮水を燃料電池システム外に廃棄することができるため、運転再開時により被加湿ガス経路内の凝縮水が燃料電池システムの運転を妨げることが無い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明による実施の形態1における燃料電池システムの構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の燃料電池システムは、空気供給装置20と、第1の加湿器21aと、第2の加湿器21bよりなる空気加湿装置21と、燃料電池7と、燃料供給装置23と、燃料処理装置24と、燃料ガス加湿器25と、熱交換器26と、冷却水タンク27と、冷却水ポンプ28と、貯湯タンク29とを主な要素として含んで構成され、空気加湿装置21は燃料電池7の下方に配置されている。
空気供給装置20から空気経路30aを通り、空気フィルタ30で大気中の窒素酸化物や硫黄酸化物等の不純物を取り除かれ、空気経路30bを介して空気加湿装置21に供給された空気は、第1の加湿器21aで加熱および加湿され、空気経路31を通って第2の加湿器21bに供給され、第2の加湿器21bによって更に加熱および加湿される。第2の加湿装置21bを通過した空気は、酸化剤ガスとして、空気経路32を通って燃料電池7のカソード電極1b側に供給される。なお、本実施の形態では、第1の加湿器21aと第2の加湿器21bとを一体化したため、実際には空気経路31は、空気加湿装置21内に形成されている。
一方、燃料供給装置23から燃料経路33を介して、燃料処理装置24に、例えば、都市ガス、プロパン、メタン、天然ガス等の、少なくとも炭素及び水素から構成される化合物を含むガス等またはアルコール等の原料が供給される。本実施の形態の燃料電池システムでは、都市ガスを原料ガスとして用いた。ここでは、燃料処理装置24として、具体的には、改質反応により水素を含む改質ガスを生成する改質部、及び、改質ガス中の一酸化炭素を変成反応により低減する変成部、該変成部を経た改質ガス中の一酸化炭素をさらに選択酸化反応により低減する浄化部が設けられており、燃料処理装置24では、供給された原料を、水蒸気を含む雰囲気下で加熱することにより、水素リッチな燃料ガスが生成される。該水素リッチな燃料ガスは、燃料ガス経路34を介して燃料ガス加湿器25に供給され、加湿される。
燃料ガス加湿器25としては、空気加湿装置21の第1の加湿器21aと同様の加熱および加湿方式の加湿装置が用いられている。加湿された水素リッチなガスは、燃料電池7の燃料ガスとして、燃料ガス経路35を通じて燃料電池7のアノード電極1a側に供給される。燃料電池7では、カソード電極1b側に供給された空気と、アノード電極1a側に供給された燃料ガスとが反応することにより発電が行われ、電気と熱とが発生する。
燃料電池7に供給された空気のうち、反応に利用されなかった空気は、排出空気経路36を介して、第1の加湿器21aに供給される。第1の加湿器21aでは、供給された該排出空気に含まれる水分と熱を利用して、酸化剤ガスとして燃料電池7に供給される空気の加湿および加熱が行われる。第1の加湿器21aを経た排出空気は,排出空気経路37を通じて排出される。
また、燃料電池7で発生した熱を除去するために、冷却水タンク27の冷却水が、冷却水ポンプ28により冷却水経路39を介して燃料電池7に供給される。燃料電池7内で加熱された冷却水は、冷却水経路40を介して第2の加湿器21bに供給され、酸化剤ガスとして燃料電池7に供給される第1の加湿器21aで加熱および加湿された空気を、さらに加熱および加湿する。第2の加湿器21bを経た冷却水は、冷却水経路41を介して熱交換器26に供給されるが、該熱交換器26には、貯湯タンク29に貯めた水が貯湯水ポンプ42によって貯湯水循環経路43を介して供給されているため、熱交換により冷却水は冷却され、逆に貯湯タンク29内の水は加熱され、温水が蓄えられる。
冷却水タンク27から出た冷却水は、燃料電池7で発電とともに発生する熱により加熱され、熱交換器26で貯湯水と熱交換して再び冷却されるが、燃料電池7での発熱量は、発電量と相関があるため、発電量に応じた冷却水流量を冷却水ポンプ28で供給し、更に貯湯水ポンプ42で貯湯水流量を調整することにより、燃料電池7の温度および冷却水タンク27内の水温、更には、第2の加湿器21bに供給される水の温度を所定の温度に維持することができる。
また、燃料電池7に供給された燃料ガスのうち、反応に利用されなかった燃料ガスは、排燃料ガス経路38aを介して燃料ガス加湿器25に供給されて、燃料電池7に供給される前の燃料ガスの加熱および加湿に利用されたのち、排燃料ガス経路38bを介して燃料処理装置24の燃焼部に供給され、原料を燃料ガスに改質するために燃料処理装置24の加熱に利用される。
次に、本実施の形態の特徴である空気加湿装置と燃料電池との接続について、図を用いてその構成と作用を説明する。
図2は、本実施の形態の燃料電池システムにおける燃料電池と空気加湿装置との周辺を示す部分正面図である。
図2に示すように、空気加湿装置21の側面には、被加湿空気加湿器出口44が設けられており、燃料電池7側面には、被加湿空気燃料電池入口45が設けられている。また、空気加湿装置21の被加湿空気加湿器出口44がある同じ側面には、燃料電池7から排出された冷却水を第2の加湿器21bに供給するための冷却水加湿器入口46と、冷却水加湿器出口47が設けられており、それぞれ冷却水経路40,41と接続されている。また、反対側の側面には、空気供給装置20から空気フィルタ30を経由して供給される加湿前の空気を第1の加湿器21aに供給するための被加湿空気加湿器入口48と、燃料電池7で反応に利用されなかった排出空気を第1の加湿器21aに供給するための排出空気加湿器入口49と、排出空気加湿器出口50とが備えられ、それぞれ空気経路30b,排出空気経路36,37に接続されている。
一方、燃料電池7の被加湿空気燃料電池入口45がある同じ側面には、燃料ガス燃料電池出口51と冷却水燃料電池出口52が、反対側の側面には、排出空気燃料電池出口53と燃料ガス燃料電池入口54と、冷却水燃料電池入口55とが設けられており、それぞれ対応する経路と接続されている。
被加湿空気加湿器出口44と被加湿空気燃料電池入口45とは、空気経路32で接続されているが、空気経路32はフッ素樹脂を部分的に蛇腹形状に成形したものを用い、空気加湿装置21から燃料電池7に向かう空気経路の一部は上側に向かう部分を有し、空気加湿装置21および燃料電池7に接続される部分は、蛇腹形状の変形自由度を活かして略水平方向に曲げている。なお、図示はしていないが空気経路32の周囲は断熱材で覆っている。
この構成により、燃料電池システムの運転時、空気加湿装置21でフル加湿に近い状態まで加湿された空気は、空気経路32を通って被加湿器空気燃料電池入口45から燃料電池7に供給されるが、空気経路32の周囲を断熱材で覆っているものも若干の温度低下は避けられないため、被加湿空気中の水蒸気の一部が空気経路32内で凝縮して水となる。空気経路32の温度分布は、被加湿空気加湿器出口44から徐々に低下し、被加湿空気燃料電池入口45近傍では、再び燃料電池7での発熱の影響を受けるために、温度低下が小さくなり、運転環境によっては、逆に徐々に温度が上昇するため、凝縮水は空気経路32の上方に向かう部分の空気経路32内面で主に発生する。しかしながら、空気経路32内面で発生して所定量以上の大きさに成長した凝縮水の水滴は、自重により空気経路32内の空気の流れに逆らって落下するか、もしくは蛇腹の谷部に貯まり、燃料電池7内には水蒸気と被加湿空気により搬送可能な極小さいミスト状の凝縮水としか流入しない。
一方、空気経路32の上方に向かう部分の蛇腹谷部に貯まった比較的大きな凝縮水の水滴は、大きく成長すると空気経路32を被加湿空気加湿器出口44側に逆流するが、空気経路32の略水平部で自重による逆流は停止するために、空気加湿装置21内に逆流して流入し、空気加湿装置21内の空気経路を閉塞して加湿性能を低下させることはない。
また、燃料電池システムの運転を停止させる際にも、燃料電池7には、原料ガスである都市ガスを、燃料電池7に接続されている燃料ガスと被加湿ガスの供給・排出の経路を切り替えることにより、燃料電池7内に供給・封止して電気化学反応を停止させるが、結果として燃料電池7内の水蒸気を排出することになるが、空気経路32内の空気は、燃料電池システムの停止により、徐々に温度が低下するため、空気経路32内には凝縮水が発生して空気加湿装置21近傍の水平部の蛇腹谷部に貯まるが、運転を再開しても運転時と同様に燃料電池7にまとまって一気に流入することはない。
また、空気加湿装置21から出た被加湿空気は、燃料電池システムの運転再開時や消費電力量の変化に合わせた発電量の変化に伴った運転条件の変化時の過渡期において、被加湿空気の温度に対する水蒸気分圧が飽和水蒸気圧でない状態が発生するが、空気経路32内に貯まった空気は、このとき蒸発して水蒸気として燃料電池7に供給される。
以上のように、本実施の形態においては、空気加湿装置側面に燃料電池に被加湿空気を導くための被加湿空気経路と接続された被加湿空気の出口を設け、空気加湿装置を燃料電池の下方に配置したことにより、被加湿空気経路で発生した凝縮水がまとまって一気に燃料電池内に流入し、被加湿空気の通る溝を閉塞して燃料電池の発電電圧が低下するということがないため、安定した運転が可能な燃料電池を提供することができる。
また、被加湿空気経路の一部を蛇腹形状としたことにより、より確実に凝縮水を燃料電池内に流入させないことができることに加え、蛇腹形状の形状変形自由度により、燃料電池システムの組み立で性が向上する。なお、本実施の形態では、空気加湿装置から被加湿空気を燃料電池に供給する空気経路についてのみ、本実施の形態の特徴である蛇腹形状の経路を用いたが、同様に燃料ガス加湿器から燃料電池に、加湿した燃料ガスを供給するための経路に使用しても、同様の効果が得られる。
また、なお、本実施の形態では、蛇腹形状の経路の成形に、金属に比べて熱伝導率が低いため被加湿ガスの温度低下が小さく、成形が比較的容易であるフッ素樹脂を用いたが、これに限定するものではなく、耐熱性・耐食性の観点から、ステンレス等の金属を用いることも可能である。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2の燃料電池システムにおける燃料電池と空気加湿装置との周辺を示す部分正面図であり、図4は同燃料電池システムの空気加湿装置から出た被加湿空気を燃料電池に供給するための空気経路の断面図である。図5は、図4における空気経路のA−A線断面図である。
図3、図4、図5に示すように、空気加湿装置21から出た被加湿空気は、空気経路56を介して空気加湿装置21の上方に配置された燃料電池7に供給されるが、空気加湿装置21の側面に設けられた被加湿空気加湿器出口44と燃料電池7側面に設けられた被加湿空気燃料電池入口45に接続するために、空気経路56は、加湿装置21と燃料電池7との近傍の略水平状の部分と上方に向かう部分が存在する。なお、空気経路56外周は断熱材(図示せず)で覆われている。
また、空気経路56の加湿装置21近傍の水平部分には、トラップ構造57が構成されている。トラップ構造57の形状は具体的には、部分的に空気経路56の下部が二重管となっており、被加湿空気の流れの上流側に二重管の外側管に通じる穴が開いている。
また、トラップ構造57には、燃料電池システム外に通じるドレン配管58が接続されており、ドレン配管58の途中には、電磁弁59が備えられており、通常燃料電池システム運転時には電磁弁59は閉じられている。
以上のように構成された本実施の形態の燃料電池システムについて、以下、その動作、作用について説明する。
燃料電池システムの運転時、空気加湿装置21でフル加湿に近い状態まで加湿された空気は、空気経路56を通って被加湿器空気燃料電池入口45から燃料電池7に供給されるが、空気経路56の周囲を断熱材で覆っているものも若干の温度低下は避けられないため、被加湿空気中の水蒸気の一部が空気経路56の上方に向かう部分内面で凝縮して水となる。しかしながら、空気経路56内面で発生して所定量以上の大きさに成長した凝縮水の水滴は、自重により空気経路56内を上昇して、燃料電池7内に供給されることはなく、燃料電池7内には水蒸気と被加湿空気により搬送可能な極小さいミスト状の凝縮水としか供給されない。
比較的大きく成長した凝縮水の水滴は、自重により空気経路56を逆流してトラップ構造57内に貯まり、更に燃料電池システムの運転を停止した際に被加湿空気経路内に発生した凝縮水も、トラップ構造57内に貯まる。
燃料電池システムを再起動させる際には、まず、電磁弁59を開けてトラップ構造57内に貯まった凝縮水をドレン配管58から燃料電池システム外に排水する。この際、電磁弁59を開けた状態で空気供給装置20を駆動させることにより、トラップ構造57内に空気を送り込み、凝縮水を完全に抜く制御を行っても良い。
以上のように、本実施の形態においては、加湿器を燃料電池の下方に配置することにより、被加湿空気から凝縮水が発生しても燃料電池に凝縮水が一気に流入することがないため、燃料電池の発電が安定した燃料電池システムを実現することができる。
また、加湿器から燃料電池に被加湿空気を供給する空気経路の途中に、トラップ構造を設けたことにより、所定量以上の凝縮水が燃料電池に流入することがなく、凝縮水の量が多くなってもトラップ構造により、確実に燃料電池への流入を防ぐことができる。
また、トラップ構造に、燃料電池システム外につながるドレン配管を設け、ドレン配管の途中に電磁弁を設置したことにより、燃料電池システムの停止により比較的多量の凝縮水がトラップ構造に貯まったとしても、電磁弁を開けることにより燃料電池システム外に排水することができるため、再起動の際にも燃料電池内に凝縮水が流入することがない。
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池を用いて発電と熱供給を行う家庭用および業務用の燃料電池システムの用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を示す模式図 同実施の形態の燃料電池システムにおける燃料電池と空気加湿装置との周辺を示す部分正面図 本発明の実施の形態2の燃料電池システムにおける燃料電池と空気加湿装置との周辺を示す部分正面図 同実施の形態の空気加湿装置から出た被加湿空気を燃料電池に供給するための空気経路の断面図 同実施の形態の図4における空気経路のA−A線断面図 従来の燃料電池の模式図 従来の加湿器の模式図
符号の説明
7 燃料電池
20 空気供給装置
21 空気加湿装置
21a 第1の加湿器
21b 第2の加湿器
23 燃料供給装置
24 燃料処理装置
25 燃料ガス加湿器
26 熱交換器
27 冷却水タンク
28 冷却水ポンプ
29 貯湯タンク
32,56 空気経路
42 貯湯水ポンプ
57 トラップ構造
58 ドレン配管
59 電磁弁

Claims (4)

  1. 少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う固体高分子型燃料電池と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方である被加湿ガスを順次加湿する加湿器とを備え、前記加湿器の側面に、前記被加湿ガスを、被加湿ガス経路を介して前記燃料電池に導くために前記被加湿ガス経路と接続された被加湿ガス出口を設け、前記加湿器を前記燃料電池の下方に配置したことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記被加湿ガス経路の加湿器側の少なくとも一部に、前記被加湿ガス経路内に生じた水が貯まるトラップ構造を設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記トラップ構造は、前記被加湿ガス経路の少なくとも一部を蛇腹状に成形したことにより構成された請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記トラップ構造に接続され、前記トラップ構造に貯まった水を燃料電池システム外に排出する排水経路と、前記排水経路の途中に配置された排水弁とを備えた請求項2に記載の燃料電池システム。
JP2005024755A 2005-02-01 2005-02-01 燃料電池システム Expired - Fee Related JP4915044B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005024755A JP4915044B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005024755A JP4915044B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006216241A true JP2006216241A (ja) 2006-08-17
JP4915044B2 JP4915044B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=36979311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005024755A Expired - Fee Related JP4915044B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4915044B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037864A1 (ja) * 2007-09-21 2009-03-26 Panasonic Corporation 燃料電池システム
JP2010055892A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2011003296A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Toyota Motor Corp 燃料電池用の配管の締結部構造
EP2537202A1 (de) * 2010-02-15 2012-12-26 Daimler AG Brennstoffzellensystem mit wenigstens einer brennstoffzelle
JP2013191316A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Aisin Seiki Co Ltd 酸化剤ガス供給用管部材およびそれを備えた燃料電池システム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04264365A (ja) * 1991-02-19 1992-09-21 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池の反応ガス配管構造
JP2000090954A (ja) * 1998-09-16 2000-03-31 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2000285939A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池
JP2002320795A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯乾燥機
JP2003346875A (ja) * 2002-05-31 2003-12-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流路内蔵型台座及びこれを用いた燃料電池発電システム
JP2004031073A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Sanyo Electric Co Ltd 固体高分子形燃料電池システム
JP2004165061A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Honda Motor Co Ltd 加湿ユニット
JP2004172057A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Honda Motor Co Ltd 燃料電池収納ボックス接続用配管の設置構造

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04264365A (ja) * 1991-02-19 1992-09-21 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池の反応ガス配管構造
JP2000090954A (ja) * 1998-09-16 2000-03-31 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2000285939A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池
JP2002320795A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯乾燥機
JP2003346875A (ja) * 2002-05-31 2003-12-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流路内蔵型台座及びこれを用いた燃料電池発電システム
JP2004031073A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Sanyo Electric Co Ltd 固体高分子形燃料電池システム
JP2004165061A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Honda Motor Co Ltd 加湿ユニット
JP2004172057A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Honda Motor Co Ltd 燃料電池収納ボックス接続用配管の設置構造

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037864A1 (ja) * 2007-09-21 2009-03-26 Panasonic Corporation 燃料電池システム
JP2010055892A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Toyota Motor Corp 燃料電池
JP2011003296A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Toyota Motor Corp 燃料電池用の配管の締結部構造
EP2537202A1 (de) * 2010-02-15 2012-12-26 Daimler AG Brennstoffzellensystem mit wenigstens einer brennstoffzelle
JP2013519969A (ja) * 2010-02-15 2013-05-30 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 少なくとも1つの燃料電池を備えた燃料電池システム
US8993182B2 (en) 2010-02-15 2015-03-31 Daimler Ag Fuel cell system comprising at least one fuel cell
EP2537202B1 (de) * 2010-02-15 2017-04-05 Daimler AG Brennstoffzellensystem mit wenigstens einer brennstoffzelle
JP2013191316A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Aisin Seiki Co Ltd 酸化剤ガス供給用管部材およびそれを備えた燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4915044B2 (ja) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4456188B2 (ja) 燃料電池スタック
KR101461874B1 (ko) 연료 전지 시스템 및 그 가습 및 냉각방법
JP4915044B2 (ja) 燃料電池システム
JP2008097832A (ja) 燃料電池の内部乾燥防止装置
JP2012134067A (ja) 燃料電池システム
US20100248045A1 (en) Fuel cell system and method for operating the same
JP2006338984A (ja) 燃料電池システム
JP2005337539A (ja) 加湿装置
JP2008300057A (ja) 燃料電池システム
JP2007157508A (ja) 気液分離装置および気液分離装置を備えた燃料電池発電システム
JP2010129482A (ja) 燃料電池用セパレータ、燃料電池スタック及び燃料電池システム
JP2002313376A (ja) 燃料電池のガス供給装置
JP2009064619A (ja) 燃料電池システム
JP2007258020A (ja) 固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステムの停止方法
JP2007053015A (ja) 燃料電池システム
KR102204066B1 (ko) 이종 재질의 중공사막을 구비한 중공사막 모듈 및 이를 포함하는 연료전지 막가습기
US20220376281A1 (en) Fuel cell membrane humidifier and fuel cell system having same
JP2008041537A (ja) 燃料電池システム
JP2005259440A (ja) 燃料電池システム
JP2007299644A (ja) 燃料電池システム
JP2010192292A (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP2007294347A (ja) 燃料電池システム
JP2003142136A (ja) 燃料電池システム
JP2008243540A (ja) 固体高分子電解質形燃料電池発電装置
JP5112804B2 (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071214

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080115

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111227

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees