以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図18は、本発明の一実施の形態に係る遊技機を示している。
本実施の形態に係る遊技機1は、遊技盤2に形成された遊技領域17に遊技球(以下、単に「球」とも称する。)を発射してゲームを実行するパチンコ機である。また、遊技機1には、有価価値カードの挿入により遊技球を貸し出すためのカードユニット(CR球貸機)b(図3参照)が付設されている。
先ず、遊技機1全体の概要を説明する。
図1は、遊技機1全体を示す正面図である。本遊技機1は、特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、遊技盤2を覆う正面のガラスを固定するガラス枠11と、遊技者によって発射された遊技球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられて着脱自在な遊技盤2等を有している。なお、ガラス枠11には、装飾用のランプやLEDが組み付けられている。
前記ガラス枠11の下方には、貸球や賞球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が遊技球の発射操作を行うためのハンドル5が設けられている。また、上受け皿3の正面中央部には、遊技者が自らの意思で操作可能な押ボタン式の外部入力スイッチが設定手段100として設けられている。設定手段100の操作により、後述する表示遊技に関して、複数種類ある遊技内容のうち何れかを設定できるようになっている。
図2は、遊技盤2を示す正面図である。遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための遊技釘や風車(図示せず)と、各種入賞口と、普通図柄作動ゲート26と、装飾装置であるランプ・LEDと、表示遊技を実行するための可変表示装置310と、表示遊技を対応させる特別図柄表示を行う特別図柄表示装置320、それに普通図柄表示を行う普通図柄表示装置140等が設けられている。
前記各種入賞口には、始動入賞口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23b、大入賞口24等がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出される度に各入賞口に割り当てられた所定数の賞球が払い出される。また、前記普通図柄作動ゲート26は通過口であり、遊技球が通過しても賞球の払い出しは行われない。なお、遊技盤2の最下部には、遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、外部に排出するためのアウト口29が設けられている。
前記各入賞口に付設されたスイッチとして、図3に示すように、始動入賞口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123b等が各入賞口内部に設置されている。また、大入賞口24の内部には、カウントスイッチ125が設置されている。さらに、普通図柄作動ゲート26の内部には、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126が設置されている。
前記各入賞口に遊技球が入賞すると、前記各入賞口スイッチによって検知され、該検知される度に、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞球の払い出しが行われる。本実施の形態では、始動入賞口21には5個、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23bにはそれぞれ8個、大入賞口24には15個と割り当てられている。
次に、遊技盤2上の主要な構成要素について、さらに詳細に説明する。
前記始動入賞口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、該始動入賞口21の左右両端に一対の可動片が揺動可能に設けられている。各可動片は、普通電動役物ソレノイド136によって拡縮動作する。始動入賞口21は、各可動片の拡縮動作により、遊技球が入賞し難い縮状態と入賞し易い拡状態とに作動する普通電動役物として構成されている。なお、各可動片が縮状態であっても、始動入賞口21は球が入賞し難い程度に開いている。
始動入賞口21の各可動片は、普通図柄表示装置140における普通図柄表示の表示結果に基づき作動する。普通図柄表示装置140は、上下に設けた2つのLEDの点灯によって普通図柄表示を行い、上下2つのLEDのうち、上側の「○」型が「当たり」、下側の「−」型が「はずれ」と割り当てられている。普通図柄表示の結果が「当たり」に相当すると、前記始動入賞口21の各可動片が、通常の縮状態から拡状態に所定時間の経過または所定個数の遊技球の入賞まで作動する。なお、前記LEDの点灯以外にも普通図柄表示としては、7セグメント表示器を使用したり、可変表示装置310の表示領域の一部に表示してもよい。
前記普通図柄表示装置140では、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126により遊技球の通過が検出されると、普通図柄表示の権利が獲得され、該権利に基づいて普通図柄表示が行われる。普通図柄表示装置140の上下のLEDの交互点滅によって普通図柄表示は開始され、所定時間が経過して停止すると上下何れか一方の点灯表示となり、遊技者は表示結果を目視により確認することができる。なお、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126は、例えば、光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
前記普通図柄表示装置140における普通図柄表示中に、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126によって遊技球の通過が検出された場合は、普通図柄表示装置140における普通図柄表示の権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の普通図柄表示が消化された後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄表示の保留数は、例えば上限値4個であり、普通図柄保留LED421の点灯によって報知される。
前記始動入賞口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で表示遊技が実行されるための「所定条件」として設定されている。始動入賞口21の内部にある始動入賞口スイッチ121によって遊技球の入賞が検出されると、可変表示装置310において表示遊技を実行する権利が獲得され、該権利に基づき表示遊技が実行される。なお、始動入賞口スイッチ121は、例えば、光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
前記可変表示装置310は、その表示部をなす液晶ユニット311を有しており、該液晶ユニット311は、各種画像として、表示遊技の結果に関係する識別情報や、表示遊技の演出表示に関係する各種画像(背景を含む)を変動表示させることができる。なお、可変表示装置310は、液晶ユニット311以外にも、他に例えば、CRT(陰極線管)表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器、LED、有機ELディスプレー表示器等を採用して構成することも可能である。
前記始動入賞口21に球が入賞して、始動入賞口スイッチ121によって遊技球の入賞が検出されると、可変表示装置310における表示遊技の権利が獲得され、表示遊技が実行される。表示遊技では、液晶ユニット311に複数種類の識別情報が変動表示され、最終的に停止した識別情報の組み合わせが、予め定めた特定の組み合わせである特定表示態様(以下「大当たり」とも言う。)に確定すれば、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態が発生することになる。
前記表示遊技が開始されると、液晶ユニット311には、基本的には横一列に左側の第1図柄、右側の第2図柄、中央の第3図柄と3つの識別情報である各種図柄が並ぶように表示され、各列ごとに識別情報は例えばスクロール変動する。変動開始から所定時間が経過すると、各列ごとに1つずつ任意の識別情報が停止確定する。また、表示遊技中には、識別情報の変動表示に合わせて、各種画像としてキャラクタや背景等も液晶ユニット311に適宜表示されるようになっている。
本実施の形態では、前記表示遊技に関して、演出表示が異なる複数種類の遊技内容が予め用意されており、前記設定手段100によって、遊技者は自らの意思に基づき何れかの遊技内容を設定することができると共に、表示遊技の実行中に遊技機1側の制御に基づき、途中から他の遊技内容に基づく演出表示に変更するように設定されている。詳しくは後述するが、図8に示すように、本実施の形態における遊技内容は3種類あり、スロットをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容A」と、ルーレットをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容B」と、ポーカーをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容C」とがある。
前記何れの遊技内容A〜Cにおいても、表示遊技の結果として、液晶ユニット311に停止確定した識別情報が、予め定めた特定の組み合わせ(例えば「333」等と全て同一種類に揃った状態)となった場合が「特定表示態様(大当たり)」と定められている。また、特定表示態様が確定する前に、特定表示態様となる識別情報の組み合わせのうち、1つの識別情報を除く他の識別情報が前記特定表示態様となる組み合わせとなり、前記1つの識別情報が未確定である状態が「リーチ態様」に相当する。
前記表示遊技の結果が最終的に特定表示態様に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生するように設定されている。一方、表示遊技の結果が、最終的に前記特定表示態様に確定しなかった場合は、「外れ表示結果(はずれ)」に該当し、特別遊技状態は発生せず遊技者に遊技価値が付与されることはない。なお、表示遊技に用いる識別情報は、0〜9の数字や記号等の単純な図柄に限定されるものではなく、例えば特定のキャラクタを模したものを用いてもよい。
また、前記表示遊技の結果が、識別情報のうち確変図柄(例えば奇数図柄「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)の何れかで全て同一種類に揃う特定表示態様(確率変動大当たり)に確定した場合には、高確率状態を伴う特別遊技状態が発生することになる。すなわち、確変図柄で揃った特定表示態様(確率変動大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、次回の特別遊技状態が発生するまで、表示遊技の結果が特定表示態様に確定する大当たり確率が高確率に変化する。
このように、通常の遊技状態(低確率状態)に比べて、特定表示態様に確定する大当たり確率が高まった遊技状態が、高確率状態(または「確変状態」、「確変モード」とも言う。)である。また、高確率状態中には、可変表示装置310における表示遊技の変動時間が短縮される時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」とも言う。)も併せて発生するように設定してもよい。さらに、本実施の形態における時間短縮状態では、前記普通図柄表示装置140における普通図柄表示の変動時間も短縮されるように設定してもよい。
一方、前記表示遊技の結果が、識別情報のうち非確変図柄(例えば偶数図柄「0」、「2」、「4」、「6」、「8」)の何れかで全て同一種類に揃う特定表示態様(非確率変動大当たり)に確定した場合には、高確率状態を伴わない特別遊技状態が発生することになる。ここで、非確変図柄で揃った特定表示態様(非確率変動大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)を限度に、次回以降の表示遊技および普通図柄表示における変動時間が短縮されるように設定してもよい。
前記表示遊技の実行中あるいは前記特別遊技状態の発生中に、前記始動入賞口21に球が入賞した場合には、表示遊技を実行する権利が保留として獲得され、現在進行中の表示遊技等が終了した後、保留されていた権利が順次消化されるようになっている。前記表示遊技の保留数は、例えば最大で4個と設定されており、実際の保留数は、遊技者が目視で確認できるように特別図柄保留LED420によって報知される。もちろん、特別図柄保留LED420の構成を省いて、可変表示装置310に保留球数を表示するようにしてもかまわない。
また、前記特別図柄表示装置320は、前記可変表示装置310で実行される表示遊技の表示結果の元となる大当たり判定結果、および確率変動大当たりまたは非確率変動大当たりの区別が可能な特別図柄を、前記表示遊技の実行に対応させて同時に変動表示するものであり、例えば、7セグメントLED等を利用して構成されている。
前記大入賞口24は、一般にはアタッカーと称されるものであり、大入賞口ソレノイド134の作動により、遊技球が入賞し易い開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞し難い通常の閉状態(第2の状態)とに変化するように構成されている。なお、大入賞口24の入賞口を開閉する扉は、その下端を揺動中心として前方に傾倒することで開くようになっている。
前記大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。すなわち、大入賞口24は、前記表示遊技の結果が特定表示態様となった場合に、特別遊技状態を形成するように開閉制御される。ここで特別遊技状態は、大入賞口24の扉が開いて遊技球が入賞し易い開状態となり、所定時間(例えば30秒)の経過または遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞により扉が閉鎖されて入賞し難い閉状態となるラウンドが、所定のラウンド数(例えば15回)を上限に継続する状態である。
次に、遊技機1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図3は、遊技機1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態では制御基板として、主基板1100、演出制御基板1300、払出制御基板200、発射制御基板600、電源基板2700等が含まれている。
主基板1100は、遊技機1の制御を掌る制御基板であり、演出制御基板1300は、可変表示装置310の表示制御、装飾ランプの点灯制御、音声の出力制御をそれぞれ統括して行う制御基板である。主基板1100および演出制御基板1300は、全体として制御手段を構成しており、図6に示すように制御手段は、本発明の根幹に関わる機能として、遊技内容設定画面表示手段3100と、表示制御手段3200とを備えており、さらに表示制御手段3200は、遊技内容変更画面表示手段3210と、変更手段3220とを含んでいる。
前記遊技内容設定画面表示手段3100は、前記設定手段100により遊技内容を設定する旨を示す遊技内容設定画面を表示する機能である。遊技内容設定画面表示手段3100は、可変表示装置310が待機中(未変動時)であることを条件として、可変表示装置310の画面に、図7に示す遊技内容設定画面を表示し、遊技者に対して、何れかの遊技内容の設定(選択)の操作を促す表示制御を実行する。詳しくは後述するが、演出制御基板1300は、遊技者による設定手段100の操作に基づき選択された遊技内容を記憶するように設定されている。
前記表示制御手段3200は、可変表示装置310における表示遊技の実行を制御する機能である。表示制御手段3200は、前述した始動入賞口21への球の入賞に起因して、先ずは前記設定手段100により設定された遊技内容に基づき表示遊技を制御し、該表示遊技の途中で後述する変更手段3220により変更された遊技内容に基づき表示遊技を続行するように設定されている。
前記遊技内容変更画面表示手段3210は、前記設定手段100により設定された遊技内容に基づく演出表示による表示遊技の実行中に、他の遊技内容に基づく演出表示に変更する旨を示す遊技内容変更画面を表示する機能である。遊技内容変更画面表示手段3210は、表示遊技の実行中にその演出パターンの一環として所定のタイミングで、詳しくは後述する図9(4)〜(6)に示すように、遊技内容の変更を示唆する遊技内容変更画面を表示するように設定されている。
前記変更手段3220は、表示遊技の実行中に、前記設定手段100により設定された遊技内容に基づく演出表示を、他の遊技内容に基づく演出表示に変更するための機能である。変更手段3220は、前記設定手段100により設定された遊技内容に基づく演出表示を、前記遊技内容変更画面において新たに選択された遊技内容に基づく演出表示に変更するように設定されている。
変更手段3220による遊技内容の変更は、前記設定手段100による設定とは異なり、遊技者の意思を介在させない制御によるものであり、表示遊技に関する演出パターンとして前記遊技内容変更画面の導出と同様に、所定の表示制御プログラムに含まれている。なお、遊技内容変更画面の導出および遊技内容の変更は、全ての表示遊技ごとに必ずしも100%実行する必要はない。
図4は、主基板1100の詳細を示している。
主基板1100は、主基板1100内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準に動作する。また、クロック回路1110が生成したクロックを内部タイマー1107で分周して得た一定時間間隔の割り込み信号をCPU1102に入力することで、一定時間ごとに該CPU1102でタイマー割り込み処理を実行する。CPU1102は、タイマー設定時間の間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理を割り込みごとに実行することで一連の動作を遂行する。
始動入賞口スイッチ121、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、入力インターフェイス回路1115aに入力される。
カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、入力インターフェイス回路1115bに入力される。
入力インターフェイス回路1115a、1115bのアドレスは、CPU1102のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。CPU1102が出力するアドレス信号およびリード/ライトの制御信号を、CPU1102が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路1113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
前記チップセレクト信号にて、入力インターフェイス回路1115a,1115bがセレクトされると、始動入賞口スイッチ121等からの各入力信号が各入力インターフェイス回路1115a,1115bを通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割り込み信号によって、次の割り込み処理が実行されるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止処理が行われた後、入力信号ごとに指定されたRAM領域(RAM1104)に記憶される。
始動入賞口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定された各RAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に記憶される。なお、各入賞口に設けられたスイッチの賞球払い出しは、固定となっているが、遊技機の仕様により払い出し個数を変更することができる。
その他、始動入賞口スイッチ121、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126からの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これらの値がRAM領域の各乱数値記憶領域に記憶され、このデータを基にして、遊技機1の遊技状態や遊技演出等が設定され、各制御基板に遊技状態や遊技演出等のデータが順次出力される。各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通り、さらに出力データバスを通してラッチ回路1116a〜1116eに出力される。出力用のラッチ回路1116a〜1116eとCPU1102とを結ぶデータバスの途中に、バッファ1114を配置することでバス信号が一方向の流れになり、不正防止の対策となる。
始動入賞口スイッチ5個賞球RAM領域、左右袖入賞口スイッチ、左右落とし入賞口スイッチ8個賞球RAM領域、カウントスイッチ15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU1102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバス、出力データバスを通じてラッチ回路1116aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバス、出力データバスを通じてラッチ回路1116cに出力する。
メモリマップドI/Oで制御されたアドレスデコード回路1113でデコードして得たチップセレクト信号がラッチ回路1116a、ラッチ回路1116cに順次出力されると、8ビット賞球データがラッチ回路1116aに、割り込み信号、ストローブ信号の制御信号がラッチ回路1116cにそれぞれラッチされ、8ビットパラレル賞球出力信号と割り込み信号、ストローブ信号の2ビットの制御信号で構成された出力信号が、払出制御基板200に賞球データとして出力される。
賞球データが入力された払出制御基板200は、球排出機構を制御して、入力された賞球データに対応した数の賞球排出を行うものである。排出した賞球の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、入力インターフェイス回路1115bに入力されCPU1102に取り込まれ、賞球数を管理する。またその検出信号は払出制御基板200にも出力されている。
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU1102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路1116dに出力され、アドレスデコード回路1113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力され、枠用外部出力端子板800を介して管理用コンピュータ(図示せず)等に出力される。
始動入賞口スイッチ121、普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126の入力信号に対応した乱数値が格納されているRAM領域に乱数値が記憶されている場合は、普通図柄表示装置140、可変表示装置310の表示遊技の開始直前に遊技演出の種類(演出パターン)が決定され、該決定された演出パターンを演出に係わる演出制御基板1300に送信すると共に、生成されたデータをRAM領域に記憶する。
普通図柄に係わる乱数値が記憶されている場合は、普通図柄表示装置140の普通図柄表示を実行するための表示制御データが生成され、表示制御データがCPU1102からデータバスを通じてラッチ回路1116eに出力される。そして、アドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力されるごとに、前記普通図柄表示装置140において普通図柄表示が一定時間行われる。
普通図柄に係わる乱数値の取得結果が当たりの場合には、前記始動入賞口21の各可動片を拡開動作させる普通電動役物ソレノイド136の制動データが、CPU1102からラッチ回路1116eに出力されると共に、アドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号に応じて、ラッチ回路1116eから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。それにより、始動入賞口21が拡状態となり、球が入賞し易い状態が発生する。
始動入賞口21に係わる乱数値が記憶されている場合は、可変表示装置310の表示遊技を行わせるために演出制御基板1300に、前記演出パターンとそれに対応した停止図柄を定める各停止図柄に関するデータが、時系列にラッチ回路1116bへ演出出力データとして順次出力され、演出制御基板1300を制御し表示遊技を実行する。また、LED・ランプの点灯演出や音声演出も、同調して実行されるようになっている。
遊技状態が特別遊技状態の場合、大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路1116eに出力され、かつアドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号がラッチ回路1116eに入力される。これによりラッチ回路1116eから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力されて、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開閉状態となって球を大入賞口24に誘導可能となる。
大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125により、入賞した球が計数される。カウントスイッチ125で計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路1116eの出力データが変更され、大入賞口ソレノイド134が非能動状態になり、1回のラウンドが終了する。その後、未だ上限ラウンド回数に到達していない場合には、大当たりラウンドがさらに継続することになる。
主基板1100に電源が供給されると、電源基板2700よりリセット信号が供給され主基板1100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化すると、クロック同期・遅延回路1111による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン1101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン1101が稼動状態になり、主基板1100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン1101の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板2700から停電検出信号がワンチップマイコン1101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)1105に供給され、ワンチップマイコン1101において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間に亘って賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM1104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下することで、電源基板2700からRAM1104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM1104の記憶状態が保持される。
電源が次に供給された時、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン1101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU1102はI/Oポート1106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
シュート球切れスイッチ131で球切れを検出した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技機1の下受け皿4にて賞球の球詰まりを検出した信号は、入力インターフェイス回路1115bおよびデータバスを通じてワンチップマイコン1101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路1116aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路1116a〜1116eの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
次に、図5に示す演出制御基板1300について説明する。
演出制御基板1300は、主に遊技盤2上に設置された可変表示装置310、遊技機状態ランプ422等の各種LED・ランプの点滅、スピーカ510での効果音、音声、遊技機1の異常状態を知らせるための警告音等に関する制御を行うものである。
演出制御基板1300は、マイクロコンピュータ1301を動作させるクロック発信器1316と、演出制御を実行することで取得した情報を一時記憶するための制御用RAM1311と、制御情報に基づき演出制御を実行するための制御プログラムが記憶された制御用ROM1310を有し、主基板1100からの制御情報を入力する入力インターフェイス1314を通して制御情報を取得し、取得した情報に基づき遊技演出を実行する。
マイクロコンピュータ1301は、クロック発信器1316が生成するクロックを基準に動作し、主基板1100からの制御情報が入力インターフェイス1314を通して、マイクロコンピュータ1301内のPIOa1306a、PIOj1306jに入力され、入力情報に基づき可変表示装置310での演出、各種ランプ・LEDでの光による演出、音による演出等を制御用ROM1310に記憶されたプログラムの手順で実行する。
電源基板2700からのリセット信号は、遊技機1に電源が投入されると、電源基板2700からマイクロコンピュータ1301に入力されて、制御ROM1310に記憶されている制御手順に従って、マイクロコンピュータ1301のリセットを行うと共に、演出制御基板1300の初期化を行うように設定されている。
また、演出制御基板1300には、前記設定手段100が接続されている。設定手段100からの遊技内容設定に関する信号は、PIOh1306hに入力され、マイクロコンピュータ1301は、設定手段100により設定された遊技内容を、バッファ1312を介して記憶手段である制御用RAM1311に記憶させる。また、前記3種類の遊技内容の演出表示に関する画像データは、次述する画像処理部の画像データROM1322にそれぞれ区画されて記憶されている。
演出制御基板1300は、画像処理部と、ランプ・LED駆動回路部と、音声制御部とを有している。先ず、画像処理部は、可変表示装置310上での演出を行う部位であり、前記マイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御信号に基づいて画像制御IC1320へ具体的な指示を行う。画像制御IC1320は、クロック発信器1316のクロック信号を基準に動作し制御する。
画像制御IC1320は、マイクロコンピュータ1301からの制御情報、前記設定手段100により設定された遊技内容の情報、および前記変更手段3220により変更された遊技内容の情報等に従って、画像データROM1322の画像データを入手し、具体的な映像信号を生成し、可変表示装置310へ出力する。図5では、画像制御IC1320が生成した画像データやパレット(色)情報等を一時的に記憶しておく領域であるVRAMが図示されていないが、画像制御IC1320の内部にVRAMを内蔵した画像制御ICで構成してある。
画像補正IC1321は、画像制御IC1320からの入力画像信号(アナログR,G,B信号、水平、垂直同期信号)を可変表示装置310用に補正し出力する。電源生成回路1324a〜fは、電源基板2700からの電源に基づいてDC13V,23V,−5V,3.3V,2.5Vの各電圧を画像処理部へと供給することで画像制御IC1320、画像補正IC1321を駆動する。
また、前記ランプ・LED駆動回路部は、光による演出を行う部位であり、主基板1100からの制御情報に基づいて、遊技機1および遊技盤2上に設置されたランプ・LED、ソレノイドにおける具体的な演出を行わせる、LED駆動回路1400a〜cと、駆動回路1401を通し実行される。CPU1302の制御に従いPIOb〜e1306b〜e(パラレルI/O)を通し、LED駆動回路1400a〜cと駆動回路1401に制御信号を出力して、各駆動回路が装飾LED、ランプ、ソレノイドを動作させる。
さらに、前記音声制御部は、音による演出を行う部位であり、前記マイクロコンピュータ1301は、主基板1100からの制御情報に基づいて、遊技機1に設置されたスピーカ510を具体的な演出を行わせるため、音声制御IC1500に制御情報を出力する。音声制御IC1500は、クロック発信器1316のクロック信号を分周器1317で分周し、音声制御IC1500の動作クロックとして使用する。また、マイクロコンピュータ1301の制御情報に従い、音声データROM1501の音声データを入手し、具体的な音声信号を生成し、スピーカ510へと出力する。
前記CPU1302は、PIOf〜g1306f〜g(パラレルI/O)を通し、音声制御IC1500に音による制御情報を出力する。PIOf1306fは、データを出力し、PIOg1306gは、制御信号(チップセレクト、リード、ライト等)を出力する。音声制御IC1500は、マイクロコンピュータ1301からの制御情報に基づき音声データROM1501のデータを入手し音声信号に変換する。
また、擬音や効果音等は、音声制御IC1500に内蔵された発信器で作られ出力する。音声制御IC1500からの音声信号は、フィルター1502で出力電圧調整を行い音声以外のノイズ成分を除去しアンプ1503へと出力されアンプ1503でスピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅しスピーカ510から音として出力される。
以下に、遊技機1の作用について説明する。
先ず、可変表示装置310における表示の詳細について説明する。
図7は、遊技内容設定画面の一例を示している。前記遊技内容設定画面表示手段3100は、可変表示装置310が待機中(未変動時)であることを条件に、可変表示装置310の画面に、図7に示す遊技内容設定画面を表示し、遊技者に対して何れかの遊技内容の設定(選択)の操作を促す表示制御を実行する。
すなわち、前記遊技内容設定画面において、遊技者による前記設定手段100の最初の押し下げ操作により、図7(1)〜(5)に示すように、複数種類の遊技内容A〜Cの一覧が表示され、該一覧が横方向へスクロールおよび停止を繰り返す。この時同時に、画面左上には、画面中央にきている遊技内容(の表示欄)の名称が表示され、また、画面中央下には、遊技者に設定手段100の押し下げ操作を促すメッセージ等が表示される。
前記表示中に画面中央にきている遊技内容(の表示欄)を、遊技者は設定手段100の押し下げ操作によって任意に設定することができる。このような遊技内容設定画面を表示することにより、遊技者は、表示遊技の実行に伴い当初行われる遊技内容ないし演出表示の種類を事前に知ることができ、表示遊技の実行開始に伴い遊技内容ないし演出表示の種類を確実に把握することができる。
遊技者によって何れかの遊技内容が設定されると、設定手段100から遊技内容設定に関する信号が演出制御基板1300に出力される。このように本遊技機1では、遊技者が自らの意思で設定手段100を操作することにより、表示遊技に関する好きな遊技内容を選ぶことができるので、遊技者は参加気分を持って、よりいっそう楽しんで遊技を行うことができる。
図8は、遊技内容ごとの演出表示の一例を示している。本実施の形態における遊技内容は3種類あり、図8(1)に示すように、スロットをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容A」と、図8(2)に示すように、ルーレットをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容B」と、図8(3)に示すように、ポーカーをテーマにした演出表示が行われる「遊技内容C」とがある。それぞれの遊技内容ごとに、識別情報の変動表示と合わせて表示するキャラクタや背景等の各種画像データを異ならせるだけでなく、表示遊技における表示態様を指定する演出パターン等も併せて異ならせてもよい。
図9および図10は、表示遊技の実行中における具体的な表示過程を示している。先ず最初に、図9(1)においては、前記設定手段100による遊技者の操作に基づいて、3種類ある遊技内容のうち、ルーレットをテーマにした「遊技内容B」が設定されており、液晶ユニット311には、ルーレットを背景画像とするデモ画面(初期状態)が表示されている。そして、遊技中に前記始動入賞口21に球が入賞すると、図9(2)に示すように、ルーレットの背景画像の左右でそれぞれ識別情報(第1図柄と第2図柄)がスクロール変動する。
次に、図9(3)に示すように、表示遊技の実行中にルーレットの背景画像が変化すると、続いて、図9(4)に示すように、液晶ユニット311には、他の遊技内容に基づく演出表示に変更する旨を示す遊技内容変更画面が表示される。該遊技内容変更画面は、前記遊技内容変更画面表示手段3210によって制御され、図9(5)に示すように、3種類の遊技内容の一覧が、横方向へのスクロールと停止を所定時間に亘り繰り返す。
遊技内容変更画面は、前記遊技内容設定画面と類似しているが、遊技内容変更画面においては、前記設定手段100による遊技者の操作が反映されることはなく、遊技機1側の制御に基づいて、自動的に何れかの遊技内容が新たに選択される。図9(6)では、遊技内容変更画面において、画面中央に、スロットの演出表示が行われる「遊技内容A」が位置する状態で停止しており、該遊技内容Aが新たな遊技内容として選択された状態を示している。このような前記遊技内容変更画面を表示することにより、遊技者は、表示遊技の実行中に途中で変更される新たな遊技内容の種類を変更時に明確に知ることができる。また、表示遊技の実行中における演出効果を高めることができる。
その後、前記変更手段3220の制御によって、表示遊技の実行中に、前記設定手段100により設定された遊技内容Bに基づく演出表示が、前記遊技内容変更画面において新たに選択された遊技内容Aに基づく演出表示に変更される。さらに、前記表示制御手段3200の制御によって、図9(7)に示すように、前記変更手段3220により変更された遊技内容Aに基づく演出表示による表示遊技が続行される。
以上のように、表示遊技の実行中において、予め設定された遊技内容に基づく演出表示が行われている最中に、あたかも突然、前記設定された遊技内容に基づく演出表示とは異なる他の遊技内容に変更され、該変更後の遊技内容に基づく演出表示が行われるため、遊技者に演出に対する意外性を持たせることができ、それにより、表示上の興趣を高めることができる。
図9(8)は、前記変更後の遊技内容に基づく演出表示を経て、画面の左右でそれぞれスクロール変動していた識別情報が停止した状態を示している。図9(8)ないし図10(9)に示したように、大当たりである特定表示態様となる識別情報の組み合わせのうち、1つの識別情報(第3図柄)を除く他の識別情報(第1図柄と第2図柄)が前記特定表示態様となる組み合わせ(同一の種類)となり、前記1つの識別情報(第3図柄)が未確定である状態が、リーチ態様である。
ここで、表示遊技の演出パターンとして、前記遊技内容の途中変更をリーチ態様の導出と関連付けるとよい。すなわち、前記設定手段100により設定された遊技内容に基づく演出表示が、前記変更手段3220により他の遊技内容に基づく演出表示に変更されたことを条件として、前記表示制御手段3200により、表示遊技において前記リーチ態様を導出するように表示制御を行う。
このように、表示遊技の実行中に、当初設定された遊技内容に基づく演出表示が、途中で他の遊技内容に変更された時点で、リーチ態様が表示されることが決定されるようにすれば、遊技者に表示遊技の演出に対する意外性を持たせることができると共に、遊技者は特別表示態様となる期待感を持って遊技を行うことができる。ただし、前記遊技内容の途中変更があった場合、リーチ態様の導出確率を必ずしも100%とする必要はなく、関連付けが明確に認識できる程度に高確率に設定してもよい。
図10(10)〜図10(13)は、前記リーチ態様の導出表示に対応して、前記特定表示態様となる可能性の高いことを示唆する特別表示が合わせて表示された状態を示している。特別表示としては様々な形態が考えられるが、図示したように背景画像を全く異なるものに変化させる等の演出により、前記リーチ態様の導出に関連させて演出効果を高めることができる。このような特別表示が付加されたリーチ態様は、一般的なリーチ態様(ノーマルリーチ)と区別され、ノーマルリーチよりも前記特定表示態様となる可能性の高いリーチ態様(スペシャルリーチ)として認識させることができる。
表示遊技の演出パターンとして、前記遊技内容の途中変更を前記特別表示の導出と関連付けるようにしてもよい。すなわち、前記設定手段100により設定された遊技内容に基づく演出表示が、前記変更手段3220により他の遊技内容に基づく演出表示に変更されたことを条件として、前記表示制御手段3200により、表示遊技において前記ノーマルリーチの代わりに、前記特別表示が付加されたスペシャルリーチを導出するように表示制御を行うようにしてもよい。
このように、表示遊技の実行中に、当初設定された遊技内容に基づく演出表示が、途中で他の遊技内容に変更された時点で、特定表示態様となる可能性の高いことを示唆する特別表示の導出が決定される場合、遊技者に表示遊技の演出に対する意外性を持たせることができると共に、よりいっそう遊技者は特別表示態様となる期待感を持って遊技を楽しむことができ、また特別表示による表示上の興趣も高めることができる。もちろん、前記遊技内容の途中変更があった場合でも、前記スペシャルリーチの導出確率を必ずしも100%とする必要はなく、関連付けが明確に認識できる程度に高確率に設定してもよい。
図10(14)は、前記スペシャルリーチの導出表示を経て、表示遊技の結果が特定表示態様に停止確定した状態を示している。このように3つ横に並ぶ識別情報が全て同一種類に揃った状態で停止確定すれば、大当たりとなって前記大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生することになる。なお、図示した例では、非確変図柄である偶数図柄「0」で、全て同一種類に揃う非確率変動大当たりであるため、前記高確率状態を伴わない特別遊技状態が発生することになる。
さらに、図11は、表示遊技における別の演出パターンによる表示過程を示している。図11(1)〜図11(3)に示す表示過程は、前述した図9(1)〜図9(3)に示したものと同一の流れであるが、図11(4)に示すように、液晶ユニット311に遊技内容変更画面が表示された時点で、本演出パターンにおいては、遊技内容変更画面中における遊技内容の一覧の中から、何れかの遊技内容(の表示欄)の下側に所定の識別子(図中「Lucky」の文字)が付加される。図11(4)においては、スロットに相当する遊技内容Aの下側に前記識別子が付加され、該遊技内容Aが識別子により予め特定されることになる。
続いて、図11(5)に示すように、3種類の遊技内容の一覧は、横方向へのスクロールと停止を所定時間に亘り繰り返すが、これに伴い前記識別子も遊技内容Aの下側に付加された状態のまま同時に移動することになる。図11(6)では、遊技内容変更画面において、画面中央に、前記識別子が付加された遊技内容Aが位置する状態で停止しており、該遊技内容Aが新たな遊技内容として選択された状態を示している。
このような遊技内容変更画面においては、先ず、遊技内容の一覧の中から何れかの遊技内容を所定の識別子により特定する表示が行われ、次に、前記一覧の中から新たな遊技内容を選択する表示が行われる。ここで、識別子によって予め特定された遊技内容が、新たな遊技内容として選択されるという条件を満たした場合、前記表示制御手段3200は、表示遊技の結果を特定表示態様に確定させる。
すなわち、図11(7)では、前記変更手段3220により変更された遊技内容Aに基づく演出表示による表示遊技が続行され、図11(8)では、リーチ態様が導出されているが、その後は前述した図10(9)〜図10(14)に示した遊技過程と同一の流れを経て、結局、表示遊技の結果は特定表示態様に停止確定するように表示制御される。
以上のように、前記識別子によって予め特定された遊技内容が、新たな遊技内容として選択されるという条件を満たした場合には、前記表示制御手段3200の制御によって、表示遊技の結果が特定表示態様に確定することが決定されるので、遊技者は特定表示態様の確定に至るまでの演出表示を余裕をもって楽しむことができることになる。
さらに、前述した図9〜図11に示す表示過程では、何れの場合も左右の第1図柄と第2図柄の変動中に、前記変更手段3220により、当初の遊技内容を他の遊技内容に変更する表示例を説明したが、前記変更手段3220により、表示遊技の実行中の表示状態に応じた所定のタイミングで、前記変更手段3220により遊技内容を途中で変更するように制御してもよい。なお、当該変更時においては、前記遊技内容変更画面表示手段3210により遊技内容変更画面が表示されることになる。
図12は、表示遊技において識別情報(図柄)の変動が開始した後、図柄の変動が停止するまでの図柄変動中を説明するタイミングチャートである。図12(a)は、始動入賞口21に遊技球が入賞し、第1図柄、第2図柄、第3図柄が同時に変動を開始して、第1図柄、第2図柄、第3図柄の順に変動が停止する場合を示している。また、図12(b)は、図柄変動の開始が第1図柄、第2図柄、第3図柄の順に変動を開始している。図示しないが、全ての図柄が同時に停止、または2つの図柄が同時に停止、あるいは2つの図柄が同時に始動する等の場合もある。
前記変更手段3220が、当初の遊技内容を他の遊技内容に変更する場合、その変更のタイミングを、以下に図12、図13を用いて詳しく説明する。例えば、図12(a)のAの時点は、全ての図柄が同時に変動開始した時であり、図12(b)のAの時点は、第1図柄だけが変動開始した時であるが、このタイミングで遊技内容を変更すると、前記設定手段100により遊技内容を設定した意味がないので、本実施の形態においては、図12(b)のBの時点である第2図柄が変動開始した時以降において、所定のタイミングで遊技内容を変更するように制御する。
例えば、図12(b)のBの時点において、前記遊技内容変更画面を表示すると共に遊技内容を変更してもよく、あるいは、図12(b)のCの時点のように、第3図柄が変動開始した時に、前記遊技内容変更画面を表示すると共に遊技内容を変更してもよい。また、このような図柄の変動開始時に限られるものではなく、他に例えば、図12(a)、図12(b)において、変動終了時であるFの時点を除き、第1図柄の停止であるDの時点、あるいは第2図柄の停止であるEの時点において、前記遊技内容変更画面を表示すると共に遊技内容を変更してもよい。
また、表示遊技におけるリーチ態様として、該リーチ態様における所定のタイミングで、前記変更手段3220により、当初の遊技内容を他の遊技内容に変更するように制御してもよい。図13は、表示遊技において図柄の変動が開始した後、リーチ態様の開始から終了までを説明するタイミングチャートである。図13(a)は、第1図柄および第2図柄が停止し、第3図柄が未だ変動している時点におけるリーチ態様の開始を示している。図13(b)は、リーチ態様の開始後、所定時間が経過して第3図柄の変動が停止した時点におけるリーチ態様の終了を示している。
このようなリーチ態様の開始から停止に至るリーチ期間中における任意のタイミングで、前記変更手段3220により、当初の遊技内容を他の遊技内容に変更するように制御してもよい。例えば、リーチ態様の開始時点に前記遊技内容変更画面を表示し、リーチ期間中に遊技内容を変更することで、大当たりとなる可能性があることを遊技者に報知することができる。以上のように、遊技内容の変更を表示状態に応じた所定のタイミングに関連付けることにより、遊技内容の変更の有無や時期を遊技者にある程度予告することになり、表示遊技をより効果的に演出することが可能となる。
次に、遊技機1における具体的な動作の詳細について説明する。
最初に、図14、図15のフローチャートに沿って、前記表示遊技に対応する特別図柄遊技処理について説明する。この図14、図15に示す処理は、前記主基板1100によって実行される。遊技者によって遊技が開始され、図1に示すハンドル5が回転操作されると、遊技球が1つずつ遊技盤2上の遊技領域17に発射される。図14において、始動入賞口21に遊技球が入賞すると(ステップS101;Y)、始動入賞口スイッチ121によって検出され、図5に示す主基板1100に検出信号が出力される。この検出信号に基づき、先ず現在保留している権利の数である保留球数が、所定値(例えば4)以下であるか否かを判断する(ステップS102)。
保留球数が所定値以下でなければ(ステップS102;N)、今回の所定条件の成立による権利を保留せずに放棄するが、保留球数が所定値以下であれば(ステップS102;Y)、権利に係る保留球数のインクリメントを行い(ステップS103)、保留球数に対応する乱数記憶領域を算出する(ステップS104)。そして、大当たり判定用乱数を取得し(ステップS105)、該大当たり判定用乱数を前記乱数記憶領域に記憶する(ステップS106)。さらに、大当たり図柄乱数を取得し(ステップS107)、該大当たり図柄乱数も前記乱数記憶領域に記憶する(ステップS108)。
保留球数データは、主基板1100から演出制御基板1300に送信される(ステップS109)。演出制御基板1300が前記保留球数データを受信すると、特別図柄保留LED420が1つ点灯し、また表示遊技の開始に伴い1つ消灯する。なお、本実施の形態では、特別図柄保留LED420により保留球数を表示するように構成したが、前述したように、可変表示装置310に表示するようにしてもよい。
続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判断する(ステップS110)。後述するが、前記大当たり判定用乱数が所定の大当たり判定値の何れかと一致すれば、大当たりと判定されて大当たりフラグがONにセットされる。大当たりフラグがONであれば(ステップS110;Y)、表示遊技において特別図柄が変動中であるか否かを判断し(ステップS111)、一方、大当たりフラグがONでなければ(ステップS110;N)、そのまま処理を終了する。
前記特別図柄の変動中でなければ(ステップS111;N)、特別図柄のうち停止図柄の表示時間中であるか否かを判断し(ステップS112)、特別図柄の変動中であれば(ステップS111;Y)、図15に示す特別図柄の変動時間が経過したか否かの判断に移行する(ステップS120)。また、停止図柄の表示時間中でなければ(ステップS112;N)、現時点における保留球数の有無を判断し(ステップS113)、停止図柄の表示時間中であれば(ステップS112;Y)、図15に示す停止図柄の表示時間が経過したか否かの判断に移行する(ステップS123)。
前記保留球数の有無の判断(ステップS113)において、保留球数があり「0」でなければ(ステップS113;Y)、高確率状態の発生(確率変動機能作動)中であるか否かを判断し(ステップS114)、保留球数がなく「0」であれば(ステップS113;N)、そのまま処理を終了する。また、確率変動(確変)機能作動中であれば(ステップS114;Y)、高確率状態における高い大当たり確率により大当たり判定を行い(ステップS115)、確率変動機能作動中でなければ(ステップS114;N)、低確率状態における低い大当たり確率により大当たり判定を行う(ステップS116)。その後、図16に示す停止図柄情報設定処理を実行し(ステップS117)、さらに、図17に示す変動開始時処理を実行する(ステップS118)。
続いて、図15に示すように、特別図柄の変動時間が経過したか否かの判断(ステップS120)において、変動時間が経過した場合(ステップS120;Y)、図柄停止コマンドを送信すると共に(ステップS121)、停止図柄の表示時間を設定し(ステップS122)、該停止図柄の表示時間が経過したか否かを判断する(ステップS123)。一方、特別図柄(識別情報)の変動時間が経過していない場合(ステップS120;N)、そのまま処理を終了する。
前記停止図柄の表示時間が経過したか否かの判断(ステップS123)において、停止図柄表示時間が経過した場合(ステップS123;Y)、大当たり判定用乱数が所定の大当たり判定値の何れかと一致するか否か、すなわち大当たりとなるか否かを判断し(ステップS124)、一方、停止図柄表示時間が経過していない場合(ステップS123;N)、そのまま処理を終了する。なお、ステップS124における大当たりの判定は、前記主基板1100によって行われる。
前記大当たりとなるか否かの判断(ステップS124)において、大当たりと判断されなかった場合(ステップS124;N)、続いて、確率変動機能の作動(高確率状態の発生)中であるか否かを判断し(ステップS125)、一方、大当たりと判断された場合(ステップS124;Y)、後述するが大当たりフラグをONにセットする(ステップS133)。
続いて、確率変動機能の作動中であれば(ステップS125;Y)、特別図柄の変動回数が所定回数分だけ終了したか否かを判断し(ステップS131)、ここで、特別図柄の変動回数が所定回数分だけ終了していれば(ステップS131;Y)、確率変動機能の作動を停止し(ステップS132)、終了していなければ(ステップS131;N)、そのまま処理を終了する。
一方、確率変動機能の作動中でなければ(ステップS125;N)、特別図柄変動時間(すなわち表示遊技の変動時間)を短縮する時間短縮機能が作動中であるか否かを判断する(ステップS126)。ここで、時間短縮機能の作動中でなければ(ステップS126;N)、そのまま処理を終了し、時間短縮機能の作動中であれば(ステップS126;Y)、特別図柄が予め設定された回数分だけ変動を終了したか否かを判断する(ステップS127)。
特別図柄が予め設定された回数の変動を終了していない場合(ステップS127;N)、そのまま処理を終了する。一方、特別図柄が予め設定された回数の変動を終了した場合(ステップS127;Y)、特別図柄変動時間(すなわち表示遊技の変動時間)を短縮する時間短縮機能の作動を停止すると共に(ステップS128)、前記普通図柄表示装置140における普通図柄表示の変動時間を短縮する時間短縮機能の作動も停止する(ステップS129)。
さらに、普通図柄表示の時間短縮状態において、普通図柄変動役物である前記始動入賞口21の各可動片を拡状態に開放する時間の延長機能の作動も停止する(ステップS130)。このように本実施の形態では、普通図柄表示における変動時間短縮機能の作動に併せて、普通図柄表示の結果が当たりになった場合に、始動入賞口21の各可動片を拡状態に一時的に作動させる時間も併せて延長(例えば0.5秒→1.7秒)する機能も有している。
また、前述した大当たりとなるか否かの判断(ステップS124)において、大当たりと判断された場合(ステップS124;Y)、大当たりフラグをONにセットして(ステップS133)、確率変動機能の作動(高確率状態の発生)中であるか否かを判断する(ステップS134)。この時、確率変動機能の作動中であれば(ステップS134;Y)、確率変動機能の作動の停止し(ステップS135)、確率変動機能の作動中でなければ(ステップS134;N)、特別図柄変動時間(すなわち表示遊技の変動時間)を短縮する時間短縮機能が作動中であるか否かを判断する(ステップS139)。ここで、時間短縮機能が作動中でなければ(ステップS139;N)、そのまま処理は終了する。
一方、時間短縮機能が作動中であった場合(ステップS139;Y)、前述した確率変動機能の作動の停止(ステップS135)の後に続く処理同様に、特別図柄変動時間(すなわち表示遊技の変動時間)に関する時間短縮機能の作動を停止すると共に(ステップS136)、前記普通図柄表示装置140に関する時間短縮機能の作動も停止する(ステップS137)。さらに、普通図柄表示の時間短縮状態において、始動入賞口21の各可動片を拡状態に開放する時間の延長機能の作動も停止する(ステップS138)。
次に、図16のフローチャートに沿って、停止図柄情報設定処理について説明する。この図16に示す処理は、前記主基板1100によって実行される。本処理では、先ず保留球数に対応する乱数記憶領域を算出して(ステップS140)、大当たり判定用乱数が、特別遊技状態を発生させる大当たりに相当する場合には(ステップS141;Y)、大当たり図柄乱数が、確率変動大当たりを構成する確変大当たり図柄(確変図柄)に相当するか否かを判断する(ステップS142)。一方、大当たり判定用乱数が大当たりに相当しない場合には(ステップS141;N)、外れ表示態様を構成する外れ用停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS145)。
前記大当たり図柄乱数が確変大当たり図柄に相当する場合には(ステップS142;Y)、確変大当たり図柄のうち確変用停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS143)。一方、前記大当たり図柄乱数が確変大当たり図柄に相当しない場合には(ステップS142;N)、非確変大当たり図柄のうち低確率用停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS144)。
次に、図17のフローチャートに沿って、変動開始時処理について説明する。この図17に示す処理は、前記主基板1100により実行される。本処理では、先ず変動パターン乱数を取得する(ステップS150)。ここで先に取得している大当たり判定用乱数が、大当たりに相当していれば(ステップS151;Y)、高確率状態の発生(確率変動機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS152)。確率変動機能作動中であれば(ステップS152;Y)、確率変動機能・時間短縮機能の作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS153)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。
また、確率変動機能作動中でなければ(ステップS152;N)、時間短縮状態の発生(時間短縮機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS154)。ここで、時間短縮機能作動中であれば(ステップS154;Y)、確率変動機能・時間短縮機能の作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS153)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。一方、時間短縮機能作動中でなければ(ステップS154;N)、確率変動機能・時間短縮機能の非作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS155)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。
また、前述した大当たり判定(ステップS151)において、大当たり判定用乱数が大当たりに相当していない場合も(ステップS151;N)、高確率状態の発生(確率変動機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS156)。ここで、確率変動機能作動中であれば(ステップS156;Y)、確率変動機能・時間短縮機能の作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS157)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。
さらに、確率変動機能作動中でなければ(ステップS156;N)、時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS158)。ここで、時間短縮機能作動中であれば(ステップS158;Y)、確率変動機能・時間短縮機能の作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS157)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。一方、時間短縮(時短)機能作動中でなければ(ステップS158;N)、確率変動機能・時間短縮機能の非作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS159)、今回の表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS160)。
以上のように、何れかの変動パターンを決定すると(ステップS160)、続いて、停止図柄に関する変動開始時データを読み出すと共に(ステップS161)、変動パターンに関する変動開始時データを読み出す(ステップS162)。これらのデータ読み出しに伴って、乱数記憶領域に先入れ先出し形式で記憶しているデータを1つずつシフトさせた後(ステップS163)、表示遊技の実行権利に係る保留球数のデクリメントを行う(ステップS164)。続いて、前記変動パターンに対応付けられた変動時間を設定して(ステップS165)、変動開始時データを演出制御基板1300に送信する(ステップS166)。
次に、図18のフローチャートに沿って、特別遊技状態である大当たり遊技処理について説明する。この図18に示す処理は、主基板1100によって実行される。最初に大当たりフラグがONであるか否かの判断(ステップS170)において、大当たりフラグがONであった場合(ステップS170;Y)、続いて、大入賞口24の開放前の時間が経過したか否かを判断する(ステップS171)。なお、大当たりフラグがONでなかった場合(ステップS170;N)、そのまま処理を終了する。
大入賞口24の開放前の時間が経過した場合(ステップS171;Y)、予め定められた大入賞口24の連続作動回数(ラウンド数)に関してインクリメントを行う(ステップS172)。そして、大当たり図柄コマンドを送信し(ステップS173)、また、ラウンド動作コマンドを送信して(ステップS174)、大入賞口24を第1状態に開放する(ステップS175)。
大入賞口24が第1状態に開放中であれば(ステップS176;Y)、所定の開放時間(例えば30秒)が経過するか(ステップS177;Y)、大入賞口24に規定入賞数(例えば10個)の球が入賞すると(ステップS177;N,ステップS178;Y)、大入賞口24を第2状態に閉鎖する指示を出力すると共に(ステップS179)、インターバルコマンドを送信する(ステップS180)。
一方、大入賞口24が第1状態に開放中でなければ(ステップS176;N)、この時、連続作動回数(ラウンド数)が未だ上限値未満であれば(ステップS181;Y)、連続作動回数(ラウンド数)のインクリメントを行う(ステップS182)。そして、大当たり図柄コマンドを送信し(ステップS183)、また、ラウンド動作コマンドを送信して(ステップS184)、大入賞口24を第1状態に開放する(ステップS185)。
前記連続作動回数(ラウンド数)が上限値に達した場合には(ステップS181;N)、エンディングコマンドを送信して(ステップS191)、大当たりフラグをOFFにする(ステップS192)。続いて、大当たり態様が確率変動大当たりであったか否かを判断する(ステップS186)。ここで確率変動大当たりであった場合(ステップS186;Y)、確率変動機能の作動を開始すると共に(ステップS187)、表示遊技に関する時間短縮機能の作動も開始する(ステップS188)。
一方、非確率変動大当たりであった場合(ステップS186;N)、時間短縮機能の作動だけを開始する(ステップS188)。続いて、普通図柄表示に関する時間短縮機能の作動も開始する(ステップS189)。さらに、普通図柄表示の時間短縮状態において、始動入賞口21の各可動片を拡状態に開放する時間の延長機能の作動も併せて開始する(ステップS190)。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機、スロットマシンといった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。
また、前記実施の形態では、表示遊技の遊技内容の種類として3種類用意したが、もちろん、遊技内容の種類は3種類に限定されるものではなく、2種類だけ、あるいは4種類以上用意してもよい。もちろん、遊技内容ないし演出表示も、前述したスロット等の一般的なゲーム内容をモチーフにしたものに限られることはなく、他に例えば、テレビアニメや有名漫画または映画等をモチーフにして構成してもよい。
また、前記3種類の遊技内容の演出表示に関する画像データは、前記演出制御基板1300にある1つの画像データROM1322にそれぞれ区画して記憶する例を説明したが、複数種類の画像データを、それぞれ別々に記憶する記憶手段に相当する画像データROMを設けてもよい。遊技者が設定手段100によって遊技内容を選択設定すると、該設定された遊技内容に対応する画像データが複数の画像データROMの中から選択されて、当該画像データに対応する演出表示に切り換えられる。
このようなROM切り換え方式を使用することにより、前記画像制御IC1320は、複数の画像データROMを区別することなく制御することができる。言い換えるならば、同じアドレス空間で複数の画像データROMの全ての画像データを扱うことができ、画像制御IC1320の制御も同じ制御方法を使用することができる。前記マイクロコンピュータ1301が画像制御IC1320を制御するにあたり、同じ制御方法にも拘わらず画像データのみを変更させることが容易にできることになる。
また、前記実施の形態では、前記設定手段100を押ボタン式の外部入力スイッチとして構成したが、他に例えば、待機画面表示中に遊技者が始動入賞口21等の所定の入賞口へ遊技球を入賞させることで遊技内容を設定可能にしたり、遊技盤2の誘導レール16上の位置であって、ハンドル5を右打ちした状態で遊技球が当たる位置にセンサを設け、そこに遊技球を当てることで遊技内容を設定可能にしたり、あるいは、液晶ユニット311の画面上にタッチセンサを設けて構成することもできる。
さらに、前記設定手段100を遊技者の操作に基づき設定可能な外部入力手段とはせずに、遊技機1内部の制御手段の機能として構成してもよい。この場合の前記遊技内容設定画面は、前記遊技内容変更画面と同様に、遊技者に対して遊技内容の種類や制御による変更結果を一方的に表示する内容となる。
また、前記遊技内容変更画面が出現した場合に、必ず遊技内容を変更しなければいけないものではなく、例えば、ある所定の確率で変更するように制御したり、あるいは、前記遊技内容変更画面の出現確率を予め定めておき、該遊技内容変更画面が出現しなかった場合は、そのまま遊技内容の変更はなく、該遊技内容変更画面が出現した場合には、必ず遊技内容を変更するように制御してもよい。
また、前記実施の形態において、前記遊技内容設定画面は、表示遊技の実行以前に表示されるものであり、表示遊技の実行中の演出とは直接的には関係がないので、前記遊技内容設定画面表示手段3100を、表示制御手段3200から独立させて別に設けたが、表示制御手段3200に含まれる機能(属性)として構成してもよい。また、前記遊技内容変更画面は、表示遊技の実行中における演出の一種であるので、前記遊技内容変更画面表示手段3210を表示制御手段3200に含まれる機能(属性)として設けたが、別の構成として表示制御手段3200から独立させて別に設けるようにしてもよい。
また、表示遊技に関する表示制御として、表示遊技が開始するタイミングを通常より少し遅らせることにより、当該表示遊技において遊技内容が変更される演出が行われることを遊技者に知らせるように設定してもよい。この場合、表示内容が変更されることが前もって判るので遊技者は、その後の演出表示と大当たりの可能性とを期待することができる。
さらに、表示遊技における第1図柄が停止するタイミングを通常より遅らせることにより、当該表示遊技において遊技内容が変更される演出が行われることや、大当たりとなる可能性が高いことを遊技者に知らせるように設定してもよい。また、遊技内容が変更されることをもって、当該表示遊技において大当たりとなる可能性が高いことを遊技者に知らせるように設定してもよい。これらの演出によって、遊技者は大当たりの可能性を期待することができる。
さらにまた、前記実施の形態では、主基板1100に対して、表示遊技の制御やランプ・LEDの点灯制御、それに音声の出力制御を1つの演出制御基板1300によって集中的に行うように構成しているが、他の制御基板の構成として、表示制御基板、ランプ制御基板、音制御基板との3つの制御基板に分けたり、あるいは 表示制御基板、音・ランプ制御基板との2つの制御基板に分けてもよい。