JP2006210638A - パッケージ構造の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路パターン上と封止パターン上のメッキ層の膜厚のバラツキが抑制されるとともに、メッキ層の膜厚の制御が容易なパッケージ構造の製造方法を提供する。
【解決手段】第1基板21および第2基板11の一主面上に、回路パターン12a、22aと封止パターン12b、22bとを形成する工程と、第1基板21上に回路パターン22aを介して半導体チップ23を搭載する工程と、第2基板11上の回路パターン12a上および封止パターン12b上にメッキ層13を形成する工程と、メッキ層13を介して、回路パターン12a、22a間を接合させるとともに、封止パターン12b、22b間を接合させる工程とを有し、メッキ層13を形成する工程において、メッキ層13の膜厚が回路パターン12a上と封止パターン12b上とで略同一となるように、回路パターン12a上のメッキ層幅と封止パターン21b上のメッキ層幅を予め設定するパッケージ構造の製造方法である。
【選択図】図2

Description

本発明はパッケージ構造に関し、特に半導体チップまたは薄膜バルク音響共振子(FBAR:Thin Film Bulk Acoustic Wave Resonator)を封止するためのパッケージ構造に関する。
従来、半導体素子等の素子チップをパッケージ化するには、一般的に樹脂により封止する方法がとられてきたが、樹脂封止によりパッケージ化すると、コストが高くなるだけでなく、小型化およびパッケージの多層化が困難である。そこで、電子回路素子の搭載されたシリコン基板と蓋体となるシリコン基板とを金属により接合させるパッケージ構造が検討されている(例えば、特許文献1参照)。このようなパッケージ構造を採用することで、小型化およびコストダウンが図れるとともに、多積層構造のパッケージ開発が容易になり、プロセスキャパが増えるという利点がある。
特開2004−214469号公報
ここで、半導体チップの搭載された第1基板と蓋体となる第2基板とを金属により接合するパッケージ構造の製造方法の一例について図6を用いて説明する。まず、図6(a)に示すように、蓋体となるシリコン基板(第2基板)11上にレジストを塗布し、通常のリソグラフィ技術により、後工程で導電性の回路パターンおよび封止パターンを形成するためのマスクとなるレジストパターンRを形成する。
次に、図6(b)に示すように、蒸着法により、第2基板11上およびレジストパターンR上に導電層(ベースメタル層)12を成膜する。この導電層12は、チタン(Ti)/金(Au)をこの順に積層してなる。
次いで、図6(c)に示すように、リフトオフにより、レジストパターンR(前記図6(b)参照)を除去することでレジストパターンR上の導電層12を除去し、第2基板11上に回路パターン12aと、回路パターン12aを囲う状態の封止パターン12bを形成する。回路パターン12aの形成幅W1は100μm、封止パターン12bの形成幅W2は50μmであることとする。この回路パターン12aと封止パターン12bとは、後工程で無電解メッキを行う際に、メッキ層を成長させるための下地パターンとなる。
次に、図6(d)に示すように、回路パターン12aと封止パターン12bを覆う状態で、第2基板11上に膜厚12μmの厚膜レジストを塗布した後、回路パターン12a、封止パターン12bの表面全域を露出するように開口したレジストパターンR’を形成する。これにより、レジストパターンR’の開口から露出される回路パターン12aの露出幅W1’は、回路パターン12aの形成幅W1と同一の100μmとなり、封止パターン12bの露出幅W2’は、封止パターン12bの形成幅W2と同一の50μmとなる。
次いで、図7(e)に示すように、無電解メッキ法により、レジストパターンR’が設けられた第2基板11をメッキ液中に浸漬させて、レジストパターンR’の開口から露出した回路パターン12a上および封止パターン12b上にAuからなるメッキ層13を成長させる。
その後、図7(f)に示すように、レジストパターンR’(前記図7(e)参照)を除去することで、第2基板11上に回路パターン12aおよび封止パターン12bを介してメッキ層13がそれぞれ突出した状態となる。
一方、図7(g)に示すように、半導体チップが搭載されるベース側のシリコン基板(第1基板)21上にも、第2基板11と同様の方法により、回路パターン22aと回路パターン22aを囲う状態で封止パターン22bとを形成する。第1基板21上の回路パターン22aは、その中央部に半導体チップ23がフリップチップ接続するための領域が設けられ、その周縁に第2基板11と接合するための接合シロが第2基板11の回路パターン22aと対向する位置に設けられる。第1基板21上の封止パターン22bは、第2基板11と重ねた場合に対向する位置に設けられ、第2基板11上の封止パターン12bと略同一の形状に形成される。次いで、回路パターン22a上に半導体チップ23をフリップチップ接続させて搭載する。次に、第2基板11のメッキ層13の形成面側と、第1基板21の回路パターン22aおよび封止パターン22bの形成面側とを対向させて、アライメントを行う。
次いで、熱圧着により、メッキ層13を介して、半導体チップ23の搭載された第1基板21上の回路パターン22aと第2基板11上の回路パターン12aとを接合させるとともに、第1基板21上の封止パターン22bと第2基板11上の封止パターン12bとを接合させる。これにより、半導体チップ23から第2基板11側へ引き出される電極が形成されるとともに、半導体チップ23が接続された回路パターン22aの周縁が封止された状態となる。
しかし、上述したようなパッケージ構造の製造方法によれば、図7(e)を用いて説明したように、回路パターン12aの露出幅W1’と、封止パターン12bの露出幅W2’の差が大きいと、成膜条件によっては、露出幅W2’が小さい封止パターン12b上にはメッキ層13が成長し難くなる。このため、図8に示すように、回路パターン12a上と封止パターン12b上とでメッキ層13の膜厚に差dが生じてしまう。これにより、メッキ層13を介して、第1基板21上の回路パターン22aと第2基板11上の回路パターン12aとを接合させるとともに、第1基板21上の封止パターン22bと第2基板11上の封止パターン12bとを接合させる工程において、封止パターン12b、22b間が接合できず、半導体チップ23が配置された回路パターン22aの周縁が封止されないことから、封止不良が生じる。また、メッキ層13と封止パターン22bとが接合された場合であっても接合強度が低く、回路パターン12a、22a間の接合と、封止パターン12b、22b間の接合とで、接合強度にバラツキが生じ易く、安定した品質のパッケージ構造が製造し難いという問題がある。
また、ここでの図示は省略するが、封止パターン12bの露出幅W2’よりも回路パターン12aの露出幅W1’が小さい場合には、成膜条件によっては、回路パターン12a上のメッキ層13の膜厚が封止パターン12b上のメッキ層13の膜厚よりも小さくなる。このため、メッキ層13を介して、第1基板21上の回路パターン22aと第2基板11上の回路パターン12aとを接合させるとともに、第1基板21上の封止パターン22bと第2基板11上の封止パターン12bとを接合させる工程において、回路パターン12a、22a間が接合されず、半導体チップ23から第2基板11側に電極を引き出せずに導通不良が生じてしまう。これによっても、安定した品質のパッケージ構造が製造し難いという問題がある。
また、無電解メッキ法によるメッキ層13の膜厚は、メッキ液の温度とメッキ液への浸漬時間等のメッキ処理条件と下地パターンの露出幅により制御されるが、メッキ層13の成膜レートが遅すぎる場合には、図9に示すように、メッキ層13の成膜に長時間要することで、露出幅W1’の広い回路パターン12a上に成長するメッキ層13が横方向にも成長し、レジストパターンR’上で連結してブリッジ状となり、歩留まりを低下させるという問題がある。一方、メッキ層13の成膜レートが早すぎてもメッキ層13の膜厚の制御が困難であるため、作業性が悪くなる。
以上のことから、回路パターン上と封止パターン上とでメッキ層の膜厚のバラツキが抑制されるとともに、メッキ層の膜厚の制御が容易なパッケージ構造の製造方法が要望されていた。
上述したような課題を解決するために、本発明のパッケージ構造の製造方法は、次のような工程を順次行うものである。まず、第1基板および第2基板の一主面上に、回路パターンとこの回路パターンを囲む形状の封止パターンとを形成する工程を行う。次に、第1基板上に、この第1基板上の回路パターンと接続する状態で、素子チップを搭載する工程を行う。次いで、第1基板および第2基板の少なくとも一方における回路パターン上および封止パターン上にメッキ層を形成する工程を行う。続いて、圧着により、メッキ層を介して、素子チップが搭載された第1基板上の回路パターンと第2基板上の回路パターンとを接合させるとともに、第1基板上の封止パターンと第2基板上の封止パターンとを接合させる工程を行う。そして、メッキ層を形成する工程において、メッキ層の膜厚が回路パターン上と封止パターン上とで略同一となるように、回路パターン上のメッキ層幅と封止パターン上のメッキ層幅を、メッキ層を形成する工程に先立って予め設定することを特徴としている。
このようなパッケージ構造の製造方法によれば、メッキ層の膜厚が、回路パターン上と封止パターン上とで略同一となるように、回路パターン上のメッキ層幅と封止パターン上のメッキ層幅を、メッキ層を形成する工程に先立って予め設定することから、回路パターン上と封止パターン上とでメッキ層の膜厚のバラツキが抑制される。これにより、メッキ層を介して第1基板上の回路パターンと第2基板上の回路パターンを接合するとともに、第1基板上の封止パターンと第2基板上の封止パターンを接合する工程において、メッキ層の膜厚のバラツキによる回路パターン間または封止パターン間の接合不良が防止される。このため、回路パターン間の導通不良や封止パターン間の封止不良が防止される。また、メッキ層の膜厚のバラツキによる回路パターン間と封止パターン間の接合強度のバラツキが抑制される。
また、メッキ層を形成する工程において、7時間以下のメッキ処理条件で、上記第1基板および上記第2基板の少なくとも一方をメッキ液中に浸漬させて無電解メッキを行う場合には、浸漬時間が長すぎることによるメッキ層のパターン間での連結が防止される。さらに、60℃以上70℃以下のメッキ処理条件で、上記第1基板および上記第2基板の少なくとも一方をメッキ液中に浸漬させて無電解メッキを行う場合には、メッキ層の成長レートの管理が容易であり、メッキ層の膜厚を制御し易い。
以上説明したように、本発明におけるパッケージ構造の製造方法によれば、回路パターン間の導通不良や封止パターン間の封止不良が防止されるとともに、回路パターン間と封止パターン間の接合強度のバラツキが抑制されることから、回路パターン間と封止パターン間の接合強度の安定したパッケージ構造を製造することができるため、歩留まりを向上させることができる。また、浸漬時間が長すぎることによるメッキ層のパターン間での連結が防止されることによっても、パッケージ構造の歩留まりを向上させることができる。さらに、メッキ層の成長レートの管理が容易であり、メッキ層の膜厚を制御し易いため、作業性が向上し、生産性にも優れている。
本発明の半導体装置の製造方法に係わる実施の形態を、図1、2、4、5の製造工程断面図を用いて説明する。ここでは、半導体チップが搭載された第1基板と蓋体となる第2基板とを金属により接合するパッケージ構造の製造方法の一例について説明する。なお、背景技術で説明したものと同様の構成には、同一の番号を付して説明する。
まず、図1(a)に示すように、蓋体となるシリコン基板(第2基板)11上に2μm〜3μmの膜厚のレジスト(THB−S2(JSR製))を塗布し、通常のリソグラフィ技術により、後工程で導電性の回路パターンおよび封止パターンを形成するためのマスクとなるレジストパターンRを形成する。なお、ここでの図示は省略するが、第2基板11の内部には、後工程で形成する回路パターンから回路パターンの形成面側とは反対側に配線を引き出すためのヴィアが設けられていることとする。
次に、図1(b)に示すように、例えば蒸着法により、第2基板11上およびレジストパターンR上に導電層(ベースメタル層)12を成膜する。この導電層12は、例えばTi/Auをこの順に積層してなり、0.75μmの膜厚で形成されることとする。
次いで、図1(c)の断面図に示すように、リフトオフにより、レジストパターンR(前記図1(b)参照)を除去して、レジストパターンR上の導電層12(前記図1(b)参照)を除去する。これにより、図1(c)の平面図に示すように、第2基板11の中央部に設けられる回路パターン12aと、回路パターン12aを囲う状態の封止パターン12bが形成される。なお、上記断面図は平面図のA−A’断面を示す。この回路パターン12aおよび封止パターン12bは、後工程で無電解メッキを行う際に、メッキ層を成長させるための下地パターンとなる。ここで、回路パターン12aは、例えば部分的に寸断された略額縁状に設けられ、封止パターン12bは、例えば回路パターン12aよりも一回り大きい額縁状に設けられることとする。
また、回路パターン12aの形成幅W1と封止パターン12bの形成幅W2は、それぞれ100μmと同一幅に設定することとする。ここで、形成幅W1、W2とは形成されたパターンの狭い方のパターン幅を指すこととする。
なお、本実施形態では、リフトオフにより回路パターン12aと封止パターン12bとを形成することとするが、本発明はこれに限定されず、第2基板11上に導電層12を形成した後、導電層12上にレジストを塗布し、通常のリソグラフィ技術により導電層12をパターンニングして回路パターン12aと封止パターン12bとを形成してもよい。
また、本実施形態では、回路パターン12aが部分的に寸断された略額縁状に設けられることとするが、特に形状は限定されるものではない。また、封止パターン12bは額縁状であることとするが、額縁状に限定されるものではなく、矩形状の第2基板11の4辺にそって、帯状に設けられていてもよく、4隅のみに設けられていてもよい。
上述したように、回路パターン12aおよび封止パターン12bを形成した後、図2(d)に示すように、回路パターン12aおよび封止パターン12bを覆う状態で、第2基板11上に例えば12μmの膜厚の厚膜レジスト(THB−124N(JSR製))を塗布する。その後、通常のリソグラフィ処理により、上記回路パターン12aの表面全域および封止パターン12bの表面全域を露出するように開口させたレジストパターンR’を形成する。ここで、レジストパターンR’の開口から露出される回路パターン12aの露出幅W1’と、封止パターン12bの露出幅W2’はそれぞれ100μmであり、回路パターン12aの形成幅W1および封止パターン12bの形成幅W2と同一であることとする。なお、ここで、露出幅W1’、W2’とは露出されたパターンの狭い方のパターン幅を指すこととする。
ここで、本発明では、後工程で形成する回路パターン12a上のメッキ層および封止パターン12b上のメッキ層の高さが略同一となるように、メッキ層幅を調整する。ここでは、上記レジストパターンR’が設けられた状態で露出された回路パターン12a上および封止パターン12b上にメッキ層を形成するため、上記メッキ層幅は、レジストパターンR’の開口から露出される回路パターン12aの露出幅W1’と封止パターン12bの露出幅W2’により規定される。ここでは、後工程で形成するメッキ層の高さを同一にするため、回路パターン12aの露出幅W1’と封止パターン12bの露出幅W2’を略同一に設定する。これにより、回路パターン12a上に形成されるメッキ層幅と封止パターン12b上に形成されるメッキ層幅とが略同一となることから、メッキ処理条件によらず、メッキ層の高さが略同一となるように形成される。
なお、ここでは、回路パターン12aの露出幅W1’と封止パターン12bの露出幅W2’を回路パターン12aの形成幅W1と封止パターンの形成幅W2と同一に形成することとするが、上記形成幅W1、W2は調整せずに、レジストパターンR’の開口幅により、回路パターン12aの露出幅W1’と封止パターン12bの露出幅W2’のみを調整することで、メッキ層幅を規定してもよい。
次いで、図2(e)に示すように、無電解メッキ法により例えばAuメッキ液が充填されたメッキ液槽に、レジストパターンR’が設けられた状態の第2基板11を浸漬することで、回路パターン12a、封止パターン12b上にAuからなるメッキ層13を成長させる。ここでは、3μm〜4μmのメッキ層13を形成することを目標として行い、Auメッキ液(例えばNEケミキャット製スーパーメックス#850)が充填されたメッキ液槽をメッキ液の液温が60℃となるように温度調整し、第2基板11を例えば6.5時間浸漬させることとする。これにより、回路パターン12a上および封止パターン12b上にメッキ層13が略同一の膜厚(約3.3μm)でそれぞれ形成される。
ここで、無電解メッキ法によりメッキ層13を形成する際のメッキ液の温度と浸漬時間を変化させた場合における、回路パターン12aまたは封止パターン12b(ここでは、下地パターンとする)の露出幅によるメッキ層13の成膜膜厚の変化を図3のグラフに示す。このグラフに示すメッキ層13の膜厚は、接触型測定器(KLA Tencor製α−step200)を用い、測定針により第2基板11の表面をゼロ点として、メッキ層13(前記図2(e)参照)の頂点までの高さを測定し、下地パターンの膜厚(0.75μm)を差し引いた値を示すものとする。
このグラフに示すように、メッキ液への浸漬時間は、9時間(B)、10時間(C)と長くなると、下地パターンの露出幅の大きさの違いによる影響が顕著に出易い傾向にあり、下地パターンの露出幅が100μmと400μmとでメッキ層13(前記図2(e)参照)の膜厚に0.3μm以上の差が生じる。また、長時間浸漬させることで、メッキ層13がレジストパターンR’(前記図2(e)参照)上で連結し易い。
一方、浸漬時間が7時間以下(A、D)の場合には、下地パターンの露出幅が75μm以上であれば、下地パターンの露出幅が100μmと400μmとでメッキ層13の膜厚の差は0.05μm以下である。この場合には、下地パターンの露出幅が異なっていても、略同一の高さのメッキ層13が得られる。
以上のことから、メッキ液への浸漬時間は、下地パターンの露出幅によるメッキ層13の高さのバラツキの少ない7時間以下であることが好ましい。なお、浸漬時間の下限はメッキ層13の成膜膜厚により規定され、形成するメッキ層13の膜厚が3μm〜4μmである場合には、浸漬時間を6時間以上7時間以下とすることが好ましい。
また、メッキ液の温度は、レジストパターンR’の劣化を防ぐため、80℃以上の温度をかけることはできず、55℃より低いとメッキ層13の成長レートが著しく遅くなり、メッキ液中に長時間浸漬させることにより、メッキ層13がレジストパターンR上で連結してブリッジ状となる。このため、メッキ液の温度を、管理可能な成膜レートの範囲である60℃以上70℃以下とすることが好ましい。また、メッキ液の温度を60℃以上65℃以下とすれば、メッキ層13の成膜レートが穏やかであり、さらに管理が容易になるため、好ましい。
なお、本実施形態では、回路パターン12a(前記図2(e)参照)上のメッキ層幅と封止パターン12b(前記図2(e)参照)上のメッキ層幅を略同一に設定する例について説明するが、回路パターン12a上と封止パターン12b上とでメッキ層13の膜厚が略同一となるような範囲に各メッキ層幅を設定すれば、各メッキ層幅を略同一に設定しなくてもよい。
具体的には、上述したように、メッキ液への浸漬時間が7時間以下のメッキ処理条件で無電解メッキを行い、下地パターンの露出幅を75μm以上に設定する場合には、下地パターンの露出幅が異なっていてもメッキ層13の膜厚は略同一に形成される。この場合には、回路パターン12aの露出幅W1’(前記図2(d)参照)と封止パターン12bの露出幅W2’(前記図2(d)参照)とが異なっていてもよく、それぞれに異なる理由により必要とされるメッキ層幅を個別に設定できる。ただし、パッケージ構造の小型化を測るために、回路パターン12bの露出幅W1’および封止パターン12bの露出幅W1’は、接合強度が十分に得られる範囲で狭い方が好ましいことから、回路パターン12bの露出幅W1’および封止パターン12bの露出幅W2’の範囲は75μm以上125μm以下であることが好ましい。
上述したように、回路パターン12a上および封止パターン12b上にメッキ層13を形成した後、図4(f)に示すように、レジストパターンR’(前記図2(e)参照)をアッシング除去する。これにより、第2基板11上に回路パターン12aおよび封止パターン12bを介して、略同一の膜厚のメッキ層13がそれぞれ突出した状態となる。
一方、図4(g)に示すように、第1基板21上にも、第2基板11と同様の方法により、回路パターン22aと回路パターン22aを囲う状態で封止パターン22bとを形成する。第1基板21上の回路パターン22aは、その中央部に半導体チップ23がフリップチップ接続するための領域が設けられ、その周縁には、第2基板11と接合するための接合シロが第2基板11の回路パターン22aと対向する位置に設けられることとする。また、第1基板21上の封止パターン22bは、第2基板11と重ねた場合に対向する位置に設けられ、第2基板11上の封止パターン12bと略同一の形状に形成される。次いで、回路パターン22a上に半導体チップ23をフリップチップ接続して搭載する。次に、第2基板11のメッキ層13の形成面側と、第1基板21の回路パターン22aおよび封止パターン22bの形成面側とを対向させて、画像によるパターン認識法によりアライメントを行う。
次いで、図4(h)に示すように、熱圧着により、メッキ層13を介して、第1基板21上の回路パターン22aと第2基板11上の回路パターン12aとを接合させるとともに、第1基板21上の封止パターン22bと第2基板11上の封止パターン12bとを接合させる。これにより、半導体チップ23から第2基板11側へ引き出される電極が形成されるとともに、電子回路素子23が接続された回路パターン22aの周縁が封止された状態となる。
この後の工程は、通常の金属接合のパッケージ構造と同様に行う。すなわち、パケージ構造の薄型化を図るために、図5(i)に示すように、バックグラインド法により、第1基板21と第2基板11の接合面の裏面側を、所定の膜厚まで研削する。次いで、図5(j)に示すように、ダイシングブレードDにより、ウエハレベルで接合された第1基板21と第2基板11とを個片化する。これにより、個片化された第1基板21と第2基板11の周縁部がメッキ層13と封止パターン12b、22bにより封止された状態のパッケージ構造が得られる。
このようなパッケージ構造の製造方法によれば、設定されたメッキ処理条件で得られるメッキ層13の膜厚が、回路パターン12a上と封止パターン12b上とで略同一となるように、回路パターン12a上のメッキ層幅と封止パターン12b上のメッキ層幅を設定する。これにより、回路パターン12a上と封止パターン12b上とでメッキ層13の膜厚のバラツキが抑制される。このため、メッキ層13を介して第1基板21上の回路パターン22aと第2基板11上の回路パターン12aを接合するとともに、第1基板21上の封止パターン22bと第2基板11上の封止パターン12bを接合する工程において、メッキ層13の膜厚のバラツキによる回路パターン12a、22a間または封止パターン12b、22b間の接合不良が防止される。よって、回路パターン12a、22a間の導通不良や封止パターン12b、22b間の封止不良が防止されるとともに、メッキ層13の膜厚のバラツキによる回路パターン12a、22a間と封止パターン12b、22b間の接合強度のバラツキが抑制される。したがって、回路パターン12a、22a間と封止パターン12b、22b間の接合強度の安定したパッケージ構造を製造することができるため、歩留まりを向上させることができる。
また、60℃に温度調整されたメッキ液中に第2基板11を6.5時間で浸漬させる条件で無電解メッキを行うことから、浸漬時間が長すぎることによるメッキ層13のパターン間での連結が防止されることによっても、パッケージ構造の歩留まりを向上させることができる。さらに、メッキ層13の成長レートの管理が容易であるため、作業性が向上し、生産性にも優れている。
なお、上述した実施形態では、蓋体となる第2基板11上の回路パターン12a上および封止パターン12b上にメッキ層13を形成する例について説明したが、本発明は、これに限定されず、半導体チップ23が搭載される第1基板21上の回路パターン22a上および封止パターン22b上にメッキ層13を形成してもよい。この場合には、回路パターン22a上および封止パターン22b上を覆う状態で、第1基板21上に厚膜レジストを塗布し、回路パターン22aの表面および封止パターン22bの表面を露出させた状態のレジストパターンR’を形成する。そして、レジストパターンR’の開口から露出される回路パターン22aの露出幅および封止パターン22bの露出幅により、メッキ層13の幅を調整することとする。この場合、回路パターン22a上にフリップチップ接続される半導体チップ23は、メッキ層13の形成前に接続してよく、メッキ層13の形成後に接続してもよい。さらに、第1基板21と第2基板11の両方の回路パターン12a、22a上および封止パターン12b、22b上にメッキ層13を形成する場合であっても、本発明は適用可能である。
また、上述した実施形態では、半導体チップ23をパッケージ化する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、第1基板21上に搭載されたFBAR等のマイクロマシンの素子チップを封止する際にも好適に用いることができる。
なお、上述した実施形態では、メッキ層13がAuであり、メッキ層13と接合する回路パターン22aおよび封止パターン22bの表面もAuであるAu−Au接合の例について説明したが、メッキ層13はAuに限定されるものではなく、錫(Sn)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)であってもよい。また導電層22の表面層を構成する金属材料もメッキ層13の材質に合わせて適宜変更されるものとする。ただし、メッキ層13がAuである場合には、メッキ層13の硬度が高く、パッケージ構造の機械的強度が高くなることから、特にFBAR等を封止する場合等、中空構造を必要とする場合に好適に用いることができる。
本発明のパッケージ構造の製造方法に係る実施の形態を説明するための製造工程断面図(その1)である。 本発明のパッケージ構造の製造方法に係る実施の形態を説明するための製造工程断面図(その2)である。 無電解メッキ法の成膜条件を変えた場合の下地パターンの露出幅によるメッキ層の成膜膜厚の変化を示すグラフである。 本発明のパッケージ構造の製造方法に係る実施の形態を説明するための製造工程断面図(その3)である。 本発明のパッケージ構造の製造方法に係る実施の形態を説明するための製造工程断面図(その4)である。 従来のパッケージ構造の製造方法を説明するための製造工程断面図(その1)である。 従来のパッケージ構造の製造方法および課題を説明するための製造工程断面図(その2)である。 従来のパッケージ構造の製造方法の課題を説明するための断面図である(その1)。 従来のパッケージ構造の製造方法の課題を説明するための断面図である(その2)。
符号の説明
11…第2基板、12a,22a…回路パターン、12b、22b…封止パターン、13…メッキ層、21…第1基板、23…半導体チップ、W1’,W2’…露出幅

Claims (7)

  1. 第1基板および第2基板の一主面上に、回路パターンと当該回路パターンを囲む形状の封止パターンとを形成する工程と、
    前記第1基板上に、当該第1基板上の前記回路パターンと接続する状態で、素子チップを搭載する工程と、
    前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方における前記回路パターン上および前記封止パターン上に、メッキ層を形成する工程と、
    圧着により、前記メッキ層を介して、前記素子チップが搭載された前記第1基板上の前記回路パターンと前記第2基板上の前記回路パターンとを接合させるとともに、前記第1基板上の前記封止パターンと前記第2基板上の前記封止パターンとを接合させる工程とを備えたパッケージ構造の製造方法であって、
    前記メッキ層を形成する工程において、形成される当該メッキ層の膜厚が、前記回路パターン上と前記封止パターン上とで略同一となるように、当該回路パターン上のメッキ層幅と当該封止パターン上のメッキ層幅を、当該メッキ層を形成する工程に先立って予め設定する
    ことを特徴とするパッケージ構造の製造方法。
  2. 前記各メッキ層幅を、前記封止パターンの露出幅および前記回路パターンの露出幅により設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
  3. 前記メッキ層を形成する工程の前に、当該メッキ層を形成する工程でのメッキ処理条件による前記メッキ層幅と前記メッキ層の膜厚との関係をデータ採取しておき、このデータに基づいて、前記メッキ層の膜厚が前記回路パターン上と前記封止パターン上とで略同一となる範囲で前記各メッキ層幅をそれぞれ設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
  4. 前記各メッキ層幅を略同一に設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
  5. 前記メッキ層を形成する工程では、
    7時間以下のメッキ処理条件で、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方をメッキ液中に浸漬させて無電解メッキを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
  6. 前記メッキ層を形成する工程では、
    60℃以上70℃以下のメッキ処理条件で、前記第1基板および前記第2基板の少なくとも一方をメッキ液中に浸漬させて無電解メッキを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
  7. 前記メッキ層が金で形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構造の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09260430A (ja) * 1996-03-21 1997-10-03 Nitto Denko Corp プローブの製造方法およびそれに用いられる回路基板
JP2004214469A (ja) * 2003-01-07 2004-07-29 Hitachi Ltd 電子デバイスおよびその製造方法

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