JP2006210407A - 投影光学系の検査装置、及び投影光学系の製造方法 - Google Patents

投影光学系の検査装置、及び投影光学系の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】液浸露光に用いる投影光学系の光学性能の劣化を防止して精度良く検査できる検査装置を提供する。
【解決手段】検査装置は、投影光学系PLの像面側に第1液体LQを供給して検査を行う検査部ST1と、検査後の投影光学系PLのうち第1液体LQに接触した液体接触面に第2液体LQ’を接触させる処理部ST2とを備えている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、液浸露光に用いる投影光学系の検査装置、及び投影光学系の製造方法に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイス等のマイクロデバイスの製造工程の一つであるフォトリソグラフィ工程では、マスク上に形成されたパターンを投影光学系を介して感光性の基板上に投影露光する露光装置が用いられる。マスクのパターンを基板上に精確に投影するために、投影光学系には優れた光学性能が要求されるため、従来より、投影光学系の光学性能を検査装置を使って検査することが行われている。下記特許文献1、2には、投影光学系の光学性能を検査する技術の一例が開示されている。
特開2002−296005号公報 特開平10−160582号公報
ところで、近時においては、露光装置の更なる高解像度化の要求に応えるために、投影光学系と基板との間の露光光の光路空間を液体で満たす液浸法を適用した液浸露光装置が案出されている。そのため、この液浸露光に用いられる投影光学系の光学性能を精度良く検査(測定)できる検査装置の案出が望まれている。液浸露光に用いられる投影光学系の光学性能を検査するとき、投影光学系の像面側の光路空間を液体で満たすことが考えられるが、検査後、投影光学系に液体が残留し、その残留した液体が気化すると、投影光学系に液体の付着跡(所謂ウォーターマーク)が形成される可能性がある。ウォーターマークが形成されると、製造される投影光学系の光学性能が劣化する虞がある。そのため、ウォーターマークの発生を抑制することが重要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、液浸露光に用いる投影光学系の光学性能の劣化を防止して精度良く検査できる検査装置を提供することを目的とする。また、製造中における光学性能の劣化を防止できる液浸露光に用いる投影光学系の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、液浸露光に用いる投影光学系(PL)の光学性能を検査する検査装置において、投影光学系(PL)の像面側に第1液体(LQ)を供給して検査を行う検査部(ST1)と、検査後の投影光学系(PL)のうち第1液体(LQ)に接触した液体接触面に第2液体(LQ’)を接触させる処理部(ST2)とを備えた検査装置(INS)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、検査後の投影光学系のうち第1液体に接触した液体接触面に第2液体を接触させることで、投影光学系に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明の第2の態様に従えば、上記態様の検査装置(INS)を用いる投影光学系の製造方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止された検査装置を使って投影光学系を製造することができる。
本発明の第3の態様に従えば、液浸露光に用いる投影光学系(PL)の製造方法であって、投影光学系(PL)の像面側の端面(T1)を液体(LQ)に接触させた状態で投影光学系(PL)と液体(LQ)とを介して測定光を光電検出して、投影光学系(PL)の光学性能を検査し、該検査の終了後、液体(LQ)と接触した投影光学系(PL)の像面側の端面(T1)に乾燥防止部材(220)を貼付する投影光学系(PL)の製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、検査の終了後、液体と接触した投影光学系の像面側の端面に乾燥防止部材を貼付することで、投影光学系に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明の第4の態様に従えば、液浸露光に用いる投影光学系(PL)の製造方法であって、投影光学系(PL)の像面側の端面(T1)を第1液体(LQ)に接触させた状態で投影光学系(PL)と第1液体(LQ)とを介して測定光を光電検出して、投影光学系(PL)の光学性能を検査し、該検査の終了後、投影光学系(PL)の像面側に第2液体(LQ’)を収容可能な容器(170)を取り付け、投影光学系(PL)の端面(T1)に第2液体(LQ’)を接触させることによって投影光学系(PL)の端面(T1)の乾燥を防止する投影光学系(PL)の製造方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、検査の終了後、容器に収容された第2液体を投影光学系の像面側の端面に接触させることで、投影光学系に液体の付着跡(ウォーターマーク)が形成される不都合を防止できる。
本発明によれば、製造中における投影光学系の光学性能の劣化を防止できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお以下の説明においては、図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。また、XY平面は水平面と平行であり、Z軸は鉛直方向に沿った軸とする。
<第1実施形態>
本実施形態の検査装置INSは、投影光学系PLの像面側に液体LQを供給して、投影光学系PLの光学性能を検査する検査部ST1と、検査後の投影光学系PLのうち液体LQに接触した液体接触面に対して所定の処理を行う処理部ST2とを有している。まず、図1を参照しながら検査部ST1について説明する。図1は第1実施形態に係る検査装置INSの検査部ST1を示す概略構成図である。
図1において、検査装置INSの検査部ST1は、液浸露光に用いる投影光学系PLの光学性能を検査するものであって、光源1と、干渉計部2と、干渉計部2を保持して移動可能な第1ステージ3と、検査対象である投影光学系PLの像面側に設けられた反射球面8Sと、反射球面8Sを保持して移動可能な第2ステージ9とを備えている。検査部ST1及び処理部ST2を含む検査装置INS全体の動作は制御装置CONTにより統括制御される。また、検査部ST1は、床面F上に防振ユニット100を介して支持されたメインコラム101と、メインコラム101上に固定された支持フレーム102とを備えている。メインコラム101には、内側に向けて突出する第1段部103と、第1段部103よりも更に内側に向けて突出する第2段部105とが設けられている。第2段部105は第1段部103よりも下側(−Z側)に設けられている。
また、検査部ST1は、投影光学系PLと反射球面8Sとの間の空間を液体LQで満たすための液浸機構LFを備えている。液浸機構LFは、投影光学系PLの像面側に設けられ、液体LQを保持可能な周壁部71を有する液体保持部材70と、液体保持部材70に設けられた供給口52を介して投影光学系PLと反射球面8Sとの間に液体LQを供給するための液体供給機構50と、液体保持部材70に設けられた回収口62を介して液体LQを回収するための液体回収機構60とを備えている。本実施形態においては、液体LQとして純水を用いる。
光源1は、所定形状の断面を有する光束を射出する光源であり、例えばArFエキシマレーザ光源(波長193nm)である。液体LQとして用いられる純水はArFエキシマレーザ光を透過可能である。光源1から射出される光束は干渉計部2に供給される。干渉計部2は、光源1から供給される光束から参照光と測定光とを生成し、測定光を検査対象としての投影光学系PLに供給するとともに、投影光学系PLを通過した測定光と参照光とを干渉させて得られる干渉光の干渉縞を検出する。干渉計部2は、干渉縞の検出結果を制御装置CONTに出力する。制御装置CONTは、干渉計部2から出力された検出結果(干渉縞そのもの)を不図示の表示装置に表示し、又は検出結果を解析して投影光学系PLにおいて生ずる波面収差を数値的に求めて、得られた数値を表示装置に表示する。
第1ステージ3は、第1定盤3Bの上面(ガイド面)に対して非接触支持されており、第1定盤3B上で、干渉計部2を保持して移動可能である。なお、第1ステージ3及び第1定盤3Bの中央部には測定光を通過させる開口部がそれぞれ形成されている。第1定盤3Bは、支持フレーム102の上部に支持されている。第1ステージ3は、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含む第1駆動装置3Dの駆動により、干渉計部2を保持した状態で、第1定盤3B上において、XY平面内において移動可能である。更に、第1ステージ3は、Z軸方向、θX、θY、及びθZ方向にも移動可能に構成されている。したがって、第1ステージ3に保持された干渉計部2は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。
第1ステージ3には、干渉計用反射面を有する移動鏡4A、4Bが設けられている。また、移動鏡4Aの反射面に対応してレーザ干渉計5が設けられており、移動鏡4Bの反射面に対応してレーザ干渉計6が設けられている。本実施形態においては、移動鏡4A、4Bは、第1ステージ3の上部に設けられている。また、レーザ干渉計5は、移動鏡4Aの反射面と対向するように、支持フレーム102上の支持部材104に支持されており、レーザ干渉計6は、第1ステージ3の上方において、移動鏡4Bの反射面と対向するように、不図示の支持部材に支持されている。
図1では図示を簡略化しているが、移動鏡4AはX軸に垂直な反射面を有する移動鏡及びY軸に垂直な反射面を有する移動鏡から構成されている。また、レーザ干渉計5は、Y軸に沿って移動鏡4Aの反射面にレーザ光を照射する2個のY軸用のレーザ干渉計及びX軸に沿って移動鏡4Aの反射面にレーザ光を照射するX軸用のレーザ干渉計より構成され、Y軸用の1個のレーザ干渉計及びX軸用の1個のレーザ干渉計により第1ステージ3のX軸方向及びY軸方向の位置が検出される。また、Y軸用の2個のレーザ干渉計の検出値の差により、第1ステージ3のθZ方向の回転角が検出される。
移動鏡4BはZ軸に垂直な反射面を有している。レーザ干渉計6は、移動鏡4Bの反射面にレーザ光を照射し、その反射光を検出することによって、第1ステージ3のZ軸方向の位置及び姿勢を検出する。図1においては、レーザ干渉計6及び移動鏡4Bを1つのみ図示しているが、実際にはそれぞれ3つ設けられており、レーザ干渉計6は、第1ステージ3のZ軸方向の位置及び傾き(θX方向及びθY方向の回転角)を検出する。
このように、レーザ干渉計5、6は、第1ステージ3に設けられた移動鏡4A、4Bの反射面と協働して第1ステージ3のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向の位置を検出する。レーザ干渉計5、6の検出結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計5、6の検出結果に基づいて、第1駆動装置3Dを駆動し、第1ステージ3に保持されている干渉計部2の位置及び姿勢を制御する。
干渉計部2の−Z方向には、検査対象としての投影光学系PLが配置され、干渉計部2で生成された測定光が投影光学系PLに供給される。投影光学系PLを構成する複数の光学素子は鏡筒PKに保持されており、鏡筒PKの外周にはフランジPFが設けられている。メインコラム101の第1段部103上には、投影光学系PLのフランジ部PFを支持するための支持機構80が設けられている。支持機構80は、第1部材81と、第1部材81の下面に対して上下動可能な第2部材82とを備えている。投影光学系PLのフランジ部PFは支持機構80の第1部材81に支持されており、第1部材81は第1段部103に載るようになっている。投影光学系PLはフランジPF及び支持機構80を介してメインコラム101の第1段部103に支持されている。また、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1は鏡筒PKより露出している。
投影光学系PLのフランジ部PFの上面、及び第1段部103の上面には、干渉計用反射面41A、41Bが設けられている。また、反射面41A、41Bに対応してレーザ干渉計40が設けられている。レーザ干渉計40は、フランジ部PF及び第1段部103の上方において、反射面41A、41Bと対向するように、不図示の支持部材に支持されている。
反射面41A、41BはZ軸に垂直な反射面である。レーザ干渉計40は、反射面41A、41Bのそれぞれにレーザ光を照射し、その反射光を検出することによって、第1段部103と投影光学系PLのフランジ部PFとのZ軸方向の相対的な位置及び姿勢を検出する。レーザ干渉計40、及び反射面41A、41Bは、それぞれ3つずつ設けられており、レーザ干渉計40は、第1段部103に対する投影光学系PLのフランジ部PFのZ軸方向の位置及び傾き(θX方向及びθY方向の回転角)を検出する。
投影光学系PLの像面側に設けられた反射球面8Sは、投影光学系PL及び液体LQを通過した測定光を反射して再度投影光学系PLに導くためのものであり、投影光学系PLに向かって凸状の球面である。
第2ステージ9は、第2定盤9Bの上面(ガイド面)に対して非接触支持されており、第2定盤9B上で、反射球面8Sを保持して移動可能である。第2定盤9Bは、メインコラム101の下部に設けられた下側段部106に支持されている。第2ステージ9は、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含む第2駆動装置9Dの駆動により、反射球面8Sを保持した状態で、第2定盤9B上において、XY平面内において移動可能である。更に、第2ステージ9は、Z軸方向、θX、θY、及びθZ方向にも移動可能に構成されている。したがって、第2ステージ9に保持された反射球面8Sは、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。このように、第2駆動装置9Dは、投影光学系PLと反射球面8Sとを相対的に移動可能である。
第2ステージ9には、干渉計用反射面を有する移動鏡10A、10Bが設けられている。また、移動鏡10Aの反射面に対応してレーザ干渉計11が設けられており、移動鏡10Bの反射面に対応してレーザ干渉計12が設けられている。本実施形態においては、移動鏡10Aは、第2ステージ9の側部に設けられており、移動鏡10Bは第2ステージ9の下部に設けられている。また、レーザ干渉計11は、移動鏡10Aの反射面と対向するように、メインコラム9の一部に支持されており、レーザ干渉計12は、第2定盤9Bの下方において、移動鏡10Bの反射面と対向するように、メインコラム9の一部に支持されている。なお、第2定盤9Bの一部には、レーザ干渉計12の検出光を通過させるための開口部K3が形成されている。
図1では図示を簡略化しているが、移動鏡10AはX軸に垂直な反射面を有する移動鏡及びY軸に垂直な反射面を有する移動鏡から構成されている。また、レーザ干渉計11は、Y軸に沿って移動鏡10Aの反射面にレーザ光を照射する2個のY軸用のレーザ干渉計及びX軸に沿って移動鏡10Aの反射面にレーザ光を照射するX軸用のレーザ干渉計より構成され、Y軸用の1個のレーザ干渉計及びX軸用の1個のレーザ干渉計により第2ステージ9のX軸方向及びY軸方向の位置が検出される。また、Y軸用の2個のレーザ干渉計の検出値の差により、第2ステージ9のθZ方向の回転角が検出される。
移動鏡10BはZ軸に垂直な反射面を有している。レーザ干渉計12は、移動鏡10Bの反射面にレーザ光を照射し、その反射光を検出することによって、第2ステージ9のZ軸方向の位置及び姿勢を検出する。図1においては、レーザ干渉計12及び移動鏡10Bを1つのみ図示しているが、実際にはそれぞれ3つ設けられており、レーザ干渉計12は、第2ステージ9のZ軸方向の位置及び傾き(θX方向及びθY方向の回転角)を検出する。
このように、レーザ干渉計11、12は、第2ステージ9に設けられた移動鏡10A、10Bの反射面と協働して第2ステージ9のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向の位置を検出する。レーザ干渉計11、12の検出結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計11、12の検出結果に基づいて、第2駆動装置9Dを駆動し、第2ステージ9に保持されている反射球面の位置及び姿勢を制御する。
液浸機構LFの液体供給機構50は、投影光学系PLの第1光学素子LS1と反射球面8Sとの間の空間に液体LQを供給するためのものであって、液体LQを供給可能な液体供給装置51と、液体供給装置51にその一端部を接続する供給管53とを備えている。供給管53の他端部は液体保持部材70に接続されている。液体供給装置51は、液体LQを収容するタンク、加圧ポンプ、液体LQの温度を調整する温調装置、液体LQ中の気体成分を低減する脱気装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えている。液体供給機構50の動作は制御装置CONTにより制御される。
液浸機構LFの液体回収機構60は、液体供給機構50で供給された液体LQを回収するためのものであって、液体LQを回収可能な液体回収装置61と、液体回収装置61にその一端部を接続する回収管63とを備えている。回収管63の他端部は液体保持部材70に接続されている。液体回収装置61は、例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。液体回収機構60の動作は制御装置CONTにより制御される。
図2は干渉計部2を示す概略構成図である。図2において、干渉計部2は、レンズ21と、コリメートレンズ22と、折り曲げミラー23と、ビームスプリッタ24と、折り曲げミラー25、26と、基準レンズ27と、リレーレンズ28、29と、光電検出器(センサ)30とを備えている。
レンズ21は、光源1から供給される光束を一度集光し、コリメートレンズ22はレンズ21で集光された光束を平行光束に変換する。折り曲げミラー23は、コリメートレンズ22を通過して−Y方向に進む光束を+Z方向に偏向する。ビームスプリッタ24は、折り曲げミラー23で偏向されて+Z方向に進む光束を透過させるとともに、折り曲げミラー25から−Z方向に進む光束を+Y方向に反射する。折り曲げミラー25はビームスプリッタ24を透過して+Z方向に進む光束を−Y方向に偏向し、折り曲げミラー26は折り曲げミラー25で偏向されて−Y方向に進む光束を−Z方向に偏向する。
基準レンズ27は+Z方向に凸となるよう配置されたメニスカスレンズであり、参照光及び測定光を生成するために設けられる。この基準レンズ27は、投影光学系PL側の面が球面に設定された基準面27aであり、折り曲げミラー26で偏向されて−Z方向に進む光束は基準面27aに対して垂直に入射する。基準面27aを透過した光束は測定光として用いられ、基準面27aで反射された光束は参照光として用いられる。制御装置CONTは、基準レンズ27の焦点が投影光学系PLの物体面OPに配置されるように、レーザ干渉計6の検出結果をモニタしつつ、第1駆動装置3Dを介して第1ステージ3のZ軸方向の位置を制御する。
リレーレンズ28、29は、折り曲げミラー26、25を順に介してビームスプリッタ24で反射された光束(参照光と測定光との干渉光)をリレーするレンズである。干渉計部2に設けられたレンズ21、コリメートレンズ22、基準レンズ27、及びリレーレンズ28、29は投影光学系PLが備える光学素子と同様に合成石英又は蛍石等の硝材を用いて形成されている。
センサ30は、干渉光を検出するものであり、例えば二次元CCD(Charge Coupled Device)等の光電変換素子を用いることができる。このように、図2に示す干渉計部2においては、フィゾー型の干渉計が構成されている。センサ30の検出結果は制御装置CONTに出力される。なお、図2においては、便宜上、投影光学系PLに設けられる光学素子のうち、最も物体面側に配置される光学素子LS3、及び最も像面側に配置される光学素子LS2、LS1を図示しているが、実際には十数〜数十個の光学素子が設けられている。液体供給機構50からの液体LQは、第1光学素子LS1と反射球面8Sとの間に供給される。
図3は第2ステージ9を示す側断面図である。図3において、第2ステージ9は、第2駆動装置9Dにより駆動されるステージ本体90と、ステージ本体90に支持された第1支持部材91と、第1支持部材91に支持された第2支持部材92と、第2支持部材92の上端部に支持された第3支持部材93とを備えている。ステージ本体90は、第1支持部材91を配置可能な穴部90Hを有しており、第1支持部材91は穴部90Hの内側に配置されている。ステージ本体90と第1支持部材91とは固定されている。第1支持部材91は、第2支持部材92を配置可能な内部空間を有したほぼ有底筒状の部材であり、第1支持部材91の内部空間側の底面には、第2支持部材92を支持する複数(3つ)の凸部91Tが設けられている。
第2支持部材92の平面視ほぼ中央部には凸部92Tが設けられており、凸部92Tを囲むように環状の凹部(空間部)92Hが形成されている。凹部92Hには、液浸機構LFの供給管53及び回収管63が配置される。そして、第2支持部材92の凸部92Tの上端部に第3支持部材93が支持されている。第3支持部材93は、反射球面8Sを有する球状部材8を支持するものであって、フランジ部93Fと、フランジ部93Fよりも上方に突出する凸部93Tとを有している。第3支持部材93の凸部93Tは、フランジ部93Fよりも小径に設けられており、球状部材8は凸部93Tの上面93Aにおいて支持される。第2支持部材92と第3支持部材93とは固定されている。
移動鏡10A、10Bは、第2ステージ9の第2支持部材92に設けられている。移動鏡10Aは、その反射面が第2支持部材92の一部に設けられた開口部K1の内側に配置されるように、第2支持部材92の内側面に接続されている。レーザ干渉計11は、開口部K1を介して移動鏡10Aの反射面に検出光を照射可能である。また、第2支持部材92の平面視ほぼ中央部には、Z軸方向に貫通する貫通孔92Kが形成されており、貫通孔92Kの下端部に移動鏡10Bが設けられている。移動鏡10Bは、その反射面が貫通孔92Kの下端部の開口部K2の内側に配置されるように、貫通孔92Kの内側に接続されている。また、第1支持部材91の下面には、開口部K2に対応する開口部K2’が設けられている。また上述のように、第2定盤9Bの一部には、レーザ干渉計12の検出光を通過させるための開口部K3が形成されている。レーザ干渉計12は、開口部K2、K2’、K3を介して移動鏡10Bの反射面に検出光を照射可能である。
液体保持部材70は、投影光学系PLの像面側に設けられており、板状の基材75と、基材75上に設けられた周壁部71と、周壁部71の外側に設けられた回収溝73と、周壁部71の内側に設けられ、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1が配置される開口部74とを有している。周壁部71の外側には、周壁部71を囲むように第2周壁部72が設けられており、回収溝73は、周壁部71と第2周壁部72との間に設けられている。液体保持部材70は、連結機構96を介して第1支持部材91に接続されており、液体保持部材70と第1支持部材91とは固定されている。基材75の上面75Aは、投影光学系PLの像面側の端面(第1光学素子LS1の下面)T1と対向するように設けられており、基材75の上面75Aには、液体供給機構50から液体LQを供給するための供給口52が設けられている。以下の説明においては、液体保持部材70のうち、投影光学系PLの像面側の端面T1に対向する基材75の上面75Aを適宜、「底面部75A」と称する。
供給口52は、底面部75Aのうち、周壁部71よりも内側に設けられている。液体供給機構50は、供給口52を介して、周壁部71の内側に液体LQを供給する。周壁部71は、周壁部71の内側で液体LQを保持する。そして、第1光学素子LS1は、周壁部71の内側に保持された液体LQと接触するように、液体保持部材70の開口部74に配置される。回収溝73は、周壁部71の上面を通過して周壁部71の内側より流出した液体LQを回収する。回収溝73の内側には、液体回収機構60を構成する回収口62が設けられている。
液体保持部材70のうち、周壁部71の内側の底面部75Aの一部には、第3支持部材93の凸部93Tを配置可能な貫通穴70Kが設けられている。貫通穴70Kは、第3支持部材93に対応するように、平面視ほぼ円形状である。第3支持部材93の凸部93Tが液体保持部材70の貫通穴70Kに配置されることにより、第3支持部材93の凸部93Tの上面93Aにおいて支持されている球状部材8の反射球面8Sは、液体保持部材70の周壁部71の内側に配置される。液体保持部材70の貫通穴70Kの径は、第3支持部材93の凸部93Tの径よりも大きく、第1支持部材91に連結機構96を介して接続された液体保持部材70の貫通穴70Kの内側面と凸部93Tの側面との間には所定のギャップ(隙間)が設けられている。また、液体保持部材70の下面と第3支持部材93のフランジ部93Fの上面との間には、液体LQの漏出を防止するためのシール部材95が設けられている。シール部材95は、例えばOリングによって構成されている。
図4は液体保持部材70の斜視図である。図4に示すように、供給口52は周壁部71の内側の底面部75Aの四隅のそれぞれに設けられている。そして、第3支持部材93の凸部93Tの上面93Aにおいて支持された球状部材8の反射球面8Sは、周壁部71の内側に配置されている。回収溝73は周壁部71を囲むように環状に設けられている。回収口62は、回収溝73の内側における底面部75Aの4箇所の所定位置のそれぞれに設けられている。周壁部71の上面の複数の所定位置のそれぞれには切欠部(凹部)71Kが設けられている。周壁部71の内側の液体LQは、切欠部71Kを通過して回収溝73に流出することができる。切欠部71Kは、回収口62に対応するように4つ設けられており、回収口62の近傍に設けられている。なお、切欠部71Kを設けずに、周壁部71を越えて流出した液体LQを回収溝73で回収するようにしてもよい。
球状部材8は、第3支持部材93の凸部93Tの上面93Aに形成された平面視六角形の凹部の内側に配置されている。凹部の内側には球状部材8を支持するための3つの支持面が設けられている。球状部材8は鋼球によって構成されており、磁力によって支持面に接触し、吸着保持されている。また、上面93Aには、球状部材8の反射球面8Sを囲むように、平面視において環状でほぼ矩形状の溝45が設けられている。
本実施形態においては、第3支持部材93に支持された球状部材8のZ軸方向に関する中心位置と、第3支持部材93の上面93AのZ軸方向に関する位置とがほぼ一致するように設けられている。球状部材8の表面は上面93Aより1mm程度突出しており、その突出した球状部材8の表面はほぼ半球状である。そして、その球状部材8の上面93Aより突出した半球状の領域が反射球面8Sとして機能する。
次に、上述の検査部ST1を用いて検査対象としての投影光学系PLの光学性能の検査する検査方法について説明する。
検査対象である投影光学系PLが所定位置から検査部ST1に搬送される。投影光学系PLは搬送装置Hによって搬送される。図5は搬送装置Hを示す図であって、図5(A)は正面図、図5(B)は側面図の一部破断図である。搬送装置Hは、第2段部105上に設けられたスライダ84を備えている。スライダ84はX軸方向に延びるように設けられており、X軸方向に複数並んで設けられたころ状の部材を有している。投影光学系PLのフランジ部PFを支持する支持機構80は、フランジ部PFを支持する第1部材81と、第1部材81の下面に対して上下動可能な第2部材82とを備えている。第2部材82はスライダ84に沿ってスライダ84上を移動可能に設けられている。支持機構80は、第1部材81に対して第2部材82を下方に向かって突出させることにより、第1部材81と第1段部103とを離すとともに、第1、第2段部103、105に対して投影光学系PLを上昇させることができる。そして、制御装置CONTは、支持機構80を使って第1、第2段部103、105に対して投影光学系PLを上昇させた状態で、スライダ84に沿って第2部材82を移動させることで、投影光学系PLをX軸方向に移動することができる。このように、支持機構80は、投影光学系PLを搬送する搬送装置Hの一部を構成し、投影光学系PLを昇降する昇降機構を備えた構成となっている。
制御装置CONTは、搬送装置Hを使って投影光学系PLを検査部ST1に搬入する際、支持機構80を使って投影光学系PLの像面側の端面T1が液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72よりも高くなるように投影光学系PLを上昇した状態で投影光学系PLを搬送し、投影光学系PLの端面T1と周壁部71の内側の液体LQとを対向させる。こうすることにより、投影光学系PLを検査部ST1に搬入するとき、投影光学系PLの第1光学素子LS1と液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72との衝突を防止することができる。
上述のように、検査装置INSは、第1段部103に対する投影光学系PLのフランジ部PFの位置及び傾きを検出可能なレーザ干渉計40を備えている。制御装置CONTは、レーザ干渉計40の検出値をモニタしつつ、検査部ST1に投影光学系PLを搬入する。第1段部103と投影光学系PLのフランジ部PFとの相対的な位置(距離)及び傾きと、液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72と投影光学系PLの第1光学素子LS1との相対的な位置(距離)及び傾きとは対応するため、制御装置CONTは、レーザ干渉計40の検出結果に基づいて、液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72と投影光学系PLの第1光学素子LS1との相対的な位置(距離)及び傾きを求めることができる。したがって、レーザ干渉計40の検出値をモニタし、その検出値に基づいて支持機構80による投影光学系PLの上昇量を制御しつつ搬送することで、制御装置CONTは、投影光学系PLの第1光学素子LS1と液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72との衝突をより確実に防止することができる。
また、制御装置CONTは、検査部ST1に投影光学系PLが搬入される前に、液体供給機構50及び液体回収機構60のそれぞれを駆動し、液体保持部材70の周壁部71の内側に液体LQを満たしておく。液体供給機構50の液体供給装置51から送出された液体LQは、供給管53、及び供給口52を介して、液体保持部材70の周壁部71の内側に供給される。
図6(A)は、検査部ST1に搬入された投影光学系PLの端面T1と周壁部71の内側の液体LQとが対向している状態を示す図である。制御装置CONTは、投影光学系PLの端面T1と周壁部71の内側の液体LQとを対向させた後、支持機構80を使って投影光学系PLを下降して投影光学系PLの端面T1と液体LQとを接触させる。支持機構80は、第1部材81の下面より下方に突出していた第2部材82を+Z方向に移動することで、第2部材82とスライダ84とを離すとともに、第1部材81と第1段部103とを接近させ、投影光学系PLを下方に移動することができる。そして、第2部材82を+Z方向に十分に移動することで、図6(B)に示すように、投影光学系PLのフランジ部PFを支持している第1部材81を第1段部103に載せることができる。以上により、投影光学系PLはフランジPF及び支持機構80を介してメインコラム101の第1段部103に支持され、液体保持部材70の開口部74の内側に投影光学系PLの第1光学素子LS1が配置される。これにより、周壁部71の内側に保持された液体LQと、第1光学素子LS1とが接触する。反射球面8Sは周壁部71の内側に配置されており、投影光学系PLと反射球面8Sとの間には液体LQが満たされた状態となる。
ここで、図6(A)に示すように、制御装置CONTは、投影光学系PLの端面T1と周壁部71の内側の液体LQとを対向させた後、支持機構80を使って投影光学系PLを下降して投影光学系PLの端面T1と液体LQとを接触させる際、周壁部71の内側の液体LQの液面を波立たせる。制御装置CONTは、液体保持部材70を駆動可能な第2ステージ9を第2駆動装置9Dを介して駆動することにより、周壁部71の内側の液体LQの液面を波立たせる。液体LQの液面を波立たせた状態で投影光学系PLの端面T1と液体LQとを接触させることにより、液体LQ中に気泡(気体部分)が生成されることを防止し、ひいては投影光学系PLの端面T1に気泡が付着することを防止することができる。なお、液体LQの液面を波立たせるために、液体供給機構50による単位時間当たりの液体供給量を変動させてもよい。
投影光学系PLの端面T1と液体LQとが接触した後、制御装置CONTは、レーザ干渉計5の検出結果をモニタしつつ、干渉計部2に設けられた基準レンズ27のXY平面内における焦点位置が所定の検査位置に配置されるように、第1駆動装置3Dを介して第1ステージ3を駆動し、XY平面内において第1ステージ3を位置決めする。これと同時に、制御装置CONTは、レーザ干渉計11の検出結果をモニタしつつ第2駆動装置9Dを介して第2ステージ9をXY平面内で移動させて、第1ステージ3のXY平面内における位置に応じた位置に第2ステージ9を位置決めする。これにより、上面93Aに直交し、反射球面8Sの最上部を通る光軸が、投影光学系PLに関して基準レンズ27の焦点の位置と光学的に共役な点を通るように、反射球面8Sは位置決めされる。
これと同時に、制御装置CONTは、レーザ干渉計6、12の検出結果をモニタしつつ、第1、第2ステージ3、9のZ軸方向の位置及び姿勢を制御する。このとき、Z軸方向における基準レンズ27の焦点位置が、投影光学系PLの物体面OP内に含まれるように第1ステージ3を制御するとともに、上面93Aが投影光学系PLの像面と一致するように第1ステージ9を制御する。
以上の処理が完了すると、制御装置CONTは光源1に対して制御信号を出力して光源1を発光させる。光源1が発光すると、光源1から−Y方向に進む光束は干渉計部2が備えるレンズ21に導かれる。レンズ21に導かれた光束は、コリメートレンズ22を通過して平行光に変換された後、折り曲げミラー23に入射し、+Z方向に偏向される。この光束はビームスプリッタ24を透過して折り曲げミラー25で−Y方向に偏向され、更に折り曲げミラー26で−Z方向に偏向された後、基準レンズ27に入射する。
光束が基準レンズ27に入射すると、基準レンズ27の基準面27aに垂直に入射し、光束の一部が透過し、残りが反射される。基準面27aを透過した光束は、測定光として干渉計部2から射出され、投影光学系PLの物体面OPの位置に集光する。集光した測定光は球面波状に広がりながら投影光学系PLに入射し光学素子LS3、LS2等を通過して光学素子LS1に入射し、光学素子LS1から投影光学系PLの像面側に射出される。
投影光学系PLから射出された測定光は液体LQを透過して反射球面8Sに照射される。反射球面8Sに照射された測定光は、反射球面8Sで反射されて、液体LQ及び投影光学系PLを再び通過して干渉計部2に設けられた基準レンズ27に入射する。
基準レンズ27に入射した測定光及び基準レンズ27の基準面27aで生成される参照光は、折り曲げミラー26、25を順に介してビームスプリッタ24で反射され、リレーレンズ28、29を順に通過してセンサ30で受光される。このように、センサ30は、反射球面8Sで反射した測定光を、投影光学系PLと反射球面8Sとの間の液体LQ、及び投影光学系PLを介して光電検出する。
センサ30には投影光学系PLを通過した測定光と投影光学系PLを通過していない参照光とが入射されるため、センサ30にはそれらの干渉光が入射し、投影光学系PLの光学性能(残存収差等)に応じた干渉縞が検出される。この検出結果は制御装置CONTへ出力されて干渉縞そのものが不図示の表示装置に表示され、又は制御装置CONTにより解析されて投影光学系PLにおいて生ずる波面収差を示す数値がモニタに表示される。以上により、所定の検査位置における投影光学系PLの光学性能の検査がセンサ30の検出結果に基づいて行われたことになる。そして、第1、第2ステージ3、9のXY平面内における位置を変えつつ複数の位置で上述と同様の手順で測定を行う。このようにして、像高が異なる複数位置における投影光学系PLの光学性能が検査される。
検査部ST1において検査を終えた投影光学系PLは、搬送装置Hによって検査部ST1から処理部ST2に搬送される。検査部ST1から投影光学系PLを搬出するときには、制御装置CONTは、支持機構80を使って液体保持部材70の周壁部71及び第2周壁部72に対して投影光学系PLの端面T1を上昇させた状態で搬出する。なお、検査部ST1から処理部ST2に搬送する際には、上述の搬送装置Hとは別の搬送機構を使用してもよい。
図7は、検査部ST1から処理部ST2へ搬送される投影光学系PLを示す模式図である。図7に示すように、処理部ST2には、液体LQ’を収容した容器170が設けられている。容器170は周壁部171を有し、周壁部171の内側に液体LQ’を保持可能である。容器170に収容されている液体LQ’は、検査部ST1において使用された液体LQと同じもの、すなわち純水である。また、容器170の上端部には開口部174が設けられており、投影光学系PLの第1光学素子LS1は開口部174の内側に配置される。
処理部ST2は、検査部ST1で検査後の投影光学系PLのうち液体LQに接触した端面T1を含む液体接触面に液体LQ’を接触させる。これにより、投影光学系PLの端面T1を含む液体接触面の乾燥を防止し、ウォーターマークが形成されることを防止することができる。本実施形態においては、投影光学系PLの像面側に容器170を取り付け、投影光学系PLの第1光学素子LS1を容器170の開口部174の内側に配置することにより、投影光学系PLの第1光学素子LS1を容器170に収容された液体LQ’に浸漬する。投影光学系PLの端面T1に液体LQ’を接触させることによって、投影光学系PLの端面T1を含む液体接触面の乾燥を防止することができる。
以上説明したように、検査部ST1において検査後の投影光学系PLのうち液体LQに接触した液体接触面に、処理部ST2において液体LQ’を接触させることで、投影光学系PLにウォーターマークが形成される不都合を防止できる。
なお、処理部ST2としては、投影光学系PLに液体LQ’を接触させるために専用に設けられた場所の他に、例えば投影光学系PLを保管する保管場所や、投影光学系PLに対して所定の作業を行う作業場所が含まれる。したがって、処理部ST2が作業場所である場合には、投影光学系PLを液体LQ’に接触させた状態で、検査後の投影光学系PLに対して所定の作業を行うことができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図8を参照しながら説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8において、容器170には、液体LQ’を供給する供給口152と、液体LQを排出する排出口162とが設けられている。供給口152には、供給管153を介して液体供給部151が接続されている。排出口162には、回収管163を介して液体回収部161が接続されている。液体供給部151は、検査部ST1に設けられている液体供給装置51と同等の構成を有し、クリーンな液体(純水)LQ’を容器170に供給可能である。液体回収部161は、検査部ST1に設けられている液体回収装置61と同等の構成を有し、容器170の液体LQ’を回収可能である。制御装置CONTは、液体供給部151による液体供給動作と、液体回収部161による液体回収動作とを並行して行うことにより、容器170に満たされる液体LQ’のクリーン度を維持することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について図9を参照しながら説明する。図9に示す容器170には移動機構200が設けられている。移動機構200は、液体LQ’を収容した容器170を支持する支持部201と、容器170と一緒に支持部201を移動可能な車輪などを含む移動部202とを有している。検査後の投影光学系PLが搬送装置Hなどによって検査部ST1から所定位置(保管場所、作業場所を含む)に搬送される際、移動機構200は、容器170を投影光学系PLの像面側に取り付けるようにして、投影光学系PLと一緒に移動することができる。こうすることにより、搬送中においても投影光学系PLに液体LQ’を接触させることができるため、投影光学系PLにウォーターマークが形成される不都合をより確実に防止できる。また、作業場所において投影光学系PLに対して作業を行う場合にも、容器170に保持された液体LQを投影光学系PLに接触させた状態で、作業尾行うことができる
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について図10を参照しながら説明する。図10に示す容器170は、投影光学系PLに対して接続可能な接続部210を有している。接続部210は、投影光学系PLの像面側に容器170を取り付けるように、投影光学系PLと容器170とを接続する。検査後の投影光学系PLが搬送装置によって検査部ST1から所定位置(保管場所、作業場所を含む)に搬送される際、接続部210によって投影光学系PLの像面側に取り付けられた容器170は、投影光学系PLと一緒に移動することができる。こうすることにより、搬送中においても投影光学系PLに液体LQ’を接触させることができるため、投影光学系PLにウォーターマークが形成される不都合をより確実に防止できる。また、作業場所において投影光学系PLに対して作業を行う場合にも、容器170に保持された液体LQを投影光学系PLに接触させた状態で、作業を行うことができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について図11を参照しながら説明する。図11に示すように、検査後の投影光学系PLの像面側の端面T1を含む液体接触面に、投影光学系PLの乾燥を防止するための乾燥防止部材220を貼付するようにしてもよい。乾燥防止部材220は、例えば液体LQ’を含んだ多孔部材、繊維物等によって構成可能である。乾燥防止部材220は、処理部ST2に設けられ、処理部ST2において貼付されてもよいし、検査部ST1での検査の終了後、直ちに貼付するようにしてもよい。もちろん、投影光学系PLの搬送中において、乾燥防止部材220を貼付するようにしてもよい。こうすることによっても、投影光学系PLにウォーターマークが形成される不都合防止できる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について図12を参照しながら説明する。図12に示すように、検査後の投影光学系PLの像面側の端面T1を含む液体接触面に対して液体LQ’を吹き付け可能な液体吹出口230Aを有するノズル部材230を設け、その液体吹出口230Aより投影光学系PLに液体LQ’を吹き付けるようにしてもよい。ノズル部材230は、処理部ST2に設けられていてもよいし、搬送される投影光学系PLと一緒に移動してもよい。
なお、上述の第1〜第6実施形態において、検査後の投影光学系PLに接触させる液体LQ’として、検査部ST1において使用された液体(純水)LQとは別の種類の液体を使用してもよい。検査後の投影光学系PLに接触させる液体LQ’としては、検査部ST1で使用される液体LQよりも高い揮発性を有するものを用いることができる。また、検査後の投影光学系PLに接触させる液体LQ’としては、検査部ST1で使用される液体LQと親和性を有し、クリーンで第1光学素子LS1に与える影響が少ないものが好ましい。検査後の投影光学系PLに接触させる液体LQ’として、例えばアルコール(メチルアルコール、エチルアルコール)を挙げることができる。揮発性の高い液体LQ’を検査後の投影光学系PLに接触させることにより、ウォーターマークの形成を抑制することができる。特に、揮発性の高い液体LQ’で検査後の投影光学系PLを洗浄した後、自然乾燥させることにより、ウォーターマークの形成を抑制することができる。
なお、例えば国際公開第2004/105107号に開示されているように、気体を吹き出す吹出口を有するノズル部材を設け、検査後の投影光学系PLに気体を吹き付けて、検査後の投影光学系PLに付着している液体LQを除去するようにしてもよい。吹き付ける気体としては、クリーンなドライエア又はドライ窒素などを使用することができる。
なお、投影光学系PLの製造工程の概略は以下の通りである。つまり、まず投影光学系PLを通過する光の波長、必要となる解像度等から投影光学系PLを設計する。次に、設計された投影光学系PLに設けられる光学素子(例えば、レンズ、回折格子)の各々を製造し、投影光学系PLの鏡筒に組み込んで投影光学系PLを組み立てる。投影光学系PLの組み立てが完了すると、上述の各実施形態に示した検査装置を用いて、組み立てられた投影光学系PLが必要となる光学性能を有しているか否かを検査する。必要となる光学性能が得られない場合には、投影光学系PL内に設けられた光学素子の位置を微調整して再度検査を行う。この微調整及び検査を繰り返して投影光学系PLの光学性能が所望の光学性能になるよう調整する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、光源1がArFエキシマレーザ光源の場合を例に挙げて説明したが、ArFエキシマレーザ光源以外に、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)を射出する超高圧水銀ランプ、又はKrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(波長157nm)、Krレーザ(波長146nm)、YAGレーザの高周波発生装置、若しくは半導体レーザの高周波発生装置を用いることができる。
なお、液体LQとして純水以外の液体を用いることができる。例えば露光光としてFレーザを用いる場合には、Fレーザは純水を透過しないので、液体としては過フッ化ポリエーテル等のフッ素系の液体を用いればよい。
なお、液体LQとして純水以外の液体を用いることができる。例えば露光光としてFレーザを用いる場合には、Fレーザは純水を透過しないので、液体としては過フッ化ポリエーテル等のフッ素系の液体を用いればよい。
また、上記実施形態では、フィゾー型の干渉計部を構成して投影光学系の光学性能を検査しているが、トワイマン・グリーン型や例えば特開2000−97616号公報に開示された、所謂PDI(Phase Diffraction Interferometer:位相回折干渉計)型などの他形式の干渉計部を適用できることは言うまでもない。
また、上述の実施形態においては、反射球面として投影光学系に向かって凸状の反射球面を用いているが、凹状の反射球面を用いてもよい。
また、上述の実施形態において、投影光学系の第1光学素子LS1はレンズであってもよいし、無屈折力の平行平面板であってもよい。
また、国際公開第2004/019128号公報に開示されているように、第1光学素子LS1の像面側だけでなく、その反対側の光路空間を液体で満たして使用される投影光学系の検査にも本発明を適用することができる。
検査装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 干渉計部を示す概略構成図である。 第2ステージを示す側断面図である。 液体保持部材の一例を示す斜視図である。 投影光学系を搬送する搬送装置の一例を示す図である。 検査部に投影光学系を搬入する様子を説明するための図である。 第1実施形態に係る処理部を説明するための図である。 検査装置の第2実施形態を説明するための図である。 検査装置の第3実施形態を説明するための図である。 検査装置の第4実施形態を説明するための図である。 検査装置の第5実施形態を説明するための図である。 検査装置の第6実施形態を説明するための図である。
符号の説明
8…球状部材、8S…反射球面、30…センサ(光電検出器)、50…液体供給機構、52…供給口、60…液体回収機構、62…回収口、70…液体保持部材、71…周壁部、72…第2周壁部、74…開口部、80…ガイド部、81…カバー部材、151…液体供給部、152…供給口、161…液体回収部、162…排出口、170…容器、220…乾燥防止部材(多孔部材)、230A…液体吹出口、H…搬送装置、INS…検査装置、LQ…液体(第1液体)、LQ’…液体(第2液体)、LS1…第1光学素子、PL…投影光学系、ST1…検査部、ST2…処理部、T1…端面(液体接触面)

Claims (14)

  1. 液浸露光に用いる投影光学系の光学性能を検査する検査装置において、
    前記投影光学系の像面側に第1液体を供給して前記検査を行う検査部と、
    前記検査後の前記投影光学系のうち前記第1液体に接触した液体接触面に第2液体を接触させる処理部とを備えた検査装置。
  2. 前記処理部に設けられ、前記第2液体を収容可能な容器を有し、
    前記容器に収容された前記第2液体に前記投影光学系を浸漬する請求項1記載の検査装置。
  3. 前記容器に対して前記第2液体を供給する液体供給装置を備えた請求項1又は2記載の検査装置。
  4. 前記処理部に設けられ、前記投影光学系と接触する前記第2液体を含んだ多孔部材を有する請求項1記載の検査装置。
  5. 前記処理部に設けられ、前記第2液体を前記投影光学系に吹き付ける液体吹出口を有する請求項1記載の検査装置。
  6. 前記第2液体として前記第1液体と同じものを用いる請求項1〜5のいずれか一項記載の検査装置。
  7. 前記第2液体として前記第1液体よりも高い揮発性を有するものを用いる請求項1〜5のいずれか一項記載の検査装置。
  8. 前記検査部と前記処理部を含む所定位置との間で前記投影光学系を搬送する搬送装置を備えた請求項1〜7のいずれか一項記載の検査装置。
  9. 前記検査部において検査対象の投影光学系の像面側に配置される反射球面と、
    前記反射球面で反射した測定光を前記投影光学系と前記反射球面との間の液体、及び前記投影光学系を介して光電検出する光電検出器とを備え、
    前記光電検出器の検出結果に基づいて、前記投影光学系の光学性能を検査する請求項1〜8のいずれか一項記載の検査装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の検査装置を用いる投影光学系の製造方法。
  11. 液浸露光に用いる投影光学系の製造方法であって、
    前記投影光学系の像面側の端面を液体に接触させた状態で前記投影光学系と前記液体とを介して測定光を光電検出して、前記投影光学系の光学性能を検査し、
    該検査の終了後、前記液体と接触した前記投影光学系の像面側の端面に乾燥防止部材を貼付する投影光学系の製造方法。
  12. 液浸露光に用いる投影光学系の製造方法であって、
    前記投影光学系の像面側の端面を第1液体に接触させた状態で前記投影光学系と前記第1液体とを介して測定光を光電検出して、前記投影光学系の光学性能を検査し、
    該検査の終了後、前記投影光学系の像面側に第2液体を収容可能な容器を取り付け、前記投影光学系の端面に前記第2液体を接触させることによって前記投影光学系の端面の乾燥を防止する投影光学系の製造方法。
  13. 前記容器には、前記第2液体を供給する供給口と前記第2液体を排出する排出口とが設けられている請求項12記載の投影光学系の製造方法。
  14. 前記第2液体として、前記第1液体と同じものを用いる請求項12又は13記載の投影光学系の製造方法。
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