JP2006209699A - Lgd算出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 客観的な根拠を担保しつつ新BIS規制にも対応できる、金融機関のLGDを精密に計算することが可能なLGD算出装置を提供する。
【解決手段】 情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、 前記担保売却額分布に基づいて担保の回収額を算出する担保回収額算出手段と、前記担保回収額及び前記情報格納部の与信額情報に基づいて担保カバー率を算出する担保カバー率算出手段と、債務者の前記担保カバー率及び前記情報格納部の前記担保に関する属性情報以外の各種情報に基づき総回収率を算出する第1総回収率算出手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図9

Description

本発明は、2006 年末から施行される新BIS規制において、先進的内部格付手法を選択する際に内部で推定することが必要となる金融機関のデフォルト時損失率(LGD)を精密に計算することが可能なLGD算出装置に関する。
従来、金融機関の実務では、融資をする際の担保の評価は、時価の評価額に一定の「掛目」を乗じて「担保価格」を算定する場合が通例である。掛目は、担保処分に関するリスク(価値の下落)をカバーするために用いられるものであり、掛目の数値については、各金融機関で所定のものを用いるが、一般的に、不動産で60〜80%程度、上場株式で60〜75%程度、公社債で80〜90%程度とするものが多い。このように評価額に一定の掛目を乗じて担保価格を算出していた(参考文献1参照)。また、無担保回収はまったく見込めないとして掛目を0としていた。
融資判断の際に用いる前記掛目は、上述したように担保が評価額から減価する不確実性を見越して、担保処分に関するリスクをカバーするために用いられるものあるが、その掛目の値は、客観的な根拠に乏しいものであった。
そこで、金融機関における担保評価を含む信用リスクの計量化のための、信用リスク管理モデルの研究開発が世界的な規模で行われている。このモデルは、最新の統計手法や情報処理技術を取り入れたもので、そのモデルの果たす役割が次第に重要性を増してきている。
前記モデルを考えるには回収率の設定が必要であるが、従来、データが十分でない等の理由から、担保の種類に応じて不動産価値の変動状況、抵当権順位等を加味した定数値により行われている。
一方、現行BIS規制に代わる「新BIS規制」は、2004年6月末に新BIS規制案(最終文書)が公表され、2006年末以降から新規制の適用が開始される予定となっている。この新BIS規制案の見直しの3つの柱は、リスク・アセットの精緻化、銀行自身による自己資本戦略の策定(金利リスクなどの対象となっていないリスクへの対応も含めて十分な備えがあるか)、及び開示の充実(自己資本の構成やリスク計測の方法など)である。
リスク・アセットの精緻化とは、現行規制を一部修正した標準的手法、デフォルト確率を銀行が推計する基礎的内部格付手法及びデフォルト確率に加え、LGD等も銀行が推計する先進的内部格付手法の何れかの手法を金融機関が選択することができる(参考文献2参照)。
「融資審査の手引き」、社団法人金融財政事情研究会、平成8年11月18日発行、166頁 信金中央金庫総合研究所、金融調査情報15−8「新BIS規制の概要と中小企業金融への影響」、4乃至8頁、URL:http://www.scbri.jp/PDFkinyuchousa/scb79h15s08.pdf、
上述した金融機関で実際に用いられている掛目を掛けて担保価格を算出する手法は、その掛目の値が客観的な根拠に乏しいものであり、新BIS規制に対応していないものであった。
そこで、客観的な根拠を担保しつつ新BIS規制にも対応できる、金融機関のデフォルト時損失率(LGD)を精密に計算することが可能なLGD算出装置を提供することを目的とする。
本発明は前記課題を達成するために、第1の発明は、担保売却額分布算出手段、担保回収額算出手段、担保カバー率算出手段及び第1総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部を備えたLGD算出装置において、前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、前記担保売却額分布に基づいて担保の回収額を算出する担保回収額算出手段と、前記担保回収額及び前記情報格納部の与信額情報に基づいて担保カバー率を算出する担保カバー率算出手段と、債務者の前記担保カバー率及び前記情報格納部の前記担保に関する属性情報以外の各種情報に基づき総回収率を算出する第1総回収率算出手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記情報格納部がデータ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする。
第3の発明は、前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする。
第4の発明は前記担保売却額分布算出手段が前記各種の担保に関する処理手順を備えることを特徴とする。
第5の発明は、前記各種の担保の不動産担保に関する処理手順において、前記パラメータ情報には回帰係数及び誤差項を含み、前記担保に関する属性情報には評価額、用途及び地域を含むことを特徴とする。
第6の発明は、前記各種の担保のその他の担保に関する処理手順において、前記パラメータ情報には期待減価率及び誤差項が、前記属性情報には評価額が含まれることを特徴とする。
第7の発明は、前記担保回収額算出手段が不動産担保に関する処理手順及びその他の担保に関する処理手順を備えることを特徴とする。
第8の発明は、前記不動産担保に関する処理手順において、前記属性情報には設定額及び先順位抵当権を含むことを特徴とする。
第9の発明は、前記担保カバー率算出手段が債務者に係わる回収額を合算して、債務者の与信額でその合算値を除して担保カバー率を算出することを特徴とする。
第10の発明は、前記第1総回収率算出手段の前記各種情報にはパラメータ情報の回帰係数が、債務者情報の種別、業種及び取引地位が、財務情報の総資本額が、与信情報の与信額が、景気ファクター情報の景気ファクターランクが含まれることを特徴とする。
本発明は前記課題を達成するために、第11の発明は、担保売却額分布算出手段、有担保回収額算出手段、無担保回収額算出手段、総回収率分布算出手段及び第2総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部とを備えたLGD算出装置において、前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて有担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、前記有担保売却額分布に基づいて有担保の回収額分布及び予測値を算出して、各債務者に係わる全ての有担保回収額分布を合算する有担保回収額分布算出手段と、前記情報格納部の景気ファクター情報、与信額情報、債務者の属性情報、財務情報及び前記合算された有担保回収額分布に基づいて無担保回収額分布を算出する無担保回収額分布算出手段と、前記有担保回収額分布と前記無担保回収額分布を合算した総回収額分布及び前記情報格納部の与信額情報に基づき総回収率分布を算出する総回収率分布算出手段と、前記前記総回収額分布及び前記情報格納部の景気ファクター情報に基づき総回収率を算出する第2総回収率算出手段とを備えることを特徴とする。
第12の発明は、前記情報格納部がデータ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする。
第13の発明は、前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする。
第14の発明は、前記有担保回収額分布算出手段が不動産担保に関する処理手順、その他の担保に関する処理手順及び両担保に関する処理手順を備えることを特徴とする。
第15の発明は、前記不動産担保に関する処理手順において、前記属性情報には設定額及び先順位抵当権を含むことを特徴とする。
第16の発明は、前記有担保回収額分布算出手段の不動産担保及びその他の担保に関する処理手順において、債務者に係わる不動産担保及びその他の担保に基づいて合算することを特徴とする。
第17の発明は、前記無担保回収額分布算出手段のパラメータ情報には回帰係数が、債務者の属性情報には種別及び業種が含まれることを特徴とする。
本発明は前記課題を達成するために、担保売却額分布算出手段、担保回収額算出手段、担保カバー率算出手段及び第1総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部を備えたLGD算出装置において、前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、前記担保売却額分布に基づいて担保の回収額を算出する担保回収額算出手段と、前記担保回収額及び前記情報格納部の与信額情報に基づいて担保カバー率を算出する担保カバー率算出手段と、債務者の前記担保カバー率及び前記情報格納部の前記担保に関する属性情報以外の各種情報に基づき総回収率を算出する第1総回収率算出手段と、前記有担保売却額分布に基づいて有担保の回収額分布及び予測値を算出して、各債務者に係わる全ての有担保回収額分布を合算する有担保回収額分布算出手段と、前記情報格納部のパラメータ情報、与信額情報、債務者の属性情報、財務情報及び前記合算された有担保回収額分布に基づいて無担保回収額分布を算出する無担保回収額分布算出手段と、前記有担保回収額分布と前記無担保回収額分布を合算した総回収額分布及び前記情報格納部の与信額情報に基づき総回収率分布を算出する総回収率分布算出手段と、前記総回収額分布及び前記情報格納部の景気ファクター情報に基づき総回収率を算出する第2総回収率算出手段とを備えることを特徴とする。
第19の発明は、前記情報格納部がデータ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする。
第20の発明は、前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする。
本発明のLGD算出装置は、回収率を算出する際、担保物件の属性情報を反映して売却額を算出し、債務者の属性情報を反映しているので、回収率の実状を適切に反映することが可能となった。
また、前記LGD算出装置は、景気ファクター情報を用いて各債務者に応じた回収率を算出しているので、景気の状況も加味して回収率を算出することが可能となった。
そして、前記LGD算出装置は回収率を算出する際、各種パラメータ情報を用いているが、この各種パラメータ情報は、過去の蓄積された金融関連情報に基づき算出した値を用いているので、前記LGD算出装置で用いられる数式の係数として適切なものであり、また、確率分布を用いている前記LGD算出装置10は、全体としてみて適切な回収率を算出することが可能となった。
また、前記LGD算出装置を用いて回収率を算出した結果は、現実の回収率と非常に近似した値を得ることができた。
更に、前記LGD算出装置10により、先進的内部格付手法に用いる金融機関がLGDを推計することが可能となった。
以下、本発明の第1の最良の形態について説明する。
図1は、本発明のLGD算出装置の全体の構成図の一例を説明する図である。
この装置は、演算処理部であるCPU、一時記録部であるRAM、ディスプレイ等の出力装置、キーボード等の入力装置が接続されているバスに、データ格納部50、プログラム格納部60及び中間・出力データ格納部70から成る情報格納部40が接続されている。このデータ格納部50、プログラム格納部60及び中間・出力データ格納部70は、ハードディスク等の書き込み読みだし可能な単一又は複数の記録メディアから構成される。
データ格納部50には、不動産担保及びその他の担保、例えば、株式、債券、信託等の有価証券や入居保証金等(以下、有価証券や入居保証金等を「その他の担保」という。)に関する情報から成る担保情報ファイル、債務者に関する情報から成る債務者情報ファイル、与信額に関する情報から成る与信額情報ファイル、財務に関する情報から成る財務情報ファイル、景気ファクターに関する情報から成る景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータに関する情報から成る各種パラメータ情報ファイルが格納されている。
図1に示された各情報ファイルの括弧書きの「入1」等の記載は、演算処理部に入力される情報の内容及び順番を示すもので、以下の図10乃至図14及び図17乃至図22のフローチャートに記載されている。
プログラム格納部60には、例えば各債務者からの回収金額の確率分布を推定する回収率モデルであるプログラム(回収率を算出するためのアルゴリズム)が格納されており、そのプログラムは、担保売却見込を算出する機能、担保回収額を算出する機能、カバー率を算出する機能、第1総回収率を算出する機能、有担保回収額分布を算出する機能、無担保回収額分布を算出する機能、総回収率分布を算出する機能及び第2総回収率を算出する機能を備えている。
各種の算出する機能の括弧書きの「(3)・(5)式」等の記載は、演算処理部に入力された情報を、図9及び図16に示した各種の算出手段で処理するアルゴリズムの内容を示すものである。例えば、上記の「(3)・(5)式」は、以下に説明する(1)式乃至(5)式のアルゴリズムに基づいて、担保売却額分布を(3)式及び(5)式で算出することを意味している。
中間・出力データ格納部70には、上記プログラムの各種の算出手段で算出された中間データと最終の出力データが格納されている。図1に示された各情報ファイルの括弧書きの「出1」等の記載は、演算処理部で算出されて出力される情報の内容及び順番を示すもので、以下の図10乃至図14及び図17乃至図22のフローチャートに記載されている。
前記プログラム格納部60に格納されているプログラムにより処理される、前記各種機能について以下に具体的に説明する。
なお、以下に説明するプログラムは、本発明の最良の形態を実施するために一例として説明するものであって、該最良の形態は、このプログラムに限定されるものではない。
ア.担保売却額分布((3)及び(5)の式)の算出機能:
この手続きでは、不動産、預金、有価証券などの担保に関する売却額の確率分布を算出する。まず、不動産担保に関しては、評価額や用途・地域など不動産担保情報から担保売却額の確率分布及び予測値を算出する。
その際、不動産情報から担保売却見込額を算出する数式は、過去データを用いて、回帰分析などによりあらかじめ作成しておく。
不動産情報の第i項目をxi、過去の売却価格をpとして、通常の線形回帰分析を用いて作成した数式が、
Figure 2006209699
Figure 2006209699
回帰式で、左辺を担保売却見込額の「対数」にしている理由は、売却額の実績が対数正規分布に近い形状だからである。
Figure 2006209699
Figure 2006209699
Figure 2006209699
また、(2)式の両辺expをとると、
Figure 2006209699
Figure 2006209699
Figure 2006209699
Figure 2006209699
Figure 2006209699
により算出する。
Figure 2006209699
Figure 2006209699
イ.担保回収額((7)及び(8)の式)の算出機能:
担保売却額の確率分布を上述のように算出すれば、期待有担保回収額、すなわち、不動産担保からの回収額の期待値を算出できる。
不動産担保に関しては、不動産担保売却額がp のとき、当該不動産からの回収額rは
Figure 2006209699
である。ここで、fは先順位抵当権、sは設定額である。
この式の右辺の期待値
Figure 2006209699
を求めればよいが、以下の3つ通りの方法を用いることができる。
1.誤差分布εの分布の形状を仮定しない場合
回帰分析をおこなった際の誤差分布の実績(経験分布) をそのまま使って、(6) 式を計算する。誤差分布として経験分布を用いる場合、簡単な数式では計算不可能であり、ブートストラップ法により(6)式を計算することになる。
Figure 2006209699
2.誤差分布εの分布が正規分布に従うと仮定する場合
3. 誤差分布εを無視する場合
この場合は、売却額pは確定値であるので、
Figure 2006209699
はふつうに計算すればよい。
不動産以外の担保に関しては、担保の種類により売却額から回収額を求める式(すなわち(6)に相当する式)が異なる。例えば、株式の担保であれば、
Figure 2006209699
を用いて計算する。他の種類の担保についても、担保の性質を反映して回収額を算出すればよい。
ウ.担保カバー率の算出機能:
期待有担保回収から、債務者ごとの(担保) カバー率を算出する。上で算出した期待有担保回収は、担保物件ごとの値であるので、債務者(k)ごとに集計したものをRkとする。
債務者kのカバー率c は下式により算出する。
Figure 2006209699
Figure 2006209699
エ.第1総回収率((9)及び(10)の式)の算出機能:
上で算出したカバー率を用いて、例えば、債務者kに関する通常時における総回収率を下式により算出する。
Figure 2006209699
Figure 2006209699
さらに、景気後退期における回収率の低下度合いγを考慮して、
第1総回収率=通常時における期待総回収率−γ (10)
ここで、γは、景気ファクター入力手段から、債務者の性質ごと(たとえば通常時における総回収率のランクごと) に与えられている回収率の低下度合いである。
債務者の性質ごとの回収率の低下度合いは、過去のGDP と回収率の相関分析などにより、あらかじめ求めておく。
また、上式では、定数を減ずることにより回収率の低下を反映させているが、定数を乗ずるなど別な方法で回収率の低下を反映させてもよい。
オ.有担保回収額分布((11)及び(12)式)の算出機能:
(1)式を用いて算出した担保売却額の分布を用いて、有担保回収額の確率分布及び予測値を算出する。
不動産担保であれば、
Figure 2006209699
なお、売却額pとして(3)式の確率分布を用いれば、(11)式の有担保回収額の確率分布が、(4)式の予測値を用いれば(11)式の有担保回収額の予測値を求めることができる。
また、不動産以外の担保の場合は、(8) 式の場合と同様、担保の性質を反映した方法により回収額を算出すればよい。たとえば、株式であれば、
γ=p (12)
のように算出すればよい。
カ.無担保回収額分布((13)及び(14)の式)の算出機能:
債務者属性及び与信金額から、下式により無担保支払余力額を算出する。
Figure 2006209699
Figure 2006209699
Figure 2006209699
無担保回収額は、無担保支払余力のうち無担保与信額を超えない部分として、下式により算出する。
無担保回収額=min[無担保支払余力,無担保与信額] (14)
ここで、無担保与信額は、与信額のうち有担保回収で回収できなかった金額、すなわち、無担保与信額=与信額−有担保回収額である。有担保回収額は確率変数なので、無担保与信額も確率変数であることに注意されたい。
また、無担保回収額の予測値は、担保売却額の際と同様に、無担保回収額の確率分布の適切な統計量として算出すればよい。
キ.総回収率分布の算出機能:
有担保回収額は11 により、無担保回収額は式(14)により、それぞれ算出される。
総回収額は、当該債務者に対する有担保回収額の総和、及び、無担保回収額の和として、下式により算出する。
Figure 2006209699
ク.第2総回収率の算出機能:
まず、上で求めた総回収率分布の期待値をとることにより、平常時における総回収率を算出する。すなわち、
平常時における総回収率i=E[総回収率分布i] (16)
ここで、平常時における総回収率iは債務者iの平常時における総回収率、総回収率分布iは債務者iの回収率分布である。
第2総回収率は、「第一総回収率算出」の場合と同様に景気後退時における総回収率として、平常時における総回収率から回収率低下度合いを減じて求める。
すなわち、
第2総回収率=通常時における期待総回収率−γ (17)
ここで、γは、景気ファクター入力手段から、債務者の性質ごと(たとえば通常時における総回収率のランクごと)に与えられている回収率の低下度合いである。
債務者の性質ごとの回収率の低下度合いは、過去のGDPと回収率の相関分析などにより、あらかじめ求めておく。また、上式では、定数を減ずることにより回収率の低下を反映させているが、定数を乗ずるなど別な方法で回収率の低下を反映させてもよい。
以上のように、本発明のLGD算出装置は、前記データ格納部50に格納された各種の情報が入力されることにより、各種の情報が逐次処理する際に用いられるプログラムの機能を説明した。
図2はLGD算出装置が備えるデータ格納部50に格納された担保情報(不動産担保情報及びその他の担保情報)に関するデータベース構造を説明する図である。
図2Aは、不動産担保情報の項目の一例を示す。該データ格納部50には、特定の複数の項目の不動産担保情報がテーブル形式で格納(記憶)されている。以下に述べる各種情報も同様の形式で格納(記憶)されているので説明は省略する。
前記特定の複数の項目は、担保ID、債務者ID、案件ID、評価額、設定額、先順位抵当権、用途及び地域等の情報が含まれる。これらの評価額、設定額、先順位抵当権、用途及び地域等の情報を、以下「属性情報」と称する。
図2Bは、その他の担保情報の複数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、担保ID、債務者ID、案件ID、評価額及び銘柄コード等の情報が含まれる。これらの評価額、設定額及び銘柄コード等の情報は、上述したように「属性情報」である。
図3は、債務者情報の複数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、債務者ID、法人・個人種別、業種、格付及び親密度等の情報が含まれる。これらの法人・個人種別、業種、格付及び親密度等の情報を、以下「属性情報」と称する。
図4は、与信額情報の複数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、債務者ID、与信額及び与信額区分等の情報が含まれる。
図5は、財務情報の複数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、債務者ID、決算期、総資本額、負債額及び自己資本額等の情報が含まれる。
図6は、景気ファクター情報の複数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、債務者ID、景気ファクターランク及び回帰係数等の情報が含まれる。
図7は、各種パラメータ情報の説明変数の項目の一例を示すものである。
図7Aは、不動産担保売却額分布算出に関する説明変数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、定数項、用途、地域等の情報が含まれ、例えば定数項はα、回帰係数はβ1、β2、β3等である。
図7Bは、その他の担保売却分布算出パラメータ情報の一例を示すもので、変数名及び値等の情報が含まれる。
図7Cは、第1総回収率算出に関する説明変数の項目の一例を示すもので、その複数の項目は、定数項、カバー率、与信額、与信額区分等の情報が含まれ、例えば定数項はα、回帰係数はβ1、β2、β3等である。
図7Dは、無担保支払余力算出の回帰係数の一例を示すものである。
図8は、担保売却額分布算出に用いる回帰誤差の例を示す図である。
図8Aは、不動産担保売却額分布の算出に用いる回帰誤差の一例を示
すもので、標準偏差に対する回帰誤差の値を示す。
図8Bは、その他の担保売却額分布の算出に用いる回帰誤差の一例を示
すもので、標準偏差に対する回帰誤差の値を示す。
図8Cは、第1総回収率の算出に用いる誤差の一例を示すものである。
図8Dは、無担保回収額分布の算出に用いる回帰誤差の一例を示すもので、標準偏差に対する回帰誤差の値を示す。
図9は、本発明の第1の最良の形態であるLGD算出装置10の機能ブロック図である。
LGD算出装置10は、演算処理部10−1及びデータ格納部50から構成されており、該演算処理部10−1は、担保売却額分布算出手段11、担保回収額算出手段12、担保カバー率算出手段13及び第1総回収率算出手段14から構成されている。
該データ格納部50は、上記図2乃至8で説明した各種情報のファイルを格納しており、担保情報ファイル51、債務者情報ファイル52、与信額情報ファイル53、財務情報ファイル54、景気ファクター情報ファイル55及び各種パラメータ情報ファイル56から構成されている。
該演算処理部10−1とデータ格納部50の間の矢印は、データ格納部50から該演算処理部10−1に入力される情報の順番とその情報の内容が記載されている。
担保売却額分布算出手段11は、不動産担保の売却額の分布及びその他の担保の売却額の分布を算出する機能を備えている。該担保売却額分布算出手段11は、各種パラメータ情報ファイル56から(1)回帰係数α、βi及び誤差項εデータと、担保情報ファイル51から(2)評価額、用途、地域データを読み込み、それらのデータに基づいて不動産担保の売却額の分布を算出する。その後、各種パラメータ情報ファイル56から(3)期待減価率λ、誤差項εデータと、担保情報ファイル51から(4)評価額データを読み込み、それらのデータに基づいてその他の担保の売却額の分布を算出する。なお、上記説明では不動産担保を最初に算出したが、当然、不動産担保とその他の担保の算出の順番は、何れが先であっても同じ結果が得られる。
担保回収額算出手段12は、不動産担保の回収額及びその他の担保の回収額を算出する機能を備えている。該担保回収額算出手段12は、前記担保売却額分布算出手段11で算出された(5)不動産売却額の分布データと、担保情報ファイル51から読み込まれた(6)設定額、先順位抵当権データとに基づき、不動産の回収額を算出する。
その後、該担保回収額算出手段12は、前記担保売却額分布算出手段11で算出された(7)その他の担保の売却額の分布データに基づき、その他の担保の回収額を算出する。なお、上記説明では不動産担保を最初に算出したが、当然、不動産担保とその他の担保の算出手順は任意である。
担保カバー率算出手段13は、担保カバー率を算出する機能を備えている。該担保カバー率算出手段13は、前記担保回収額算出手段12で算出された(8)担保の回収額と、与信額情報ファイル53から呼み込まれた(9)与信額データに基づき、担保カバー率を算出する。
第1総回収率算出手段14は、回収率を算出する機能を備えている。該第1総回収率算出手段14は、各種パラメータ情報ファイル56から(10)回帰係数α、βiデータと、債務者情報ファイル52から(11)種別、業種等のデータと、財務情報ファイル54から(12)総資本額データと、前記担保カバー率算出手段13で算出された(13)担保カバー率データと、与信額情報ファイルから(14)与信額と、景気ファクター情報ファイル55から(15)景気ファクターランクとを読み込んで回収率を算出する。
ところで、金融機関は、現行の自己資本比率規制(8%)を満たしているか否かの計算を、定期的に計算して公開することが義務付けられている。上記データ格納部には貸出債権の与信額情報、及びその情報に関連する情報が格納されていることは既述したとおりである。
したがって、以下に述べるLGD算出装置の各種算出手段を説明する図10乃至図15及び図17乃至図22は、現在金融機関にある貸出債権の情報及びその関連情報に基づき、これらの情報をどの様に処理すれば、実情にあった貸出債権の回収率が算出できるのかを説明するものである。
LGD算出装置10の各手段が備える具体的な機能について以下詳細に説明をする。
図10及び11は、LGD算出装置の備える担保売却額分布算出手段11が処理する情報の流れ(フローチャート)であり、図10は不動産担保に関するものであり、図11はその他の担保に関するものである。
なお、以下に説明する図10乃至図15に示されている括弧書きの番号は、上記図9で説明した括弧書きの番号と同じものであり、データ格納部50から演算処理部10−1に入力される情報の順番を意味している。
不動産担保に関する担保売却額分布算出手段11は、各種パラメータ情報ファイルから回帰係数α、βi、誤差項εを読み込む(S1)。図2で示した担保IDは、1からNまでの通し番号であり、その担保IDのiの初期値として1を設定して(S2)、iが不動産担保総数より小か等しいかを判断し(S3)、YESであれば不動産担保情報ファイル51から、不動産担保1の評価額、用途、地域等のデータである属性情報を読み込む(S4)。これらのデータを(3)式に代入して算出し、算出した結果である売却額分布pを担保売却額分布ファイルに格納する(S5)。続いて整数1を加算して(S6)、上記したS3からS6までの処理をiが不動産担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S3でNOであれば、不動産に関する担保売却額分布算出手段11は処理を終了する。
その他の担保に関する担保売却額分布算出手段11は、各種パラメータ情報ファイルから期待減価率λ、誤差項εを読み込む(S21)。上記したように担保IDは、1からNまでの通し番号であり、その担保IDのiの初期値として1を設定して(S22)、iがその他の担保総数より小か等しいかを判断し(S23)、YESであればその他の担保情報ファイル51からその他の担保1の評価額のデータである属性情報を読み込む(S24)。これらのデータを(5)式に代入にして算出し、算出した結果である売却額分布pを担保売却額分布ファイルに格納する(S25)。続いて整数1を加算して(S26)、上記したS23からS26までの処理をiがその他の担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S23でNOであれば、その他の担保に関する担保売却額分布算出手段11は処理を終了する。
上記したように、その他の担保には株式、債権、信託等の有価証券や入居保証金等があるが、S23で例えば、処理している株式の数が株式の担保総数に等しくなれば、次に債権の処理を、更に信託の処理を順次行うものであり、これらのその他の担保を一括して処理するものではない。
図12及び図13は、LGD算出装置の備える担保回収額算出手段12が処理する情報の流れ(フローチャート)であり、図12は不動産担保に関するものであり、図13はその他の担保に関するものである。
不動産担保に関する担保回収額算出手段12は、担保IDのiの初期値として1を設定して(S31)、iが不動産担保総数より小か等しいかを判断し(S32)、YESであれば前記担保売却額分布ファイルに格納された不動産担保1の売却額分布データを読み込む(S33)。
不動産担保情報ファイル51から、不動産担保1の設定額及び先順位抵当権のデータである属性情報を読み込む(S34)。これらのデータを(7)式に代入して算出し、算出した結果である回収額rを担保回収額ファイルに格納する(S35)。続いて整数1を加算して(S36)、上記したS32からS36までの処理をiが不動産担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S32でNOであれば、不動産に関する担保回収額算出手段12は処理を終了する。
その他の担保に関する担保回収額算出手段12は、担保IDのiの初期値として1を設定して(S41)、iがその他の担保総数より小か等しいかを判断し(S42)、YESであれば前記担保売却額分布ファイルに格納されたその他の担保1の売却額分布データを読み込む(S43)。
これらのデータを(8)式に代入して算出し、算出した結果である回収額rを担保回収額ファイルに格納する(S44)。続いて整数1を加算して(S45)、上記したS42からS45までの処理をiがその他の担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S42でNOであれば、その他の担保に関する担保回収額算出手段12は処理を終了する。
図14は、LGD算出装置の備える担保カバー率算出手段13が処理する情報の流れ(フローチャート)である。
該担保カバー率算出手段13は、債務者IDのiの初期値として1を設定して(S51)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S52)、YESであれば前記S35で記載した担保回収額ファイルから、債務者1に係わる担保の回収額データをすべて読み込み合算する(S53)。
与信額情報ファイル53から、債務者1の与信額を読み込み(S54)、回収額の合算値を与信額で除して担保カバー率を算出し、担保カバー率ファイルに格納する(S55)。続いて整数1を加算して(S56)、上記したS52からS56までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S52でNOであれば、担保カバー率算出手段13は処理を終了する。
図15は、LGD算出装置の備える第1総回収率算出手段14が処理する情報の流れ(フローチャート)である。
前記第1総回収率算出手段14は、各種パラメータ情報ファイルから回帰係数α、βi、誤差項εを読み込む(S61)。債務者IDのiの初期値として1を設定して(S62)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S63)、
YESであれば債務者情報ファイル52から、債務者1の個人・法人種別、業種等のデータである属性情報を読み込む(S64)。財務情報ファイル54から、債務者1の総資本額等の財務データである属性情報を読み込む(S65)。
前記S55で記載した担保カバー率ファイルから債務者1の担保カバー率を読み込み(S66)、与信額情報ファイル53から債務者1の与信額を読み込む(S67)。そして、景気ファクター情報ファイル55から景気ファクターランクを読み込み(S68)、これらの読み込まれたデータを(9)及び(10)式に代入して第1総回収率を算出し、その算出した結果を第1総回収率ファイルに格納する(S69)。
続いて整数1を加算して(S70)、上記したS63からS70までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S3でNOであれば、第1総回収率算出手段14は処理を終了する。
上述したように、第1の最良の形態であるLGD算出装置10は、回収率の算出に担保に関する属性情報及び債務者に関する属性情報を、景気ファクター情報を、そして、各種パラメータ情報を用いている。
しかし、従来は、減価の程度は、担保物件の性質、すなわち、不動産の立地や利用状況によって異なると考えられるが、掛け目として一律の値が用いられるか、もしくは異なる値を用いる場合でも客観的な根拠に乏しかった。また、減価の程度は、債務者の性質、すなわち個人/法人種別、業種、規模などによって異なるはずである。
そこで、前記LGD算出装置10は、回収率を算出する際、担保物件の属性情報を反映して売却額を算出し、債務者の属性情報を反映しているので、回収率の実状を適切に反映することが可能となった。
また、前記LGD算出装置10は回収率を算出する際、景気ファクターである景気ファクターランクを用いている。従来、景気ファクターを用いて回収率を算出していないため、各債務者に応じた景気の影響を客観的に捉えることができなかった。
しかしながら、前記LGD算出装置10は、景気ファクターを用いて各債務者に応じた回収率を算出しているので、景気の状況も加味して回収率を算出することが可能となった。
そして、前記LGD算出装置10は回収率を算出する際、各種パラメータ情報を用いているが、この各種パラメータ情報は、過去の蓄積された金融関連情報に基づき算出した値を用いているので、前記LGD算出装置10で用いられる数式の係数として適切なものであり、また、確率分布を用いている前記LGD算出装置10は、全体としてみて適切な回収率を算出することが可能となった。
更に、前記LGD算出装置10を用いて回収率を算出した結果は、現実の回収率と非常に近似した値を得ることができた。
一方、前記LGD算出装置10により、先進的内部格付手法で金融機関がLGDを推計することが可能となった。
ところで、LGD算出装置10の処理手順は、担保売却額分布算出手段11で算出した不動産売却額分布及びその他の担保の売却額分布を用いて、不動産担保及びその他の担保に関する担保回収額、担保カバー率を算出した後に、総回収率を算出することは上述した通りである。このように担保によるカバー率を用いて、無担保与信額も含めた債務者全体の回収額を計算する考え方は従来にないものである。
しかし、従来の考え方、即ち、不動産担保やその他の担保、無担保とを別々にして、回収額を計算する考え方に基づいて総回収率を計算することも可能である。以下に第2の最良の形態について説明する。
図16は、本発明の第2の最良の形態であるLGD算出装置20の機能ブロック図である。
LGD算出装置20は、演算処理部20−1及びデータ格納部50から構成されており、該演算処理部20−1は、担保売却額分布算出手段21、有担保回収額分布算出手段22、無担保回収額分布算出手段23、総回収率分布算出手段24及び第2総回収率算出手段25から構成されている。
該データ格納部50は、図9で示したものと同じ各種情報ファイルを格納しているので説明を省略する。
該演算処理部20−1とデータ格納部50の間の矢印は、図9で説明したようにデータ格納部50から該演算処理部10−1に入力される情報の順番とその情報の内容が記載されている。
担保売却額分布算出手段21は、前記LGD算出装置10と同じ機能を備えているので説明を省略する。
有担保回収額分布算出手段22(不動産担保)は、不動産担保の回収額分布及び予測額を算出する機能を備えている。該有担保回収額算出手段22は、前記担保売却額分布算出手段21で算出された(5)不動産売却額の分布データと、担保情報ファイル51から読み込まれた(6)設定額及び先順位抵当権データとに基づき、不動産の有担保回収額分布及び予測値を算出する。
更に、有担保回収額分布算出手段22(その他の担保)は、上記算出された(7)その他の売却額分布データを、(12)式に代入して、その他の有担保回収額分布及び予測値を算出し、全有担保回収額分布及び予測値を算出する。
その後、無担保回収額分布算出手段23は、各種パラメータ情報ファイル56の回帰係数、誤差項を、前記有担保回収額分布算出手段22で算出した(9)合算有担保回収額分布を読み出す。与信額情報ファイル53の(10)与信額のデータ、債務者情報ファイルの(11)種別、業種等のデータ、財務情報ファイル54の(12)財務データを読み込み、これらのデータに基づいて無担保回収額分布を算出する。
総回収率分布算出手段24は、総回収率分布を算出する機能を備えている。該総回収率分布算出手段24は、前記有担保回収額分布算出手段23で算出された(13)有担保回収額分布及び前記無担保回収額分布算出手段22で算出された(14)無担保回収額分布のデータと与信額情報ファイル53から読み込んだ(15)与信額のデータとで総回収率分布を算出する。
第2総回収率算出手段25は、前記総回収率分布算出手段24で算出された(16)総回収率分布のデータと、景気ファクター情報ファイルの(17)景気ファクターランクのデータを読み込んで総回収率を算出する。
図17及び図18は、LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段22が処理する情報の流れ(フローチャート)であり、図17は不動産担保に関するものであり、図18はその他の担保に関するものである。
最初に、該不動産担保に関する有担保回収額分布算出手段22は、担保IDのiの初期値として1を設定して(S71)、iが不動産担保総数より小か等しいかを判断し(S72)、YESであれば担保売却額分布ファイルに格納された不動産担保1の売却額分布データを読み込む(S73)。
不動産担保情報ファイル51から、不動産担保1の設定額及び先順位抵当権のデータである属性情報を読み込む(S74)。これらのデータを(11)式に代入して算出し、算出した結果である回収額rを有担保回収額分布ファイルに格納する(S75)。続いて整数1を加算して(S76)、上記したS72からS76までの処理をiが不動産担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S72でNOであれば、該有担保回収額分布算出手段22は処理を終了する。
図18は、LGD算出装置の備えるその他の担保に関する有担保回収額分布算出手段22がその他の担保に関する情報を処理する流れ(フローチャート)である。
その他の担保に関する有担保回収額分布算出手段22は、担保IDのiの初期値として1を設定して(S81)、iがその他の担保総数より小か等しいかを判断し(S82)、YESであれば有担保売却額分布ファイルに格納されたその他の担保1の売却額分布データを読み込む(S83)。
これらのデータを(12)式に代入して算出し、算出した結果である回収額rを有担保回収額分布ファイルに格納する(S84)。続いて整数1を加算して(S85)、上記したS82からS85までの処理をiがその他の担保総数と等しくなるまで継続して処理を行う。S82でNOであれば、その他の担保に関する有担保回収額分布算出手段22は処理を終了する。
図19は、前記有担保回収額分布を合算するための有担保回収額分布算出手段22の情報を処理する流れ(フローチャート)である。
該有担保回収額分布算出手段22は、債務者IDのiの初期値として1を設定して(S91)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S92)、YESであれば前記S75及びS85で記載した有担保回収額分布ファイルから、債務者1に係わる担保の回収額分布データをすべて読み込み合算する(S93)。
その合算した結果を有担保回収額分布ファイルに格納する(S94)。続いて整数1を加算して(S95)、上記したS92からS95までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S92でNOであれば、有担保回収額分布算出手段22は処理を終了する。
図20は、LGD算出装置の備える無担保回収額分布算出手段23が処理する情報の流れ(フローチャート)である。
該無担保回収額分布算出手段23は、各種パラメータ情報ファイル56から回帰係数α、βi及び誤差項εを読み込む(S101)。債務者IDのiの初期値として1を設定して(S102)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S103)、YESであれば合算有担保回収額分布ファイル(出5.1)から、債務者1の有担保回収額分布のデータを読み込む(S104)。与信額情報ファイル53から、債務者1の総与信額のデータである属性情報を読み込み、与信額から有担保回収額を減じて無担保与信額を算出する(S105)。
債務者情報ファイル52から債務者1の個人・法人種別、業種等のデータを読み込み(S106)、財務情報ファイル54から債務者1の財務データを読み込む(S107)。そして、これらの読み込まれたデータを(13)及び(14)式に代入して無担保回収額分布を算出し、その算出した結果を無担保回収額分布ファイルに格納する(S108)。
続いて整数1を加算して(S109)、上記したS103からS109までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S103でNOであれば、有担保回収額分布算出手段23は処理を終了する。
図21は、LGD算出装置の備える総回収率分布算出手段24が処理する情報の流れ(フローチャート)である。
該総回収率分布算出手段24は、債務者IDのiの初期値として1を設定して(S111)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S112)、YESであれば前記S85で記載した有担保回収額分布ファイルから、債務者1に係わる有担保回収額分布のデータを読み込み(S113)、前記S108で記載した無担保回収額分布ファイルから、債務者1の無担保回収額分布を読み込み(S114)、有担保回収額分布と無担保回収額分布を合算して、総回収額分布を算出する(S115)。与信額情報ファイル53から債務者1の与信額を読み込み、総回収額分布を与信額で除して総回収率分布を算出し、総回収率分布ファイルに格納する(S116)。続いて整数1を加算して(S117)、上記したS112からS117までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S112でNOであれば、総回収率分布算出手段24は処理を終了する。
図22は、LGD算出装置の備える第2総回収率分布算出手段25が処理する情報の流れ(フローチャート)である。
該第2総回収率分布算出手段25は、債務者IDのiの初期値として1を設定して(121)、iが債務者数より小か等しいかを判断し(S122)、YESであれば前記S116で記載した総回収率分布ファイルから、債務者1に係わる総回収率分布のデータを読み込み(S123)、その後、景気ファクター情報ファイル55の景気ファクターランクのデータを読み込み(S124)、これらのデータに基づいて総回収率の平均値を計算して債務者1の総回収率を算出し、第2総回収率ファイルに格納する(S125)。
続いて整数1を加算して(S126)、上記したS122からS126までの処理をiが債務者数と等しくなるまで継続して処理を行う。S122でNOであれば第2総回収率分布算出手段25は処理を終了する。
上述したように、第2の最良の形態であるLGD算出装置20は、回収率の算出に担保に関する属性情報及び債務者に関する属性情報を、景気ファクター情報を、そして、各種パラメータ情報を用いている。
しかし、従来は、減価の程度は、担保物件の性質、すなわち、不動産の立地や利用状況によって異なると考えられるが、掛け目として一律の値が用いられるか、もしくは異なる値を用いる場合でも客観的な根拠に乏しかった。また、減価の程度は、債務者の性質、すなわち個人/法人種別、業種、規模などによって異なるはずである。
そこで、前記LGD算出装置20は、回収率を算出する際、担保物件の属性情報を反映して売却額を算出し、債務者の属性情報を反映して無担保回収額を算出しているので、回収率の実状を適切に反映することが可能となった。
また、前記LGD算出装置20は回収率を算出する際、景気ファクターを用いている。従来、景気ファクターを用いて回収率を算出していないため、各債務者に応じた景気の影響を客観的に捉えることができなかった。
しかしながら、前記LGD算出装置20は、景気ファクターを用いて各債務者に応じた回収率を算出しているので、景気の状況も加味して回収率を算出することが可能となった。
そして、前記LGD算出装置20は回収率を算出する際、各種パラメータ情報を用いているが、この各種パラメータ情報は、過去の蓄積された金融関連情報に基づき算出した値を用いているので、前記LGD算出装置20で用いられる数式の係数として適切なものであり、また、確率分布を用いている前記LGD算出装置20は、全体としてみて適切な回収率を算出することが可能となった。
更に、前記LGD算出装置20は、有担保と無担保の回収額分布を別々に算出しているので、現状の実務に近い算出方法であることから、金融機関にとって前記LGD算出装置20で算出した回収率は、利用しやすいものとなっている。
一方、前記LGD算出装置20により、先進的内部格付手法で金融機関がLGDを推計することが可能となった。
なお、第3の最良の形態として、上述した第1及び第2の最良の形態を別々のLGD算出装置として説明したが、順番に関わらずこの両方の処理手順で別々の総回収率を算出するLGD算出装置30も上述の説明から、同じ処理手順によって行えることは当業者であれば理解できることである。
LGD算出装置30は、異なる処理手順により異なる回収率を取得することができ、金融機関にとって、回収率の選択する幅が広がることとなった。
次に、上記LGD算出装置10、20或いは30から算出された算出結果を用いて、債務者の貸出債権に対して案件格付を付与する案件格付装置について説明する。
金融機関の実務においては、債権と担保との間に多対多で複雑な対応関係が存在することが通例であり、その対応関係次第で各債権の回収率が変わることになるため債務者単位で算出した回収額を単純な金額按分にすることが出来ないのが実情である。
そこで、一例として上記LGD算出装置10の算出結果を用いることにより、債務者の貸出債権に対して案件格付を付与することが可能となる案件格付装置を以下に説明する。
前記案件格付装置は、前記LGD装置10の担保回収額算出手段12のS35及びS44で算出された担保回収額を用いるものである。最初に、各貸出債権に対し、債権金額を上限として上記担保回収額を配分して回収額を算出する。その際、債権と担保に対応関係がある場合にはその対応通りに配分して算出する。
次に、前記第一総回収率算出手段14のS69で算出された債務者単位の回収率を用いて債務者単位での回収額を算出する。そして、この回収額と上記担保回収額の差分を無担保回収額とし、上記担保回収額が割当てられた後の残りの債権金額へ配分する。
このように前記LGD装置10の算出結果を用いれば、債務者の貸出債権に対して案件格付を付与することが可能である。
ところで、上記プログラムは、本発明の最良の形態を実施するために一例として説明したものであって、該最良の形態は、このプログラムに限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲に記載の本発明の構成が、上記プログラムに限定されて解釈されるべきでないことは明らかである。
本発明のLDG算出装置の概略構成図である。 LGD算出装置が備えるデータ格納部50に格納された担保情報に関するデータベース構造を説明する図である。 債務者情報の複数の項目の一例を示すものである。 与信額情報の複数の項目の一例を示すものである。 財務情報の複数の項目の一例を示すものである。 景気ファクター情報の複数の項目の一例を示すものである。 各種パラメータ情報の説明変数の項目の一例を示すものである。 不動産担保売却分布算出に用いる回帰誤差の例を示す図である。 本発明の第1の最良の形態であるLGD算出装置10の機能ブロック図である。 LGD算出装置の備える担保売却額分布算出手段11が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える担保売却額分布算出手段11が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える担保回収額算出手段12が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える担保回収額算出手段12が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える担保カバー率算出手段13が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える第1総回収率算出手段14が処理するフローチャートである。 本発明の第2の最良の形態であるLGD算出装置20の機能ブロック図である。 LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段22が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段22が処理するフローチャートである。 担保回収額分布を合算するための有担保回収額算出手段22の情報を処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段23が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段24が処理するフローチャートである。 LGD算出装置の備える有担保回収額分布算出手段25が処理するフローチャートである。
符号の説明
10 第1のLGD算出装置
11 担保売却額分布算出手段
12 担保回収額算出手段
13 担保率カバー算出手段
14 第1総回収率算出手段
20 第2のLGD算出装置
21 担保売却額分布算出手段
22 有担保回収額分布算出手段
23 無担保回収額分布算出手段
24 総回収率分布算出手段
25 第2総回収率算出手段
30 第3のLGD算出装置
40 情報格納部
50 データ格納部
51 担保情報ファイル
52 債務者情報ファイル
53 与信額情報ファイル
54 財務情報ファイル
55 景気ファクター情報ファイル
56 各種パラメータ情報ファイル
60 プログラム格納部
70 中間・出力データ格納部

Claims (20)

  1. 担保売却額分布算出手段、担保回収額算出手段、担保カバー率算出手段及び第1総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部を備えたLGD算出装置において、
    前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、
    前記担保売却額分布に基づいて担保の回収額を算出する担保回収額算出手段と、
    前記担保回収額及び前記情報格納部の与信額情報に基づいて担保カバー率を算出する担保カバー率算出手段と、
    債務者の前記担保カバー率及び前記情報格納部の前記担保に関する属性情報以外の各種情報に基づき総回収率を算出する第1総回収率算出手段とを備えることを特徴とするLGD算出装置。
  2. 前記情報格納部は、データ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  3. 前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  4. 前記担保売却額分布算出手段は、前記各種の担保に関する処理手順を備えることを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  5. 前記各種の担保の不動産担保に関する処理手順において、前記パラメータ情報には回帰係数及び誤差項を含み、前記属性情報には評価額、用途及び地域を含むことを特徴とする請求項4に記載のLGD算出装置。
  6. 前記各種の担保のその他の担保に関する処理手順において、前記パラメータ情報には期待減価率及び誤差項が、前記属性情報には評価額が含まれることを特徴とする請求項4に記載のLGD算出装置。
  7. 前記担保回収額算出手段は、不動産担保に関する処理手順及びその他の担保に関する処理手順を備えることを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  8. 前記不動産担保に関する処理手順において、前記属性情報には設定額及び先順位抵当権を含むことを特徴とする請求項7に記載のLGD算出装置。
  9. 前記担保カバー率算出手段は、債務者に係わる回収額を合算して、債務者の与信額でその合算値を除して担保カバー率を算出することを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  10. 前記第1総回収率算出手段の前記各種情報にはパラメータ情報の回帰係数が、債務者情報の種別、業種及び取引地位が、財務情報の総資本額が、与信情報の与信額が、景気ファクター情報の景気ファクターランクが含まれることを特徴とする請求項1に記載のLGD算出装置。
  11. 担保売却額分布算出手段、有担保回収額算出手段、無担保回収額算出手段、総回収率分布算出手段及び第2総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部とを備えたLGD算出装置において、
    前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて有担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、
    前記有担保売却額分布に基づいて有担保の回収額分布及び予測値を算出して、各債務者に係わる全ての有担保回収額分布を合算する有担保回収額分布算出手段と、
    前記情報格納部のパラメータ情報、与信額情報、債務者の属性情報、財務情報及び前記合算された有担保回収額分布に基づいて無担保回収額分布を算出する無担保回収額分布算出手段と、
    前記有担保回収額分布と前記無担保回収額分布を合算した総回収額分布及び前記情報格納部の与信額情報に基づき総回収率分布を算出する総回収率分布算出手段と、
    前記総回収額分布及び前記情報格納部の景気ファクター情報に基づき総回収率を算出する第2総回収率算出手段とを備えることを特徴とするLGD算出装置。
  12. 前記情報格納部は、データ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする請求項11に記載のLGD算出装置。
  13. 前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする請求項11に記載のLGD算出装置。
  14. 前記有担保回収額分布算出手段は、不動産担保に関する処理手順、その他の担保に関する処理手順及び両担保に関する処理手順を備えることを特徴とする請求項11に記載のLGD算出装置。
  15. 前記不動産担保に関する処理手順において、前記属性情報には設定額及び先順位抵当権を含むことを特徴とする請求項14に記載のLGD算出装置。
  16. 前記有担保回収額分布算出手段の不動産担保及びその他の担保に関する処理手順において、
    債務者に係わる不動産担保及びその他の担保に基づいて合算することを特徴とする請求項14に記載のLGD算出装置。
  17. 前記無担保回収額分布算出手段のパラメータ情報には回帰係数が、債務者の属性情報には種別及び業種が含まれることを特徴とする請求項14に記載のLGD算出装置。
  18. 担保売却額分布算出手段、担保回収額算出手段、担保カバー率算出手段及び第1総回収率算出手段から成る演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部を備えたLGD算出装置において、
    前記演算処理部は、前記情報格納部のパラメータ情報及び各種の担保に関する属性情報に基づいて担保の売却額分布を算出する担保売却額分布算出手段と、
    前記担保売却額分布に基づいて担保の回収額を算出する担保回収額算出手段と、
    前記担保回収額及び前記情報格納部の与信額情報に基づいて担保カバー率を算出する担保カバー率算出手段と、
    債務者の前記担保カバー率及び前記情報格納部の前記担保に関する属性情報以外の各種情報に基づき総回収率を算出する第1総回収率算出手段と、
    前記有担保売却額分布に基づいて有担保の回収額分布及び予測値を算出して、各債務者に係わる全ての有担保回収額分布を合算する有担保回収額分布算出手段と、
    前記情報格納部のパラメータ情報、与信額情報、債務者の属性情報、財務情報及び前記合算された有担保回収額分布に基づいて無担保回収額分布を算出する無担保回収額分布算出手段と、
    前記有担保回収額分布と前記無担保回収額分布を合算した総回収額分布及び前記情報格納部の与信額情報に基づき総回収率分布を算出する総回収率分布算出手段と、
    前記総回収額分布及び前記情報格納部の景気ファクター情報に基づき総回収率を算出する第2総回収率算出手段とを備えることを特徴とするLGD算出装置。
  19. 前記情報格納部は、データ格納部、プログラム格納部及び中間・出力データ格納部を備えることを特徴とする請求項18に記載のLGD算出装置。
  20. 前記データ格納部には、担保情報ファイル、債務者情報ファイル、与信額情報ファイル、景気ファクター情報ファイル及び各種パラメータ情報ファイルが含まれることを特徴とする請求項18に記載のLGD算出装置。
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