JP7419126B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7419126B2
JP7419126B2 JP2020050237A JP2020050237A JP7419126B2 JP 7419126 B2 JP7419126 B2 JP 7419126B2 JP 2020050237 A JP2020050237 A JP 2020050237A JP 2020050237 A JP2020050237 A JP 2020050237A JP 7419126 B2 JP7419126 B2 JP 7419126B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bond
return
sectors
information processing
investment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020050237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021149688A (ja
Inventor
匡 菊川
隆一 売野
ショーン シェン
Original Assignee
野村證券株式会社
エフティーエスイー フィックスト インカム エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 野村證券株式会社, エフティーエスイー フィックスト インカム エルエルシー filed Critical 野村證券株式会社
Priority to JP2020050237A priority Critical patent/JP7419126B2/ja
Publication of JP2021149688A publication Critical patent/JP2021149688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7419126B2 publication Critical patent/JP7419126B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Description

特許法第30条第2項適用 平成31年3月22日 ウェブサイト(https://www.yieldbook.com/m/indices/single.shtml?ticker=NOMUCARD)にて、債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する情報処理方法に関するルールブックを公開した。
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
従来から、金融商品のポートフォリオを設計するための種々の支援システムが提案されている。例えば、特許文献1には、ユーザが有する金融商品情報を収集・分析して、ユーザが目標とするポートフォリオを設計するためのポートフォリオ設計支援システムが開示されている。
特開2016-95724号公報
しかしながら、投資ポートフォリオにマイナス金利の年限や所定の発行国における超長期債など、割高なセクターが含まれている場合、多通貨の国債や様々な債券を対象とした市場インデックスの運用において、インデックスどおりにすべてのセクターに投資を行うと、十分な投資効率とならない。
そこで、本発明は、投資効率が向上し得る債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理方法は、債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する情報処理方法であって、所定の債券インデックスを構成する複数の債券銘柄を取得する取得ステップと、複数の債券銘柄のそれぞれについて、期待収益率を算出する期待収益率算出ステップと、複数の債券銘柄を、複数のセクターに分類する分類ステップと、債券銘柄毎の期待収益率に基づいて、複数のセクターのそれぞれに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下でセクター期待収益率の合計が最大となるように、複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出するセクターウェイト算出ステップと、算出された複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトに基づいて、複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する債券ウェイト算出ステップと、を含む。
本発明によれば、投資効率を向上し得る債券銘柄の投資ポートフォリオを構築することができる。
本発明の一実施形態に係るサーバ10等を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。 本実施形態に係るサーバ10による動作処理の一例を示す動作フロー図である。 ベース・インデックスのデータ構成の一例を示す図である。 利回り曲線の概念図を示す図である。 各債券銘柄を発行国及び残存年限によるセクターに分類した結果を示す図である。 各債券銘柄を発行国及び残存年限によるセクターに分類した結果を示す図である。 本実施形態に係るサーバ10により算出された債券銘柄ポートフォリオの一例を示す図である。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワークを介してユーザ端末20と通信可能に接続されている。
サーバ10は、ユーザ端末20からの要求に応じて、債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する。サーバ10は、一般的なコンピュータとしての構成を有する。具体的には、サーバ10は、図1に示すように、CPU又はGPUとして構成されるプロセッサ11と、DRAM等によって構成されデータやプログラムを一時的に記憶するメインメモリ12と、有線又は無線の通信を制御する通信インタフェース13と、磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成されデータやプログラムを記憶するストレージ14とを備える。
プロセッサ11は、ストレージ14等に記憶されているプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる命令を実行する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラム等であってよい。また、本実施形態に係るプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10又はユーザ端末20に提供されてもよい。
通信I/F13は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。
サーバ10は、ストレージ14等に記憶されているプログラムに含まれる命令をプロセッサ11が実行することによって、図示するように、取得部112、算出部114、分類部116、出力部118、として機能するように構成されている。取得部112は、各種の情報をサーバ10の外部/内部のデータベース等の記憶部から取得する。取得部112は、例えば、インデックス構成銘柄DB30から、ベースとなるインデックス(ベース・インデックス)の構成銘柄と、各構成銘柄のウェイトとを取得する。また、取得部112は、例えば、ベース・インデックスに含まれる銘柄コードをキーとして、債券銘柄DB40から各銘柄の属性情報を取得する。また、取得部112は、例えば、市場情報DB50から各銘柄に関連する市場情報を取得する。算出部114は、例えば、所定のパラメータから各種の値を算出する。分類部116は、例えば、ベース・インデックスに含まれる複数の債券銘柄を所定のセクターに分類する。所定のセクターは、任意に設定可能であるが、例えば、発行国、残存年限、及び発行国の信用度の少なくとも1つに基づいて規定されてもよい。ここで、発行国の信用度は、任意の格付機関によって付された信用度(クレジット・レーティング)であってよい。出力部118は、例えば、各種のデータを出力する。例えば、出力部118は、算出部114により算出された各債券銘柄の投資加重をユーザ端末20等に送信する。
ここで、算出部114について更に説明する。算出部114は、例えば、期待収益率算出部1141、セクターウェイト算出部1142、及び債券ウェイト算出部1143を含む。期待収益率算出部1141は、例えば、複数の債券銘柄のそれぞれについて、期待収益率を算出する。ここで、期待収益率は、各債券銘柄を所定期間だけ保有した場合に期待される収益率である。当該所定期間は、例えば1年間であるが、これに限られるものではない。期待収益率は、例えば、各債券銘柄の利回り曲線に基づいて算出されてもよく、例えば、債券銘柄の債券価格の上昇に基づいて算出されるロールダウンを含んでもよい。また、期待収益率は、債券銘柄を保有した場合における利金の運用益に基づいて算出されるキャリーを含んでもよい。また、期待収益率算出部1141は、例えば、期待収益率を発行国通貨ベースから為替ヘッジベースに変換する。セクターウェイト算出部1142は、例えば、債券銘柄毎の期待収益率に基づいて、複数のセクターのそれぞれに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下でセクター期待収益率の合計が最大となるように、複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出する。ここで、セクター期待収益率は、例えば、当該セクターの期待収益率の平均に当該セクターに対する投資のウェイトを乗じて得られた値であってよい。ここで、所定の制約条件は、例えば、各債券銘柄の金利の変化に対する感応度の指標を金利感応度とした場合、少なくとも1つのセクターを含む任意のセクター群毎に、構築すべき投資ポートフォリオの金利感応度と、所定の債券インデックス(ベース・インデックス)の金利感応度とが等しいことを含んでもよい。金利感応度は、金利の変化に対する感応度を示す任意の指標であってよく、例えば、各債券銘柄の各種のデュレーションの(セクター群における)平均値であってよい。デュレーションは、例えば、マコーレー・デュレーション、修正デュレーション、及び金額デュレーション等を含んでよいが、これらに限られない。これにより、構築すべき投資ポートフォリオの金利リスクを、所定の債券インデックス(ベース・インデックス)の金利リスクに実質的に合わせることが可能となる。また、所定の制約条件は、例えば、構築すべき投資ポートフォリオに関する時価総額が、所定の債券インデックスに関する時価総額に等しいことを含んでもよい。また、所定の制約条件は、例えば、構築すべき投資ポートフォリオにおける複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトはいずれもゼロ以上であること(いずれの債券銘柄についてもショートポジションは認めないことと)を含んでもよい。債券ウェイト算出部1143は、例えば、算出された複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトに基づいて、複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する。複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトの算出方法は、特に限定されないが、例えば、各債券銘柄のウェイトを按分して、各債券銘柄に対する投資のウェイトを算出してもよい。また、各債券銘柄に関するクーポンの額、満期、発行体の信用度等に基づいて、各債券銘柄に対する投資のウェイトを算出してもよい。
また、サーバ10は、インデックス構成銘柄DB30、債券銘柄DB40、及び市場情報DB50等の各種のデータベースに所定の通信ネットワークを介してアクセス可能である。インデックス構成銘柄DB30には、例えば、任意の債券インデックスを構成する構成銘柄テーブル(例えば国債銘柄テーブル)が記憶されている。インデックス構成銘柄DB30が記憶する債券インデックスは、特に限定されないが、FTSE世界国債インデックスやブルームバーグ・バークレイズ・インデックスその他の、国債や社債を含む債券インデックスであってよい。債券銘柄DB40は、債券の銘柄毎の属性情報を記憶している。属性情報は、例えば、発行通貨、償還年限、残存年限、利率、及び経過利子起算日等を含む。市場情報DBは、種々の市場情報を記憶する。市場情報は、例えば、各債券銘柄の時価、利回り曲線等を含む。
ユーザ端末20は、一般的なコンピュータとしての構成を有する。具体的には、ユーザ端末20は、図1に示すように、CPU又はGPUとして構成されるプロセッサ21と、DRAM等によって構成されデータやプログラムを一時的に記憶するメインメモリ22と、ユーザ等との間で情報のやり取りを行う入出力インタフェース23と、有線又は無線の通信を制御する通信インタフェース24と、磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成されデータやプログラムを記憶するストレージ25とを備える。プロセッサ21は、ストレージ25等に記憶されているプログラムをメインメモリ22に読み込んで、当該プログラムに含まれる命令を実行する。
入出力インタフェース23は、例えば、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置、ディスプレイ等の画像出力装置、及びスピーカ等の音声出力装置を含む。通信I/F24は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。
ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はウェアラブルデバイス等として構成される。ユーザ端末20は、ストレージ25等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したサーバ10との間の通信を伴って各種の画面を表示する。
(2)動作
図2を参照して、本実施形態に係るサーバ10による動作処理を説明する。一般的に債券インデックスは、時間の経過とともに残存期間が変化し、また定期的に新規銘柄が発行されることから、月ごとに構成銘柄の入れ替えが行われる。図2に示す動作処理は、一例として、翌月の構成銘柄を構築するための入れ替え作業(例えば、各月末)よりも所定期間(例えば、3営業日)前の時点において実行される。このとき、例えば、作業者がユーザ端末20を操作することにより、債券銘柄の投資ポートフォリオの要求がサーバ10に送信され、当該要求を受けたサーバ10が図2に示す動作処理を実行してもよい。
(S101)まず、取得部112は、インデックス構成銘柄DB30から、ベースとなるインデックス(ベース・インデックス)の構成銘柄と、各構成銘柄のウェイトとを取得する。図3は、ベース・インデックスのデータ構成の一例を示す図である。図3には、インデックス構成銘柄DB30から取得されるベース・インデックスの一例として、FTSE世界国債インデックスを構成する構成銘柄の一部が示されている。当該ベース・インデックスには、銘柄毎に、ISIN(銘柄コード)、ティッカー、クーポン、満期、発行国、通貨、及びウェイト等が含まれる。なお、図3に示したインデックス構成銘柄DB30から取得されるベース・インデックスは一例であって、取得部112は、他の国債インデックス、社債インデックス、その他の債券インデックスをインデックス構成銘柄DB30から取得してもよい。
(S102)次に、取得部112は、ベース・インデックスに含まれる銘柄コードをキーとして、債券銘柄DB40から各銘柄の属性情報を取得する。属性情報は、例えば、発行通貨、償還年限、残存年限、利率、経過利子起算日等を含む。なお、算出部114は、所望の属性情報(例えば、残存年限)を、例えば他の属性情報(償還年限)を用いて算出してもよい。また、取得部112は、市場情報DB50から各銘柄に関する市場情報を取得する。市場情報は、例えば、時価、最終利回り、利回り曲線等を含む。
(S103)次に、セクターウェイト算出部1142は、各債券銘柄について、金利感応度として金額デュレーションを算出する。金額デュレーションは、例えば、「PV01」と称される値、すなわち、金利が1パーセント・ポイント変化した際の時価総額の変化を基準通貨ベースで計算して得られる値であってよい。金額デュレーション(PV01)は、例えば、時価(市場価値)と修正デュレーションとの積であってよい。ここで、修正デュレーションは、例えば、金利が所定の割合で変化した場合における、債券価格の変化の度合いを示す指標として定義され得る。修正デュレーションは、例えば、マコーレー・デュレーションを(1+利回り)で割った値として求められる。なお、マコーレー・デュレーションは、例えば、債券投資の平均回収期間であり、債券によって得られる各キャッシュフローのタイミングを、該タイミングで得られるキャッシュの現在価値で加重平均した値であってよい。
なお、上述したS103では、セクターウェイト算出部1142は、PV01を算出するものとしたが、セクターウェイト算出部1142は、PV01以外の金額デュレーションや、修正デュレーションを、各債券銘柄の金利感応度として算出してもよい。
(S104)次に、期待収益率算出部1141は、ベース・インデックスに含まれる個別銘柄の期待収益率として、キャリー・アンド・ロールダウンを、例えば以下に説明する要領で算出する。なお、期待収益率の算出については次の仮定を置くものとする。すなわち、各債券の保有期間を1年間とし、金利の利回り曲線の変化がなく、為替は1年後のフォワードレートが実現するものと仮定する。更に、保有期間(例えば1年間)の間は、利回り曲線およびスプレッド(該銘柄の残存年限に等しい年限の利回りと、該銘柄の最終利回りとの金利差)が一定とする。なお、現時点の当該銘柄の残存期間から1年短い年限の水準の利回り曲線の金利にスプレッドを加えた値を、1年後の当該銘柄の最終利回りとする。
まず、期待収益率算出部1141は、キャリーを算出する。キャリーは、例えば、保有期間中に支払いが想定される利金を短期金利で所定期間(例えば、1年間)だけ運用した場合の利金運用額であってよい。短期金利の種類は特に限定されないが、例えば、1か月物ユーロ預金金利等であってよい。図4には、対象となる債券の利回り曲線YCの一例が示されている。図4の横軸は残存年限(年)を、縦軸は1年間の利回り(%)をそれぞれ示している。図4に示す利回り曲線を実現する5年債の場合、所定期間を1年間として、残存年限5年の利回りに該当する0.9%がキャリーとなる。
また、期待収益率算出部1141は、ロールダウンを算出する。一般に、債券の利回りが低下すると、債券価格は上昇する。ロールダウンは、所定期間(例えば、1年間)の経過によって利回りが低下することに伴う、債券価格の上昇によるキャピタル・ゲインを示す指標であり、例えば、当該所定期間における利回りの低下に修正デュレーションを乗じて得られる値として定義され得る。図4に示す利回り曲線を実現する5年債の場合、所定期間を1年間として、残存年限が4年の利回りが0.7%であるため、当該5年債が4年債となった場合の利回りの低下は0.2(=0.9-0.7)%である。そして、修正デュレーションを4(年)とすると、ロールダウンは0.2%×4、すなわち0.8%となる。
そして、期待収益率算出部1141は、上述したキャリー及びロールダウンを合算して、キャリー・アンド・ロールダウンを算出する。ここで、キャリー・アンド・ロールダウンは、CaRDやローリング・イールドとも称され、各債券銘柄について所定期間(例えば、1年間)保有した場合の期待収益率(現地通貨ベース)を示す指標であると言える。図4に示す利回り曲線における5年債の場合、キャリー・アンド・ロールダウン(CaRD)は、キャリーである0.9%と、ロールダウンである0.8%の和である、1.7%となる。
なお、上述したS104では、期待収益率算出部1141は、期待収益率としてキャリー及びロールダウンの和であるキャリー・アンド・ロールダウンを算出するものとした。しかしながら、期待収益率算出部1141が算出する期待収益率は、キャリー・アンド・ロールダウンに限らず、例えば、キャリーのみ、或いはロールダウンのみであってもよい。また、期待収益率の算出についての仮定は、上述した仮定に限られなくてもよい。例えば、各債券の保有期間や為替のフォワードレートの期間は、1年間に限らず、1週間等の週単位や1ヶ月等の月単位であってもよく、また、2年間以上の年単位であってもよい。なお、各債券の保有期間と為替のフォワードレートの期間とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(S105)次に、期待収益率算出部1141は、市場情報DB50から基準通貨(例えば、日本円)と、各銘柄の発行通貨のスポットレート及び12ヶ月物為替予約レートとを読込み、全額を為替ヘッジしたと仮定して、上述した現地通貨ベースの期待収益率を為替ヘッジベースの期待収益率に変換する。なお、為替予約レートは、上述したS104における各債券の保有期間に対応しないレートを採用してもよい。
(S106)次に、分類部116は、各債券銘柄を発行国及び残存年限によるセクターに分類する。図5A及び図5Bは、各債券銘柄を発行国及び残存年限によって規定されるセクターに分類した結果を示す図である。本実施形態におけるセクターを規定する残存年限は、1~3年、3~5年、5~7年、7~10年、10年~15年、及び15年以上とするが、これらは一例であって、より短い期間又は長い期間で残存年限を分けてもよい。また、本実施形態におけるセクターを規定する発行国は、ベース・インデックス(FTSE世界国債インデックス)に準じた22カ国とするが、発行国はベース・インデックスに採用する国債インデックスに含まれる国であればこれらに限られない。本実施形態では、図5A及び図5Bに示すとおり、138のセクターに分類されることになる。図5A及び図5Bには、セクター毎に、投資のウェイト、時価、修正デュレーション、及び金額デュレーション(PV01)が示されている。
(S107)次に、セクターウェイト算出部1142は、上述した債券銘柄毎の為替ヘッジベースの期待収益率に基づいて、各セクターに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下で、線形計画法によって、セクター期待収益率の合計が最大となるように、複数のセクターのそれぞれへの投資のウェイト(配分比率)を算出する。ここで、セクター期待収益率は、例えば、当該セクターの期待収益率の平均に当該セクターに対する投資のウェイトを乗じて得られた値であってよい。所定の制約条件は、例えば、以下の制約条件1~3の論理積であってよい。
制約条件1は、求めるべき投資ポートフォリオの時価総額がベース・インデックスの時価総額に等しいこととする。すなわち、iを発行国の通し番号、jを残存年限セクターの通し番号、Mを求めるべき投資ポートフォリオにおける各セクターへの投資のウェイト、mをベース・インデックスにおける各セクターのウェイトとすると、制約条件1は次の式(1)のように表される。
Figure 0007419126000001
制約条件2は、セクターを少なくとも1つ含むセクター群毎に、求めるべき投資ポートフォリオ及びベース・インデックスそれぞれにおける金利感応度が一致することとする。例えば、セクター群を発行国が同一であるセクターの群とし、金利感応度としてセクター群における金額デュレーション(PV01)の平均値を採用するものとする。この場合、金利感応度は、複数の債券銘柄の発行国毎のセクター群の金額デュレーションの平均値となる。このとき、Di,jをi番目の発行国且つj番目の残存年限のセクターにおける修正デュレーションとすると、制約条件2は、次の式(2)のように表される。
Figure 0007419126000002
式(2)の左辺は、求めるべき投資ポートフォリオにおける、i番目の発行国のセクター群(すなわち、i番目の発行国によって発行される任意の残存年限の債券銘柄によって構成されるセクター群であってセクター数はj)の金額デュレーション(PV01)の平均値を示している。また、同様に、式(2)の右辺は、ベース・インデックスにおける、i番目の発行国のセクター群の金額デュレーション(PV01)の平均値を示している。
制約条件3は、求めるべき投資ポートフォリオにおける各セクターの投資のウェイトは常にゼロ以上とすること(いずれの債券銘柄についてもショートポジションを含めないこと)とする。すなわち、制約条件3は、次の式(3)のように表される。
Figure 0007419126000003
上述したとおり、セクターウェイト算出部1142は、制約条件1~3の下で、線形計画法により、為替ヘッジベースの期待収益率の合計が最大となる各セクターへの投資のウェイトを算出する。図6は、本実施形態に係るサーバ10によって算出された各セクターへの投資のウェイトの一例を示す図である。図6に示すとおり、当該投資ポートフォリオは、所定のセクターと、セクター毎の投資のウェイトとを含む。なお、図6においては、投資のウェイトがゼロであるセクターについては、図示を省略している。
なお、各セクターへの投資のウェイトの算出における所定の制約条件は、上述した制約条件1~3の論理積に限られなくてもよい。例えば、制約条件3を含めずに、少なくとも1つ以上の債券銘柄についてショートポジションを認めてもよい。
また、所定の制約条件は、上述した制約条件2に限らず、金利感応度に基づく他の任意の制約条件を含めてもよい。例えば、上述した式(2)では、セクター群を発行国によって規定されるものとしたが、これに限らず、セクター群は発行国の信用度や債券の残存年限によって規定されてもよい。また、金利感応度として、PV01の平均値に限らず、PV01以外の金額デュレーションの平均値や、修正デュレーションの平均値を採用してもよい。
(S108)次に、債券ウェイト算出部1143は、算出された各セクターに対する投資のウェイトに基づいて、個別の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する。なお、当該算出方法は、特に限定されないが、例えば、各債券銘柄のウェイトを按分して、各債券銘柄に対する投資のウェイトを算出してもよい。また、各債券銘柄に関するクーポンの額、満期、発行体の信用度等に基づいて、各債券銘柄に対する投資のウェイトを算出してもよい。算出された個別の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを以て、求めるべき債券銘柄の投資ポートフォリオとする。
(S109)次に、出力部118は、求められた債券銘柄の投資ポートフォリオを出力する。具体的には、例えば、出力部118は、債券銘柄の投資ポートフォリオに関連する情報(例えば、債券銘柄毎の投資のウェイト)を、ユーザ端末20に送信する。これにより、ユーザ端末20は、サーバ10から受信した債券銘柄の投資ポートフォリオに関連する情報を入出力I/F23(例えば、ディスプレイ等の画像出力装置)に出力することが可能となる。以上で、動作処理が終了する。
本実施形態に係る上述した各セクターへの投資のウェイトの算出方法によれば、配分比率の制約をベース・インデックスのウェイトに一致させる必要がないため、柔軟な配分が可能となる。また、特定の満期セクターのみに集中的に投資を行うことが可能となる。これにより、投資効率が向上し得る債券銘柄の投資ポートフォリオの構築の支援が可能となる。また、債券銘柄の投資ポートフォリオを構成する銘柄数も、例えばベース・インデックス等よりも少なくて済むため、売買オペレーションも容易となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。開示技術は、上述した実施形態に限定されるものではなく、開示技術の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。

Claims (10)

  1. 債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
    所定の債券インデックスを構成する複数の債券銘柄を取得する取得ステップと、
    前記複数の債券銘柄のそれぞれについて、期待収益率を算出する期待収益率算出ステップと、
    前記複数の債券銘柄を、複数のセクターに分類する分類ステップと、
    債券銘柄毎の前記期待収益率に基づいて、前記複数のセクターのそれぞれに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下で前記セクター期待収益率の合計が最大となるように、前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出するセクターウェイト算出ステップと、
    算出された前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトに基づいて、前記複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する債券ウェイト算出ステップと、
    を含む、情報処理方法。
  2. 前記分類ステップでは、前記複数の債券銘柄のそれぞれの発行国、残存年限、及び発行国の信用度の少なくとも1つに基づいて、前記複数のセクターに分類する、請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記期待収益率算出ステップは、
    前記複数の債券銘柄のそれぞれを保有した場合における利金の運用益に基づいて、前記複数の債券銘柄のそれぞれのキャリーを算出するステップと、
    前記複数の債券銘柄のそれぞれの債券の利回りの低下に基づいてロールダウンを算出するステップと、
    前記キャリー及び前記ロールダウンを合算してキャリー・アンド・ロールダウンを算出するステップと、
    前記キャリー・アンド・ロールダウンに基づいて前記期待収益率を算出するステップと、を含む、請求項1又は2に記載の情報処理方法。
  4. 前記期待収益率算出ステップは、発行国通貨ベースの前記キャリー・アンド・ロールダウンを為替ヘッジすることにより得られる値を前記期待収益率として算出するステップ、を含む、請求項3に記載の情報処理方法。
  5. 前記所定の制約条件は、前記複数のセクターのうちの少なくとも1つのセクターを含むセクター群毎に、前記投資ポートフォリオに係る該セクター群に含まれる債券銘柄の金利感応度が、前記所定の債券インデックスに係る該セクター群に含まれる債券銘柄の金利感応度に等しいことを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  6. 前記金利感応度は、前記複数の債券銘柄の発行国毎の前記セクター群の金額デュレーションの平均値である、請求項5に記載の情報処理方法。
  7. 前記所定の制約条件は、前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトはいずれもゼロ以上であることを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  8. 前記セクターウェイト算出ステップでは、線形計画法によって、前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出する、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  9. 債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する情報処理装置であって、
    所定の債券インデックスを構成する複数の債券銘柄を取得する取得部と、
    前記複数の債券銘柄のそれぞれについて、期待収益率を算出する期待収益率算出部と、
    前記複数の債券銘柄を、複数のセクターに分類する分類部と、
    債券銘柄毎の前記期待収益率に基づいて、前記複数のセクターのそれぞれに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下で前記セクター期待収益率の合計が最大となるように、前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出するセクターウェイト算出部と、
    算出された前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトに基づいて、前記複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する債券ウェイト算出部と、を含む、情報処理装置。
  10. 情報処理装置に、債券銘柄の投資ポートフォリオの構築を支援する情報処理方法を実行させるプログラムであって、
    前記情報処理装置を、
    所定の債券インデックスを構成する複数の債券銘柄を取得する取得部と、
    前記複数の債券銘柄のそれぞれについて、期待収益率を算出する期待収益率算出部と、
    前記複数の債券銘柄を、複数のセクターに分類する分類部と、
    債券銘柄毎の前記期待収益率に基づいて、前記複数のセクターのそれぞれに関するセクター期待収益率を求め、所定の制約条件の下で前記セクター期待収益率の合計が最大となるように、前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトを算出するセクターウェイト算出部と、
    算出された前記複数のセクターのそれぞれに対する投資のウェイトに基づいて、前記複数の債券銘柄それぞれに対する投資のウェイトを算出する債券ウェイト算出部と、として機能させる、プログラム。
JP2020050237A 2020-03-19 2020-03-19 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Active JP7419126B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020050237A JP7419126B2 (ja) 2020-03-19 2020-03-19 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020050237A JP7419126B2 (ja) 2020-03-19 2020-03-19 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021149688A JP2021149688A (ja) 2021-09-27
JP7419126B2 true JP7419126B2 (ja) 2024-01-22

Family

ID=77849070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020050237A Active JP7419126B2 (ja) 2020-03-19 2020-03-19 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7419126B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005500612A (ja) 2001-08-16 2005-01-06 クレディ・スイス・ファースト・ボストン モーゲージ証券インデックスを管理する方法およびシステム
JP2005525614A (ja) 2001-10-08 2005-08-25 コンステレーション キャピタル マネージメント リミテッド 投資を構築するための方法と装置
JP2010118083A (ja) 2010-03-01 2010-05-27 Tokyo Marine Asset Management Co Ltd 債券特性算出システムおよびスプレッド変化率算出システム
JP2018503927A (ja) 2015-01-23 2018-02-08 リッグス,ローリー 投資証券の複合ポートフォリオのセグメント化及び層化

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005500612A (ja) 2001-08-16 2005-01-06 クレディ・スイス・ファースト・ボストン モーゲージ証券インデックスを管理する方法およびシステム
JP2005525614A (ja) 2001-10-08 2005-08-25 コンステレーション キャピタル マネージメント リミテッド 投資を構築するための方法と装置
JP2010118083A (ja) 2010-03-01 2010-05-27 Tokyo Marine Asset Management Co Ltd 債券特性算出システムおよびスプレッド変化率算出システム
JP2018503927A (ja) 2015-01-23 2018-02-08 リッグス,ローリー 投資証券の複合ポートフォリオのセグメント化及び層化

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021149688A (ja) 2021-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200294126A1 (en) Cash flow rating system
Ho et al. The dynamics of dealer markets under competition
US8706599B1 (en) System and method of generating investment criteria for an investment vehicle that includes a pool of escrow deposits from a plurality of merger and acquisition transactions
US9213993B2 (en) Investment, trading and accounting management system
US20140156560A1 (en) Method and apparatus for investment strategies derived from various research methodologies and extractions
US20110125672A1 (en) Method and system for providing electronic information for risk assesement and management via dynamic total net worth for multi-market electronic trading
JP2007522562A (ja) 時価総額加重でない指数運用システム、方法、およびコンピュータプログラム製品
WO2009047638A2 (en) System and method for calculating a foreign exchange index
JP2006079493A (ja) 資金提供に関する企業情報提供システム
JP2022177316A (ja) アドバイス提示システムおよびアドバイス方法
Alexander et al. Delta hedging bitcoin options with a smile
Sarkar et al. Underinvestment and the design of performance-sensitive debt
US8275637B1 (en) Earnings at risk method and system
US20130138578A1 (en) Systems and Methods for Building Retirement Income
Dias et al. A note on options and bubbles under the CEV model: implications for pricing and hedging
US20160019646A1 (en) Computer systems and methods for balancing indexes
CN113112364A (zh) 结构性存款产品管理方法、系统和介质
JP2007272325A (ja) Sma管理システム及びsma管理方法
JP7419126B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
US8630935B1 (en) System and method for the creation and rebalancing of beneficial interests in tracking investment vehicles over multiple market
WO2019017032A1 (ja) 時間の経過につれて価値が変動するアセットを積み立てるためのコンピュータシステム、方法、および、プログラム
US8392303B2 (en) Method, system and program product for determining a value of an index
US10275831B2 (en) System implementing smart beta factor deposition based on assets in existing portfolio
Shiu et al. A closed-form approximation for valuing European basket warrants under credit risk and interest rate risk
CN110909294A (zh) 数据处理的方法和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20200417

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7419126

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150